要旨 - 上伊那広域連合

第3回 地域連携ネットワーク部会(要旨)
日時:平成 23 年 10 月 11 日(火)午後 6:30~
場所:上伊那広域連合第 1・2 会議室
1 開会
昨年度2回の会合で医療連携ネットワークシステムについて、2つのシステムの紹介を行い、それ
ぞれ長所短所があり、上伊那システムをどう練り上げていくか機会をとらえ次の部会を開催する予定
でいた。今年7月から「信州メディカルネット」が信大病院を中心に稼働開始した。このネットワー
ク部会で検討してきた上伊那地域の医療連携ネットワークを独自に構築するか、信州メディカルネッ
トのシステムに参加し医療情報を共有するか協議するもの。
2 信州メディカルネットについて
・信州メディカルネットについて、信州大学医学部附属病院医療情報部浜野副部長及び医事課花立課
長補佐から資料をもとに説明。
<主な質疑応答>
Q 医療情報を見たい診療所側は、病院のどの科が公開するか理解した上で閲覧するのか。
A トップページから分かるように、各病院の診療科の公開ポリシーが見られるものを現在作ってい
る。
Q VPNの費用は信大が全て負担するのか。
A VPNはフリーソフトでありインストール時の費用は不要。通常のインターネット回線に無料の
VPNソフトをインストールするだけなので費用はかからない。ただし、ハードVPNなどは費用が
かかる。信州メディカルネットはIPチェックバンVPNという仕組みで厚生労働省が認めている方
法であり無料。
Q VPNフリーソフトでセキュリティーには問題ないのか。
A セキュリティーそのものはIPチェックバンであり問題ない。情報漏洩はインターネット環境や
システム上での漏洩ではなく、スタッフが恣意的に情報を漏らすことで起きる。情報を受取る側が基
本的な原則を守り情報を管理していくことが一番重要。信州メディカルネットでは利用者講習会への
参加を義務づけている。
Q 病院の電子カルテ化はこれからだが、メーカーの異なる電子カルテを導入した場合、連携サーバ
とSSMIXとも両方を導入しなければ連携できないのか。
A 電子カルテを導入した医療機関が最初に決めなければならないことは、NECのIDリンクか富
士通の HumanBridge か、どちらの医療連携ネットワークを使うかを決める。富士通の医療連携システ
ムを利用する場合、NECと富士通とではベンダーの違いがあるので、その時はSSMIXで変換す
る。例えばNECの電子カルテを使っており、IDリンクを利用する場合はIDリンク内でポータル
サイトのところで連携する。NEC電子カルテであれば、費用的にはIDリンクに入ればSSMIX
のサーバーが不要となる。あとは、IDリンクの年間経費とIDリンクの中継サーバ料が必要で、大
学の中継サーバ料は不要。ただし、信州メディカルネットの入会金と年会費は必要。
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Q 電子カルテでなくオーダリングシステムの中の画像などを公開することは可能か。
A オーダリングシステムだけで情報公開することは難しい。
Q 料金設定で団体正会員は医師会が加入すると全ての医師会員が利用できるのか。
A 医師会や行政機関が加入する場合には入会金、年会費が必要。ただし、診療所の先生が加入する
場合は、個別に診療所として団体正会員になってもらう。その診療所に医師が何人いても利用できる。
病院であれば医療機関として団体正会員になってもらい、病院に医師が何人いても先生方に費用はか
からない。
Q 診療所から病院に送る最初の紹介状にデータを付けて送ることはできないか。
A 診療所の側から色々なデータを出すという仕組みはない。診療所の電子カルテを導入している所
もいくつかあるが診療所の電子カルテでも公開できる仕組みを富士通で検討を始めている。
Q 説明のあった「メモ書き」とは電子カルテを使った時のメモ書きのことか。
A 診療所が電子カルテを使っていなくとも「メモ書き」はできる。書いた内容を担当の病院の先生
が見ることができる。診療所の先生が電子カルテを使っているかどうかではなく、この医療連携の仕
組みを使ってもらうと必ず患者ごとのメモ書きができる仕組みが付いている。
Q 他地域でネットワークを構築しようとしているが、2次医療圏独自のネットワークを構築せず信
州メディカルネットに上伊那地域の病院、診療所が直接加入参加することがベストになるか。
A 経費的にはそれが一番安い。先にネットワークを構築したがまだしっかり稼働していない地域が
あるというのが現状。何故かというと、ソフト面で医療機関のそれぞれの医師の意見が多いためと聞
いている。単に仕組みさえ作れば良いというものではなく、実際に稼働させる段階になり多くの問題
が生じてくる。大学の中継サーバを使えば安価であり、事務的なことを共通に進めて行けるという面
では各地域の負担は少ない。
Q 2次医療圏でわざわざ独自のネットワークを構築する何らかのメリットはあると思うか。
A ないと思う。長野県より広げてもまとめることが難しい。少なくとも長野県内のネットワーク化
を進めている。
3 地域連携ネットワークについて
・上伊那地域で独自ネットワークを構築するには経費、運用などが課題になる。
・県医療推進課からは信州メディカルネットに参加することで当初目的の医療連携・医療情報の共有
が図れれば上伊那独自のネットワーク構築事業を変更してよい。そのための初期投資に基金を充当し
てもよいとの回答を得てある。
・開業医は病院への情報提供はファックスや電話や書類を送付したり、患者の希望する病院によって
書類が異なったりやっかいであるので統一してもらえればありがたい。検査データの持ち方も自分の
電子カルテに取り込むに当たり工夫しないと取り込んで折れ線グラフにしたり面倒である。そこを同
一ブラウザで患者情報をみられるようになればよい。そうなればどこのネットワークどのシステムを
使っても良いと思う。
・公立病院で打合会を持ったが信州メディカルネットが稼働したことで上伊那独自のネットワークを
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構築する必要性がなくなったのではないかとの意見があった。費用が安価で診療所の経費も最低にな
ったので、上伊那でわざわざ作りそのメンテなどもあり、そう考えると必要ないのではないかと考え
る。
・上伊那独自のシステムを作るとセキュリティーポリシー、運営規程、サーバ維持費等の関係者から
の負担金徴収など経費はもとより事務的な面で複雑煩雑となる。信州メディカルネットに参加した方
が有利である。
・医師会会員の電子カルテは段々導入し、つながって来ている。新規開業者はほぼ 100%電子カルテ
だと思う。年配の先生でなければ段々導入し広まっていっている。電子カルテをどこにしようかとい
うことは信州メディカルネットの話とは違うと思うが、紹介の患者の便宜、カルテのデータの使いや
すさ、その辺があれば良いと思う。医師会会員にアンケートをとるまでもないと思う。この地域のネ
ットワークをどこにしようかということとは余り関係ないと思う。地元の病院に入院した患者のカル
テを見たいということもあるし、直接信大に紹介することもあるので、ネットワークは広ければ広い
ほど利用価値は高いわけで、わざわざ地域で一つの中継サーバを立てる必要はないと思う。
・上伊那の狭い地域でネットワークシステムを構築するより、県内規模で信州メディカルネットが稼
働しているので、それを利用していく方向で進めてよいか?
→異議なし
4 その他
・信州メディカルネットへの参加事業に再生基金をどのように使うか事務局で研究する。
・本日の会合の内容は再生事業の事業修正に該当するので、10/17 開催する推進協議会の議題として
了承してもらうこととする。
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