留学生リポート

留学生リポート
オーストラリア/メルボルン大学
小林藍香(法学部 4 年)
美しい英語が飛び交う街、メルボルンでの留学生活
オーストラリア、メルボルン大学に留学し、半年が過ぎました。まだ留学生活は半
分残っていますが、すでに日本では体験できない貴重な体験をさせて頂いています。今
回は、このような貴重な機会を頂いたことに対する感謝の意味を込め、私の留学生活を
ご紹介させて頂きたいと思います。
私はメルボルン大学の Arts 学部に留学させて頂いています。こちらの人文学系の科
目は、レクチャーとチュートリアルからなっており、レクチャーで学んだことを基に、
チュートリアルでディスカッションを行う、という形式になっています。チュートリア
ルの時間に学生が活発に議論に取り組む姿勢には、少なからず刺激を受けます。私はこ
ちらでは国際関係に関する科目を主に履修しているのですが、前期履修したなかでとく
印象に残ったのは、アジアのメディアを学ぶ授業です。この授業は、アジアにおいてメ
ディアがどのような機能を果たしてるかを探る、という授業なのですが、扱ったメディ
アがテレビから映画、携帯電話に至るまで、とても幅広く、最新の社会背景を踏まえて
いたため、非常に興味深かったです。また、国際色豊かなメルボルンの土地柄、様々な
学生とともに学ぶことができ、学生からじかにアジアの国々の内情を知ることができた
のも、日本での学びとは違い、新鮮でした。
長期休暇には、MUOSS という留学生をサポートする団体が提供しているプログラ
ムを利用し、マレーシアや中国、スリランカからの留学生とともにウルル(エアーズロ
ック)を訪れました。人生初のキャンプだったため、戸惑ったこともありましたが、オ
ーストラリアの広大な自然に触れ、オーストラリアの先住民族アボリジニの文化を知る
ことができました。また、ともに旅行した学生とも仲良くなることができ、とても充実
した旅となりました。キャンプ場での夜、友達と話しながら見上げた満天の星空や、互
いに協力しあいながら登ったウルルからの眺めは、一生忘れることの出来ない思い出で
す。
楽しい思い出もたくさんできましたが、それでもやはり語学面ではとても苦労して
います。自分の英語力不足のために伝えたいことがうまく伝えられないときなどは、と
てももどかしくなります。しかし、そのような中でも、懸命に話す努力をしていたおか
げか、辛抱強く私の話に耳を傾けてくれる友人をもつことができました。もちろん、高
度な英語力は難解な議論をするためにはかかせません。しかし、このような体験から、
英語力が不足していても、自分から何か発信したい、という想いを忘れなければ、気持
ちを通わせることはできるということを知ることができました。
ご存知の通り、オーストラリアは移民国家として知られており、なかでも、とくに
メルボルンでは様々な人々が生活しています。そのため、共通言語はもちろん英語です
が、ここで話されている英語は実に様々です。人々はみな、それぞれの母語・母国語の
アクセントが反映された英語を話しています。その人の母語・母国語のアクセントが強
く残った英語は、ネイティブスピーカーでない私にとってなかなか理解が難しいことも
あります。しかし、この英語の多様性こそ、この国、そしてメルボルンの美しさだと思
います。授業で学ぶことも多くありますが、バラエティに富んだ英語を通した人々との
かかわりこそ、ここ、メルボルンで私が得た財産だと思います。私の友人がそうしてく
れたように、様々な英語に辛抱強く耳を傾け、人から多くを学んでいきたいと思ってい
ます。
(2013/09/05)