和風庭園を造ろう -敷石編1 和風庭園、と聞いてどんな庭を思い浮かべ ますか?ガーデニングといえばレンガや ラティスで飾られた洋風庭園が連想されます が、「和」の庭も負けてはいません。 高級感あふれる御影石や玉砂利を上手に 使って、和風庭園の基礎を造ってみましょう。 ※掲載された情報または内容のご利用により、 直接的、間接的を問わず、お客様または第三者 が被った損害に対して、弊社は責任を負いませ ん。あらかじめご了承願います。 敷く場所とレイアウトを決める 家の玄関に向かうアプローチ部分に、「敷石」「飛石」「砂利」を 配置して和風を演出します。 敷く前の現場を見ながら、石が何枚必要か? 砂利は何袋必要か?まずはレイアウトを設計しましょう。 コメリ・ドットコムで販売中の敷石は ・30cm×30cm ・30cm×60cm と2種類のサイズがあります。 ここに敷石を敷きます 「30cm×60cm」の敷石を中心に使って並べた場合、下図のように4種類の並べ方があります。 今回は「馬踏み」のやり方を採用します。 2 仮置きする レイアウトが決まったら、まずは敷石を「仮置き」してみましょう。 和風の庭とはいえ、玄関に向かってきっちりと敷石が並んでい ないと格好悪いですね。そこで建物に対して直角になるように 水糸を張り、垂直線を引きます。敷石はこの水糸に沿って並 べて行きます。 全て敷き終わったら、敷石の縁に沿って輪郭を描いていきます。 この輪郭線の内側を掘り下げて、敷石を置く準備 といえるでしょうか。 建物に対して直角に水糸を張ります 輪郭線を描くと、仮置きした敷石を一旦撤去します。 描いた線を消してしまわないように作業しましょう。 水糸に沿って敷石を並べます 敷石の輪郭線を地面に描きます 3 下地を掘る 敷石を敷いた部分は、アプローチとして歩けるよう にしなければいけません。 そこで、周りの地面と同じ高さに敷く必要があります。 そのために、下地の穴を掘ります。 穴の深さは敷石の厚さ+2~3cm。 今回使ったコメリの敷石は厚さが6~7cmですから、 穴の深さは10cmと設定しました。 敷石が薄いところは、あとで施工する砂を使って 調整可能です。 ▼クワと角型スコップで壁面を垂直に ▲輪郭線の内側を掘り下げます 断面は下図のようになります。 先ほど描いた線の内側全体を、均一な深さで 掘ります。 クワと角型スコップで掘り進めると、穴の壁面が 垂直になってキレイに敷くことができます。 穴の底はできるだけ地面と水平に、均一になる ようにしましょう。 ここが揃っていないと、敷石を敷き並べて行くと きに大変です。 この掘る作業、ビックリするくらいかなりの量の 土が出ます!土をどこに置くか、どう活用するか を決めておく必要があるでしょう。 ▲穴は地面と水平に均一な深さで掘ります 4 下地を固める 穴を掘り終わったら、「ガーデニングトントン」などを 使って下地を固めます。 地面には粗い石も落ちていますが、これも一緒に ならしてしまいます。 固めた地面は見た目には平らですが、 全体はデコボコしています。 でもこのままでOK。 次の「砂を敷く」段階で調整してしまいましょう。 5 砂を敷く ▼表面を平らにします 下地を固めたら、砂を敷いていきます。 この砂はセメント用の砂が経済的で便利。 先ほど踏み固めた地面の上に袋を開け、 砂が平らに敷かれるようにのばしていきましょう。 ここでは木片を使って、表面を平ら~にします。 砂の厚さはおよそ2~3cm。 固い地面の上に敷石を敷くための 「フカフカのクッション」の役割を果たします。 6 ▲固めた下地の上に砂を敷きます 敷石を敷く いよいよ敷石を置いていきます。 あらかじめ予定したレイアウトどおりに敷きましょう。 敷石の厚みは差があります。 決して均一ではありません。 両面をよく見比べて、凹凸の差が激しい方をウラ返して 敷くのがコツ。 こうすれば、ウラ面の薄い部分には砂を追加で入れて、 グラグラすることを防げますね。 ▶凹凸が激しい石は 砂を入れてフォロー ▶いよいよ敷石を配置 また、ある程度サイズ規格が決まっているとはいえ、 実際の敷石は自然石。 キッチリと30×60cmが整然と並ぶわけではありません。 なかには、どうしても掘った内側に収まりきらない場合 もあります。 こんな場合はスコップで掘った穴の壁を広げ、敷石が収 まるように調整して下さい。 ▼目地用に敷石同士に1cm程の 間隔が必要 このように、敷石を敷く時は一枚一枚手作業です。 あるところは砂を追加で入れ、またあるところはさらに掘 り広げて・・・この繰り返しです。 敷石同士の間は、 「目地」として1cm以上すき間を開けて ください。また、掘り込んだ穴の「壁」の部分と敷石の間 にも目地を作るのも忘れずに。 敷くことばかりに夢中になると、敷いていくに従って直線 から外れてしまうことがあります。 せっかく敷いたのに、玄関に対してナナメ・・・・ では 問題なので、下図のように敷石のタテの線が真 っ直ぐになっているのを確認しながら敷くと良 いですよ。 ▶ゴムハンマーで叩いて 石を落ち着かせます ▲石が収まらない時は 穴を調整します 敷石を置いたら、ゴムハンマーで上から軽く叩いて落ち 着かせます。 必要以上に力を入れてガンガン叩くと、下に敷いたクッシ ョンの砂をへこませてしまうので注意! 7 珪砂(けいさ)を目地に入れる ▼目地を埋めるように 珪砂を流し込みます 全て敷き終わったら、珪砂(けいさ=シリカサンド) を目地に流し込みましょう。 敷き終わった石の上で袋を開け、目地の穴を埋め るようにしてホウキや木片で流し込んでいきます。 敷き込んだ石の縁の部分にも珪砂を入れて、全体 が動かないように固定して下さい。 ▲珪砂を目地に入れます 8 散水 敷石の上からシャワーで水をまき、全体に入れた 珪砂を締めます。水を流すので、それに合わせる ように珪砂も流れ出てしまうかもしれません。 そんな時はもう一度珪砂を追加で入れて下さい。 ▼最後に散水して敷石部分の 完成です! 敷石の目地に珪砂が入ると、まるでセメントで固 めたようにしっかりと固定されて動きません。不思 議ですね。 ▲シャワーで珪砂を締めます 最後にもう一度散水して、余計な珪砂や汚れを 洗い落としたところで完成!和風のアプローチ 「敷石」の部分ができあがりました。 ▶和風庭園を造ろう・飛石編へ続きます。
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