第15回高校生ものづくりコンテスト全国大会(九州)課題質問回答 質問校名 福岡県立小倉工業高等学校 部 門 名 化学分析 質 問 内 容 & 回 答 Q1 予備滴定について質問です。駒込ピペット5mlが2本準備されていますが5mlホー ルピペットが準備されていないのでホールピペットを使用せず,駒込ピペットで検水 を採取して予備滴定を行って良いのでしょうか。(標準テキストでは駒込ピペットを 使用するようになっていますが,希釈倍率を決めるときの誤差が気になります。) A1 鹿児島県では,標準テキストに準じて,駒込ピペットを使用しました。今回も同様 に考えております。 Q2 上皿天秤が準備されていませんが,電子天秤(0.1mg)でEDTA・2Na・2H2Oの粉末 を秤量して良いのでしょうか。 A2 実験室の様子を掲載しました。実験室が手狭であることと,近年の九州大会を参考 にして,電子天秤のみ設置しました。選手は緊張し,大変かと思いますが,電子天秤 での秤量をお願いします。秤量びんについては,高さを40mmのものにしてあります。 Q3 報告書の様式は公開されますか。 A3 1 2 3 4 鹿児島県大会の資料を掲載しました。 報告書(A3サイズ(両面印刷)の2つ折り)(表紙1+罫紙3) 作成時の確認事項 実験メモ用紙 報告書記入例(この通りにする必要はありません) 県大会と同様の報告書を準備する予定です。最低限の記載すべき項目があれば,レイ アウト等は自由に作成して下さい。 回答校名 鹿児島県立鹿児島工業高等学校 責任者名 泊 康 弘 (参考資料) 高校生ものづくりコンテスト鹿児島県大会 (会場風景) ①実験台 ・狭い (幅 3000mm× 長さ 900mm)ので ,生 徒机を補助に使用します ※デシケータ・ピペット立て ・選 手の立ち位置は,斜め向かい合わせ になります。 ←生徒机 ・・・波形ピペット置きに変更 ②試薬・指示薬など ・滴びん(①NN ②BT) ※そのまま使用可 ⑨ ⑥ ⑦ ⑧ ・スクリューびん(③NN粉末) ※ミクロスパーテル使用 ④ ⑤ ・ポリびん小(④KOH ⑤緩衝溶液) ※駒込ピペット使用 ・ポリびん大(⑥試料水) ③ ① ② ・ポリびん (⑦調整EDTA) (⑧希釈試料水) ・洗ビン⑨(500ml) ③天秤 ・電子天秤のみ4台 ※2台ずつ向かい合わせ ①薬さじ・刷毛 ② ②薬包紙 ③過剰薬品回収ビーカー (写真以外) ④使用済み薬さじ回収箱 (写真以外) ⑤ デシケーター置 き机 ① ⑤デシケーター置き机 ※生徒机 を実験台と触れないように左 側配置 高校生ものづくりコンテスト鹿児島県大会(大会風景) ①実験台は,一人1台( ↓ 二人が斜め向かい合わせに競技します。) 廊 下 側 透 明 ガ ラ ス ②実習台(生徒机にデシケータ・ピペット立てを配置) 生徒机上に ①デシケータ ②ピペット立て ↑ピペット置きを波形に変更 第15回 高校生ものづくりコンテスト九州大会 ( 2016 鹿児島 ) 化 学 分 析 部 門 報 告 書 課題 キレート滴定法により,未知試料水中のCa及びMgの 定量を行うことにより,試料水の各硬度を求め,測定結果 報告書を提出する。 競技年月日 日 時: 平成 28 天 候: 湿 度: [%] 気 温: [℃] 7 月 10 日 ( 日 ゼッケン番号( 競技者 競技時間( 年 係が記入します ( ) ) 分 ) 秒 ) 様式:A3 両面印刷 表紙1ページ + 記入用3ページ A4サイズに折りたたんであります。 別紙の項目について記入します。 (参考資料) 鹿児島県大会 資料1(報告書確認事項) 報告書作成についての確認事項 1 報告書の計算には次の値を用いなさい。 CaCO3=100.1, 2 Ca=40.08, EDTA・2Na・2H2O=372.24 報告書には,最低限以下の事項について記載すること。 (1) キレート滴定の原理を示す反応式 結果 (2) ア EDTAの採取量 (測定値) イ (計算式・計算値) EDTA標準溶液のファクター ウ 予備滴定について ○ 検水の硬度(概数値) (計算式・計算値) ○ 希釈の有無やその手順 (使用器具とその容量を必ず記述する) エ 滴定量 (測定値・平均値(計算式と計算値) オ (計算式と計算値) 各硬度 (3) 考察(予備滴定以降に行った実験手順の根拠などについて) ※ 注意 1 使用器具・薬品類・操作の手順についての記述は,不要とする。 2 エの滴定量については,すべての結果を実験メモ用紙に作成した表に示すこと。 報告書作成の際は,その中から選んで計算に使用することとする。 (報告書に関する注意事項) (1) 作成・提出について ア 作成の際は,報告書に記載されている項目について,見やすく丁寧に書きます。 イ 報告書は,後片付けを終えてから提出します。 ウ もし制限時間を超えそうな場合は,先に報告書を提出し,作業を打ち切り退出します。 (2) 測定した値について メモ用紙に記述したすべての測定値のうち,誤差を考慮して必要な3回分だけを転記し て,平均滴下量の計算をおこないます。 (※メモ用紙も提出をしてもらうので,実験データはすべて残ることになります。) (3) 報告書の「考察」欄への記載について 「予備滴定以降に行った実験手順の根拠」や「実験中の工夫・配慮」などについて記載 します。 (4) メモ用紙(白紙)について ア 「実験ノート」に相当するメモ用紙を用意するので,実験値等を記載します。 イ メモ用紙をもとに報告書作成をすることになるので,使用枚数は制限しませんが,必ず 報告書とともに提出して下さい。 鹿児島県大会 実験メモ用紙(実験記録シート) ※報告書に挟んで提出すること。 資料2(実験メモ用紙) ゼッケン番号 鹿児島県大会 資料3(報告書 作成例) 報告書 1 第15回 高校生ものづくりコンテスト 鹿児島県大会 化 学 分 析 部 門 報 告 書 競技題目 キレート滴定法により,試料水中のCa及びMgの定量を行うことにより, 試料水の各硬度を求め,測定結果報告書を提出する。 期 日 平成 年 月 日 ( 天 候 ( ) 気 温 ( [℃]) 湿 度 ( [%]) ) ゼッケン番号 ( 競技時間( 係が記入します ) ( 1 原理を示す反応式 2 結果 分 秒 ) (1) EDTAの採取量 (2) 0.01[mol/L]EDTA・2Na標準溶液の調製とファクター(f)の計算 (結果)f= ) 報告書 2 (3) 予備滴定について ア イ 予備滴定の結果 希釈操作について ・希釈操作の有無( あり・なし ) ・希釈操作の手順(希釈操作「あり」の場合のみ記入) ○使用したメスフラスコ (4) の容量 ( )[mL] ○使用したホールピペットの容量 ( )[mL] ◎希釈倍率 ( )[倍] 測定値(各硬度の0.01[mol/L]EDTA・2Naの滴下量)の記録 (表にして示すこと。計算に用いた滴下量(3個以上)がわかるように工夫すること。) ア イ 全硬度 (結果)平均滴下量 [mL] (結果)平均滴下量 [mL] Ca硬度 報告書 3 (5) 各硬度の計算および結果 ア 全硬度(・使用したホールピペットの容量=( )[mL]) (結果) イ ウ 3 考察 Ca硬度 (・使用したホールピペットの容量( [mgCaCO3/L] )[mL]) (結果) [mgCaCO3/L] (結果) [mgCaCO3/L] Mg硬度 (予備滴定以降に行った実験手順の根拠や実験中の工夫・配慮などについて) 平成28年度 高校生ものづくりコンテスト九州大会(鹿児島大会) 化学分析部門 審査基準 観点 安 全(5点) 実験環境(9点) 作 業 態 度 実験マナー(8点) 計画性(4点) 器具・機器(11点) 秤量・計量(4点) 技 術 度 試薬・薬品(9点) 滴定・終点(8点) 報告書(8点) 反応式計算(6点) 誤差考慮(3点) 完 成 度 ・ 測定値(22点) 結 果 所要時間(3点) 評価項目 評価項目(内容) ① ・服装の安全上、不適切なものがない。 ② ・危険な作業態度をとらない。 安全を配慮して実施しているか。(3点) ① ・保護メガネ、手袋を必要な場面で使用している。 ② ・薬品は安全な方法で扱っている。 ③ ・ケガに繋がるような器具の取り扱いをしていない。 廃液の処理は適切か。(4点) ① ・廃液をこぼしたままにしていない。 ② ・廃液用容器内の廃液量が適切か。(適度に破棄している) ③ ・最終的に廃液回収容器に入れている。 ④ ・不要な廃液を出さないよう配慮している。 実験台は清潔に保っているか。(2点) ① ・実験台の整理整頓に努めている。 ② ・実験台が汚れたままになっていない。 器具・薬品の配慮は適切か。(3点) ① ・不要な器具が出ていない。 ② ・器具の転倒や破損が起きないように配慮している。 ③ ・薬品、溶液が安易にこぼれないように配慮している。 迷惑行為・危険行為はなかったか。(2点) ① ・他の実験者の迷惑にならないように行動している。 ② ・他の実験者の迷惑にならないようように器具や薬品を扱っている。 破棄器具・こぼした薬品などの後始末は適切か。 (2点) ① ・薬品をこぼしたままにしない。こぼした時は適切な方法で処理している。 (2点) ② ・破損した器具は適切に後始末をしている。 使用後の後始末は適切か。(4点) ① ・実験終了後の器具は綺麗にしている。 ② ・洗浄後のすすぎ洗いを適切に行っている。 ③ ・ゴミを残さずに捨てている。 ④ ・実験終了後の実験台を清潔にしている。 実験操作の手順は正しいか。(2点) ① ・目的に合致する手順で進めている。 ② ・無駄な操作をしない。 状況判断と適切な行動(2点) ① ・実験手順を予測した上での行動がとれる。 ② ・不測の事態に対して冷静に行動できる。 器具・機器類の選択は適切か。(2点) ① ・実験の目的に適した器具・機器を使用している。 ② ・使用目的と異なる使い方をしない。 器具・機器類の配置は適切か。(2点) ① ・不必要な器具を置いていない。(実験台のスペースを有効に使用している) ② ・安全上、器具の配置が適切である。(操作しやすいようにしている) 器具・機器類の取扱は適切か。(7点) ① ・メスフラスコについて、試薬の溶解、メニスカス、振り混ぜが適切である。 ② ・ホールピペットについて、共洗い、メニスカス、排出が適切である。 ③ ・ビュレットについて、共洗い、メニスカスが適切である。 ④ ・共洗いは必要な器具と適量で操作している。 ⑤ ・汚染や破損に気をつけながら操作している。 秤量・計量の方法は適切か。(3点) ① ・目的に合った操作をしている。 ② ・天秤の取り扱いが適切である。 ③ ・使用器具が適切である。 目盛りを読み取る姿勢は正しいか。(1点) ① ・秤量・計量時の姿勢が適切である。 試薬・薬品類の選択は正しいか。(3点) ① ・pH調整剤と指示薬の使用が正しい。 ② ・添加量が適切な範囲にある。 ③ ・不適切な指示薬の使い方をしていない。 試薬・薬品類の配置は適切か。(2点) ① ・使用中は汚染や転倒に配慮している。 ② ・使用後は適切な場所(または元の場所)に置いている。 試薬・薬品類の取扱は適切か。(4点) ① ・吸湿や二次汚染の防止に配慮している。 ② ・正しい方法で採取している。 ③ ・調製した試薬にラベルを貼っている。(記載事項も適切か) ④ ・取り終えた試薬容器に速やかに蓋をしている。 手際よく滴定操作ができているか。(5点) ① ・被滴定液(検水の採取量、指示薬類の添加量)の取扱が適確である。 ② ・適当な滴定量になるように配慮している。 ③ ・ビュレットの滴下操作や滴下速度が適切である。 ④ ・振り混ぜが適切である。 ⑤ ・滴定用のコニカルビーカーに採取する前に検水を振り混ぜている。 終点の判断は適切か。(3点) ① ・適切な変色で終点を判断している。 ② ・終点(変色)にばらつきがない。 ③ ・終点の判断が1滴又はそれ以下で行っている。 反応式・計算式など必要なものが記入されてい ① ・報告書に記載されている項目について書いてある。 るか。(8点) (反応式・ファクター・予備滴定・希釈・結果(測定値・硬度)・考察) ② ・見やすく丁寧に書いている。 反応式に基づいた計算が正しくされているか。 ① ・反応式が正しい。 (6点) ② ・EDTAのファクター、硬度の計算方法が正しい。 ③ ・計算結果への有効数字が考慮されている。 誤差を考慮したか。(3点) ① ・すべての滴定結果を記載し、適切な平均滴定量が記載されている。 配 点 服装・作業態度は適切か。(2点) 測定値は正しいか。(22点) Caおよび全硬度の測定値(相対誤差の絶対値)[%] 1.0未満(10点) 1.0以上3.0未満(7点) 3.0以上5.0未満(4点) ① 5.0以上10.0未満(2点) 10.0以上20.0未満(1点) 20.0以上(0点) Ca硬度(10点満点) 全硬度(10点満点)でそれぞれ採点する。 Mg硬度(2点)…計算が間違っていなければ2点とする。 実験は正確かつ迅速であったか。(3点) ・競技時間内に実験、片付け、報告書の提出がなされた。 ただし、次の時間範囲で得点を与える。[分] 120以内(3点) ① 120~135以内(2点) 135~150以内(1点) 150超(「完成度・結果」については採点しない。) 22 36 42 100 第15回高校生ものづくりコンテスト全国大会(九州)課題質問回答 質問校名 大分県立大分工業高等学校 部 門 名 化学分析 質 Q1 A1 問 内 容 & 回 答 昨年の大会では詳細な審査基準や報告書の様式,器具類の写真等が公開されたと思 いますが,今年はどのようになるのですか。 類似するご質問がございました。 ①詳細な審査基準 ②報告書の様式 ③器具類の写真(会場風景写真)について 以上の3点について,併せて掲載いたします。 回答校名 鹿児島県立鹿児島工業高等学校 責任者名 泊 康 弘
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