鳥インフルエンザとワクチン

鳥インフルエンザ・ワクチン(H5N1)開発の現状ニュースとコラム
鳥インフルエンザ・ワクチン(H5N1)開発の現状
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2006年02月04日 20060204-0829
インフルエンザ
SARS
医療最前線
鳥インフルエンザ・ワクチン(H5N1)開発の現状
肥満
nogi-botanical
食のコラム
1. H5N1対応ワクチンの完成時期は?
脂肪酸
アナフィラキシー
狂牛病
2. 鶏胚細胞培養法(purified chick embryo cell culture)(PCEC)
薬害について
3. 逆遺伝子技術(リバース・ジェネティクス)(reverse
そのほか
genetics)
4. 細胞培養法(cell culture)
http://www.botanical.jp/librarys/200602/04-0829/ (1/11)2006/03/29 21:46:59
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ピックアップ
青汁/赤汁
ビタミン/葉酸
アロエ
ミネラル
アミノ酸
DHA+EPA
黒酢・もろみ酢
米ぬか油
5. M2プロテインの機能を殺す方法(開発中のワクチン製造新技術
栄養解説
1)
6. アデノウィルスを使用する方法(開発中のワクチン製造新技術
2)
7. メディミューン社(メッドイミューン)(MedImmune, Inc.
Gaithersburg, Md.)
8. カイロン(キロン)社(Chiron Corporation ,Emeryville,
California)
9. リアソータントウィルス(reassortant viruses)
人から人への感染ウィルスは正式に確認されてはいませんが、世界で
140人を超える鳥からの感染が報告されて、致死率が50%を超えてい
る状況は深刻です。哺乳類の細胞内でリアソータントするといわれる
ウィルスは、容易に人から人感染ウィルスに変異します。中国を始め、
中央アジア、中近東など正確な情報の入手が困難な国が多いために、ほ
とんどの関係者が実態は想像以上に深刻になっていると推測していま
す。
MSM
DHA/EPA(オメガ3)
コエンザイムQ10
アスピリン
プロスタグランディン
酢酸とクエン酸
プロテオグリカン
ポリフェノール
スクアレン
L-カルニチン
ボスウェリア
アデノシン三リン酸
スクワレン
すでに先進各国は臨戦体制であり、タミフルなどNA阻害剤の備蓄を進
めると共に、ワクチンの開発を急いでいます。
2年前は人間用鳥インフルエンザ・ワクチン(H5N1)の完成が比較的
グルコサミン
楽観視されていました。これまでにA型インフルエンザ・ワクチンの実
績が充分にあるからですが、A (H5N1)が強毒なために製造上の問題点
レッドクローバー
しそ油
が未解決であり、世界レベルの需要に対応することはいまだに困難で
す。
1. H5N1対応ワクチンの完成時期は?
現状では2006年初より半年以内に大流行(パンデミック)が起こった
イソフラボン
コラーゲン
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サポニン
テルペン類
トリテルペン
脂肪酸
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ビーポレン・プ
ロポリス
イチョウ葉
ゴーヤ(苦瓜)
無臭にんにく
ブルーベリー
イソフラボン
ウコン
トランス脂肪
free
ヘルスビュー
ティ
ビジネスマン
女性パワー
場合にはワクチンが間に合わないのではないか? と悲観的な観測が主
流となりつつあるようです。
人に処方する鳥インフルエンザ・ワクチンの開発と製造には幾つかの問
題点があります。
また、一回のワクチン所要量が大きいために、安全性の確認に時間がか
かっています。
王壮快の健康日記
ワインよもやま話
水族館・植物園
湘南よもやま話
グルメアラカルト
2. 鶏胚細胞培養法(purified chick embryo cell culture)(PCEC)
現在確立されている技術は50年来のワクチン製造法だけです。鶏胚細
胞培養法と呼ばれ、有胚卵(embryonated hen's eggs)で病原ウィルス
を培養生産する方法です。現在のインフルエンザ・ワクチンはこの方法
で製造されています。
キャビア博士
鳥インフルエンザ
Worldセレブリティ
この方法はコストが安いのですが、鳥インフルエンザ・ワクチン製造に
は問題点が色々あります。
●
●
●
強毒ウィルスのH5N1が増殖に使用する受精卵を殺してしまうた
め、生産歩留まりが悪い。
製造に時間がかかる。(完成までのプロセスには最低6ヶ月かか
マダム・マリー・セシルの
フランス便り
フランス歯医者初...
ブルトンとオーヴ...
る)
Amande d...
一人当たりワクチン所要量が大きい。(強毒なために、一人分に
は1個の有胚卵が必要。有胚卵は食用卵とは異なり、生産が限ら
れます。例えばアメリカの需要を満たすには1億個の有胚卵が必
フランスでの母乳...
要です)
ヨギティー発見と...
フランスの国民的...
4ヶ月健診 ...
これ等の問題解決には逆遺伝子技術(リバース・ジェネティクス)によ
るウィルスの機能解析と、より早く大量にワクチンを製造できる細胞培
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ホメオパシー(オ...
鳥インフルエンザ・ワクチン(H5N1)開発の現状ニュースとコラム
養法とが考えられています。
黒茶・緑茶
お試しサイズ
グリーンエコ
パック
イベント記念品
3. 逆遺伝子技術(リバース・ジェネティクス)(reverse genetics)
ゲノム解析した全遺伝子情報を基に、人為的に遺伝子変異させた動物
(インフルエンザ・ウィルスの場合はマウス)を作り、機能、特性を調
べる技術。
ゲノム情報が完全に得られなかった頃は、変異している動物を集めて、
+EPA(詰替用)
6,757円(税込)
3ヶ月健診と予防...
月別アーカイブ
2006年03月
2006年02月
この技術をメディミューン社(MedImmune, Inc. Gaithersburg, Md.)
2006年01月
4. 細胞培養法(cell culture)
そ油とイワシDHA
幼児のビタミン剤...
解析し、どの遺伝子が変異しているかを同定していました。これをフォ
ワード・ジェネティクス(forward genetics)とよんでいます。問題は
が独占していることです。
αリノレン酸豊富なし
フランス政府出生...
世界の大手ワクチンメーカーが試みている方法です。細胞培養法は第一
段階としてウィルスを人の細胞に注入して増殖させます。その後、細胞
膜を取り去り、取り出したウィルスを培養、純化してから不活性化させ
る方法です。すでに確立されている技術ですから現実性があります。
2004年に*国立アレルギー・感染症研究所(NIAID) は米国のインフル
エンザ・ワクチンを製造している*サノフィ・パスツール社(Sanofi
Pasteur. Pennsylvania)とカイロン社(Chiron Corp. California)両者
と助成契約をしてH5N1対応のワクチンを開発しています。
サノフィ・パスツール社は、すでに400人の治験に入っているそうで、
カイロン社も2つの異株に対応するワクチンの開発をしています。これ
等の開発では細胞培養法で得られたウィルスを有胚卵で増産する方法を
採用しているようです。
* NIAID (the National Institute of Allergy and Infectious Diseases)国
立衛生研究所(NIH)の一部門
*フランスのサノフィ・アヴェンティス社(Sanofi-Aventis)のワクチン
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2005年12月
2005年11月
>>過去のアーカイブ
鳥インフルエンザ・ワクチン(H5N1)開発の現状ニュースとコラム
部門
5. M2プロテインの機能を殺す方法(開発中のワクチン製造新技術1)
M2プロテインはこれまで100年間に発見されたA型インフルエンザ・
ウィルスに必ず見ることが出来るウィルス膜上のたんぱく質です。どの
ウィルス型にも変異が少なく安定した形として存在するために、活性化
を抑える方法を変異ウィルスごとに変える必要がありません。これまで
のインフルエンザ・ワクチンは変異しやすいたんぱく質のヘマグルチニ
ン(hemagglutinin)(HA)、ノイラミニダーゼ(neuraminidase)
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(NA)を抑制のターゲットとしていますから、変異株ごとに造り変え
る必要があります。
現在はM2プロテインの働きを抑える方法に色々なアプローチが試みら
れていますが、この方法で免疫を持った人が体内で変異させるウィルス
がどのような機能を持つかが、まだ不明です。
6. アデノウィルスを使用する方法(開発中のワクチン製造新技術2)
目標ウィルスを培養後にアデノウィルスをヴェクターとしてHA抗体
(HA antibodies)を作成します。
危険の少ないアデノウィルス(adenovirus)は遺伝子組み換えなどの遺
伝子を運ぶヴェクターとして培養や純化の技術が確立しています。容易
に大量生産できることが利点です。
この方法では実験室レベルでも一ヶ月に1万5千人分から3万人分が製造
できるといわれます。
7. メディミューン社(メッドイミューン)(MedImmune, Inc.
Gaithersburg, Md.)
米国陸軍と、その研究所に永らく在籍したホックメイヤー博士によって
1988年に設立されました。インフルエンザの生ワクチン、フルーミス
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鳥インフルエンザ・ワクチン(H5N1)開発の現状ニュースとコラム
ト(FluMist)を生産しています。
この会社はインフルエンザ・ワクチン市場の独占を狙い、ヴェンチャー
企業の開発する関連技術を精力的に買収しているそうです。
創業者のウェイン・ホックメイヤー氏(Wayne T. Hockmeyer) は
1966年から 1986年まで、米国陸軍及びウォルター・リード陸軍研究
所・免疫部門(the Department of Immunology at the Walter Reed
Army Institute of Research.)に所属、
プラクシス・バイオロジクス社(Praxis Biologics)副社長を経てから
メディミューン社を設立し、現在では多くのヴェンチャー企業の役員を
兼任しています。
2000年にCEOを投資会社出身のモット氏(David M. Mott)に譲り、会
長となっています。
この項は(20040223-1140)を参照。(20041019-1503)より転
載。
8. カイロン(キロン)社(Chiron Corporation ,Emeryville, California)
カイロン社は従業員5,332人、米国のインフルエンザワクチンの半数を
生産しています。ワクチンの製造会社としては世界で5位の規模、イン
フルエンザワクチンに関しては2位といわれています。
カイロン社は1981年に、カリフォルニア州、サンフランシスコ近郊の
オークランドで創業しています。社名はギリシャ神話の医学の祖アスク
レピオス(Asteropaios)の師であるケイロン(Cheiron)=(キロン
Chiron)に因んで名付けられました。
カイロン(キロン)社は各種ワクチン製造、エイズや肝炎等の血液分析
受託、血液分析機器製造(商品名PROCLEIXなど)を主たる事業として
おり、ワクチンは30種類以上が臨床試験中、ないしは販売されていま
す。PROCLEIXなど血液分析機器製造ではカリフォルニア州サンディエ
ゴのゲンプローブ社(Gen-Probe Incorporated)と密接な提携をしてい
http://www.botanical.jp/librarys/200602/04-0829/ (6/11)2006/03/29 21:46:59
鳥インフルエンザ・ワクチン(H5N1)開発の現状ニュースとコラム
ます。
創業者はハーバード大学、ユタ大学、イリノイ大学で生化学
(Biochemistry )を修めたルター博士(William Rutter, Ph.D)ら3人の
化学者ですが、2003年の4月に、経営者がメロン大学やMITを卒業し
た、事務系経営者とも言えるハワード・ピアン(Howard H. Pien)氏
に変わりました。ハワード・ピアン氏は、英国の同業者であるパウダー
ジェクト社(PowderJect Pharmaceuticals)を買収してカイロン社を急
成長させ、2002年に較べ、倍近い1,766百万ドル/2003年を売り上げ
ています(経常利益774百万ドル)。内訳はワクチンの売り上げ678百
万ドル、血液分析422百万ドルなどです。
ハワード・ピアン氏に変わってからは、主要技術系役員の退社もあり、
バブル的急成長による歪が原因ではないかという事件が起こりました。
2004年から2005年のシーズンに米国の予定供給量1億本の半分を占め
るカイロン社のインフルエンザ・ワクチン、フルーヴィリン
(Fluvirin)に品質問題が生じ、その供給がシーズンに全く期待できな
くなり大混乱が生じました。フルーヴィリンは英国で生産されています
が、当局に出荷を止められてしまいました。ナスダックに上場している
株式は2003年の11月、12月の55ドル近辺をピークとして45ドル前後
で推移していましたが、事件後に急落し、2005年3月には30ドル近く
まで低下しました。鳥インフルエンザ・ワクチン開発の期待もあり、
2006年には45ドル前後まで回復しています。
この項は(20041019-1503)より転載部分があります。
9. リアソータントウィルス(reassortant viruses)
哺乳類の体内に複数の型のウィルスが入り、合体して混血ウィルスにな
ること。
鳥インフルエンザ・ウィルスは人間に感染しないとされていましたか
ら、鳥感染インフルエンザ・ウィルスと人間感染のインフルエンザ・
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鳥インフルエンザ・ワクチン(H5N1)開発の現状ニュースとコラム
ウィルスの双方のウィルスに感染する豚がリアソータントの元凶といわ
れていました。最近は鳥から人間に直接感染が確認されて、この説も揺
らいでいます。
2001年から2002年にかけて、 ヨーロッパを中心に世界的に流行したイ
ンフルエンザからは、ヒトのA(H1N1)型とA(H3N2)型のリアソー
タントと思われるA(H1N2)型ウィルスが分離検出されました。豚と
人間のどちらが複合させたかの結論は出ていません。人間の体内で異な
る型のウィルスがリアソータントしたケースも考えられています。
今回問題となっているのは鳥インフルエンザA(H5N1)がサブタイプ
の変異を起こさない株の変異(ドリフト)でありながら強毒を持った可
能性があることです。
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