INSTRUCTOR No.21 2005年 IVSI (国際スキー指導者連盟) 総会 報告 =世界のスキー指導者が最新指導法・理論を発表= 4 年 に 1 度 、 世 界 中 のス キー 指 導 者 ・ ス キ ー 教師 が 集 ま る イ ン タ ー スキ ー。 日本 で は 1979 年 に 蔵 王 、 1995 年 に 野 沢温 泉 で 開催 さ れ た 。 そ し て こ のイ ンタ ー ス キ ー 傘 下 に ある 3 つ の 組 織( 現 在 は そ れ ぞ れ 連盟 を 名 乗っ て い る ) が I V S I ( 国際 ス キ ー 指 導 者 連 盟/ ス キ ー ク ラ ブ を 中 心と して ア マ チ ュ ア の ス キー 指 導 活 動 ) I V S S ( 国際 学 校 体 育 ス キ ー 連盟 / 学 校 ・ 大 学 の 教 諭な どに よ る ス キ ー 指 導 活動 ) そ し て I S I A (国 際職 業 ス キ ー 教 師 連 盟/ ス キ ー ス ク ー ル の スキ ー教 師 の 指 導 活 動 ) であ る 。 全日 本 ス キ ー 連 盟 は そ のう ちの I V S I と I V SS に 加 盟 し て い る 。 日 本 ス キ ー 指 導 者 協 会と して は 組 織 の 構 成 ・ 性格 そ し て そ の 名 称 か らい って も 全 日 本 ス キ ー 連盟 を 通 じ て イ ン タ ー スキ ー傘 下 の 3 組 織 の 中 では こ の I V S I の 情 報や 活動 状 況 を 把 握 し て おく こ と を お 薦 め し た い。 今年 の 4 月 2 日∼ 9 日 オ ー ス ト リ ア の高 級リ ゾ ート レ ッ ヒ で I V S I 総会 が開 催 さ れ 、 全 日 本 スキ ー 連 盟 か ら 代 表 団 とし て1 0 名 、 視 察 団 と して 1 1 名 合 計 2 1 名が 参加 し た 。 参加 国 は 1 6 カ 国 3 5 8名 (北 米 や フ ラ ン ス を 除く ラ テ ン 系 の 国 は ス キー の指 導 を ほ と ん ど ス キー ス ク ー ル で 対 応 し てい るた め 加 盟 し て い な い) 今 回 参 加 し た の は ドイ ツ、 オ ー ス ト リ ア 、 スイ ス の 中 央 ヨ ー ロ ッ パの アル ペ ン 国 、 そ し て そう い っ た 国 を 囲 む よ うに 北欧 ・ 東 欧 の 国 々 、 更に は オ ラ ン ダ ・ イ ギ リス など の い わ ゆ る 雪 なし 国 そ し て ア ジ ア から 日本 と 時 期 イ ン タ ー スキ ー 開 催 国 の 韓 国 で ある 。 前 回 ポ ー ラ ン ド で 開 催さ れた I V S I 総 会 は 「検 定 」 が テ ー マ と な った が今 回 は 「 技 能 ・ 技 量・ 技 術 を 通 じ て で きる 喜 び を 」 と い う タ イト ル で「 指 導 」が 大 きな テー マ と な っ て い る 。 オ ー ス ト リ ア は 開 催 国と して あ ら ゆ る 分 野 の 指導 者 を 用 意 で き る た め、 デモ ン ス ト レ ー シ ョ ンも ワ ー ク シ ョ ッ プ も 多彩 な発 表 と な っ た 。 ア ルペ ン ス キ ー は も ち ろ ん、 クロ ス カ ン ト リ ー 、 テレ マ ー ク 、 バ ッ ク カ ント リー 、 フ ァ ン ス キ ー 身障 者 ・ 子 供 そ し て 最 後は 地元 レ ッ ヒ ス キ ー ス クー ル の 受 講 生 ま で 加 わっ ての デ モ ン ス ト レ ー ショ ン 。 講 演 で は ア ル ペン 王国 ら し く ワ ー ル ド カッ プ の S L ト ッ プ レ ーサ ーの 滑 り を 分 析 し 、 ター ン 後 半 で の 過 度 な 後方 への 荷 重 が 次 の タ ー ンへ の 推 進 力 と な っ て いる こと な ど の 発 表 。 最 終日 に は ワ ー ル ド カ ッ プの 応援 団 と し て 活 躍 し てい る 子 供 の 楽 団 ま で 登場 して 会 場 を 盛 り 上 げ た。 ド イ ツ は 「 成 功 ま で の1 2の 道 の り 」 と 称 し て、 指 導 レ ベ ル を 細 か くわ けて 1 2 通 り の 指 導 とし て 発 表 。 ド イ ツ ら しい 精密 で き め の 細 か い 内容であった。 ポ ー ラ ン ド 、 ハン ガリ ー 、 ベ ル ギ ー は あ まり 最 新 の カ ー ビ ン グ要 素を 用 い な い 極 め て オ ーソ ド ッ ク ス な 発 表 とな った 。 し か し 、 東 欧 は スキ ー 産 業 が ま だ ま だこ れか ら 伸 び て い く こ と が予 想 さ れ 、 ベ ル ギ ー、 オラ ン ダ 、 イ ギ リ ス 、 デン マ ー ク は イ ン ド アス キー 場 の 増 加 に 伴 い ス キー 指 導 者 の 要 請 が 急務 とな っ て い る た め 、 見 てい て も ス キ ー へ の 熱意 が感 じ ら れ た 。 ま た 、 最終 日 に 往 年 の オ ー スト リア 、 ド イ ツ を 代 表 す るデ モ ン ス ト レ ー タ ーに よる 「 7 0 + 」 と い う 発表 が あ り ( 7 0 歳 以上 のデ モ ) ロ ー テ ー シ ョ ン、 バ イ ン シ ュ ピ ー ル、 ステ ッ プ タ ー ン か ら 最 新の カ ー ビ ン グ タ ー ンま で披 露 し 拍 手 喝 采 、 日 本だ け で は な く 世 界 中ど こで も 年 配 ス キ ー ヤ ー は元気なようだ! 日 本 の 発 表 は ワー クシ ョ ッ プ を 若 月 ・ 中 田・ 佐 伯 ( 当 時 ) の 3 人 の デ モ が 担当 、講 演 は S A J 教 育 本 部 イ グ ザミ ナー 委 員 会 の 市 野 先 生 が発 表 し た 。 結 果 と して は内 足 主 導 ( ト ッ プ コ ント ロ ー ル ) が 斬 新 で興 味深 い と い う 評 価 ( ベ ルギ ー 、 ス イ ス 、 ド イツ など ) を 得 た 一 方 、「 やは り ス キ ー は 今 も 昔も 変わ ら な い 。 や っ ぱ り 外足 がすべてだ!」(オーストリアのベテラン指導 者 ) と い う 頑 固一 徹 な 意 見 も あ っ た 。 日 本 は 今 や 指 導者 の人 数 が 多 い ア ジ ア の 国と い う の で は な く 完全 に世 界 の ス キ ー 指 導 の ト レ ン ド セ ッ タ ー と して 認 知 さ れ て い る こ とを 痛感した。 次 回 の 総 会 は 20 07 年 1 月 2 7 日 ∼ 2 月3 日 、 韓 国 ヨ ン ピ ョン スキ ー リ ゾ ー ト で 開 催 され る イ ン タ ー ス キー のプ ロ グ ラ ム の 一 部 と して 開 か れ 、 そ の 2 年後 の2 0 0 9 年 は 再 び ポ ーラ ン ド で の 開 催 が 予定 され て い る 。 日 本 ス キ ー 指 導者 協会 の 皆 様 に は 韓 国 で のイ ン タ ー ス キ ー 、 ある いは 2 0 0 9 年 の I V SI 総 会 に で き る だ け多 くの 方 々 に ご 参 加 い た だき 世 界 の ス キ ー 指 導の 実態 を 体 験 し て い ただ き た い と 思 っ て おり ます 。 - 4 - IVSI(国際スキー指導者連盟)副会長 (財)全日本スキー連盟 教育本部 国際渉外委員長 田 和夫 INSTRUCTOR No.21 IVSI 視察団に参加して ◇ 期日 2005年4月2日∼4月11日 ◇ 会場 オーストリア(レッヒ他) オーストリア、チロル地方の広大なアールベル グスキーエリア。スキー場の大きさに感銘。天候 に恵まれ素晴らしいパノラマを堪能できました。 スキー先進国の指導者の技術、考え方、指導方法 について、言葉の壁はありましたがワークショッ プに参加し、内容については自分なりに理解でき ました。各国の指導者との交流もスキーという共 通意識も有り心が通う交流が出来たと思います。 特にビールがおいしかった。 3)運営に携わられた、全日本スキー連盟役員各 位、及び関係各位の皆様と愛媛県スキー連盟の方 々にお会い出来た事。 以上、私のスキー人生の中で3つもの宝物が得ら れました。今回のツアーにお礼を申し上げます。 ありがとう御座いました。 今回参加して各国の指導者のスキーに対する情 熱を感じました。 また、参加して宝物を得る事が出来ました。 1 ) 1992年 ア ル ベ ー ル ヒ ル オ リ ン ピ ッ ク ダ ウ ン ヒ ルゴールドメダリストパリックスさんに会え写真 を撮る事が出来た。 2)ウィーン滞在中、世界の名指揮者、小澤征爾 さんに会えお話ができた事。 神奈川県スキー指導員会 参与 島 村 一 男 photo KShimamura - 5 -
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