鉄リサイクル業界の労働災害・事故事例 平成25年10月調査 (対象期間:平成24年10月~25年度9月) <物損事故> № 種 類 作 業 関連機器等 事故発生状況(含む原因) 1 荷降し作業 トラック 定常 2 荷降し作業 天井クレーン 定常 3 荷降し作業 マグネット付き パワーショベル 4 荷降し作業 トラック 事後実施した具体的対策 区 分 建屋内にて、スクラップをダンプアップした後、ダンプアップしたま 事故報告を社内回覧し、周知、注意喚起。 ま数メートル走行し、建屋出入り口の上部にダンプ箱をぶつけ た。 午前 単独 10 35 4~6 午前 単独 10 56 7~9 午前 単独 2 51 定常 構内でスクラップを降ろし、残った荷を降ろすため、降ろし場でダ 残渣降ろし場の運転席正面にくる位置に「頭上注意」の掲示板を ンプアップし、降し終えた後、そのまま荷台を上げた状態で発進、 貼った。順次ダンプ者にパトライトを設置。ダンプ中は点灯するよ 工場入口の電線を引っ掛けた。 うにした。また、ブザーも同時になるようにする。 4~6 午前 単独 18 56 4~6 午前 単独 1 27 10~12 ― 単独 ― ― 4~6 午前 単独 1 30 4~6 午前 単独 4 34 10~12 午後 単独 2 62 7~9 午後 単独 10 50 4~6 午前 単独 ― 65 7~9 午後 単独 ― ― 4~6 午前 単独 3 41 7~9 午前 単独 2 28 定常 天井クレーンで客先トラック荷台から荷降しする際、相手のトラッ 木製荷台車両に対する注意喚起。 クの木製荷台を破損してしまった。 マグネット付きパワーショベルにて、荷降し作業中、マグネットか マグネットが安定しているか確認する。 らスクラップが落下し、トラックのアオリを破損した。 5 荷降し作業 天井クレーン 定常 6 荷降し作業 フォークリフト 定常 フォークリフトで鉄板を降ろす際に、鉄板が重すぎて、フォークが 鉄板を降ろす時は、品物の違いを確認する。眼けんでの重量を 前に倒れ、荷物が落下。トラックを破損。 鍛える。 スクラップ ハンドラ― 8 荷降し作業 トレーラーダン プ 9 荷降し作業 重機 (マクネット付き) 定常 定常 定常 10 積込み作業 ユニック 定常 11 積込み作業 天井クレーン 定常 12 積込み作業 13 積込み作業 14 積込み作業 クレーン 重機 (グラップル) トラック 作 業 当 事 者 作業形態 経験年数 年 齢 7~9 天井クレーンで荷降し作業中、スクラップ(ガードレール)をグラッ プルで取りに行ったところ、グラップルを下げ過ぎてトラックの荷 台床に穴をあけた。 7 荷降し作業 発 生 時 期 月 時間 定常 定常 定常 マグネットやグラップルを荷に預けず、ワイヤーを張ったままに し、緩めたり、押し込んだりしない。荷物や荷台の状況を下にいる 重機オペレーター等に確認するとともに、下から「もう少し巻いて やれ」等の指示を出す。 構内において、重機のオペレーターがマグネット仕様のスクラップ 安全確認の徹底。作業手順など再教育の徹底 ハンドラ―を使用して、お客様の車両からスクラップを荷降し作業 中、マグネット盤から吸着したスクラップがお客様車両荷台後部 に装着のパワーゲート上に落下し、その衝撃でパワーゲートを支 える支柱を損傷 客先トレーラダンプからの荷降ろし作業時、降ろし場にトレーラー ヤード内への車両誘導時は、前後左右及び上部の安全確認を を誘導する際、天井部の安全確認を怠り、ダンプのアオリを置場 徹底。誘導合図は笛と手合図を併用する。 入口のシャツターにぶつけた。 トラックから荷を降ろす時に、品物がマグネットからはずれて、落 マグネットに品物をつけたら、あまり上に上げずに引きずり降ろす 下し、アオリを破損 ようにする。 スクラップ箱をユニックでワイヤー掛けして吊り上げ、荷台に載せ ワイヤー掛けの指導、吊金具の説明実施。 る作業中に、箱の中のスクラップが片荷になっていて、吊り上げ た箱がワイヤーから重い方へ、滑り落下。工場内コンクリート蓋 を破損。 天井クレーンでスクラップを4tトラックに積込み中、マグネットの マクネットの吸着が不安定な荷物はグラブでしっかり掴んで、安 吸着が不安定だったため、荷台に落ち、荷台とアオリが歪んだ。 全を確認し、荷降しを行う。 クレーンのオペレーターがトラックに積込み作業時、防音及び遮 シャッター停止位置にマーキングし、降ろし過ぎを防止。シャッ 光のため、シャッターをトラックのキャビン最上部より下まで閉め ター開閉るルールを決め、運転手を含め、周知 て、積込んだ。積込終了後、シャッターを上げずに発車したため、 トラック上部がシャツターに当たり、シャッターを破壊。 他社構内の解体現場において、自社ヒアブ車のグラップルを使 掴み上げ対象物の重量の適切な判断の徹底。確実な地切りによ 用してスクラップ入り鉄箱を掴み、持ち上げ移動して積込む際、 る安定性の確認と慎重な回転移動の徹底。 鉄箱がグラップルから滑り落ち、落下地点そばに設置つれていた 柵等を損傷。 トラックのクレーンを使って、荷物を積み込み後、出発に当たっ て、クレーンを収納せずに出発としたため、ヤード内の送電線を 切断。 トラックを発車させる前に、運転するトラックの周囲を一周し、異 常がないか確認。 1/3 平成25年10月調査 (対象期間:平成24年10月~25年度9月) <物損事故> № 種 類 作 業 関連機器等 15 積込み作業 16 積込み作業 17 切断・加工処理作業 18 切断・加工処理作業 19 切断・加工処理作業 20 ヤード作業 21 ヤード作業 マグネット付き クレーン トラック 重機 ギロチン 定常 定常 定常 定常 出荷積込み作業時に、マグネットクレーンにて作業中、マグネット クレーンのジョイント部で火花が散り、電源がきれたため、鉄くず がマクネットから離れて、トラック荷台に落下。トラックの荷台に大 きく穴を開けた。 ― スクラップの引取りのためトラックヤードにトラックをバックで着け トラックの停車位置に印をつける。輪止めを設置する。ヤードにト ようとした際、クラッチの調整及び遠近感覚を誤り、ヤード後方壁 ラックを入れずにリスト作業のみでスクラップの回収作業を行う。 に衝突し、スレート壁を破損。 コイルスプリングをガス切断した後、移動させようと重機で掴み上 プロテクターを着装する。作業位置と重機キャビンの間に十分な げた際、こぼれたスプリングの一部が地面に跳ね返り重機フロン 距離を取って品物を掴む。コイルスプリングの場合、ばね機能を トガラスに衝突、ガラスが破損。 失う程度まで、切断する。 密閉物(アセチレンボンベ)に気付かず、ギロチンにて切断し、爆 発。15m以上離れた事務所等の窓ガラスやフェンスを破損。 緊急安全会議を開催。社内他部門に報告、注意喚起。引き取先 での積込み時の注意事項等を再確認。納入先に対し、ビラ配付 により注意喚起。 ギロチン 定常 重機 定常 ヒアブを立てたまま構内を走り、会社附近の使用していなかった 作業手順の再徹底。 電話線を切断。 フォーク付き パワーショベル フォークリフト 23 ヤード作業 マグネット付き ユンボ 24 ヤード作業 重機 (ガイア) 重機 定常 定常 定常 定常 定常 26 運搬作業 トラック 定常 27 運搬作業 トラック 定常 28 運搬作業 トラック 定常 29 運搬作業 事後実施した具体的対策 区 分 タンク内は確認済みと考え10キロリットルの地下タンクを所定手 順に従って、1600tギロチンにより切断作業に取り掛かったとこ ろ、タンク内の残留ガスに引火し、爆発炎上。 22 ヤード作業 25 ヤード作業 事故発生状況(含む原因) トラック 定常 ― フォーク付きパワーショベルにて、L字型のスクラップを掴んで移 スクラップの大きさ、重量に対し、余裕をもった重機を使用する。 動させようとしたところ、品物がフォークより滑って落下。パワー ショベルのキャビンを直撃し、前面フレーム及びワイパー、ワイ パーモーター、ドアヒンヂを破損。 フォークリフトを使い、網カゴに入った産廃を回収し、2段で運搬し 今後、轍をさけ、網カゴは1段で、爪は低い位置で運搬する。 ていたところ、車輪が通路の轍にはまり、バランス崩し爪から網カ ゴが落ちて、客先の工場側面のスレートを破損。 加工前のギロチン母材を選別するため、マグネットユンボで吸着 鉄くずは飛ぶものと認識し、常時慎重な作業を行う。対象物によ させて、地面に広げて品物分けていた。玉で押さえつける様な状 り適正な重機を使用して作業することを徹底させる。 態になった時に鉄くずが飛び、キャビン側面ガラスにあたり破損。 入荷したギロ材を選別作業中、アングルをガイアでつまんで母材 折れ曲がった物を掴む際、持ち上げる時、どのような動きをする 置場へ置いた際、ガイアのキャタピラ周辺に落してしまい、再度、 かイメージする。急ぐ時ほど、一呼吸し、安全確認に努める。 ガイアでつまみ上げた際に折れ曲がったアングルの端がガイア の側面ガラスに接触し、破損。 マグネットで電気鋼板を清掃していた時、警報が鳴り、重すぎで 警報機が鳴ることを表示した。 なったと判断し、マグネットを切ろうとしたところ、誤ってツカミを広 げてしまい、マグネットを1.5m程度落としてしまい、断線させた。 走行中、右折により荷が傾きかけたので、荷崩れを確認するた アオリより高く積んでいたので、アオリより低く積むことを徹底。ワ め、一時停止した時、ワイヤーが切断し、6本一束がばらけた状 イヤーを新品に交換。 態で落下。パイプが歩行者信号機に接触し、周辺花壇、停車中 の車の後部を破損。 大型トラックで荷物(鉄骨)運搬中、荷崩れし、積荷が歩道橋の橋 積荷の固定の徹底 げたに衝突。 運搬作業中、対向車がセンターラインをはみ出してきたので驚い 危険予知訓練を実施。 て左に避けた時に、道路とU字溝の間の砂利にタイヤを落とし た。 時速40㎞で一般道を走行中、路上の障害物(動物の死骸)に気付 1ヵ月交替で安全運転責任者を決め、安全運転の呼びかけ、ケー くのが遅れ、直前にハンドルをきったところ、中央分離帯の段差 ススタディ等を実施。 に接触し、フロントバンパー、タイヤ及びシャフト、フロンガラスを 破損 2/3 発 生 時 期 月 時間 作 業 当 事 者 作業形態 経験年数 年 齢 1~3 午前 単独 8 39 4~6 午後 単独 ― ― 7~9 午前 単独 15 41 4~6 午後 単独 2 30 10~12 午前 ― ― ― 7~9 午前 単独 7 38 1~3 午後 単独 25 50 10~12 午前 単独 ― ― 10~12 午前 単独 3 22 4~6 午前 単独 3 36 7~9 午後 単独 ― ― 10~12 午前 単独 18 56 1~3 午前 単独 6 38 4~6 午前 単独 1 45 10~12 ― 単独 3 25 平成25年10月調査 (対象期間:平成24年10月~25年度9月) <物損事故> № 種 類 30 その他 作 業 関連機器等 シュレッダー 事故発生状況(含む原因) 事後実施した具体的対策 区 分 定常 朝、シュレッダー設備を稼働したところ正常運転不能のため、点 シュレッダー付近のダスト・ホコリの清掃頻度の増加。ダストの多 検したところシュレッダー本体付近で煙がくすぶっているのを発 い材料の時は散水を増やす。作業終了時の火気点検の再徹底。 見。シュレッダーの摩擦熱からダストが焦げ、前夜からくすぶって いたと思われ、配電盤及び耐震ゴムを焼失。 3/3 発 生 時 期 月 時間 4~6 ― 作 業 当 事 者 作業形態 経験年数 年 齢 ― ― ―
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