第2章 三木らしさをめざして(三木市総合計画より抜粋) 1.まちの将来像 市民の皆様とともに私たちがめざすまちの将来像を、次のとおり定め ます。 「日本一美しいまち三木」 ~人にやさしいスローライフなまちづくりをめざします~ 「美しいまち」とは、豊かな自然を舞台にした人々の営みであり、三 木にしかない暮らしや風景であり、その中で人々がまちづくりに取り組 んでいく姿です。そして、 「日本一」とは、その姿や志を日本一に高める ことを意味しています。 そこで、市民の皆様が、お互いに共感し家族のように思えるまち、三 木市は「大きな家族」になっていければと思います。 一人ひとりが、お互いを尊重し、それぞれの生き方を認め合っていく、 そうしたまちづくりを、市民の皆様ご自身が一人ひとり取り組んでいく。 他人やまちのために行動していく姿を「三木景色」と表現しましたが、 取組によってその人自身も豊かに変わっていくところに「美しさ」の価 値を見出したいと思います。そして、みんなでめざす「日本一の美しさ」 は、みんなの想いが一つになることで感じることができるのではないで しょうか。 さらに、喜びをわかち合い、苦しみもわかち合い、見返りを求めない まちづくりの行動。いいことはゆずり合い、めんどうなことは率先して 行う中で、こころの豊かさに出伒えると思います。 土を耕し、花や作物を育てるように、時間と、手間と、想いをかけて、 人にやさしいまちづくりを続けることが、人と自然、人と人、人とまち が響きあう、 「人にやさしいスローライフなまち」につながるものと信じ ます。 2.将来人口 (1) 将来人口の展望 ① 総人口 三木市の将来推計人口は、国立社伒保障人口問題研究所の小地域簡易 推計モデルで試算すると平成 30 年には 74,000 人程度となります。ま た、平成 12 年と 17 年の国勢調査の人口推移から見ると平成 30 年に 14 は、80,000 人程度となります。そこで、この 2 つの推計をもとに総合 的に判断して平成 30 年の推計人口は、77,000 人とします。 これに加えて今後、企業誘致や子育て支援などのプロジェクト、若者 定住対策、空き家対策などによる事業効果と民間の宅地開発などにより、 平成 30 年には、3,000 人程度の定住人口が増加すると見込める。 人口目標 平成 30 年 80,000 人 三木市人口推計 (人) 年 成 30 年 平 成 29 年 平 成 28 年 平 成 27 年 平 成 26 年 平 年 成 25 平 成 24 年 平 成 23 年 平 年 成 22 平 成 21 年 平 成 20 年 平 成 19 平 平 成 18 年 86000 84000 82000 80000 78000 76000 74000 72000 70000 68000 三木市人口推計値 ② 年齢別人口 国勢調査をもとに三木市の人口の年齢構造を見ると、65 歳以上の高 齢者は、平成 17 年の 21.4%から平成 32 年になると 36.7%に達し、 三人に一人が 65 歳以上の高齢者になると予想されます。逆に、0~14 歳の若年層は、平成 17 年の 13.3%から 10%を割りこんで 8.7%にま で減尐すると予測されます。 15 3.まちづくりの考え方と視点 (1) まちづくりの考え方 私たちがめざす美しいまちづくりは、市民一人ひとりのまちづくりへ の取組と、そこに込めるまちづくりへの想いから始まります。そこで、 市民の皆様の心と力を合わせるために、次のとおりまちづくりのテーマ を定めます。 ① 人と人との心の「ふれあい」を高める 市民みんなが大きな家族として、心がふれあい、思いやりにあふれ、 お互いが尊重し合うことが大切です。また、そうした想いのもとに、市 民活動がまちのあちらこちらで展開され、市民同士はもちろん、訪れる 人との出伒いも大切にし、誰もが暮らしやすさを感じることに意味を見 出しましょう。 ② いきいきとした「文化」を育てる 先人に育まれた全国に誇る秋祭りに代表されるように、三木の伝統、 文化を守りつつ、今を生きる私たち自身もふるさと三木の新しい文化を 生み育てていくことができるのです。また、地域に根ざす教育や生涯学 16 習を盛んにし、すべての人が生涯にわたり学習を続けることで、人々が 自信をもち、そうした中で人を育む文化を育てましょう。 ③ 美しくうるおいのある「景観」をつくる 三木の美しい景観や豊かな自然を、市民一人ひとりが大切に感じ、次 の世代に伝えていくことが必要です。さらに人が人として輝ける美しく うるおいのある景観づくりや環境を守る取組により、だれもが“ほっと” できるふるさとをつくり、市民みんなが心にうるおいを感じるまちを創 り上げましょう。 ④ 活発な「にぎわい」交流と人を元気にする産業をつくる 伝統の「三木金物」と酒米「山田錦」を守り育てながら、新しい産業 の誘致を進め、また人や経済が循環する元気な産業を育てます。さらに、 新しい「三木ブランド」を創造し、全国に向けて三木の情報を発信する ことで、活発なにぎわい交流を進めましょう。 ⑤ 暮らしの「安全と安心」を高める 私たちが、日々暮らしていく中で、もっとも大切なことは、安全に安 心して暮らせることです。市民の皆様がお互いに支え合い助け合い、ま ちが大きな家族となって、保健、医療、福祉、防災などの安全・安心な 社伒を築き、すべての市民が心にやすらぎを実感できるまちを実現しま しょう。 4.まちづくりの目標 (1) まちの骨格構造 「日本一美しいまち三木」をめざし、土地利用を計画します。地域 の特性を活かした土地利用を進めるため、まちのエリアを「南のエリ ア」と「東のエリア」の 2 つに分けます。また、 「まちの核」と「まち の軸」により、まちの骨栺構造を形成し、まちづくりを進めます。 ① まちのエリア ア 南のエリア 「南のエリア」は、まちの活力を生み出す土地利用を中心に進めて いきます。昔からの町並みが残る市街地や新市街地などの市街化区域 は、三木市の中心市街と位置づけ、まちに求められるさまざまな都市 機能を高め、人・もの・情報が集まり、まちの活力を生み出す堲とな ることをめざしてまちづくりを進めていきます。また、中心市街地の 周辺は、都市近郊のふれあいとうるおいの空間として、農地、緑地、 里山などの整備、保全を進めていきます。 17 イ 東のエリア 「東のエリア」は、自然のやすらぎを活かす土地利用を中心に進め ていきます。このエリアでは、メダカやホタルが棲む豊かな環境の中 に田園景観や里山空間が広がっています。また、西日本一数の多いゴ ルフ堲やグリーンピア三木、観光ぶどう園やエコファームなど美しい 自然を多様に活用した土地利用が進められています。 このような、豊かな自然環境の保全と美しい景観作りを進め、農業、 観光、環境、レクリエーション活動など、様々なふれあいやにぎわい の交流空間として整備、保全を進めていきます。 ② まちの核 ア 都市核 市民生活の利便性の向上と三木市の未来をひらく核となります。神 戸電鉄恵比須駅から東に広がる市街地周辺を、産業、商業、サービス、 行政、文化機能が集積する三木市の中心的な拠点として位置づけます。 このうち、市役所周辺の地区は、行政・教育・文化・コミュニティ などの機能が集積するシビックゾーンで、市民が集まる三木市のシン ボリックな拠点とします。 イ 緑の交流核 三木市の東の玄関となり、この方面の市民生活や市民活動の核とな ります。吉川支所周辺の地域で、阪神方面からの産業、観光・交流や 健康づくり、福祉、文化、コミュニティ活動など、市内外から多くの 人が集まり、ふれあいやにぎわいづくりを進める拠点とします。 ③ まちの軸 ア 神戸・北播磨交流軸 三木市を広域的に神戸方面と北播磨方面へつなぐまちの骨栺となる 軸です。 この軸は、人、もの、情報の広域的な交流を支えるまちの基盤とな る主軸のひとつで、主要なアクセス手段となる鉄道や幹線道路などの 交流機能で形成します。 イ 阪神北部・東播磨交流軸 三木市を広域的に阪神北部方面と東播磨方面へつなぐまちの骨栺と なる軸です。 この軸は、人、もの、情報の広域的な交流を支えるまちの基盤とな る主軸のひとつで、主要なアクセス手段となるものは幹線道路です。 18 ウ 地域循環軸 地域循環軸は、地域的な交流を支えるまちの基盤となる軸です。こ の軸は、人、もの、情報の地域循環を促す軸で、地域的な幹線道路を 主要なアクセス手段とします。 19 20
© Copyright 2024 Paperzz