三井住友海上プライマリー生命保険株式会社

三井住友海上プライマリー生命保険株式会社
全国 1 万店の代理店の営業情報を分析する情報基盤を
SAP® BusinessObjects™ ソリューションで構築
概要
「SAP BusinessObjects ソリューションの
導入により、分析作業やレポート作成が
ユーザー自身で実行できるようになり、
意思決定にかかる時間が
大幅に短縮されました。同時に、
システム部門の負担も
軽減されています」
高山博匡氏
MS&AD システムズ株式会社 生保システム第二部
MS プライマリー開発グループ プランナー
会社概要
•
•
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•
社名:三井住友海上プライマリー生命保険株式会社
本社:東京都中央区
業種:生命保険業
事業内容:個人年金保険を中心とした保険の引受
け、資産の運用
• 収入保険料(販売額)
:2,437 億円
(2010 年度決算)
• 従業員数:351 人(2012 年 3 月 31 日現在)
• Web サイト: www.ms-primary.com
• 導入パートナー:東芝ソリューション株式会社
SAP ソリューション/ サービス
• SAP® BusinessObjects™ Web intelligence
• SAP BusinessObjects Data Integrator
導入ハイライト
• SAP BusinessObjects Web Intelligence によ
るクエリー分析
• SAP BusinessObjects Data Integrator を用い
たデータ統合
• SAP Crystal Reports を用いた多彩な帳票作成
SAP 選択の理由
• クエリー分析の自由度の高さ
課題
• GUI を用いたわかりやすい操作性
• 各部門で業務上必要な、保険の契約状況などの
• システムのレスポンスの速さ
迅速なデータ提供
• 意思決定の迅速化
導入メリット
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•
• システム単位で分散管理している情報の統合基盤
•
の構築
•
• データ抽出の高速化とシステム部門の負荷軽減
•
• ユーザーが自らデータを抽出して分析するエンド
導入目的
ユーザーコンピューティング環境の確立
多様な分析基盤の提供
経営レポートの早期提供による意思決定の迅速化
適切なアクセス権限の設定による IT 統制の実現
システム部門の運用負荷軽減
データウェアハウスの開発スピード向上
サードパーティ・インテグレーション
• データベース:Oracle
• ハードウェア:HP ProLiant DL380
• OS:Microsoft Windows Server 2003
Standard Edition SP1
SAP Customer Success Story
Insurance
MS&AD インシュアランス グループホールディングス株式会社の
100%出資会社として、個人年金保険を中心に販売する
三井住友海上プライマリー生命保険株式会社。提携金融機関の窓口を通して
保険商品を販売する代理店ビジネスを展開する同社は、
2007 年より SAP® BusinessObjects™ ソリューションを導入しデータ分析に
活用しています。ユーザーが自らデータを抽出して分析できる環境を構築し、
契約状況や動向を迅速かつ多角的に分析することで、営業戦略や
経営戦略の強化を実現しています。
社内に分散する情報を統合し
代理店ビジネスの営業力強化
「ニューフロンティア 2013」のステージ1の基本
向上を通じて、お客さまの信頼を獲得し、成長
ユーザー自らが情報分析を行える
エンドユーザーコンピューティング環境の
確立
会社、あいおい損害保険株式会社、ニッセイ同
ともに、継続的な業務改善を推進し健全な事業
一方で三井住友海上プライマリー生命保険の
MS&AD グループの一員として、個人年金保険
人事の改革に取り組んでいます。
三井住友海上グループホールディングス株式
和損害保険株式会社の経営統合で誕生した
戦略に「“お客さま第一” の視点に立った品質
を実現する」
、
「戦略的な資源配分を実施すると
運営を行う」を掲げ、
営業や商品、
システム・事務、 システム環境を見ると、会計情報、営業成績情
の販売を中心に事業を展開する三井住友海上
プライマリー生命保険株式会社。2002 年に
こうした中、同社が代理店販売ビジネスを推進
口販売を通して多彩な商品を販売するビジネス
分散している情報を活用し、営業力の強化につ
営業を開始して以来、主に金融機関チャネル窓
モデルにより、人々の充実したセカンドライフを
サポートしています。同社が提携を結ぶ金融機
する上で重要な課題となっていたのが、社内に
なげることでした。情報システムの企画・開発
を担当する MS&AD システムズ株式会社 生保
関は、
メガバンクをはじめ、地方銀行、信用金庫、 システム第二部 MS プライマリー開発グループ
報、商品情報、代理店情報、契約情報などは、基
幹系システムや情報系システムなどで分散管理
されています。各部門の担当者が必要なデータ
を自ら抽出して柔軟に分析することは困難なた
め、従来はシステム部門にデータの抽出を依頼
していました。しかし、各部門がデータを入手し
て分析を始めるまでに一定のタイムラグが発生
することは避けられません。システム部門にとっ
証券会社など 100 社以上におよび、同社の金
プランナーの高山博匡氏は「たとえば、代理店
えています。その中で同社は変額商品と定額商
の増減や日次の契約状況を随時確認しながら、 中する決算期には対応に追われ、他の業務に影
融商品を扱う代理店数は、全国で約 1 万店を超
品をバランスよく扱う基本戦略により、着実に
業務を拡大してきました。
しかし、保険業界全体を見わたすと、国の雇用
や所得環境の変化、少子高齢化による人口減
少などの影響で、厳しい状況が続いていること
も確かです。継続的な成長をめざす三井住友
海上プライマリー生命保険は、中期経営計画
ても、データを複数のシステムから抽出する作
営業部門を管理する営業推進部では、契約数
業には相応の負荷がかかるため、特に依頼が集
営業部間の競争意識を高めたり、代理店への
響が生じる可能性がありました。
とが求められます。経理部門であれば、決算数
そこで同社は、各部門の担当者が自らデータを
約や保有実績を分析して経営陣に情報を提供
ング環境の確立を目指し、SAP のビジネスイン
効果的な支援対策を迅速に提供したりするこ
値の作成に加え、代理店別、商品別などの新契
し、経営戦略に貢献することが重要です」
と説
明します。
抽出して分析するエンドユーザーコンピューティ
テリジェンス
(BI)製品である SAP® Business-
Objects™ ソリューションを導入しました。同ソ
リューションの機能として提供されるデータ統
「システムのレスポンスが早いので、複雑なクエリーをシステム部門が
作成してユーザーに提供することも簡単です。新たな分析項目の追加など、
システム変更に関わる開発依頼にも、短期間に対応できます」
東野宏史氏
MS&AD システムズ株式会社 生保システム第二部 MS プライマリー開発グループ マネージャー
合ツール( ETL )の SAP BusinessObjects
Data Integrator、分析・レポーティングツール
SAP BusinessObjects Web Intelligence、帳
票作成ツール SAP Crystal Reports の 3 つを
組み込んだ情報分析基盤を構築し、2007 年前
半から運用しています。
ト部でもコールデータを分析し、経営レポート
作成のほか営業社員 / 代理店にもフィードバッ
ソリューションのアカウントを利用しており、必
約者へのお知らせやレポート作成に役立ててい
イアンス、商品管理部門の上長や業務担当者な
ます。
どに付与しています。アカウントの管理や権限
ク。契約サービス部では保有契約を分析し、契
「たとえば、保険契約の解約に対しては、どのよ
うな年齢層が、
どのような保険商品を、
どのよう
わかりやすいクエリー分析機能と
多彩なレポート作成機能を活用
現在、同社は約 80 の SAP BusinessObjects
なタイミングで解約しているのかを分析し、そ
の結果をもとに解約率の低減につなげる対策
を検討しています。また、日々の契約数の推移
要に応じて営業統括、経理、契約管理、
コンプラ
の設定は、特権 ID を持ったシステム部門が担当
し、閲覧を許可する情報、データ加工が可能な
情報などを部門やユーザー単位で制御し、重要
情報への不正アクセスや改ざんが行われないよ
うに管理を徹底しています。MS&AD システム
三井住友海上プライマリー生命保険では、SAP
を追いながら、節目ごとにキャンペーンを実施す
BusinessObjects Data Integrator を用いて
るといった用途でも活用されているようです」 リー開発グループ マネージャーの東野宏史氏は
複数システムに分散しているデータをデータ (高山氏)
ウェアハウス
(DWH)
に統合。ユーザーは SAP
BusinessObjects Web Intelligence を利用
してクエリーを作成し、Web ブラウザー上で独
自に分析を実行したり、SAP Crystal Reports
ズ株式会社 生保システム第二部 MS プライマ
「権限付与や権限の変更、アクセスレベルの変
更などは、SAP BusinessObjects ソリュー
また、コンプライアンス部では早期解約、乗換、 ションの管理画面から実行できます。所属部署
業績といったデータを抽出して、代理店および
商品別に分析の上、経営会議体等への報告資
やグループの変更設定や、権限の設定変更も簡
単にできるので、人事異動の際にも迅速に新し
い分析環境を提供することが可能です」
と語り
「権限付与や権限の変更、アクセスレベルの変更などは、SAP BusinessObjects
ソリューションの管理画面から実行できます。所属部署やグループの変更設定や、
権限の設定変更も簡単にできるので、人事異動の際にも迅速に新しい分析環境を
提供することが可能です」
ます。
複雑なクエリー作成や新たな分析軸の
追加開発の依頼にも迅速に対応
SAP BusinessObjects ソリューションの導入
東野宏史氏 MS&AD システムズ株式会社 生保システム第二部 MS プライマリー開発グループ マネージャー
により、各部門のユーザーが自ら必要なデータ
を抽出し、加工・分析ができるエンドユーザーコ
ンピューティング基盤を構築した三井住友海上
で各種帳票を作成できるようになりました。デー
タベース構造などを知らないユーザーでも、
クエ
リー作成やデータ分析が実行できるようになっ
ています。
各部門では、SAP BusinessObjects ソリュー
料の作成や、代理店への指導に活用しています。 プライマリー生命保険は、的確な分析に基づく
お客さまサポート部ではお客さまの声を 7 つ
(問
営業戦略の強化、意思決定の迅速化、業務の効
に分類しデータ登録を行っています。特に苦情
ザーからは、基本的な機能の使いやすさ、大量
合せ、相談、要望、苦情、紛争、
おほめ、感謝など) 率化など、多方面で成果をあげています。ユー
については商品や代理店ごとで詳細分析
(定量・
定性分析等)
して、取締役会を始め社内外のレ
ションの機能がさまざまな形で活用されていま
ポートや代理店へのフィードバックを実施。こ
す。営業推進部では販売実績の確認や契約者・
のようなデータに基づく業務改善を実施すると
ドバックや各種レポートに反映。代理店サポー
足の向上に努めています。
被保険者の分析を実施し、営業社員へのフィー
同時に代理店指導に活かすことでお客さま満
データの処理スピードといった面において好意
的な反響が寄せられています。
一方、
システム部門では、SAP BusinessObjects
ソリューションの権限管理機能が、IT 統制に貢
献しています。顧客の個人情報を扱う保険業務
www.sap.com/japan/contactsap
を行ううえで、重要な基盤となっていることは間
違いありません。同時に、データ分析基盤の管
理負荷も大幅に軽減。ユーザーからの要望にも
柔軟に答えられるようになりました。
「システムのレスポンスが早いので、ユーザーの
要望に応じて複雑なクエリーを作成して提供す
ることも簡単です。新たな分析軸の追加など、
シ
ステム変更に関わる開発依頼にも、短期間に対
応できます」
(東野氏)
今後の展望について同社は、2013 年にかけて
SAP BusinessObjects ソリューションの基盤
となるインフラを仮想化環境に移行すると同時
に、最新バージョンにアップグレードする計画を
進めています。
「2007 年からの運用のなかで、各部門が独自に
作成したクエリーが何百本も存在していること
から、既存のクエリーが新しいバージョンの環境
で正常に動作することを確認する検証作業が最
優先となります。それらの作業と並行しながら
ユーザーの要望を集約し、ライセンス数の追加
や新たな分析機能の追加などを検討していきま
す」
(高山氏)
SAP BusinessObjects ソリューションは、今
後も三井住友海上プライマリー生命保険の情
報戦略に欠かせない基盤として、
さまざまなシー
ンで活用されていきます。
49009565(SE/12/05)
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