カプセル - 扶桑薬品工業株式会社

ロワチン 表(第4版)
日本標準商品分類番号
872519
※※2007年11月改訂(第6版)
※2005年 4月改訂
貯 法:室温保存
使用期限:外箱に表示の使用期限内
に使用すること
承 認 番 号 13527KUY04352
薬 価 収 載 1961年1月
販 売 開 始 1961年1月
再評価結果 1991年9月
尿石症治療剤
R
カプセル
Row a tin Ca psule s
【組成・性状】
硬い鋭角部が食道粘膜へ刺入し,さらには穿孔を起こして縦
隔洞炎等の重篤な合併症を併発することが報告されている。
)
1.
組成
ロワチン カプセル は1カプセル(内容量100mg)中次の成分・分
量を含む軟カプセル剤である。
添加物としてオリブ油,カプセル本体にゼラチン,グリセリン,D−
【薬 効 薬 理】
ソルビトール液,パラオキシ安息香酸ブチル,黄色4号(タートラジ
動物実験で尿路結石生成防止及び排泄促進作用が認められ,静菌,
ン)を含有する。
鎮痙等の作用も結石排泄や結石に伴う症状の緩解に寄与するものと考
α,β−ピネン……………31mg
d−カンフェン ……15mg
えられる。
ボルネオール ……………10mg
シネオール…………3mg
◇結石生成防止作用
アネトール ………………4mg
フェンコン…………4mg
結石生成食(炭酸カルシウム4%,シュウ酸アミド0.
5%添加)で
飼育したラットでは,24/25に結石の生成が認められたのに対し,同
2.
製剤の性状
時にロワチンを飼料に添加して与えた群では9/25に結石生成を認めず,
ロワチン カプセル は黄色の軟カプセル剤で,内容物は淡黄色の粘
結石生成の程度についても,ロワチン添加群の方がより軽度であった1)。
稠な液で,特異なにおい及び 味がある。
また,グリコール酸3%添加食によるシュウ酸カルシウム結石生成
外 形
大 き さ
直径:7.
0mm
識別コード
FS−R11
(一次包装シートに記載)
ラットにおいて,この結石生成食開始と同時にロワチンを経口投与す
ることにより,腎皮質の肉眼的結石生成度及び腎組織中のシュウ酸及
びカルシウム量が減少することが示された2)。
◇結石排泄促進作用
グリコール酸添加食によるシュウ酸塩腎石症をラットに発症させた後,
ロワチンの経口投与により,腎皮質内微小結石密集度,腎組織中のシ
【効能・効果】
尿路結石の排泄促進及び炎症・疼痛の緩解
ュウ酸及びカルシウム量,尿中シュウ酸排泄量が自然回復の対照群よ
りも減少したことから,腎臓での結石排泄促進作用が示唆された3)。
同様の実験系で配合各テルペンの効果を検討したところ,特にアネ
トール,d−カンフェンでその作用が強かった4)。
【用法・用量】
◇Activity Product 低下作用
通常成人1回1カプセルを1日3∼4回食前に経口投与する。
尿中の結石成分濃度やpHから算出されるAc
t
i
v
i
ty Produc
t(活動
なお,年齢,症状により適宜増減するが,1回5カプセル,
度積)は尿中飽和度,即ち結石のでき易さを表わす指標とされている。
1日2回までを上限とする。
ロワチンに配合されている各テルペンの結石生成ラットにおけるシュ
ウ酸カルシウムのAc
t
i
v
i
ty Produc
tへの影響をみたところ,アネト
ールに有意な(P<0.
01)低下を認め,シネオール,α,β−ピネン,
【使用上の注意】
d−カンフェンでも低下傾向を認めた5)。
1.
副作用
◇静菌作用( in vitro )
本剤は使用成績調査等の副作用発現頻度が明確となる調査を
希釈系列法及び平板培養法により,ロワチン並びにその配合成分の
実施していない。
静菌作用を検討した。枯草菌は最も強い感受性を示したが,緑膿菌は
頻 度 不 明
消 化 器
おくび,悪心・嘔吐等
抵抗性を示し,黄色ブドウ球菌,大腸菌,酵母菌は被験物質により感
受性の差がみられた。静菌作用はロワチン>α,β−ピネン>ボルネオ
ール>フェンコンの順に強かった6)。
2.
高齢者への投与
in vitro )
◇鎮痙作用( 一般に高齢者では生理機能が低下しているので減量するなど
マグヌス法により,モルモット摘出腸管を用いてロワチンのヒスタ
注意すること。
ミンによる攣縮に対する拮抗作用を検討したところ,ロワチンがこれ
3.
妊婦,産婦,授乳婦等への投与
を緩解ないしは防止することが認められた7)。
妊婦又は妊娠している可能性のある婦人には治療上の有益性
が危険性を上まわると判断される場合にのみ投与すること。
[妊
娠中の投与に関する安全性は確立していない。]
【包 装】
4.
適用上の注意
(PTP) 100カプセル(10カプセル×10)
薬剤交付時:PTP包装の薬剤はPTPシートから取り出し
500カプセル(10カプセル×50)
て服用するよう指導すること。(PTPシートの誤飲により,
2500カプセル(10カプセル×250)
ロワチン 裏(第4版)
【主要文献及び文献請求先】
..
1)
Ge
i
n
i
t
z,W.
,Munch.Med.Ws
chr.
,
98,
895(1956)
2)長谷川通規 ほか,薬理と治療,
7,
2577(1979)
3)長谷川通規 ほか,薬理と治療,
7,3865(1979)
4)長谷川通規 ほか,西日本泌尿器科,
44,
213(1982)
5)田中修一 ほか,医薬品研究,13,340(1982)
6)
Ci
pr
i
an
i,
P.
e
ta
l.
,Gaz.
I
nt
e
rn.Med.Ch
i
r.
,
77,
1458(1972)
..
7)
Ho
rva
th,N.
,Arz
t
l.Prax
i
s,15,
917(1963)
※※
[文献請求先]扶桑薬品工業株式会社 研究開発センター 学術部門
〒536-8523 大阪市城東区森之宮二丁目3番30号
TEL06−6964−2763 FAX06−6964−2706
(9
:
00∼17
:
30/土日祝日を除く)
※
ロワ・ワグナー社ドイツ
提 携 UM・
916
・
916A