「大学生協九州事業連合食品添加物基準と運用細則」 2008 年 12 月 15 日改定 2009 年 4 月 1 日より運用開始 2010 年 4 月 1 日改定 ○大学生協九州事業連合食品添加物基準 08 年 12 月 15 日改定 10 年 4 月 1 日改定 1.「管理添加物」不使用品目一覧(扱わないもの) NO 食品添加物名 主な用途 安全性上の問題点 使用例 1 食用赤色2号 着色料 発がん性、生殖への影響、消 菓子、清涼飲料 化吸収機構の阻害等 2 食用赤色2号アルミニウムレーキ 着色料 3 食用赤色3号 着色料 4 食用赤色3号アルミニウムレーキ 着色料 5 食用赤色 40 号 着色料 6 食用赤色 40 号アルミニウムレーキ 着色料 7 食用赤色 104 号 着色料 同上 同上 変異原性とラット実験で甲 蒲鉾、福神漬、ガム、 状腺がんの発生 缶詰 同上 同上 原材料クレシジンに発がん ジャム、果汁飲料、 性、不純物残留の可能性 ガム、ソース 同上 マウスで催奇形性、ラットで 同上 ソーセージ、口紅 胎仔の発育に影響等 8 9 10 食用赤色 105 号 食用赤色 102 号 食用赤色 106 号 着色料 着色料 着色料 ビタミン代謝等生体機能・腫 黄桃缶詰、ソーセー 瘍原性と胎仔発育へ影響 ジ、鳴門 アレルギー様症状の可能性 漬物、たらこ、 があるがメカニズムは不明 ソーセージ 変異原性試験で染色体異常 魚肉練製品、冷菓 誘発結果、データ過少未評価 11 食用青色1号 着色料 皮下注射で腫瘍が形成され 菓子、飲料 た試験あり 12 食用青色1号アルミニウムレーキ 着色料 13 食用青色2号 着色料 14 食用青色2号アルミニウムレーキ 着色料 15 食用緑色3号 着色料 同上 アレルギー誘発性の可能性 同上 ラットへの皮下注射で肉腫 同上 和菓子、餡類、冷菓 同上 使用実態極少 発生 16 食用緑色3号アルミニウムレーキ 着色料 同上 同上 17 ラック色素 着色料 変異原性試験で陽性、長期毒 ジャム、キャンデー 性試験データが不十分 水産加工品、缶詰チ ェリー、冷菓 18 19 二酸化チタン 食用黄色4号 着色料 着色料 微細か粒状粉塵形状に起因 使用実態は過少、菓 し長期間呼吸吸引で肺傷害 子表面にまぶす 微量で喘息鼻炎等アレルギ 瓶詰ウニ、漬物、粉 ー様過敏反応きたす事ある 末ジュース 20 食用黄色4号アルミニウムレーキ 着色料 同上 同上 21 食用黄色5号 着色料 同上 チョコレート、漬物 ウエハス、沢庵 22 食用黄色5号アルミニウムレーキ 着色料 23 デヒドロ酢酸ナトリウム 保存料 同上 同上 急性・慢性毒性が著しく高い 業務用マーガリン、 ラット・マウスの胎仔に毒物 チーズ、バター 的影響 24 パラオキシ安息香酸イソブチル 保存料 発がん性リスクが高い 使用実態過少、化粧 品、点眼剤、ノンア ルコール飲料 25 パラオキシ安息香酸ブチル 保存料 26 パラオキシ安息香酸イソプロピル 保存料 27 パラオキシ安息香酸プロピル 保存料 28 EDTAニナトリウム 酸化防止剤 29 30 過酸化ベンゾイル 臭素酸カリウム 製造用剤 製造用剤 同上 同上 動物雄生殖器に影響研究結 醤油、果物ソース、 果ありヒト影響の可能性 酢、清涼飲料水等 同上 同上 催奇形性の危険性が否定で 清涼飲料、使用がほ きない、 とんどない 実験でマウスに皮膚がん発 小麦粉改良剤(成 症のプロモーター作用等 熟・漂白) ラットの肝臓に発がん性が 製パン、魚肉、練製 認められた 品 2.「管理添加物」留意使用品目一覧(極力扱わないもの) NO 食品添加物名 主な用途 安全性上の問題点 使用例 1 ステビア抽出物 甘味料 妊娠抑制作用可能性あり、 漬物、飲料、珍味 安全性試験データ不足 水産練製品、スナッ 注釈:7 成分合計で 95 %以上という 成分含量規格(JECFA 規格)を満た ク菓子、冷菓 す製品については、その安全性が十分 確認されたものと判断し、一般の添加 物と同様の扱いとする(即ち使用制限 はしない)2010/04/01 改定 2 ステビア未 甘味料 3 カンゾウ抽出物 甘味料 4 カンゾウ末 甘味料 5 安息香酸 保存料 6 安息香酸ナトリウム 保存料 7 ソルビン酸 保存料 同上 同上 大量摂取で偽アルドステロ 醤油、味噌、漬物、 ン症が発現する等 水産練製品、冷菓 同上 同上 高濃度で摂取した場合生体 キャビア、清涼飲料 膜損傷、尿素サイクル傷害等 シロップ、醤油 同上 同上 極高投与マウス実験で肝ガ 魚介乾品、練製品、 ンや変異原物資が生成 チーズ 8 ソルビン酸カリウム 保存料 同上 9 パラオキシ安息香酸エチル 保存料 発がん性 同上 醤油、果物ソース、 酢、清涼飲料等 10 プロピオン酸 保存料 一定量以上摂取で短鎖脂肪 パン、洋菓子、チー 酸等の乱れ誘発・発ガン疑 ズ 11 プロピオン酸ナトリウム 保存料 同上 同上 12 プロピオン酸カルシウム 保存料 同上 同 13 ツヤプリシン(抽出物) 保存料 細胞毒性が高い、等 惣菜等 14 ε−ポリリシン 保存料 短期毒性試験最大無作用量 弁当、おにぎり、 上 が低い、安全性データ極少 15 16 カラギナン サイリウムシートガム 増粘安定剤 増粘安定剤 分解カラギナンに発がん 菓子類、アイスクリ 性・有害性の指摘あり、天然 ーム、デザート類、 も毒性の指摘あり ドレッシング等 アレルギー報告(アナフィラ 即席めん、カップめ キシーショック) ん、シリアル食品等 17 ファーセレラン 増粘安定剤 安全性データが殆ど無い 洋菓子 18 ジブチルヒドロキシトルエン 酸化防止剤 弱い発がん性、代替物あり バター、魚介塩蔵品 酸化防止剤 非現実的高用量摂取で膀胱 バター、マーガリン (BHT) 19 ブチルヒドロキシアニロール (BHA) 20 EDTAカルシウムニナトリウム 酸化防止剤 ガン促進、 煮干し 催奇形性の危険性が否定で 瓶詰、缶詰 きない、 21 亜硝酸ナトリウム 発色剤 フレーバー、外観、日持ち、 食肉製品、魚肉製品 ボツリヌス対策、脂質過酸化 いくら、すじこ、た 抑制で明らかな有用性あり らこ 22 硝酸ナトリウム 発色剤 同上 同上 23 硝酸カリウム 発色剤 同上 同上 24 過酸化水素水 製造用剤 マウス十二指腸ガン誘起防 数の子 御系が有生体害作用及ばず 25 26 プロピレングリコール イマザリル 製造用剤 防カビ剤 毒性はないが新生児食品へ 生麺、ギョウザの皮 の混入に注意必要 餅、パンケーキ 体内動態各種毒性試験の確 輸入柑橘類 かなデータ得られていない 27 L−フェニルアラニン 強化剤 (メニュー表示義務) 28 アスパルテーム(メニュー表示義務) 甘味料 29 オルトフェニルフェノール(opp)及 防カビ剤 びナトリウム 30 チアベンダゾール(TBZ) フェニルケトン尿症患者へ 高温加熱して米菓 の悪影響あり に添加、着香もあり 同上 ラット長期投与実験で膀胱 食品、飲料 輸入柑橘類 腫瘍、培養細胞実験変異原性 防カビ剤 ラット・マウスに対して催奇 形性 輸入柑橘類 3.「保留添加物」一覧 1 (安全性データが不十分で評価できないもの) 食品添加物名 主な用途 N−アセチルグルコサミン 甘味料 29 食品添加物名 主な用途 酵素分解ハトムギ抽出 保存料 物 2 オリゴーN−アセチルグルコサ 甘味料 30 エゴノキ抽出物 保存料 甘味料 31 ペクチン分解物 保存料 ミン 3 α―グルコシルトランスフェラ ーゼ処理ステビア 4 ブラジルカンゾウ抽出物 甘味料 32 グアヤク脂 酸化防止剤 5 D−リボース 甘味料 33 クエルセチン 酸化防止剤 6 酵素処理カンゾウ 甘味料 34 フェルラ酸 酸化防止剤 7 酵素分解カンゾウ 甘味料 35 ブドウ種子抽出物 酸化防止剤 8 L−ソルボース 甘味料 36 没食子酸 酸化防止剤 9 ラカンカ抽出物 甘味料 37 モリン 酸化防止剤 2010/04/01 付けで削除(9 は空 き番号とする) 10 L−ラムノース 甘味料 38 ユーカリ葉抽出物 酸化防止剤 11 アウレシオパシジウム培養液 増粘安定剤 39 ヤマモモ抽出物 酸化防止剤 12 アグロバクテリウムスクシノグ 増粘安定剤 40 ヘゴ・イチョウ抽出物 酸化防止剤 リカン 13 サバクヨモギシードガム 増粘安定剤 41 酵素処理ルチン抽出物 酸化防止剤 14 微小繊維状セルロース 増粘安定剤 42 酵素分解リンゴ抽出物 酸化防止剤 15 マクロホモプシスガム 増粘安定剤 43 コメヌカ酵素分解物 酸化防止剤 16 アラピノガラクタン 増粘安定剤 44 単糖・アミノ酸複合物 酸化防止剤 17 ウェランガム 増粘安定剤 45 アルカネット色素 着色料 18 エレミ樹脂 増粘安定剤 46 カカオ炭末色素 着色料 19 オリゴグルコサミン 増粘安定剤 47 骨炭色素 着色料 20 ガディガム 増粘安定剤 48 植物炭末色素 着色料 21 グルコサミン 増粘安定剤 49 油煙色素 着色料 22 スクレロガム 増粘安定剤 50 ヘマトコッカス藻色素 着色料 23 セスバニアガム 増粘安定剤 51 ログウッド色素 着色料 24 ダンマル樹脂 増粘安定剤 52 アルミニウム 着色料 25 デキストラン 増粘安定剤 53 ベニバナ赤色素 着色料 26 モモ樹脂 増粘安定剤 54 クチナシ赤色素 着色料 27 ラムザンガム 増粘安定剤 55 ファフィア赤色素 着色料 28 レバン 増粘安定剤 以上 55 品目 ○運用細則(大学生協九州事業連合食品添加物基準) 08 年 12 月 15 日改定 2010 年 4 月 1 日改定 1.食品添加物に対する基本的考え方と対象 (1)食品添加物全般について安全性の如何に関わらず、リスクアナリシスの考え方 と以下の3点を基本とする 1. 使わずに済むものは使わない 2. 使う場合でも最低限の量に限る 3. 安全性に問題のあるものは使わない ※リスクアナリシスとは 食品添加物をはじめとする化学物質に「リスクがゼロである」はあり得ない ということを前提にしています。その化学物質が持つリスクと必要性・有用性 を総合的に判断し、必要性・有用性がリスクを上回る場合に使用を検討すると いう考え方。 ○「管理添加物」とは 安全性の面で特に注意を要する添加物。日本生協連の基準を一部変更して大 学生協九州事業連合食品添加物基準とした。 ・ 不使用品目 (30品目)・・・日本生協連は22品目 ・ 留意使用品目(30品目)・・・日本生協連は37品目 ○「保留添加物」とは 安全性データが不十分で評価できないもの。日本生協連55品目 (2)食品添加物の安全性評価、添加物基準の改廃について 全国大学生協連及び大学生協九州事業連合としては専門部局、大学研究者、技 術顧問などを持たないために「日本生協連の安全性評価、基準の改廃」をベー スに定期的に開催される全国食堂委員会において随時検討をする。 (3)「大学生協九州事業連合食品添加物基準」の対象となるもの 全国大学生協連・大学生協九州事業連合及びその会員生協の食堂で提供するメ ニュー食材(内製弁当含む)。 ただし、コンパ・パーティー・レセプションなどで使用する商品については対 象外とする。 2.「管理添加物」の不使用品目について (1)定義 日本生協連の安全性評価において、明らかな問題点が指摘され、必要性や有用 性の面でも優位性に欠けると判断したもの。 組合員の一層の安全性を確保するため厚生労働省が認めていても日本生協連と しては「不使用」とした 22 品目。 大学生協連及び大学生協九州事業連合としては内2品目を留意使用品目に変更 した。(防カビ剤:輸入柑橘類が対象) 逆に日本生協連の留意使用品目に含まれる 10 品目については、不使用品目に変 更した。(着色料:赤色、青色、緑色) (2)食材取扱い上の基準 全国大学生協連・大学生協九州事業連合及びその会員生協の開発商品(いわゆ るPB商品)、食堂での取扱い食材において使用しない。 3.「管理添加物」の留意使用品目について (1)定義 何らかの問題点が指摘されたものだが、安全性、必要性、有用性を慎重に検討 した結果、 「それを使用した方が、指摘された問題点に勝るだけの利益が利用者に もたらされる場合もある」と判断したもの。 添加物の代替品目がない場合に限りやむを得ず使用する。また、使用を回避す るために有効な添加物の代替品目の検討に努める。 ※日本生協連の不使用品目2品目(各防カビ剤:オルトフェニルフェノール opp 及びナトリウム塩、チアベンダゾール TBZ)については大学生協で取扱う食材 添加物の代替品目が無いため、現時点で安全性の問題点を上回る必要性・有用 性があると判断し、留意使用品目に加えた。 ※アスパルテームについては日本生協連基準の管理添加物・留意使用添加物では ないが、L-フェニルアラニンと同等の物として扱うために加えた。 アスパルテーム、L-フェニルアラニンを使用する場合は「メニューへの表示の 義務」を条件とする。 (2)食材取扱い上の基準 全国大学生協連・大学生協九州事業連合及びその会員の開発食材(いわゆるP B食材)には使用しない。やむを得ず使用する場合は「大学生協九州事業連合理 事会」等の承認を得て使用量を最小限にとどめるなど、限定的に使用する。 4.「保留添加物」について (1) 定義 安全性データが不十分で評価ができていないもの。日本生協連では「本来、安 全性評価は必要であるにも関わらず、現時点では未了である」と判断した食品添 加物である。なお、これまでに評価済みの添加物、あるいは評価をしてこなかっ た添加物であっても、新しい情報や知見が得られた場合は、いったん「保留添加 物」とした上で、再評価もしくは新規評価に取り組む場合がある。 現在、既存添加物のうち54品目と指定添加物のうち1品目を保留添加物とし ている。現状において他の添加物に代替できないものがあれば、使用目的を明確 にした上で成分規格の設定または対象食品の限定を行う等の措置をとる。 以上 大学生協九州事業連合作成 (大学生協連食品添加物ミニマム基準を参考)
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