2.株主の皆様へ

株主の皆様へ
積水化学を真の
プレミアムカンパニーに
変えていきます。
新たな中期経営ビジョン「GS21-Go! フロンティア」がスタート
に向けて非常に良いスタートを切っています。環境や快適性など
高機能プラスチックスカンパニーは、車輌、IT、
メディカルの
しました。高性能住宅、水環境ソリューション、高機能材料など、
市場のニーズは多様化していますが、高気密・高断熱構造躯
重点3分野の拡大戦略が順調に進み、上半期も利益を伸ばし
激しい変化を続ける未開拓地のニーズを敏感に把まえ、積水
体を生かした独自の全館暖房換気システム「ウォームエアリー」
ましたが、最大のトピックスはメディカル事業です。第一製薬の
化学の持つ技術で「際立つ製品」を創り出してフロンティアを
に象徴されるようなセキスイハイムらしい「高性能住宅」をお客
子会社である第一化学薬品を買収しました。彼らの持つ医療
積極的に開拓していくこと、
それが「Go! フロンティア」に込め
様にご提供することで、住宅事業はさらに競争力のある事業へ
用検査薬の分野は、国内・海外ともにまだまだ成長すると私た
た私たちの念いです。
「フロンティア」には「全く新しい未開拓
と変革させることができると考えています。リフォームを中心とす
ちはみており、新しいパートナーの力を得て、今後、大きなシナ
の領域」という意味もあります。中期経営ビジョンのスタートに
る住環境事業は、今後、
力強く伸びる可能性を持った事業です。
ジーを生み出す事業にしたいと考えています。重要なテーマで
あわせて開設した「志塾」は、新事業創造に賭ける熱意と挑戦
急速に拡大しているお客様のニーズを確実に捉えることが
あるグローバル化については、
オランダとアメリカに合わせガラ
する意志をもった社員を育成する社内起業家養成塾です。
できれば、私たちにとってさらに重要な役割を担う事業になる
ス用中間膜の新たな生産拠点を拡充するなど、車輌分野を中
意欲のある若手社員にまったく新しいフロンティアを開拓して
はずです。
心に、引き続き、戦略的な投資を続けました。
もらいたいという念いが込められています。
環境・ライフラインカンパニーは着実に業績を伸ばしました。
積水化学の目指す「プレミアムカンパニー」とは、私たちの
さて、2006年度上半期の進捗についてお話しましょう。
上半期とくに際立ったのがプラント資材事業です。米国のクリ
事業における責任をしっかりと果たし、
ステークホルダーの方々
2006年度上半期の営業利益は15%増の191億円、純利益は
アデックス社を中心に大きく利益を伸ばし、
カンパニーの新しい
のご期待にお応えすることにほかなりません。その上で、私たち
45%増の93億円となりました。この結果を踏まえ、通期の業績
柱へと成長してきました。台湾に新たな生産拠点を開設し、競
は「環境」
「CS品質」「人材」の視点から、世の中から何が求
見通しを営業利益は期初計画の440億円から470億円に、純
争力もさらに強化しています。グローバル化の展望も開けてき
められているのかを主体的に考え行動することで、広く社会か
利益は235億円から250億円に上方修正いたしました。これを
ました。水インフラ整備の需要が旺盛な中国には強化プラス
ら尊敬される企業とならなければならないと考えています。この
受け、2006年度の期末配当につきましても、期初に公表しまし
チック管の生産拠点を上海に新設、老朽化した下水道管を再
CSRに通じる考え方が社員全員に浸透してこそ、積水化学は
た7円から引き上げ、8円とさせていただきます。
生する更生管事業は、米国・アトランタに新たな拠点を開設し
真の「プレミアムカンパニー」に変革すると確信しています。成
ました。これらは、私たちの持つインフラ技術による成長フロン
長フロンティア開拓への第一歩を踏み出した積水化学に、
どう
ティア開拓への取り組みとなります。新規事業の開拓も進み、
かご期待ください。
住宅カンパニーは、昨年度の住宅受注減少の影響により、
営業利益は前年同期を10%下回りました。
しかしながら、新築
廃棄された木材をリサイクル生産する木質材料「エコバリュー
住宅の受注が5月から反転したことに加え、金利先高感による
ウッド」の事業化に成功しました。これは資源循環型社会に貢
引渡しの前倒しにより収益は当初の計画を上回り、
目標達成
献する画期的な新技術です。
2006年12月
代表取締役社長
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