フィールドワークの意義と方法 1.フィールドワークの意義 「調べようとする出来事が起きている『現場』(=フィールド)に身を置いて調査を行 うときの作業」(佐藤郁哉[1992 年]) 2.フィールドワークの「わざ」 ・・・二つの立場 (1)十分に経験を積んだ者による過酷な経験の上に磨き上げられる(フィールドワ ークの)知恵や技能⇒熱帯雨林や砂漠、都市の犯罪地域等におけるフィールド ワーク (2)研究者がフィールドワークの過程で工夫した手法やノウハウ⇒フィールドノー トの書き方、統計の活用、パソコンの活用等 3.フィールドワークの方法 (1) インタビュー(interview) (2) 参与観察(participant observation) (3) フィールドノートと情報処理(漸次構造化法) (4) マルチメディア・レポート(multimedia-report) 4.フィールドノートのフォーマット(参考事例1−2、その他資料参照) フィールドノートのフォーマット(参考事例1) ☆☆☆雪の残る兼六園☆☆☆ 【場 所】 金沢・兼六園 【年月日】 2003年1月26日 【時 刻】 9:00∼11:30 【天 候】 晴れ 【環 境】 都市公園 【観察種】 1.カイツブリ 9.ヒヨドリ 17.(メジロ) 2.(マガモ) 10.カワガラス 18.アオジ 3.カルガモ 11.シロハラ 19.カワラヒワ 4.(コガモ) 12.キクイタダキ 20.スズメ 5.トビ 13.エナガ 21.ハシボソガラス 6.ユリカモメ 14.ヒガラ 22.ハシブトガラス 7.(キジバト) 15.ヤマガラ − 8.コゲラ 16.シジュウカラ − ( )内は他の参加者が観察した種 【メモ】 石川支部の新年会前に行われる、恒例の兼六園探鳥会に参加しました。大勢の 観光客の中を望遠鏡や双眼鏡を構えてぞろぞろ歩く我らが一統は、ちょっと異様 な集団に見えたかも。とはいっても一同そんなこと気にする風もなく、いつもの 通りすっかり自分達の世界に入り込んでの鳥探しです。 兼六園も手入れが行き届き過ぎてどこへ行っても妙に明るく、鳥達の隠れ家に なるような藪が年々少くなっているような印象です。いつも必ず観察できたカワ セミも、今年はとうとう姿をみせることはありませんでした。お隣の金沢城跡も なんとか博覧会の為だかに木々が随分伐られましたが、そのこととも無関係では ないのかもしれません。 フィールドノートのフォーマット(参考事例2) 博物館評価ツール:5 段階スケール:徳島城博物館 1.観点 ①施設に対するクリティーク 立地;アクセス;アメニティ;構造等 ②資料に対するクリティーク 資料等の質;同量;レイアウト;更新度等 ③イベントに対するクリティーク 頻度;規模;レイアウト;地域性等 ④職員に対するクリティーク 資格;人数;役割;サービス;自由度等 ⑤運営に対するクリティーク 予算;市民参加;ボランティア等 2.スケール 実施日: 面会者: 観点 アイテム 年 月 スケール 1 2 3 4 5 アクセス 1 2 3 4 5 アメニティ 1 2 3 4 5 施設 構造:動線 構造:光度 構造:設備 構造:材質 1 1 1 1 2 2 2 2 3 3 3 3 4 4 4 4 5 5 5 5 1 2 3 4 5 1 2 3 4 5 1 2 3 4 5 1 1 2 2 3 3 4 4 5 5 1 2 3 4 5 1 2 3 4 5 地域性 1 2 3 4 5 資格制度 1 2 3 4 5 人数 1 2 3 4 5 職員 調査・研究 1 2 3 4 5 サービス 1 2 3 4 5 企画力 1 2 3 4 5 予算 1 2 3 4 5 1 2 3 4 5 ボランティア 1 2 3 4 5 評価活動 1 2 3 4 5 常設 資料の量 資料 レイアウト 更新度 頻度 イベ 規模 ント レイアウト 運営 市民参加 ∼ 所 見 立地 資料の質 得点= 日 時刻 評点:5>非常に良い 4>良い 3>普通 2>良くない 1>非常に良くない 所見:各自のコメントを記す 備考:調査によらなければ不明なアイテムについては、後日記入する
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