香港株式市場の下落について

ご参考資料(情報提供資料)
投資家の皆様へ
2015 年 7 月 8 日
香港株式市場の下落について
アムンディ・ジャパン株式会社
本日(7 月 8 日)、香港株式市場が大幅に下落しています。下落の背景とその要因、および今
後の見通しについて、アムンディのアジア株式の運用拠点である「アムンディ・ホンコン・リミテッ
ド」の見解を以下にご案内いたします。
香港株式市場の下落の背景とその要因
6 月中旬以降大幅に調整している中国株式市場で 7 月 8 日、香港ハンセン指数が急落となり、
同日、日本時間午後 3 時半の値は 23,590.19 と、前日比 1,385.12(5.5%)安となっています。
週末に行われたギリシャの国民投票が EU(欧州連合)等の提案した財政緊縮策を拒否する結
果となり、ギリシャがユーロから離脱するリスクに対する懸念が高まったことが市場下落の引き金
となりました。加えて、ギリシャと ECB(欧州中央銀行)との交渉が今後も継続される見込みである
ものの、その見通しが前途多難であることから不透明感が一段と高まっています。このような環境
のもと、市場のボラティリティ(価格変動性)は高まり、投資家心理が悪化して市場の下落圧力とな
りました。
下落のもう一つの要因は中国 A 株市場の下落です。中国証券監督管理委員会(CSRC)は先週
末、中国株式市場への上場を計画していた企業の IPO(新規株式公開)の中止と、証券会社 21 社
が株式を購入するために 1,200 億元(約 193 億米ドル)の安定化基金の創設を発表しました。さら
に中国人民銀行(PBOC)は、証券会社に信用取引のための融資を行う国営中国証券金融公社
(CSFC)に対して流動性を供給することも表明しました。こうした政策は 6 月につけた高値から
30%近く下落した中国 A 株市場を支えるこを目的としています。しかしながら、政府による市場へ
の介入はしばしば市場操作と受け止められ、多くの投資家はこれらの政策がネガティブな印象を
生み出していると受け止めています。事実、上海・香港株式市場相互乗り入れプログラムを通じた
中国 A 株への大量の売り圧力がそれを物語っています。
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香港市場における中国関連株の大幅な下落も同様の理由と見られます。こうした株売却の背
景には、ヘッジファンドによる現物株売却と新規空売りに加えて、長期投資を行う海外機関投資家
による売りもあると考えています。大型株が大きく値を下げているのは機関投資家の売却の影響
と見ています。
今後の見通し
短期的には、ギリシャの債務問題と中国 A 株市場の不透明感からボラティリティが高く推移する
と見ています。一方で、香港ハンセン指数のバリュエーションは、PER(株価収益率)で約 11 倍と
割高とは言えず、大幅な下落は予想していません。中期的には、ギリシャ債務問題が収束し中国
A 株市場が落ち着きを取り戻すとみており、市場に対して強気スタンスを維持しています。その理
由は、香港上場の企業のファンダメンタルズは良好でバリュエーションは割安であること、加えて
中国経済は底入れ期待が株式市場を支えると見ていることが挙げられます。
PBOC が近い将来に利下げを行うとは考えていません。すでに 6 月 27 日に昨秋から 4 度目と
なる利下げを実施し、金融機関の貸出金利・預金基準金利の同時引き下げによって、PBOC とし
ては十分な対応を行ったとの認識を持っているからです。しかし現在の低迷する株式市場が反転
の兆しを見せず、さらに下方圧力がかかる場合には、PBOC は国家行政機関である国務院に圧
力をかけ、5,000 億元とも噂される市場安定化基金を設立し、断固として市場に介入する可能性が
あります。こうした方策による市場介入が実施されれば、市場はほどなく底を打つと考えます。
以上
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当資料に関してご留意いただきたい事項
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上記に記載しているリスクや費用につきましては、一般的な投資信託を想定しておりま
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