(平成26年度分)報告書

平成28年度
八丈町教育委員会の権限に属する事務の管理及び
執行の状況の点検及び評価(平成27年度分)
報
告
書
平成28年12月
八丈町教育委員会
目
次
第1
教育に関する事務の管理及び執行の状況の点検及び評価の実施について・1
第2
八丈町教育委員会の権限に属する事務の管理及び執行の状況の
点検及び評価の実施方針について ・・・・・・・・・・・・・・・・・1
第3
八丈町教育委員会の平成27年度の主な活動の概要
第4
八丈町教育委員会の教育目標、基本方針及び基本方針に基づく
平成27年度の主要施策 ・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・3
第5
八丈町教育委員会の基本方針に基づく平成27年度主要施策の
点検及び評価について ・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・6
第6
外部評価委員(有識者)からの意見
資料1
・・・・・・・・・2
・・・・・・・・・・・・・・・31
八丈町教育委員会の権限に属する事務の管理及び執行の状況の
点検及び評価実施要綱 ・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・32
第1
教育に関する事務の管理及び執行の状況の点検及び評価の実施に
ついて
平成26年6月に改正された「地方教育行政の組織及び運営に関する法律」
(以下「改正法」と
いう。)の法第26条において「教育に関する事務の管理及び執行の状況の点検及び評価等」が規
定されている。
この規定により、すべての教育委員会は、毎年、その権限に属する事務の管理及び執行の状況
について点検及び評価を行い、その結果に関する報告書を作成し、議会に提出するとともに、公
表することが義務付けられた。また、点検及び評価を行うに当たっては、教育に関し学識経験を
有する者の知見の活用を図るものとすることとされた。
平成26年6月の改正法において、教育委員長と教育長を一本化するなど、いわゆる教育委員
会制度改革の主旨も踏まえ、効果的な教育行政の推進と地域住民への説明責任を果たすことが求
められている。
この改正法の規定に基づき、八丈町教育委員会は、平成27年度の八丈町教育委員会の権限に
属する事務の管理及び執行の状況の点検及び評価を行い、報告書を作成し、八丈町議会へ提出す
る。
第2
1
八丈町教育委員会の権限に属する事務の管理及び執行の状況の
点検及び評価の実施方針について
点検及び評価の目的
八丈町教育委員会(以下「教育委員会」という。)は、毎年、主要な施策の取組状況について点
検及び評価を行い、課題や取組の方向性を明らかにすることにより、効果的な教育行政の一層の
推進を図る。
また、点検及び評価の結果に関する報告書を作成し、これを議会に提出するとともに、公表す
ることにより、町民への説明責任を果たし、町民に信頼される教育行政を推進する。
2
点検及び評価の対象
「八丈町教育委員会の基本方針に基づく平成27年度の主要施策」
3
点検及び評価の実施方法
①
点検及び評価は、前年度の施策の取組状況・実績、成果を総括するとともに、課題や今後
の取組の方向性を示すものとし、毎年1回実施する。
②
施策の取組状況・実績、成果、課題及び今後の方向性を取りまとめ、学識経験を有する者
の意見を聴取した上で、教育委員会において点検及び評価を行う。
③
教育に関し学識経験を有する者の知見の活用を図るため、「点検及び評価に関する有識者」
(以下「外部評価委員(有識者)」という。)を置く。
1)
外部評価委員(有識者)は、教育委員会の求めに応じ、教育委員会が取りまとめた「施
策の取組状況・実績、成果、課題及び今後の方向性」について意見を述べるものとする。
2)
外部評価委員(有識者)の定数は3人とし、教育に関し学識経験を有する八丈町民の中
から教育委員会が委嘱する。
3)
外部評価委員(有識者)の任期は2年とし、補欠委員の任期は前任者の残任期間とする。
ただし、再任を妨げない。
4)
外部評価委員(有識者)は、職務上知り得た秘密を漏らしてはならない。その職を退い
1
た後も、同様とする。
④
教育委員会において、点検及び評価を行った後、その結果を取りまとめた報告書を八丈町
議会へ提出する。また、その報告書をホームページに掲載し、町民へ公表するものとする。
第3
八丈町教育委員会の平成27年度の主な活動の概要
八丈町教育委員会は、八丈町長が八丈町議会の同意を得て任命した5人の委員により組織され
る合議制の執行機関であり、その権限に属する教育に関する事務を管理執行していた。改正法附
則第2条の規定により平成27年10月7日より新教育長制度へ移行し、教育委員会を代表する
教育長と4名の委員となった。新教育長の任期は3年であり、委員の任期は4年である。
教育委員会の会議は毎月1回定例会を開催し、必要に応じて臨時会を行っている。平成27年
度は、定例会12回、臨時会1回を開催し、議案39件、協議事項9件、報告事項119件につ
いて審議等を行った。また、会議終了後に学校訪問を各校1回実施し、教職員との意見交換を行
った。
定例教育委員会の会議以外の活動では、町立学校との連絡、意見交換として、毎月1回の定例
校長会、定例副校長会を開催している。また、都立八丈高等学校を含めた小中高連絡協議会を年
2回開催し、小中高の一連した意見交換等を行った。島しょ町村教育委員会との関わりについて
は、島しょ町村教育委員会協議会、島しょ町村教育委員会教育長協議会、全国離島等市町村教育
長会が複数回行われており、情報交換、意見交換を行った。八丈町教育委員会の活動は、様々な
実態を踏まえて、当面する諸課題に適切に対応し、今後も引き続き、教育委員会の基本方針に基
づく積極的な取組を行い、総合的な教育施策に取り組んでいく。
また、平成28年3月の八丈町総合教育会議において、八丈町教育大綱を定め「歴史と文化を
生かすことができる人づくりと、これからの社会を力強く生き抜く子が育つ教育」を基本理念に、
4つの方針を示している。
○教育委員会定例会(臨時会)の開催状況
月
日
会 議 名
4
15
第 1 回 定 例 会
5
12
第 2 回 定 例 会
6
11
第 3 回 定 例 会
7
13
第 4 回 定 例 会
議
題
臨時代理処分事項の報告及び承認について(教
員の採用)
他2件
臨時代理処分事項の報告及び承認について(教
員の採用)
他2件
臨時代理処分事項の報告及び承認について(指
定校変更)
他1件
臨時代理処分事項の報告及び承認について(指
定校変更)
出席者数
5
5
5
5
八丈町教育委員会の権限に属する事務の管理及
8
11
第 5 回 定 例 会
び執行状況の点検及び評価に関する外部評価委
員(有識者)の委嘱について
9
11
第 6 回 定 例 会
10
1
第 1 回 臨 時 会
10
13
第 7 回 定 例 会
他2件
平成28年度使用小学校特別支援学級用教科書
の採択について 他1件
八丈町教育委員会教育委員長の選挙について
他4件
平成27年度八丈町教育委員会の権限に関する
2
5
3
3
4
事務の管理及び執行状況の点検及び評価(平成
26年度分)に係る報告書について
11
11
第 8 回 定 例 会
就学援助費受給者の認定について
5
12
11
第 9 回 定 例 会
協議、報告事項のみ
5
1
12
第10回定例会
平成28年度八丈町立小・中学校入学予定者の
学校指定について
5
八丈町教育委員会の教育目標、基本方針及び基
2
9
第11回定例会
本方針に基づく平成28年度の主要施策につい
て
3
14
第12回定例会
5
他3件
臨時代理処分事項の報告及び承認について(校
長の任命)
他8件
(委員定数5名
3
出席率89%)
【その他主な会議】
*教育施策連絡会(都庁)
4/9
教育長(欠航)
*島しょ町村教育委員会教育長協議会(都庁)
4/9・8/19・2/10
教育長
*島しょ町村教育委員会協議会(大島大会)
5/15
*小中高連絡協議会
7/8・3/15
委員長・委員・教育長
*全国離島等市町村教育長会(八丈島大会)
10/22∼23
教育長
*八丈町総合教育会議
12/8・3/11
町長・教育長・委員
第4
1
教育長他2名
八丈町教育委員会の教育目標、基本方針及び基本方針に基づく
平成27年度の主要施策
教育目標
八丈町教育委員会は、本島の持つ特性を活かし、子どもたちが、知性、感性、道徳心や体力を
はぐくみ、人間性豊かに成長することを願い、互いの人格を尊重し、思いやりのある人、社会の
一員として、社会に貢献しようとする人、自ら学び考え行動する、個性と創造力豊かな人の育成
に向けた教育活動を行う。
また、学校教育及び社会教育を充実し、生涯を通じ、あらゆる場で学び、支え合うことができ
る社会の実現を図る。
そして、家庭、学校及び地域のそれぞれが責任を果たし、連携して、すべての町民が教育に参
加することを目指していく。
3
2
基本方針及び基本方針に基づく平成27年度の主要施策
八丈町教育委員会は、
「教育目標」を達成するために、以下の「基本方針」及び施策の方向に基
づき、総合的に教育施策を推進する。
【基本方針1
「人権尊重の精神」と「社会貢献の精神」の育成】
子どもたちが、人権尊重の理念を正しく理解するとともに、思いやりの心や社会生活の基本的
ルールを身に付け、社会に貢献しようとする精神をはぐくむため、人権教育及び心の教育を充実
するとともに、権利と義務、自由と責任についての認識を深めさせ、公共心と規範意識をもち、
自立した個人を育てる教育を推進する。
(1)
女性、子ども、高齢者、障害者、外国人、その他の人権問題などの課題について、学校教
育や社会教育等を通じて、人権教育を効果的に進める。また、様々な人権課題にかかわる差
別意識の解消を図るための教育を推進する。
(2)
健全で豊かな心を育成することをねらいとして、子どもたちの様々な奉仕活動や体験活動
の充実と、自然環境保護に対する意識を高めるための教育を推進する。
(3)
八丈町いじめ防止基本方針に基づき、いじめの早期発見・早期対応に継続的・組織的に対
応し、いじめの問題解決や未然防止に取り組む。また、児童・生徒の多様な問題に対応する
ため、教育相談員とスクールカウンセラーの連携を強化するなど相談機能の充実を図り、互
いに認め合い共に学び合う学校づくりを進める。
(4)
児童・生徒の規範意識や自立心の向上を目指すとともに、社会に貢献できる資質・能力の
育成を図る。
【基本方針2
「豊かな個性」と「創造力」の伸長】
子どもたちが社会の変化に対応できるよう、一人一人の思考力、判断力、表現力などの資質・
能力を育成することが求められる。そのため、基礎的な学力の定着を図り子どもたちの個性と創
造力を伸ばす教育を重視するとともに、地域の特性を活かした特色のある教育を推進する。
(1)
子どもたちが自ら学ぶ意欲を持ち、社会の変化に主体的に対応できるようにするため、学
ぶことの意味や楽しさを実感させるとともに、基礎的・基本的な学力の確実な定着を図り柔
軟な思考力や、判断力、豊かな表現力を育成する。
① 教育課程の適切な編成と基礎的・基本的な学習指導を充実する。
② 「学力向上を図るための調査」や「全国学力・学習状況調査」の結果を生かした各教科
の指導方法の工夫や改善を進める。
③ 児童・生徒の個々の状況を把握し、習熟の程度に応じた指導や補充的な学習等により個
に応じた指導を充実する。
④ 豊かな人間性や社会性を育むため、学校外の人材を活用し教育活動の充実を図る。
⑤ 家庭における基本的な生活習慣の形成、家庭学習の習慣化を図る。
⑥ 教育課題の解決を図るために、積極的に教育研究を行い、その研究成果を発表する研究
校を指定し、学校教育を推進する。
(2)
特別な支援を必要とする児童・生徒が、個々の教育的ニーズに応じた指導を受けられるよ
う特別支援教育を推進する。
(3)
へき地の特性や小規模校としての長所を積極的に生かし、家庭や地域社会との連携による
4
特色のある教育活動を推進する。
(4)
小・中学校の一貫教育に向けた取組を推進し、9年間の教育活動を通した学習指導や生活
指導の充実を図る。
(5)
適切な情報を活用する能力を育成し、学習に対する興味・関心を高め、理解を深めるため
にICT(情報コミュニケーション技術)の活用を図る。
(6)
学校、家庭及び地域が連携して、児童・生徒が望ましい食習慣を確立できるよう、食育の
推進に取り組む。また、学校給食の充実を図り、地場産物や安全で安心できる食材を利用し
て特色ある給食づくりに努める。
① 学校給食担当教諭と連携して試食会等を開催し、保護者や地域の方々に給食に対する理
解を深めるように努める。
② 栄養バランスのとれた献立内容の充実に努める。
(7)
八丈島の文化・伝統に触れる機会の充実を図り、郷土に対する愛着や誇りを育む教育を推
進する。
(8)
地域と連携しながら、「島言葉を知り、伝える」取組を行い、郷土を愛する教育を推進し、
小・中学校における八丈方言に関する学習活動を推進する。
(9) 小・中学校におけるキャリア教育を推進する。
【基本方針3
「生涯学習」と「文化・スポーツ」の振興】
生涯を通じて、自ら学び、文化やスポーツに親しみ、社会参加できる機会の充実を図るととも
に、活力ある社会を築いていくよう、町民の自発的、主体的なコミュニティ活動を支援していく。
(1)
青少年が団体生活や各種の体験活動を通して、心身を鍛え思いやりの心を育てる機会の充実
を図る。そして社会のために進んで奉仕する青少年の育成を目指し、心の教育を推進する。
(2)
町民の学習活動やコミュニティ活動を支援するため、八丈町コミュニティセンター、公民館
などの社会教育施設の管理・整備に努める。また、三根公民館の建替えについては、平成30
年4月の供用開始を目指す。町立図書館については図書資料及び視聴覚資料の充実を図り、町
民が利用しやすい環境づくりを進める。
(3)
八丈島文化協会をはじめとする諸団体の芸術・文化活動の支援や、多くの住民等が使用でき
る多目的ホールおじゃれ(集会施設)の管理、運営に努め、サマーコンサート、芸術文化振興
事業の実施など、町民が芸術・文化に親しみ、参加できる機会の充実を図る。また、諸団体の
活動計画等を広く収集し、町民に情報提供を行っていく。
(4)
英会話教室、婦人学級など、町民が生涯を通じて学ぶことのできる機会の充実を図る。
(5)
子どもたちの「次代を担う力」をはぐくむために、地域住民や学校、様々な機関と連携し、
家庭教育・子育て支援の充実を図る。また、放課後子ども教室推進事業を推進し、放課後の子
どもたちの健やかな居場所づくりの充実を図る。
(6)
八丈島に伝わる有形・無形の文化財の保護に努めるとともに、文化財の公開・活用を通して
文化財に親しむ機会を提供していくとともに、島の歴史や文化の発信拠点としての歴史民俗資
料館の今後の在り方について検討を重ねて行く。
(7)
八丈方言の担い手である高齢者の力を生かし、島民が関心を持つ「島言葉を知り、伝える」
取組を行う。
(8)
町民によるスポーツを振興し、スポーツに対する関心を高めるとともに、町民の健康増進と
体力向上を図り、相互の交流を深める。また、体育協会・スポーツクラブと連携し各種スポー
5
ツの指導者育成に努める。
【基本方針4
「町民の教育参加」と「学校経営の改革」の推進】
家庭・学校・地域の協働とすべての町民の教育参加を進め、透明性の高い開かれた学校経営へ
の改革を進めていく。
(1)
外部評価の導入などを通じて、保護者や地域住民の参画を求め、開かれた学校づくりの一層
の推進を図る。
(2)
学校教育の改善に対する各学校の取組を進めるため、校長のリーダーシップの下、学校の自
主性・自律性の確立を図る。また、主幹教諭の配置を進めるとともに、その補佐的役割を担う
主任教諭の配置にも取り組み、学校の組織的な課題対応力の向上を図る。
(3)
教員の資質向上及び意識改革を図り、授業改善に資するため、週ごとの指導計画の作成及び
点検、校内外における研修の充実等の一層の推進を図る。
(4)
学校施設を開放して効率的な運営を図る。
(5)
自然環境に配慮し、児童・生徒が安心して学び、遊べるよう、各小・中学校の校庭の芝生化
を促進する。また、芝生の管理について、学校と地域が連携した体制づくりを構築できるよ
う支援する。
第5
八丈町教育委員会の基本方針に基づく平成27年度主要施策の
点検及び評価について
【基本方針1
「人権尊重の精神」と「社会貢献の精神」の育成】
[主要施策]
(1) 女性、子ども、高齢者、障害者、外国人、その他の人権問題などの課題について、学校教育
や社会教育等を通じて、人権教育を効果的に進める。また、様々な人権課題にかかわる差別意
識の解消を図るための教育を推進する。
[施策の取組状況・実績・成果]
○道徳授業地区公開講座の実施
小・中学校ともに土曜日・日曜日を利用し、授業参観に併せ全校で実施した。
・三根小学校(5月24日)、参加者280名(保護者260名、地域等20名)
内容:道徳授業公開、協議会
・大賀郷小学校(6月15日)、参加者148名(保護者111名、地域等37名)
内容:道徳授業公開、講演会「子どものやる気、自信を育てるために」
、協議会
・三原小学校(5月24日)、参加者129名(保護者87名、地域等42名)
内容:道徳授業公開、講演会「パラリンピックへの挑戦」、意見交換会
・富士中学校(5月25日)、参加者85名(保護者53名、地域等32名)
内容:道徳授業公開、協議会
・大賀郷中学校(1月31日)、参加者45名(保護者19名、地域等26名)
内容:道徳授業公開、講演会「パラリンピックへの挑戦」、懇談会
・三原中学校(5月25日)、参加者72名(保護者34名、地域等38名)
内容:道徳授業公開、講演会「パラリンピックへの挑戦」、意見交換会
6
成果:平成26年度から三原小学校・三原中学校は合同実施となり、道徳教育だけでなく、平
成30年度から開始予定の小中一貫型教育も意識した行事となった。学校側のみならず、
地域住民にとっても、こうした行事を合同で行うことは、小中一貫型教育への意識を高め
ることに繋がる良い機会となったと考えている。
また、パラリンピアンを招聘しての講演会は、評判が良く、三原小学校では昨年度に比
べ、参加者数が30人程度増加した。
[課題、今後の方向性]
例年どおり、東京法務局「子どもたちの人権メッセージ発表会」や、法務省「 社会を明るく
する運動
作文コンテスト」など、人権教育に関する様々なイベントに参加し、児童・生徒の
人権に対する意識の啓発を図っていきたい。
[主要施策]
(2) 健全で豊かな心を育成することをねらいとして、子どもたちの様々な奉仕活動や体験活動の
充実と、自然環境保護に対する意識を高めるための教育を推進する。
[施策の取組状況・実績、成果]
○奉仕・体験活動
三根小学校
4月24日
海浜清掃(全学年)
大賀郷小学校
5月21日
トマト収穫体験(1年生)
7月
地域清掃(1∼2年生)
・海浜清掃(3∼6年生)
3日
12月18日
富士中学校
大賀郷中学校一日体験入学(6年生)
4月24日
体験学習(1年生)※海浜清掃含む
6月10日∼12日
職場体験(2年生)
7月
1日∼
2日
12月18日
大賀郷中学校
三原中学校
保育体験学習(3年生)
4月23日∼25日
職場体験(2年生)
11月
5日
保育体験(3年生)
6月
2日
温泉施設清掃(2年生)
6月29日
温泉施設清掃(1年生)
7月
温泉施設清掃(3年生)
11月
2日
4日∼
6日
職場体験(2年生)
※その他、体験活動と銘打ってはいないものの、米作りや芋掘り、通級指導学級等における
宿泊学習など様々な特色ある体験活動的行事を各学校において実施している。
○多摩・島しょ子ども体験塾への参加
期
間
8月20日∼23日
内
容
劇団四季ミュージカルリトルマーメイド観賞 他
参加者
3泊4日
小学校5年40名・引率者5名
計45名
○八丈町ごみ減量化ポスターへの参加
応募者数
小学校高学年55点・中学生86点
成果:奉仕活動においては、地域貢献を通して自らの住む地域への理解・関心を深めさせると共
7
に、マナーを守りモラルを保つ重要性を再認識させ、児童・生徒の道徳観の育成に繋げるこ
とができた。
[課題、今後の方向性]
子どもたちの感性をみがく芸術・文化体験、豊かな自然や様々な人々との触れ合える自然体
験や交流事業に参加する機会を提供し、健全で豊かな心の育成に取り組んでいく。
地球温暖化に関心が高まっている中、CO2削減等地球(島)にやさしい環境教育を推進し
ていく。その一環として引き続き校庭の芝生化とその維持管理を推進する。
[主要施策]
(3) いじめの早期発見・早期対応に継続的・組織的に努め、いじめの問題解決や未然防止に取り
組む。また、児童・生徒の多様な問題に対応するため、教育相談員とスクールカウンセラーの
連携を強化するなど相談機能の充実を図り、互いに認め合い共に学び合う学校づくりを進める。
[施策の取組状況・実績、成果]
○スクールカウンセラーの配置
東京都予算(1回7時間45分、各学校年間35回)
・三 根 小 学 校、富 士 中 学 校
1名
・三 原 小 学 校、三 原 中 学 校
1名
・大賀郷小学校、大賀郷中学校
1名
○教育相談員の配置
教育相談室
(週2回、火・金曜日)
1名
○スクールカウンセラーへの相談件数等
小学校
869件(話相手、性格・行動など)
中学校
711件(学習・進学、長期欠席・不登校など)
○教育相談員への相談件数等
延べ17件(就学相談・保護者面談・児童授業観察等を実施)
○いじめアンケート実施
6月・11月(全児童・生徒)
○いじめの発生状況
年度
H17
H18
H19
H20
H21
H22
H23
H24
H25
H26
H27
小学校
0件
3件
2件
0件
0件
1件
3件
5件
3件
4件
10 件
中学校
2件
4件
3件
3件
1件
1件
0件
1件
2件
0件
4件
○不登校児童・生徒数(30日以上)
年度
H17
H18
H19
H20
H21
H22
H23
H24
H25
H26
H27
小学校
1名
0名
0名
0名
0名
1名
0名
0名
0名
0名
0名
中学校
9名
2名
3名
10 名
8名
6名
6名
6名
9名
9名
11 名
成果:スクールカウンセラーが校内委員会や生活指導部会、他の学校との連絡会等、多くの会
議へ出席することにより、問題行動等の背景や原因について、共通理解の深化が進み、一
層効果的な相談体制を築くことができている。
「八丈町いじめ問題対策連絡協議会」では、これまでも学校関係者以外に、民生・児童
8
委員や八丈島警察署の方々にも出席いただいていたが、昨年度からPTA連合会長にも出席し
ていただけることになったため、保護者の立場からの意見も聴けるようになり、より一層
価値ある会議の場にすることができた。
[課題、今後の方向性]
スクールカウンセラーへの相談件数は、平成 26 年度に比べ中学校で 30%程度減少したが、
その理由は、単純に平成 26 年度の件数が例年に比べ非常に多かったからであり、過去の数値か
ら見れば平成 27 年度の数字は決して低い数字とは言えない。また、内容で1番多いものは、
「学
習・進学関係」と平成 26 年度から変わらないが、2番目に多かったものは、平成 25・26 年度
では「話相手」と判断された程度の内容だったことに対し、今年度は「長期欠席・不登校関係」
となっていることから、数字としては減少、もしくは大きな変化はないように見えるものの、
スクールカウンセラーに対する真剣な悩みの相談の件数は増加していると考えられる。
文部科学省が行った平成 26 年度学校基本調査の結果では、不登校生徒の割合は、全体の
2.76%と報告がなされているが、八丈町における不登校生徒の割合は、平成 25 年度、7 年ぶり
に 5%を超えて 5.1%、平成 26 年度 5.6%、平成 27 年度 6.3%と、3 ヶ年続いて全国的に見ても
高い水準で、かつ増加傾向にある。
また、いじめに関して、平成 26 年度「児童生徒の問題行動等生徒指導上の諸問題に関する調
査」で、小学校 1 校当たり 5.9 件、中学校 1 校当たり 5.0 件が全国平均とされていることを考
えると、八丈町における認知件数はまだ少ない方ではあるものの、昨年度に比べ小中合計で 10
件増加したことは大きな問題である。
今後も引き続き、生活指導主任会等の学校における対応に加え、いじめ問題対策連絡協議会
等を通した実態の把握、スクールカウンセラーや臨床心理士、教育相談員等の専門家を活用し
た解決を目指していく。
[主要施策]
(4) 児童・生徒の規範意識や自立心を育成するとともに、社会に貢献できる資質・能力の育成を
図る。
[施策の取組状況・実績、成果]
○セーフティ教室等の開催
警察署と連携し、増加傾向にあるインターネット犯罪等防止への啓発等を行った。
○青少年対策地域委員会との連携
夏期休業中の非行防止のパトロール実施
青少年の健全育成の錬成大会・盆踊り等への協力
○八丈町交通安全啓発ポスターへの参加
応募者数
小学校高学年24点・中学生28点
成果:非行防止や犯罪の被害に遭わないための指導を警察と連携し、また、保護者等の参加を
得て地域ぐるみで行うことで、効果的に規範意識や自立心の育成を促すことができた。
[課題、今後の方向性]
急激な携帯電話の普及に伴い懸念される闇サイトでの中傷によるトラブルや不適切サイトへ
9
のアクセスの防止策を、学校・保護者・教育委員会・関係機関が連携し対策を講じていく。
平成 27 年度生活指導主任会では、SNS 八丈ルールの制定に向けた具体的な対応が出来たため、
平成 28 年度から児童・生徒、保護者への周知を図り、トラブルの未然防止に向けて一層取り組
んでいきたい。
交通安全運動への協力は、社会の一員としての自覚、役立つ喜び、社会貢献の精神が育成さ
れるため、継続して取り組んでいく。
【基本方針2
「豊かな個性」と「創造力」の伸長】
[主要施策]
(1) 子どもたちが自ら学ぶ意欲を持ち、社会の変化に主体的に対応できるようにするため、学ぶ
ことの意味や楽しさを実感させるとともに、基礎的・基本的な学力の確実な定着を図り柔軟な
思考力や、判断力、豊かな表現力を育成する。
①教育課程の適切な編成と基礎的・基本的な学習指導を充実する。
②「学力向上を図るための調査」や「全国学力・学習状況調査」の結果を生かした各教科の指
導法の工夫や改善を進める。
③児童・生徒の個々の状況を把握し、習熟の程度に応じた指導や補充的な学習等により個に応
じた指導を充実する。
④豊かな人間性や社会性を育むため、学校外の人材を活用し教育活動の充実を図る。
⑤家庭における基本的な生活習慣の形成、家庭学習の習慣化を図る。
⑥教育課題の解決を図るために、積極的に教育研究を行い、その研究成果を発表する研究校を
指定し、学校教育を推進する。
[施策の取組状況・実績、成果]
○学力調査等への参加
調査名
全国学力・学習状況調査
期
日
4月21日
人
数
小学6年生56名・中学3年生58名
内
容
教科に対する調査〔国語、算数・数学・理科〕
質問紙調査〔学習意欲、学習方法、生活の諸側面等〕
調査名
児童・生徒の学力向上を図るための調査
期
日
7月2日
人
数
小学5年生64名・中学2年生48名
内
容
読み解く力に関する調査〔国語、社会、算数・数学、理科、英語(中学校)
〕
質問紙調査〔学習意欲、学習方法、生活の諸側面等〕
○国際理解教育への支援
小学校の総合的学習の時間で行われる国際理解教育の英語活動に対し、英会話教室の外国
語指導助手(ALT)を派遣した。
○研究奨励校の指定
教科領域:算数・数学、音楽、家庭科
研究主題:小中一貫型教育校の開設に向けたカリキュラム作成及び指導法の研究
○教育研究指定校
テーマ
小中一貫教育の推進に向けた、小・中学校におけるカリキュラムの作成
10
指定校
大賀郷小学校(大賀郷中学校)
※2校を2ヶ年で指定。平成27年度は大賀郷中学校中心。
内
容
平成30年度を目途に開始を予定している各小・中学校における小中一貫型教育
の、カリキュラム作成に向けた研究に取り組み、2月10日に各学校教員、保護者
や地域の方々を集めて、その成果の発表を行った。
成果:平成 27 年度の研究奨励校は、研究主題を小中一貫型教育に関するものとしたため、内容
的に平成 26 年度より 2 ヵ年で研究を行う研究指定校の研究テーマにも通ずるものがあり、
研修担当者会等の会議や研究発表会において、互いの情報を交換することで、一層効果的
な研究を行うことができた。
全国学力調査における平均正答率の全国及び東京都との差を調べたところ、小学校はすべて
の教科で、中学校は数学 B 以外すべての教科で、前年度から改善が見られ、小学校の算数 A、
中学校の国語 A・B、数学 A においては、全国及び東京都を上回る結果となった。
[課題、今後の方向性]
前述のとおり、全国学力調査の結果は、比較的良好と言えるが、一方、都学力調査におい
ては、小学校の算数以外、中学校を含めてすべての教科で前年度を下回ることとなった。
(た
だし、中学校理科においては、まだ都を 0.1 ポイント上回っている。
)
今後も引き続き各校における指導法の課題分析及び具体的な授業改善策の作成と実践への
取組、また、保護者との連携を図ることで生活習慣の改善や家庭学習の定着に取り組んでい
く必要があるだろう。
[主要施策]
(2) 特別な支援を必要とする児童・生徒が、個々の教育的ニーズに応じた指導を受けられるよう
特別支援教育を推進する。
[施策の取組状況・実績、成果]
○「八丈町特別支援学級・通級指導学級要覧」発行
80部
○就学支援シートの活用
特別な支援の要・不要にかかわらず、保育園や小学校でどのような支援をしてきたのか適
切な情報を次の就学先へ引き継いでいくため、就学支援シートを作成し、活用を図った。
※回収率
小学校100%
中学校96.2%
○特別支援学級運営委員会の開催
開催回数
3回
内
特別支援学級要覧の発行、学級の課題等、学級充実の要望書、就学措置
容
○特別支援教育運営委員会(コーディネーター担当会)の開催
開催回数
3回
内
通常学級に在籍する気になる児童・生徒の状況、情報交換
容
○就学支援委員会の開催
開催回数
4回(内1回は臨時召集)
11
内
容
次年度の就学措置、情報交換
○介助員の配置
三根小学校
大賀郷小学校
三原小学校
通 常 学 級
2名
特別支援学級(知的障害)
1名
特別支援学級(肢体不自由)
1名
通 常 学 級
1名
通 常 学 級
1名
○臨床心理士・言語聴覚士の学校派遣
臨床心理士等を学校へ派遣し、特別な支援が必要な児童・生徒について、教育委員会・学
校・保護者と情報交換し、指導体制の充実を図った。
臨床心理士
3回(1学期0回/2学期2回/3学期1回)
言語聴覚士
3回(1学期1回/2学期1回/3学期1回)
成果:就学支援シート回収率について、島外からの転入者を除けば、小・中学校ともに100%
と、昨年度同様、高い水準を保っており、学校・保護者間で有効に活用されていることが
分かる。
また、臨床心理士と言語聴覚士の学校派遣により、指導体制の充実を図ることができた。
[課題、今後の方向性]
就学支援シートは、学校における児童・生徒の実態把握や指導計画の作成において有効に活
用されているが、島外から就学する児童・生徒に関しては未配布、もしくは未回収となる事例
が例年少なからず存在する。教育委員会における転入出担当者と連携を図り、配布・回収を徹
底していきたい。
特別支援学級では、学級担任が様々な障害のある児童・生徒を指導するにあたって、専門家
の助言が必要な場面が多々あるが、八丈町では専門病院や療育機関、相談機関等が存在しない
ため、島外から臨床心理士や言語聴覚士を派遣している。しかし、天候状況の悪化を考慮し、
業務を切り上げて都内へ戻る場合や、学校が観察を希望する児童・生徒が多過ぎる場合、訪問
することができない学校が出てきてしまう。
学校側の対応、教育委員会の対応に余裕をもつためにも、もう少し早い段階で準備を進めて
いけるよう、なんらかの工夫をしたい。
[主要施策]
(3) へき地の特性や小規模校としての長所を積極的に生かし、家庭や地域社会との連携による特
色のある教育活動を推進する。
[施策の取組状況・実績、成果]
○小学校文集「島の子八丈」発行
332部
○小学校連合音楽会の開催
期
日
10月2日
場
所
八丈町多目的ホール「おじゃれ」
内
容
合奏、合唱
○八丈管内中学校陸上競技記録会への支援
12
期
日
10月4日
場
所
三原中学校
内
容
トラック競技、フィールド競技
○研究指定校の指定
・大賀郷中学校(大賀郷小学校)※2校を2ヶ年で指定。平成27年度は大賀郷中学校中心。
研究テーマ:小中一貫教育の推進に向けた、小・中学校におけるカリキュラムの作成
教科領域:全教科・領域
研究主題:自分の力でたくましく生き抜く子の育成
∼9年間の継続的な一貫性のある指導を目指して∼
成果:島内小学校全校で取り組む連合音楽会や、島内中学校に限らず青ヶ島中学校も参加する
陸上記録会といった行事は、島内の一大行事として多くの方の参観をいただき、児童・生
徒の学校生活の中で大きな刺激となっている。
[課題、今後の方向性]
小学校連合音楽会や中学校陸上競技記録会等の学習や行事に複数校で取り組み、互いに刺激
し合うとともに、その成果を保護者・地域に発表していく。ただし、中学校陸上競技記録会に
おいては、連合運動会的な色合いが強く、その競技方法・選考方法など、大会運営については
今後も引き続き検討が必要である。
研究指定校については、平成27年度も継続して「小中一貫教育の推進に向けた、小・中学
校におけるカリキュラムの作成」という研究テーマの下、大賀郷地区の小・中学校を指定校と
し、9年間を通した教育施設・教育内容・指導組織の一体化による、学力の確実な定着や、学
級・学校不適応による問題行動等の防止を図ることを目的としたカリキュラムの作成を行うこ
とができた。
[主要施策]
(4) 小・中学校の一貫教育に向けた取組を推進し、9年間の教育活動を通した学習指導や生活指
導の充実を図る。
[施策の取組状況・実績、成果]
○小中高連絡協議会の開催
開催回数
2回
内
連携の取組状況報告、意見交換
容
○小・中学校教員の交流
連携教育の推進(3ブロックの支援)
坂上学校連絡会(坂上ブロック)
大小・大中連絡会(大賀郷ブロック)
小学校・中学校連携教育推進委員会(三根ブロック)
○教育研究会への支援
八丈町公立小学校教育研究会への研究費補助
319千円
八丈町公立中学校教育研究会への研究費補助
319千円
13
成果:定期的に学校間の連絡を取り、また、小・中学校の交流や連携を深めることで、教育活
動の充実に繋がっている。
[課題、今後の方向性]
島内の児童・生徒は、幼児期からほとんど同じ仲間との生活であるため、競争意識が低く、
特に「基礎的・基本的な学力の定着」や「中 1 ギャップ」が課題となっている。異校種間連携
を推進することで、異校種の教職員による情報交換、授業参観や出前授業、指導方法の改善に
取り組み、改善を図っていきたい。
また、学習活動の工夫、きめ細かな指導力の向上を目指し、教職員間の交流、連携、研究を
一層推進するため、教育研究会の支援は今後も続けていく。
教育研究会は、平成28年度に八丈町公立小学校教育研究会及び八丈町公立中学校教育研究
会を解散し、新たに東京都八丈島八丈町立学校教育研究会として発足することが決定している。
[主要施策]
(5)
適切な情報を活用する能力を育成し、学習に対する興味・関心を高め、理解を深めるため
にICT(情報コミュニケーション技術)の活用を図る。
[施策の取組状況・実績、成果]
○情報教育推進委員会の開催
開催回数
3回
内
ガイドライン・セキュリティポリシーの確認、年間指導計画、PC活用計画、
容
PC環境に関する情報共有等
○情報教育機器入替、教育支援ソフトウェアの導入、学校間共有フォルダの導入
○パソコンの設置台数
学校名
パソコン設置台数
インターネット回線
パソコン教室
教職員室
各校計
三根小学校
41
16
57
光ファイバー
大賀郷小学校
32
17
49
光ファイバー
三原小学校
17
13
30
光ファイバー
小学校計
90
46
136
富士中学校
43
21
64
光ファイバー
大賀郷中学校
27
17
44
光ファイバー
三原中学校
19
14
33
光ファイバー
中学校計
89
52
141
相談室
2
3
5
合計
181
101
282
光ファイバー
成果:教育支援ソフトウェアの導入により、教員が児童・生徒の机まで行かずにパソコン画面
で学習の状況が確認でき、授業の効率化が図られた。
全職員が閲覧可能な学校間共有フォルダや、職員室とパソコン室の共有フォルダを作成
し、授業や研究のための情報共有を促進した。
14
[課題、今後の方向性]
情報通信機器の発達や情報を取り巻く社会情勢の変化に応じ、セキュリティポリシーの見直
しや環境整備計画の策定が必要である。中長期的な視野を持ち、各学校にあった計画を検討し
ていく。
[主要施策]
(6) 学校、家庭及び地域が連携して、児童・生徒が望ましい食習慣を確立できるよう、食育の推
進に取り組む。また、学校給食の充実を図り、地場産物や安全で安心できる食材を利用して特
色ある給食づくりに努める。
①
学校給食担当教諭と連携して試食会等を開催し、保護者や地域の方々に給食に対する理解
を深めるように努める。
②
栄養バランスのとれた献立内容の充実に努める。
[施策の取組状況・実績、成果]
○給食センター運営審議会
○学校給食の実施
開催回数
実施日数
1回
195日
○地産地消の推進
農協公設市場総会に出席し、今後の農産物の地産地消を推進していくうえでの協力を求めた。
また、農協、公設市場部会、八丈支庁産業課、島しょ農林水産総合センター、町産業観光課
と今後の取り組みについての検討や農作物の収穫時期の情報提供など協力を求めた。
八丈産の食材使用回数
野菜延べ71回、魚延べ69回、鶏卵延べ41回
芋延べ18回
農産物(農協) 芋類(サトイモ・サツマイモ)
野菜類(アシタバ・キャベツ・カキ菜・大根・トマト・ナス・キュウリ)
果実類(八丈フルーツレモン)
畜産物
鶏卵
海産物(漁協) 魚類(トビウオ・ムロアジ・メダイ・ムロ節・シイラ・クロカワカジキ
・金目・キメジマグロ・サワラ)
その他
加工パン、洋菓子、和菓子、豆腐
○郷土食の実施
麦雑炊、ムロ節ご飯、すりみ汁、アシタバのごま和え、トビウオのそぼろごはん
○学校栄養士会
開催回数
○食育リーダー連絡会
他
24回
開催回数
3回
教育委員会、教育庁八丈出張所並びに各学校からの情報提供及び食育推進の検討。
○あしたば通信の発行
保護者への食育の啓発を目的とし、2か月毎のペースで発行。
○食育推進事業「かつお節塾」の実施
小学5年生、中学校1年生を対象に株式会社にんべんによる出前授業を実施。和食が世界無
形文化遺産に登録されたこともあり、和食には欠かせない「出汁」について学習した。また、
鰹節の削り体験や削り節からの出汁の取り方、その出汁がらを使ってのふりかけの調理実習も
15
行った。容易に出汁ができる製品が流通する昨今で、自らが鰹節から出汁をとる経験ができ、
その味の違いや匂いの違いを実感できた。
○給食試食会
開催回数
6回
保護者の給食試食会へ栄養士、食育担当者等が参加し、給食に関する説明や質疑応答のほか
食育のPRを実施した。
○学校との食育の連携
三
根小学校
大賀郷小学校
栄養士
家庭科「リクエスト給食を考えよう」
大賀郷小学校
栄養士
食育朝会にて講和(学期に1回)
三
栄養士
生活科「やさいはかせになろう」
三
原小学校
原小学校
○ホームページを活用した情報提供
給食センターホームページを活用し、給食だより・献立表、地場産物を利用した給食献立集、
毎日の給食メニューを情報発信した。
http://www.town.hachijo.tokyo.jp/kondate
○給食センター施設見学・職場体験学習
小学校による給食センター見学を受け入れ、児童達との質疑応答や調理作業風景を見学して
もらい、給食ができあがるまでにどれだけの作業工程があり、どれだけの人が携わっているの
かを学んでもらった。また、小学校PTAの保護者の見学も実施。普段、児童達が食べている
給食がどのように提供され、また、衛生面でも気をつけていることなどを見学してもらった。
中学生の職場体験学習を受け入れ、栄養士業務、調理業務を実際に体験してもらった。
成果:学校給食においては、島の食材をできるだけ使用した献立により、郷土食の充実を図っ
た。また、八丈島の郷土料理のほか、他の地域の郷土料理や昔の給食を再現することで特色
ある給食づくりに努め、児童・生徒だけでなく先生方にも給食について、関心を持ってもら
った。
食育においては、各会議での情報交換や関係機関との連携のもと、あしたば通信の発行、
給食試食会でのPRやホームページでの情報発信を通じて、保護者等への啓発を図ることが
でき、積極的に給食センター見学や職場体験学習を受け入れることにより児童・生徒にも普
段自分達が食している給食について学ぶことができた。
[課題、今後の方向性]
児童・生徒には限りある時間の中で、単なる料理教育ではなく、食に対する心構えや栄養学、
伝統的な食文化、食事作法、食ができるまでの第一次産業についての総合的な教育を他の教科
に織り交ぜながらどう行っていくのかが課題。
地産地消については、地場産農畜産物、海産物の使用回数は前年度に比べ、ほぼ横並びであ
り、未だ全体の割合としては10%程度に留まっている。これを解消するために今後も漁協と
連携し給食にあった水産加工品を積極的に導入し、また農協、地元農産物生産者、関係機関等
と情報交換を行い、使用できる品目を増やすため、給食センターで求めている品目、使用時期
を提示し地産地消を推進していく。野菜類についても、加工品導入を視野に入れ、農協女性部
16
との情報交換、意見交換を密に行っていく。
給食センターについては、民間の活用と効率的な運営により、より充実した学校給食を目指
していくとともに、老朽化した施設、設備についても計画的に修繕していく。
今後も安定的に、栄養面にも十分配慮した安全な給食の提供に努めていく。
[主要施策]
(7) 八丈島の文化・伝統に触れる機会の充実を図り、郷土に対する愛着や誇りを育む教育を推進
する。
[施策の取組状況・実績、成果]
○為朝凧づくり教室の実施
※指導者不足のため中止
○為朝凧あげ大会
開催日
1月16日(土)
場
三原中学校運動場及び体育館
所
参加者
105名(子ども40名、大人65名)
成果:2事業については、八丈島の文化・伝統である為朝凧を、子供たちを中心に伝承するも
のである。3年続けて指導者不足のため凧づくり教室は実施できなかったので、27年度
も凧上げ大会のみ実施。天候も関係しているが、参加者は昨年に比べて大幅に増加した(昨
年度比約2.6倍増)。今後も継続的に実施し、伝統文化の継承を行う。また、この事業
を通して、子供もたちが八丈島独自の文化と昔からある遊びに触れ、指導者から為朝
凧をうまく上げる技術を学び楽しむことができた。人との関わりの中での礼節や社会
のルールの徹底、自主性・協調性を指導者・保護者・地域の方との交流の中で学ぶこ
とができた。また、ベーゴマやメンコなどを使った昔遊び体験コーナーも設置し、親
子や地域の大人たちとの交流を楽しむ機会を作ることができた。
[課題、今後の方向性]
為朝凧作り教室は、指導者の確保が難しくなってきている。為朝凧作りは指導者が高齢化
により減少し、指導者養成しなければ今後為朝凧の製作が困難になるため、後継者育成と製作
過程等を記録・保存していく。また、次年度以降は凧づくり教室を開催できるよう指導者・青
少年委員と連携し、技術継承ができるよう実施方法を検討していく。地域に残る文化・伝統
を掘り起こし、触れ親しみ、興味を持つようなプログラムの充実を図る必要がある。
[主要施策]
(8)
地域と連携しながら、
「島言葉を知り、伝える」取組を行い、郷土を愛する教育を推進し、
小・中学校における八丈方言に関する学習活動を推進する。
[施策の取組状況・実績、成果]
○八丈方言(島ことば)の授業実施
・各小・中学校において各学年3時間のカリキュラムを作成し、授業を実施した。
○教職員夏季研修会
・「初めて知る八丈方言(島ことば)の世界」初級講座(入門講座)8月26日
17
成果:学校教育の中に、八丈方言(島ことば)の学習を位置づけ実施したことは、今後日常的
に方言学習を島の児童・生徒は体験することになるので、身近に八丈方言に触れる機会が増
えている。今までは行事などでの方言学習は実施されてきたが、単発的なものや個別的な体
験で終わることが多かった。
[課題、今後の方向性]
消滅の危機にあるとされる島ことばについては、町としての調査、記録、継承、普及の活動
を積極的に行っている。青少年世代ではほとんど島ことばが話されなくなっている現在、島こ
とばを話せる方の力を生かし、方言に接する機会を増やすために、学校教育の中で取り組んで
いる。
[主要施策]
(9) 小・中学校におけるキャリア教育を推進する。
[施策の取組状況・実績、成果]
○職場体験等の実施
富士中学校
6月10日∼12日
7月
1日∼
2日
12月18日
大賀郷中学校
三原中学校
保育体験(3年生)
4月23日∼25日
11月
5日
11月
4日∼
職場体験(2年生)
職場体験(2年生)
保育体験(3年生)
6日
職場体験(2年生)
成果:地域の様々な職業の現場を体験することができる各中学校の職場体験は、生徒達の勤労
観や職業観を育み、進路選択・人生設計について考える、貴重な機会となっている。また、
職場体験以外にも保育体験のような将来に繋がる体験学習を実施し、キャリア教育の推進
に努めることができた。
[課題、今後の方向性]
島しょという地域性を考えれば改善は難しいが、進学や就職の際に島外へ出る子ども達は多
い中、都内に比べ職場体験受入先の選択肢が少なく、興味のある場所で職場体験ができないこ
とは課題の一つと思われる。
島内児童・生徒が、今後生きていく上で体験するであろう物事に対して、事前に体験できる
機会が非常に少ないということは、職場体験に限らず他の何にでも言えることであり、その分、
自分で調べる力を付ける指導を今後も続けていくことが肝要である。
研究奨励校については、小規模校である島内の小・中学校が抱える共通の課題の改善策を講
じるため、今後も応募を続ける。
【基本方針3
「生涯学習」と「文化・スポーツ」の振興】
[主要施策]
(1) 青少年が団体生活や各種の体験活動を通して、心身を鍛え思いやりの心を育てる機会の充実
を図る。そして社会のために進んで奉仕する青少年の育成を目指し、心の教育を推進する。
18
[施策の取組状況・実績、成果]
○八丈町青少年対策地域委員会の開催
各地域委員会にて開催
○八丈町青少年委員会の開催
開催回数
3回
○八丈町青少年問題協議会の開催
開催回数
1回
○島外体験学習の実施
期
間
8月17日∼21日
4泊5日
場
所
山梨県八ヶ岳少年自然の家キャンプ場
参加者
小学6年(18人)
・中学1年(5人)
・中学2年(1人)
・指導者(5人)計29名
内
キャンプ生活、就労体験、川遊び、そば打、地元中学生との交流、科学館見学等
容
成果:小学生、中学生が島外体験学習派遣事業を通して、団体生活の規律を学び、心身を鍛え
られた事により、社会に貢献できるリーダーの養成を図れた。昨年より参加者が減少したが、
小・中学生が積極的に山梨県の中学生との交流を行うことが出来た。
[課題、今後の方向性]
島にはない自然の中での野外活動・体験教室は、子どもたちの心の豊かさやたくましさの育
成に寄与し、自らの力を社会に貢献できるリーダーの養成にもつながる。参加者が減少する中
で、より充実した活動内容を今後も継続して実施していくとともに、事業内容については毎年
同じようなものとなっているため、これまでとは違った、八丈島に住む子どもたちの心身の成
長に、より一層貢献する内容を検討する。参加者の減少については、事業実施時期が中学生の
参加が厳しい状況が続いており、今後は小学6年生に焦点を当てていくのかなど、検討する。
青少年対策については、各地域の青少年対策委員会が様々な活動を行っており、地域で青少
年を見守ろうという姿勢で取り組んでいる。今後は青少年委員との連携を図り取り組んでいく。
[主要施策]
(2) 町民の学習活動やコミュニティ活動を支援するため、八丈町コミュニティセンター、公民館
などの社会教育施設の管理・整備に努める。また、町立図書館における図書資料及び視聴覚資
料の充実を図り、町民が利用しやすい環境づくりを進める。
[施策の取組状況・実績、成果]
○コミュニティセンターの利用状況
ボウリング場(4レーン)
5,745 件・3,531 人
テニスコート(夜間照明付2面)
1,065 件・5,544 人
体
育
館 (人工芝1面)
会
議
室 (1室)
741 件・7,987 人
17 件・
95 人
17,157 人
計
○コミュニティセンター主催スポーツ大会の開催
テニス大会開催
11月1日
参加者
52名
フットサル大会開催
3月13日
参加者
70名
ボウリング大会開催
3月5日、6日
参加者
○公民館の利用状況
19
82名
三
1,249 件
根公民館
13,569 人
1,397 件
大賀郷公民館
樫
14,555 人
519 件
立公民館
4,478 人
418 件
中之郷公民館
末
5,042 人
206 件
吉公民館
計
3,346 人
3,789 件
柔剣道・卓球・英会話・ヨガ・太極拳・文庫活動・民謡・
太鼓・踊り・健康教室・婦人学級・高齢者給食サービス
等
柔剣道・卓球・英会話・生花・文庫活動・婦人学級・ヨガ
キックボクシング・健康教室・高齢者給食サービス
等
卓球・婦人学級・民謡・踊り・自治会活動・健康教室
高齢者給食サービス
等
卓球・英会話・婦人学級・自治会活動・健康教室
社協給食サービス
等
卓球・太極拳・婦人学級・自治会活動・健康教室
高齢者給食サービス
等
40,990 人
○図書館の利用状況
開館日数:278日
延べ利用者数:15,804名
1日平均利用者:57名
蔵書冊数:書籍等30,746冊
DVD・ビデオ1,067点
○図書館の主な出来事
4月
坂上各出張所での返却サービス本稼働。
4月
平成27年度子どもの読書活動優秀実践図書館として、文部科学大臣表彰受賞。
8月
坂部豪氏(日本図書館協会児童青少年委員会委員長)による講演会開催。
11月
インターネットで蔵書検索が可能になる。
○八丈町立図書館推進委員会の開催
開催回数
4回
内
子供読書活動推進計画(第1次の評価、第2次)、図書館資料の収集・保存・除籍
容
に関する基本的方針(案)、ブックスタート、蔵書点検、小学校新1年生への町立
図書館ガイダンスと貸出しカード配布について
成果:図書館では寄付金で児童向けの絵本、読み物のほか本棚3台購入。利用者の利便性向上
を図ることができた。8月に講師を招き講演会を開催、
「八丈町子供読書活動推進計画」の第
1次評価方法や第2次に策定につなげて行く。また、小学校3校に対し新1年生へのガイダ
ンス実施や、小学2年生の図書館見学受け入れ(1校)を行った。
[課題、今後の方向性]
コミュニティセンターは、土・日曜日以外の利用率を上げるため、広報活動により町民への周
知を行っていく。
公民館は、地域の活動場所として多くの住民に利用されている。平成26年度に基本設計を
終えた三根公民館建て替え事業については、平成30年度供用開始を目標に推進していく。大
賀郷公民館については、都道の拡張に伴う工事等を東京都と協議しながら整備を進め、他の公
民館についても順次、災害時の避難所として使用することなど利用しやすい公民館の施設整備
20
を目指していく。
図書館は第1次「八丈町子供読書活動推進計画」評価及び第2次策定に向け、内容の検討を
進める。また、引き続き「八丈町子供読書活動推進計画」によりブックスタート・小学生への
利用ガイダンス等を通して読書の楽しさを伝えるとともに、幅広い年代に対し図書館が身近な
場所であることをPRし、利用を促す。
[主要施策]
(3) 諸団体の芸術・文化活動の支援や、多くの住民等が使用できる多目的ホールおじゃれ(集会
施設)の管理、運営に努め、おじゃれ運営委員会による自主事業の充実を図るとともに、サマ
ーコンサート、芸術文化振興事業の実施など、町民が芸術・文化に親しみ、参加できる機会の
充実を図る。また、諸団体の活動計画等を広く収集し、町民に情報提供を行っていく。
[施策の取組状況・実績、成果]
○八丈町多目的ホール「おじゃれ」運営委員会への支援
・八丈島 JAZZ フェスティバル2015
期
日
8月21日(アマチュアステージ)、22日(プロステージ)
場
所
八丈町多目的ホール「おじゃれ」
入場者
458名
内
ジャズの演奏
容
・映画上映会(ももへの手紙、ANNIE/アニー)
期
日
12月26日、27日、3月12日
場
所
八丈町多目的ホール「おじゃれ」
入場者
延べ466名
内
各映画の上映
容
○團伊玖磨記念サマーコンサートの開催
期
日
8月9日(日)14時開演
場
所
八丈町多目的ホール「おじゃれ」
入場者
155名
出演者
司会
牟田
演者
ソプラノ/野々下
久壽
ハープ/東海林
由香里
ヴァイオリン/相曽
賢一朗
悦子
○寄席公演の開催
期
日
10月24日(土)14時開演
場
所
八丈町多目的ホール「おじゃれ」
入場者
137名
出演者
柳家
さん光、ホームラン、古今亭
志ん陽、翁家
勝丸、柳家
甚語楼
○芸術・文化団体活動への支援
八丈島文化協会に対して、下記の八丈島文化協会主催及び後援事業に支援を行った。
事業名
補助額
備考
八丈島文化協会事務事業
100千円
八丈島文化協会運営費補助
八丈島文化フェスティバル事業
300千円
八丈島文化協会主催・事業費補助
21
八丈島芸能文化祭事業
600千円
八丈島文化協会主催・事業費補助
子ども文化体験事業(旧あびの実)
450千円
八丈島文化協会後援・事業費補助
八丈島民大学講座事業
250千円
八丈島文化協会後援・事業費補助
筑後川 in 八丈島2015事業
700千円
八丈島文化協会後援・事業費補助
成果:八丈町多目的ホール「おじゃれ」は25年8月より稼動開始した八丈町の新施設である。
当ホールが利用可能となったことにより、様々な団体が島内外より来訪し利用しており、島
内各地にて執り行われていた催し物が当ホールに集中し、イベントの全容が把握し易くなり、
諸文化団体の活動の活性化にも繋がった。また、毎年恒例となっている團伊玖磨記念サマー
コンサートは夏のクラシック音楽イベントとして楽しんでいただけた。近年、毎年公演があ
る寄席は、今年度も好評を呼んだ。
[課題、今後の方向性]
八丈町多目的ホール「おじゃれ」は稼働率が平成27年度末の時点で約55%(前年度比1
0%減)である。当町で主催するイベントが減ったことが(町制施行60周年記念事業関連等)
大きく関係している。今後も引き続き、施設の適切な管理を心がけ、常時、ホール利用者が快
適に練習やイベント等を実施できるよう務め、稼働率を上げていく。また、島内では触れる機
会の少ない良質の芸術は、経費が多大になるため、国や都、民間団体の補助金等を活用し鑑賞
の機会を確保するとともに、八丈島文化協会の活動を支援していく。
[主要施策]
(4) 英会話教室、婦人学級など、町民が生涯を通じて学ぶことのできる機会の充実を図る。
[施策の取組状況・実績、成果]
○英会話教室の開催
講
師
2名
受講者
133名(小学生58名・中学生2名・一般73名)
内
容
20クラス
場
所
三根公民館(水・金曜日)、大賀郷公民館(月・火曜日)、中之郷公民館(木曜日)
○婦人学級の開催
手芸教室
八丈太鼓教室
ゲートボール教室
三根婦人学級
料理教室
延べ参加人員297名
寄せ植え教室
ピンポン教室
大賀郷婦人学級
料理教室
延べ参加人員34名
22
寄せ植え教室
寄せ植え教室
樫立踊り教室
樫立婦人学級
生け花教室
延べ参加人員138名
料理教室
ゲートボール教室
コーラス教室
中之郷婦人学級
生け花教室
延べ参加人員100名
ゲートボール教室
カラオケ教室
末吉婦人学級
習字教室
述べ参加人員42名
ゲートボール教室
合計
全学級延人数
611名
成果:英会話事業は順調に活動を継続しており、婦人学級は新たな試みが取り入れられている。
[課題、今後の方向性]
英会話教室は毎年多くの子ども達や一般住民が受講しており、継続率も高い状況にある。た
だし、授業内容が毎年ほぼ同じ内容であり、魅力性が弱く単調な授業になりがちであったため、
クラスの構成を変更するなどして、授業内容の改善を図った。更なる語学習得と英会話教室を
通じた地域コミュニケーションの向上を目的とし、授業内容の充実を図っていく。
[主要施策]
(5) 子どもたちの「次代を担う力」をはぐくむために、地域住民や学校、様々な機関と連携し、
家庭教育・子育て支援の充実を図る。また、放課後子ども教室推進事業を推進し、放課後の子
どもたちの健やかな居場所づくりの充実を図る。
[施策の取組状況・実績、成果]
○子育て支援ネットワーク会議への参画
実務者会議
年2回開催
ネットワーク会議
月1回程度開催(教育相談員出席)
○放課後子どもプラン運営委員会の開催
開催回数
3回
○放課後子どもプラン実施状況
・三根小学校がじゅまる広場
開催日数198日、延べ参加者数13,885人(一日平均70人)
・大賀郷小学校がじゅまる広場
開催日数198日、延べ参加者数8,392人(一日平均42人)
・三原小学校がじゅまる広場
開催日数198日、延べ参加者数5,706人(一日平均29人)
23
成果:放課後子どもプランは、放課後の子どもたちの居場所として、参加数は年々増加してお
り、その認知度が推察される。
[課題、今後の方向性]
八丈町子ども家庭支援センターの主催する子育て支援ネットワーク会議に参画し、要保護児
童の早期発見と情報収集に努め、関係機関と連携して適切な対応を図っていく。
21年9月より三根小学校及び大賀郷小学校、25年4月より三原小学校で実施が開始され
た、放課後子どもプラン(がじゅまる広場)は、教育活動サポーター(旧安全管理員)の確保
が難しい状況であるが、広報やポスターなどで教育活動サポーターを確保するよう努める。
本事業の概要や目的が保護者に十分に理解されていないという現状がある為、年度初めの学
校保護者会での事業説明を行った結果、申込提出率上昇につながった為、引き続き行っていく。
また、教職員についても、本事業の概要や目的が十分に理解されていないという現状がある為、
事業説明を行い、連携を一層強めていきたい。また、よりわかりやすく理解していただくため
に、パンフレット等の作成も検討したい。
災害時の連絡体制、児童の安全確保体制を整備化し、関係機関と認識統一を図っていく。
[主要施策]
(6) 八丈島に伝わる有形・無形の文化財の保護に努めるとともに、文化財の公開・活用を通して
文化財に親しむ機会を提供していくとともに、島の歴史や文化の発信拠点としての歴史民俗資
料館の今後の在り方について検討を重ねて行く。
[施策の取組状況・実績、成果]
○歴史民俗資料館の管理、運営
来館者
11,303人(平成26年度は11,401人)
収
3,480,180円(平成26年度は3,486,750円)
入
受付や案内業務等はシルバー人材センターへ委託
○管内指定文化財状況(28年3月31日現在)
国指定
7件(登録文化財:1件、記念物:6件(うち地域を問わず指定:5件))
都指定
27件(有形:16件、建造物:2件、史跡・旧跡:6件、無形民俗:3件)
町指定
48件(重宝:13件、技芸:10件、郷土資料17件、史跡・旧跡:2件、記念物
6件)
○八丈町文化財専門委員会の開催
開催回数
5回
○文化財の公開
「東京文化財ウィーク 2015」への協力
企画事業
10月1日∼11月30日
文化財めぐり、歴史民俗資料館内の展示物の解説
○玉石垣保存会への支援
事
業
団
大里地区玉石垣保存会
体
補助額
400千円
玉石垣修復・後継者育成
成果:歴史民俗資料館の来館者数は、前年度と同程度となっている。
24
文化財専門委員会では、新指定候補の検討や新指定の申請があった甌穴群について議論を重
ね、八丈町において重要な物件について共通理解をする事ができた。
玉石垣保存会への支援を継続して実施することにより、玉石垣の修復、後継者の育成の一助
となっている。
[課題、今後の方向性]
島内にある指定文化財の現況を把握・精査し、積極的な保存・活用を行っていく。
八丈町文化財専門委員会や教育委員会の意見等を反映させた歴史民俗資料館の基本計画では、
現在の建物を改修するという方向性を示し、建物だけではなく、展示内容等の検討も行い、資
料館の全体的な総合計画となっている。計画では、八丈町の基本構想に「歴史と文化を生かす
町」とあり、国の登録文化財である歴史民俗資料館の建物を活用し、八丈島独自の歴史と文化
に基づく新しい町づくりの中核施設として整備することを基本方針としているが、26年度に
東京都が実施した耐震診断の結果により、今後継続的に活用する事は困難であることが明らか
となった。
今後は計画を見直すとともに、予算も勘案し、具体的な資料館のかたちを検討していく。
平成18年度に設立された大里地区玉石垣保存会を支援し、玉石垣の保存と後継者育成を推
進し、玉石垣の文化に親しむ機会を提供していく。
[主要施策]
(7) 八丈方言の担い手である高齢者の力を生かし、島民が関心を持つ「島言葉を知り、伝える」
取組を行う。
[施策の取組状況・実績、成果]
○八丈方言文法講座の開催
6月13日
大賀郷中学校
講師:金田章宏氏
参加者:29名
○第5回島言葉かるた大会の実施
1月11日
大賀郷公民館
来場者87名(うち参加者52名)
成果:今年度、沖縄県で開催された「日本の危機言語方言サミット」へ参加し、八丈方言につい
ての意見発表等を行い、多くの方々と意見交換ができた。
島言葉かるた大会を実施し、参加者や応援者も含め、方言を交えた他世代との交流を行う
ことにより、充実した大会となった。また、八丈方言文法講座では方言をより深く知るきっ
かけとなった。
これらの事業をとおして「島言葉を知り、伝える」活動を行うことが出来た。
[課題、今後の方向性]
「島言葉を知り、伝える」活動を推進するために、八丈方言文法講座、島ことばかるた大
会を継続して実施する。島ことばかるた大会に関しては、特に高齢者と他世代間の交流の場
として積極的に活用する。今後は、若い世代にどのように伝えていくか、を中心に考え、学
校教育とも連携しながら、継承活動を行う。
危機言語方言サミットについても、今後開催される会場へと足を運び、諸地域との交流・
連携を深め、八丈方言だけではなく、日本の危機言語の保存・伝承活動の手段として大いに
25
活用していく。
[主要施策]
(8) 町民によるスポーツを振興し、スポーツに対する関心を高めるとともに、町民の健康増進と
体力向上を図り、相互の交流を深める。また、体育協会・スポーツクラブと連携し各種スポー
ツの指導者育成に努める。
[施策の取組状況・実績、成果]
○国土交通大臣杯 第8回全国離島交流中学生野球大会
開催日
8月24日∼28日
開催地
長崎県五島市
参加者
中学生八丈選抜17名
○第54回町民体育大会
開催日
10月12日
開催地
島内各地域
参加者
770名
○スポーツ講習会の開催
ゲートボール講習
10月14日、15日
○スポーツ団体への支援
事
業
団
体
補
助
額
八丈島体育協会
4,000千円
八丈島体育協会(ジュニア育成)
1,500千円
八丈町スポーツクラブ
平成 27 年度より
50千円
レインボーカップ 2015 実行委員会
4,000千円
○体育施設の利用状況
施設名
件数
人数
富士グラウンド
195
4,688
富士ゲートボール場
123
1,833
31
640
121
919
33
1,135
176
2,174
末吉運動場
11
1,980
末吉屋内運動場
45
312
南原スポーツ公園(サッカー)
69
3,265
104
2,875
樫立運動場
樫立屋内運動場
中之郷運動場
中之郷屋内運動場
南原スポーツ公園(野球)
成果:南原スポーツ公園野球場・サッカー場の利用人数については、前年度と比較すると増加
している。要因としてはスポーツ合宿での利用者数分と考えられる。その他の体育施設につ
いては前年度よりも減少しているため、利用率を上げるべく広報活動により町民への周知を
行っていく。
26
[課題、今後の方向性]
平成24年度に建設された八丈町南原スポーツ公園野球場等の利用促進と維持管理を進めて
いく。
児童・生徒が積極的に運動やスポーツに親しむ中で、島内におけるジュニアスポーツの普及
やジュニア選手を発掘・育成していけるよう、公益社団法人東京都体育協会からの支援を受け
てジュニア育成事業を推進していく。
【基本方針4
「町民の教育参加」と「学校経営の改革」の推進】
[主要施策]
(1) 外部評価の導入などを通じて、保護者や地域住民の参画を求め、開かれた学校づくりの一層
の推進を図る。
[施策の取組状況・実績、成果]
○外部評価の実施(学校の取組)
保護者・地域からの教育活動に対するアンケート
小学校
全校実施、中学校
全校実施
成果:保護者、地域からのアンケート等を通して学校における教育活動全体についての評価を
生かし、次年度の教育活動に反映させ、よりよい学校づくりを推進している。
[課題、今後の方向性]
施設・設備面においては、教育委員会が主となって年次計画を策定し、教育環境の充実を図
っていく。
[主要施策]
(2) 学校教育の改善に対する各学校の取組を進めるため、校長のリーダーシップの下、学校の自
主性・自律性の確立を図る。また、主幹教諭の配置を進めるとともに、その補佐的役割を担う
主任教諭の配置にも取り組み、学校の組織的な課題対応力の向上を図る。
[施策の取組状況・実績、成果]
学校の組織的な課題対応力の向上のため、主幹教諭配置計画に基づいた配置。その補佐的な
役割を担う主任教諭の配置。
○主幹教諭の配置
校
種
配置計画
27年度配置人員数
小学校
各2名
三根小(2 名)・大賀郷小(3 名)・三原小(2 名)
中学校
各3名
富士中(3 名)・大賀郷中(2 名)・三原中(3 名)
○主任教諭の配置
校
種
27年度配置人員数
小学校
三根小(8 名)・大賀郷小(5 名)・三原小(4 名)
中学校
富士中(4 名)・大賀郷中(4 名)・三原中(3 名)
27
成果:平成26年度と比較すると、主幹教諭及び主任教諭ともに全体の人数はほぼ変わらなか
ったが、中学校主幹教諭は1校計画人数に達していない。主任教諭についてはバランス良
く配置することができた。
[課題、今後の方向性]
主幹教諭については、東京都教育委員会の配置計画と学校規模を勘案しながら、無配置校を
なくすべく取り組んでいる。主任教諭についてもバランスの良い配置となるよう取り組んでい
く。また、主幹教諭選考、主任教諭選考の受験有資格者に選考を受験するよう指導していく。
[主要施策]
(3) 教員の資質向上及び意識改革を図り、授業改善に資するため、週ごとの指導計画の作成及び
点検、校内外における研修の充実等の一層の推進を図る。
[施策の取組状況・実績、成果]
○週ごとの指導計画(週案)の点検
第1回
7月2日、3日、7日、13日、15日
第2回
12月15日、16日
第3回
3月10日、11日
○週案点検結果
週ごとの指導計画の提出
100%
ねらい・評価規準・指導内容
管理職の確認印
100%
週ごとの実施時数
管理職のコメント
90%
単元名
90%
累計時数
85%
100%
95%
○夏季研修会の開催
研修名
八丈島の(農業・発電)用水と水源
期
8月6日・7日
日
参加者
延べ14名
○校内研究の充実(講師招聘)
・三根小学校
研究テーマ「主体的に考える児童の育成」
・大賀郷小中学校
・三原小中学校
・富士中学校
研究テーマ「自分の力でたくましく生き抜く子の育成」
研究テーマ「小中一貫型教育校の開設に向けた基本構想の策定」
研究テーマ「未来を拓く主体性のある児童生徒の育成を目指して」
成果:校内外における各種研修は、年々テーマに工夫が重ねられており、専門の講師を招聘
するなど、充実が図られている。
[課題、今後の方向性]
週ごとの指導計画(週案)の作成・提出は、教育課程の適正な管理のため、校長の権限と責
任の下にすべての教員が行わなければならない。未記載等がないように、指導の徹底を図って
いく。
[主要施策]
(4)
学校施設を開放して効率的な運営を図る。
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[施策の取組状況・実績、成果]
○学校施設の利用状況
運動場
件数
体育館
人数
件数
備
人数
三 根 小 学 校
76 件
2,494 人
480 件
9,870 人
大賀郷小学校
20 件
491 人
325 件
5,669 人
三 原 小 学 校
−
−
289 件
4,112 人
計
96 件
2,985 人
1,094 件
19,651 人
富士中学校
10 件
102 人
309 件
3,699 人
大賀郷中学校
13 件
344 人
301 件
3,826 人
三 原 中 学 校
16 件
215 人
175 件
2,040 人
計
39 件
661 人
785 件
9,565 人
考
運動場の数は三原中に含む
成果:各学校施設は、様々なスポーツ活動の拠点として利用頻度は高い状況であり、町民の健
康増進、コミュニケーションを図る場として有効活用がなされている。
[課題、今後の方向性]
開放に際し、使用料の徴収方法や年間予約等のシステムについて各利用団体と協議し、効率
のよい運営を図っていく。
[主要施策]
(5)
自然環境に配慮し、児童・生徒が安心して学び、遊べるよう、各小・中学校の校庭の芝生
化を促進する。また、芝生の管理について、学校と地域が連携した体制づくりを構築できるよ
う支援する。
[施策の取組状況・実績、成果]
○ボランティア保険への加入
芝生化した校庭の各校の維持管理団体(地域住民、校庭利用団体等)のボランティア活動中
の事故対応に備え加入している。
○校庭芝生化技術支援事業の実施
東京都の委託機関(都市緑化機構)の専門家派遣による実地講習会を三根小学校、大賀郷小
学校にて行った。
○校庭芝生化地域連携事業の実施
維持管理団体の事業費(報償費、需用費等)を東京都が委託事業として補助している。
【三根小グリーンキーパーズ、富士中学校芝生活用推進協議会】
○東京都公立学校運動場芝生化維持管理経費補助金の活用
芝生化実施完了後3年以内の学校を対象に、維持管理に係る専門的作業(更新作業、全面目
土作業、肥料散布作業)に要する経費の2分の1を補助。
【三根小学校、大賀郷小学校、三原小学校、富士中学校】
成果:平成 27 年度末現在、小学校 3 校、中学校 2 校の校庭芝生化が完了しており、以前より地
域住民から苦情のあった砂の巻き上がりがなくなり、児童・生徒が転んだ時のケガが減った。
29
また、環境学習効果や地域の新しいコミュニティの場としても効果が見られている。
[課題、今後の方向性]
平成 28 年度中に大賀郷中学校の芝生化を行い、八丈町立全小中学校の校庭芝生化を完成さ
せる予定であるが、維持管理に関する経費や手間が現場の大きな負担となっていることが課
題として挙げられる。
ただし、手間という点に関しては、まだ校庭芝生化してそこまでの年数が経っていないた
め、各学校の実情に応じた維持管理のマニュアルが定まっていないことに起因するとも考え
られるので、今後、東京都から補助の出る技術支援事業等を活用し、各学校で適切かつ効率
的な維持管理のマニュアルの作成を呼びかけていきたい。
また、今後も継続して、芝生を活用した様々な文化・スポーツ活動の利用を推進し、子ど
もの健全育成と地域の活性化を図っていく。
【参
考】
27年度主な施工工事
・給食センタートイレ改修工事
・コミュニティーセンターテニスコートフェンス改修工事
・大賀郷中学校屋外運動場照明施設設置工事
30
第6
外部評価委員(有識者)からの意見
外部評価委員(有識者)
菊
池
森
沖
山
洋
子
氏(元 八丈町教育委員長)
郁
郎
氏(元 東京都立上野高等学校校長)
重
彦
氏(八丈島小中高PTA連合会会長)
(教育委員会制度改革)
教育委員会制度改革により、新「教育長」に一本化し、チェック機能の強化と会議の透明
化を目指すとともに、
「総合教育会議」の設置など、町長と教育委員会が協議して施策を策定
し、責任を明確に執行できる体制になった。「教育大綱」(別添)が制定されたが、これまで
の8年間、進めてきた「八丈町教育委員会の権限に関する事務の管理及び執行の状況の点検
及び評価」の報告書の内容が、全て簡潔に解りやすく包括されている基本方針とも言えるも
のである。この方針が各学校で、職場で、また各地域で着実に成果をあげていけば、やがて
「未来を変えることに挑戦する夢の島へ」と姿を変え、素晴らしく住みよい島へと変貌して
いくだろうと期待している。
(具体的な提言)
① パソコンを学習で使う環境は、ごく普通のことになっており、今や児童生徒の一人一人が
タブレットを持って授業を受ける時代である。そういった進歩に対応できる教員の養成、
環境の整備を図ることが必要である。
② 文化環境は、多目的ホールの実現で整い、文化活動の振興に大いに寄与しているところで
ある。しかしながら、公営のため、約束事があり、柔軟な対応が難しいところである。民
間の知恵も借りて運営方法を探ってほしい。
③ 2020 東京オリンピック・パラリンピックを控えて、スポーツ面での奨励や支援が強いよ
うに思われるが、来る人迎える人の気持ちの問題が重要になる。国際親善の場へ出ていく
八丈町の子ども達をどう育てるか、しっかりとした方向性をもって施策に当たってほしい。
(おわりに)
平成28年10月15日、この八丈島で4校目の革新的な「熱中小学校」が誕生した。
「学
び、交流、はじめる、次世代へ」の4つのキーワードを求め、65人が第1期生として入学
を果たした。画期的で今日的な大構想とも言える企画である。同校の初代校長に就任した岸
田徹氏は「未来を変えることは自分たちを変えることで、それは学びアクションを起こすこ
と。交流の中から新しい刺戟を受け、新しい何かをつかむ。そのためにも何かをはじめて行
くことが大切である」と宣言された。
開会式の後、
「地方創生を考えること」と「ネットで世界とつながる八丈島」の2つの授業
が行なわれたが、正に今の青少年健全育成の真髄をついた内容であった。青少年の成長を見
守り、社会全体として子供たちを育てるシステムが求められている。
また、離島の最大の課題は「住んでいる自分の島の実態がつめないことだ」と言われる。
外部からの評価評定を謙虚に受け入れ、若者の鋭気を刺戟しない限り、交流人口の増加や出
生率の向上による小子化の克服は実現できない。
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