哲学 科目名 担当教員 (研究室番号) 否 否 科目 目的 到達 目標 回 授業

哲学
科目名
履修
年次
科目
目的
到達
目標
哲学
Philosophy
1年次
後期
担当教員
早川 正祐(506)
(研究室番号)
科目
区分
教養・基礎科目
選択
区分
選択
単位数
(時間)
2(30)
授業
形態
講義
科目等
履修生
否
オープンクラス
否
愛・自由といった人間らしい生活の核となる要素について、それが一体何であるのかを哲学的に考察する。とりわけ、愛や自由
を理想として希求しつつも、その理想から逸脱しがちな私たちのありように着目しながら考察を深めたい。そのことを通して、
人間の(一筋縄ではいかない)複雑なあり方について、具体的かつ繊細に理解できるようになることを科目目的とする。
(1)愛・自由といった人間にとって根本的な事象について、その入り組んださまを言葉を尽くして解明していくことで、表面
的な理解にとどまらない深い洞察をもつことができる。
(2)愛や自由というテーマに関して、自分なりの考えをきちんとした根拠(具体例)に基づき展開し、他者に伝達できる。
成績評価方法
(基準)
毎授業のリアクションペーパー(40パーセント)および期末レポート(60パーセント)
再試験の有無と
基準等
追加レポートを課す。
プリントを配布する。
教科書
参考書等
プラトン『饗宴』(光文社古典新訳文庫)、バーリン『自由論』(みすず書房)、ミル『自由論』(光文社古典新訳文
庫)、サルトル『実存主義とは何か』(人文書院)、ハイデガー『存在と時間』1~4巻(岩波文庫)
受講者への
メッセージ
看護職者になる上で役立つかどうかといった目先のことは少し脇において、哲学による視点の変換を少しでも楽しんで
もらえればと思います。それから、「異論」「反論」を心から歓迎します! 自分の中に生じた違和感を(もみ消すので
はなく)丁寧に言葉にして他者へ伝えていく作業こそが、哲学の基本です。
備考
回
主担当
教 員
授業
方法
早川
講義
早川
演習
早川
講義
愛がどのような種類の盲目性をはらむのかを考察することで、愛
の幻想的な性格について理解する。
早川
講義
愛における相手の「かけがえのなさ」がどのような性格のものな
のかを理解する。
早川
講義
愛と憎しみは必ずしも対立するものではないこと――愛と憎しみ
の連続性――について理解する。
早川
講義
愛をある特定の一時点の状態としてではなく、力動的に展開する
時間幅のあるプロセスとして理解する。
早川
講義
愛において相手を異なる人格として尊重するとは、どういうこと
かについて理解する。
早川
講義
早川
講義
早川
演習
早川
講義
ミルの『自由論』を参照しつつ、自由が知性や個性(その人らし
さ)の発達とどう結びついているのかを理解する。
早川
講義
サルトルの『実存主義とは何か』を参照しつつ、なぜ自由が単な
る解放ではなく、むしろ重荷であるのかを理解する。
早川
講義
ハイデガーの『存在と時間』を参照しつつ、死への自覚が人間の
自由なあり方とどう結びついているのかを理解する。
早川
講義
ハイデガーの『存在と時間』を参照しつつ、死への自覚が人間の
自由なあり方とどう結びついているのかを理解する。
早川
講義
学習項目
イントロダクション
学習内容
授業の進め方や哲学という学問について理解する。
1回
愛を哲学する(1)
2回
愛を哲学する(2)
3回
愛を哲学する(3)
4回
愛を哲学する(4)
5回
愛を哲学する(5)
6回
愛を哲学する(6)
7回
愛を哲学する(7)
8回
愛を哲学する(8)
9回
自由について哲学する(1)
愛の理由について考える。愛の理由が単一のものではなく、複数
の源泉をもつことを理解する。
プラトンの『饗宴』を参照しつつ、愛の一形態としてのエロス
が、自己を新たに実現していく可能性と結びついている点を理解
する。
愛が相手との一体化であるよりも相手からの差異化であることを
理解する。そして差異化に含まれる感情的な摩擦の重要性を理解
する。
自由とは何かを、これまでの生活を題材にして具体的に考える。
10回
自由について哲学する(2)
11回
自由について哲学する(3)
12回
自由について哲学する(4)
13回
自由について哲学する(5)
14回
自由について哲学する(6)
15回
バーリンの『自由論』を参照しつつ、自由を積極的自由(~への
自由)と消極的自由(~からの自由)に区別し、さらに積極的自
由がはらむ危険性について理解する。
学 習 課 題
講義第2回~15回に関しては、事前に配布したプリントを読んで授業に臨むこと。