PDFファイル{3.4M} - 医療法人晴明会 糸満晴明病院

Itomanseimei Hospital
Information Magazine
広報誌
Vol.11
○ シリーズ アルコール依存症とは
○ 病棟紹介
○ 地域医療相談課から
○ こんにちは!リハビリ課です
○ 納涼祭
○ 作品紹介・コラム
○ 外来診療体制
○ おすすめレシピ
○ 行事案内
医療法人晴明会
糸満晴明病院
日本医療機能評価機構認定病院
〒901-0334
沖縄県糸満市字大度520番地
TEL 098-997-2011
FAX 098-997-3885
http://www.seimei.org
シリーズ アルコール依存症
精神保健指定医
平田
雄三
アルコール依存症という病気を知っていますか?
シリーズの最終回は『糸満晴明病院でのアルコール依存症に対する
入院治療について』お話します。
糸満晴明病院は沖縄県内では唯一「アルコール依存症治療専門病棟」
を有する病院です。この病棟ではアルコール依存症の治療を目的とした
患者さんだけが入院しており、最大40人(うち女性は6~10人)まで入院の受け入れが可能
です。
また、入院期間も約2ヶ月半と決まっており、この間に解毒治療、教育的治療プログラムを
行います。(はじめての入院の方などは入院期間をこれよりも短くすることもあります。ご相
談下さい)
アルコール病棟に入院される患者さんは全員「任意入院」といってご自身が希望して入院す
るという入院形態です。病棟は開放病棟で夜間以外は自由に出入りできることができる病棟で
す。
よくある質問
Q(家族)『本人は入院しないと言っている。強制入院させて下さい』
A.NOです。幻覚、見当識障害などの症状があれば閉鎖病棟などへの入院を検討します。そ
の他は法律でご本人の同意がなければ入院治療は行えません。
Q(本人)『酒を抜くだけの2~3日なら入院してもいいが、どうですか』
A.お断りしています。解毒を行うだけの治療では、依存症は悪化してしまいます。
Q(本人・家族)『2ヶ月半では心配。自信がつくまで入院していたい。』
A.お断りしています。入院治療はあくまで断酒の準備段階です。入院中に学んだことを退院
後に実践しながら通院治療を行いましょう。ご家庭の都合などで1~2週程度延期するこ
とはありますのでご相談下さい。
入院治療は仕事や家族から離れてしまう、経済的な負担が大きいなど短所もありますが、
「病状の変化にすばやく対応ができる」「酒のない環境で落ち着いて学習、考えることができ
る」「同じ病気を持った仲間、専門的な知識を持ったスタッフがそばにいる」など利点が多い
ことも確かです。初めて参加する自助グループにも普段いっしょに入院生活をしている仲間と
行くので不安も少ないことでしょう。
以上、4回のシリーズに分けて「アルコール依存症という病気」についてお話しました。
わからないことや個別の相談などありましたら、まずはお電話などで御相談下さい。
病棟紹介
3階北病棟 課長 喜納 徳男
当 病 棟 は 男 女 混 合 の 閉 鎖 病 棟 で、精 神 疾 患 の
方々のあらゆる症状に対して、患者様それぞれに
合った治療を進めていく病棟です。
主な特徴として、急性症状の繰り返しや中長期
にわたる段階的治療を必要とする精神疾患の方々
の治療を行い、症状が徐々に安定していく過程を
直に看られることです。
また、OT活動などが必要な回復期の患者様や、精神的ケアが必要な患者様などを対象に、
受け持ち制を取り入れ日々治療を行っています。
病棟OTA担当者 友利 京子
3階南病棟は男女混合で、慢性の患者様を中心とした療養型閉鎖病棟です。
精神症状は比較的安定していますが、中には思考障害や認知症、多飲水による水中毒、迷惑
行為を繰り返す患者様がいるなど‘ケアの量’が幅広いのが3南病棟の特徴です。
病棟スタッフ23名は「患者様が安心して療養できるよう異常時の早期発見と事故防止に努
める」を目標に患者様のケアや、日々の業務に取り組んでいます。
患者様の多くが長期入院を余儀なくされているため、現在は家族へ定期的な面会、外出・外
泊を依頼するなどして対応しています。
またOT活動では、月1回、院外活動を予定するなど積極的に活動を行うことで、楽しみに
している患者様も増え、現在では日課のひとつとして
定着しています。
今後も患者様との関わりを多く持ち、適切な看護が行
えるよう励んでいきたいと思います。
地域医療相談課
精神保健福祉士 長嶺 絢
当院では現在、患者様の社会復帰促進の為の活動の1つとして『退院前訪問』を行ってい
ます。今回は『退院前訪問』の説明と実際に退院前訪問を行い、退院に至ったケースを紹介
します。
*精神科退院前訪問
概要
精神科病院へ三ヶ月以上入院している患者様の退院に先立って、自宅又は
退院後利用する予定の精神障害者施設や小規模作業所等を訪問し、その方の
病状、生活環境及び家族関係等を考慮しながら、退院後の療養上必要な指導
や、在宅療養に向けた調整を行う。
対象者
実施者
精神科を標榜する保険医療機関に入院している精神障害者又はその家族等
保険医療機関の精神科担当医師
医師の指示を受けた保険医療機関の保健師、看護師、作業療法士又は精神
保健福祉士
備考
訪問指導に要した交通費は、患者及びその家族の負担とする。
*実際に利用したケースを以下に紹介します。
Yさんの場合
40代男性。統合失調症の治療のため約半年間当院へ入院。
・退院先である自宅へ、状況確認と同居する家族と在宅療養に向けた調整を行う
・退院後通所予定の就労訓練事業所へ見学と利用申し込みを行う
ことを目的に、精神保健福祉士(1名)と看護師(1名)にて退院前訪問を実施(計2回)。
現在は自宅にて家族とともに生活し、就労訓練事業所へ通所中である。
(Yさんの感想)
やってみてよかった。何度か訪問したことによって、母親の不安が軽減されたせいか自分への
対応が柔らいでいった。また、事前に事業所を見学し、説明を受けたので、どんなところかよく
わかり通所しやすかった。
地域医療相談課AL担当課長
臨床心理士 兼久 満
この度、本年の七月九日・十日に石垣福祉保
健所、八月十日・十一日に宮古福祉保健所から
お招きを頂き、アルコール依存症者やその御家
族、また、地域の医療・福祉関係者を対象とし
た講演活動に参加させていただきました。講演
内容は、アルコール依存症者に対して、その家
族を含めた周囲の者が、どのように対応してい
けばいいのかというものです。それぞれに地域
性はあれど、やはり沖縄県は泡盛文化がかなり
根強く存在するものだと実感させられました。
と同時に、多くの離島の方々が、正しい知識と
援助を求めていることも伝わってきました。ま
た、離島における自助グループをどう活性化さ
せていくのか、島内の依存症に対する偏見をど
う取り除いていくのか、大きな問題にも直面さ
せられました。これまで当院が蓄積してきた知
見を、離島を含めた多くの方々に還元すること
が、当院に求められる大切な活動であると考え
ます。今後とも、石垣島、宮古島の方々とつな
がりを作り、離島の健康増進に貢献できればと
考えております。
こんにちは!リハビリ課です
作業療法士 小畑政英
ここ沖縄もようやく秋の気配が濃くなってまいりましたが、皆様いかがお過ごしでしょうか?
当院の作業療法課は新体制となって 早半年、新人スタッフも仕事に慣れ始め活気ある活動を展
開しております。一方、デイナイトケアでは11月18日、うるま市石川会館で行われる「第5回
こころの芸術文化フェスティバル」にむけて舞台発表の練習を行っております。この事業は精神
障がい者の創作意欲や自信を高める目的とともに多くの県民の皆様に精神障がいへの理解と関心
を高めてもらう目的で開催されております。当院も第1回目より作品展示および舞台発表という
形で参加しております。お近くを通りましたら是非お立ち寄りください。
[今回のプログラム紹介]
今回の活動紹介は「コラージュ」です。コラージュとはフランス語で「のり付け」を意味する言
葉で現代絵画の技法のひとつです。主に新聞や雑誌、写真や布切れなどを画用紙などにのりで貼
り付けることで様々な特殊効果を生み出します。自分なりのテーマを設けて楽しむと時間を忘れ
て没頭してしまいます。
オーソドックスな雑誌の切り抜きコラー
ジュ。テーマはもちろん「映画館♪」
塗り絵、雑誌、折り紙、紙テープ。
様々な素材を使い立体的に仕上げました。
テーマは「美ら海水族館」
みんなで描いた自作の絵葉書を一枚の画用紙
に張ってみました。テーマは「暑中見舞い」
これは特大サイズの超大作!
塗り絵で塗ったエイサー隊を所せましと
張っています。納涼祭の掲示ポスターです。
納涼祭(第36回)
作業療法士 瀬底 正樹
8月21日の金曜日に、夏の恒例行事である『納涼祭』が当院の運動場で盛大に開催されま
した。
当日は、突然ふりだした雨に、場内が一瞬ヒヤリとさせられる場面もありましたが、雨はす
ぐに上がり(普段の行いが良いから?)、最後までプログラムを楽しむことができました。
祭りは、浴衣姿や提燈に出店と賑わいをみせ、生き生き
とした表情で踊る患者さんやそれに合わせて手拍子を送る
ご家族さんの楽しむ姿が印象的でした。
そして会場が夕闇に包まれ、納涼祭も佳境を迎えると、三味線
クラブの演奏や米須青年会によるエイサーの力強い太鼓の音が、
会場全体に響き渡り、最高潮に盛り上がっていく雰囲気の中で、
踊り、歌い、笑う患者さんの姿を見ることができ、改めて行事の
素晴らしさを実感した納涼祭となりました。
作品提供:デイナイトケア参加者
「赤」という言葉は、色を示すだけでなく、
「純粋な」とか「明らかな」という意味が
あるため、「赤ちゃん」のことを
「けがれのない子」という意味をこめて
そう呼ぶようです。
コメント:油絵は初挑戦でしたが、うまく
イメージ通り描けたと思います。
【補足】
同じ理由で、
「全 く の 嘘」 を 「真 っ 赤 な 嘘」 と 言 う よ う に な っ た
ようです。
テーマ:地球の主
外来診療体制
受付時間
午前
午後
9:00~11:00
13:00~15:00
精神科 ・心療内科
診 療
月曜日
(アルコール診療は毎日
行っています)
牧志
竹内
平田
高橋
竹内
稲冨
水曜日
高橋
眞鍋
稲冨
木曜日
眞鍋
渡部
稲冨
竹内
金曜日
牧志
齋藤
平田
高橋
延人数
2000人
こども外来
(予約制)
1500人
1000人
齋藤
渡部
火曜日
外来・入院
500人
平田
0人
齋藤
7月
8月
9月
外来延人数
2045人
1931人
1724人
月末在院
患者数
281人
282人
283人
♪♪秋刀魚のペペロンチーノ♪
材料(4人分)
スパゲッティ
さんま(三枚おろし)
ぶなしめじ
まいたけ
長ネギ
にんにく(スライス)
にんにく(みじん切り)
赤唐辛子
塩・こしょう
オリーブオイル
120g
2尾
20g
20g
1/2本
1かけ
1かけ
1/2本
適量
適量
作り方
① 秋刀魚を食べやすい大きさに切り、塩・こしょうをかけてしばらくおく。
② 長ネギは斜め切りにし、ぶなしめじ・まいたけは石づきを除き、小房に分ける。
③ フライパンにオリーブオイル、スライスしたにんにくを入れ、①を皮目から入れ両面焼き、バット
に出して置く。
④ スパゲッティは沸騰湯で約5~6分茹でる。
⑤ ③のフライパンを軽く拭き、みじん切りにしたにんにく・赤唐辛子を入れ、香りが出たらスパゲッ
ティの茹で汁を約20cc加え、ぶなしめじ・まいたけを入れ、沸騰させてとろみを出し、ソースを
作る。
⑥ 茹で上がった麺を加え、ソースにからめ、スパゲッティの茹で汁を約20cc・長ネギ・③を加え、
からめて味を調えて出来上がり。
理
念
医療法人 晴明会は新たなる精神医療を患者様、家族の皆様そして地域の皆様に提供できるように
努め、開かれたよい医療の実践を目指します。
基本方針
患者様の権利
1、明るく清潔な環境で温もりのある
精神医療を行います。
2、療養者の人権を尊重し、献身的な
精神医療を目指します。
3、地域と連携を密にし、信頼され、
貢献する精神医療を目指します。
4、医療従事者としてのプロ意識に徹し、
日々の研鑽に励みます。
5、健全な経営による病院運営を行います。
1、患者様の意思及び人権が尊重される
診療科目
精神科・心療内科・歯科
診療時間
精神科・心療内科
午前9時~正午
午後1時~午後5時
権利があります。
2、公正で適切な医療を受ける権利があります。
3、医療上の情報、説明を受ける権利があります。
4、医療行為を選択する権利があります。
5、プライバシーが保障される権利があります。
年間行事のお知らせ
4月
:運動会
8月
:納涼祭
12月:クリスマスダンスパーティー
その他、演芸会、カラオケ大会
お花見、みかん狩り、バーベQなど
歯科
午前9時~午後4時
休診日
土曜・日曜・祝日
各病棟、部署で行なっております。
Access Map
受付時間
精神科・心療内科
新患 午前8時30分 ~ 午前11時
再来 午前8時30分 ~ 午後3時
※ こども外来は電話で予約して下さい。
編集後記
暑い夏も終わり秋の気配が感じられる季節に
なってきました。
「シリーズアルコール依存症」の掲載は、本号を
もちまして最終回となりました。
私達広報誌グループは、皆様からのご意見ご感
想をお待ちしております。これからもよろしくお願い
します。
広報誌グループ
編集発行
2009年 10月
医療法人晴明会 糸満晴明病院
広報誌グループ
〒901-0334 沖縄県糸満市字大度520番地
TEL 098-997-2011(代) FAX 098-997-3885
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