2015 槇本記念賞「秀逸なるインターンシップ」 NO.1 名 称 発表者又は 代表者 学部・学科 科目名 単位数 ビジネス創造学部におけるインター ンシップ 小野展克、白鳥成彦 発表題目 大学名 実践の場で学ぶ~嘉悦大学 のインターンシップ教育 ビジネス創造学部 嘉悦大学 発表日時 2013.6 全国・支部 関東支部 選択・必 修区分 選択必修科目 ワークショップ系科目群(プロジェクト 1,2,3, インターンシップ 1,2,3,4) 14 単位 対象とな る年次 1 年次から 3 年次 2014 年度:11 機関 受入企業数 株式会社生産者直売のれん会、株式会社講談社、小平市役所、小平商工会、株式会社 PRONTO、 株式会社読売新聞社、ANA 総研、ミュージックセキュリティーズ株式会社、株式会社ミッシ ョナリー、西武信用金庫、スターツコーポレーション株式会社等 参加学生数 実施時期 250 人程度 1 年次春季休暇から 3 年次夏季休暇まで 企業から与えられる課題を解決することで、社会に出た時に役立つ実践力を身に付けることを目指 概要・主題 す。ビジネス創造学部では、長期インターンシップを学部での教育プログラムの中核に位置付けて おり、大半の教員が運営に携わり、大半の学生が「プロジェクト」「インターンシップ」に参加す る形で、全学部的に取り組んでいる。 ■ブランドビジネス例 株式会社生産者直売のれん会と連携し、小平市のブルーベリーを利用した産品の企画・開発、営業、 販売等を行うことで、商品企画力、営業力、販売力等のブランドビジネス実践力を身につける。具 体的には去年の学生が企画・販売してきたべりべりぶるべりこだプリン(小平ブルーベリーを利用 したフルーツプリン)の販売実践を行うことで、どのような場所で売れるのか、どうしたら売れる のか等を考え、実践の中で知識をみにつけていく。さらに本年度はこだプリン他の産品開発やイベ ントを企画・実践することで小平ブルーベリーをブランド化し、ブランド実践力を身につける。株 式会社生産者直売のれん会の社員と共に学生の販売力や企画力等のビジネス実践力が社会で通用 達成目標 するものなのかを確認し、学生の評価に導入している。 ■出版ビジネス例 講談社、小平市と連携、学生が自ら記事を作成、冊子の編集にも挑戦します。具体的には、高校生 向けの嘉悦大学のPR誌「Kaetsu on the Move」の取材・執筆に取り組んだ上で、講談社のウェブ メディア「現代ビジネス」で政治家のインタビューを記事を執筆します。さらに本学のウェブで展 開しているソーシャル・マーケティング・プロジェクト(SMP)にも積極的に参加、情報発信を 通じて編集技術を磨きます。また小平市と連携して小平の魅力を伝えるPR冊子コダイライク」を 編集します。企画、取材、編集といったジャーナリズム活動の実践を通じて、社会人として求めら れるコミュニケーション能力の向上を目指します。 ■ブランドビジネス例 今回のシラバス例は 2 年次春学期に行うプロジェクト 1 のシラバスである。学期内で企画・開発・ 販売準備までを行い、夏季休暇中に行うインターンシップ 1 での営業・販売に備える。 第 1 回:イントロダクション -本講義の目標の確認 第 2 回:インターンシップ 1 のフィードバック -販売の数字:顧客数、購買率、客単価 第 3 回:小平ブルーベリー商品の調査 授業のシラ バス概要、 または具体 的な実施内 容 第 4 回:小平ブルーベリー商品の調査 -味、価格、強み、弱み、パッケージ、販売先 第 5 回:ブルーベリー ヒット商品の調査 第 6 回:商品企画 第 7 回:商品企画 2 -開発商品のブレインストーミング -値段、味、強み、弱み、パッケージ 第 8 回:商品企画 3 -商品の決定 第 9 回:テストマーケティング 1 第 10 回:テストマーケティング 2 -名前の決定 -味の調整 -味の調整 第 11 回:パッケージデザインの作成 -デザインドラフトの作成 第 12 回:パッケージデザインの作成 -パッケージデザインの決定 第 13 回:販促物の作成 第 14 回:販売準備 -販促物、看板、POP、プライスカード等の作成 -販売目標個数の決定 第 15 回:まとめ ・嘉悦大学ビジネス創造学部におけるインターンシップは 1 年半に渡る長期のインターンシップに なっているために学生にとってはビジネス実践力を身につける良い学習機会となっているが、受 入機関の開拓、企業・教員の負担が課題となっている。 ・受入機関の負担増と新規開拓の難しさ 現在の学生や社会のニーズに沿った形でインターンシップの受入機関を開拓していかなくては ならない。しかし、原則 1 つの機関に 1 年半学生がインターンシップの形で関わることになるた めに受入機関に大きな負担がかかり受入機関の開拓は難しい。例えば、受け入れ企業の中で専任 メンバーをつけ、1 年半にわたり教員・学生と共に活動を行う為、企業における人的負担や経済 的な負担は増えてしまう。そのため、現在、受入機関の開拓はインターンシップを受け持つ教員 課 題 の個人的人脈に頼ったものになっているために受入機関の開拓がシステムとして整備できてい ない課題が存在する。 ・担当教職員の負担増 1 年半のインターンシップは企業側の負担とともに教職員の負担増も同時に引き起こしている。 例えば、通常インターンシップは機関側にまかせることがおおいが、今回のインターンシップの 場合は教育プログラムを機関側と共に作成し、実施する。そのため、通常学期期間中にインター ンシップ先等の学外に出向くことが多く、夏季休暇、春季休暇中も学生と共に行うために通常学 期期間に加えて負担が増える。 ・企業が抱える経営課題と大学が学生に与えたい経験とのマッチング インターンシップ先の機関が学生・大学に求めるものと学生・大学がインターンシップ先から得 たいものの違いが発生しやすいことも課題である。 大学が実施する授業評価として、効果をみている段階 効果検証の 方向性 ・インターンシップ終了後の学生からのアンケート調査 ・インターンシップ修了生のキャリア調査 ・PROG を用いた学生のビジネス実践力等の検証 1 年生の春期休暇から 3 年生の夏季休暇に至る長期の授業プログラムであるため、通常の授業期 間である春学期、秋学期だけでなく、休暇中にも授業の開催、学生指導の必要性が生まれ、教職員 の負担が大きくなった。企業との連携や授業コマの配当など運営の効率化を進めることで、こうし た労務負担の増加を克服しつつある。 困難を克服 したこと また受け入れ機関との信頼関係の構築も大きな課題となった。長期のインターンシップとなるた め、受け入れ機関にも大きな負担をかけていることが協力関係の継続を難しくしたケースもあっ た。そこで受け入れ機関には、なるべく実践的な課題の設定を求めるにとどめ、受け入れ機関の社 員などに長期間、学生の指導などをお願いすることがないよう工夫した。課題への取り組みは教員 の指導の下、学生が自ら創意工夫し、汗を流す方式を軸とすることで、課題を乗り越えつつある。 ・他校へのPR その他特記 事項 ・新聞等への掲載(朝日新聞、読売新聞など) ・産官学連携機関の発足 *1 年生の春期休暇から 3 年生の夏季休暇に至る長期の授業プログラムの一環として全学をあげて の取組であり、参加者も多いことが特徴 推薦者から のコメント
© Copyright 2024 Paperzz