13/10 - AKchem.com

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-海外雑誌の主要タイトルとサブタイトル紹介による情報-
*記事の詳しい内容については、各誌をご覧ください。
海外雑誌(ネット情報誌含む)
:
Kunststoffe international
European Plastics News;
Chemical & Engineering News;
IHS Chemical Week;
Plastics Technology;
Plastics Engineering;
Plastics News.com/China;
その他
〈10 月度のトピックス〉
世界最大のプラスチック見本市 K2013 が、10 月 16 日~23 日、ドイツのデュッセルドルフで
開催されました。
今月のトピックスは、
同見本市開催前に発表された
「K2013 出展企業 4 社
(BASF、
デュポン、Lanxess、BMS)のスローガン、重点分野、主な展示品」を紹介します。
[BASF 社(独)]
同社は「市場の成長率を上回る成長を目指す」ことを目標に掲げています。今年初めの組織再
編で、ポリウレタン、エンプラ、バイオポリマーなどは、Functional Materials & Solution セグ
メントの中のパフォーマンス材料部門に編入されました。
同社はこれからの技術革新を創るのは、
新しいポリマーではなく、新しい機能材料とシステムソリューションであるとしています。同部
門の主な市場は自動車、建築、電子・電気などの分野で、自動車関連製品は同社グループ全売上
高(2012 年:787 億ユーロ)の 10~15%を占めています。主な展示品は下記の通りです。
・GF 強化 PA610 樹脂 Ultramid® S Balance:特長は低温での耐衝撃性
・高耐熱性 PA 樹脂 Ultramid® Endure ブローグレード:用途は自動車エンジン周辺部品など
・高外観 PA 樹脂 Ultramid® SI:主な用途は家具など
・Ultracom® コンポジットパッケージ:連続繊維強化半完成品、そのオーバーモールド用エン
プラ樹脂、技術サポートの 3 点からなるパッケージ
[デュポン社(米)]
同社は、世の中の変化が極めて速い状況下で、市場が求める製品を競合相手より早く出すため
には、
顧客との共同開発が一層重要になるとして、K2013 のスローガンを
“Welcome to the Global
Collaboration”としました。同社 Performance Polymer 事業の最大用途は自動車で、自動車向
けプラスチック材料の売上は、Performance Polymer 事業売上高(2012 年、42 億ドル)の 50%
を占めています。主な展示品は以下の通りです。
・GF35%強化 PA66 樹脂 Zytel®のオイルパン:メルセデスベンツトラック用、重量はアルミニ
ウム製の半分、騒音も減少
・熱可塑性コンポジット Vizilon®のサイドドアビーム:プジョー・シトロエン・グループ(仏)
と共同開発、重量は超高強度鋼の 40%減、金属製等より高いエネルギー吸収量
本件についてのお問い合わせは、(株)旭リサーチセンターhttp://www.asahi-kasei.co.jp/arc/までお願い申し上げます。
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・非ハロゲン難燃 PA66 樹脂 Zytel® FR:Inhon 社(台)超薄型ノートパソコン部品に採用
・バイオ系 PA610 樹脂 Zytel® RS:非食糧資源を原料とする PA 樹脂
・非ハロゲン難燃 GF 強化 PPA 樹脂 Zytel® HTN:ポータブル電子機器用
・熱可塑性エラストマーHytrel®:フィアット社(伊)の小型車プントのスプリング支柱ストッ
プ緩衝システムに採用
・POM 樹脂 Derlin SC699:ヘルスケア装置の摺動部品
[Lanxess 社(独)]
現在世界の道路を走っている自動車は約 10 億台で、2050 年には 25 億台になると予想されて
います。同社は「グリーンモビリティのための革新的ソリューション」として、軽量構造材料用
の熱可塑性樹脂(PA6、PA66、PBT、PET 各樹脂)や、再生可能資源由来のゴムなどを展示し
ています。同社によれば「グリーンモビリティ」関連製品の 2012 年売上高は、全売上高(約 91
億ユーロ)の 20%を占めています。展示品の例は以下の通りです。
・GF60%強化 PA6 樹脂のフロントエンドキャリアー:チェコの小型自動車 Octavia が採用
・連続繊維 GF 強化 PA 樹脂のブレーキペダル:量産対応の連続繊維 GF 強化材
・エチレン・プロピレン・ジエンエラストマー(EPDM)Keltan®:革新的触媒技術による精密な
構造設計、用途は車体シーリング、ラジエーターホース、ブレーキ部品など
[Bayer MaterialScience(BMS)社(独)]
同社のスローガンは "Sharing Dreams, Sharing Value - Be Part Of It" です。K2013 では、
夢を実現して価値を生み出すための革新的材料を主に展示しています。
・Solar Impulse プロジェクト(太陽光発電だけで飛行する航空機)で用いられる軽量断熱材:
硬質の微細発泡ポリウレタンで、既に冷凍機メーカーが関心を寄せている。試作機は既にサン
フランシスコ/ニューヨーク間の飛行に成功。
・CO2 からポリオールを製造する技術:発電所で発生する CO2 から、独自の触媒を用いてポリウ
レタン原料のポリオールを製造。パイロット設備が 2011 年に稼働し、最近連続運転に移行。
2015 年商業生産開始の予定。
・日本製ロボットスーツ HAL® に使用される材料:ロボットメーカーの CYBERDYNE(株)
と提携。エネルギー消費削減のための軽量材料などを提供。BMS 社は高齢化社会でロボット
需要の増大を予想している。
(Kunststoffe international, 8 月号 p.12-23)
(Plastics Technology, 9 月号 p.50-55)
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〈主要海外誌記事のディクショナリー〉
【中国・ASEAN・インド・南米など新興経済国関係】
SABIC 社は中国への投資を継続、中国市場向けの製品や技術開発に注力
SABIC 社(サウジアラビア)は昨年上海に 1 億ドルで R&D センターを開設し、来年は重慶に
建設中のエンプラコンパウンド工場の操業を開始する予定です。さらに Sinopec 社(中)との PC
樹脂生産合弁事業は、国家発展改革委員会(NDRC)の認可を受けて、設備の建設を進めていま
す。中国での製造の目的は輸出のためではなく、国内市場向けに変わってきており、同社は中国
市場に対応する製品の製造や技術開発のために、中国への投資継続を表明しています。
(IHS Chemical Week, 9 月 16 日/9 月 23 日号 p.45)
アジア新興市場での PMMA 樹脂成長率は年率 4.6%、中国の需要は世界の 34%
調査会社 IHS 社(米)によれば、PMMA 樹脂(シート含む)世界市場の 2018 年までの年平
均成長率は 3.6%と予想されています。主な用途市場は、建設、自動車、電子で、これまで主要
な用途の 1 つであった液晶 TV は、アクリル板の薄肉化などで成長が鈍化する見込みです。地域
別成長率は、米;2.7%、西欧;2.1%、日本;成長なし、他のアジア(主に中国、タイ、インド、
インドネシア)
;4.6%と予想されています。2012 年の中国の生産能力は世界の 14%、需要は同
34%を占め、需要の半分以上を輸入しています。
(IHS Chemical Week, 9 月 16 日/9 月 23 日号 p.45)
自動車部品の Johnson Controls 社は上海にコーポレートセンターを建設
自動車部品の Johnson Controls 社(米)は、上海の長寧区に中国事業に必要な機能を集約す
るコーポレートセンターの建設を進めています。同施設は面積 3 万 5,000 平方メートル、1,200
人を雇用し、2016 年開設の予定です。同社は中国に現在 57 の工場を有し、今後さらに 11 工場
を増やす計画を発表しています。同社の中国での昨年度売上高は 46 億ドルです。
(Plastics News.com/China, 9 月 26 日)
中国プラスチック加工業はもはや低コストではなく、高価格製品への移行が必要
中国のプラスチック加工工業協会(CPPIA)によれば、同工業の今年前半の成長率は 8.1%で、
2012 年同期とほぼ同じですが、それ以前に比べて成長率が低下しています(2011 年同期は
22.3%)
。中国のプラスチック加工製品出荷量は世界一ですが、設備過剰、労務費上昇、為替など
の影響で低コストではなくなりつつあり、CPPIA は業界が低価格製品から高価格製品へ移行する
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必要があるといっています。中国から輸出されるプラスチック製品の価格は 1kg あたり 21.8 元
(3.56 ドル)に対して、輸入品は同 62.8 元(10.27 ドル)です。
(Plastics News.com/China, 9 月 30 日)
スウェーデンのコンパウンド会社が、中国工場の生産能力を 2 万トン/年へ増強
スウェーデンのコンパウンド業者 Polykemi 社は、2014 年に中国工場を増強して、生産能力を
現在の 4,000~5,000 トン/年 から 2 万トン/年に増強する計画を発表しました。同社は PVC 樹脂を
除く汎用樹脂やエンプラのコンパンドを行っています。(Plastics News.com/China, 9 月 30 日)
KraussMaffei 社は、中国でコーティング技術 SkinForm®販売の合弁事業を設立
成形機の KraussMaffei 社(独)と中国のプラスチック加工業者 Echom 社は、KraussMaffei
社が開発した熱可塑性樹脂コーティング技術 SkinForm® を中国で販売する合弁事業を設立す
る予定です。SkinForm® は、成形時に部品表面をポリウレタンでコーティングする技術で、ス
クラッチ耐性を向上させ、革のような外観と触覚を付与するとされています。
(European Plastics News, 9 月号 p.6)
A. Schulman 社は Perrite 社を買収、アジア太平洋でのエンプラコンパウンド事業を強化
コンパウンドの A. Schulman 社(米)は、同業の Perrite 社(英)を 5,200 万ドルで買収しま
した。Perrite 社は英、仏、マレーシアに工場を有し、従業員 220 人、年間売上高は 1 億 4,000
万ドルです。この買収で A. Schulman 社(米)のアジア太平洋での売上高が 35%増大し、同エ
ンプラ事業の売上高は 2 倍になると見込まれています。(Plastics News.com/China, 9 月 6 日)
インドの自動車照明メーカーNeolite 社は新たなパートナーとの合弁事業を予定
自動車用照明メーカーNeolite 社(印)は、これまで ZKW 社(オーストリア)と合弁事業を
行ってきましたが、新たなパートナーとの合弁事業を予定しています。その背景には ZKW 社が
部品を供給する BMW 社の 2012 年販売台数は、中国で 29 万 6,000 台に対して、インドで 9,375
台しかないことがあるといわれています。Neolite 社はインドに 3 つの自動車照明工場を有し、
さらに西インドに工場新設を予定しています。
(Plastics News.com/China, 9 月 12 日)
インドの自動車部品メーカーは、同国北部と西部で射出成型工場の新設を計画
インドの自動車部品メーカーVarroc Engineering 社は、インドの北部と西部でそれぞれ射出成
型部品製造工場の新設を検討しています。投資額は 1,600~2,500 万ドル、操業開始は 2014 年と
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2015 年の予定です。同社は現在 10 か国に 35 の製造工場と 8 つの技術開発センターを有し、中
国での売上高は 1 億 3,000 万ドルです。
(Plastics News.com/China, 9 月 12 日)
インドのプラスチック加工産業は、原材料価格上昇と通貨ルピーの下落で危機的な状況
インドのプラスチック加工業者協会によれば、インドの加工産業は原材料価格上昇と通貨ルピ
ーの下落で危機的な状況にあります。同協会は政府に対して、中国や他の近隣諸国からの輸入プ
ラスチック製品に対して、輸入関税を 20%に引き上げるように求めています。インドはマレーシ
ア、シンガポール、タイなどと自由貿易協定を締結しています。
(Plastics News.com/China, 9 月 23 日)
ブラジルでは、自動車市場の成長に伴ってエンプラ市場も急成長
ブラジルは自動車市場が世界で 4 番目に大きい国で、近年世界の大手自動車メーカーがブラジ
ルで工場の増強や新設を実施または予定しています。自動車産業の成長に伴ってエンプラ市場も
成長しており、DSM 社(蘭)のエンプラ売上高はこの数年で 3 倍になり、Radici 社(伊)も高
耐熱 PA 樹脂でブラジルでのエンプラ事業拡大を目指しています。
(IHS Chemical Week, 9 月 2 日/9 月 9 日号 p.40-42)
Evonik 社は南アフリカで PMMA 樹脂押出シートの生産を開始
Evonik 社(独)のアフリカ事業会社 Evonik Acrylics Africa(南ア)は、PMMA 樹脂押出シ
ートの生産を南アフリカのヨハネスブルグで開始しました。当初の事業規模は従業員 20 人、生
産量数千トンです。
(International Plastics News Middle East & Africa, 9 月号, p.10)
【欧米・中東関係】
Evonik 社の非ハロゲン難燃バイオ系 PA 樹脂、グリーン建築基準に対応
Evonik 社(独)は PA610、PA1010、PA1012 の 3 種類のバイオ系 PA 樹脂を生産しています。
これらの樹脂には難燃剤としてメラミンシアヌレート(MC)を含む難燃グレードがあり、非ハ
ロゲン難燃のバイオ系 PA 樹脂であることから、
人や環境に優しい難燃 PA 樹脂とされています。
同社によれば UL 難燃規格の V-0 を得るには、非強化樹脂の場合 MC を 5~8%、GF 強化樹脂の
場合は 15%程度加える必要があります。この樹脂を用いた電気回路部品(ケーブルダクト、照明
取付け具、締結部品など)は、グリーン建築基準(米国の LEED など)を満たしています。
(Kunststoffe international, 8 月号 p.78-80)
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スキーやバイク競技の保護具に長繊維 CF 強化 PA12 樹脂を採用
Ems-Chemie 社(スイス)の長繊維 CF(炭素繊維)強化 PA12 樹脂は、スキー靴やバイク競
技保護具などに使われています。La Sportiva 社(伊)のスキーブーツ本体は、長繊維 CF 強化
PA12 を、バックル部分に非強化 PA12 樹脂を用いています。またバイク競技スーツなどの
Alpinestars 社(伊)は、膝や首回りの保護具に長繊維 CF 強化 PA12 樹脂を採用しました。長繊
維 CF 強化 PA12 樹脂は、短繊維 CF 強化樹脂に比べて衝撃強度、引張弾性率、破断強度などが
60~100%高いとされています。
(Kunststoffe international, 8 月号 p.86-89)
ドイツで地方大学と自治体の合弁事業として、自動車重量削減の開発センターを設立
ドイツで地方大学と自治体の合弁事業として、自動車の重量削減を主要テーマとする開発セン
ターAutomotive Center Südwestfalen(ACS)が設立されました。同センターは、ボディやシャ
ーシを含む自動車部品全般の軽量化を、金属部品や樹脂部品の一層の軽量化や、ハイブリッド材
料化などで検討するとされています。
(European Plastics News, 9 月号 p.6)
ドイツ自動車部品サプライヤーが米国に工場建設を予定、操業開始は 2014 年
ドイツの自動車部品サプライヤーKayser Automotive Systems 社は、米国ケンタッキー州に、
プラスチックや金属の部品工場建設(投資額 1,750 万ドル以上)を計画しています。工場の操業
開始は 2014 年で、当初 121 人を雇用する予定です。 (European Plastics News, 9 月号 p.7)
DSM 社は、建物用アルミニウム窓枠の断熱材用にバイオ系 PA 樹脂を上市
エンプラの DSM 社(蘭)は、建物用アルミニウム窓枠内の断熱材(内と外の熱伝導を遮断す
る部材)用に、バイオ系 PA 樹脂 EcoPaXX® PA 410 を上市しました。従来はこの部材に PA66
樹脂が用いられています。
(European Plastics News, 9 月号 p.30)
個人用インシュリン注入装置のプランジャーに環状オレフィンコポリマーを採用
Insulet 社(米)の個人用インシュリン注入装置 OmniPod® のプランジャーに、Topas 社(米)
の環状オレフィンコポリマー(COC)が採用されました。インシュリン単位注入量あたりのプラ
ンジャー移動量は 0.004 ミリです。そのためこの部材には、高い寸法安定性や薬剤に対して不活
性であることなどが要求されます。この装置は米国 FDA の認可を受けました。
(European Plastics News, 9 月号 p.37)
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Quinn Plastics 社は、PMMA 樹脂キャストシートに蛍光色を有するグレードを上市
プラスチックシートの Quinn Plastics 社(独)は、同社の PMMA 樹脂キャストシートに蛍光
色を有するグレード Quinn Cast Neon を追加して上市しました。シートサイズは 3050×2030×
3 ミリで、他のサイズも対応可能です。用途は店舗、照明装飾、標識などです。
(European Plastics News, 9 月号 p.37)
食品や医療用品の製造装置のベアリングに PEEK 樹脂を採用
食品や医療用品などの製造装置のメーカーLink Upon 社(台)のローラーベアリングに、Solvay
社(ベルギー)の PEEK 樹脂 KetaSpire® が採用されました。PEEK はセラミックボールと組
合せて用いられ、中程度の酸性やアルカリ性の条件下でも使用可能で、ステンレス鋼製ベアリン
グより丈夫とされています。
(Plastics Engineering, 9 月号 p.78)
Ticona 社の液晶ポリマーは、電子部品メーカーSamtec 社製品の厳しい仕様に対応
Ticona 社(独)のガラス繊維や無機鉱物で強化された液晶ポリマーZenite® は、鉛フリーハン
ダ付け対応、ハロゲンフリー難燃、高流動性、低そり性などの特長を有します。同樹脂は、世界
的な電子コネクタ部品メーカーSamtec 社(米)のフラッグシップ製品 Tiger EyeTM の TEM シ
リーズ端子板に使用可能な唯一の液晶ポリマーといわれています。
(Plastics Engineering, 9 月号 p.80)
BASF 社と Integral 社は軽量の電磁波遮蔽材料開発で提携、用途は自動車部品
BASF 社(独)は、導電性プラスチックの開発で Integral Technologies 社(米)と提携しまし
た。Integral 社の子会社 EleetriPlast 社は、PA、PC、ABS などの樹脂と金属繊維をブレンドす
る技術を有しています。両社は自動車部品用に軽量な電磁波遮蔽材料を開発する予定です。
(Chemical & Engineering News, 9 月 2 日号 p.26)
(IHS Chemical Week, 9 月 2 日/9 月 9 日号 p.4)
英国でプラスチック貨幣(紙幣代替)を検討、メリットは耐久性や偽造し難さなど
イングランド銀行は、プラスチック貨幣(紙幣代替)の可否についてパブリックコンサルテー
ション(国民の意見を募る手続き)を開始しました。同銀行は、プラスチック紙幣は従来の紙幣
に比べて傷が付きにくく、偽造も難しくなり、現紙幣の少なくとも 2.5 倍は耐用性があると考え
ています。国民の同意が得られた場合、2016 年にも一部の紙幣で実用化する予定です。
(Plastics News.com/China, 9 月 16 日)
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フォード社(米)は EcoBoostTM エンジン増産のため数か所で工場新設または増強を予定
フォード社(米)は、EcoBoostTM エンジンを世界中で増産しています。同エンジンは過給機装
備の小排気量直噴エンジンで、樹脂部品採用により軽量化され、燃費は従来エンジンに比べて
20%向上しています。
同エンジン搭載車は 2009 年から生産され、
既に 200 万台に達しています。
同社は同エンジン増産のため、米国、ドイツ、中国で工場の新設または増強を行う予定です。
(Plastics News.com/China, 9 月 23 日)
シェールエネルギー開発が米国のプラスチック工業界に 15,000 人分の雇用を創出
調査会社 IHS 社(米)は、報告書「米国の新エネルギーの将来:シェールオイル&ガス革命と
経済 - 第 3 巻:製造ルネサンス」を発表しました。同報告書は、シェールエネルギー開発が 2020
年までに米国プラスチック工業界(主に PE、PP、PVC)で 15,000 人分の仕事を生み出し、経
済成長に貢献すると予想しています。
(Plastics News.com/China, 9 月 9 日)
世界のエンプラ市場は 2020 年に 900 億ドル
調査会社 Ceresana 社(独)によれば、世界のエンプラ市場は 2020 年に 900 億ドルに達する
見込みです。用途別では電気・電子が 25%、日用品 25%、次いで自動車、建築の各分野ですが、
地域により需要構造が異なり、西欧では自動車が最も大きく、アジアでは日用品が最大です。PA
樹脂は自動車用途が 35%を占め、日用品で最も多いのは ABS 樹脂です。
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