ハーバード大学(Ivy League).

ハーバード大学
創立
学部生数
学部
年間学費
奨学金
大統領
1636年(米国初の大学)
所在地
マサチューセッツ州ケンブリッジ
6,659名
学部合格率 5.6%
学部留学生比率 12.2%
Harvard College (リベラルアーツ)
大学院
13
$45,278
年間寮費
$15,381
学部生の60%以上が受給
8名 第 2代 ジョン・アダムズ
第32代 フランクリン・ルーズベルト
第35代 ジョン・F・ケネディ
第44代 バラク・オバマ
等
ノーベル賞受賞者 48名
Annenberg Hall
Widener Library
正門
キャンパス訪問
学部4年生にキャンパスを案内してもらいました。1年生は100%が,学
部生の99%が寮で生活しているそうです。また,家庭の収入に応じて奨学金
が支給され,奨学金を受給している学生も多いとのことでした。大学内には
70の図書館があり(24時間オープンも),特に,Widener Libraryは規模が大
きく,地上の建物だけではなく,図書館前の広場の地下にも4階建ての書庫
があり,多くの貴重な蔵書が保管されているそうです。他の視察大学でもそ
うですが,米国の大学では図書館とその設備,蔵書の種類・量が素晴らしく,
重要視されていると感じました。
大学は学部であるハーバードカレッジのほか,ロースクールやビジネススクールなど13の専門スクールか
らなり,1636年に神学校としてスタートしました。ハーバードのロースクールは,学生が非常にハイレベル
であるため,入学後の評価はしないとのことでした。
レンガ造りの落ち着いた建物が多いですが,周囲の住宅や商店などと入り混じっていて,どこからがキャ
ンパスなのか境界ははっきりしません。夏休みで観光客が多かったこともあるかもしれませんが,緑が多く,
明るく賑やかな印象の大学でした。
日本人研究者・大学院生との懇談
ポスドク1年目で脳科学を研究している日本人研究者の方と,大学院1年
生で生物物理学について研究している日本人留学生の方から話を伺いまし
た。内容をまとめてみました
【研究者】日本の大学を卒業後,米国大学の大学院へ留学。現在,ハーバー
ド大学院で脳科学を研究。ポスドク1年目。
・高校時代に1年間のアメリカ留学(交換留学)をしたので,留学することに
抵抗はあまりなかった。
・米国の大学院教育のレベルは高い。しかも,大学院では月およそ3000ドルの給与が5年間支給される。
・科学の最先端で自分がどこまでやれるか試してみたい。30歳代前半までなら失敗しても再挑戦が効く。
・大学によっては,大学院やポスドクの研究者は学部生の授業を担当しなければならないが,この大学では
その必要はない。
・学部では奨学金制度が充実している。家庭の年収が一定以下の場合は,授業料・寮費などは無料で,生活
費も支給される。すべて併せると,最大年7万ドルの援助が受けられる。
・日本の大学では座学が多いが,米国ではアウトプットを重視し,エッセイ・小論・スピーチなどの教育が
重要視される。プロジェクト型のグループワークも多い。努力が大切。
【大学院生】日本の大学の理学部卒(H27.3)ハーバード大学大学院1年目。
・大学では固体物理学や超電導について学んだ。大学院では生物物理学という境界領域のテーマについて研
究(細胞分裂モデルの統計モデル化など)している。
・大学では,研究に没頭し周りをあまり見ずにやってきたので,外の世界でやろうと留学を決意した。
・大学院には,個性的ないろいろなタイプの人がいて刺激を受ける。給与が支給されている。
・大学院の入試では,推薦状(5通),インタビュー(大学学部研究についての動画,英語),成績,TOE
FLスコア等を送付した
・コミュニケーション能力が大切。体力もないとやっていけないので忙しくても週に1回は運動をするよう
にしている。
お二人の話を伺って,非常に前向きなチャレンジ精神を感じました。特に,大学院生であっても一人の研
究者として扱われることや,自分の研究に対するアウトプットが求められることなど,日本の大学院とは異
なる点が多いと感じました。