4-25 朝刊 一橋大学政策フォーラム_2校00

10月29∼31日_M_15段_NEXT Keyword・商社/営業:2部・武藤/企画部:伏井・吽野/制作・ドットプラスデザインワーク 9校
開会挨拶
講演&パネルディスカッション
それぞれの商社像
■パネリスト
スが必要とされる。スキル
は育てる手段があるが、セ
ンスは方法がない。商社は
事業丸ごとを動かす機会が
多いため、センスが育つ土
な規模で長く持ち続けてい
壌にある。その土壌を大き
る商社は、日本の商売を動
かす人の供給拠点になるだ
ろう。今後の役割は、ます
ます重要になってくる。
五百旗頭
株式市場から
みると、商社は投資会社に
なりきれない投資会社では
スへの展開と、資源から非
消費市場拡大、物流サービ
した産業育成、農業推進、
速するだろう。
制緩和が進めば、進出も加
ア地域で先行している。規
康ビジネスへの展開もアジ
原 因 と 見 て い る 。R O E を
率 ︵ R O E ︶の 低 下 期 待 が
への不信感、自己資本利益
上がらないのは、商社経営
■モデレーター
飯田 香織氏
ケニアおよび近隣諸国の発
バル経営人材、
物流・事業ネ
だ。商社ならではのグロー
だ。本社や現地法人でくす
るが、生かせていないだけ
買収後にバリューアップす
べきだ。会社の評価システ
資会社や事業会社に投入す
ぶっている優秀な人材を投
五百旗頭
人材は十分あ
リターンの改善が必須だ。
ットワークを活用し、事業
飯田氏
クルを考え、いつ投資すべ
投資先事業のライフサイ
きかの分析も必要不可欠
る投資戦略を考えるべき
ある。
ムや投資戦略も改善余地が
だ。
とする流れに変わったのは
飯田
ROEを上げよう
資はその事業体のみで収益
をおのおの別々に見て、投
五百旗頭
強みはグロー
と弱みを聞かせてほしい。
最後に商社の強み
ている。トレードと投資と 飯田
五百旗頭
日本全体、株
性を判断している。
なぜか、お聞きしたい。
式市場全体の流れだ。近
ていたが、今年は自社株買
らの商社に求められる人材
いう意見もあるが、これか
総合商社のROEが下がっ 飯田
人材を育てる場と
に、強みを生かして適切に
ードも投資もと欲張らず
きれていないことだ。トレ
ク。弱みはそれらを活用し
バル人材と物流ネットワー
年、資源価格の下落で大手
い発表の動きが出てきて商
とは。
すなら投資。投資リターン
だ。トレードもあるが伸ば
新たな利益成長戦略が必要
る。英語力は最低限必要だ
ふれあい等を通じて養われ
れはビジネスや異文化への
評価する評価システムを取
を最優先させ、稼いだ力を
ワークと経験だ。まず稼ぎ
強みは人材ネット
せるグローバル人材だ。そ 楠木
をハッキリ伝えて世界に通
り入れていくべきだ。
投資をしていく明確な戦略
社株も盛り上がりを取り戻
をあげるための経営者人材
が、きちんと話せることが
した。しかし、来年以降は 加瀬
自分の意思、意見
を育て、生かさなくてはな
が欲しい。
らない。
女性はグローバル人材とし
人材は十分にいるし、日本
きる企業体であることが強
取りし、事業内容を変化で
時代のニーズを先
重要。日本にはそのような 加瀬
ある必要はなく、商社は事
みだ。﹁総合﹂にとらわれ
加瀬
商社は投資会社で
業をやるのが大前提。投資
すぎては総花となり、事業
かねない。事業規模を追求
ての素質を十分に持ってい
するあまり収益の効率性が
る。商社にも女性の活躍の
レードか投 楠 木
商社は人気業種
落ちてしまうケースもあ
とトレード
で、人材を選べる立場だ。
は利益相反
優秀な人はスキルがあるの
性のないものにも手を出し
資のどちら
る。それでも新たな事業に
場は豊富にある。
をやりたい
は当然で、センスの潜在性
挑戦し続ける商社は面白い
もある。ト
のかを最近
業界である。
鷲北
失敗から学べると
いたい。
ネスの面白さや醍醐味を伺
飯田
最後に、商社ビジ
に入り込む必要がある。
な特別な情報は、相手の懐
ではなく、こぼれ話のよう
高岡
表に出ている情報
に情報を集めているのか。
う話があったが、どのよう
飯田
情報が生命線とい
を見抜ける採用側のセンス
ば、ぜひ日本でも医療事業
も必要だ。
に携わっていきたい。
は社内でも
医療の需要が非常に膨らん
厳しく問う
でいるが、供給が追いつい
ころだ。失敗の経験を組織
供、日本が誇る高度医療サ
拡大する高度先進医療の提
療インフラの拡充や需要が
業に参画した。不足する医
ヘルスケアに出資、医療事
大の病院グループ、IHH
けて、三井物産はアジア最
こうした課題の解決に向
なギャップが生じている。
とによる長期運営だ。時代
ン・ウインの関係を築くこ
売り主と買い主の間にウイ
を目指している。第2に、
て 、 第 1に 資 源 の 安 定 供 給
基本的に商社ビジ
当 社 は L N G 事 業 を 通 じ 大平
質の高い情報が生命線だ。
その活動を通じて得られる
密度が濃い関係の構築と、
NG︶事業では、各拠点での
として蓄積し、新しい機能
現在、アジアの新
で な く 、 国 際 協 力 機 構 ︵J 鷲 北
ービスの輸出を通して、海
ておらず、需給関係に大き 高岡
液 化 天 然 ガ ス ︵L
興国では、人口増、高齢
高岡 氏
しなやかさとしたたかさが
商社の神髄だと思う。
ネスは、いかにリスクを減
らすかだと思う。しかし、
商社人としての情熱を共有
し、進めていこうという気
や市場、顧客ニーズに合わ
概があれば、リスクに立ち
化、疾病構造の変化に伴い
商社はメーカーで
せた機能と役割の拡大も重 氏本
向かえる。
外における医療の質的・量
も取り組んでいる。
を付加して強化していく。
I C A︶ や 現 地 の 大 学 の 協
鷲北 氏
械、建設機械、修理技術の
力を得て、起業家の育成に
材 の 育 成 に 加 え 、 農 業 機 大平
技術者の育成だけ
訓練校としてトヨタ・ケニ
大平 氏
氏本 氏
新興国発展でビジネス多様化 加瀬氏
センス磨き、人材供給拠点に 楠木氏
明確な投資戦略軸が必要 五百旗頭氏
的貢献を目指している。
り、株式会社が営利目的で
鷲北
医療法の規定によ
業を始めなかったのか。
飯田
なぜ日本で医療事
人と人、モノとモ
本への安定供給をしっかり 高岡
でいる。資源を持たない日
野菜の水耕栽培に取り組ん
えばブルネイでは、牧牛、
国におけるCSR事業。例
要だ。最後は産ガス・産油
はないので、モノを作らな
病院経営に参画すること
支えていく。それが三菱商
自分でやれる点だと思う。
ノをつないでいく。それを
うことを強く言いたい。
自由でチャンスが多いとい
だからこそ、しがらみから
い。インフラも持たない。
い。まずはアジアで経験を
事の使命だと思っている。
一般社団法人 日本貿易会
日本貿易会顧問︵双日代表取締役会長︶
加瀬 豊 氏
一橋大学大学院 国際企業戦略研究科教授
楠木 建 氏
大和証券 企業調査部シニアアナリスト
五百旗頭 治郎 氏
■モデレーター
NHK 報道局経済部副部長
飯田 香織 氏
﹁冬の時代﹂には、様々な
飯田
2000年前半の
資源ビジネスへ力を入れ始
高岡 英則氏
企画・制作=
日本経済新聞社
クロスメディア営業局
日本貿易会主催シンポジウム
商社ビジネス最前線∼商社とは何か∼
日本貿易会会長︵伊藤忠商事取締役会長︶
小林 栄三 氏
商社は極めて広い産業分野で多岐に
わたる機能を提供している。商社の機
能を知るには川の流れを想像してもら
売や小売りを﹁川下﹂に例えている。
分野に事業を広げ、柔軟に
上げるには、自己資本抑制
ないか。日本では過大評価
商社はこの川の流れを色々な知恵を出
対応してきた商社。現在の
などの実施、総資産利益率
され気味だ。近年商社株が
して、国境を越えて創り出す存在だ。
最近は、スキルを
めている。エネルギーと食 楠木
︵ROA︶の引き上げ、投資
いたい。原料・素材に近い分野を﹁川
﹁つなぐ﹂という商社の役割は貿易
動向について伺いたい。
営者にはスキルでなくセン
重視する傾向にあるが、経
上﹂、製造・加工や中間流通を﹁川中﹂、販
会の新しいキャッチフレーズ﹁つなぐ
料確保も重要だ。高齢化社
その理由は、新興国である
会に向けて医療・介護・健
アジア、アフリカなどの人
すます活発になっている。
土が狭く、天然資源にも恵まれていな
口爆発だ。これら諸国に米
加瀬
近年商社活動はま
い。世界から孤立しては生きていけな
国 を 加 え た ﹁ ト リ プ ル A﹂
世界
結ぶこころ
新たな英知で世界
い。より一層国を開き、貿易や投資活
に貢献﹂に表現されている。日本は国
動を通じて世界とのつながりを深めて
い、増えるニーズに応える
の経済成長、社会発展に伴
商社の機能を活用すれば今までにな
べく商社のビジネスも多様
いくことが大切だ。
かった新しい川の流れを創り出せるの
化している。
商社は自国の資源を活用
ではないか。このシンポジウムをそう
く、経営人材など幅広い人
今後は、技術者だけでな
は、現地の雇用、スキルアッ
展に貢献していきたい。
材の育成を目指している。
プが欠かせない。そこでト
進化する商社ビジネス
イントになるのか。
三菱商事 天然ガス事業本部 事業戦略室長
高岡氏
考える契機としていただきたい。
手がけている。
講演&パネルディスカッション
氏本
住友商事のユニー
年、 年 先 の 事 業 の 柱 氏 本
いろいろな観点が
づくりも重要だ。東南アジ
い国も多い。ある程度外資
クな取り組みの一つにKD アはデジタル化が終わって
の参入を許してくれる国で
カデミーでの具体的な取り
DIとの共同事業、ジュピ
おらず、アナログからデジ
グ施設を一般の人にも開放
タ ー テ レ コ ム ︵J C O M ︶
タルへの移行に伴い利用料
ヨタ・ケニアのトレーニン 飯田
トヨタ・ケニアア
がある。ケーブルテレビを
の事業展開になるだろう。
あるが、例えば外資規制で
中心に、昨年からは電力サ
こで現在、東南アジアでの 大平
豊田通商のアフリ
金が上がる余地がある。そ
創造、人材育成、社会貢献に
一定の水準以上出資できな
ービスも開始した。当社の
事業展開の可能性を模索し
組みを伺いたい。
商社としての強みと、KD
ている。
鷲北 健一郎氏
楠木氏
大手通信会社との共同事業
人材育成でアフリカを支援
アジアで医療の質的貢献
持たざる国への安定供給
している。自動車分野の人
DIの高い技術力と国際通
三井物産メディカル・ヘルスケア事業第一部部長
カ事業のビジョンは、事業
信などの事業ノウハウの双
基づいた事業展開だ。なか
大平 正和氏
五百旗頭氏
積み、将来事業環境が整え
伊藤忠商事、稲畑産業、岩谷産業、兼松、興和、CBC、JFE 商事、住友商事、双日、蝶理、豊田通商、長瀬産業
日鉄住金物産、阪和興業、日立ハイテクノロジーズ、丸紅、三井物産、三菱商事
(社名五十音順)
広報委員会
方を生かし、モンゴルやミ 飯田
将来、アジアの国
豊田通商 自動車本部 アフリカ自動車部部長
でもアフリカの経済発展に
氏本 祐介氏
で事業展開する際、何がポ
ャンマーで携帯電話事業も
住友商事 ケーブルテレビ事業部部長
鷲北氏
は、現時点では原則できな
大平氏
20
■パネリスト
加瀬氏
アアカデミーを設立した。
氏本氏
10
広 告
ラーメンから航空機まで──。よく知られた総合商社を言い表すフレーズだ。実際、商社と聞いて思い浮かべるイメージは鉱
山開発、インフラ設備やプラントの輸出、高級ブランドの輸入など様々。いずれも商社機能の一側面だが、全体像はわかりにく
い。そんな疑問に応えようと日本貿易会は10月3日、東京・千代田の東商ホールで「商社ビジネス最前線∼商社とは何か∼」
と題したシンポジウムを開催。商社の経営幹部や証券アナリスト、大学教授らが最新の商社像について活発に意見を交わした。