東芝セミコンダクター&ストレージ社の事業戦略

東芝セミコンダクター&ストレージ社の事業戦略
〜Human Smart Communityの実現に向けて〜
2014年12⽉3⽇
株式会社東芝 執⾏役専務
セミコンダクター&ストレージ社 社⻑
成⽑ 康雄
© 2014 Toshiba Corporation
東芝の⽬指す姿
安⼼・安全・快適な社会
Human Smart Community
by Lifenology – the technology life requires
効率的な
健康でいきいきした⽣活
の活⽤
の好循環
エネルギー
ヘルスケア
情報基盤を⽀える
ストレージ
「モノ」 から 「モノ+こと」へ
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東芝の⽬指す姿
安⼼・安全・快適な社会
Human Smart Community
by Lifenology – the technology life requires
基幹
電源
再⽣可能
エネルギー
照明・空調
エネルギー
HEMS
BEMS
エレベータ
流通・
⼩売
MRI
CT
ヘルスケア
ストレージ
データ
センタ
パワエレ
パワー
デバイス
重粒⼦線
新規領域
HDD
SSD
NAND
「モノ」 から 「モノ+こと」へ
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東芝の⽬指す姿
安⼼・安全・快適な社会
センサ Community
Human Smart
ロジック
ミックスド
再⽣可能
シグナル
エネルギー
by Lifenology – the technology life requires
基幹
電源
メモリ
・NFC,BT/WiFi
照明・空調
・モータドライブ
・ViscontiTM
エネルギー
ディスクリート
・⽩⾊LED
パワエレ
・パワーデバイス
パワー
・⼩信号/カプラ
デバイス
・⾼画質センサ
エレベータ
HEMS
NAND
BEMS
・FG/BiCS
MRAM
メモリコントローラ
・FFSATM
・ApP LiteTM
流通・
⼩売
MRI
CT
ヘルスケア
ストレージ
ストレージ
SSD
データ
センタ
SSD
重粒⼦線
新規領域
・NL HDD
・Coldストレージ
HDD
NAND
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経営⽅針
メモリ、ストレージを軸に、
成⻑と安定した利益創出を⽬指す
 技術⼒でNo.1
 複合半導体・ストレージ企業の堅持
 財務規律を重視した成⻑投資を継続
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世界半導体市場動向
市場は堅調な成⻑の⾒込
■半導体市場規模推移
CAGR 2013-2016
+4.7%
[B$/年]
400
325 336
350
新興国向け中華スマホ伸⻑
350
298 300 292 306
300
250
スマートデバイスの成⻑
247 256 248
226
200
タブレット廉価版の普及
IoTの広がりと進化、スマート社会到来
コネクティビティ(センシング・通信・制御)の拡⼤
・ウェアラブル端末の実⽤化
・⾞載・医療・ヘルスケア⽤途の拡⼤
150
データ活⽤⾼度化(プロセッシング・マイニング)
・データのクラウド化進⾏(データセンタ拡⼤)
・クラウドサービス事業の拡⼤
・スマートコミュニティ事業の実現
100
50
0
'06 '07 '08 '09 '10 '11 '12 '13 '14 '15 '16
WSTS (World Semiconductor Trade Statistics) 2014春予測
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成⻑を⽀えるドライバ
産業・⾃動⾞
ストレージ
半導体は年7%の伸⻑
NANDは年30-40%のGB伸⻑
(SSD向けは年50%伸⻑)
⾃動⾞:安全・低燃費・通信⾼度化が牽引
エンタプライズ向け拡⼤
産業:省エネ・省⼈化が牽引
スマートデバイスの成⻑
・ ADAS等多機能化で⾃動⾞台数以上に拡⼤
・ 社会のスマート化、エネルギー効率の最⼤化
・ ⽣産・介護等の省⼈化
■産業・⾃動⾞向け半導体市場
・ データセンターストレージのFlash化
・ スマートフォン・タブレット・ウェアラブル端末
■NAND市場(GB)
1200
[B$/年]
80
[億GB]
60
800
1000
40
⾞載
エネルギー・HEMS/BEMS
製造・ロボット
産業(医療・航空他)
20
0
2012 2013 2014 2015 2016 2017 2018
他
リテール
携帯・タブレット
SSD
600
400
24%
200
0
17%
2013
(東芝予測)
2014
2015
2016
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ストレージを取り巻く環境(ビッグデータ)
情報爆発時代、エンタープライズデータが拡⼤する
⽣成情報量 10倍
4.4ZB

44ZB
解析可能データ 15倍
1ZB

15ZB
ストレージ容量
1.5ZB  6.6ZB
2000億台超の機器から⽣成
パブリック
解析出来れば、価値を
産む可能性がある
(M2M,IoT,IoE)
エンタープライズ
2013年
2020年
HDD,SSD
エンタープライズ向けは
容量不⾜
サーベイランス
医療・センサーデータ
解析ログデータ
2013年
2020年
※ EMC,IDC調査報告(デジタルユニバース) 及び 東芝推測
2013年
2020年
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データセンターストレージのFlash化
⼤量のデータを⾼速処理するためにストレージのFlash化が⽋かせない
1. パブリックデータ
2. エンタプライズデータ
Internet
M2M network
HP・Web・写真閲覧
検索、書込み
データアクセス
All Flash Server
⾼速⼤量応答
⾼速レスポンス
CPU
CPU
CPU
HP・Web・写真表⽰
検索結果・広告表⽰
書込み結果反映
。。。
増設容易
データイン
サービスアウト
センサー・画像データIN
対応対策サービスOUT
Computing System
⼤量データ超⾼速処理
リアルタイム分析
サービス提供
⾼速レスポンス
CPU
CPU
CPU
CPU
異常値検出
統計処理
データ⽐較
。。。
増設容易
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加速するエンタープライズシステムのフラッシュ化
15年以降、15K/10K ⾼性能HDDのSSD置換加速の可能性
価格
eSSD(SAS)
eSSD(SATA)
15K 2.5インチ
10K 2.5インチ
NL 3.5インチ
各種情報ソースベース東芝予測



〜 2014:⼀部のユーザが⾼性能化(IOPS)のため、MLCベースのSSDを採⽤
2015 〜:コスト接近に伴い、15Krpm置換え加速。⼀部10Krpmも置換え始まる
2025 〜:NL-HDDを凌ぐ超⼤容量SSDが安価に実現
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メモリ微細化戦略 (2D vs. 3D構造メモリ)
GBあたり世界最⼩のチップサイズを堅持
■微細化製品量産時期とチップサイズ
GBコスト
14〜15年度:世界最⼩15nm NAND拡⼤
(14/4⽉量産開始)
15年度後半:コスト⼒あるBiCSを量産
(14年度中にサンプル出荷)
更なる微細化に向けた次世代露光技術開発
(EUVL/NIL等)
⾼性能
特定⽤途向け
3Dメモリ
19nm
16nm
A19nm 16nm
競合
15nm
東芝
1Ynm
3Dメモリ
次世代露光
技術導⼊
量産時期
※A19nm : 19nm第2世代製品
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四⽇市⼯場での効率化追求
3Dメモリ時代に備えた⽣産体制
● 既存の⼟地・動⼒・製造設備を最⼤限に活⽤
● 移⾏期間のフレキシビリティ・⾼効率性実現
■3Dメモリの構造
Wafer払出し
15nm⽣産拡⼤
ビット線
3D⽣産拡⼤
選択
ゲート
コンタクト・配線⼯程
• 3Dメモリ専⽤⼯程の補助棟(N-Y2)
• 成膜、エッチングなどの最先端装置を順次導⼊
棟間搬送
メモリ
セル
メモリセル
積層⼯程
成膜・エッチング
がKey
Y5
Y4
15nm⽣産拡⼤
• Y5 Phase2を中⼼に⽣産
N-Y2
Y3
3D⽣産拡⼤
Ph2
棟間搬送
トランジスタ⼯程
Wafer投⼊
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製造におけるBig Data活⽤
-IT Based IE
CRの⾼度⾃動化によりITを活⽤した⽣産性改善を推進
⾃動化された搬送システム
膨⼤なデータを処理し、⽣産性・歩留・信頼性改善に向け分析
解析結果のリアルタイムな⾒える化
製造装置
検査装置
モノの動き=設備の動き
設備稼働改善
⽣産性改善
IT + IE
累積処理枚数 ⇒
ブラックボックス化された設備
データベース
(16億件/⽇)
解析データの
⾃動⽣成
データ分析
加⼯制御
稼働分析例
加⼯精度バラツキ解析例
稼働ロス発⽣
理想
現実
ムダ
ムダ
ムダ
解析⼿順に沿った
定型レポートを
⾃動作成
時間 ⇒
従来
改善後
加⼯精度
300mm CR
⽇付
⽇付
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次世代リソグラフィ技術
メモリ微細化には低コスト次世代リソグラフィ技術が必要
13
14
15
16
17 18~
A19nm
NAND (2D-cell)
引き続き微細化・3D化を推進
15nm
BiCS
3D Memory
Cross Point 3D ReRAM
New Memory
New memory
加⼯コスト⾼い
TAT悪化
ArF 液浸の延命
研究開発
光源、マスク⽋陥、レジスト
次世代
リソグラフィ
量産
EUVL
次世代EUVL
X線⾃由電⼦レーザ光源
⽋陥、重ね精度
⽋陥、重ね精度
NIL
次世代NIL
DSA*(+EUVL/NIL)
*DSA: Directed Self Assembly 誘導⾃⼰組織化
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3Dメモリ積層 ⾼アスペクト加⼯技術
必要要件
・イオンをまっすぐ底まで到達させる
・⾼スループット処理でローコスト化
課題①
ホールの歪み
課題②
ボーイング形状を抑制
課題③
下部テーパ形状
要求 :
テーパ⾓ > 89.9°
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ナノ ディフェクト マネジメント技術
①検出技術
15nm以下のパーティクル、10nm以下の微⼩⽋陥の検出が必要
10nm=1億分の1メートル
Si原⼦にして約40個分
微⼩Particle
配線ヨレ
DNA幅〜2nm
検査装置への期待
検査装置
期待
光学式検査装置
⾼感度化
EB式検査装置
⾼スループット化
Particle測定
⾼感度化
技術内容
光源の出⼒アップ、短波⻑化
マルチカラム化、⼤電流⾼速スキャン
レーザーの⼩スポット径化
②サブナノ化に向けて、洗浄技術と材料製造技術も確⽴が必要
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後⼯程技術
低抵抗、⾼放熱技術
低抵抗PKG
⼤コネクタ技術
パワーデバイス、アナログの⼤電流化に対応
⾼放熱PKG
Cu Clip技術
⼩型通信モジュール
両⾯放熱技術
IC付加価値、システム⼒をモジュールに集積
T-Jetモジュール
■⼩型モジュールの先⾏要素技術開発
・チップ内蔵基盤技術、封⽌技術
・⾼密度実装技術
■幅広い通信向けICラインアップの組合せ
・Bluetooth®、WiFi、NFC、TransferJetTM、MCU 他
CSP-LED (Chip Scale Package)
照明セット設計へのイノベーションの提供
■超⼩型化
実装⾯積 ▲96%
(対現⾏品)
3.0 x 1.4mm
0.6 x 0.3mm
■⾼輝度(cd/mm2)対応
■ 低熱抵抗
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パワーデバイス
ハイパワー市場拡⼤に合わせてビジネス強化
多様化するニーズに対し新材料素⼦を開発加速
⾼耐圧化
パワーデバイス市場規模(16年度)
SiC
ハイパワー:1200V↑ 電鉄
送電
インバータ
モジュール
パワーMOS:1200V↓
⾼耐圧・⾼周波対応
GTO
10M
1M
100K
10K
1K
GaN
HVDC送電
産業ドライブ
Thyristor
社内ユーザとの連携
も含め再注⼒
開発・販売拡⼤加速
EV
HEV
Power(VA)
100M
超⾼周波数対応
鉄道トラム
IGBT EV,HEV
Si
MOSFET
HVMOS
⾞載・産業⽤途
を中⼼に
ラインアップ拡充
LVMOS
再⽣可能エネルギー
100
⺠⽣IGBT
その他
10
10
100
1K
10K
Frequency(Hz)
(東芝予測)
照明
モバイルPC
100K
1M
10M
⾼周波数
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⽩⾊LED
GaN on Siの強みを発揮し、⾼輝度製品(1W超)を拡⼤
1Wクラス 3535PKG品 ロードマップ
発光効率 (lm/w) @1W
180
170
開発品
(170lm/W⽬標)
160
150
140
130
GaN on Siの特徴
・ ⾼光束
・ ⼤電流
・ 低コスト(⼤⼝径化)
14下期より⾼輝度品の売上寄与
・現⾏製品の販売拡⼤
・業界トップレベルの⾼輝度品開発中
(170lm/W⽬標)
TL1L3シリーズ
(145lm/W)
⾼付加価値品で事業拡⼤
(加賀)⽣産能⼒増強
TL1L2シリーズ
(135lm/W)
13下期
14上期
14下期
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システムLSI
新しい価値を提供する製品に注⼒
FPGA
FFSATM
Conventional
ASIC
チップサイズ
1
0.25~0.5
0.2〜0.35
スピード
1
5x or more
5x or more
消費電⼒
1
0.1 or less
0.1 or less
設計TAT
---
0.2
1
FFSATM; Fit Fast Structured Array
•
•
•
•
低消費電⼒、⾼パフォーマンス
冗⻑回路がないため最適なチップサイズ
⼀部メタル層カスタマイズによる最適開発費
マスタスライス準備により短TATで開発・量産
↓
カスタムSoCの快適な開発を実現
Logic
realization
structure
ViscontiTM シリーズ
• 検出性能向上
• 夜間認識性能向上
↓
歩⾏者/⾞以外の障害物も検出可能に
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設備投資計画
2014年以降 2000億円規模での投資継続を計画
2,500
(億円)
2,000
1,500
1,000
500
0
2010年 2011年 2012年 2013年 2014年 2015年 2016年
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売上・営業利益
メモリ、ストレージは成⻑を持続。
ディスクリート、システムLSIはボトムを脱却、成⻑路線へ
(営業利益:億円)
(売上⾼:億円)
15,000
3,000
売上⾼
11,827 2,310 11,870
11,395
9,802
10,000
ストレージ
2,240
2,000
9,029
ディスクリート
システムLSI
メモリ
940
5,000
3,959
3,387
4,766
4,680
1,000
営業利益
3,952
727
490
0
2010年
2011年
2012年
2013年
2014年
(計画)
・・・・・・
2016年
(計画)
0
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注意事項
●この資料には、当社グループの将来についての計画や戦略、業績に関する予
想及び⾒通しの記述が含まれています。
●これらの記述は、過去の事実ではなく、当社が現時点で把握可能な情報から
判断した想定及び所信にもとづく⾒込みです。
●当社グループはグローバル企業として市場環境等が⼤きく異なる国や地域で広
く事業活動を⾏っているため、実際の業績は、これに起因する多様なリスクや不
確実性(経済動向、エレクトロニクス業界における激しい競争、市場需要、為
替レート、税制や諸制度等がありますが、これに限りません。)により、当社の
予測とは⼤きく異なる可能性がありますので、ご承知おきください。
Bluetoothは、Bluetooth SIG, Inc.の登録商標であり、東芝はライセンスに基づき使⽤しています。 TransferJetは
TransferJetコンソーシアムがライセンスしている商標です。
FlashAir、ApP Lite、 FFSA、Viscontiは東芝の商標です。
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10年Toshiba
年賀式
© 2014
Corporation
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