ニッセイ基礎研究所 2010 年 10 月 6 日 東京都区部マンションの 空家率と居住世帯特性 『平成 20 年住宅・土地統計調査報告』の分析(1) 金融研究部門 不動産投資分析チーム 主任研究員 竹内 一雅 e-mail : [email protected] 1. はじめに 2010 年 9 月 10 日に、 『平成 20 年住宅・土地統計調査報告』の追加集計結果が公表された 1 。そ こでは、われわれが 2009 年 9 月のレポート 2 で求めた、世帯主の男女年齢別・家族類型別・所有形 態別・建て方別世帯数の四重クロス集計など、これまで提供されてこなかった多くの貴重な集計結 果が新たに提供された 3 。 住宅・土地統計調査は、日本における住宅関連統計の最も基礎的かつ最も詳細な統計であると同 時に、唯一の全国的なストック統計と思われるが、今回の追加集計結果の提供により、これまでの ように、公的な利用だけでなく、民間利用にも大きく貢献できるようになったのではないかと考え ている。 本稿では、現在、日本における不動産投資の中心となっている東京都区部を対象に、上記のクロ ス集計など今回の追加集計および確報で提供された統計表を用いて、マンション(持家・賃貸)の 空家率と居住世帯の特性を分析する。 具体的には、①持家マンションおよび賃貸マンション・賃貸アパートの空家率の算出、②持家マ ンションの居住世帯特性(世帯主年齢別・家族類型別世帯数)、③民営賃貸マンションの居住世帯特 性、④公的賃貸マンションの居住世帯特性、⑤区別にみた民営賃貸マンションの家賃と延べ面積、 ⑥世帯収入と居住状況(世帯主年齢別)、⑦借家世帯における収入と家賃(世帯主年齢別)、などで ある。 2. 住宅数とマンション空家率 (1)住宅数の増加 2008 年に、都区部には 480 万戸の住宅があり、居住世帯のある住宅数は 418 万戸、居住世帯な しが 62 万戸であった。居住世帯なしのうち、空家は 54 万戸で、賃貸用の空家は 35 万戸、売却用 の空家は 4 万戸であった(図表-1)。 1 総務省統計局『平成 20 年住宅・土地統計調査 追加集計結果(全国編、都道府県編)』。サンプル調査である住宅・土地統計調 査において、当該五重クロスを算出することには、非常に多くの困難があったと考えられる。総務省統計局の担当の皆様には強く 感謝したい。 2 竹内一雅『住宅・土地統計調査(速報)にみる住宅と居住状況の変化』不動産投資レポート 2009 年 9 月 4 日、ニッセイ基礎研究 所 3 残念ながら、期待が膨らんでいた、住宅・土地統計調査のオーダーメイド集計の提供は大きく遅れている。ただし、提供されたとし ても、実際には、民間事業者によるオーダーメイド統計の利用は実質的に不可能であり、大学研究者などだけが利用できるという、 改正統計法の主旨に反した運用がなされている。この問題については、脚注 2 のレポートを参照のこと。 1| |不動産投資レポート 2010 年 10 月 6 日|Copyright ©2010 NLI Research Institute All rights reserved 都区部の住宅数は増加を続けている(図表-2)。居住世帯ありの住宅は、2003 年からの 5 年間で 33 万戸増加(+8.7%)した。このうち、一戸建ては 1.6 万戸の増加(+1.6%)にすぎず、共同住宅 は 33 万戸の増加(+11.9%)であった。 特に、マンションの増加は著しい 4 。非木造の共同住宅は 41 万戸の増加(+18.4%)、3 階建て以 上の共同住宅は 35 万戸の増加(+16.6%)と大幅に増加している。都区部マンションの住宅総数(居 住世帯あり)に占める構成比は、1978 年の 2 割強(非木造共同住宅で 24%、3階建て以上共同住 宅で 22%)から、2008 年には 6 割程度(それぞれ 63%、58%)に増加している。 図表-1 東京の住宅数 住宅総数 居住世帯 居住世 帯なし あり 一時現 在 者の み 空家 建築中 二次的 住宅 賃貸用 の住宅 売却用 の住宅 そ の他 の住宅 住宅以 外 で人 が居住 す る建 物 東京都 6,780,500 5,939,900 840,500 83,300 750,300 16,800 491,600 53,400 188,500 6,900 4,300 都区部 4,801,100 4,177,700 623,400 73,800 544,800 11,300 354,700 39,500 139,300 4,900 2,500 市部 6,742,700 5,907,600 835,100 83,300 745,000 16,100 489,800 53,200 185,900 6,900 4,000 (注)一時現在者のみの住宅とは、昼間だけ使用しているとか、何人かの人が交代で寝泊りしているなど、ふだん、そこに居住しているものが一人 もいない住宅。二次的住宅とは、別荘や、たまに寝泊りしている人がいる住宅 (出所)総務省統計局「平成 20 年住宅・土地統計調査報告」を基にニッセイ基礎研究所が作成 図表-2 住宅(居住世帯あり住宅)の推移とマンション構成比(都区部) 4,178 (住宅数:千) 4,500 72% 58% 63% 54% 58% 49% 52% 44% 48% 24% 26% 27% 27% 31% 33% 31% 33% 1,012 997 907 925 22% 24% 28% 30% 38% 41% 2,432 2,628 1,690 1,812 2,086 2,219 50% 40% 70% 69% 60% 66% 60% 3,083 62% 70% 74% 80% 2,755 2,433 1,464 1,583 955 983 920 989 640 700 797 1,000 1,168 1,261 1,500 2,275 1,863 1,709 2,000 2,040 2,500 3,842 3,300 3,113 2,866 3,000 2,983 3,500 3,469 4,000 20% 10% 500 0 0% 1978 1983 住宅数 1988 一戸建て住宅数 1993 共同住宅数 1998 うち非木造 2003 2008 うち3階建て以上 1978 1983 一戸建て 1988 共同住宅 1993 1998 うち非木造 うち3階建て以上 2003 2008 (注)住宅は建て方別に、「一戸建」「長屋建」「共同住宅」「その他」に分けられる。また、構造別には「木造」「非木造」、階数別には「1~2 階建」「3 ~5 階建」「6~10 階建」「11 階建以上」などに分けられる。本図表では、「一戸建」「共同住宅」および、「共同住宅」のうちの「非木造」と、「共同住 宅」のうちの「3階建て以上」を表記した。 (出所)総務省統計局「平成 20 年住宅・土地統計調査報告」を基にニッセイ基礎研究所が作成 (2)空家数・空家率の推移 空家数も住宅数同様に大幅に増加している(図表-3)。都区部の空家数は 1998 年からの 10 年間 で 45 万戸から 54 万戸へと、8.7 万戸の増加となっている。しかし、人口流入の影響などから住宅 需要が増加したことから、空家率は同期間に 11.4%から 11.3%へと減少し、1998 年以降、頭打ち 4 以下、本稿では、統計的制約から、マンションの定義として、「非木造の共同住宅」を利用する場合と、「3階建て以上の共同住 宅」を利用する場合がある。 2| |不動産投資レポート 2010 年 10 月 6 日|Copyright ©2010 NLI Research Institute All rights reserved の状況が続いている。 主要都市と比較すると、都区部の空家率 11.3%は、横浜市(9.7%)、川崎市(10.1%)、さいたま 市(10.8%)などの首都圏各市に次ぐ低さとなっている(図表-4)。主要都市で最も空家率が高か ったのが大阪市(16.7%)で、次いで仙台市(15.3%)、福岡市(14.7%)、札幌市(13.8%) 、広島 市(13.7%)となっている。一方、空家数は都区部が 54 万戸と圧倒的に多く、次いで多いのが大阪 市の 26 万戸であった。 持家系住宅および賃貸住宅の総数およびマンション(非木造共同住宅)の空家率を算出した 5(図 表-5)。都区部の持家系空家率は 8.7%、賃貸住宅空家率は 14.5%で、都区部マンションの空家率 は持家系 12.1%、賃貸住宅 12.8%であった。主要 7 都市のうち、持家系マンションの空家率は横浜 市(9.2%)、札幌市(9.6%)に次ぐ低さであり、賃貸マンションの空家率は 7 都市で最も低かった。 図表-3 東京都および都区部の空家数と空家率推移 11.4% 800,000 11.0% 4.0% 300,000 165,800 213,400 4.0% 101,350 124,390 200,000 100,000 267,400 341,800 5.6% 8.5% 491,500 665,400 5.7% 400,000 8.7% 10.8% 457,800 624,400 8.1% 9.9% 398,200 527,100 500,000 309,820 411,100 8.4% 310,030 395,200 600,000 8.8% 544,800 750,300 11.1% 700,000 9.2% 12.0% 11.3% 11.2% 10.5% 10.0% 8.0% 6.0% 4.0% 2.0% 0.0% 0 1968 1973 1978 東京都空家数 1983 1988 都区部空家数 1993 1998 2003 東京都空家率 2008 都区部空家率 (出所)総務省統計局「平成 20 年住宅・土地統計調査報告」を基にニッセイ基礎研究所が作成 図表-4 主要都市別空家数と空家率 600,000 17.8% 17.5% 17.1% 19.0% 19.5% 15.1% 15.3% 12.5% 12.2% 9.4% 9.9% 9.2% 9.1% 9.6% 9.7% 7.0% 6.3% 4.0% 2.0% 0 10% 17.3% 12.1% 116,800 78,900 104,600 69,500 110,300 147,300 160,400 54,200 56,500 81,100 135,600 6.0% 13.3% 14.7% 15% 8.0% 12.8% 10.0% 14.5% 10.1% 300,000 15.3% 12.0% 255,200 9.7% 20% 19.2% 14.0% 21.2% 13.7% 16.0% 19.4% 13.5% 11.3% 10.8% 100,000 14.7% 14.1% 13.2% 25% 21.2% 400,000 544,800 13.8% 12.6% 200,000 18.0% 16.7% 15.3% 500,000 図表-5 所有関係別マンションの空家率 5% 0.0% 福岡市 広島市 神戸市 空家率 大阪市 京都市 名古屋市 川崎市 横浜市 特別区部 千葉市 さいたま市 仙台市 札幌市 空家数 0% 都区部 札幌市 持家系住宅 仙台市 横浜市 うち持家系マンション 名古屋市 賃貸住宅 大阪市 福岡市 うち賃貸マンション (注)図表-4 の全体の空家率は、空家/住宅総数 で求めた。図表-5 では、非木造の共同住宅をマンションとした。 所有関係別、建て方別、構造別の空家率を求めるために、空室率は基本的に以下の算出式により求めた(以下の式をさらに建て方別構造別 に分け、持家と借家の非木造共同住宅の空家率を計算している)。 持家系住宅空家率=(空家総数-賃貸用住宅空家数)/((空家総数-賃貸用住宅空家数)+持家住宅数) 賃貸住宅空家率=賃貸用住宅空家数/(賃貸用住宅空家数+借家住宅数) (出所)総務省統計局「平成 20 年住宅・土地統計調査報告」を基にニッセイ基礎研究所が作成 5 住宅を賃貸住宅と賃貸住宅以外の持家系住宅に分けるとともに、建て方別(戸建、共同住宅など)・構造別(木造、非木造)に区 分することで算定した。計算式は図表-5 の注を参照のこと。 3| |不動産投資レポート 2010 年 10 月 6 日|Copyright ©2010 NLI Research Institute All rights reserved 同様に区別に持家系マンション(一戸建て以外の非木造持家住宅)および賃貸マンション(一戸 建て以外の非木造借家住宅)の空家率を算出した(図表-6)。 持家系マンションでは、中央区の空家率が高く(34%)、次いで渋谷区(21%)、千代田区(21%)、 品川区(19%)、台東区(17%)などとなっている。反対に空家率が低いのは、荒川区(4.1%)、港 区(7.8%)、練馬区(8.7%)、世田谷区(8.8%)などであった。 賃貸マンションでは、千代田区の空家率が高く(36%)、中央区(28%)、目黒区(27%)、荒川 区(19%)、台東区(18%)と続いている。空家率が低いのは、世田谷区(5.8%) 、江東区(6.7%)、 墨田区(7.5%)、中野区(7.9%)などであった。 さらに賃貸住宅について、アパート(一戸建て以外の木造住宅)とマンションの空家率の違いを 調べた(図表-7)。賃貸アパートの空家率は、都区部全体で 22.3%に達し、賃貸マンション(12.8%) を 10 ポイントほど上回っている。ほとんどの区では、賃貸アパートの空家率は賃貸マンションの空 家率を上回っている。賃貸アパートの空家率は、中央区(36%)、目黒区(35%)、足立区(32%)、 荒川区(32%)などで高く、これらの区では、賃貸マンションの空家率も相対的に高い。 図表-6 区別持家・賃貸マンションの空室率 図表-7 区別賃貸共同住宅の空室率 40% 40% 34.6% 35.7% 36.0% 33.8% 36.0% 35% 31.5% 31.7% 35% 24.5% 25.2% 25.0% 22.4% 24.0% 25.6% 24.6% 27.0% 25.8% 18.0% 19.2% 14.7% 15.6% 17.0% 11.7% 12.5% 10.9% 11.2% 11.2% 11.8% 13.6% 14.8% 15.7% 17.7% 18.0% 18.9% 19.2% 18.3% 16.3% 14.1% 13.7% 15.2% 11.7% 8.9% 5.8% 6.7% 4.1% 5.8% 7.5% 7.9% 9.0% 10% 5% 0% 0% 江戸川区 葛飾区 足立区 練馬区 板橋区 荒川区 北区 豊島区 杉並区 中野区 渋谷区 賃貸木造アパート 世田谷区 大田区 目黒区 品川区 江東区 墨田区 台東区 賃貸マン ショ ン 空家率 文京区 新宿区 港区 中央区 千代田区 都区部 江戸川区 葛飾区 足立区 練馬区 板橋区 荒川区 北区 豊島区 杉並区 中野区 渋谷区 世田谷区 大田区 目黒区 品川区 江東区 墨田区 台東区 文京区 新宿区 港区 中央区 千代田区 都区部 持家系マン ショ ン 空家率 15% 12.8% 14.7% 9.4% 11.1% 12.5% 8.7% 7.9% 8.9% 9.4% 10.2% 10.9% 10.4% 10.5% 11.8% 10.3% 13.6% 8.8% 9.1% 6.7% 5% 21.2% 20.0% 20% 15.6% 17.0% 19.2% 21.1% 14.8% 12.4% 11.2% 10.2% 7.5% 7.8% 9.5% 11.2% 11.7% 13.7% 10% 14.1% 15.9% 12.8% 12.1% 15% 19.0% 18.3% 17.3% 20.5% 20% 24.4% 25% 22.3% 25% 27.6% 30% 27.0% 27.6% 30% 賃貸マン ショ ン (注)ここでは長屋建・共同住宅・その他の住宅(一戸建て以外の住宅)のうち、非木造のものをマンションとし、木造のものをアパートとした。空室 率の計算は、図表-5 の注を参照のこと。 (出所)総務省統計局「平成 20 年住宅・土地統計調査報告」を基にニッセイ基礎研究所が作成 3. マンション居住世帯の特性(家族類型別・年齢別) (1)居住世帯の家族類型 都区部では、居住世帯のある住宅 428 万世帯のうち、177 万世帯が持家に、209 万世帯が借家に 居住している(図表-8)。持家のうち、一戸建てには 88 万世帯が居住し、共同住宅には 84 万世 帯、うちマンション(ここでは 3 階建て以上の共同住宅とする)には 79 万世帯が居住している。 このように、都区部でも、持家では共同住宅よりも一戸建てに居住する世帯の方が多い。 借家では、共同住宅が 2 百万世帯あり、そのうち、49 万世帯がアパート(ここでは 1-2 階建て 共同住宅をアパートと呼ぶ)に、151 万世帯がマンションに居住している。 都区部では共同住宅の居住比率が 74%(マンション居住比率は 58%)に達するが、単独世帯の 共同住宅居住比率は 89%(マンション居住比率は 65%)、夫婦のみ世帯では 66%(同 59%)、夫婦 4| |不動産投資レポート 2010 年 10 月 6 日|Copyright ©2010 NLI Research Institute All rights reserved と子世帯では 59%(同 54%)、ひとり親と子世帯では 64%(同 55%)と、家族類型別には差異が 見られる(図表-9)。 図表-8 家族類型別・所有関係別・建て方別・階数別世帯数(都区部) 総数 総数(主世帯数) 一戸建て 共同住宅 夫婦のみ 夫婦と子 4,177,700 1,012,200 3,082,600 650,600 1,157,300 672,600 602,100 1,768,700 882,100 841,300 55,700 209,800 283,200 292,600 2,092,900 70,600 2,000,000 493,200 860,400 361,300 285,100 308,300 0 308,300 300 126,700 49,300 132,000 1,631,100 1,546,800 481,900 659,400 275,200 130,300 153,500 1-2階建て 3-5階建て 6-10階建て 11階以上 持家 一戸建て 共同住宅 1-2階建て 3-5階建て 6-10階建て 11階以上 借家 一戸建て 共同住宅 1-2階建て 3-5階建て 6-10階建て 11階以上 うち公的借家 一戸建て 共同住宅 1-2階建て 3-5階建て 6-10階建て 11階以上 うち民営借家 共同住宅 1-2階建て 3-5階建て 6-10階建て 11階以上 うち給与住宅 657,200 207,100 434,300 48,700 163,400 108,600 113,600 381,300 190,500 180,400 10,000 45,900 59,200 65,300 260,600 12,500 243,600 35,700 113,000 47,900 47,000 65,600 0 65,600 0 27,100 9,800 28,700 174,800 159,600 34,700 76,200 33,600 15,000 20,300 870,400 341,000 509,800 44,400 182,900 143,500 139,100 560,600 306,000 241,900 11,000 60,900 84,200 85,800 288,500 27,000 255,500 30,500 117,300 56,400 51,500 56,900 0 56,900 0 18,500 9,600 28,900 186,000 156,900 28,800 79,000 33,900 15,200 45,500 ひとり親と その他親 非親族世 単独世帯 うち男性 うち女性 子 族世帯 帯 単独世帯 単独世帯 261,900 226,700 39,500 1,886,100 995,900 890,200 88,300 134,300 2,300 179,300 81,500 97,800 167,700 82,300 36,700 1,686,400 903,400 783,000 23,100 15,200 7,400 463,300 274,800 188,600 67,000 31,500 15,000 637,000 346,900 290,100 40,400 19,800 7,600 322,400 156,800 165,600 37,100 15,800 6,600 263,700 124,900 138,700 143,400 176,300 6,300 441,600 187,800 253,800 79,700 127,800 1,600 147,300 64,300 83,000 59,400 39,800 4,500 286,100 120,200 166,000 5,000 6,700 200 21,700 9,700 12,000 15,000 12,900 800 67,100 30,100 37,000 21,200 10,400 1,600 96,100 39,500 56,600 18,200 9,700 2,000 101,200 40,900 60,300 110,600 46,300 31,700 1,293,100 727,100 566,000 6,000 4,800 700 17,300 9,900 7,400 103,300 40,300 30,700 1,267,300 711,400 555,900 16,500 7,800 6,800 388,300 235,400 153,000 49,800 17,700 13,500 522,200 290,400 231,800 18,400 9,000 5,800 211,000 109,700 101,300 18,600 5,900 4,500 145,800 76,000 69,800 38,400 11,200 1,400 119,800 50,300 69,500 0 0 0 0 0 0 38,400 11,200 1,400 119,800 50,300 69,500 0 0 0 300 200 100 19,000 4,500 100 52,200 18,900 33,200 6,000 2,300 300 19,600 8,100 11,500 13,400 4,200 900 47,900 23,200 24,700 68,200 33,500 29,600 1,096,200 626,600 469,600 61,200 28,200 28,700 1,072,100 612,000 460,100 16,300 7,700 6,800 380,100 229,400 150,700 29,000 12,600 13,100 429,600 242,100 187,500 11,300 6,500 5,500 174,100 92,900 81,100 4,700 1,400 3,300 88,300 47,500 40,800 3,900 1,500 700 77,100 50,200 26,900 (注)借家には公営の借家、都市再生機構・公社の借家、民営借家、給与住宅が含まれる。建て方としては一戸建て、共同住宅のほかに長屋建 てもある。不詳値などもあるため、各項目の合計は一致しない。ここでは、公営の借家、都市再生機構・公社の借家を公的借家としてまとめた。 (出所)総務省統計局「平成 20 年住宅・土地統計調査報告」を基にニッセイ基礎研究所が作成 図表-9 家族類型別にみた住宅居住比率(都区部) 100% 92.9% 89.4% 90% 79.2% 80% 73.8% 68.7% 73.9% 66.1% 70% 64.0% 64.8% 58.6% 60% 50% 58.2% 58.7% 53.5% 41.7% 40% 55.2% 38.9% 36.3% 31.1% 30% 29.6% 33.0% 20% 8.1% 10% 0% 総数 夫婦のみ 夫婦と子 全国一戸建て 都区部共同住宅 ひとり親 と子 その他 親族世帯 全国共同住宅 都区部マンション 非親族 世帯 単独世帯 都区部一戸建て (注)都区部マンション:ここでは 3 階建て以上の共同住宅をマンションとした (出所)総務省統計局「平成 20 年住宅・土地統計調査報告」を基にニッセイ基礎研究所が作成 5| |不動産投資レポート 2010 年 10 月 6 日|Copyright ©2010 NLI Research Institute All rights reserved (2)住宅延べ面積 都区部の住宅の延べ面積 6 をみると、持ち家一戸建て、持家マンション、賃貸木造アパート、賃貸 マンションの4区分では、持家一戸建てが最も広く(平均 111 ㎡)、次いで持家マンション(同 65 ㎡)、賃貸マンション(同 38 ㎡)、賃貸木造アパート(同 25 ㎡)となっている(図表-10)。延べ 面積別に見ると、29 ㎡以下の構成比は、持家一戸建てでは全体の 0%、持家マンションで 5%であ るのに対し、賃貸マンションで 42%、賃貸木造アパートで 75%を占めている。反対に、70 ㎡以上 の比率は、持家一戸建てで 80%であるが、持家マンションでは 37%、賃貸マンションで 7%、賃貸 木造アパートで 1%となっている。 このように、住宅は、所有関係や建て方・階数(あるいは構造)ごとに広さに特徴がある。従っ て、各世帯がライフスタイルにあわせて必要な広さを求める場合、その面積を提供できる住宅は、 所有関係(持家か賃貸か)や建て方・構造別(戸建か共同住宅か、さらにアパートかマンションか) に、ある程度限定されてしまう。各世帯は、世帯収入などを考慮した上で、それぞれのライフステ ージにあった居住形態を選択していると考えられる。 図表-10 所有関係別・建て方別・構造別にみた延べ面積別住宅数および構成比(都区部) (住宅数) (構成比) (千世帯) 800 0% 10% 20% 30% 40% 50% 60% 70% 80% 90% 100% 0% 692 700 持家一戸建て (平均:111㎡) 5% 持家マンション (平均:65㎡) 5% 15% 30% 32% 17% 560 600 500 400 306 318 300 248 200 152 134 143 100 44 2 38 12 11 29㎡以下 30 ~ 49㎡ 持家一戸建て 31% 5% 1% 賃貸マンション (平均:38㎡) 42% 34% 18% 6% 1% 0% 21% 3%1% 0% 93 69 0 40% 281 269 249 18% 50 ~ 69 持家マンション 3 70 ~ 99 賃貸マンション 42 1 100 ~ 149 4 80 150㎡以上 賃貸木造アパート 賃貸木造アパート (平均:25㎡) 75% 29㎡以下 30 ~ 49㎡ 50 ~ 69 70 ~ 99 100 ~ 149 150㎡以上 (注)ここでは非木造の共同住宅をマンションとよび、木造の借家共同住宅を賃貸木造アパートと呼ぶ。 (出所)総務省統計局「平成 20 年住宅・土地統計調査報告」を基にニッセイ基礎研究所が作成 (3)世帯主年齢 ライフステージごとの居住状況を把握するには、居住世帯の年齢層の把握が不可欠である。以下 では、家計を主に支える者を世帯主と呼び、その年齢別に居住状況を整理する。 都区部の共同住宅では、すべての世帯主年齢で、持家より借家の世帯数が多い。ただし、マンシ ョン(ここでは 3 階建て以上の共同住宅をマンションとする)に関しては、60~64 歳でのみ、わず かながら持家が借家より多い(図表-11)。 持家の共同住宅では、1~2 階建ての低層に居住する世帯は非常に少ない一方、借家では、1~2 6 住宅の延べ面積とは、各住宅の床面積の合計をいう。なお、住宅とは、「ひとつの世帯が独立して生活を営むことができるように 建築または改造されたものをいう」。 6| |不動産投資レポート 2010 年 10 月 6 日|Copyright ©2010 NLI Research Institute All rights reserved 階建ての共同住宅に居住する世帯も少なくない。借家の共同住宅では、世帯主の年齢層が高くなる につれ、アパート(1~2 階建て共同住宅)居住世帯比率の低下が見えるが、これは、高齢の借家居 住世帯の多くが居住する公営の借家や都市再生機構・公社の借家のほとんどが 3 階建て以上の建物 であるからである。 図表-11 共同住宅の世帯主年齢別持家・借家世帯数 (千世帯) 300 248 243 250 225 200 173 191 157 174 150 179 122 138 100 85 79 102 83 76 99 82 72 88 81 78 102 90 89 71 64 77 64 43 16 5 73 55 54 76 79 48 16 4 - 103 85 86 76 81 44 50 118 101 85 75歳以上 70~74歳 65~69歳 持家マンション 60~64歳 55~59歳 借家共同住宅 50~54歳 45~49歳 40~44歳 35~39歳 30~34歳 25~29歳 25歳未満 持家共同住宅 借家マンション (注)ここでは、家計を主に支える者の年齢を世帯主年齢別とし、3 階建て以上の共同住宅をマンションとする。 本図表では、持家、借家の共同住宅数とマンション数の差分が 1-2 階の共同住宅数となる。 (出所)総務省統計局「平成 20 年住宅・土地統計調査報告」を基にニッセイ基礎研究所が作成 4. 持家マンションの居住世帯特性 都区部の持家マンション(3階建て以上の持家共同住宅)世帯(総数 79 万世帯)を世帯主年齢別 にみると、30 歳未満が 3%と低いが、30 歳代は 15%、40 歳代 20%、50 歳代 20%、60 歳代 18%、 70 歳以上 16%と、バランスが取れた比率となっている(図表-12)。 より詳しく見ると、持家マンションの居住世帯数は、25 歳未満は 4 千世帯にしかすぎないが、25 ~29 歳では 1.6 万世帯、30~34 歳では 4.3 万世帯、35~39 歳では 7.6 万世帯と増加し、その後は 40~44 歳の 8.3 万世帯をピークに、5 歳階級別には 8 万世帯かそれ以下で推移する。 家族類型別には、夫婦のみの世帯(世帯主年齢 35~39 歳で 1.6 万世帯)と、夫婦と子供世帯(同 3.4 万世帯)で、30 歳代まで(35 歳~39 歳の年齢層まで)に大きく増加する。それに比べ、単独 世帯では 45~49 歳まで穏やかに増加する傾向がある。 また、全ての世帯主年齢層で、単独世帯数が夫婦のみの世帯数を上回っている。単独世帯を男女 別にみると、女性の単独世帯は、35~39 歳で男性の単独世帯数を上回り、それ以降、常に上回る状 況が続く。 夫婦と子世帯は世帯主年齢 40~44 歳をピークに減少をはじめ、夫婦のみの世帯は 50~54 歳を底 に増加しはじめる。これは、子どもが世帯から独立したために、世帯区分が変わったことによる影 響などが考えられる。女性単独世帯の、55~59 歳以降における増加も、離別・死別・子どもの独立 など、加齢に伴う世帯構造の変化の影響が大きいと思われる。 7| |不動産投資レポート 2010 年 10 月 6 日|Copyright ©2010 NLI Research Institute All rights reserved 図表-12 持家マンションの世帯主年齢別世帯数(都区部) (世帯数) (構成比) (千世帯) 40 36 34 35 不明 8% 34 31 30歳未満 3% 29 30 24 27 25 22 21 20 16 15 17 13 13 11 10 10 10 0 2 6 7 13 11 11 9 10 9 8 9 5 3 5 60歳代 18% 75歳以上 70-74歳 65-69歳 男性単独世帯 40歳代 20% 6 9 7 7 60-64歳 ひとり親と子 55-59歳 50-54歳 夫婦と子 13 8 5 45-49歳 夫婦のみ 40-44歳 35-39歳 1 30-34歳 25-29歳 25歳未満 1 12 15 8 3 0 8 6 23 4 5 13 11 10 70歳以上 16% 21 17 15 15 30歳代 15% 50歳代 20% 女性単独世帯 (注)ここでは、家計を主に支える者の年齢を世帯主年齢別とし、また、3 階建て以上の持家共同住宅を持家マンションとする。 (出所)総務省統計局「平成 20 年住宅・土地統計調査報告」を基にニッセイ基礎研究所が作成 団塊世代や団塊ジュニア世代に代表されるように、人口・世帯構成が世代によって大きく異なる ため、実際の居住世帯特性や人口構造に対応した住宅需要を考えるには世代ごとの家族類型別構成 比や居住率(持家の場合は持家率)を見る必要がある(図表-13、図表-14)。 図表-14 から、都区部の持家マンション居住比率(持家率)をみると、夫婦のみの世帯と夫婦と 子世帯の居住比率は、世帯主年齢 35~39 歳まではほぼ同様に上昇するが、それ以降は夫婦のみの 世帯の比率だけが上昇し(45~49 歳まで)、夫婦と子世帯の居住比率は横ばいになる。また、女性 の単独世帯の持家マンション居住比率は、35 歳までは男性の単独世帯とほぼ同等(8%)であるが、 35~39 歳から大幅に上昇し、45~49 歳では 37%と、男性単独世帯の 19%のほぼ倍の比率になっ ている。 都区部における持家マンションへの居住比率(持家率)が増加する年代を整理すると、①夫婦と 子世帯では世帯主年齢 35~39 歳における 29%まで急速に上昇し 7 (その後は、50~54 歳までおだ やかな上昇となる)、②夫婦のみの世帯は 45~49 歳の 40%まで大幅な上昇が続き(その後、急速に 低下)、③女性単独世帯は 30~34 歳(8%)以降、45~49 歳(37%)まで大幅な比率上昇が見られ (その後低下)、④男性単独世帯は 45~49 歳(19%)までおだやかな上昇が続き(その後、15%程 度で推移)、⑤ひとり親と子世帯は 50~54 歳(25%)まで穏やかに上昇が続く、という傾向が見ら れる。 これらの持家マンションへの居住比率(持家率)が上昇する年齢で、都区部におけるマンション 購入が積極化していると考えられる 8 。 7 世帯主年齢 35-39 歳における夫婦と子世帯の持家マンション居住比率は 29%程度と、必ずしも高いとはいえないが、全体の世 帯数が大きいため、図表-12 で示されるように、35-39 歳のマンション居住世帯の 45%と半数近くを占めている。 8 ここで示した 2008 年の居住比率が今後も続くと仮定した場合の、将来の持家マンション世帯数の予測結果は、竹内一雅『東京都 区部マンション居住世帯の今後の見通し-平成 20 年住宅・土地統計調査報告の分析(2)』ニッセイ基礎研究所 での提供を予定し ている。 8| |不動産投資レポート 2010 年 10 月 6 日|Copyright ©2010 NLI Research Institute All rights reserved 図表-13 持家マンションの世帯主年齢別世帯数構成 比(都区部) 図表-14 世帯主年齢別・家族類型別持家マンショ ン居住比率(持家率)(都区部) 45% 0% 10% 総数 20% 30% 40% 60% 70% 25-29歳 30-34歳 50-54歳 15% 43% 55-59歳 60-64歳 15% 15% 16% 20% 20% 18% 19% 14% 15% 18% 15% 3% 夫婦のみ 夫婦と子 ひとり親と子 男性単独世帯 75歳以上 その他・不詳 70-74歳 6% 7% 21%24% 24% 8% 4% 2% 15% 50-54歳 女性単独世帯 0% 30% 11% 8% 3% 2% 7% 35% 11% 24% 18% 45-49歳 男性単独世帯 5% 12% 15% 9% 40-44歳 ひとり親と子 7% 27% 10% 12% 10% 26% 19% 21% 19% 35-39歳 夫婦と子 7% 25% 23% 21% 15% 30-34歳 6% 8% 14% 15% 9% 24% 18% 32% 26% 29% 24% 19% 25-29歳 夫婦のみ 7% 16% 35% 32% 20% 5% 17% 11% 11% 23% 25% 25歳未満 70-74歳 75歳以上 7% 18% 33% 30% 29% 4% 14% 11% 9% 29% 27% 65-69歳 4% 13% 12% 10% 10% 36% 20% 14% 16% 14% 9% 3% 65-69歳 41% 31% 30% 32% 32% 60-64歳 16% 30% 55-59歳 45-49歳 35% 29% 15% 16% 13% 7% 43% 19% 13% 4% 45% 20% 35-39歳 34% 37% 35% 10% 18% 36% 36% 16% 3% 40% 40% 8% 25% 36% 24% 100% 20% 26% 4% 15% 20% 90% 36% 41% 25歳未満 2%2%2% 80% 14% 7% 29% 22% 40-44歳 50% 女性単独世帯 (注)ここでは、家計を主に支える者の年齢を世帯主年齢別とし、3 階建て以上の共同住宅をマンションとする。家族類型における、その他・不 詳には「その他親族世帯」、「非親族世帯」を含む。なお、その他親族世帯には、三世代居住や兄弟姉妹での居住などが含まれる。 持家マンション居住率(持家率)は、世帯主年齢別家族類型別のマンション居住世帯数を、それぞれの都区部総世帯数で除して算出。 (出所)総務省統計局「平成 20 年住宅・土地統計調査報告」を基にニッセイ基礎研究所が作成 5. 賃貸マンションの居住世帯特性 賃貸マンションを3階建て以上の借家共同住宅とした場合、統計からは、民営賃貸マンションと、 公的賃貸マンション 9 、および(3 階建て以上の)給与住宅に分けることができる。 同じ賃貸マンションであっても、その居住世帯層は大きく異なる。民営賃貸マンションには主に 若年層が居住し、公的賃貸マンションには主に高齢者が居住している(図表-15)。世帯主年齢 25 歳未満で賃貸マンションに居住する世帯のうち 90%が民営賃貸マンションに居住する一方、70 歳 以上では賃貸マンション居住世帯の 6 割以上が公的マンションに居住している。 このように、同じ賃貸マンションでも、民営マンションと公的マンションでは全く異なる世帯特 性を持つため、以下では、それぞれ別に居住状況を記述する。 図表-15 賃貸マンションの世帯主年齢別世帯数および構成比 (世帯数) (構成比:世帯主年齢ごとに 100%) 191,300 200,000 100% 178,700 173,800 180,000 89.6% 90% 162,300 140,400 80% 138,200 140,000 120,000 100,000 84.8% 74.1% 70.7% 67.9% 70% 102,400 101,600 91,000 87,800 50% 78,900 77,400 40% 64,400 55,700 60,000 54,000 53,800 44,100 36,400 40,000 34,900 26,700 42.2% 63.2% 30% 28,500 20% 10% 600 9.8% 0.6% 34.2% 36.1% 10.5% 2.8% 9.4% 5.8% 10.9% 10.5% 15.1% 10.8% 19.9% 20.7% 12.2% 10.5% 8.1% 2.6% 1.2% 0.9% 0.6% 0% 55-59歳 民営賃貸マンション 50-54歳 45-49歳 40-44歳 35-39歳 30-34歳 25-29歳 25歳未満 総数 給与住宅 600 75歳以上 70-74歳 65-69歳 公的賃貸マンション 900 20.4% 8.9% 27,200 1,900 30.4% 75歳以上 31,300 7,200 60-64歳 民営賃貸マンション 49,900 18,400 55-59歳 50-54歳 45-49歳 40-44歳 35-39歳 30-34歳 25-29歳 25歳未満 借家マンション 40.4% 64.9% 70-74歳 600 - 56.5% 65-69歳 4,900 57.0% 60-64歳 20,900 19,700 18,800 16,800 19,600 14,900 12,100 11,100 8,300 17,900 10,000 61.5% 99,100 67,300 18,400 68.8% 60% 81,000 80,000 20,000 86.7% 78.6% 150,600 160,000 公的賃貸マンション 給与住宅 (注)ここでは、家計を主に支える者の年齢を世帯主年齢別とし、3 階建て以上の共同住宅をマンションとする。公営の借家、都市再生機構・公 社の借家のうち 3 階建て以上のものを公的賃貸マンションとした (出所)総務省統計局「平成 20 年住宅・土地統計調査報告」を基にニッセイ基礎研究所が作成 9 公営の借家、都市再生機構・公社の借家のうち 3 階建て以上のものを公的賃貸マンションとした。 9| |不動産投資レポート 2010 年 10 月 6 日|Copyright ©2010 NLI Research Institute All rights reserved (1)民営賃貸マンション 民営賃貸マンションの居住世帯層は若年層ほど多く、加齢に伴い減少していく(図表-16)。世帯 主年齢別にみると、30 歳未満が 23%、30 歳代が 28%、40 歳代が 16%、50~70 歳台が 21%と、 40 歳未満が過半数を占めている。 家族類型別にも同様の傾向が見られる。ただし、世帯数がピークとなる年齢層は異なり、単独世 帯では世帯主年齢 25~29 歳、夫婦のみの世帯では 30~34 歳、夫婦と子世帯では 35~39 歳がピー クとなっている。 若年層の居住比率の高さとともに、単独世帯の居住比率の多さも、民営賃貸マンションの特徴で ある(図表-17)。男性単独世帯の構成比は 36%、女性単独世帯は 29%に達し、全体の 65%を単 独世帯が占めている。若年層ほど、単独世帯の構成比は高く、25 歳未満の 90%から、50~54 歳で は 53%まで低下する(その後、再び構成比は高まる)。 民営賃貸マンション居住比率(居住世帯数を総世帯数で除したもの、持家世帯での持家率に相当) をみても、年齢とともに低下していくことが示されている(図表-18) 10 11 。 図表-16 民営賃貸マンションの世帯主年齢別世帯数(都区部) (世帯数) (構成比) (千世帯) 70 63 不明 12% 60 53 52 50 50 46 42 40 40 26 22 20 60歳代 7% 38 30 32 25 21 21 16 26 23 20 15 12 8 10 1 - 4 8 12 12 7 7 5 6 9 9 6 15 8 4 2 1 6 2 6 1 75歳以上 5 2 6 4 70-74歳 うち男性単独世帯 12 6 3 78 65-69歳 60-64歳 ひとり親と子 9 50歳代 10% 18 9 8 55-59歳 50-54歳 45-49歳 夫婦と子 7 40-44歳 夫婦のみ 6 35-39歳 30-34歳 2 25-29歳 25歳未満 1 30歳未満 23% 70歳以上 4% 30歳代 28% 40歳代 16% うち女性単独世帯 (注)ここでは、家計を主に支える者の年齢を世帯主年齢別とし、また、3 階建て以上の共同住宅をマンションとする。 (出所)総務省統計局「平成 20 年住宅・土地統計調査報告」を基にニッセイ基礎研究所が作成 10 なお、世帯主年齢が 30~34 歳の世帯と 45~49 歳の世帯における、民営賃貸マンションの居住比率の低下幅は、夫婦のみの世 帯で▲24 ポイント、男性単独世帯で▲11 ポイント、女性単独世帯で▲30 ポイントとなっており、同じ期間に、持家マンションの居住 比率(持家率)の上昇幅は、それぞれ+21 ポイント、+12 ポイント、+29 ポイントであり、これらの家族類型別の民営賃貸マンションでの 居住比率の低下幅が、持家マンションの上昇幅にほぼ等しくなっている。特に女性単独世帯の 40~44 歳から 45~49 歳における 民営賃貸マンション居住比率の急低下(▲16 ポイント)と持家マンション居住比率の急上昇(+13 ポイント)には関連がある可能性が 高い。もちろん、2つの世代の間には、結婚や出産、離婚、死別など、様々な家族構成の変化があるため、偶然の一致という可能 性もあるが、結果として、それぞれの家族類型別の民営賃貸マンションでの居住比率の低下幅が、持家マンションの上昇幅にほぼ 等しくなっていることが指摘できる。ただし、夫婦と子ども世帯や、一人親と子ども世帯では、同様の傾向はみられない。また、世帯 数の増減数は、民営賃貸マンションの減少が、持家マンションの増加数を大きく上回っているが、これは、例えば、結婚により、賃 貸マンションから持家マンションに移転する場合、総世帯数が減少することなどが影響していると考えられる。 11 持家マンションと同様に、ここで示した 2008 年の居住比率が今後も続くと仮定した場合の、将来の民営賃貸マンション世帯数の 予測結果は、別レポートに掲載予定(注 8 参照のこと)。 10| |不動産投資レポート 2010 年 10 月 6 日|Copyright ©2010 NLI Research Institute All rights reserved 図表-17 民営賃貸マンションの世帯主年齢別世帯数構 成比(都区部) 図表-18 民営賃貸マンションの世帯主年齢別・家族 類型別居住比率(都区部) 70% 0% 総数 10% 12% 20% 30% 12% 4% 1% 25歳未満 2%2% 25-29歳 30-34歳 35-39歳 10% 60% 16% 12% 20% 22% 50-54歳 13% 55-59歳 14% 2% 17% 20% 13% 32% 4% 17% 5% 10% 36% 17% 4% 27% 4% その他・不詳 14% 12% 9% 夫婦と子 ひとり親と子 14% 11% 9% 7% 7% 0% 夫婦のみ 18% 15% 12% うち男性単独世帯 6% 65-69歳 4% 18% 16% 18% 17% 10% 28% 20% 60-64歳 うち女性単独世帯 4% 25% 25% 24% 21% 21% 6% 6% 28% 26% 55-59歳 うち男性単独世帯 20% 31% 31% 33% 40% 33% 32% 50-54歳 32% 41% 30% 40% 39% 38% 45-49歳 24% 21% 46% 43% 42% 40-44歳 ひとり親と子 18% 51% 48% 47% 35-39歳 7% 5% 17% 29% 40% 52% 30-34歳 夫婦と子 26% 34% 49% 48% 48% 45% 4% 35% 34% 50% 25-29歳 夫婦のみ 27% 10% 8% 9% 7% 5% 55% 57% 54% 25歳未満 24% 22% 33% 8% 58% 13% 9% 7% 5% 5% 4% 4% 5% 75歳以上 65-69歳 14% 59% 70-74歳 19% 6% 31% 12% 62% 60% 7% 32% 7% 100% 7% 35% 4% 21% 60-64歳 90% 44% 18% 11% 80% 29% 42% 14% 15% 70% 36% 5% 1% 45-49歳 70-74歳 50% 46% 40-44歳 75歳以上 40% うち女性単独世帯 (注)ここでは、家計を主に支える者の年齢を世帯主年齢別とし、また、3 階建て以上の共同住宅をマンションとする。家族類型における、その 他・不詳には「その他親族世帯」、「非親族世帯」を含む。なお、その他親族世帯には、三世代居住や兄弟姉妹での居住などが含まれる。 マンション居住率は、世帯主年齢別家族類型別のマンション居住世帯数を、それぞれの都区部総世帯数で除して算出。 (出所)総務省統計局「平成 20 年住宅・土地統計調査報告」を基にニッセイ基礎研究所が作成 (2)公的賃貸マンション 公的賃貸マンション(公営の借家、都市再生機構・公社の借家のうち 3 階建て以上のもの)にお ける最大の特徴は、高齢世帯の居住比率の高さである(図表-19)(図表-20)。世帯主年齢 60 歳 台の構成比は 22%、70 歳以上は 27%に達し、その結果 60 歳以上が 50%と半数を占めている(65 歳以上では 39%)。参考までに、60 歳以上の世帯比率は、民営賃貸マンションで 21%、持家マンシ ョンで 34%である。 高齢世帯で特徴的なのは、夫婦のみ世帯および女性単独世帯の高齢世帯数が多いことである。ま た、高齢単身世帯(65 歳以上の単身世帯)数は 5 万 8 千世帯(公的マンション世帯数の 19%)で、 高齢夫婦のみ世帯(65 歳以上の夫婦のみ世帯)数は 3 万 7 千世帯(同 12%)に達している。 このように、公的マンションでは、高齢者世帯の居住比率の高さが大きな特徴であり、今後、ま すます、高齢者問題(高齢者の孤立への対応、高齢者介護など)への対応が必要となることが予想 される。 また、公的マンションの居住世帯に関しては、若年層における、ひとり親と子世帯の居住比率が 非常に高いのがもう一つの特徴である(図表-21)。30~44 歳のひとり親と子世帯では、その 18% が公的住宅に居住しており、これらの世帯の居住先として重要な役割を担っていると考えられる。 11| |不動産投資レポート 2010 年 10 月 6 日|Copyright ©2010 NLI Research Institute All rights reserved 図表-19 公的賃貸マンションの世帯主年齢別世帯数(都区部) (世帯数) (構成比) (千世帯) 25 22 30歳未満 2% 不明 12% 20 30歳代 10% 14 15 10 8 9 8 6 4 3 5 1 0 1 2 1 1 0 - 50歳代 14% うち男性単独世帯 75歳以上 70-74歳 65-69歳 ひとり親と子 60-64歳 55-59歳 夫婦と子 4 6 3 4 3 50-54歳 45-49歳 40-44歳 夫婦のみ 4 5 5 5 4 4 2 70歳以上 27% 5 55 45 3 25 3 2 2 35-39歳 0 30-34歳 25-29歳 25歳未満 1 3 5 4 2 3 4 1 10 10 6 6 5 6 40歳代 13% 12 11 60歳代 22% うち女性単独世帯 (注)ここでは、家計を主に支える者の年齢を世帯主年齢別とし、また、3 階建て以上の共同住宅をマンションとする。公営の借家、都市再生機 構・公社の借家を公的借家とした。 (出所)総務省統計局「平成 20 年住宅・土地統計調査報告」を基にニッセイ基礎研究所が作成 図表-20 公的賃貸マンションの世帯主年齢別世帯数構 成比(都区部) 図表-21 公的賃貸マンションの世帯主年齢別・家族 類型別居住比率(都区部) 25% 0% 10% 20% 21% 総数 25歳未満 0% 20% 50% 60% 12% 0% 70% 18% 16% 10% 100% 9% 33% 16% 19% 19% 20% 17% 17% 15% 22% 15% 5% 5% 7% 17% 50-54歳 32% 15% 24% 34% 22% 27% 60-64歳 20% 31% 65-69歳 13% 11% 11% 4% うち男性単独世帯 うち女性単独世帯 3% その他・不詳 0% 0% 0% 1% 1% 1% 1% 夫婦のみ 2% 8% 6% 3% 夫婦と子 ひとり親と子 うち男性単独世帯 75歳以上 43% 0% 0% 4% 8% 6% 70-74歳 4% 7% 6% 65-69歳 5% 6% 6% 5% 60-64歳 27% 30% 3% 4% 8% 7% 55-59歳 12% 5% 6% 6% 5% 4% 9% 7% 7% 40-44歳 ひとり親と子 13% 15% 7% 6% 5% 5% 9% 17% 7% 35-39歳 夫婦と子 8% 16% 16% 10% 7% 6% 30-34歳 夫婦のみ 6% 14% 6% 25-29歳 28% 75歳以上 10% 17% 10% 11% 12% 11% 11% 8% 25歳未満 34% 70-74歳 16% 12% 14% 13% 12% 50-54歳 19% 17% 22% 14% 13% 13% 12% 12% 45-49歳 55-59歳 11% 16% 14% 10% 45-49歳 16% 15% 15% 5% 7% 19% 17% 20% 11% 19% 37% 0% 14% 14% 43% 13% 90% 23% 38% 11% 80% 33% 26% 30-34歳 40-44歳 40% 19% 33% 25-29歳 35-39歳 30% うち女性単独世帯 (注)ここでは、家計を主に支える者の年齢を世帯主年齢別とし、また、3 階建て以上の共同住宅をマンションとする。また、公営の借家、都市再 生機構・公社の借家を公的借家とした。家族類型における、その他・不詳には「その他親族世帯」、「非親族世帯」を含む。なお、その他親族世 帯には、三世代居住や兄弟姉妹での居住などが含まれる。 マンション居住率は、世帯主年齢別家族類型別のマンション居住世帯数を、それぞれの都区部総世帯数で除して算出。 (出所)総務省統計局「平成 20 年住宅・土地統計調査報告」を基にニッセイ基礎研究所が作成 (3)民営賃貸マンションの家賃 民営賃貸木造アパート(木造の借家共同住宅)および民営賃貸マンション(非木造の借家共同住 宅)の家賃と延べ面積別の世帯数を区別に示したのが図表-22 と図表-23 である。都区部の平均 家賃 12 は、木造アパートで 6 万 6 千円、マンションで 9 万 6 千円、平均延べ面積は、木造アパート で 25 ㎡、マンションで 34 ㎡である。 区別の平均マンション家賃は、港区が 16.6 万円で最も高く、次いで、千代田区(15.9 万円) 、渋 12 50 円未満の家賃の住宅を含まない。 12| |不動産投資レポート 2010 年 10 月 6 日|Copyright ©2010 NLI Research Institute All rights reserved 谷区(13.5 万円)、中央区(13.4 万円)となっている。同様にマンションの平均延べ面積は、港区 が 42 ㎡で最も大きく、次いで千代田区(42 ㎡)、中央区(39 ㎡)となっている 13 。 図表-22 民営賃貸アパート・マンション別平均家賃 (都区部) 71㎡ 159 160 80㎡ 166 (千円/月) 180 70㎡ 135 134 140 60㎡ 112 37㎡ 36㎡ 36㎡ 40㎡ 27㎡ 28㎡ 28㎡ 21㎡ 21㎡ 22㎡ 24㎡ 30㎡ 34㎡ 33㎡ 31㎡ 31㎡ 25㎡ 22㎡ 22㎡ 24㎡ 24㎡ 30㎡ 33㎡ 38㎡ 32㎡ 36㎡ 24㎡ 21㎡ 20㎡ 23㎡ 24㎡ 23㎡ 25㎡ 31㎡ 35㎡ 38㎡ 34㎡ 37㎡ 35㎡ 30㎡ 24㎡ ㎡ マンション (注)一ヶ月あたり家賃が 50 円未満のものを除いた平均値。木造の共同住宅を木造アパート、非木造の共同住宅をマンションとした。 千代田区の木造アパートの平均延べ面積が非常に大きいのは、サンプル数が非常に少ないことによる影響と考えられる。 (出所)総務省統計局「平成 20 年住宅・土地統計調査報告」を基にニッセイ基礎研究所が作成 都区部の賃貸木造アパートと、賃貸マンションの家賃別に延べ床面積住宅数を示したのが、図表 -24 である。木造アパートでは、家賃 5 万円未満の住宅が全体の 35%を占める一方、マンション では 10%にすぎず、家賃 10 万円以上の住宅は、木造アパートでは 7%、マンションでは 32%とな っている。延べ面積は、29 ㎡以下の住宅が、木造アパートでは 75%であるのに対し、マンション では 51%となっている。 マンションのみに着目しても、区別に家賃水準や広さに大きな違いがある(図表-25、巻末参考 図表)。たとえば、主要区について、区内での構成比が最も高い家賃水準をみると、千代田区と渋谷 区では 10~15 万円であるが、中央区と港区では 8~10 万円、新宿区と世田谷区では 6~8 万円であ った。 また、家賃と延べ面積の関係でも、大きな違いがある。千代田区では家賃 20 万円以上の賃貸マン ション住宅の比率が高く、そこに占める 100 ㎡以上の住宅が多いことが特徴である。中央区では、 家賃 15~20 万円の住宅数が多いが、そこに占める 50~69 ㎡の構成比が高い。新宿区では、家賃 6 ~8 万円のマンション数が最も多く、次いで 8~10 万円、10~15 万円順となっており、これは、渋 谷区の構成比とは全く逆となっている。 このように、区別に賃貸マンションの家賃水準や延べ面積の構成比は大きく異なっており、それ ぞれのエリアでの居住世帯には、ある程度似通った年齢層、家族構成、ライフスタイルの世帯が集 まっている可能性がある。 ここでは、代表的な 6 区の家賃別・延べ面積別の民営賃貸マンションの住宅数を記載したが、参 考までに巻末に全 23 区の図表を掲載している。これらの情報は、賃貸マンションの開発などにおい ても、競合となるマンションの住宅数がすでにどの程度存在しているかなどの参考になると思われ る。 13 区別にみると、家賃の方が延べ面積よりも分散の度合いが大きい。民営賃貸マンションの変動係数(標準偏差/平均)は、家賃 で 0.243、延べ面積で 0.106 であった。 13| |不動産投資レポート 2010 年 10 月 6 日|Copyright ©2010 NLI Research Institute All rights reserved 江戸川区 葛飾区 足立区 練馬区 板橋区 荒川区 北区 豊島区 杉並区 中野区 渋谷区 木造アパート 世田谷区 大田区 目黒区 品川区 江東区 墨田区 台東区 文京区 新宿区 港区 中央区 千代田区 都区部 江戸川区 葛飾区 足立区 マンション 練馬区 板橋区 荒川区 北区 豊島区 杉並区 中野区 渋谷区 世田谷区 大田区 目黒区 品川区 江東区 墨田区 台東区 文京区 新宿区 港区 中央区 千代田区 都区部 木造アパート 42㎡ 10㎡ 17㎡ 20㎡ 20 25㎡ 62 58 56 60 51 54 59 60 30㎡ 39㎡ 40㎡ 40 - 34㎡ 70 74 78 85 90 71 67 65 60 67 73 76 74 80 84 86 88 90 92 98 97 84 56 60 62 68 67 69 66 69 80 42㎡ 50㎡ 98 96 97 96 98 104 120 100 図表-23 民営賃貸アパート・マンション別平均延べ面積 (都区部) 図表-24 家賃別・延べ面積別民営賃貸アパート・マンション住宅数(都区部) (賃貸木造アパート) (賃貸マンション) (千世帯) 160 140 0 2 150㎡以上 100~149 70~99 50~69 30~49㎡ 29㎡以下 1 1 120 0 0 1 (千世帯) 400 26 12 100 8 350 64 300 2 23 90 0 1 3 150 109 0 40 100 3 1 20 20 3 11 5 8~10万円 10~15万円 0 6~8万円 木造アパート 296 143 21 50 1 1 15万円以上 1 1 42 95 46 27 3 10~15万円 15万円以上 0 6万円未満 6~8万円 8~10万円 住宅数 月額平均家賃 総数 5万円未満 5~7万円 7~10万円 10~15万円 15万円以上 50円未満除く 325,900 114,700 136,600 38,400 20,100 3,400 66,241 243,700 100,400 108,900 20,200 4,900 600 60,880 68,000 12,400 25,600 15,300 11,400 1,100 78,960 10,500 1,600 1,400 2,500 3,400 1,100 98,848 2,800 400 600 300 500 500 105,300 700 100 200 100 0 100 125,738 100 0 0 0 0 0 73,000 1,218,800 122,700 370,200 288,200 293,500 99,900 96,257 615,200 95,200 296,300 154,500 46,200 3,200 74,633 371,600 16,900 64,200 108,100 142,800 26,600 101,016 174,900 6,300 8,000 22,700 89,900 42,100 127,818 44,500 3,200 1,100 2,300 13,200 21,000 166,202 8,800 800 400 400 1,400 4,500 285,290 3,700 100 100 100 100 2,500 663,473 総数 29㎡以下 30~49㎡ 50~69 70~99 100~149 150㎡以上 総数 29㎡以下 30~49㎡ 50~69 70~99 100~149 150㎡以上 マンション 6 17 155 15 6万円未満 150㎡以上 100~149 70~99 50~69 30~49㎡ 29㎡以下 0 1 108 200 100 13 250 80 60 0 0 (注)ここでは家計を主に支える者の年齢を世帯主年齢とし、木造の共同住宅を木造アパート、非木造の共同住宅をマンションとした。 (出所)総務省統計局「平成 20 年住宅・土地統計調査報告」を基にニッセイ基礎研究所が作成 図表-25 家賃別・延べ面積別民営賃貸マンション住宅数(主要区別) (千代田区マンション) 2,000 1,800 1,600 1,400 40 50 150㎡以上 100~149 70~99 50~69 30~49㎡ 29㎡以下 0 10 80 10 0 20 0 60 90 800 0 20 600 400 60 100 130 0 0 30 6万円未満 14| 7,000 6,000 1,000 0 8,000 0 0 760 1,200 200 (中央区マンション) 20 40 10 1,010 970 4,000 440 500 8~10万円 10~15万円 0 15~20万円 130 0 20 3,810 6,260 3,000 2,000 1,000 300 40 330 0 10 230 350 390 6~8万円 5,000 0 0 10 140 800 150㎡以上 100~149 70~99 50~69 30~49㎡ 29㎡以下 180 20 20万円以上 0 120 140 470 0 10 30 6万円未満 110 270 40 90 0 0 0 1,050 1,290 6~8万円 2,920 8~10万円 |不動産投資レポート 2010 年 10 月 6 日|Copyright ©2010 NLI Research Institute 1,690 1,710 1,470 10~15万円 60 15~20万円 230 0 20万円以上 All rights reserved 3 5 (港区マンション) (新宿区マンション) 16,000 25,000 14,000 140 700 12,000 0 0 1,610 210 1,620 150㎡以上 100~149 70~99 50~69 30~49㎡ 29㎡以下 20 0 10,000 8,000 0 0 60 1,870 20,000 40 270 2,990 15,000 150 1,690 11,110 4,000 0 170 240 2,000 320 590 430 190 420 120 1,200 0 0 20 0 10 1,050 19,190 200 45,000 5,000 5,960 4,090 8~10万円 10~15万円 2,060 590 420 15~20万円 0 90 340 140 830 1,860 300 1,850 6万円未満 6~8万円 8~10万円 10~15万円 15~20万円 30 1,670 150㎡以上 100~149 70~99 50~69 30~49㎡ 29㎡以下 0 0 920 0 80 7,440 100 740 10,000 90 630 6,000 0 30 20 30 40 60 0 210 8,000 40,980 150㎡以上 100~149 70~99 50~69 30~49㎡ 29㎡以下 50 12,000 9,090 1,470 5,480 21,010 15,000 10,000 5,000 4,000 280 540 0 30 80 21,230 7,440 1,650 6,580 0 6万円未満 6~8万円 560 480 530 0 20万円以上 14,000 35,000 20,000 60 300 2,330 440 (渋谷区マンション) 2,890 25,000 20 0 5,180 0 20万円以上 0 0 40 40,000 30,000 7,040 15,310 (世田谷区マンション) 50,000 0 0 1,480 1,680 6~8万円 10,000 1,200 240 6万円未満 150㎡以上 100~149 70~99 50~69 30~49㎡ 29㎡以下 60 0 4,130 6,000 0 50 8~10万円 10~15万円 7,160 0 0 4,810 0 3,510 480 280 1,880 490 110 0 20万円以上 15~20万円 2,000 0 960 0 40 60 5,510 5,270 1,020 0 6万円未満 6~8万円 8~10万円 10~15万円 270 850 0 180 710 460 600 2,430 1,590 120 670 90 20万円以上 15~20万円 (注)ここでは、非木造の共同住宅をマンションとした。 (出所)総務省統計局「平成 20 年住宅・土地統計調査報告」を基にニッセイ基礎研究所が作成 6. 世帯収入と居住状況 世帯の年間収入と居住状況の関連をみるため、都区部における世帯主の年齢別・世帯収入別に、 所有関係(持家、借家など)と建て方別の世帯数を整理した 14 (図表-26)。 都区部では、年収 300 万円未満の世帯が全体の 24%(101 万世帯)、300~500 万円が 23%(96 万世帯)、500~700 万円が 15%(61 万世帯)、700~1000 万円が 13%(54 万世帯)、1000 万円以 上が 10%(42 万世帯)となっている(図表 27)。 図表-27 の年収別構成比をみると、年収が高いほど、持家居住比率と給与住宅居住比率が高くな る。反対に、年収が低いほど、公的借家、民営木造借家の居住世帯比率が高い。民営非木造借家世 帯は、300~500 万円で最も高いが、全体的には年収が低いほど居住世帯比率が高い傾向にある。 図表-27 は総数であるため、年齢層の違いによる影響が区別できない。具体的には、年齢が進む ほど持家世帯数が多く、かつ収入が高くなる一方、65 歳以上では突然、収入 500 万円未満の世帯数 が多くなるなどの影響が含まれている。 14 ここで利用した統計表では、所有関係別と建て方別のクロス集計がとれなかったため、これまでのようなマンション区分はできな い。そこで、以下では、統計表の記述に従い木造借家、非木造借家の表現を用いる。 15| |不動産投資レポート 2010 年 10 月 6 日|Copyright ©2010 NLI Research Institute All rights reserved そこで、年齢の違いによる所有関係や所得の違いの影響を排除するため、住宅の一次取得層にも 重なる 35~44 歳の世帯状況をみる(図表-28)。年収別の世帯構成比をみると、総数(図表-27) と同様、年収が高いほど持家と給与住宅居住比率が高く、年収が低いほど公的借家および民営木造 借家の構成比が高くなっている。この年代では、民営非木造借家居住比率でも年収が低いほど構成 比は高く、300 万円未満と 300~500 万円未満では、ともに 52%と過半数を占めている 15 。 このように、所有関係と居住世帯の収入には、ある程度の関連性があると考えられる。 図表-26 都区部居住世帯の年齢別・収入別世帯数 総数 (主世帯) 所有関係別 持家 借家 建て方別 戸建 公的借家 主世帯総数 総数 300万円未満 300~500 500~700 700~1000 1000万円以上 25歳未満 総数 300万円未満 300~500 500~700 700~1000 1000万円以上 25~34歳 総数 300万円未満 300~500 500~700 700~1000 1000万円以上 35~44 総数 300万円未満 300~500 500~700 700~1000 1000万円以上 45~54 総数 300万円未満 300~500 500~700 700~1000 1000万円以上 55~64 総数 300万円未満 300~500 500~700 700~1000 1000万円以上 65歳以上 総数 300万円未満 300~500 500~700 700~1000 1000万円以上 4,177,700 1,008,500 956,100 614,500 535,600 423,500 170,300 135,500 25,200 1,500 900 200 607,500 117,200 260,400 120,800 60,800 21,700 697,800 74,900 176,100 184,300 144,900 96,600 551,700 71,300 102,500 101,500 135,800 126,700 635,200 150,800 143,300 99,600 114,200 113,100 950,900 442,200 241,300 103,900 76,400 63,500 1,768,700 330,900 379,200 311,700 339,800 320,300 6,100 5,200 500 200 0 0 80,500 5,700 26,900 24,500 16,200 7,200 262,200 10,600 43,000 70,500 76,200 62,000 298,000 20,100 38,700 55,200 88,000 96,000 379,700 56,500 72,300 67,300 88,200 95,300 641,700 226,500 194,300 92,300 69,600 58,800 2,092,900 677,500 577,000 302,700 195,700 103,300 157,900 130,300 24,700 1,300 900 200 500,500 111,500 233,500 96,300 44,600 14,600 414,700 64,400 133,000 113,800 68,800 34,800 240,000 51,100 63,700 46,300 47,800 30,900 241,200 94,300 71,000 32,300 26,000 17,700 286,200 215,800 47,100 11,600 6,900 4,600 民営借家 308,300 148,300 66,300 35,500 18,100 7,800 700 400 100 100 0 0 16,000 3,100 5,900 4,200 1,800 700 39,700 9,000 12,800 10,600 5,000 2,200 36,600 10,900 11,200 7,800 4,800 2,300 57,900 25,400 17,500 8,500 4,700 1,800 121,200 97,200 18,100 3,800 1,400 500 1,631,100 513,900 481,300 235,500 144,600 73,900 145,800 121,400 21,700 1,100 800 200 443,900 105,500 210,400 77,500 37,600 13,100 336,700 54,400 115,600 91,600 49,600 25,500 179,700 39,900 51,100 35,400 33,100 20,200 170,900 67,700 51,800 21,900 18,500 11,200 161,400 117,600 28,300 7,200 4,700 3,200 共同住宅 その他 給与住宅 木造 非木造 400,100 1,231,000 171,900 342,000 105,900 375,400 44,000 191,500 25,200 119,400 10,100 63,800 30,700 115,100 26,500 94,900 4,000 17,700 100 1,000 100 700 0 200 80,400 363,500 25,100 80,400 37,900 172,500 11,800 65,700 4,500 33,100 1,100 12,000 65,500 271,200 15,700 38,700 24,300 91,300 15,200 76,400 7,600 42,000 2,600 22,900 42,700 137,000 13,800 26,100 12,300 38,800 7,600 27,800 6,000 27,100 3,000 17,200 59,500 111,400 28,800 38,900 16,300 35,500 6,900 15,000 5,300 13,200 2,300 8,900 73,200 88,200 58,000 59,600 10,400 17,900 2,100 5,100 1,700 3,000 800 2,400 木造 153,500 15,100 29,500 31,800 33,200 21,700 11,400 8,300 2,900 200 0 0 40,600 2,900 17,400 14,500 5,100 800 38,300 800 4,600 11,400 14,300 6,900 23,700 400 1,600 3,200 10,100 8,300 12,400 1,200 1,600 1,700 3,000 4,800 3,600 1,000 800 600 500 900 1,012,200 219,600 216,400 155,300 168,000 162,800 1,300 900 100 100 0 0 25,500 2,500 7,900 7,300 4,600 2,200 110,000 6,400 18,800 27,500 30,700 23,600 147,800 12,200 20,500 25,700 39,100 46,700 218,400 33,900 42,100 37,400 47,700 52,300 434,400 159,700 124,500 56,200 45,100 37,300 3,082,600 772,100 724,800 449,100 356,700 247,900 168,000 134,000 24,900 1,400 900 300 577,000 113,800 251,000 112,700 55,500 19,000 579,200 67,700 155,300 154,800 112,700 71,400 393,600 58,000 80,300 74,600 93,800 77,000 400,300 114,200 97,800 59,600 63,700 56,600 488,900 272,300 110,800 44,200 28,500 22,800 非木造 454,700 160,600 100,900 42,300 23,200 9,100 32,700 26,900 3,800 100 100 0 83,200 24,500 36,800 11,000 4,100 600 60,400 14,300 21,200 13,600 6,100 1,800 37,800 11,700 9,600 6,700 4,900 2,600 57,400 25,700 14,700 6,200 5,100 2,600 81,100 53,900 13,800 4,600 2,800 1,400 2,628,000 611,500 624,000 406,700 333,600 238,800 135,300 107,100 21,100 1,300 800 200 493,800 89,300 214,200 101,700 51,400 18,400 518,800 53,400 134,100 141,200 106,600 69,600 355,800 46,300 70,600 67,900 89,000 74,400 342,800 88,500 83,100 53,400 58,600 54,000 407,800 218,300 96,900 39,600 25,700 21,400 82,800 16,700 14,900 10,100 10,900 12,800 1,000 600 100 0 0 0 4,900 1,000 1,400 700 800 500 8,600 800 2,000 1,900 1,600 1,700 10,300 1,200 1,700 1,200 2,900 3,000 16,600 2,700 3,400 2,500 2,900 4,200 27,600 10,100 6,100 3,500 2,800 3,400 (注)ここでは、家計を主に支える者の年齢を世帯主年齢別とし、公営の借家、都市再生機構・公社の借家を公的借家としてまとめた。 (出所)総務省統計局「平成 20 年住宅・土地統計調査報告」を基にニッセイ基礎研究所が作成 図表-27 所有関係別・建て方別・構造別世帯の年間収入別世帯数・構成比(都区部) (世帯数) (年収別構成比) 0% 800,000 700,000 10% 20% 総数 30% 40% 42.3% 50% 60% 7.4% 9.6% 70% 80% 90% 29.5% 100% 3.7% 600,000 300万円未満 32.8% 14.7% 17.0% 33.9% 1.5% 500,000 300~500万円 400,000 300,000 39.7% 500~700万円 6.9% 50.7% 11.1% 39.3% 5.8% 7.2% 3.1% 31.2% 5.2% 200,000 700~1000万円 100,000 0 63.4% 1000万円以上 持家 300万円未満 借家 公的借家 300~500万円 民営木造 借家 500~700万円 民営非木造 借家 700~1000万円 3.4%4.7% 75.6% 22.3% 1.8% 2.4% 15.1% 6.2% 5.1% 給与住宅 1000万円以上 持家 公的借家 民営木造 借家 民営非木造 借家 給与住宅 (注・出所)図表-26 と同様。 15 借家世帯に居住する収入 700 万円以上の世帯は、24~34 歳で 6 万世帯、35~44 歳で 10 万世帯、45~54 歳で 5 万世帯であ る。これらのうち、一定割合は持家志向のある潜在的な持家取得層と考えて良いと思われる。 16| |不動産投資レポート 2010 年 10 月 6 日|Copyright ©2010 NLI Research Institute All rights reserved 図表-28 世帯主年齢 35~44 歳の所有関係別・建て方別・構造別世帯の年間収入別世帯数・構成比(都区部) (世帯数) (年収別構成比) 0% 140,000 120,000 総数 100,000 300万円未満 10% 20% 30% 40% 5.7% 37.6% 14.2% 50% 60% 70% 90% 100% 5.5% 38.9% 9.4% 1.1% 51.7% 21.0% 12.0% 80% 80,000 300~500万円 7.3% 24.4% 2.6% 51.8% 13.8% 60,000 500~700万円 6.2% 41.5% 5.8% 8.2% 38.3% 40,000 52.6% 700~1000万円 20,000 0 持家 300万円未満 借家 公的借家 300~500万円 民営木造 借家 500~700万円 民営非木造 借家 700~1000万円 給与住宅 1000万円以上 1000万円以上 2.7% 2.3% 64.2% 持家 公的借家 29.0% 3.5%5.2% 民営木造 借家 民営非木造 借家 23.7% 9.9% 7.1% 給与住宅 (注・出所)図表-26 と同様。 7. 借家居住世帯の収入と家賃 次に、借家世帯の収入と家賃の関係についてみていく。年間収入別に借家世帯の世帯数構成比を みると、300 万円未満の世帯が 32%(68 万世帯) 、300~500 万円が 28%(58 万世帯) 、500~700 万円が 15%(30 万世帯)、700~1000 万円が 9%(20 万世帯)、1000 万円以上が 5%(10 万世帯) となっている(図表-29)。 世帯収入が 300 万円未満の世帯が、各家賃水準の住宅に占める構成比は、6 万円未満では 49%、 6~8 万円では 37%、8~10 万円では 25%、10~15 万円では 17%、15~20 万円では 11%、20 万 円以上では 7%と低下していく。なお、年収 300 万円未満で、20 万円以上の家賃の住宅に居住する 世帯のうち、41%は 65 歳以上の世帯である。 年齢別による影響を排除するため、世帯主年齢 25~34 歳の世帯の収入と家賃をみると、家賃 8 万円未満に居住する構成比は、年収 300 万円未満で 71%、300~500 万円で 52%、500~700 万円 で 38%、700~1000 万円で 31%、1000 万円以上で 25%と、年収が高いほど低家賃マンションへ の居住比率は少なくなっている 16 17 。 このように、前項で分析した所有関係と居住世帯の収入との間の関連性と同様、借家世帯の収入 と家賃にもある程度の関連があると考えられる。これらの関連性は、不動産物件の仕様とターゲッ ト世帯の設定など、物件開発等への示唆を与えてくれる情報と思われる。 16 ただし、高収入階層でも、6 万円未満の家賃居住比率が一定率存在しており、こうした低家賃には、親族の所有住宅への支払い などの特殊な理由も考えられると考えられる。 17 世帯数が最も多い収入 300~500 万円の借家居住世帯で、最も多いのが家賃 6~8 万円の住宅(37%)であり、次いで 8~10 万 円(24%)、10~15 万円(17%)、6 万円未満(16%)、15~20 万円 2%、20 万円以上(1%)と、かなり分散が見られる。 17| |不動産投資レポート 2010 年 10 月 6 日|Copyright ©2010 NLI Research Institute All rights reserved 図表-29 借家世帯の年間収入別・家賃別世帯数・構成比(都区部) (世帯数) (家賃別構成比) 0% 300,000 10% 20% 30% 40% 50% 32.4% 総数 60% 70% 27.6% 80% 90% 14.5% 100% 9.4% 4.9% 250,000 49.0% 6万円未満 20.7% 9.0% 6.2% 3.1% 200,000 37.2% 6~8万円 32.9% 11.6% 4.6%1.4% 150,000 25.0% 8~10万円 100,000 17.4% 10~15万円 50,000 15~20万円 20万円以上 0 6万円未満 6~8万円 300万円未満 8~10万円 300~500万円 10~15万円 500~700万円 15~20万円 700~1000万円 34.4% 28.4% 10.9% 21.7% 18.4% 6.9% 18.9% 14.6% 20.0% 15.0% 8.8% 16.9% 23.6% 2.6% 7.2% 20.5% 20.0% 37.7% 20万円以上 300万円未満 1000万円以上 300~500万円 500~700万円 700~1000万円 1000万円以上 (注・出所)図表-26 と同様。 図表-30 世帯主年齢 25~34 歳借家世帯の年間収入別家賃別世帯数・構成比(都区部) (世帯数) (家賃別構成比) 100,000 0% 90,000 10% 総数 20% 30% 40% 50% 60% 70% 80% 90% 100% 8.9% 2.9% 19.2% 46.7% 22.3% 80,000 6万円未満 70,000 60,000 6~8万円 0.4% 3.2% 13.1% 52.9% 30.4% 5.9%1.5% 19.9% 45.3% 27.6% 50,000 8~10万円 40,000 30,000 10~15万円 24.6% 40.5% 11.9% 7.7% 1.0% 22.6% 49.3% 19.4% 17.9% 20,000 15~20万円 19.0% 26.8% 21.0% 23.9% 8.8% 10,000 20万円以上 3.1% 0 6万円未満 6~8万円 300万円未満 8~10万円 300~500万円 10~15万円 500~700万円 15~20万円 700~1000万円 20.0% 35.4% 26.2% 16.9% 20万円以上 300万円未満 1000万円以上 300~500万円 500~700万円 700~1000万円 (年収別構成比) 0% 総数 10% 16.5% 300~500万円 16.0% 500~700万円 17.0% 1000万円以上 30% 40% 11.0% 8.2% 50% 60% 32.7% 20.4% 300万円未満 700~1000万円 20% 70% 22.7% 19.8% 37.1% 22.2% 34.2% 4.8% 7.5% 6万円未満 6~8万円 8~10万円 4.1% 1.3% 17.3% 25.5% 40.1% 2.1% 0.6% 4.5% 1.1% 12.3% 26.7% 10~15万円 100% 10.7% 1.6% 0.2% 24.0% 26.7% 19.5% 90% 20.0% 44.7% 11.9% 80% 15~20万円 3.8% 15.8% 20万円以上 (注・出所)図表-26 と同様。 18| |不動産投資レポート 2010 年 10 月 6 日|Copyright ©2010 NLI Research Institute All rights reserved 1000万円以上 5.0% 8. おわりに 平成 20 年住宅・土地統計調査追加集計結果で提供された、新たなクロス集計(世帯主の男女・年 齢別、家族類型別、所有形態別、建て方別世帯数など)は、住宅と世帯の居住特性とを詳細につな げる、極めて貴重な資料と思われる。これらの集計表は、これまでの主利用者である、公的な利用 や研究利用だけでなく、民間事業者や投資家にとっても、重要な基本情報になると考えている。 本稿は、多くの統計表の中から、われわれが重要と思われる統計表を用い、住宅・土地統計調査 の分析・利用方法の一例を提示したものである。ここでは、東京都区部を分析対象としたが、都道 府県および 18 大都市については、まったく同様の分析を行うことができる。 住宅市場は国民経済にとって非常に重要であるにもかかわらず、現在、住宅のストック統計とし ては、実質的に住宅・土地統計調査しか存在しないため、住宅の空家率(持家マンションや賃貸マ ンションの空家率を含む)などは、5 年に一度しか把握できない。本稿でみたように、同一都市で 持家マンションと賃貸マンションの需給バランスが大きく異なり、それぞれの空家率が大幅に乖離 するといったミスマッチが発生しているのには、住宅市場の好不況の変動の大きさに加え、空家率 などの情報不足も、ある程度影響しているのではないかと思われる。現在、国勢調査が事業仕分け の対象となるなど、統計調査の予算にも厳しい目が注がれているが、少子高齢化が進展する中で、 住宅の資産配分の無駄を少しでも減少させるためにも、住宅・土地統計調査については、5 年ごと の本調査のさらなる充実に加え、是非、中間年における簡易調査の実施を望みたい。 19| |不動産投資レポート 2010 年 10 月 6 日|Copyright ©2010 NLI Research Institute All rights reserved 参考図表 参考図表 区別家賃別・延べ面積別民営賃貸マンション住宅数(都区部、2008 年) (都区部賃貸マンション) 2,000 0 0 1 (千世帯) 400 8 350 (千代田区) 64 300 0 0 2 23 13 250 150㎡以上 100~149 70~99 50~69 30~49㎡ 29㎡以下 0 1 90 108 200 0 1 3 150 6 17 100 1,400 0 10 80 143 21 3 5 46 27 3 10~15万円 15万円以上 0 6~8万円 8~10万円 400 60 100 130 200 0 0 0 30 20 40 10 5,000 500 970 350 300 6~8万円 8~10万円 180 20 0 15~20万円 10~15万円 20万円以上 16,000 0 0 14,000 40 330 0 10 130 0 20 140 700 12,000 0 0 1,610 210 1,620 150㎡以上 100~149 70~99 50~69 30~49㎡ 29㎡以下 20 0 10,000 8,000 4,000 4,130 3,810 2,920 6,260 3,000 2,000 1,000 0 440 (港区) 8,000 10 140 800 1,010 390 (中央区) 6,000 0 60 0 20 600 6万円未満 150㎡以上 100~149 70~99 50~69 30~49㎡ 29㎡以下 230 90 42 95 7,000 10 0 20 800 296 6万円未満 760 1,200 1,000 155 50 1,600 0 0 40 50 150㎡以上 100~149 70~99 50~69 30~49㎡ 29㎡以下 1,800 120 140 470 0 10 30 6万円未満 110 270 40 90 0 0 0 1,050 6~8万円 8~10万円 1,470 1,710 1,690 1,290 60 15~20万円 10~15万円 6,000 0 0 20 4,000 2,000 230 0 20万円以上 0 120 1,200 11,110 320 590 430 0 170 240 6万円未満 190 420 0 10 (新宿区) 1,200 1,480 5,960 4,090 2,060 1,680 6~8万円 1,050 8~10万円 10~15万円 240 590 420 15~20万円 20万円以上 (文京区) 12,000 25,000 50 1,870 20,000 0 0 60 40 270 150㎡以上 100~149 70~99 50~69 30~49㎡ 29㎡以下 60 0 2,990 15,000 150 1,690 10,000 19,190 0 0 340 830 1,860 6万円未満 2,330 440 6~8万円 8~10万円 10~15万円 7,490 10 15~20万円 20 7,660 4,020 60 300 560 480 530 0 20万円以上 2,000 160 190 180 20 20 20 0 50 1,620 1,250 6~8万円 8~10万円 |不動産投資レポート 2010 年 10 月 6 日|Copyright ©2010 NLI Research Institute 70 290 1,150 700 150 650 560 0 70 10~15万円 15~20万円 20万円以上 0 6万円未満 20| 1,510 1,450 20 0 5,180 150㎡以上 100~149 70~99 50~69 30~49㎡ 29㎡以下 0 0 680 4,000 300 1,850 0 170 310 6,000 7,040 0 90 140 160 8,000 0 0 10 280 15,310 5,000 10,000 All rights reserved (続き) (台東区) (墨田区) 12,000 9,000 0 8,000 0 30 610 7,000 6,000 350 110 0 60 0 10 0 0 230 40 150㎡以上 100~149 70~99 50~69 30~49㎡ 29㎡以下 1,570 3,060 780 1,530 8,000 30 80 60 570 0 5,000 1,520 320 6,000 4,000 5,010 3,000 2,000 410 0 80 50 4,000 4,540 3,910 90 580 1,000 60 20 920 980 630 20 15~20万円 0 6万円未満 6~8万円 8~10万円 10~15万円 80 990 0 0 50 3,720 260 150 0 20万円以上 6~8万円 8~10万円 10,000 0 0 20 18,000 160 110 0 120 470 0 0 150㎡以上 100~149 70~99 50~69 30~49㎡ 29㎡以下 40 1,390 2,900 8,000 4,430 0 20 140 270 630 60 250 10~15万円 15~20万円 0 0 90 0 20万円以上 (品川区) 0 20 500 3,310 0 (江東区) 12,000 2,560 3,120 3,020 6万円未満 40 8,230 2,000 0 20 1,310 150㎡以上 100~149 70~99 50~69 30~49㎡ 29㎡以下 10,000 16,000 1,240 0 0 30 0 370 110 70 150㎡以上 100~149 70~99 50~69 30~49㎡ 29㎡以下 2,860 4,230 14,000 12,000 10,000 4,760 6,000 9,680 8,000 4,000 400 480 0 0 150 6,000 7,340 3,360 4,640 2,000 660 0 20 1,770 2,190 760 0 6万円未満 15,350 6~8万円 8~10万円 250 0 15~20万円 10~15万円 11,850 4,000 50 40 250 400 0 20万円以上 2,000 320 460 0 30 30 240 0 0 2,190 3,810 2,340 1,800 100 15~20万円 0 6万円未満 6~8万円 8~10万円 (目黒区) 10~15万円 20 60 300 410 70 0 20万円以上 (大田区) 12,000 25,000 0 200 0 10,000 140 0 8,000 600 0 40 0 150㎡以上 100~149 70~99 50~69 30~49㎡ 29㎡以下 20 1,300 0 130 0 0 150 20 0 0 260 1,850 20,000 0 750 150㎡以上 100~149 70~99 50~69 30~49㎡ 29㎡以下 90 3,800 6,860 15,000 10,050 1,870 6,000 5,630 10,000 17,010 4,000 2,000 7,220 90 730 0 0 50 300 5,520 2,810 10~15万円 890 20 15~20万円 1,050 0 6万円未満 21| 6~8万円 8~10万円 0 20 80 1,140 280 5,000 1,160 530 470 30 20万円以上 470 850 0 30 50 11,700 630 9,660 2,410 3,280 2,110 0 6万円未満 0 110 6~8万円 8~10万円 |不動産投資レポート 2010 年 10 月 6 日|Copyright ©2010 NLI Research Institute 10~15万円 All rights reserved 2,430 0 15~20万円 70 90 680 120 0 150 20万円以上 (続き) (世田谷区) 50,000 200 45,000 (渋谷区) 14,000 0 0 40 150㎡以上 100~149 70~99 50~69 30~49㎡ 29㎡以下 2,890 40,000 35,000 30 1,670 30,000 920 0 0 0 80 7,440 10,000 90 630 6,000 40,980 40 60 0 210 8,000 20,000 30 100 740 9,090 25,000 150㎡以上 100~149 70~99 50~69 30~49㎡ 29㎡以下 50 12,000 0 30 20 5,480 1,470 21,010 15,000 10,000 5,000 4,000 280 540 0 30 80 21,230 1,650 7,440 6,580 0 6万円未満 6~8万円 8~10万円 10~15万円 7,160 0 0 4,810 0 3,510 480 280 1,880 490 110 0 20万円以上 15~20万円 2,000 0 960 0 40 60 5,510 5,270 1,020 0 6万円未満 6~8万円 8~10万円 (中野区) 30,000 220 1,350 25,000 10~15万円 0 180 2,430 1,590 120 670 90 20万円以上 15~20万円 00 70 35,000 270 2,370 150㎡以上 100~149 70~99 50~69 30~49㎡ 29㎡以下 20,000 330 15,000 20 120 0 0 710 460 600 (杉並区) 0 0 20 25,090 270 850 0 50 150㎡以上 100~149 70~99 50~69 30~49㎡ 29㎡以下 30,000 25,000 20,000 0 0 250 860 40 670 3,600 15,000 170 5,990 30,320 4,460 3,170 10,000 0 0 90 310 5,000 510 10,000 9,610 9,640 600 5,230 0 130 3,240 2,380 740 190 15~20万円 0 6万円未満 6~8万円 8~10万円 10~15万円 190 660 20 210 420 90 140 0 20万円以上 0 0 140 6,860 6万円未満 6~8万円 8~10万円 0 60 18,000 180 150㎡以上 100~149 70~99 50~69 30~49㎡ 29㎡以下 1,890 14,000 12,000 0 10,000 170 400 0 0 250 90 120 30 40 40 14,210 3,110 150㎡以上 100~149 70~99 50~69 30~49㎡ 29㎡以下 12,000 0 0 120 610 12,600 6,000 4,000 4,540 0 0 1,150 0 6万円未満 6~8万円 0 100 40 4,850 4,000 22| 50 14,000 7,380 5,030 15~20万円 0 30 730 590 90 0 20万円以上 0 30 0 8,000 590 2,000 16,000 10,000 2,110 8,000 6,000 10~15万円 0 60 (北区) 120 16,000 1,070 2,110 810 0 1,390 0 (豊島区) 18,000 10,500 12,500 5,000 8~10万円 10~15万円 160 800 260 0 15~20万円 0 0 250 60 20 210 20万円以上 310 500 4,580 50 20 0 3,670 3,290 2,000 3,820 2,380 1,160 0 6万円未満 6~8万円 8~10万円 |不動産投資レポート 2010 年 10 月 6 日|Copyright ©2010 NLI Research Institute 10~15万円 All rights reserved 0 0 210 310 140 0 15~20万円 0 20 310 20 0 0 20万円以上 (荒川区) (板橋区) 0 0 20 8,000 670 80 7,000 0 1,020 150㎡以上 100~149 70~99 50~69 30~49㎡ 29㎡以下 0 360 6,000 5,000 80 0 0 50 30 260 0 0 2,140 480 4,000 00 20 30,000 7,070 20,000 15,000 230 1,520 0 0 30 0 0 0 7,850 9,870 3,720 3,870 12,650 1,000 280 120 540 130 140 10~15万円 15~20万円 1,690 0 6万円未満 6~8万円 8~10万円 0 0 5,000 0 0 100 20 0 0 20万円以上 6,340 0 30 620 570 0 15~20万円 3,050 200 10~15万円 0 6万円未満 6~8万円 8~10万円 (練馬区) 30,000 0 0 0 290 390 410 20,000 150㎡以上 100~149 70~99 50~69 30~49㎡ 29㎡以下 2,030 5,290 15,000 380 0 90 560 20,000 460 30 190 220 11,590 0 0 2,160 290 940 810 150㎡以上 100~149 70~99 50~69 30~49㎡ 29㎡以下 1,420 0 60 10,000 0 0 120 25,000 15,000 12,890 2,470 10,000 6,250 14,550 4,250 30 870 5,000 5,000 6,930 5,150 0 0 4,500 1,110 790 80 0 15~20万円 650 0 6万円未満 6~8万円 8~10万円 10~15万円 0 80 290 00 0 20万円以上 11,700 0 6万円未満 6~8万円 10,000 50 170 6,000 0 0 0 0 0 1,620 450 560 80 2,760 15,000 800 30 110 40 0 15~20万円 0 0 00 60 0 20万円以上 5,130 5,000 1,060 0 8~10万円 480 10~15万円 0 0 30 50 0 15~20万円 0 0 00 0 0 20万円以上 0 40 1,820 14,360 19,150 3,540 1,780 150㎡以上 100~149 70~99 50~69 30~49㎡ 29㎡以下 40 11,430 0 20 260 1,560 6~8万円 0 40 0 20,000 40 4,910 6万円未満 8~10万円 7,620 10,000 7,370 1,780 0 10~15万円 25,000 860 4,000 1,360 1,330 150㎡以上 100~149 70~99 50~69 30~49㎡ 29㎡以下 4,530 8,000 4,930 0 0 30 30,000 640 12,000 6,000 (江戸川区) 0 0 60 14,000 110 11,000 (葛飾区) 9,090 10,210 3,350 800 0 6万円未満 6~8万円 8~10万円 10~15万円 (出所)総務省統計局「平成 20 年住宅・土地統計調査追加集計結果」を基にニッセイ基礎研究所が作成 23| 50 0 110 00 0 20万円以上 (足立区) 25,000 2,000 0 1,500 20,400 10,000 2,000 110 2,090 2,950 6,050 3,000 150㎡以上 100~149 70~99 50~69 30~49㎡ 29㎡以下 25,000 |不動産投資レポート 2010 年 10 月 6 日|Copyright ©2010 NLI Research Institute All rights reserved 30 70 700 540 0 15~20万円 0 30 30 00 0 20万円以上
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