就労継続支援B型事業の利用 までのプロセス ~特別支援学校卒業生等の場合~ 平成26年5月 静岡市保健福祉局福祉部障害者福祉課 1 就労継続支援B型事業の対象者とは • 就労移行支援事業等を利用したが一般企業等の雇 用に結びつかない者や、一定年齢に達している者 などであって、就労の機会を通じ、生産活動に係る 知識及び能力の向上や維持が期待される者。 具体的には・・・ ① 就労経験がある者であって、年齢や体力の面で一般企業に雇用 されることが困難となった者 ② 就労移行支援事業を利用(暫定支給決定での利用期間を含む) した結果、B型の利用が適当と判断された者 ③ ①、②に該当しない者であって、50歳に達している者又は障害基礎年金 1級受給者 2 特別支援学校の卒業生等が 就労継続支援B型を利用する場合 本来の就労継続支援B型事業の対象者ではない したがって・・・ 在学中に就労移行支援事業を利用する必要がある 3 経過措置について 【平成27年3月までの間】 H26年度卒業生(現3年生)が該当 市町村の「協議会等からの意見 を徴すること等」により、「就労継 続支援B型の利用がやむを得な い」ないしは「適当である」ことが 確認された者については、卒業 後の就労継続支援B型事業を利 用可能 ↓ 静岡市では、「区障害者相談支 援連絡調整会議事務局会議」に 意見を聴くこととしている 【平成27年4月以降】 平成27年度卒業生(現2年生)が該当 経過措置なし ↓ 在学中に就労移行支 援の利用が必要 4 支給決定までの流れ(現3年生・経過措置の場合) ① 就 労 継 続 支 援 B 型 利 用 の 申 請 ② 意 見 書 の 作 成 各特 支別 援支 機援 関学 校 ③提出 ④ 申 請 等 を 受 理 ⑧ 支 給 決 定 ⑤ 要 請 ⑦ 意 見 ⑥ 審内 議容 を 市 ⑨ 卒 業 後 、 就 労 B の 利 用 開 始 援区 事連障 務絡害 局調者 会整相 議会談 議支 5 支給決定までの流れ(現2年生以降の場合) ※点線部はH27.3までの期間は省略する 2次アセス メント 1次アセス メント ① 就 労 ( 者移 み行 な し支 が援 必の 要利 )用 申 請 ② サ ー ビ ス 等 利 用 計 画 案 の 作 成 相 談 支 援 事 業 所 ③ 暫 定 支 給 決 定 ( 3 日 間 ) 市 連携 ④ 実 (習 3 日に 間よ る ) を就 実労 施面 しの 市ア へセ 報ス 告メ ン ト 就 労 移 行 支 援 事 業 所 ⑤ 就 労 継 続 支 援 B 型 の 利 用 申 請 ⑥ サ ー ビ ス 等 利 用 計 画 案 の 作 成 相 談 支 援 事 業 所 ⑦ 支 給 決 定 市 連携 6 市内就労移行支援事業所の状況 平成26年5月1日現在 指定事業所数 定員数 12事業所 154人 (内訳) 指定事業所数 定員数 葵区 4事業所 66人 駿河区 3事業所 28人 清水区 5事業所 60人 市合計 12事業所 154人 ※うち1事業所は平成26年6月に再開予定 7 アセスメント実施手続きの流れ(就労移行支援事業所) Ⅰ事前準備 ① ② 利 用 者 と 利 用 契 約 の 締 結 特 別 支 援 学 校 等 か ら の 情 報 収 集 Ⅱ利用期間 ( 1 人 あ た り 約 3 日 の 実 習 利 用 ) Ⅲ結果の説明・報告等 Ⅳ事後手続 ③ ④ ⑤ ⑥ ⑦ 作 業 観 察 に よ る ア セ ス メ ン ト ア セ ス メ ン ト 結 果 の と り ま と め 利 用 者 に 対 す る 説 明 及 び 同 意 ア セ ス メ ン ト 結 果 の 報 告 給 付 費 の 請 求 ( 利 用 月 の 翌 月 ~ ) 8 アセスメント項目 領域 No. チェック項目 Ⅱ 対 人 関 係 Ⅲ 作 業 力 容 1 生活のリズム 2 健康状態 3 身だしなみ 4 金銭管理 5 交通機関の利用 6 規則の遵守 7 危険への対処 8 出席(出勤)状況 1 挨拶・返事 2 会話 3 意思表示 4 電話等の利用 用件を伝えるのに電話、メール、FAXを利用できる。 5 情緒の安定性 感情のコントロールができ、安定している。 6 協調性 1 体力 Ⅰ 日 常 生 活 内 起床、食事、睡眠などの生活リズムは規則正しい。 健康に気をつけ、自分で服薬管理し、良好な体調を保っている。 場に合った服装をし、清潔であるなど身だしなみはきちんとしてい る。 小遣い等を計画的に使う、必要なものを買う、保管するなど金銭管 理ができる。 通学(通所、通勤)に交通機関を一人で利用できる。 規則や決められたことを守る。 危険と教えられたことをせず、自分の安全を考えて行動する。 正当な理由(通院、病気、電車の遅れ等)のない遅刻・早退・欠席 (欠勤)はない。 相手に応じた挨拶・返事ができる。 会話に参加し、話についていくことができる。 自分の意思(参加したい、トイレ休憩をとりたい、助けてほしい等) を相手に伝えることができる。 他人と力を合せて助け合うことができる。 1日(7~8時間)を通して作業ができる体力がある。 2 指示内容の遵守 3 機器・道具の使用 4 正確性 ミスなく正確に作業する。 5 器用さ 器用に作業する。 6 作業速度 7 作業変化への対応 1 就労意欲 Ⅳ 2 質問・報告・連絡 作 業 へ の 態 度 3 時間の遵守 4 積極性 5 集中力の維持 6 責任感 7 整理整頓 【評価段階】 評価段階は4段階です。各段階の達成の目安は次のとおりです。 ・段階4 76~100%程度 できる・ある ・段階3 51~75%程度 だいたいできる・だいたいある ・段階2 26~50%程度 あまりできない・あまりない ・段階1 0~25%程度 できない・ない 指示通りに作業をする。 作業機器や道具類を教えられた通りに正しく使える。 必要とされる作業速度(指導員の作業速度)がこなせる。 作業の内容、手順等の変化に対応できる。 社会に出て働く意欲がある。 必要な時に適切な質問・報告(作業の終了、失敗等) ・連絡ができる。 時間(休憩時間、作業時間、締め切り等)を守る。 作業に自分から積極的に取り組む。 作業への集中力がある。 与えられた作業や当番などは最後までやる。 作業場の整理整頓ができる。 9 就労移行支援事業利用にあたる留意事項 • 就労移行支援は18歳以上の者のみ対象としていることから、利用申請に あたっては、事前に児童相談所に者みなし(18歳以上とみなす)をしても らう必要がある。 →児童相談所への手続きが必要 • 者みなしによる支給決定となるため、支給決定期間中(概ね3日間)は就 労移行支援以外の障害福祉サービス(居宅介護、短期入所など)及び放 課後等デイサービスの利用ができない。 →学校側による周知 • 暫定支給も計画相談支援(又は障害児相談支援)の対象とされている。 →平成26年度中の暫定支給決定分は、当該制度活用の初年度であること、 実習開始まで短期間であることから、サービス等利用計画案作成の対象 外とする。ただし、平成27年度より計画作成が必須となる。 10 特別支援学校生徒以外の場合の アセスメントにおける期間設定の考え方 • 利用者の状況、アセスメント実施場所等、様々な ケースが想定されるため、評価者の判断により期間 を3日間~2か月の範囲内で適切に設定して良いも のとする(厚生労働省事務連絡抜粋)。 • なお、アセスメントを行う期間として、利用者が就労 に係る十分の経験を得ることのできる期間として、 次の①の1か月間を基本スケジュールとして考えて いる(厚生労働省事務連絡抜粋) 11 ① 1ヵ月間(10日間~1ヶ月程度)基本期間 利用者の対象例 • 利用者の進路についての希望と、就労に関する能 力がマッチングしているか確認する必要があり、10 日間~1ヶ月間程度の時間をかけて利用者の作業 の様子を観察しながら確認する必要がある場合 • 作業の集中力の持続、体力・意欲・作業態度の持 続に心配があり、進路を確定するにあたり、10日間 ~1ヶ月程度の観察が必要な場合 12 ② 3日間~10日間 利用者の対象例 • 企業実習を経験しており、実習先の事業主も、利用 者の進路希望と同様の考え方である場合 • 事前情報や聞き取り結果から、地域事情等を勘案 すると事前に希望している進路が概ね妥当であり、 少しでも早く利用を開始する必要があると考えられ る場合 13 ③ 2ヶ月程度 利用者の対象例 • 利用者の進路に関する自己理解に大きな課題(過 小評価・過大評価等)があり、自己理解の改善に向 け、時間をかけた継続的な作業体験を行う必要が ある場合 • 作業の集中力の持続、体力・体調の持続、意欲・作 業態度の持続に加え精神面の安定に心配があり進 路を確定するにあたり、2ヶ月程度の観察が必要な 場合 14
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