平成29年度編入学試験に関する出題指針 (PDF/156KB)

平成 29 年度
編入学試験に関する出題指針
平成 29 年度編入学試験に関する出題指針
本学1年次修了に相当する基礎学力を確認するため、1年次開講科目のうち、
重要かつ基礎的科目について学力試験を実施します。その出題指針は、次のと
おりです。
1.英語(50 点・45 分)
試験内容は、長文読解と英作文とし、大学1~2年次程度の英語力を問
います。
英文和訳では、単なる機械的な翻訳ではなく、どういうことが書かれて
いるか、内容が十分に理解できているかを、また、和文英訳においては、
日本語の内容をよく理解して英語で表現しているかを見ます。
将来、薬学英語を読みこなすための基礎的な英語力が備わっているかを
確かめますので、科学的なものに限定せず、新聞、雑誌、エッセイ、論文
など、現代英語で書かれたさまざまな文章の中から出題します。
2.数学(50 点・45 分)
1)微分法
・導関数の定義とその意味
・微分法の諸公式(合成関数の微分法、逆関数の微分法、パラメーター表
示の関数の微分法、高階の導関数など)
・初等関数(有理関数、無理関数、指数関数、対数関数、三角関数、 逆三
角関数など)の微分
・テーラーの定理とテーラー展開
・微分法の応用
・偏導関数の定義とその意味
・多変数関数のテーラーの定理とテーラー展開
・多変数関数の極大と極小
2)積分法(重積分を除く)
・不定積分
・置換積分法と部分積分法
・初等関数の積分
・定積分の定義とその求め方
・広義積分
・定積分の応用
1
3)微分方程式(常微分方程式に限る)
・変数分離形と同次形
・1階線形微分方程式
・定数係数の2階線形同次および非同次微分方程式
・微分方程式の応用
★参考書
土井
勝著「薬学のための微分と積分」(日科技連)
3.基礎化学(100 点・60 分)
1) 元素の性質と周期律
・原子の構造、電子の性質、オービタルと量子数
・周期律と電子配置および元素の性質、ボーアの理論
・原子核の崩壊と放射線
2) 化学結合
・共有結合
・イオン結合、配位結合、水素結合、疎水結合、ファンデルワールス力
3) 物質の状態
・ボイルの法則、シャルルの法則
・理想気体の状態方程式、実在気体の状態方程式
・気体の液化、液体の気化、液体の凝固
・状態の変化、状態図
4) 溶液
・溶液の濃度、溶解度
・束一的性質 (蒸気圧効果、沸点上昇、凝固点効果、浸透圧)
5) 化学平衡
・化学平衡、平衡定数
・分配平衡
6) 化学反応
・酸塩基、酸塩基反応
・水素イオン濃度、緩衝液
・溶解度積、沈殿反応
・金属のイオン化傾向、電池、酸化還元、酸化還元反応
・配位子、錯イオン、金属錯体、錯生成反応
7) 化学反応速度
2
・反応速度の表し方、0 ~1 次反応式
・反応速度と温度、活性化エネルギー、触媒
8) 化学熱力学
・熱力学第1~ 第3法則、エンタルピー、エントロピー、自由エネルギー
・ヘスの法則、発熱反応と吸熱反応
9) 化学と情報
・国際単位
・化学反応と分離、クロマトグラフィー
・紫外-可視スペクトル、蛍光スペクトル、赤外スペクトル、核磁気共鳴ス
ペクトル
★参考書
大野公一・村田滋・錦織紳一
著「大学生のための例題で学ぶ化学入門」
(共立出版)
増田芳男・澤田清 編著「理系のための基礎化学」(化学同人)
4.基礎有機化学(100 点・60 分)
有機化学の基礎:
1) 原子の電子配置と共有結合
2) 混成軌道
3) 電子の動きと共鳴
有機化合物の構造と性質:
4) 構造式と化合物の分類、命名
5) シス-トランス異性と立体配座
6) キラル炭素と鏡像異性
7)ベンゼンと芳香族化合物
8)種々の有機化合物の構造と性質
有機化学反応
9)有機化学反応の分類と進み方
10)アルカンのラジカル反応
11)アルケンの求電子付加反応
12)ベンゼンの求電子置換反応
3
など
13)ハロアルカンの求核置換反応
14)カルボニル化合物の求核付加反応
15)カルボン酸とその誘導体の反応
★参考書
川端
潤
著
「ビギナーズ有機化学
第2版」(化学同人)
5. 基礎生物学(100 点・60 分)
1)生物の多様性と一様性
2) 遺伝情報の複製
3) 遺伝子の発現
4) 遺伝子発現の調節
5) 細胞の膜構造と細胞内小器官
6) 細胞骨格
7) 代謝
8) 生体エネルギー
9) 細胞周期
10) シグナル伝達
11) 発生と分化
12) 生殖と減数分裂
13)環境と動物の反応*
①刺激の受容と反応
(受容器と効果器,神経系)
②内部環境の恒常性
(体液と恒常性,自律神経系,内分泌系,生体防御)
★参考書
東京大学生命科学教科書編集委員会編 「生命科学 改訂第3版」 (羊土社)
*高等学校教科書
旧課程の生物Ⅰの「環境と動物の反応」が該当
新課程の生物基礎の「生物の体内環境の維持」が該当
4