精神障害者の理解と就労支援 PDFファイル

2004.12.16
但馬・丹波地域ジョブコーチ養成研修
社会就労センター(創)シー・エー・シー
北岡
祐子
精神障害者の理解と就労支援
1.精神障害とは
1)精神疾患について
・統合失調症
・気分障害
・神経症
・その他
2)日本における、精神障害者をめぐる状況
・歴史的背景
・目に見えない病がもたらすもの
2.精神障害の特徴
・認知障害…脳の機能障害
(情報の整理が苦手、言葉だけではイメージしにくい、自分中心に物事を捉えがち等)
・陰性症状…表情が乏しい、物事を楽しめない
・生活のしづらさ…認知障害に加え、入院期間や療養期間が長期にわたり、社会的学習の時期を
逸してしまうことによる経験不足、自信のなさ。
・ストレスに弱い…ストレス−脆弱性―対処技能モデル
・対人関係が苦手…病気をめぐる対人関係の中で多くの傷つき体験がある
3.精神障害者の職業リハビリテーション
1)就労への準備
・障害への理解…自分の障害名や症状、服薬内容を把握している(心理教育)
・ストレス管理…自分の苦手なストレスを知る、体調が悪くなりそうな前兆を知る
・リビングスキル、生活のリズム…身だしなみ、公共機関の利用、生活習慣等
・ソーシャルスキル…社会生活に必要な対人スキル
・職場での挨拶、マナー…挨拶、遅刻時の連絡、作業用具を丁寧に使う等
・職業適性…自分はどんな仕事が合っているのか、どんな仕事が好きか
どんな条件で働けるか
・意欲、動機付け…いろいろなことに挑戦したり、働くことに向けて努力する気持ち
・ソーシャルサポート…自分を支えてくれる家族、友人、関係機関の相談者
・社会経験を再構築する場…社会人として自信が持てるような様々な体験
2)いろいろな就労支援(ビデオ)
4.就労支援の実際(ジョブコーチの具体例)
1)仕事内容は必ず自分も体験…やってみてはじめて理解
2)仕事の手順をわかりやすく解説…精神障害の特徴をよく理解する
3)事業所の方と、利用者との橋渡し役…思わぬ誤解も
4)事業所の方への説明…精神障害についてわかりやすく説明できますか?
5.精神障害をもちながら働くことはできます
1)働くという意味
・収入を得る
・社会的な役割
・心理的満足
・健康維持
*働くことは人間にとって大切な営みです。
2)就労支援とは
・本人の健康な力、できる力、可能性を引き出し伸ばすこと
・その人に合った働き方を、ありとあらゆる方法で考え実行してみる
・失敗体験を作らない…体験して学ぶことの大切さ(チャレンジできてよかったね!)