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 教育庁報第619号PDF版
今月の主な内容
1 年頭の御挨拶(委員長)
・年頭所感(教育長)
2 平成26年第4回東京都議会定例会
3 第6回中学生「東京駅伝」大会の開催について
4 第21回東京都高等学校工業科生徒研究成果発表大会を開催しました
Topics
・都立学校ホットニュース(日野台高等学校)
・都立学校ホットニュース(足立新田高等学校)
3学期が始まりました
1月8日、都内の多くの公立小学校で3学期の始業式が行われました。
中央区立明正小学校では、校長先生から、
「3学期は登校日数が少ないですが、有意義に、中身の
あるものになるよう、目標を持って過ごしてください。元気で楽しい学校生活にしましょう。
」とお
話がありました。
式後、3年生の教室では子供たちが、お正月に挑戦した初めての書初めの作品を、先生に披露しま
した。子供たちは友だち同士で作品を見せ合ったり、楽しかった冬休みのことを話したりして、元気
に3学期をスタートしました。
PDF 版は、改ページ等の関係で Web 版と文言・記事の順
序等が若干異なる場合があります。ご了承ください。
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平成27年1月9日発行
東京都教育庁総務部教育情報課
電話 03-5320-6733
教育庁報第619号PDF版
年頭の御挨拶
東京都教育委員会 委員長 木村 孟
明けましておめでとうございます。本年もよろしくお願い申し上げます。
東京都教育委員会では、平成16年4月に「東京都教育ビジョン」を策定し、これを基本理念
として、5年にわたり様々な教育施策を展開致しました。平成20年の5月には「東京都教育ビ
ジョン(第2次)
」を、さらに平成25年4月には「東京都教育ビジョン(第3次)
」を打ち出し、
現在に至っております。これらの教育ビジョンは、いずれも東京都が取り組むべき教育の課題
のほとんど全てを網羅した極めて包括的なものとなっています。第3次ビジョンに盛り込んだ
10の「取組の方向」と23の「主要施策」は、いずれも重要なものばかりですが、私は「取組
の方向1―学びの基礎を徹底する」を最も重要なものと位置付けております。この取組に対し
て私どもが打ち出した主な施策は、
(1)学力調査の実施・分析に基づき、学校や児童・生徒
一人一人の課題とその解決策を明確にし、習熟度別少人数指導の充実を図るなど、授業改善を
推進する、
(2)小学校低学年からの反復学習により基礎的・基本的な内容の確実な定着を図
る、
(3)都立高校において、学校の設置目的に応じた学力スタンダードを設定し、その目標
に到達するまで指導を行う、の三つになります。第3次ビジョンを設定してから既に約1年半
が経ちました。この施策が効果を発揮したか否かを判断するには、もう少し時間が必要である
と思いますが、私は、全国学力・学習状況調査等の結果にその効果が徐々に出始めていると考
えています。
しっかい
文部科学省では、東日本大震災が発生した平成23年度を除いて、ここのところ毎年、悉皆あ
るいは抽出方式で、全国学力・学習状況調査を実施しています。調査では、国語・算数・数学
について、基礎的なA問題と応用的なB問題の双方を、公立学校の小学校第6学年と中学校第3
学年に課しています。東京都の結果は、従来の傾向として、小学生は比較的上位の成績を収め
ていますが、中学生の成績は全都道府県の下位1/4~1/3と甚だ芳しくないというものでした。
小学生については、直近の調査結果は従来とそれほど変わりませんが、中学生については、平
成22年度から大幅な改善傾向を示し始めました。平成19年度から平成26年度まで(平成23
年度は実施されていない)の全都道府県中の東京都の順位は、小学校:国語A11→5→8→11
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→8→11→7、国語B4→6→6→9→9→7→13、算数A10→8→16→6→10→14→13、算数
B7→3→2→4→4→8→5、中学校:国語A32→31→31→13→13→11→8、国語B25→20
→37→15→19→7→6、数学A33→28→26→19→11→12→12、数学B25→30→25→19
→9→13→10 となっています。平成26年度の中学校は、数学Aを除いた3科目において、
25年より順位を上げています。
なぜ中学生の成績でこのような急激な変化が起きたかについては、個に応じた指導の充実や
土曜授業の実施など、東京都の様々な教育施策によって、教育環境が良い方向に変わり始めた
ことが大きな要因であると考えられます。東京都は、平成22年度に、小1プロブレム、中1ギ
ャップの解消を目指して、独自財源による教員加配を実施致しました。平成23年度に実施し
た先生方に対するアンケート調査によりますと、加配がなされた結果、子供一人一人に目が行
き届くようになった、全体的に余裕が出来て学習指導にも工夫が凝らせるようになった等の声
が多く寄せられ、加配が、実質的効果に加えて、先生方の士気向上にも大きく貢献しているこ
とが明らかとなりました。それ以降も習熟度別学習が小学校第3学年から中学校第3学年で実
施できるよう、教員加配を続け、平成26年度現在で、加配教員の総数は、小学校で1,295人、
中学校で949人の多数に上っています。東京都の子供たちの学力向上については、ようやく少
し光が見え始めたと申し上げて良いかと思いますが、学力低位層が余り減っていないという厳
しい現実もあり、早急な対応が迫られています。
東京都教育委員会では、今後とも学力問題をはじめ教育ビジョンで打ち出した全ての課題に
鋭意取り組んで参る所存であります。都民の皆様の御理解と御支援をお願い申し上げます。
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年頭所感
東京都教育委員会教育長 比留間 英人
明けましておめでとうございます。
昨年2月に舛添知事が就任され、年末には、2020年東京オリンピック・パラリンピック競技
大会の成功とレガシーの継承・活用、東京に暮らす人々の夢・希望・幸せの実現に向けて、都
政運営の新たな指針となる「東京都長期ビジョン」が策定されました。今後は、教育の分野に
おいても、
「世界一の都市・東京」の実現に向けて、本ビジョンに示された取組について中長期
的な視点に立って必要な施策を計画的に講じていきます。
これまでも、東京都教育委員会は、平成25年に策定した東京都における教育振興基本計画で
ある「東京都教育ビジョン(第3次)
」に基づき、グローバル化の進展など変化の激しい時代に
主体的に対応し、日本の未来を担う人材を育成する教育を積極的に展開してきました。
しかしながら、平成24年はいじめ、平成25年は教員の体罰、そして昨年は、都立高校入試に
おける採点誤りなど、都民の信頼を揺るがす大きな問題が続けて起きました。このような問題
は、発生を未然に防止することが最重要であることは申し上げるまでもありません。しかし、
起こってしまったからには、その問題に正面から向き合い、解決策を見出し、着実に実行する、
そのような姿勢で取り組んできました。
本年も、東京都が直面している教育の諸課題に対して真摯に向き合い、区市町村教育委員会
や関係諸機関との連携を一層深め、子供たちの幸せを願い、将来の東京を支える人材を育成す
べく施策を積極的に展開してまいります。
それでは、本年取り組む重要な施策について、以下御説明いたします。
第一に、児童・生徒に「確かな学力」を育むには、学習の基礎・基本の徹底や学ぶ意欲の育
成が重要です。現状においては、特に小学校段階から、習熟の遅れがちな子供たちが、その学
年で学習する内容を理解しないまま進級し、次の学年での学習に支障をきたすとともに、その
ことが原因で学習全体に対する意欲も低下しているという実態があります。
このため都教育委員会は、小学校第5学年、中学校第2学年の児童・生徒全員を対象とする
都独自の学力調査を継続して実施するとともに、小学校第1学年から第4学年までの基本的な内
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容を繰り返し学習できるようにまとめた「東京ベーシック・ドリル」の活用を図ってきました。
その結果、全国及び都の学力調査において平均正答率が上昇するなどの成果が表れており、学
力を確実に身に付けさせる更なる取組が必要です。
本年は、児童・生徒に確実に基礎学力を定着させるため、小学校では第3学年以上の算数、
中学校では数学と英語の授業で、教員等の配置を拡充するなど指導体制の充実を図り、
「東京方
式習熟度別指導ガイドライン」に基づき、個々の学習状況に応じ、必要な場合には前の学年に
立ち戻る指導を徹底するなど、効果的な習熟度別指導を全都的に展開します。
都立高校においては、
「都立高校学力スタンダード」を基に各校それぞれが学力スタンダード
を作成して具体的な学習目標を明示し、校内で組織的・効果的な指導を行うとともに、到達度
を確認する学力調査を実施し、基準に到達するまで指導を行い、学力の定着を図ります。
第二に、グローバル社会で活躍できる人材の育成に向けた取組についてです。これまでにも、
高校生の留学支援の取組である「次世代リーダー育成道場」や独立行政法人国際協力機構(J
ICA)の青年海外協力隊の研修に準じた体験研修などにより、国際社会で活躍・貢献する人
材を育成してまいりました。昨年、
「次世代リーダー育成道場」の修了生と話す機会がありまし
たが、留学での成果や将来の夢・希望を堂々と述べている姿や将来、世界で活躍したいといっ
た意気込みに接して、強い感銘を受けました。
本年も、こうした取組を継続して行うことにより、グローバル社会で活躍できる人材の育成
を進めるとともに、中学・高校における少人数・習熟度別指導や都独自の英語教材の活用、英
語を使用する体験学習の充実等により、使える英語力を育成する教育を進めます。
また、英語科教員に対する育成の強化、JETプログラムで招へいした外国人指導者の活用、
国際バカロレア校の認定に向けた取組等を推進します。
第三に、2020年東京オリンピック・パラリンピック競技大会に向けての取組についてです。
平成26年度からオリンピック教育推進校を指定し、児童・生徒のオリンピック・パラリンピッ
クに対する理解啓発を進める取組を強化しています。
本年は、全ての児童・生徒にとって将来にわたり貴重な財産となるよう、オリンピック・パ
ラリンピックの歴史や意義、国際親善や世界平和に果たす役割などを理解するための都独自の
学習読本及び映像教材を作成するなど、オリンピック・パラリンピック教育を進めるとともに、
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有識者会議において、より具体的な施策等を検討していきます。
第四に、児童・生徒の不登校及び都立高校における中途退学対策についてです。不登校の児
童・生徒は、平成24年度までの減少傾向から、昨年度は増加傾向に転じています。また、都立
高校における中途退学者の数も、全体的には減少傾向にありますが、昨年度は約3,200人と、
いまだに多くの生徒が卒業できない現状があります。
本年は、スクールカウンセラーやスクールソーシャルワーカー、相談機関等との連携を強化
するとともに、不登校児童・生徒の実態を把握する調査を実施し、個々の状況に応じた支援の
充実を図ります。
また、各都立高校が目標を定めて組織的・計画的に中途退学の未然防止に取り組むとともに、
中退してしまった場合にも適時・適切な対応ができるよう、長期的な視点から切れ目のない支
援を目指し、モデル事業の拡充とともに、総合的かつ実効的な支援の方策について検討を進め
ていきます。
第五に、発達障害児への対応についてです。これまで、都においては、小・中学校に設置さ
れた情緒障害等通級指導学級を中心に、発達障害の児童・生徒に対する教育的支援を行ってき
ました。しかしながら、特に小学校においては、発達障害の児童は、ほぼ全ての小学校に在籍
をしていることから、今後は、全校に特別支援教室を設置し、一人でも多くの児童に適切な指
導を行う必要があります。
本年は、発達障害教育を推進するため、特別支援教室を全区市町村に導入することを目指し、
区市町村に対して、必要な支援を実施していきます。
このほか、平成25年9月に公表した「体罰根絶に向けた総合的な対策」に基づいた体罰の根
絶に向けた取組と昨年6月に策定した「いじめ総合対策」に基づいたいじめの未然防止や早期
発見・早期対応に向けた組織的な取組を確実に進めてまいります。
本年も、東京都の子供たちが夢や希望をもち、健やかに成長できるよう、職員が一丸となっ
て学校をしっかりと支え、都民の皆様の期待に応える教育施策を全力で推進してまいります。
どうぞ、よろしくお願いします。
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平成26年第4回東京都議会定例会
平成26年第4回都議会定例会が平成26年11月28日から12月25日までの会期で開催され、代表質問は
12月17日、一般質問は12月18日に行われました。教育に係る知事及び教育長への質問と答弁は次のとお
りです。
都議会本会議の会議録の速記録は、東京都議会ホームページ(http://www.gikai.metro.tokyo.jp/
record/proceedings/2014-4/)から御覧になることができます。
――― 代表質問 ───
◇ スクールソーシャルワーカーの活用について
小・中学校と同様に、高校や特別支援学校等においても、福祉面からの支援を必要とする状況がある
ことから、今後、都立学校でもスクールソーシャルワーカーを活用すべきと考えるが、見解を伺う。
【教育長】
スクールソーシャルワーカーは、子供の健全な育成のために、福祉分野の専門性を生かして、関係機関
等との連携を図り、学校への支援を行う役割を担っている。既に配置をしている区市町村からは、児童相
談所の職員とともに対応し、
保護者の虐待傾向が解消された事例や、
医療機関を含めた関係機関と連携し、
子供の問題行動が改善された事例などが報告されており、都教育委員会は今後も、区市町村における配置
の拡充を推進していく。
また、高校や特別支援学校においても、小・中学校から継続して福祉的な支援を必要とする状況が見ら
れるため、都立学校間を巡回して支援を行うなど、スクールソーシャルワーカーの具体的な活用について
早急に検討をしていく。
◇ 特別支援教室について
平成28年度から、特別支援教室を全公立小学校に順次導入していくとのことだが、既に実施している
モデル事業の成果と、今後、導入に向けた準備をどのように進めていくのか伺う。
【教育長】
発達障害の児童は、ほぼ全ての小学校に在籍していることから、全校に特別支援教室を設置し、一人で
も多くの児童に適切な指導を行う必要がある。
現在、4区市で実施しているモデル事業では、通級指導学級が設置されている学校に他校の児童が通っ
て指導を受ける形態から、教員が全ての学校を巡回し、児童が在籍校で指導を受ける形態に転換をした。
その結果、児童の通学負担が軽減でき、学級担任と巡回指導教員の連携が図られ指導が充実するなど、多
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くの成果が上がっている。
平成28年度から全ての小学校に順次導入していくため、今後、対象児童数に基づく必要な教員等の配
置や指導に適した教室環境の整備など、区市町村への確実な支援に結び付けられるよう、積極的に取り組
んでいく。
◇ 発達障害教育の総合的な施策について
都教育委員会として、発達障害の全ての児童生徒が適切な教育的支援を受けられるよう、総合的な施
策を検討すべきと考えるが、所見を伺う。
【教育長】
全ての発達障害の児童・生徒が、その持てる力を最大限に伸ばし、将来の自立と社会参加を実現するた
めには、適切な教育的支援を行うことが極めて重要である。こうした児童・生徒は、学習や友人関係など
で様々な負担を感じ、学校生活に悩みを抱えることが多いことから、個々の困難に対応した教育を行うこ
とが必要であり、保護者の不安等の軽減も求められている。
都教育委員会は、発達障害の早期発見・早期支援に向けた仕組みづくりをはじめ、障害の状態に応じた
多様な教育の場の拡充や指導内容の充実、教員の専門性の向上、保護者に対する相談機能の強化など、就
学前から小・中・高等学校それぞれの段階に応じて適切な教育的支援が行えるよう、体系的、総合的な施
策を検討していく。
◇ 地球規模の課題の解決に取り組む人材の育成について
都においても、地球的問題群の解決に取り組む人材を育成する必要があるが、国連が進めている教育
に対する知事の所見を伺う。
【知事】
現在、世界は、環境、貧困、防災、平和など、さまざまな地球規模の課題に直面している。これらの課
ふかん
題は、相互に複雑に関係していることから、一つ一つの課題をつぶさに見詰めるとともに、全体を俯瞰し
つつ互いに関連付けながら取り組むことで、一つの解決策の効果が複数に広がっていく、そういう取組が
必要だと考えている。
先日、海外の高校に留学した生徒たちと懇談する機会があった。その中で生徒が、
「水素社会の実現に
向けて必要な技術研究を行ってみたい」
、
「ユニセフで働いて世界の人々を笑顔にしたい」といった夢を語
っていた。将来、世界を舞台として活躍する意気込みに接して、本当にうれしく、また強い感銘を受けた。
持続可能な社会を実現するためには、こうした生徒のように、様々な課題を地球的視野で考え、自らの
課題として取り組み、解決につなげようとする若者を育成する教育が必要である。
今後とも、国連が提唱するこうした教育を通し、日本の将来を担い、地球規模の課題の解決に貢献でき
る人材を東京都から育てていく。
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◇ ESD(持続可能な開発のための教育)の更なる普及について
教員がより深くESDの理念を理解し、手法が学べるように、さらなる普及に取り組むべきと考える
が、都教育委員会の見解を求める。
【教育長】
ESD、持続可能な開発のための教育を推進するユネスコスクールに指定されている学校では、地球規
模の課題を相互に関連付け、解決策を考え、行動する取組を行っている。
例えば、社会科で世界の食料事情を学習した後、給食の残菜を調べ、残菜を活用した土づくりを地域の
人々とともに行うことを通して、食について考える学習を行っている。さらに、
「食」から世界の環境や
経済の問題を考え、人類が命のつながりの中で生きていることを総合的に学んでいる。
ユネスコスクールは都内でも年々増加しており、都教育委員会は、今後こうした優れた事例を掲載した
リーフレット等を配布するなどして、区市町村教育委員会等と連携し、ESDの一層の拡充を支援してい
く。
◇ 小学校第一学年、第二学年及び中学校第一学年への教員加配の効果について
東京都は、2010年度から小学校1、2年生及び中学1年生で35人学級を可能とする教員加配を行い、
効果があったとの認識を示している。少人数学級でどのような効果があったのか、見解を伺う。
【教育長】
小1問題、中1ギャップの予防・解決のために、都教育委員会は、平成22年度から、学級規模の縮小
とチームティーチングの活用を各学校の実情に応じて選択できる、柔軟な制度を順次導入してきた。
教員の加配を受けた学校からは、授業中の学習態度など、児童・生徒の状況が改善されたという肯定的
な意見が回答されている。
◇ 40人学級に戻すことについて
日本における教育への公的支出のGDPに占める割合は、OECD加盟32か国の中で最下位である。
にもかかわらず、義務教育への国の支出をさらに減らす、そのために、40人学級に戻すことなど到底許
されない。知事の見解を伺う。
【教育長】
国の財政制度等審議会の分科会において、本年10月、小学校第一学年の学級編制の標準を40人に戻す
べきとの提案がなされた。
都教育委員会は、小1問題の解決のためには、小学校第一学年の35人編制は有効であると考えている。
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◇ 国に求めることについて
国に対し、財務省の方針を撤回し、35人学級を着実に進めるよう求めるべきであるが、見解を伺う。
【教育長】
都教育委員会は、これまでも国に対して、様々な教育課題を解決するための教職員定数を一層充実すべ
きとの提案要求を行っている。
小学校第一学年の学級編制の変更については、反対を含めて様々な意見があり、国の動向を注視してい
く。
◇ 都としての35人学級の拡大について
都としても、都民要望に応え、独自に35人学級を拡大すべきと考えるが、見解を伺う。
【教育長】
都教育委員会は、小1問題及び中1ギャップの解決のため、小学校第一学年、第二学年及び中学校第一
学年において35人編制を可能としている。
義務教育における今後の学級編制の在り方は、教育の機会均等や全国的な教育水準の維持の観点から、
国の責任が大きいと考えている。
◇ 都立高校の中途退学への対策について
中途退学は、フリーターや若年無業者などの社会的弱者に至るリスクが高いと考えられ、中途退学に
至る前にそれぞれが抱える悩みに適切に対応し、学業の継続、あるいは進路変更などの指導を行って、
社会的孤立に陥らないように対応をすべきである。
中途退学を生まないため、また、退学してしまったときの対応を含め、きめ細かく支援をしていくべ
きと考えるが、見解を伺う。
【教育長】
都教育委員会はこれまで、生徒の多様なニーズに対応した新たなタイプの高校を設置するとともに、各
学校では、相談体制や生活指導の充実、教育内容の改善などに取り組んできており、その結果、中途退学
者は10年前と比べて4割減少している。
さらに、いまだ中途退学者の多い高校を対象として、若者支援に実績のあるNPOと連携し、退学のお
それのある生徒や退学した者と面談をして進路支援を行うモデル事業を昨年度から実施し、就労、再就学
などに結びつけてきた。
今後とも、各学校で生徒の実態に応じた生活指導や個別の相談をきめ細かく実施するとともに、中途退
学した場合でも社会的に自立できるよう、関係各局や東京労働局等と連携し、支援策を検討していく。
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─── 一般質問 ───
◇ 薬物乱用防止教育の充実について
児童や生徒が危険ドラッグの被害に巻き込まれることがないよう、学校において改めて薬物乱用防止
教育を充実させるべきと考えるが、見解を伺う。
【教育長】
本年7月、都教育委員会は、区市町村教育委員会及び学校に対し、危険ドラッグ乱用防止に関する通知
を出し、現在実施している薬物乱用防止教室において危険ドラッグを重点的に取り上げることや、保護者
や地域の方々にも参加を呼び掛け啓発することなど、児童生徒にその危険性を認識させるよう指導の徹底
を図ったところである。
今後、危険ドラッグには麻薬や覚醒剤以上の危険性があることや、乱用により死亡した事例などを掲載
した教師用指導資料を来年3月までに作成していく。
さらに、警察や医療などの関係機関と連携し、危険ドラッグに重点を置いた専門的な教員研修を来年度
新たに実施することなどを通して、学校における薬物乱用防止教育の充実に努めていく。
◇ 障害者スポーツの振興を図る取組について
2020年の東京パラリンピックに向けて、
都立特別支援学校における障害者スポーツの振興を図る取組
について、都教育委員会の見解を伺う。
【教育長】
パラリンピックは、障害の有無にかかわらず、誰もがスポーツに親しむ社会の実現を目指し、障害者ス
ポーツの普及啓発や障害者理解を進めるまたとない機会である。
都教育委員会は、東京パラリンピックに向け、特別支援学校において障害者スポーツを取り入れた授業
などの充実により、児童・生徒のスポーツ体験の拡充や競技力の向上を図るとともに、障害者スポーツ団
体への施設開放を一層促進していく。
また、新たに、特別支援学校の児童・生徒が障害者スポーツを通じて小・中学生や地域住民と交流する
機会を設けていく。
こうした取組により、特別支援学校を地域の活動拠点の一つとして、障害者スポーツの振興を図ってい
く。
◇ 公立小中学校の特別教室の冷房化について
子供や保護者の方からは、理科室、家庭科室、美術室などの特別教室も都の冷房化補助の対象に広げ
てほしいとの要望が強くあるが、見解を伺う。
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【教育長】
都は今年度から、小・中学校を対象に、都立高校において整備が完了している音楽室などの特別教室の
冷房化にかかわる補助事業を開始し、区市町村が計画的に冷房化を進められるよう支援をしている。
現在、都立学校において、いまだ冷房化していない特別教室の利用状況等に基づき、冷房化の対象とす
べき教室を検討しており、その結果を踏まえ、小・中学校について総合的に検討することとしている。
◇ 公立小中学校の冷房化補助事業について
国の補助が使えない場合でも、全額区市町村の負担とならないよう、都独自の補助を行うよう求める
が、見解を伺う。
【教育長】
公立小・中学校の冷房化については、設置者である区市町村が国の補助制度を活用して、その権限と責
任において行うことが原則である。
都は、今後とも、区市町村を支援するため、国の補助対象となる事業について、早急に整備が必要な特
別教室に対する都独自の財政支援を行っていく。
◇ 自転車マナー向上等の交通安全教育について
オリンピック・パラリンピック大会を控え、自転車マナーの向上は急務であると考える。まず、学校
における交通安全教育を一層充実させる必要があると考えるが、都教育委員会の取組について伺う。
【教育長】
都教育委員会は、自転車マナー等の指導事例を掲載した安全教育プログラムを都内公立学校全教員に配
布して、学校における活用を促進している。
このプログラムを踏まえ、各学校は、自転車利用時の車道、歩道の走行方法や、音楽を聞きながらの運
転の禁止など、ルールやマナーを指導している。
また、都及び区市町村教育委員会は、スタントマンによる事故の再現など、児童・生徒にルールの重要
しっかい
性を実感させる取組を行っている。さらに、都教育委員会として、各学校から悉皆で教員が参加する講
習会を実施し、交通安全に関する指導力向上を図っている。
今後も、こうした取組により、児童・生徒が自転車マナーを向上できるよう、交通安全教育を推進して
いく。
◇ 英語科教員海外研修の成果の普及について
英語科教員の海外派遣研修報告会の内容をさらに充実させて、成果を広く普及していくべきと考える
が、見解を伺う。
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【教育長】
今年度から実施している3か月間の海外研修は、前期が11月末にオーストラリアから帰国し、後期は
来年1月からアメリカで研修を実施する。派遣中、教員は大学で最新の教授法を学ぶとともに、現地高校
でのインターンシップを通して、授業の実習や指導法を研究する内容となっている。
来年4月に開催する今年度派遣した教員による報告会では、学んだ指導技術を他の教員に普及するほか、
JETプログラムにより都立高校に勤務している外国青年や各国の大使館職員等を招き、国際交流や人材
育成についての討論を行うなど、内容の充実を図っていく。
また、報告会に加え、派遣教員が学んできた英語教授法による研究授業を行うなど、都内各地で教員研
修を展開し、英語科教員の指導力の向上に努めていく。
◇ 都立高校の姉妹校交流について
都立高校の姉妹校交流を支援していくべきと考えるが、見解を伺う。
【教育長】
姉妹校提携など、海外の学校と継続的な交流活動を行うことは、2020年に向けて、生徒の意識が国外
に向き、異文化理解を深める好機となるとともに、生徒のコミュニケーション能力の向上に有効である。
これまで、14の都立高校が語学研修や修学旅行での交流をきっかけとして、オーストラリアやアメリ
カなど7か国の学校と姉妹校提携を結び、相互に学校訪問や短期留学を行うなど、積極的に交流を行って
きている。
都教育委員会は、今後、こうした成果をホームページ等を通じて普及・啓発するとともに、次世代リー
ダー育成道場や教員の海外派遣研修で築いた海外の高校とのネットワークが、姉妹校提携に結び付くよう、
学校や教員への支援を行っていく。
◇ オリンピック・パラリンピック教育について
学校におけるオリンピック・パラリンピック教育を通じて、おもてなしの心、我が国の伝統的な礼節、
国際的に通用するマナーなどを十分身に付けた児童・生徒を育成し、心のレガシーを継承していくべき
と考えるが、所見を伺う。
【教育長】
2020年を見据え、児童・生徒がスポーツに親しみ、オリンピック・パラリンピックの歴史や意義を正
しく理解し、外国の人々との交流を深めることが重要である。加えて、児童・生徒が国際交流を進める上
では、これまで日本人が大切にしてきた礼節などの行動様式や、諸外国から敬愛されるような態度を身に
付ける必要がある。
このため、10月に設置をした有識者会議での検討を踏まえ、我が国の伝統的な考え方や礼儀作法な
どを掲載した学習読本を作成するとともに、オリンピック教育推進校を拡充し、専門家によるおもてなし
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の学習や、アスリートから国際マナーなどを学ぶ取組を展開する。こうした様々な取組を通して、オリン
ピック・パラリンピック教育の充実を図っていく。
◇ 効果的な取組の普及について
モデルとなる効果的な取組を他の学校へも広め、今後、オリンピック・パラリンピック教育を一層盛
り上げていくべきと考えるが、所見を伺う。
【教育長】
今年度、都教育委員会が指定したオリンピック・パラリンピック教育推進校300校では、例えば、オリ
ンピズムの学習、大使館を通じた国際理解やアスリートとのスポーツ交流など、多様な取組を推進をして
いる。
今後、全ての学校で効果的な教育を進めていくため、こうした実践の中から参考となる優れた取組を紹
介する事例集を作成し、研究発表会を通じて普及啓発するとともに、学習読本を活用した授業研究を実施
するなどの取組を行ってまいります。
2020年に向け、全ての児童・生徒がオリンピック・パラリンピック教育で学んだことを基礎とし、東
京大会で得られた体験や感動を生涯にわたる財産としていけるよう、さらに内容の充実に努めていく。
◇ 知的障害特別支援学校高等部の生徒の通学について
知的障害特別支援学校高等部では、一人通学を原則としていることから、スクールバスに乗車できな
い生徒の保護者が仕事をしようとする場合、仕事の制約や、地域の福祉サービスを利用せざるを得ない
などの課題が生じている。今後、このような課題に対する保護者の声にしっかりと応えることが必要と
考えるが、見解を伺う。
【教育長】
知的障害特別支援学校高等部の生徒が卒業後の自立と社会参加を実現するためには、自らの力による通
学が重要であり、入学後、保護者の理解と協力による訓練等を行った上で、一人で通学することを原則と
している。
ただし、生徒の障害の程度が重い場合や、病気により保護者が付き添えないなどの特別な場合には、都
教育委員会が定める基準に基づき、スクールバスへの乗車ができることとしている。
今後も、一人通学の教育的効果を重視しながら、女性の社会進出の拡大等、生活スタイルの変化を踏ま
えるとともに、生徒一人一人の家庭の状況を把握しつつ、保護者の声を十分に聞き、通学方法を適切に判
断をしていく。
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◇ 特別支援学校のトイレの整備について
特別支援学校のトイレは、児童・生徒が自立を目指す上で重要であり、早期に整備すべきと考えるが、
見解を伺う。
【教育長】
特別支援学校では、継続的な指導により排せつの自立を促すなど、児童・生徒の教育の場として、トイ
レが重要な役割を担っている。
都教育委員会は、これまで、学校や保護者からの要望が強いトイレの洋式化について、老朽化した給排
水設備の改修や学校施設全体の改築及び大規模改修にあわせて、特別支援学校のトイレの改修を計画的に
進めてきた。
今後は、こうした計画的な改修に加え、簡易に洋式化できる工事手法を導入する等により、児童・生徒
の生活様式などに対応した清潔で使いやすいトイレの整備を促進し、生活の自立に向けた教育環境の改善、
充実に努めていく。
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第6回中学生「東京駅伝」大会の開催について
東京都教育委員会は、区市町村対抗の中学生「東京駅伝」大会を下記のとおり開催しますので、お知
らせします。
記
1 趣旨
中学校で行われている授業、部活動、校内マラソン大会等や区市町村単位で行われている陸上競技
大会等をはじめとした様々な取組の現状を踏まえ、より多くの中学生が学校や部活動の垣根を越えて
高い目標に向けて切磋琢磨し、中学校期における健康増進・持久力等の体力向上、公正・協力等の態
度の育成、努力・忍耐力等の精神力の向上に資するため。
2 日程
平成27年2月8日(日) 開会式:午前9時30分
女子の部:午前10時スタート 男子の部:午後1時スタート
閉会式:午後4時
*大雪や雷雨等の荒天時、安全が確保できない場合は中止とする。中止とした際は、延期しない。
3 大会会場及び競技コース(別紙「会場案内図」参照)
味の素スタジアム・都立武蔵野の森公園特設周回コース
4 参加チーム・選手数
参加チーム数:23区、26市、1町 合計50チーム
男子選手数:1,050人・女子選手数:1,050人 合計2,100人(補員を含む。
)
5 競技形式
区市町内の中学校から、それぞれ選抜された2年生チームによる区市町村対抗駅伝競走
[男子の部]42.195㎞ 17人(第1区2.195㎞、第2区~第9区2㎞、第10区~第17区3㎞)
[女子の部]
30㎞ 16人(第1区~第10区1.5㎞、第11区~第16区2.5㎞)
6 大会会場内実況中継解説者及び特別ゲスト
[実況中継解説者]
・ 瀬古利彦(元東京都教育委員会教育委員、ロサンゼルス・ソウルオリンピック男子マラソン代表)
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・ 渡辺政義(東京都中学校体育連盟会長)
[特別ゲスト]
・ 市橋有里(2000年シドニーオリンピック女子マラソン出場)
7 表彰
(1)団体の部(当日、競技終了後に表彰式を行う。
)
・ 男女総合優勝
・ 男子の部
優勝・準優勝・第3位 敢闘賞(第4位~第10位)
・ 女子の部
優勝・準優勝・第3位
敢闘賞(第4位~第10位)
(2)個人の部(後日、該当生徒の所属校で表彰を行う。
)
・ 男子の部 2.195㎞の部
第1位・第2位・第3位 敢闘賞(第4位~第10位)
2㎞の部
第1位・第2位・第3位 敢闘賞(第4位~第10位)
3㎞の部
第1位・第2位・第3位 敢闘賞(第4位~第10位)
・ 女子の部 1.5㎞の部
第1位・第2位・第3位 敢闘賞(第4位~第10位)
2.5㎞の部
第1位・第2位・第3位 敢闘賞(第4位~第10位)
8 応援活動
調布市、三鷹市、府中市の中学校の生徒が、日頃の部活動等により選手を応援する。
また、日本体育大学応援部・チアリーディング部による応援活動も行う。
9 共催
東京都中学校体育連盟
10 後援
(公財)日本体育協会
(公財)日本オリンピック委員会 (公財)東京都体育協会
(公財)東京陸上競技協会 (一財)嘉納治五郎記念国際スポーツ研究・交流センター
11 協力
調布市教育委員会 三鷹市教育委員会 府中市教育委員会
日本体育大学
<問合せ先>
教育庁指導部指導企画課
電話 03-5320-6887
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第6回中学生「
「東京駅伝」
」大会
平成27年2月8日(日)
平成27年2月8日
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第 21 回東京都高等学校工業科生徒研究成果発表大会を開催しました
東京都教育委員会及び東京都立工業高等学校長会は、平成26年11月22日に第21回東京都高等学校工業
科生徒研究成果発表大会を開催しました。
本大会は、中学生、保護者、中学校関係者、大学、産業界、さらに地域社会等に工業高校に対する理解
を促し、工業教育の振興・充実を図ることを目的としており、今回は都立総合工科高校(世田谷区成城
9-25-1)を会場として実施しました。
当日は、参加校の生徒たちが、審査員や多くの来場者の前で緊張しながらも堂々と、日頃取り組んでい
る課題研究等の成果を発表しました。
審査委員長の巽公一拓殖大学教授からは、
「発表のテーマが幅広い分野にわたりバラエティに富んでお
り、独創的で意欲的な発表内容・方法が見られた。仲間と協力して最後までやり遂げようという姿勢が感
じられた。
」などの講評を頂きました。
◇最優秀賞を受賞した都立六郷工科高校と都立多摩科学技術高校の発表の様子
都立六郷工科高校の発表
都立多摩科学技術高校の発表
また、会場には、研究内容をまとめたパネルや生徒作品も展示され、興味深く展示を御覧になる来場者
の姿が見られました。
◇パネル展示会場の様子
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参加校と、その発表内容は以下のとおりです。
≪口頭発表≫(発表順に掲載)
学校名
発表テーマ
都立中野工業高校
お掃除ロボット「中野ルンバ」の製作
都立杉並工業高校
内燃機関に思いを寄せて―夢を引き継いだ5年間の軌跡―
都立墨田工業高校
省エネカーの試作及び性能評価(部活動~原動機部の報告)
都立蔵前工業高校
省エネカーの製作と研究
都立練馬工業高校
パフォーマンスロボット大会への挑戦~自律ライントレースカーの開発~
大森学園高校
オープンソースハードウェアを使用した水中探査用ロボットの製作
都立六郷工科高校
光で学ぶ・遊ぶ電子玩具~LED BOX~の製作
都立蔵前工業高校
1年生による模型製作への挑戦~Cliff 潮風香る温もりのペンション~
都立八王子桑志高校
庭園/枯山水の製作
都立葛西工業高校
「葛西工高版デュアルシステム」に参加して
都立荒川工業高校
高校生活での資格等の取組
都立町田工業高校
5インチゲージ鉄道模型の製作
都立多摩工業高校
バックロードホーンスピーカーとデジタルアンプの製作
都立府中工業高校
エアー加圧式ポンプによる燃料噴射制御の研究
都立多摩科学技術高校
空間動作認知型マウス
都立田無工業高校
神輿~技術の継承~
都立足立工業高校
無線部一年半の記録
都立総合工科高校
くうねるところにたのしむところ
都立北豊島工業高校
空飛ぶ車いすボランティア活動~4年目のボランティア活動の報告~
都立科学技術高校
洗剤のひみつを探る
都立町田工業高校
プログラムによる森林の画像解析
都立科学技術高校
振り子を用いた推進器
都立多摩科学技術高校
ハイドロタルサイトによるプラスチック油化~南の島からゴミをなくせ!!~
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≪パネル発表≫
学校名
発表テーマ
都立総合工科高校
ベニヤ板カヌー製作
都立多摩科学技術高校
植物バイオを広げるために
都立北豊島工業高校
アンティキテラ島の機械の研究
都立科学技術高校
津波から市街地を守る防波堤構造
都立中野工業高校
塩ビ管スピーカーの製作
都立北豊島工業高校
都立杉並工業高校
『無念、EV大会の敗北の検証』~エコ1チャレンジカップ2014大会に参加
までと敗北の検証~
善福寺公園の池水調査
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都立学校
ホットニュース
第 18 回(日野台高等学校)
陸上男子1,500m走で優勝!―第18回関東新人選抜陸上競技対校選手権大会―
平成26年10月25日、26日両日に茨城県笠松運動公園陸上競技場で行われた第18回関東新人選
や
の こう へい
抜陸上競技対抗選手権大会において,都立日野台高校陸上競技部2年谷野航平君が、男子1,500
m走で優勝を果たしました。私立の強豪校も多い激戦の長距離種目において、都立高校生による
関東大会レベルの優勝というのは、近年でも稀な快挙達成となりました。
本校陸上部は高校から陸上を始める生徒も多く、専門の用具や自由に使えるトラックもあまり
ありません。そうした環境の中で、我々が昨年から始めた改革が、「自ら考える陸上競技」です。
一人一人がアスリートとしての自覚を強く持ち、ただ与えられるのではなく、
「自分が強くなる
ためには何が必要か?」「今、何をすべきか?」ということを一人一人が真剣に“考え”、大学やト
ップアスリートの実践を各自で“研究”し,それを“実践”していきます。メニューに関しても、顧問
と相談し、新しい取組を恐れずにどんどんと導入し
ていくことにしました。言わば「頭を使った陸上競
技」こそが、文武両道を校是に掲げる我々にとって、
最も目指すべき道だと考えたのです。
今回の谷野君の活躍は、そうした取組が成果とし
て現れた、顧問にとっても非常に嬉しい一歩となり
ました。「工夫次第で、もっともっと強くなれる」。
そんな実感と喜びを、これからも選手と顧問が一体
となって追求していきたいと思います。
今後とも、高いレベルの文武両道を掲げる本校の
伝統を代表する、
「真摯に、熱心に、気持ちで負け
ない」日野台高校陸上部を目指し、努力を続けて
いきます。
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競技場前で賞状を手に記念撮影
教育庁報第619号PDF版
■都立日野台高等学校はこんな学校です
都立日野台高校は、都の進学指導推進校の指定を受ける進学校です。また、平成25年度子供の
体力向上推進優秀校として東京都教育委員会から表彰されました。高いレベルで文武両道を実践
することを目指している姿の一端をご紹介します。
例年ほぼ全ての生徒が部活動に加入します。部員数の多少によらず、どの部活動も活動は活発
で、放課後や土、日曜日は、校庭も体育館も活動する生徒の熱気にあふれます。部活動で身に付
けた体力や精神力、団結力が学習にも大いに反映されることは、日野台の大きな特徴です。
学校行事も盛んです。合唱祭では全クラスがアカペラ(無伴奏で合唱すること)の合唱に取り
きずな
組みます。本番に向けた練習の道筋は決して平坦なものではありませんが、生徒たちは 絆 を深め、
毎年素晴らしい歌声をホールに響かせます。文化祭で特筆すべきは3年生の演劇です。大学受験
に向けた勉強と時間をやりくりしながらの準備が続きますが、当日はどのクラスも全力投球のパ
フォーマンスで、見る者を感動させてくれます。日野台の看板行事です。
生徒はほぼ全員が大学進学を希望しており、毎年75%程度が現役で四年制大学に進学します。
習熟度別授業や土曜授業の実施、長期休業中の講習などで実力を蓄え、この数年で、国公立大学、
最難関私立大学への合格者数も増えてきました。
部活動、学校行事、勉強の全てに全力で取り組み人間力を高めるのが、日野台の教育です。
3 年生クラス劇の熱演
■
クラスで心を一つにした合唱
問合せ先
東京都立日野台高等学校
電話 :042-582-2511
〒191-0061
日野市大坂上4-16-1
ファクシミリ :042-581-5035
http://www.hinodai-h.metro.tokyo.jp/
S1000144(at)section.metro.tokyo.jp
※迷惑メール対策のため、メールアドレスの表記を変更しております。お手数ですが、(at)を@
に置き換えてご利用ください。
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都立学校
ホットニュース
第 19 回(足立新田高等学校)
生徒も先生も大活躍!―相撲部が、関東大会で優勝・天皇杯で5位入賞(敢闘賞)―
都立足立新田高等学校相撲部が、平成26年10月26日に行わ
れた、
「平成26年度関東高等学校選抜相撲大会(関東大会)
」団
体の部で、強豪埼玉栄高校を2対1で破り、見事優勝しました。
きぬがさひであき
先鋒の衣笠秀晃君(1年生)が、相手校エースの2年生に挑
み、鋭い立ち合いから攻め込み、
“突き落とし”で勝ち。この勢い
はしもとゆきひろ
に乗り、中堅の橋本侑京君(2年生)が、厳しい立ち合いから
粘って、
最後は“下手投げ”で接戦を制し、
2勝目を挙げました。
また、12月7日に行われたアマチュア横綱を決定する「全日
まつながあきひさ
本相撲選手権大会(天皇杯)
」で、本校相撲部顧問の松永昭久教
諭が5位に入賞し、敢闘賞を受賞しました。
本校相撲部は都立高校唯一の相撲部で、平成13年に創部され
ました。12年連続で全国大会に出場し、平成25年度には、
「全
国高等学校相撲金沢大会」第3位を筆頭に、
「全日本ジュニア
体重別相撲選手権大会」2位(個人)
・
「国民体育大会(国体)
」
団体5位入賞(5名中3名が本校生徒)
、平成26年度には「全
国高等学校総合体育大会
(インターハイ)
」
団体ベスト16など、
輝かしい競技実績を残しています。
ち よ たいりゅう
また、都立高校出身で初の三役力士となった千代 大 龍 関を
左奥
右奥
左前
右前
ぎょうとくたけまさ
行 徳 健成(控・2年)
か と う しんいち
加藤真一(大将・1年)
きぬがさひであき
衣笠秀晃(先鋒・1年)
はしもとゆきひろ
橋本侑京(中堅・2年)
はじめ、卒業後に角界入りする選手を数多く輩出しています。
明治大学・早稲田大学・日本体育大学などに進学し、大学相撲で活躍する選手も増えてきました。
一方、地域の小中学生を招いた「新田相撲教室」の開催や小学校への出前授業など、地域貢献や国技である
相撲の普及にも積極的に取り組んでいます。平成26年10月2日には、世田谷区立中里小学校のオーストラリ
アバンバリー市との交流事業にも招かれるなど、海外交流の一翼を担っています。
「スポーツの名門校」として東京都の支援や地域の熱い声援に応えられるよう、今後も稽古を重ねていくつ
もりです。
平成24年に完成した新相撲場
「新田相撲教室」でチビッ子力士と対戦
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世田谷区立中里小学校のバンバリー市との交流事業
教育庁報第619号PDF版
■ 都立足立新田高等学校はこんな学校です
都立足立新田高等学校は、生徒総数約760名(19学級)の全日制普通科の学校です。
足立区と北区の境に位置し、隅田川と荒川に挟まれた自然豊かな場所にあります。
部活動がとても盛んで、生徒は充実した学校生活を送り、最近では進学実績もあがっています。
さて、今年度のキーナンバーは「4・4・88・99」です。
【国公立大学に2年間で4名合格!】 (平成25年度・26年度)
埼玉大(一般入試) 宇都宮大(AO 入試) 首都大(推薦入試) 鳥取環境大(一般入試)
【全国大会・関東大会に4部出場!】 (平成26年度)
相撲部(関東・全国) 男子バレーボール部(関東) 陸上部(関東) トランポリン部(全国)
【部活動加入率 88%!】 (平成26年度)
<新田のおもてなしは、
「あいさつ」>をモットーに活気ある部活動を行っています。
【進路決定率 99%!】 (平成26年度)
大学・短大 38%
専門学校 36%
就職 21%
進学準備 4%
本校は、
「生徒の多様な能力に、多様な教育活動で、多様な進路実現!」を標榜し、一人一人の良さを伸ば
す教育活動に取り組み、様々な成果を上げています。今年も、平成26年度全国高等学校総合体育大会(イン
ターハイ)総合開会式の選手宣誓、都立高校大会3連覇中の男子バレーボール部(関東大会に3年連続出場)
、
春季大会東京都ベスト16の硬式野球部、介護施設を慰問するチアリーディング部、東京都高等学校文化祭で
準グランプリを受賞した軽音楽部など、部活動は多岐にわたる活躍をしています。また、現在プロ野球ヤクル
あきよしりょう
トスワローズで活躍中の秋吉 亮 選手も本校の卒業生です。
【多様な教育活動の紹介】
①特進クラス設置(3教科で1学級2展開の習熟度別授業を実施)②朝学習 ③勉強合宿 ④夏期講習 ⑤
国数英テスト ⑥学系列選択科目 ⑦資格検定 ⑧試験前勉強会(各部活動)
【オリンピック教育推進校として
「1日校長先生」事業実施】
のむらまなみ
平成26年11月5日に、パラリンピアンの野村真波さ
んを招き、講演、運動部代表との相談コーナー、部活
動での交流など盛り沢山の企画を行いました。相談コ
ーナーの司会は、ソチオリンピック(種目:ボブスレ
ー)に出場した経験のある本校教諭の宮﨑久先生が生
徒とともに務めました。壮絶な人生に心打たれ、
「あき
らめない心」を学んだ貴重な半日でした。
■ 問合せ先
東京都立足立新田高等学校 〒123-0865 足立区新田2-10-16
電話 :03-3914-4211 ファクシミリ :3911-1692
http://www.adachishinden-h.metro.tokyo.jp/
S1000099(at)section.metro.tokyo.jp
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てご利用ください。
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