実験&研究! PICマイコン最新周辺機能

ジュニア・コーナ
実験&研究! PIC マイコン最新周辺機能
至れり尽くせり時代は 8 ビットでもてんこ盛り!
実験&研究!
PICマイコン最新周辺機能
! 3
UART/
もはや CPU より重要!?
第
4回
必ず使うことになる
大定番
SPI/I2C 対応シリアル通信モジュール
表 1 シリアル通信モジュールの特徴
通信インターフェース
UART/USART
用 途
接続形態
装置間.パソコン
1対1
とプロジェクタなど
SPI
基板上で IC や
部品どうし
マスタ:スレーブ,
1:1
I 2C
基板上で IC や
部品どうし
マスタ:スレーブ,
1:多
PIC マイコンの周辺モジュールの解説の第 4 回目は
各種のシリアル通信についてです.標準で搭載されて
いる表 1 のシリアル通信モジュールの使い方について
解説します.PIC マイコンの 8 ビット・ファミリを主
に説明します.
次回は表 1 のシリアル通信の使用例として,写真 1,
図 1 のようなデータ収集装置を製作します.3 種類の
シリアル通信モジュールをすべて使っています.
・USART:Bluetooth モジュールの制御を行いパソ
コンと通信
・
SPI モジュール:高精度リアルタイム・クロック
IC と接続して時刻情報の管理
・I2C:液晶表示器と 18 ビットΔΣ型 A-D コンバー
後閑 哲也
その 1:機器間シリアル通信に向く
UART/USART の使い方
USART(Enhanced Universal Synchronous
Asynchronous Receiver Transmitter)ま た は UART
(Universal Asynchronous Receiver Transmitter)は,
古くから使われている基本のシリアル通信方式をサ
ポートするモジュールです.汎用のシリアル通信機能
で,パーソナル・コンピュータや,ほかの機器と RS232-C(EIA232-D/E)と い う 規 格 の シ リ ア ル 通 信 で
データ通信を行うことができます.
USART モジュールの場合は,名前の通り全二重の
非同期式通信(調歩同期式とも呼ばれる)と,半二重
の同期式通信に対応しており,UART モジュールの
場合は全二重の非同期通信だけに対応しています.
同期式通信は,比較的簡単な周辺デバイスとのデー
タ通信用として設計されているので,伝送制御手順を
含むようなハイレベルの同期式通信に使うには無理が
あります.このためほとんど使われませんので,ここ
では非同期通信方式に限定して説明します.
タを接続
液晶モジュール
Bluetooth
無線モジュール
PIC16F1829
データ入力
液晶モジュール
UART
Bluetooth無線
SB1602B
モジュール
RC5/RX RB4/SDA1
RN42XV
RC4/TX RB6/SCL1
(マイクロ
I2C
チップ) LED1
RC3
LED2
RC6
S1
RC0
ΔΣ
S2
RC2
A-D
32kHz
コン
RA5/T1CKI
リアルタイム
バータ
RC7/CS
・クロックIC
RB7/SCK2 MCLR
DS3234
RB5/SDI2 RA0
(マキシム)
MCP3424
SPI RC1/SDO2 RA1
(マイクロチップ)
MC16F1829
Reset (マイクロチップ)
3端子
3.3V
レギュレータ
データ
入力
CH1
CH2
CH3
CH4
ICSP
写真 1 3 種類のシリアル通信制御の仕上げとして次回はデータ・
図 1 PIC マイコンと A-D コンバータ搭載のデータ・ロガー
ロガーを作る
3 種類のシリアル通信を利用し周辺部品と接続してある.次回作る
2015 年 1 月号
第 1 回 てんこ盛り! 周辺機能の整理(2014 年 10 月号)
第 2 回 基本中の基本! 標準タイマ(2014 年 11 月号)
第 3 回 時計や周波数カウンタがサクッと作れる特殊タイマ(2014 年 12 月号)
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