維持規格2012年版、2013年追補 JSME S NA1-2012、2013 「検査章の改訂概要」 1 目次 1-1.維持規格2012年版, 2013年追補までの主な変更点 (試験方法・頻度・時期等の変更を伴うもの) 1-2.維持規格2012年版, 2013年追補までの主な変更点 (上記以外の実質運用の大きな変更を伴わないもの) 2.維持規格2012年版,2013年追補までのその他変更点 2 維持規格2012年版, 2013年追補までの主な変更点 (1-1) (試験方法・頻度・時期等の変更を伴うもの) 年版 No. 件名 変更内容 2009年 追補 1 B-F,B-Jカ テゴリの体 積試験範囲 B-F,B-Jカテゴリに分類される溶接継手に対 しては,全板厚の体積試験を要求していたが, 損傷事例や他規格との整合性も考慮し,試 験範囲を内面から1/3板厚に限定することで, 試験員の被ばく低減も期待できることから, 体積試験範囲を変更した。また,B-Jカテゴリ の溶接継手に対しては,B-Fカテゴリと同様 に外面の表面試験を追加した。 記載個所 備考 表 IB-2500-5 解説 表IB-25005-1 表 IB-2500-9 解説 表IB-25009-2 図 IB-2500-17-1 ~3, 図 IB-2500-181,2 図 IB-2500-191,2 図 IB-2500-201,2 解説 維持規格 (検査)の個々の 根拠 I-7 2009年 追補 2 IA-2500(目 視試験の規 定)の修正 MVT-1試験を,炉内構造物以外にも適用 可能とするとともに,クラス1機器にも適用し ていることと矛盾しない記述に変更するととも に,目視試験規定全体を見渡して現状技術 に合わせた見直しを行った。 IA-2520,IA-2521 IA-2522,IA-2523 IA-2524,IA-2525 解説 IA-2520-1 解説 IA-2524-1 解説 IA-2525-1 3 維持規格2012年版, 2013年追補までの主な変更点 (1-1) (試験方法・頻度・時期等の変更を伴うもの) 年版 No. 件名 変更内容 記載個所 2010年 追補 3 JEAC4207 -2008の 引用 維持規格で超音波探傷試験の試験方法とし て引用しているJEAC4207について引用規 格を最新版の2008年版に更新した。 IA-2542 2010年 追補 4 破壊靭性要 求関連規定 の改訂 維持規格では,フェライト鋼の漏えい試験温 度の制限を,設計建設に定められるフェライ ト鋼の破壊靭性要求に基づき決定することと していたが, JEAC4206-2007を引用するこ ととした。 IA-3210 IB-3210 IC-3230,ID3230 解説 IB-32101 解説 IC-32301 解説 ID-32301 2010年 追補 5 炉内構造物 (G1.10)試 験程度 G1.10 についても,G1.20~G1.50 と同様に 対象となる構造物に対して各々検査間隔内 の任意の時期に点検ができることとした。 表 IG-2500-1 備考 4 維持規格2012年版, 2013年追補までの主な変更点 (1-1) (試験方法・頻度・時期等の変更を伴うもの) 年版 No. 件名 変更内容 記載個所 2013年 追補 6 JEAG4217 -2010 ECT 指針の取込 上置プローブを用いた渦電流探傷試験指針 JEAG4217-2010 の発刊に伴い,表面試験 の一手法として渦流探傷試験要領を取り込 んだ。 IA-2530 IA-2533 RB-2450.6 解説 RB2450-6 RB-2470.7 2013年 追補 7 弁,ポンプ の溶接継手 に関連する 非破壊検査 要求の適正 化 現行維持規格において弁・ポンプの溶接継 手に関連する非破壊検査はUTまたはPTが 要求されている(B-M-1,B-L-1カテゴリ)が, 他の試験(B-M-2,B-L-2)との重複性,運転経 験から,適正化を行った。 表 IB-2500-11 図 IB-2500-27 備考 5 主要変更点 (1-1) 1:B-F,B-Jカテゴリの体積試験範囲(1/4) 1.変更理由 B-F,B-Jカテゴリに分類される溶接継手に対しては,全板厚の体積試験を要求してい た。しかしながら,以下の観点から問題なく,体積試験の範囲を内面から1/3板厚に限 定することで,試験員の被ばく低減も期待できることから,体積試験範囲を変更した。ま た,B-Jカテゴリの溶接継手に対しては,B-Fカテゴリと同様に外面の表面試験を追加し た。 なお,B-Jカテゴリの溶接継手においては,既に規定化され運用実績が豊富な「全板 厚の体積試験」も選択できるものとした。 試験カテゴリ 試験範囲 改訂前 改訂後 B-Fカテゴリ (異種金属溶接継手) 表面試験 +体積試験(全板厚) 表面試験+ 体積試験(内面から1/3板厚) B-Jカテゴリ (同種金属溶接継手) 体積試験(全板厚) 表面試験+体積試験(内面から1/3板厚) または 体積試験(全板厚) 6 主要変更点(1-1) 1: B-F,B-Jカテゴリの体積試験範囲(2/4) (1) クラス1機器の損傷事例報告調査 国内の原子力発電所の損傷事例を調査した結果,異材継手または配管耐圧部と類似の箇所におい ては,疲労,SCC,減肉以外の損傷は発生していないことを確認した。 さらに,海外プラントでも異材継手や配管耐圧部の内部から発生するような破損モードは報告されてい ないことを確認した。 (2) 検査と損傷モードの関係 ①SCCおよび減肉 SCCおよび減肉は内面に生じる損傷モードであるため,試験範囲を全板厚から 内面から1/3板厚へ変更しても,現行の体積試験方法を踏襲する限り,検出精度 への影響は何ら生じない。 ②疲労 材料内部,または内外表面に存在する欠陥が疲労により進展することが懸念さ れるが、溶接部は製造時に全数非破壊検査(RT)が実施されており,材料内部に 有意な欠陥が無いことが確認されている。 7 主要変更点(1-1) 1: B-F,B-Jカテゴリの体積試験範囲(3/4) (3)国内外の規格との比較 維持規格 クラス2機器 C-Fカテゴリ (管の耐圧部分の溶接継手) 維持規格前身のJEAC4205-1980版から 表面試験+体積試験(内面から1/3板厚) ASME Code Section XI のCategory BF およびCategory B-J 1974版1976 W Addenda 以降 表面試験+体積試験(内面から1/3板厚) 体積試験範囲は内面から1/3板厚 8 主要変更点(1-1) 1: B-F,B-Jカテゴリの体積試験範囲(4/4) 2.変更内容 試験の範囲に係る本文規定,図,解説等を改訂した。(B-Fカテゴリの例を示す) 改訂前 改訂後 体積試験範囲 A-B-C-D 管台 管台 表面試験範囲 表面試験範囲(注) A-B 10 mm A A-B 10 mm 10 mm 10 mm セーフエンド セーフエンド A B B C D t t/3 D クラッド バタリング (異種金属溶接継手の場合) C 内面 (注):異種金属溶接継手の場合はA-Bの表面試験を体積試験に加えて行うこと クラッド F 5 mm E 5 mm バタリング (異種金属溶接継手の場合) 内面 体積試験範囲 C-D-E-F (1) セーフエンドの溶接継手 図 IB-2500-17 セーフエンドまたは管の同種および異種金属溶接継手(その3) (呼び径100A以上の溶接継手) (1)セーフエンドの溶接継手 図 IB-2500-17-1 セーフエンドまたは管の同種および異種金属溶接継手(その3-1) (呼び径100 A以上の異種金属溶接継手) 9 主要変更点(1-1) 2: IA-2500(目視試験の規定)の修正(1/5) 1.変更理由 2.変更箇所 MVT-1試験を,炉内構造物以外に も適用可能とし,クラス1機器にも適用 していることと矛盾しない記述に変更し た。また,併せて目視試験規定全体を 見渡して現状技術,運用に合わせた見 直しを行った。 •IA-2520 目視試験 •IA-2521 VT-1試験 •IA-2522 VT-2試験 •IA-2523 VT-3試験 •IA-2525 MVT-1試験 •解説 IA-2520-1 同等の表面 •解説 IA-2525-1 MVT-1試験の精度 10 主要変更点(1-1) 2: IA-2500(目視試験の規定)の修正(2/5) 3.変更内容 改訂前 改訂後 IA-2500 非破壊試験方法 IA-2520 目視試験 (1) 直接目視試験 直接目視試験は,試験対象の表面に対して接近可能な場 合に用いる手段であり,視角,欠陥識別度を改善するため, 鏡または拡大鏡を用いてもよい。 なお,この場合試験対象部の表面において18%中性灰色 カード上の幅0.8 mmの黒線が識別できることを確認するか または試験対象部の表面の明るさを,VT-1試験およびVT-3 試験の場合540ルクス以上,VT-2試験の場合160ルクス以上 としなければならない。 IA-2500 非破壊試験方法 IA-2520 目視試験 (1) 直接目視試験 直接目視試験は,試験対象の表面に対して接近可能な場 合に用いる手段であり,視角,欠陥識別度を改善するため, 鏡または拡大鏡を用いてもよい。 なお,VT-1試験,VT-2試験およびVT-3試験において,試験 対象部または同等の表面において18%中性灰色カード上の 幅0.8 mmの黒線が識別できることを確認するかまたは試験 対象部の表面の明るさを,VT-1試験およびVT-3試験の場合 540ルクス以上,VT-2試験の場合160ルクス以上としなけれ ばならない。 (解説 IA-2520-1) (解説 IA-2520-1)同等の表面 「同等」とは,材料,照明,試験環境(気中あるいは水中)が試 験対象部と同等であることである。 欠陥識別性の確認の際,試験対象部位に接近が困難な場合には,確認の同等の表面において確 認すればよいことを明記。また,同等を説明する解説を追加 11 主要変更点(1-1) 2: IA-2500(目視試験の規定)の修正(3/5) 3.変更内容(続き) 改訂前 改訂後 IA-2500 非破壊試験方法 IA-2520 目視試験 (2) 遠隔目視試験 遠隔目視試験は,その欠陥の判別能力が直接目視試験と 同等以上である場合は,直接目視試験の代替として適用して もよい。遠隔目視試験には,望遠鏡,ボアスコープ,テレビカ メラ等の光学装置を用いた試験を含む。 なお,表面の摩耗,き裂,腐食,浸食,塗膜の劣化,機器ま たは部品の変形,心合せ不良,傾きの有無を確認するため, 必要に応じ適切な照明装置,光学装置またはこれらを組合 せて使用しなければならない。 IA-2500 非破壊試験方法 IA-2520 目視試験 (2) 遠隔目視試験 遠隔目視試験は,IA2520(1)の直接目視試験の要求を満 足できる①場合は,直接目視試験の代替として適用してもよ い。遠隔目視試験には,望遠鏡,ボアスコープ,テレビカメラ 等の光学装置を用いた試験を含む。モニタを使用する場合に は,縦横両方向で判別能力の確認を行わなくてはならない。 ② なお,表面の摩耗,き裂,腐食,浸食,塗膜の劣化,機器ま たは部品の変形,心合せ不良,傾きの有無を確認するため, 必要に応じ適切な照明装置,光学装置またはこれらを組合 せて使用しなければならない。 ①同等の内容を具体的に記載 ②テレビカメラの方向によって判別性が異なる場合があるため,縦横方向で確認を行うことを追記 12 主要変更点(1-1) 2: IA-2500(目視試験の規定)の修正(4/5) 3.変更内容(続き) 改訂前 IA-2521 VT-1試験 (該当規定なし) IA-2522 VT-2試験 (該当規定なし) 改訂後 IA-2521 VT-1試験 (3) 遠隔目視試験におけるカメラ等の光学装置から試験対象 部の表面までの距離および試験対象部に対する角度は, IA-2520(2)の規定が満足できる範囲以内としなければな らない。① IA-2522 VT-2試験 (3) 遠隔目視試験におけるカメラ等の光学装置から試験対象 部の表面までの距離は,IA-2520(2)の規定が満足できる 範囲以内としなければならない。① IA-2523 VT-3試験 IA-2523 VT-3試験 (2) VT-3試験には,スナバ,コンスタントハンガ,スプリングハ (2) VT-3試験には,スナバ,コンスタントハンガ,スプリングハ ンガ等の支持構造物の取付け状態を確認する試験を含む。 ンガ等の支持構造物の取付け状態を確認する試験を含む。 また,遠隔目視試験により,炉内構造物について過度の 直接目視試験における眼から試験対象部の表面までの距離 は,1,200 mm以内としなければならない。 変形・心合せ不良・傾き,部品の破損および脱落を検出す (3) VT-3試験には,遠隔目視試験にて,炉内構造物について るために行う試験を含む。② (3) 直接目視試験における眼から試験対象部の表面までの 過度の変形・心合せ不良・傾き,部品の破損および脱落を 距離は,1,200 mm以内としなければならない。 検出するために行う試験を含む。 (4) 遠隔目視試験におけるカメラ等光学装置から試験対象部 までの距離は,IA-2520(2)の規定が満足できる範囲以内 としなければならない。① ①遠隔目視における距離および角度は,判別能力が直接目視と同等以上である条件でなければな らないことを追記 13 ②試験内容の記載部分の構成を変更。明確化。 主要変更点(1-1) 2: IA-2500(目視試験の規定)の修正(5/5) 3.変更内容(続き) 改訂前 改訂後 IA-2525 MVT-1試験 (1) MVT-1試験は,炉内構造物の表面について,摩耗,き裂, 腐食,浸食等の異常を検出するために行う試験とする。 (2) MVT-1試験では,0.025mm幅のワイヤの識別ができるこ とを確認しなければならない。必要に応じて,クラッド除去 等の表面処理を行う。(解説 IA-2525-1) IA-2525 MVT-1試験 (1) MVT-1試験は,機器①の表面について,摩耗,き裂,腐 食,浸食等の異常を検出するために行う試験とする。 (2) MVT-1試験では,0.025mm幅のワイヤあるいはこれと同 等の視認性を有するノッチ②の識別ができることを確認し なければならない。必要に応じて,クラッド除去等の表面 処理を行う。(解説 IA-2525-1) (解説 IA-2525-1)MVT-1試験の精度 炉内構造物等の欠陥の有無を確認する遠隔目視試験 であることから,試験精度を規定した。検査に先立って試 験精度を確認する必要がある。 (解説 IA-2525-1)MVT-1試験の精度 機器①等の欠陥の有無を確認する目視試験であること から,試験精度を規定した。検査に先立って試験精度を確 認する必要がある。 なお,「同等の視認性を有するノッチ」とは,カメラからの 距離や照明が同条件の下で,ノッチがワイヤと同等に識 別できることである。③ ①MVT-1試験について,炉内構造物以外へも適用可能なように変更 ②同等の視認性を有していれば,ワイヤ以外のノッチによるによる確認を許容することを明記 ③上記に係る解説を追加 14 主要変更点(1-1) 3: JEAC4207-2008の引用 1.変更理由 維持規格で超音波探傷試験の試験方法として引用しているJEAG4207-2004*1が, JEAC4207-2008 *2として改訂された。改訂されたJEACは,UTS,NNWなどの国プロ *3の成果を反映し,欠陥検出に対するフェーズドアレイUT法や縦波超音波の適用など 最新の検査技術の導入が図られているとともに,PD制度についても取り込まれている。 これらの内容を維持規格に反映することは,有益であることから,引用規格を最新版に すべく改訂を行った。 *1:(社)日本電気協会「軽水型原子力発電所用機器の供用期間中検査における超音波探傷試験指針」 JEAG4207-2004 *2:(社)日本電気協会「軽水型原子力発電所用機器の供用期間中検査における超音波探傷試験規程」 JEAC4207-2008 *3:UTS(超音波探傷試験による欠陥検出性及びサイジング精度に関する確証試験),NNW(ニッケル基合 金溶接部の非破壊検査技術実証) 2.変更内容 IA-2542から引用される規格をJEAG4207-2004から,JEAC4207-2008に変更した。 15 主要変更点(1-1) 4:破壊靭性要求関連規定の改訂(1/3) 1.変更理由 維持規格では,フェライト鋼の漏えい試験温度の制限を,設計・建設規格に定め られるフェライト鋼の破壊靭性要求に基づき決定しなければならないと定めていた。 しかし,設計・建設規格の要求は使用材料に対する設計時の仕様要求のため,適 正化が望まししいと判断した。 2.変更内容 試験圧力及び試験温度に関する規定について,原子炉圧力容器については, JEAC4206-2007「原子力発電所用機器に対する破壊靭性の確認試験方法」を引用し, 破壊靱性基準にKIc基準を適用することを明確にした。それ以外の機器についても試験 温度に関する規程を明確化し,全体的に構成を見直し,下記の個所を変更した。 IA-3210 IB-3210 IC-3230 ID-3230 試験圧力及び試験温度 試験圧力及び試験温度 試験温度 試験温度 関連する解説 16 主要変更点(1-1) 4 :破壊靭性要求関連規定の改訂(2/3) 2.変更内容(続き 総則及びクラス1機器に関連するものを例示する。) 改訂前 改訂後 IA-3210 試験圧力及び試験温度 (6) 系の漏えい試験温度は,「設計・建設規格」に定められるフェライト鋼 の破壊靭性要求に基づき決定しなければならない。 IA-3210 試験圧力及び試験温度 (削除) IB-3000 系の漏えい試験 IB-3210 試験圧力 ~~~略~~~ IB-3230 試験温度 全 (1) 試験温度は,設計・建設規格PVB-2333 に定める関連温度またはそ 面 れと同様の関連温度により評価される温度(℃を単位とする)以上とし 改 なければならない。また,高応力部(原子炉容器の主フランジ部でボ 定 ルト締付けによる荷重が作用する部位)の試験温度は,関連温度に 50℃を加えた温度以上でなければならない。ただし,設計・建設規格 PVB-2333 に定めるものと同様の関連温度が求められていない機器 に対する試験温度は,ぜい性遷移温度による評価で行なってもよい。 設計・建設規格PVB-2333 に定めるものと同様の関連温度とは, 「告示501 号」(昭和55 年)に定めるものをいう。(解説IB-3230-1) (2) 試験温度は,中性子照射の影響のある炉心領域部においては,材料 の靭性変化について,設計・建設規格に定める監視試験片の試験結 果を評価して,非延性破壊を生じさせない温度としなければならない。 (解説IB-3230-2 ) IB-3000 系の漏えい試験 IB-3210 試験圧力及び試験温度 ~~試験圧力に関する記載は変更なし~~ •構成の見直し •試験温度について、JEAC4206-2007を引用 (3) 原子炉圧力容器の系の漏えい試験における試験温度は, JEAC4206-2007「原子力発電所用機器に対する破壊靱性の確認試 験方法」FB-4100 に従わなければならない。その際,附属書Aにあっ てはA-3220 を用いなければならない。(解説IB-3210-1) (解説 IB-3210-1)系の漏えい試験の試験温度 原子炉圧力容器の系の漏えい試験の試験温度要求は,JEAC42062007「原子力発電所用機器に対する破壊靱性の確認試験方法」に従 うこととし,規定の整理を行った。 なお,JEAC4206 の附属書Aにあっては,A-3220 の規定を用いるこ とを明記し,原子炉圧力容器の試験温度は,静的平面ひずみ破壊靭 性KIc 基準に従うことを明確にした。供用期間中における原子炉圧力 容器へのKIc 基準の適用はASME B&PVCode Sec.XI では2001 年 版より,JEAC4206 では2003 年追補版より規定されており,これを技 術的に妥当と判断し,本規格にも取り入れたものである。 一方,原子炉圧力容器以外のクラス1機器は,設計・建設時に定め た最低使用温度以上で使用していれば,非延性破壊を防止できるの で,試験温度は最低使用温度以上とした。ただし,オーステナイト系ス テンレス鋼については破壊靭性が充分高いため,試験温度を制限し ないこととした。 17 主要変更点(1-1) 4 :破壊靭性要求関連規定の改訂(3/3) 2.変更内容(続き) 改訂前 改訂後 IB-3230 試験温度 IB-3210 試験圧力及び試験温度 (3) 全てオーステナイト系ステンレス鋼で製作された系または部分を試験 する場合の試験温度については,IB-3230(1)の規定を適用する必要はな い。 オーステナイト系ステンレス鋼と接合するフェライト鋼で製作された系また は機器において,試験時にそれぞれ隔離できない場合の試験温度は, 全 IB-3230 (1)の規定によらなければならない。 面 (4) 原子炉圧力容器以外のクラス1機器の系の漏えい試験における試験 温度は,設計時または建設時に定めた機器の最低使用温度以上としな ければならない。なお,全てオーステナイト系ステンレス鋼で製作された 系または部分を試験する場合は試験温度を制限しない。(解説 IB-32101) (5) 原子炉圧力容器とその他のクラス1機器と一体で系の漏えい試験を 改 行う場合の試験温度は,(3)と(4)でそれぞれ要求される試験対象機器の 定 試験温度のうちで最も高い温度以上としなければならない。 •構成の見直し 18 主要変更点(1-1) 5 : 炉内構造物標準検査(G1.10)試験程度(1/3) 1.変更理由 表IG-2500-1において,項目G1.10の対象機器(原子炉圧力容器及び原子炉容器 容器内部)の試験程度は,各構造物の代表機器1体(あるいは対象性のある一式)と なっていた。しかしながら,検査間隔内での実施時期については,延期が「不可」となっ てることから,IA-2320の規定に従って、同じカテゴリに属する,異なる形状,条件をもつ 機器を,各検査時期に分散して試験を実施しなければならないが、分散させて試験を実 施する技術的な意味はない。 また,炉内構造物については,標準検査に加えて,個別検査にて想定される損傷モー ドに応じた詳細な点検が要求されている。 以上のことから,G1.10 についても,G1.20~G1.50 と同様に対象となる構造物に対 して各々検査間隔内の任意の時期に試験を実施することができることとした。 表IG-2500-1注(3)についても,対象物が複数ある場合を前提として設けられた規定 であり,代表機器1体を,各検査時期に毎回点検する必要があると誤解される恐れもあ るため,各検査時期に試験を行うとの注記についても削除を行った。 19 主要変更点(1-1) 5 : 炉内構造物標準検査(G1.10)試験程度(2/3) 1.変更理由(続き) ・運用例(BWR5、1検査間隔を8定検にて分割する例) 変更前(維持規格2004年版~2010追補以前) 変更後(維持規格2010年追補以降) それぞれ,別の機器であるにも係わらず,項目全体を 母数としてIA-2320および表IG-2500 注(3)に基づき 試験を各検査時期に分散して実施しなければならない 各検査間隔内で任意の時期に実施可能と したことにより,柔軟な運用が可能 点検時期 項目 箇 所 設備数 第1 検査 時期 対象機器 番号 1 A 炉心スプレイ配管 およびスパージャ 4 2 点検時期 第2 検査 時期 3 4 5 第3 検査 時期 6 7 8 ● 第1 検査 時期 1 2 第2 検査 時期 3 4 5 第3 検査 時期 6 7 8 ● B C D A ● ● B 給水スパージャ 6 C D E F A G1.10 低圧炉心注入系カップリング 3 ● ● B C ジェットポンプ 20 1 ● ● 2~20 A ● ● B 原子炉圧力容器内表面 6 C D E プ プ プ ブブ ブ ブ ブブ F 20 主要変更点(1-1) 5: 炉内構造物標準検査(G1.10)試験程度(3/3) 2.変更内容 • 検査間隔内での延期を可(検査間隔内で任意の時期に実施可能)に変更 • 検査間隔内で分散し試験を実施することを要求する注記の削除。 改訂前 改訂後 表 IG-2500-1 試験カテゴリと試験部位および試験方法 表 IG-2500-1 試験カテゴリと試験部位および試験方法 試験カテゴリ G-B-1 沸騰水型原子炉圧力容器内部の構造物・取付け物 G-B-2 沸騰水型原子炉圧力容器の炉心支持構造物 G-P-1 加圧水型原子炉容器内部の構造物・取付け物 G-P-2 加圧水型原子炉の炉心支持構造物 項目番号 G1.10 G1.20 G1.30 G1.40 G1.50 試験部位 原子炉圧力容器および 原子炉容器 容器内部 (G-B-1,G-P-1) 原子炉圧力容器(BWR) 内部取付け物(G-B-1) 炉心支持構造物(G-B-2) 原子炉容器(PWR) 内部取付け物(G-P-1) 炉心支持構造物(1) (G-P-2) 図番 試験方法 - VT-3 試験の範囲および程度(5) 容器内部 (2)(3) 試験カテゴリ 延期* 不可 項目番号 沸騰水型原子炉圧力容器内部の構造物・取付け物 沸騰水型原子炉圧力容器の炉心支持構造物 加圧水型原子炉容器内部の構造物・取付け物 加圧水型原子炉の炉心支持構造物 試験の範囲および程度(4) 延期* 試験部位 図番 試験方法 G1.10 原子炉圧力容器および 原子炉容器 容器内部(G-B-1,G-P-1) - VT-3 容器内部(2) 可 原子炉圧力容器(BWR) 内部取付け物(G-B-1) 炉心支持構造物(G-B-2) - - VT-3 VT-3 表面(3) 表面(3) 可 可 - - VT-3 VT-3 表面(3) 表面(3) 可 可 - - VT-3 VT-3 表面(4) 表面(4) 可 可 G1.20 G1.30 - - VT-3 VT-3 表面(4) 表面(4) 可 可 G1.40 G1.50 *:検査間隔内での延期 注: (1) 炉心支持構造物は,原子炉容器から取り出さなければならない。 (2) 「容器内部」の試験部位は,添付 I-4 に従う。なお,試験の範囲は,BWRは通常の燃料交換 時に,蒸気乾燥器,気水分離器,燃料集合体を除去した状態で接近可能な容器内部,PWRは 上部炉内構造物,燃料集合体を除去した状態で接近可能な容器内部とする。 (3) 第 1 検査間隔においては,最初の燃料交換時およびその後約 3 年毎に試験を行う。また,第2 検査間隔以降においては,各検査時期に試験を行う。 (4) 各検査間隔中の試験程度は,接近可能な表面(溶接継手含む)とし,添付 I-4 に従う。 (5) 最初の検査間隔で選定した部位は,原則として後の検査間隔においても定点サンプリング方式 で試験を行わなければならない. G-B-1 G-B-2 G-P-1 G-P-2 原子炉容器(PWR) 内部取付け物(G-P-1) 炉心支持構造物(1) (G-P-2) *:検査間隔内での延期 注: (1) 炉心支持構造物は,原子炉容器から取り出さなければならない。 (2) 「容器内部」の試験部位は,添付 I-4 に従う。なお,試験の範囲は,BWR は通常の燃料 交換時に,蒸気乾燥器,気水分離器,燃料集合体を除去した状態で接近可能な容器内部, PWR は上部炉内構造物,燃料集合体を除去した状態で接近可能な容器内部とする。 (3) 各検査間隔中の試験程度は,接近可能な表面(溶接継手含む)とし,添付 I-4 に従う。 (4) 最初の検査間隔で選定した部位は,原則として後の検査間隔においても定点サンプリング 方式で試験を行わなければならない。 21 主要変更点(1-1) 6 : JEAG4217-2010 ECT指針の取込(1/3) 1.変更理由 変更前の維持規格の検査章では,IJB,IJGで規定するオーステナイト系ステンレス鋼 および高ニッケル合金溶接継手を対象としたクラス1機器の個別検査において,MVT-1 試験の代替試験として渦流探傷試験の適用も可能としているが,表面検査としての具 体的な試験要領に関する規定はなかった。 補修章でも,RB-2450等での施工前検査において,施工面に割れ等の有害な欠陥が ないことを確認する試験として,渦流探傷試験が規定されているが,設計・建設規格を 準用する規定としていた。 上置プローブを用いた渦電流探傷試験指針JEAG4217-2010 が発刊されたことに伴 い,表面試験の一手法として渦流探傷試験要領を取り込むこととした。 2.変更内容 下記の個所を変更した。 IA-2530 表面試験 IA-2533 渦流探傷試験(追加) RB-2450.6 検査,及び同解説 RB-2470.7 検査 22 主要変更点(1-1) 6 : JEAG4217-2010 ECT指針の取込(2/3) 2.変更内容 改訂前 改訂後 I 検査 IA-2500 非破壊試験方法 IA-2530 表面試験 表面試験は,表面または表面近くの線状または円形状の欠陥指示 を検出する方法であって,表面状況,材料,接近性等の点から判断し て磁粉探傷試験または浸透探傷試験のいずれかを使用しなければな らない。 I 検査 IA-2500 非破壊試験方法 IA-2530 表面試験 表面試験は,表面,または表面近くの線状,または円形状の欠陥 指示を検出する方法であって,表面状況,材料,接近性等の点から判 断して磁粉探傷試験,浸透探傷試験,または渦流探傷試験のいずれ かを使用しなければならない。 IA-2531 磁粉探傷試験 記載略 IA-2532 浸透探傷試験 記載略 IA-2531 磁粉探傷試験 記載略 IA-2532 浸透探傷試験 記載略 IA-2533 渦流探傷試験 渦流探傷試験は,磁性体および非磁性体の表面に開口している線 状の欠陥指示を検出する方法であって,オーステナイト系ステンレス 鋼または高ニッケル合金の母材部および溶接部に適用する場合の手 順は,JEAG 4217-2010「原子力発電所用機器における渦電流探傷 試験指針」に従わなければならない。 23 主要変更点(1-1) 6 : JEAG4217-2010 ECT指針の取込(3/3) 2.変更内容 改訂前 改訂後 R 補修 RB-2450 ピーニング方法 RB-2450.6 検査 検査は次によらなければならない。 (1) 施工前検査 目視試験(MVT-1 試験),浸透探傷試験,渦流探傷試験または超 音波探傷試験により,施工面に割れ等の有害な欠陥が認められない ことを確認すること。 目視試験はIA-2520,浸透探傷試験はIA-2530,超音波探傷試験 はIA-2540 に従うこと。 渦流探傷試験の試験方法は,設計・建設規格GTN-5000 の規定を 準用すること。 以下,記載略 [解説RB-2450-6]施工前検査 ~記載略~ また, 渦流探傷試験の検出精度や試験方法について は, 社団法人日本電気協会よりJEAG4217-2010「原子力発電所用 機器における渦電流探傷試験指針」が発行されており,これを参考に して検査方法の詳細を検討するとよい。 ~記載略~ R 補修 RB-2450 ピーニング方法 RB-2450.6 検査 検査は次によらなければならない。 (1) 施工前検査 目視試験(MVT-1 試験),浸透探傷試験,渦流探傷試験,または 超音波探傷試験により,施工面に割れ等の有害な欠陥が認められな いことを確認すること。 目視試験はIA-2525,浸透探傷試験はIA-2532,渦流探傷試験は IA-2533,超音波探傷試験はIA-2542に従うこと。 以下,記載略 (RB-2470 は2013年追補にて新規に追加) [解説RB-2450-6]施工前検査 ~記載略~ 削除 ~記載略~ RB-2470 磨き加工による応力改善方法 RB-2470.7 検査 検査は次によらなければならない。 (1)施工前検査 目視試験(VT-1 試験),浸透探傷試験,または渦流探傷試験によ り,対象物の表面に割れ等の有害な欠陥が認められないことを確認 すること。 目視試験はIA-2520,浸透探傷試験はIA-2532,渦流探傷試験は IA-2533 に従うこと。 24 主要変更点(1-1) 7 :弁,ポンプの溶接継手に関連する 非破壊検査要求の適正化(1/3) 1.変更理由 弁・ポンプについての体積試験・表面試験要求(B-M-1, B-L-1カテゴリ)については,以下 の観点から,適正化が可能であり,作業負担の軽減・被ばく低減の観点からも合理的であるた め,試験要求を削除した。 (1)B-M-1,B-L-2カテゴリの課題とB-M-2,B-L-2カテゴリとの重複性 他のカテゴリと比較すると,弁・ポンプは,内面,外面からの検査が重複して要求されている。 機器 原子炉圧力容器 (B-A,B-B,B-C,B-D) 配管 (B-J, B-F) 【全体積】 ・外面UT又は 内面UT(アクセ ス性からどちら かを選択) 内面からの 検査 外面又は内面からの検査を要求 外面からの 検査 <検査性> UTの走査面は一般的に滑ら かな曲線 (要求なし) <検査性> 配管内面にアクセスすることは 原則不可能 外 面 か ら の 検 査 の み 要 求 重複した要求 【体積(内面1/3)and 外表面】 外面UT and 外面PT 弁・ポンプ (B-M-1,2, B-L-1,2) (B-M-1, B-L-1) 【全体積 or 外表面】 外面UT or 外面PT <検査性> 配管・容器に比較して,複雑形状で,精 緻な検査には不向き (B-M-2,B-L-2) 【内表面】 内面VT <検査性> •機器の分解点検時に,機器内表面に アクセスすることが可能 •内面VTにより直接的にさまざまな情報 から総合的な判断が可能 25 主要変更点(1-1) 7 :弁,ポンプの溶接継手に関連する 非破壊検査要求の適正化(2/3) (2)運転経験の評価 •建設段階においては所定の基準に従い設計,製造,検査されており,運転段階にお いて設計過渡を超える状況はない。 •特殊な形状ではないことから,極端な応力のかかる部位ではなく,国内公開情報調査 結果等を分析,評価した結果,供用期間中検査として考慮が必要な構造健全性に影 響を与えうるトラブル事例は確認されていない。 •保全プログラムに基づく所定の点検頻度で機器保守点検を行っており,機器の健全 性は確保されている。 (3)米国規格との整合性 ASME Sec.XIでは,2008年版においてB-M-1・B-L-1の両試験カテゴリの試験要求 が削除されている。 26 主要変更点(1-1) 7 :弁,ポンプの溶接継手に関連する 非破壊検査要求の適正化(3/3) 2.変更内容 改訂前 改訂後 試験カテゴリ B-L-1 ポンプケーシングの耐圧部分の溶接継手 B-L-2 ポンプケーシングの内表面 B-M-1 弁本体の耐圧部分の溶接継手 B-M-2 弁本体の内表面 試験の範囲 項目番号 試験部位 図番 試験方法 および程度(5) 試験カテゴリ * 延期 ポンプ B12.10 ケーシングの溶接継手 (B-L-1) B12.20 ケーシング(B-L-2) 図 IB-2500-27 体積または表面 溶接継手(1) 可 内表面(2) 可 溶接継手(3) 可 図 IB-2500-27 体積または表面 溶接継手(3) 可 - VT-3 図 IB-2500-27 表 面 項目番号 - VT-3 内表面(4) ポンプケーシングの内表面 B-M-1 弁本体の耐圧部分の溶接継手 B-M-2 弁本体の内表面 試験部位 ポンプ B12.20 ケーシング( B-L-2 ) 弁 B12.30 呼び径100 A 未満の弁箱の 溶接継手(B-M-1) B12.40 呼び径100 A 以上の弁箱の 溶接継手(B-M-1) B12.50 呼び径100 A を超える弁箱 (B-M-2) B-L-2 試験の範囲 (4) および程度 図番 試験方法 ― VT-3 内表面 図 IB-2500-27 表面 溶接継手 (1) 延期 * 可 弁 B12.30 B12.50 可 呼び径 100A 以下の弁箱の 溶接継手(B-M-1) 呼び径 100 A を超える弁箱 (B-M-2) ― VT-3 *:検査間隔内での延期 注: (1) 各検査間隔中の試験程度は,各系統において同様の機能をもつポンプ(例えば,再循環ポ ンプ)毎に少なくとも1台のポンプ(耐圧部分に溶接継手があるものに限る)の耐圧部分の溶 接継手長さまたは溶接継手数の25%とする。 (2) 各検査間隔中の試験程度は,各系統において同様の機能をもつポンプ毎に1台のポンプと する。この試験は,カテゴリB-L-1の試験に選ばれたポンプについて行ってもよい。 (3) 各検査間隔中の試験程度は,各系統において類似の機能(例えば,格納容器隔離弁,系の 圧力上昇止弁)で類似の構造(例えば,玉形弁,仕切弁または逆止弁),類似の製法,同一 メーカの弁毎に,少なくとも1個の弁(耐圧部分に溶接継手があるものに限る)の耐圧部分 の溶接継手長さの25%とする。 (4) 各検査間隔中の試験程度は,各系統において類似の機能で類似の構造(例えば,玉型弁, 仕切弁または逆止弁),類似の製法,同一メーカの弁毎に1個の弁とする。 (5) 最初の検査間隔で選定した溶接継手,ポンプケーシングまたは弁の内表面は,原則として 以後の検査間隔においても定点サンプリング方式で試験を行わなければならない。 (2) (3) 内表面 可 可 *:検査間隔内での延期 注: (1) 各検査間隔中の試験程度は各系統において同様の機能をもつポンプ毎に 1 台のポンプとする。 (2) 各検査間隔中の試験程度は,各系統において類似の機能(例えば,格納容器隔離弁,系の圧力上昇止弁) で類似の構造(例えば,玉形弁,仕切弁または逆止弁),類似の製法,同一メーカの弁毎に,少なくとも 1 個の弁(耐圧部分に溶接継手があるものに限る)の耐圧部分の溶接継手長さ 25%とする。 (3) 各検査間隔中の試験程度は,各系統において類似の機能で類似の構造(例えば,継手,仕切弁または逆 止弁) ,類似の製法,同一メーカの弁毎に 1 個の弁とする。 (4) 最初の検査間隔で選定した溶接継手,ポンプケーシングまたは弁の内表面は,原則として,以後の検査 間隔においても定点サンプリング方式で試験を行わなければならない。 27 維持規格2012年版, 2013年追補までの主な変更点 (1-2) (運用面での変更を伴わないもの) 年版 No. 件名 変更内容 記載個所 2009年 追補 1 第1回目の 検査間隔 の起算日 維持規格では,第1回目の検査間隔の起算 IA-2310 日は,商業運転開始日と規定されているが, 解説 IA-2310起算日をこれ以前の初臨界日などにしてい 2 解説 維持規格 るプラントもあることから,規定及び解説を (検査)の個々の 見直した。 根拠 I-1 2009年 追補 2 異種金属 溶接継手 の考え方 異種金属溶接継手の定義についての表現 を見直し,明確にした。 2010年 追補 3 漏えい試験 時の「一定 に保持」の 定義 漏えい試験時の試験圧力及び試験温度は, IA-3210 原則として一定に保持しなければならないと 解説 IA-3210記載されていたが,この「一定」の解釈につ 1 いて明確にし,本文及び解説を変更した。 2010年 追補 4 年版更新に 伴う移行措 置 検査プログラムの規格更新に伴う移行措置 について,規定を追加した。 また, JEAC4205は既に使用されておらず,廃止 されるためJEAC4205からの移行について は記載を削除した。 表IB-2500-5 解説 表IB2500-5-2) 備考 JEAC4205 質 疑応答集反映 JEAC4205質 疑応答集反映 JEAC4205質 疑応答集反映 IA-2320 添付I-2 28 維持規格2012年版, 2013年追補までの主な変更点 (1-2) (運用面での変更を伴わないもの) 年版 No. 2010年 追補 5 2011年 追補 2012年 件名 変更内容 記載個所 備考 目視試験 の対象範 囲 目視試験については,対象機器のどの範囲 を試験対象とするかが明確にした。 IA-2520 解説 表IJB2500-B-1-1 表 IJG-2500B-2 解説 表IJG2500-B-1-2 JEAC4205質 疑応答集反映 6 容器の溶 接継手に対 する試験程 度 試験要求がある溶接継手の試験程度を,他 の溶接継手に対する試験程度に加えて試 験を実施する場合に、その妥当性を記録し 保管することを要求することした。 表IB-2500-1, 表IB-2500-2, 表IB-2500-8, 表IC-2500-1 解説 表IB2500-1,2,8, 解説 表IC2500-1 維持規格 2004年版に対 する技術評価 書の反映 7 検査間隔7 年に変わっ た後の試験 運転開始後30年経過し,検査間隔が7年に となった場合,類似の個所を含めてトラブル 等がない場合は,同一形式・同一設計・同 一環境等類似した条件の他の弁及びポン プにて試験を実施することを許容することと した。 IA-2320 解説 表IA2320-5 JEAC4205質 疑応答集反映 29 維持規格2012年版, 2013年追補までの主な変更点 (1-2) (運用面での変更を伴わないもの) 年版 No. 2012年 8 2012年 2012年 2013年 追補 変更内容 記載個所 備考 95℃超の 支持構造 物の補修 後の供用 前検査 IA-2100(3)に規定されている,95℃を超え る配管・機器の支持構造物を取り替えた場 合の供用前検査の扱いについて,記載の明 確化の観点から,質疑応答集の内容を反映 して改訂を行った。 IA-2110 解説 IA-21103 JEAC4205質 疑応答集反映 9 建設中の 供用前検 査実施時 期 管についての建設時の供用前検査につい て,建設時の耐圧試験の前後いずれでも実 施してもよいことを規定に追加した。 IA-2100 IA-2110 解説 IA21101 JEAC4205質 疑応答集反映 10 第2回目以 降検査間 隔試験順 序他 IA-2320に関連して,JEAC4205質疑応答 集,またJSME質疑応答の内容を,解釈,留 意事項の明確化のため,本文,解説に反映 した。 IA-2320 解説 IA-23202 解説 IA-23203 解説 IA-23204 JEAC4205質 疑応答集反映 30年目以 降の検査プ ログラム変 更方法の 明確化 30年目以降の検査間隔が7年となった場合 に機器や溶接継手等が追加された場合の 試験計画の変更方法が不明確なため具体 的に規定する。 IA-2320 解説 IA-23207 11 件名 JSME質疑応 答反映 30 主要変更点 (1-2) 1:第1回目の検査間隔の起算日 1.変更理由 維持規格では,第1回目の検査間隔の起算日は,商業運転開始日と規定されている が,起算日をこれ以前の初臨界日などにしているプラントもある。JEAC4205質疑応答 集では,起算日を商業運転開始日以前としているプラントについては,これを踏襲でき ることとしていた。また,起算日を商業運転開始日より前にすることで,1回目の検査間 隔が現行規定よりも長くなることはなく技術的にも問題はない。以上のことから,規定及 び解説を見直した。 2.変更内容 改訂前 IA-2310 検査間隔 (1) 原子炉の商業運転開始以降の運転期間を,次のとおり各 検査間隔に分割するものとする。ただし,IA-2310(2)ないし (5)の規定に従い修正して適用してもよい。(解説 IA-23101) a. 第1回目の検査間隔は,発電所の商業運転開始後 10年間とする。 改訂後 IA-2310 検査間隔 (1) 原子炉の商業運転開始以降の運転期間を,次のとおり各 検査間隔に分割するものとする。ただし,IA-2310(2)ないし (5)の規定に従い修正して適用してもよい。(解説 IA-23101) a. 第1回目の検査間隔は,発電所の商業運転開始日ま たはそれ以前の起算日から10年間とする。(解説 IA2310-2) (解説 IA-2310-2)第1回目の検査間隔の起算日 現在検査間隔の起算日を初臨界日とするなどしているプ ラントについては,これを踏襲できるものとした。 31 主要変更点 (1-2) 2:異種金属溶接継手の考え方(1/2) 1.変更理由 維持規格では,同種金属溶接継手と異種金属溶接継手は試験カテゴリ区分が異なる ことから,試験方法等が異なるが,異種金属溶接継手の定義については,特にオース テナイト系ステンレス鋼と高ニッケル合金鋼の組合せについて,曖昧な表現であった。 なお,維持規格の前身のJEAC4205でも同様の記載であったが,JEAC4205質疑応 答集にて,オーステナイト系ステンレス鋼と高ニッケル合金鋼の溶接継手は,異種金属 溶接継手に該当するとされている。 異種金属溶接継手として扱うひとつの重要な目安に,熱膨張差に起因する応力の発 生が挙げられる。起動停止の繰り返しに伴い発生する応力は,フェライト鋼とオーステ ナイト系ステンレス鋼,フェライト鋼と高ニッケル合金,オーステナイト系ステンレス鋼と 高ニッケル合金のいずれの周継手においても無視できないレベルに達する可能性があ ると考えられることから,供用期間中検査における試験カテゴリ区分に当たっては,これ らいずれの組合せの周継手も異種金属溶接継手として扱うこととして,本文を見直し, 解説を追加した。 32 主要変更点 (1-2) 2 :異種金属溶接継手の考え方(2/2) 2.変更内容 表 IB-2500-5 「試験カテゴリ B-F 耐圧部分の異種金属の溶接継手」および解説追記 改訂前 改訂後 表 IB-2500-5 試験カテゴリと試験部位および試験方法 試験カテゴリ 項目番号 試験部位 表 IB-2500-5 試験カテゴリと試験部位および試験方法 (2) B-F 耐圧部分の異種金属の溶接継手 図番 試験方法 試験の範囲および程度 試験カテゴリ 延期* 項目番号 原子炉圧力容器または 原子炉容器 B5. 10 呼び径100A以上の管台と 呼び径100A未満の管台と 図 IB-2500-15~17 体積および表面 溶接継手(1)(3) 可 B5. 10 管台とセーフエンドとの 試験方法 試験の範囲および程度 延期* 呼び径100A以上の管台と 図 IB-2500-17-1 体積および表面 溶接継手(1)(3) 可 セーフエンドの溶接継手 図 IB-2500-15~17 表面 溶接継手(1)(3) 可 B5. 20 セーフエンドの溶接継手 B5. 30 図番 原子炉圧力容器または 原子炉容器 セーフエンドの溶接継手 B5. 20 試験部位 B-F 耐圧部分の異種金属の溶接継手(2) 呼び径100A未満の管台と 図 IB-2500-16 表面 溶接継手(1)(3) 可 図 IB-2500-15 表面 溶接継手(1)(3) 可 セーフエンドの溶接継手 図 IB-2500-15~17 表面 溶接継手(1)(3) 可 ソケット溶接継手 ~~~~(略)~~~~ 注: (1) ~~~~(略)~~~~ (2) フェライト鋼とオーステナイト系ステンレス鋼およびニッケル合金鋼との異種金属溶接 継手の周 継手とする。 ~~~~(略)~~~~ B5. 30 管台とセーフエンドとの ソケット溶接継手 ~~~~(略)~~~~ 注: (1) ~~~~(略)~~~~ (2) 表 IB-2500-5の試験カテゴリB-Fに規定する異種金属溶接継手とは, A)フェライト鋼とオーステナイト系ステンレス鋼 B)フェライト鋼と高ニッケル合金 C)オーステナイト系ステンレス鋼と高ニッケル合金 の周継手をいう。(解説 表 IB-2500-5-2) ~~~~(略)~~~~ (解説 表IB-2500-5-2) 異種金属溶接継手の解釈 異種金属溶接継手として扱うひとつの重要な目安に,熱膨張差に起因する応力の発生が挙 げられる。起動停止の繰り返しに伴い発生する応力は,A)フェライト鋼とオーステナイト系ステ ンレス鋼,B)フェライト鋼と高ニッケル合金,C)オーステナイト系ステンレス鋼と高ニッケル合 金のいずれの周継手においても無視できないレベルに達する可能性があると考えられること から,供用期間中検査における試験カテゴリ区分に当たっては,これらいずれの組合せの周 継手も異種金属溶接継手として扱うこととした。 33 主要変更点 (1-2) 3 :漏えい試験時の「一定に保持」の定義 1.変更理由 維持規格及び前身のJEAC4205では,漏えい試験時の試験圧力及び試験温度は, 原則として一定に保持しなければならないと記載されていたが,この「一定」の解釈につ いては,JEAC4205質疑応答集に示され,これに従い運用されてきた。 規定をより明確とするために,質疑応答集の内容を取り込むこととした。 2.変更内容 改訂前 改訂後 IA-3200 試験圧力および試験温度 IA-3200 試験圧力および試験温度 IA-3210 試験圧力および試験温度 (3) 系の漏えい試験の試験圧力および試験温度は,IA-3350 の規定を適用する場合を除いて,原則として目視試験中, 一定に保持しなければならない。 IA-3210 試験圧力および試験温度 (3) 系の漏えい試験の試験圧力および試験温度は,IA-3350 の規定を適用する場合を除いて,原則として目視試験中, 規定された試験圧力および試験温度を下回らないように 保持しなければならない。(解説 IA-3210-1) (解説 IA-3210-1) 系の漏えい試験時の試験圧力および試 験温度 系の漏えい試験において,試験中に圧力および温度に 若干の変動があっても,規定された試験圧力および試験 温度を下回らないように保持すればよいことを明示した。 34 主要変更点 (1-2) 4 :年版更新に伴う移行措置(1/2) 1.変更理由 検査プログラム*1の規格更新に伴う移行措置については,現状,JEAC4205から維 持規格への移行については規定があるものの,維持規格年版更新に伴う移行措置に ついては規定がない。このため,規格ユーザの利便性を考え,移行措置について規定 を追加した。 また,JEAC4205は既に使用されておらず,廃止されたためJEAC4205からの移行に ついては記載を削除した。 *1:試験を行うための計画表または工程をいう。一般的には,標準検査の検査間隔が10ヵ年であることから 「10年計画」といわれる。 35 主要変更点 (1-2) 4 :年版更新に伴う移行措置(2/2) 2.変更内容 改訂前 改訂後 IA-2320 検査プログラム (1) IB,IC,ID,IE,IFおよびIGの各試験カテゴリで規定する 試験は,表 IA-2320-1に示す検査間隔中の経過年に要求さ れる試験要求量を満たすようにして,各々の検査間隔内で完 了しなければならない。(解説 IA-2320-1) なお,他規程に基づく供用期間中検査から,本規格に基づく 検査プログラムに移行する場合は添付 I-2に従ってもよい。 ~~~略~~~ IA-2320 検査プログラム (1) IB,IC,ID,IE,IFおよびIGの各試験カテゴリで規定する 試験は,表 IA-2320-1に示す検査間隔中の経過年に要求さ れる試験要求量を満たすようにして,各々の検査間隔内で完 了しなければならない。(解説 IA-2320-1) なお,本規格発行以前の維持規格(「維持規格(旧年版)」)に 基づく検査プログラムから,本規格に基づく検査プログラムに 移行する場合は添付 I-2に従ってもよい。 ~~~略~~~ 添付 I-2 検査プログラム適用にあたっての移行措置 日本電気協会規程(JEAC4205)に基づいた供用期間中検 査から,本規格による検査に移行する場合には,従来の試験 範囲,程度および方法等が変更された部分に対しては,本規 格の適用開始時点における当該検査間隔中に限り,従来の 試験範囲,程度および方法を適用してもよい。 添付 I-2 検査プログラム適用にあたっての移行措置 本規格の適用開始時点が維持規格(旧年版)の検査プログ ラムの検査間隔の期間中であり,かつ既に検査実績がある 場合には,維持規格(旧年版)での検査プログラムにおける 試験範囲,程度および方法を適用してもよい。 36 主要変更点 (1-2) 5 :目視試験の対象範囲(1/2) 1.変更理由 維持規格及び前身のJEAC4205では,目視試験については,対象機器のどの範囲を 試験対象とするかが明確にされておらず,JEAC4205質疑応答集にて明確化され,運 用されてきた。この質疑応答集の内容を維持規格に取込み,試験対象範囲を明確化し た。 あわせて、炉内構造物の目視試験範囲についても、記載箇所を見直すとともに、シュ ラウドに関するトラブル事例を反映して、範囲を明確化した。 2.変更内容 IA-2520 目視試験(2)に以下を追加 IB,IC,ID,IEおよびIFの各章で規定する標準検査においては,目視試験対象の接近 可能な表面(溶接継手を含む。)全てを対象とする。ただし,IG章で規定する標準検査 の場合についてはIG-2500の規定,IJB,IJG章で規定する個別検査の場合については, IJB-2500,IJG-2500の規定による。 37 主要変更点 (1-2) 5 :目視試験の対象範囲(2/2) 2.変更内容(続き、IJG章シュラウドを例示) 図の注釈を表に移動、試験範囲の明確化、解説の追加 改訂前 上部リング H1 H2 中間部リング H4 中間部胴 H6a H6b H7a H7b 表 IJG-2500-B-2 V2 V1 上部胴 H3 改訂後 項目 番号 V3 試験部位 G3.10 V5 V6 G3.20 下部胴 シュラウドサポート リング シュラウドサポート シリンダ 図番 IJG-B-2 シュラウド 試験方法 試験範囲 および程度 MVT-1(2) 溶接継手(3) 試験実施時期(4) 初回 2回以降 オーステナイト系ス テンレス鋼および高 ニッケル合金溶接継 手 V4 下部リング 試験カテゴリと試験部位および試験方法 試験カテゴリ V7 周方向溶接継手(1) 図 IJG(シュラウドサポー 2500B-2-2~6 トリング無し) 図 IJG2500-B-2 周方向溶接継手(1) (シュラウドサポー -1 トリング有り) MVT-1(2) 溶接継手(3) 供用開始から 運転時間で 5 年から 20 年 以内 供用開始から 運転時間で 5 年から 11 年 以内 前回の試験後 運転時間で 5 年から 15 年 以内 前回の試験後 運転時間で 4 年から 7 年 試験部位:周方向溶接継手(H1~H7b) 試験範囲:試験部位の溶接継手および その両側 25mm 以内の範囲と 溶接継手に隣接するリング部全面 図 IJG-2500-B-2-1 以内 材料:SUS304,SUS304L,SUS316L 注記の移動 試験範囲の明確化 従来型① 解説追加 注: (1) 対象とする経年変化事象は SCC(応力腐食割れ)とする。 (解説 IJG-1100-1,解説 表 IJG-2500-B-1-1) (2) MVT-1 に代えて超音波探傷試験または渦流探傷試験を行ってもよい。 (3) 試験範囲および程度は以下のとおりとする。 (a) 試験範囲は,溶接継手およびその両側 25 mm 以内の範囲と溶接継手に隣接するリング部 の機械加工面全面とする。 (解説 表 IJG-2500-B-1-2) (解説 表 IJG-2500-B-1-2) BWRプラント炉内構造物個別検査におけるMVT-1試験の試験範囲 溶接継手およびその両側25mmの試験範囲については,米国における1990年代の炉内構造物の 詳細目視試験の実績を参考に「1インチ」をmmに換算して定めたものである。この値は目視試験対 象表面とカメラとの距離およびカメラの画角から,現実的な視野範囲として設定されている。国内に おいては,平成10年2月の原子力安全・保安院の指示に基づき電気事業者が実施したシュラウド の試験で1インチが適用された実績がある。なお,シュラウドについては,国内の一部のプラントで 溶接継手に隣接するリング部にSCCの発生が確認されていることから,リング部の機械加工面全 面も試験範囲に加えた。 38 主要変更点 (1-2) 6 : 容器の溶接継手に対する試験程度(1/3) 1.変更理由 維持規格2004年版に対する技術評価書により,試験要求がある溶接継手の試験程 度を,他の溶接継手に対する試験程度に加えて試験を実施することとを妥当と判断す る場合は,応力条件および環境条件が工学的に同等であることを確認し,その理由を 記録し保管することが要件とされている。 これらの経緯を踏まえ,代替として選定した試験程度の妥当性を記録として残すことを 明確にすることが望ましいと判断し,規定,解説の改訂を行った。 2.変更箇所 以下の注記に、要件の内容の記載を追加するとともに,解説を追加した。 表IB-2500-1 注(3),表IB-2500-2 注(2),表IB-2500-8 注(3), 表IC-2500-1 注(3) 解説 表IB-2500-1,2,8,解説 表IC-2500-1 39 主要変更点 (1-2) 6 : 容器の溶接継手に対する試験程度(2/3) 2.変更内容 「表IB-2500-1」および「解説 表IB-2500-1,2,8」を例示する。 改訂前 改訂後 表-B-2500-1 試験カテゴリと試験部位および試験方法 表-B-2500-1 試験カテゴリと試験部位および試験方法 (1) 試験カテゴリ B-A 原子炉圧力容器および原子炉容器の炉心外周域耐圧部分の溶接継手 (1) 試験カテゴリ B-A 原子炉圧力容器および原子炉容器の炉心外周域耐圧部分の溶接継手 項目番号 試験部位 図番 項目番号 試験方法 試験の範囲および程度(5) 延期* 炉心外周域にある 溶接継手 (3) 胴の周継手 図 IB-2500-1 体 積 溶接継手 胴の長手継手 図 IB-2500-1 体 積 溶接継手 補修溶接部分 - 体 積 補修溶接範囲 B1.101 胴の周継手 図 IB-2500-1 体 積 溶接継手 可 胴の長手継手 図 IB-2500-1 体 積 溶接継手 可 B1.103 B1.103 補修溶接部分(2) - 体 積 補修溶接範囲(4) 可 *:検査間隔内での延期 試験方法 試験の範囲および程度(5) 延期* B1.101 B1.102 (3) 図番 炉心外周域にある 溶接継手 B1.102 (3) 試験部位 (2) 可 (3) 可 (4) 可 *:検査間隔内での延期 注: (3) 各検査間隔中の試験程度は,各溶接継手長さの7.5%とする。ただし,周継手について 注: (3) 各検査間隔中の試験程度は,各溶接継手長さの7.5%とする。ただし,周継手について 5%,長手継手について10%としてもよい。 5%,長手継手について10%としてもよい。 なお,特定の溶接継手に対する試験程度の一部または全部を実施せず,その代替として他の なお,特定の溶接継手に対する試験程度の一部または全部を実施せず,その代替として他の 溶接継手に対する試験程度に加えて試験を実施することが妥当と判断される場合は,各溶接 溶接継手に対する試験程度に加えて試験を実施することが妥当と判断される場合は,各溶接 継手長さに対する割合でなく全溶接継手長さに対する割合としてもよい。 継手長さに対する割合でなく全溶接継手長さに対する割合としてもよい。 ただし,代替とした理由および代替として実施する試験程度の妥当性として,材質, (解説 表 IB-2500-1,2,8) 応力条件(溶接残留応力を含む)及び環境条件(温度,炉水環境)が工学的に同等で あることを確認し,記録しておかなければならない。(解説 表 IB-2500-1,2,8) 40 主要変更点 (1-2) 6 : 容器の溶接継手に対する試験程度(3/3) 2.変更内容(続き) 「表IB-2500-1」および「解説 表IB-2500-1,2,8」を例示する。 改訂前 改訂後 (解説 表 IB-2500-1,2,8) 溶接継手長さに対する割合で規 定された試験程度 (解説 表 IB-2500-1,2,8) 溶接継手長さに対する割合で規 定された試験程度 試験程度の割合(%)は溶接継手それぞれに対して規定し たものである。したがって,各溶接継手の試験範囲は,各溶 接継手の長さに試験程度の割合(%)を乗じて求めた長さとし なければならない。 ただし,特定の溶接継手に対する一部または全部の試験 の実施が,試験に係る被ばく等の観点から適当でないと判断 される場合を考慮し,他の溶接継手の試験で代替することも 可能とした。なお,代替として実施する試験範囲は,材質,応 力条件(溶接残留応力を含む)および環境条件(温度,炉水 環境)が工学的に同等とみなせる溶接継手から選定されるべ きものである。 試験程度の割合(%)は溶接継手それぞれに対して規定し たものである。したがって,各溶接継手の試験範囲は,各溶 接継手の長さに試験程度の割合(%)を乗じて求めた長さとし ている。 ただし,特定の溶接継手に対する一部または全部の試験 の実施が,試験に係る被ばく等の観点から適当でないと判断 される場合を考慮し,他の溶接継手の試験で代替することも 可能とした。代替として実施する試験範囲は,材質,応力条 件(溶接残留応力を含む)および環境条件(温度,炉水環境) が工学的に同等とみなせる溶接継手から選定することとして いる。 なお,他の溶接継手で試験を代替する機器の当該箇所及 びその理由の記録保管先として,IA-2220の検査計画書また はIA-5200(2)の検査記録などが具体例として挙げられる。 41 主要変更点 (1-2) 7 : 検査間隔が7年に変わった後の試験(1/2) 1.変更理由 弁およびポンプの場合,維持規格にて実施する内表面の目視試験は機器の分解点 検時に実施するが,運転開始後30年経過し,検査間隔が7年になると分解点検時期と 維持規格の目視試験の調整上の問題から定点サンプリングの継続が困難になる場合 が想定される。 JEAC4205の質疑応答集では,このような場合,類似の個所を含めてトラブル等がな い場合は,同一形式・同一設計・同一環境等類似した条件の他の弁及びポンプにて試 験を実施することを許容していた。以下の観点から問題ないと判断しこの運用を,規定 に取り込んだ。 • 定点サンプリングを厳密な意味で捉えれば,「同一部位を繰返し検査する」ことで あるが,今回の改訂で追加した「同一型式,同一設計,同一環境,同一運転履歴 等類似した条件の他の機器」であれば,広義な意味において同一とみなせる。 • さらに,「類似の箇所を含めて損傷事例がない場合」という条件を付加しており, A-5210にある定点サンプリングの定義にある 「経年変化の有無を確認する」と いう目的を達成できるため,同等の効果があるものと判断できる。 42 主要変更点 (1-2) 7 : 検査間隔が7年に変わった後の試験(2/2) 2.変更内容 改訂前 改訂後 IA-2320 検査プログラム ~略~ (4) 検査可能なすべての範囲に対する試験を規定していない部位につい ては,原則として前回の検査間隔中に試験を行った部位に対し試験を 行う定点サンプリング方式としなければならない。(解説 IA-2320-2, 解説 IA-2320-3) ~略~ IA-2320 検査プログラム ~略~ (4) 検査可能なすべての範囲に対する試験を規定していない部位につい ては,原則として前回の検査間隔中に試験を行った部位に対し試験を 行う定点サンプリング方式としなければならない。ただし,弁およびポ ンプの場合,検査間隔が10年から7年に変わった以降については,類 似の箇所を含めて損傷事例がない場合に限り,同一型式,同一設計, 同一環境,同一運転履歴等類似した条件の他の機器にて試験を実施 してもよい。(解説 IA-2320-5,解説 IA-2320-6) ~略~ (解説 IA-2320-5) 抜取り検査における定点サンプリング方式の採用 ~略~ 試験部位選定の基本的な考え方は,経年変化を確認するために代 表部位を選定することであり,具体的には,機器と配管の溶接継手等 の構造不連続部位,使用環境条件の厳しい部位,過去の損傷発生部 位等を当該機器の重要性,接近性等の検査性,過去の検査実績等を 勘案して選定する。 なお,弁およびポンプの場合,内表面の目視試験は分解点検時に合 わせて実施する必要があるが,検査間隔が7年になると分解点検間 隔と検査間隔の調整上の問題から定点サンプリングの継続が困難に なる場合が予想される。よって,検査間隔が10年から7年に変わった 以降については,類似の箇所を含めて損傷事例がない場合に限り, 同一型式,同一設計,同一環境,同一運転履歴等類似した条件の他 の機器にて試験を実施してもよいこととした。なお,損傷事例は,補修 や交換等につながる事象に限定せず,当該機器の供用期間中検査 対象部位の点検方法,実施頻度および時期等の見直しを行う必要が 生じた場合は,その原因となった事象も含めたものである。 (解説 IA-2320-2) 抜取り検査における定点サンプリング方式の採用 ~略~ 試験部位選定の基本的な考え方は,経年変化を確認するために代 表部位を選定することであり,具体的には,機器と配管の溶接継手等 の構造不連続部位,使用環境条件の厳しい部位,過去の損傷発生部 位等を当該機器の重要性,接近性等の検査性,過去の検査実績等を 勘案して選定する。 43 主要変更点 (1-2) 8 : 95℃超の支持構造物の補修後の供用前検査(1/2) 1.変更理由 IA-2100(3)に規定されている,95℃を超える配管・機器の支持構造物を取り替えた 場合の供用前検査の扱いについては,JEAC4205質疑応答集にて解説がなされてい たが,以下の2件に関して,記載の明確化の観点から,質疑応答集の内容を反映して 改訂を行った。 • 補修又は取替を行った支持構造物に加えて,検査の対象となる「支持荷重また は変位量が大幅に変化すると評価した支持構造物」の解釈 • 実施時期について「次の系統運転中または定期事業者検査期間中」とあるが,こ の「次の系統運転中」が意味する時期 44 主要変更点 (1-2) 8: 95℃超の支持構造物の補修後の供用前検査(2/2) 2.変更内容 IA-2100(3)の規定及び,解説IA-2100-2の追加 改訂前 改訂後 IA-2100 供用前検査 (3) ~~略~~ 通常運転中の温度が95℃を超える系統の支 持構造物においては,補修または取替を行った支持構造物 に加えて支持荷重または変位量が大幅に変化すると評価し た支持構造物に対しても供用前検査を行うものとし,次の系 統運転中または定期事業者検査期間中に行わなければな らない。 IA-2110 供用前検査 (2) ~~略~~ 通常運転中の温度が95℃を超える系統の支 持構造物においては,補修または取替を行った支持構造物 に加えて支持荷重または変位量が大幅に変化すると評価し た支持構造物に対しても供用前検査を行うものとし,補修・ 取替を実施した当該定期事業者検査中における当該系統 の運転状態(高温停止状態含む)またはそれに引き続く運転 期間中,もしくは次回定期事業者検査期間中に行わなけれ ばならない。(解説 IA-2100-3) (解説 IA-2110-3) 供用前検査の範囲および実施時期 支持荷重または変位量が大幅に変化する場合とは,他の 支持構造物の型式または取付位置を変更した影響により, 補修または取替を行わなかった支持構造物の支持荷重また は変位量が変化する場合がこれに該当する。また,支持荷 重または変位量が変化する場合,変更した支持構造物が支 持していた方向と同一方向を支持する最も近傍の支持構造 物を,補修または取替を行った支持構造物に追加して供用 前検査を行う支持構造物とする。 45 主要変更点 (1-2) 9 :建設中の供用前検査実施時期(1/2) 1.変更理由 建設中の供用前検査について,容器については,IA-2100で規定されているものの, 管については規定がないが,JEAC4205質疑応答集では,建設時の耐圧試験の前後 いずれでも実施してよいとされていた。 以下の観点から,配管の供用前検査の実施時期について,耐圧試験の前後いずれ でも問題ないと判断し,維持規格の規定に反映することとした。 • 配管の場合は非延性破壊評価要求のある容器と異なり内圧応力は支配的でな く,耐圧試験時の内圧荷重による欠陥の進展の可能性は非常に低く,耐圧試験 前後で採取するデータに差異は生じることはないと考えられる。 • 建設時には,耐圧試験実施前に「設計・建設規格」および「溶接規格」(以下,規 格という)により非破壊試験を実施し,仮に欠陥があってもそれは,規格に適合し ている欠陥であることが確認されている。 • 規格に適合する欠陥が存在した場合には,欠陥進展の形態としては,疲労又は SCCが考えられる。その欠陥が規格に合格する範囲の微小欠陥の場合,疲労 進展の観点では,耐圧試験実施回数は数回であり,その程度の繰り返し回数で の欠陥の疲労進展量は,検知できないほど微小である。また,SCC進展も耐圧 時間は短く進展量は検知できないほど微小である。 46 主要変更点 (1-2) 9 :建設中の供用前検査実施時期(2/2) 2.変更内容 •IA-2100 記載・構成の見直し •IA-2110 供用前検査の実施時期」を追加(下表参照) •供用前検査の実施時期に関する解説の追加(下表参照) 改訂後 IA-2110 供用前検査の実施時期 (1)建設時における供用前検査の実施時期は,原則として「設計・建設規格」および「溶接規格」で要求される耐圧試験後とする。 ただし,配管の場合は耐圧試験前としてもよい。また,供用前検査は,製作完了後工場出荷まで,あるいは現地据付後のい ずれの時期としてもよい。(解説 IA-2110-1) (解説 IA-2110-1) 供用前検査の実施時期 供用前検査は,供用期間中検査における試験結果と比較するために,設備の基本データを採取するものである。 建設時には,耐圧試験実施前に「設計・建設規格」および「溶接規格」(以下,規格という)により非破壊試験を実施し,仮に欠陥 があってもそれは,規格に適合している欠陥であることが確認されている。 また,規格に適合する欠陥が存在した場合には,欠陥進展の形態としては,疲労又はSCCが考えられる。その欠陥が規格に合 格する範囲の微小欠陥の場合,疲労進展の観点では,耐圧試験実施回数は数回であり,その程度の繰り返し回数での欠陥の 疲労進展量は,検知できないほど微小である。また,SCC進展も耐圧時間は短く進展量は検知できないほど微小である。 配管の場合は非延性破壊評価要求のある容器と異なり内圧応力は支配的でなく,耐圧試験時の内圧荷重による欠陥の進展 の可能性は非常に低く,耐圧試験前後で採取するデータに差異が生じることはないと考えられるため,配管については耐圧試験 実施前に供用前試験を行ってもよいものとした。 なお,製作完了後,出荷までの時期に工場で供用前検査を実施してもよいとしたのは,異常時の対応が的確に行うことができ るよう考慮したことによる。 47 主要変更点 (1-2) 10 : 第2回目以降検査間隔試験順序他(1/5) 1 –1 .①.試験カテゴリの細分化 (JSME質疑応答QNA200214反映) 維持規格では、検査間隔内で検査実施量に偏りが生じないように検査量を平準化して実施するた め、IA-2320に各経過年に対する試験要求量の規定がある。 この試験要求量は、各試験カテゴリごとに求まる総試験個所数に基づき,試験要求量を満足するよ う管理することが求められる。したがって,下表に例示するように、試験カテゴリを項目や系統ごとに 細分化し,それぞれの総試験個所数に対して試験要求量を満足するよう管理してもよいことを解説に 反映した。 IA-2320 各経過 年に対する試験 要求量 X系統 Y系統 項目3 項目2 項目1 いずれの方法で管理してもよい あるカテゴリの検 査間隔内の試験 要求量 経過年 ~3 ~7 ~10 最少の試験終了量(%) ~最大試験量(%) 16~50 50~75 100 カテゴリ カテゴリ全体で、試験要求量を満たすように分散 項目1 項目2 各項目ごとに、試験要求量を満たすように分散 項目3 X 系統 Y 系統 各系統ごとに、試験要求量を満たすように分散 48 主要変更点 (1-2) 10 : 第2回目以降検査間隔試験順序他(2/5) 1 –1 . ②.各規定で個別に試験時期を指定している場合の試験量の算出 (JSME質疑応答QNA200214反映) 表IA-2320-1の各経過年ごとの試験要求量の規定に対して, IA-2320(1)では各規定で個別に試験時 期が指定されている場合はそちらを優先する旨規定されている。よって,延期可と規定された項目につい ては試験時期の検査間隔内での延期が許容されるため,例えば同一カテゴリ内に、延期可能な項目と、 不可の項目が含まれている場合であっても、経過年ごとの試験量(%)の算出の際には延期可に該当する 項目の試験箇所数を除外してもよいことを解説に追記した。 IA-2320 各経過 年に対する試験 要求量 項目2( 延期不可) 項目1( 延期可) 別々に管理してもよい あるカテゴリの検 査間隔内の試験 要求量 経過年 ~3 ~7 ~10 最少の試験終了量(%) ~最大試験量(%) 16~50 50~75 100 項目2(延期不可) 項目1(延期可) 各経過年に対する試験要求量を 満たすように分散して実施 「延期可」のため、実施時期を、各経 過年に対する試験要求量に関わらず 設定することができる。 1 –1 . ③.試験箇所が少ない場合の試験実施時期(JSME質疑応答QNA200214反映) IA-2320(7)では,試験箇所が1箇所、又は2箇所の場合,表IA-2320-1の各経過年ごとの試験要求量の 代わりに、任意の検査時期で検査することを定めたものであることから,1-②と同様に試験量(%)の算出 には当該試験箇所を除外してもよい旨を本文に追記した。 49 主要変更点 (1-2) 10 : 第2回目以降検査間隔試験順序(3/5) 1 –2.変更内容 本文規定,解説を追加した。(下線部) 改訂後 IA-2320 検査プログラム (1) IB,IC,ID, IE,IFおよびIGの各試験カテゴリで規定する試験は,表IA-2320-1に示す検査間隔中の経過年に要求される試験要求量を 満たすようにして,各々の検査間隔内で完了しなければならない。(解説IA-2320-1,解説IA-2320-2) ① なお,本規格発行以前の維持規格(「維持規格(旧年版」)に基づく検査プログラムから,本規格に基づく検査プログラムに移行する場 合は添付I-2に従ってもよい。 また,IA-2310(4)を適用する場合,表IA-2320-1の経過年は,実際の経過年数から,IA-2310(4)の規定に従い延長された年数を引い たものに読み替えなければならない。 ただし,各規定で個別に試験時期を指定している場合は,これを優先させなければならない。(解説IA-2320-3) ② (略) (解説 IA-2320-2)試験カテゴリの細分化 試験要求量は,試験カテゴリを項目や系統ごとに細分化し,それぞれの総試験箇所数に対して満足すればよい。① (解説 IA-2320-3)各規定で個別に試験時期を指定している場合の試験量の算出 各規定で個別に試験時期を指定している場合はこれを優先させるため,各試験カテゴリ表に示す試験量(%)の算出においては, 検査間隔内での延長を行う項目の試験箇所数を除外してもよい。 ② (7) ある試験カテゴリの中で,試験箇所が2箇所の場合は,表 IA-2320-1で規定する試験要求量(%)の代わりに,その箇所を任意の2 回の検査時期内に試験しなければならない。また,試験箇所数が1箇所の場合は,表 IA-2320-1または表 IA-2320-2で規定する要求 試験量(%)の代わりに,任意の1回の検査時期に試験を行わなければならない。(解説 IA-2320-8) なお,この場合,試験量(%)の算出においては当該試験箇所を除外してもよい。 ③ 50 主要変更点 (1-2) 10 : 第2回目以降検査間隔試験順序他(4/5) 2 – 1.第2回目以降の検査間隔の試験順序 変更前の規定では,第2回目以降の検査間隔において,前検査間隔と同じ試験順序で繰り 返し試験をすることを求めていた。これは,同一対象検査対象の検査間隔が極端に長くなる ことを防止することが目的であるが,JEAC4205質疑応答集では,運用上の裕度を考慮して, 第2回目以降の検査間隔においては,前回試験時と同じ検査時期に試験をすることを許容し ていた。この場合,間隔は最長13年となることから,この間隔内であれば,検査時期をまた がって試験を行うことは,妥当であると判断し,13年を基準として規定に反映した。 運用例 従前の運用例 (JEAC4205質疑応答集) 維持規格改訂後の 運用例 51 主要変更点 (1-2) 10: 第2回目以降検査間隔試験順序(5/5) 2-2.変更内容 本文規定,解説を追加した。(下線部) 改訂後 IA-2320 検査プログラム (3) 第2回目以降の検査間隔においては,原則として最初の検査間隔で設定した試験順序に従って繰り返し試験しなければならない。 ただし, IA-2320(1)の規定に従った上で,検査時期及び試験順序を変更してもよい。なお,この場合には当該機器(又は試験部位)に おける前回の試験とその後の試験との間隔(試験の間隔)は, 13年(クラス1機器で第4検査間隔以降に実施した試験について次検査 間隔で試験順序を変更する場合は10年)を超えてはならない。(解説IA-2320-4) また,IA-2310(4)を適用する場合には,同規定に従い延長された年数を加えた年数とする。 (解説 IA-2320-4) 第2回目以降の検査間隔の試験順序 例えば検査間隔中の試験順序を自由に変更できるとした場合,最初の検査間隔で第1検査時期において実施した箇所を,次の検 査間隔で第3検査時期にて実施することが考えられる。この場合,最長で約20年近く試験が実施されないことになるため,本規定は試 験の間隔が極端に長くなるようなことを防止することを目的に規定されたものである。 ここでは,運用上の裕度も考慮して3年を超える延長とならない範囲で検査時期および試験順序の変更を可能とした。 これは,従前の運用のとおり各検査時期内だけで試験順序を変更した場合でも試験の間隔は最長で13年(クラス1機器で第4検査間 隔以降に実施した試験について次検査間隔で試験順序を変更する場合は10年)となることから,検査時期をまたがって試験を行うこ とも含め,3年を超えない範囲で,検査時期および試験順序を変更することを可能としたものである。 52 主要変更点 (1-2) 11: 30年目以降の検査プログラム変更方法の明確化(1/3) 検査間隔が10年の場合の検査計画変更方法 (IA-2320(6) a~c )のイメージ 1.変更理由 機器や溶接継手等が追加された場合の試 験計画の変更方法については、IA-2320(6) a~c に規定されており、検査間隔内の経過 年に対する最大試験量の考え方を参考に整 理されている。 (適用例として,「クラス1機器の管の同種金属 溶接継手を工事によって80箇所追加し,検査 間隔中に20箇所(80箇所の25%)に対する体 積検査が追加となった場合」を左表に示す。) しかしながら、本規定は、検査間隔が10年 の場合を前提としており、30年目以降の検査 間隔が7年となった場合の運用が明確になっ ていないため、30年目以降の運用を具体的に 規定した。 ケース a.の規定: 10年計画 の第1検査 時期に追加。 規定内容のイメージ 第1検査時期 追加 0年 第2検査時期 3年 第3検査時期 7年 10年 第2 ,3 検査時期にそれぞれ 検査程度の25%以上の実施を要求 検査数の振り分けの例 (箇所) 検査数振り分け 設備 必要 第1 第2 第3 数 数 時期 時期 時期 試験要求量 0 5 5 80 20 振り分け例 1※ 6※ 6※ b.の規定: 10年計画 の第2検査 時期に追加 第1検査時期 3年 0年 第2検査時期 追加 第3検査時期 7年 10年 第3検査時期に検査程度の 25%以上の実施を要求 補足 規定に基づく 振り分けの例 第1検査時期の最 大試験量は50% であることから, 第2検査時期以降 はその残り50%を 均等に振り分けて 要求したものと説 明できる。 第2検査時期,第 3検査時期にそ れぞれ5箇所以 上の溶接継手に 対して,体積検 査を行うことを要 求。(20箇所 ×25%=5箇所) 第2検査時期まで の最大試験量は 75%であることか ら,第3検査時期 はその残り25%を 要求したものと説 明できる。 第3検査時期に5 箇所以上の溶接 継手に対して,体 積検査を行うこと を要求。 (20箇所 ×25%=5箇所) 次の検査間隔か ら,IA-2320の要 求事項通りの試 験を行うことを要 求している。 次の検査間隔か ら,20箇所を検 査時期に振り分 けて体積検査を 行うことを要求。 検査数の振り分けの例 (箇所) 検査数振り分け 設備 必要 第1 第2 第3 数 数 時期 時期 時期 試験要求量 - 0 5 80 20 振り分け例 - 1※ 6※ c.の規定: 10年計画 の第3検査 時期に追加 第1検査時期 0年 第2検査時期 3年 第3検査時期 追加 7年 10年 次の検査間隔からの 実施を要求 検査数の振り分けの例 (箇所) 検査数振り分け 設備 必要 第1 第2 第3 数 数 時期 時期 時期 試験要求量 - - 0 80 20 振り分け例 - - 1※ ※:試験要求量は、各検査時期に検査を行うべ き最少の台数であり、その数を上回って振り分 けることもある。ここでは試験要求量より、1か 所多く振り分ける例を示した。 53 主要変更点 (1-2) 11: 30年目以降の検査プログラム変更方法の明確化(2/3) 検査間隔が7年の場合の検査計画変更方法 (改定後追加IA-2320(6) d~e)のイメージ) 2.変更内容 ケース IA-2100(6)に、現行規定(a~c)を参考に、 検査間隔が7年間の場合の規定(d, e)を追 加した。 a.の規定: 10年計画 の第1検査 時期に追加。 適用例として,「クラス1機器の管の同種金 属溶接継手を工事によって80箇所追加し, 検査間隔中に20箇所(80箇所の25%)に対 する体積検査が追加となった場合」を左表に 示す。 また,解説IA-2320-7に、検査間隔が10年 間の場合と7年間の場合について、試験計 画変更の具体例を示した。 規定内容のイメージ 第1検査時期 第2検査時期 追加 7年 3年 0年 第2検査時期に検査程度の 33%以上の実施を要求 検査数の振り分けの例 (箇所) 検査数振り分け 設備 必要 第1 第2 数 数 時期 時期 試験要求量 0 7 80 20 振り分け例 1※ 8※ b.の規定: 10年計画 の第2検査 時期に追加 第1検査時期 0年 3年 第2検査時期 追加 7年 補足 規定に基づく 振り分けの例 a.b.の規定の考え 方に合わせて,設 定する。具体的に は,第1検査時期 の最大試験量は 67%であることか ら,その残りの 33%を要求するこ ととする。 第2検査時期に7 箇所以上の溶接 継手に対して,体 積検査を行うこと を要求。(20箇所 ×33%=6.6箇 所) c.の規定内容と同 等の要求内容と する。 次の検査間隔か ら,20箇所を検 査時期に振り分 けて体積検査行 うことを要求。 次の検査間隔からの 実施を要求 検査数の振り分けの例 (箇所) 検査数振り分け 設備 必要 第1 第2 数 数 時期 時期 試験要求量 - 0 80 20 振り分け例 - 1※ ※:試験要求量は、各検査時期に検査を行うべ き最少の台数であり、その数を上回って振り分 けることもある。ここでは試験要求量より、1か 所多く振り分ける例を示した。 54 主要変更点 (1-2) 11: 30年目以降の検査プログラム変更方法の明確化(3/3) 3.変更箇所 IA-2100(6)に、検査間隔が7年間の場合の規定を追加 改訂前 IA-2320 検査プログラム (1) IB,IC,ID,IE,IFおよびIGの各試験カテゴリで規定する試験は,表IA2320-1に示す検査間隔中の経過年に要求される試験要求量を満たすよ うにして,各々の検査間隔内で完了しなければならない。 (中略) (5)クラス1機器の容器,管,ポンプおよび弁に対する第4回目以降の検査間 隔においては,表IA-2320-2に従って試験しなければならない。 (6) 供用期間中に機器や溶接継手等が追加され,検査プログラム中の試験 部位が増加した場合の試験計画は次によらなければならない。 a. 検査間隔の第1検査時期に機器や溶接継手等が追加された場合,該当 する試験カテゴリおよび項目番号で要求された検査程度の少なくとも 25%について,該当する試験カテゴリおよび項目番号で要求された試験 を,その検査間隔の第2および第3検査時期それぞれに行わなければな らない。 b. 検査間隔の第2検査時期に機器や溶接継手等が追加された場合,該当 する試験カテゴリおよび項目番号で要求された検査程度の少なくとも 25%について,該当する試験カテゴリおよび項目番号で要求された試験 を,その検査間隔の第3検査時期に行わなければならない。 c. 機器や溶接継手等が検査間隔の第3検査時期に追加された場合,次の 検査間隔からIA-2320(1)に従って試験しなければならない。 改訂後 IA-2320 検査プログラム (1) (変更なし) (中略) (5) (変更なし) (6)供用期間中に機器や溶接継手等が追加され,検査プログラム中の試験 部位が増加した場合の試験計画は,検査間隔及び検査時期に応じて, 次によらなければならない。(解説 IA-2320-7) a. 検査間隔が10年間の場合であって,・・・・・・(以下同文)・・・・ b. 検査間隔が10年間の場合であって,・・・・・・(以下同文)・・・・ c. 検査間隔が10年間の場合であって,検査間隔の第3検査時期に機器や 溶接継手等が追加された場合,次の検査間隔からIA-2320(1)またはIA2320(5)に従って試験しなければならない。 d. 検査間隔が7年間の場合であって,検査間隔の第1検査時期に機器や溶 接継手等が追加された場合,該当する試験カテゴリおよび項目番号で要 求された検査程度の少なくとも33%について,該当する試験カテゴリおよ び項目番号で要求された試験を,その検査間隔の第2検査時期に行わ なければならない。 e. 検査間隔が7年間の場合であって,検査間隔の第2検査時期に機器や溶 接継手等が追加された場合,次の検査間隔からIA-2320(5)に従って試 験しなければならない。 (解説 IA-2320-7) 試験計画変更の具体例 (記載略) 55 維持規格2012年版、2013年追補までのその他変更点 年版 No. 件名 変更内容 記載個所 2009年 追補 1 支持構造物 の試験免除 試験免除となる支持構造物の考え方につ いては、本文規定に定められているが、解 釈を明確にするために解説を追加した。 解説 IF-1220-1 2009年 追補 2 未検査範囲 の貫通欠陥 想定規定の 検査章から の削除 維持規格2004年版において、維持規格 2002年版の検査章を検査と評価に分離し た際に、検査章の一部に評価の条件が規 定されたまま制定されたため、重複する記 載等を削除する等記載の適正化を図る。 IJG-2510 表IJG-2500-B1 表IJG-2500-B2 表IJG-2500-B4 表IJG-2500-B5 解説 表 IJG2500-B-2-1 2010年 追補 3 PCVバウン ダリ構成部 のうち試験カ テゴリC-Hの 対象となる 範囲 IC-3100 (4)代替試験に関する規定につ いて、具体例として どの系統が対応する かについては解説に反映した。 解説 IC-31001 備考 JEAC4205 質疑応答集 反映 JEAC4205 質疑応答集 反映 56 その他の変更点(2/3) 年版 No. 件名 変更内容 記載個所 備考 2010年 追補 4 ボルト締め 付け部の試 験 ボルト締付け部の試験の範囲及び程度に 関しては、「ボルト締付け部全数の25%と する。」と規定されているが、「ボルト締付 け部の全数」の考え方について、明確化す るとともに、JSME質疑応答の内容を反映 し、ボルトを特定して管理することを明確化 した。 解説 表IB2500-6-2,3 解説 表IC2500-4-1,2 解説 表IE2500-3-1,2 JEAC4205質 疑応答集反 映 JSME質疑応 答反映 2010年 追補 5 安全弁の圧 力保持用ボ ルト 維持規格で試験対象となるボルト締付け 部を安全弁を明確化した。併せて,配管枝 管部のフランジのボルト締付け部を,管の ボルト締付部と扱うか弁のボルト締付部と して扱うかを例示し,明確化した。 解説 表IB2500-6-1 JEAC4205質 疑応答集反 映 2010年 追補 6 吊り耳用支 持部材等 耐圧部分への支持部材の取付け溶接継 手が試験対象となっているが,具体例が記 載されていないため,試験対象を明確にす るために,解説を追記した。 解説 表IB2500-10-1 解説 表IC2500-3-1 JEAC4205質 疑応答集反 映 2012年 7 補修章体系 化に伴う総 則、検査章 改訂 補修章の体系化に伴い,総則の引用個所, A-2300 IA-1200 材料規格を追加 補修・取替後の供用期間中検査について は,補修章によることを追記 57 その他の変更点(3/3) 年版 No. 件名 変更内容 記載個所 備考 2013年 追補 8 クラス2,3 種機器の系 の漏えい試 験範囲の明 確化 クラス2,3機器のピット、開放タンク等が漏 えい試験を免除される開放端に相当する ことを解説に記載し明確にした。 解説 IC-32201 解説 ID-32201 JEAC4205質 疑応答集反 映 2013年 追補 9 アライナブラ ケット等の個 別検査対象 からの除外 理由 アライナブラケット等が、個別検査の対象 外となる理由を解説に記載した。 整理番号 IJGB-2 シュラウド の個別検査の 試験内容 維持規格 2004年技術 評価対応 58 維持規格の変遷, JEAC4205及びJEAC4205質疑応答集の位置づけ 参考 • 日本機械学会「維持規格」は,日本電気協会「軽水型原子力発電所用機器の供用期間中検 査」(JEAC4205)を基に,2002年改訂版制定,以降適宜改訂されている。 • JEAC4205については,具体的解釈・解説として,質疑応答集が発行され,ユーザはこれら 二つを一体のものとして運用してきたが,維持規格2002年改訂版には質疑応答集の内容は 反映されていない。 • 日本機械学会では,JEAC4205質疑応答集の内容について,検討の上維持規格に反映を 行っている。 日本電気学会 日本機械学会 供用期間中検査の運用 JEAC4205 軽水型原子力発電所用機器の 供用期間中検査(2000年版まで) 具体的解釈 補完 JEAC4205 質疑応答集(2000年版まで) 本体のみ先行してJSMEに移 行したため,質疑応答集の内 容は,反映されなかった。 JSME S NA1-2000 維持規格 供用期間中検査の運用 JSME S NA1 維持規格(2002年改定版以降) 検討の上必要な ものを適宜反映 質疑応答集の内容を 踏襲した運用 59 参考 検査間隔と検査時期 検査間隔 検査時期 暦年 第1検査時期 1 2 第2検査時期 3 4 5 6 第3検査時期 7 8 9 10 定期事業者検査 の実施時期(例) 経過年に対する 試験要求量 16~50% 50~75% 100% 検査間隔: 標準検査において試験カテゴリで要求される試験の全てが一巡する 期間。開始から30年までは10年、クラス1の30年以降は7年。 検査時期: 検査間隔を3年、4年、3年で分割した各時期。経過年に対して試験 要求量が規定される。30年以降は第1、第2検査時期のみ。 試験カテゴリ 試験カテゴリ 試験部位 試験カテゴリ 参考 試験部位 B-A RPV及び炉心外周域耐圧部分の溶接継手 C-A 容器の耐圧部分の溶接継手 B-B 容器の耐圧部分の溶接継手 C-B 容器と管台の耐圧部分の溶接継手 B-C 胴-フランジ、鏡板-フランジの耐圧部分の溶接継手 C-C 容器、管、ポンプ及び弁の支持部材取付け溶接継手 B-D 容器の完全溶込み溶接管台 C-D 直径50mmを超える圧力保持用ボルト締付け部 B-F 耐圧部分の異種金属の溶接継手 C-F 管の耐圧部分の溶接継手 B-G-1 直径50mmを超える圧力保持用ボルト締付け部 C-G ポンプ及び弁の耐圧部分の溶接継手 B-G-2 直径50mm以下の圧力保持用ボルト締付け部 C-H すべての耐圧機器 B-H 容器の支持部材取付け溶接継手 D-A 容器、管、ポンプ及び弁の支持部材取付け溶接継手 B-J 管台-セーフエンド、管の耐圧部分の同種金属溶接継手 D-B すべての耐圧機器 B-K 管、ポンプ及び弁の支持部材取付け溶接継手 E-A 格納容器表面 B-L-1 ポンプケーシングの耐圧部分の溶接継手 E-B 耐圧部分の溶接継手 B-L-2 ポンプケーシングの内表面 E-G 圧力保持用ボルト締付け部 B-M-1 弁本体の耐圧部分の溶接継手 E-P すべての耐圧機器 B-M-2 弁本体の内表面 F-A 支持構造物 B-O 制御棒駆動ハウジングの耐圧部分の溶接継手 G-B-1 BWRのRPV内部の構造物・取付け物 B-P すべての耐圧機器 G-B-2 BWRの炉心支持構造物 B-Q 蒸気発生器伝熱管 G-P-1 PWRのRPV内部の構造物・取付け物 G-P-2 PWRの炉心支持構造物 B:クラス1機器、C:クラス2機器、D:クラス3機器、E:クラスMC容器、F:支持構造物、G:炉内構造物 試験カテゴリ表の例 参考 試験カテゴリ B-F 耐圧部分の異種金属の溶接継手 項目番号 試験部位 図番 試験方法 図 IB-2500-17-1 体積および表面 溶接継手(1)(3) 可 図 IB-2500-17-1 体積および表面 溶接継手(4)(6) 不可 試験の範囲および程度 延期* 原子炉圧力容器 B5.10 呼び径100A以上の管台と セーフエンドの溶接継手 加圧器 B5.40 呼び径100A以上の管台と セーフエンドの溶接継手 *:検査間隔内での延期 注: (3)各検査間隔中の試験程度は、全ての溶接継手の試験可能な範囲とする。 (4)各検査間隔中の試験程度は、溶接継手数の25%とする。 (6)最初の検査間隔で選定した溶接継手は、原則として後の検査間隔においても定点サンプリング方式で試験 を行わなければならない 試験程度: 個々の試験カテゴリで要求される具体的な非破壊検査の程度(試験要求量)。 通常は検査間隔(10年)内での試験要求量で規定。 定点サンプリング: 経年変化の有無を確認することが重要であるとの観点から、同一部位を 繰り返し検査すること。 非破壊試験方法 参考 目視試験 VT-1 機器表面の磨耗、き裂、腐食、浸食等の異常を検出 VT-2 系の漏えい試験の際の耐圧機器からの漏えいを検出 VT-3 機器の変形、心あわせ不良、傾き、隙間の異常、ボルト締付け部 の緩み、部品の破損、脱落及び機器表面の異常を検出 VT-4 格納容器の構造上の劣化(腐食、減肉、塗膜の劣化、ボルト・ナット の破損等)を検出 MVT-1 遠隔目視により、機器表面の磨耗、き裂、腐食、浸食等の異常を検出 表面試験 磁粉探傷試験(MT) き裂その他の線状または円形状の欠陥を検出 浸透探傷試験(PT) 表面に開口している線状または円形状の欠陥を検出 渦流探傷試験(ECT) 表面の近傍及び表面に開口している線状または円形状の欠陥を検出 体積試験 放射線透過試験(RT) 主に構造物内部の体積を持つ欠陥(溶接欠陥など)を検出 超音波探傷試験(UT) 主に構造物内部の平面状欠陥(疲労き裂やSCCき裂など)を検出 渦流探傷試験(ECT) 熱交換器の細管(SG伝熱管など)の平面状欠陥や減肉などを検出
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