独立行政法人都市再生機構

防災公園と老朽化公共施設
の集約更新を一体整備する
まちづくり
久 野 暢 彦
都市再生機構(UR) 三鷹新川まちづくり事務所長
芝浦工業大学 非常勤講師(開発計画論)
2014年12月11日
はじめに
 課題
周辺に点在する老朽化公共施設を機能中断す
ることなく集約再編して機能更新すること。
 地区特性
緊急輸送道路ネットワークの結節点に位置(防
災公園の最適地)
 問題点
防災公園の整備と老朽化施設の集約更新を一
体的に実施できる事業スキームの構築
JR中央線
武蔵野市
小金井市
三鷹駅
吉祥寺駅
三鷹市
調布市
京王線
杉並区
京王井の頭線
世田谷区
小田急線
狛江市
市民センター
交通条件
新宿駅→三鷹駅(JR中央線特快14分)
三鷹駅→市民センター(バス約10分)
地区の位置
新宿駅
渋谷駅
三鷹市民センター周辺地区
三鷹市民センター周辺地区
従前の青果市場
特
定
緊
急
輸
送
道
路
緊急輸送道路
三鷹市役所
公会堂
第一体育館
第二体育館
三鷹市民センター周辺地区
総合保健センター
福祉会館
青果市場跡地
ごみ処理
施設
東八道路
調布市
周辺の状況
三鷹市
約2.0ha
吉祥寺駅
三鷹駅
緊急輸送道路
ネットワーク
の結節点
特定緊急
輸送道路
地区
1,000m
500m
調布市
緊急輸送道路
東八道路
緊急輸送道路ネットワークの結節点
第二
体育館
第一
体育館
社会
教育
会館
福祉
会館
防災公園
総合
保健
センター
市街地部分
多機能複合施設
総合スポーツセンター
事業スキームの構築
多くの自治体が抱える公共施設の老朽化問題と安全安心まちづくりに
資する防災公園整備をURの事業で同時に解決する手法
防災公園
の整備
問題点
の解決
老朽化施設の
機能更新・再編
一体的に整備する
事業スキームを構築
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市街地部分
(約0.5ha)
防災公園部分
(約1.5ha)
凡 例
事業区域
防災公園部分
市街地部分
防災公園部分と市街地部分
市街地部分
UR都市機構が建
物整備を市から
受託
防災・
生涯学習・
福祉・保健・
子ども発達
支援等の
公共施設
(集約再編)
防災公園部分
UR都市機構が防災公園街区整備事
業を活用して一体的に整備
複数の老朽化公共施設を
集約再編して機能更新
体育館・プール等の
スポーツ施設等
(集約再編)
UR都市機構による一体的な整備
多
機
能
複
合
施
設
広場
市街地部分
防災公園部分
広場
立体複合施設(全体)
総合スポーツセンター
地下2階
地上2階
地下1階
地上3階
屋内施設
地上1階
地上4階
地上5階
屋上
多機能複合施設
広場
総合スポーツセンター
立体複合施設(立面)
緊急車両
出入口
災害対策本部
防火樹林帯
一時避難場所
(広場)
緊急輸送道路
災害用仮設トイレ・
かまどベンチ・井戸
炊き出しスペース・防
災パーゴラ・
備蓄倉庫等
緊急車両
出入口
緊急輸送道路
防災機能
< 平 常 時 >
・安心して快適に生活できる公園
・健康・快適な生活環境(各センター施設)
< 災 害 時 >
・防災公園(一時避難場所等の防災機能)
・災害対策本部(災害復興拠点)
平常時と災害時
図-14 災害時の機能転換
当地区
三鷹市役所
周辺と相乗効果を発揮する防災拠点
ごみ処理施設の排熱・電力を利用
ビルエネルギー
マネジメント
システム
屋上・壁面等緑化
CO2削減、ヒートアイランド対策、緑地創生
緑地空間への大規模土地利用転換
武蔵野の原風景復活
自然や生態系の充実
農業公園等への
緑のネットワーク
低炭素まちづくり
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屋上・壁面緑化
リブコムの審査
基準について
一定の水準を
満たしていた
通常の設計過程
で改善する項目
基本設計
一
致
実施設計
機能を改善すべき項目
(ワークショップの結果)
よって、本事業が正しいまちづくりプロジェ
クトの設計になっていることを確認できた。
プロジェクトマネジメントの工程
ワークショップ
アーバンインフラ
テクノロジー推進協議会
土木学会(グッドプラクティス賞)
(優秀賞)
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表-1 整備の諸元
所在地
東京都三鷹市新川六丁目
用途地域等
準工業地域(60/200)、第1種住居地域(60/200)、
(準防火地域)第2種高度地区、高さ最高限度25m
地区面積
約2ha [防災公園部分(約1.5ha)/市街地部分(約0.5ha)]
事業名
新川防災公園・多機能複合施設(仮称)整備事業
都市計画事業の種類と名称 三鷹都市計画公園事業第5・3・1号新川防災公園
事業地区名
三鷹市民センター周辺地区
施行者
独立行政法人都市再生機構(UR)
事業期間
平成22年度~平成28年度(予定)
工事状況
完成予想模型
完成予想パース
おわりに
 理想的な事業スキームが構築できたことで、
老朽化公共施設を機能中断することなく集
約・機能更新が可能になった。
 複数の施設をUR都市機構が一体的に整備
したことで、事業の効率性、経済性、施工性、
安全性が高まった。
 上部の公園と地下空間のスポーツ施設など、
敷地・空間を立体複合的に有効・高度利用し
たことによって、限られた敷地内で必要な施
設の整備が可能になった。
※計画図や表示事項等は今後変わる可能性があります。
ご静聴ありがとう
ございました。
久野暢彦
[email protected]