BioRID-II ダミーの再現性に関する調査

JARI Research Journal
20140402
【技術資料】
BioRID-II ダミーの再現性に関する調査
Research on Reproducibility for BioRID-II Dummy
中嶋 太一
*1
Taichi NAKAJIMA
山崎 邦夫*1
小野 古志郎*2
加藤 和彦*3
Kunio YAMAZAKI
Koshiro ONO
Kazuhiko KATO
1. はじめに
追突事故における被追突車乗員に発生する軽度
の頚部傷害の低減を促進することを目的として,
国内外の機関で法規化に関する議論やアセスメン
ト評価試験が実施されている.具体的には,国内
で は , 2009 年 度 よ り 自 動 車 ア セ ス メ ン ト
(JNCAP)に後面衝突頚部保護性能評価試験が追
加されている1).一方,海外では,UN GTR (Global
Technical Regulation)において試験法の議論が
なされており,2009年12月からは,GTR-Phase2
インフォーマル会議(動的評価試験に関する新た
な議論:GTR7)が開始され,日本はテクニカルス
ポンサーとしてサポートを行っている.GTR7で
は,ターゲットとする傷害ならびに試験方法等に
加え,動的スレッド試験時におけるダミーの反復
性や再現性の議論が行われている.そこで本研究
では,試験で使用されるBioRID-IIダミーについ
て,校正試験ならびにスレッド試験から再現性を
検討することとした.
2. 再現性の検討
2. 1 BioRID-IIダミーの再現性
試験時のバラツキには,1体のダミーにおける
試験の繰り返し性(以下,Repeatability)と複数
体のダミーにおける試験の再現性(以下,
Reproducibility)に分別することができる.一般
的に,RepeatabilityやReproducibilityは,変動係
数(Coefficient of Variation:以下,C.V.と称す)
によって評価されることが多く,C.V.が5%以内で
*1
*2
*3
一般財団法人日本自動車研究所 安全研究部
一般財団法人日本自動車研究所 安全研究部 博士(工学)
一般社団法人日本自動車工業会 保護装置分科会 後突頚部
傷害WG
JARI Research Journal
角谷 佳治
*3
Yoshiji KADOTANI
あ れ ば 「 Good 」 と な り , 10% 以 内 で あ れ ば
「Acceptable」となっている.BioRID-IIダミー
に お い て , Repeatability は 過 去 の 研 究 2) よ り ,
「Acceptable」まで到達していることを確認して
いるが,Reproducibilityについては,バラツキが
生じやすい計測項目もあり,改善が必要である.
バラツキについて,ダミーは様々なパーツから成
り立っており,個々のパーツにバラツキが生じて
いた場合には,ダミー全体のバラツキに影響を及
ぼすことが考えられる.現在までに実施されてい
る研究では,ダミー全体でのバラツキ評価を実施
していたことが多く,個々のパーツに着目した検
討はほとんど実施されていない.そこで本研究で
は,BioRID-IIダミーの個々のパーツに着目し,
バ ラ ツ キ の検 討 を 行うこ と と し た. そ し て,
BioRID-IIのパーツの中でも傷害値に影響を与え
ると推測されるSpine,Jacketに着目した.再現
性を確認するためには,最低でも3体のデータが
必要になることから,BioRID-IIダミーを3体用意
し,それぞれのダミーにおけるSpine,Jacketを
入れ替え,個々のパーツのバラツキについて検討
を行うこととした.
2. 2 校正試験による再現性の検討
2. 2. 1 校正試験方法
本研究では,ヘッドレスト付での校正試験方法
により検討を行うこととした.校正試験の実施状
況を Fig. 1 に示す.計測項目は,スレッド試験と
同様に,頚部の荷重やモーメントとした.試験条
件を Table 1,主な計測項目を Table 2,ならびに
使用した BioRID-II ダミーの紹介を Table 3 に示
す.
- 1 -
(2014.4)
Table 1
Spine
095G
102G
115G
095G
○
○
○
①
102G
○
○
○
②
115G
○
○
○
③
④
⑤
⑥
Jacket
ずれの試験においても同様のピーク値(C.V.は
0.4%)を示しており,入力条件は同一であった.
傷害値の C.V.をみると,LowerNeck-MY(Flx)
で 17.6%であった.しかし,その出力値は 1Nm
未満であり,問題無い範囲でのバラツキと判断で
きる.その他の傷害値の C.V.は 0.4~8.9%の範囲
内であった.そのため,同じ Jacket を着用させ
た場合の Spine 違いの影響はほとんどみられない
ことがわかった.
Test Matrix
Table 2 Measurement Items
Pendulum Velocity
m/s UpperNeck-FX
Pendulum Force
N
N
UpperNeck-FZ
N
Nm
Head Restraint Contact Time
m/s2 UpperNeck-MY
ms LowerNeck-FX
T1 Acceleration
m/s2 LowerNeck-FZ
N
LowerNeck-MY
Nm
Sled Acceleration
Table 3
N
BioRID-II Dummy
Lot No.
095G
102G
115G
Jacket stiffness(3~6)
6 shore A
3 shore A
3 shore A
Production year
2008
2009
2010
Fig.1
New Calibration Test
2. 2. 2 校正試験結果(Spine違い)
同じ Jacket にそれぞれのダミーの Spine を入
れ替えた場合について検討した.なお,ダミー間
のバラツキは,C.V.,ならびに標準偏差(以下,
S.D.)をピーク値(0ms~頭部とヘッドレストの
接触終了:HRCT-End)に対して算出して評価し
た . ま た , UpperNeck-MY , な ら び に
LowerNeck-MY は , Flexion ( 以 下 , Flx ) と
Extension(Ext)に分けて評価した.
Table 4
Test Results (095G Jacket)
Spine-Jacket
(~HRCTEnd)
095G-095G
102G-095G
115G-095G
Average
S.D.
C.V.(%)
FX
(N)
73.1
70.3
76.7
73.4
3.2
2.5
UpperNeck
FZ
MY-Flx
(Nm)
(N)
20.8
350.3
311.9
17.3
367.0
18.8
343.1
19.0
28.3
1.7
4.8
5.3
MY-Ext
(Nm)
-5.4
-6.4
-4.7
-5.5
0.8
8.9
Impact
Acc.
(m/s2 )
84.3
83.0
83.3
83.5
0.6
0.4
Spine-Jacket
(~HRCTEnd)
095G-095G
102G-095G
115G-095G
Average
S.D.
C.V.(%)
FX
(N)
286.1
269.0
278.1
277.7
8.6
1.8
LowerNeck
FZ
MY-Flx
(N)
(Nm)
100.0
0.8
101.0
0.4
91.7
0.7
97.6
0.6
5.1
0.2
3.0
17.6
MY-Ext
(Nm)
-13.2
-12.2
-14.7
-13.4
1.2
5.4
T1
Acc.
(m/s2 )
-104.1
-107.8
-111.2
-107.7
3.6
1.9
SLED
Acc.
(m/s2 )
99.7
98.3
99.5
99.2
0.8
0.4
2) 102G ダミーの Jacket における Spine 違いの
影響の確認(Table 1 の②行)
校正試験において,102G ダミーの Jacket に各
ダミーの Spine を入れ替えた場合の結果を Table
5 に示す.Table 5 をみると,Impact Acc.は,い
ずれの試験においても同様のピーク値(C.V.は
0.5%)を示しており,入力条件は同一であった.
傷害値の C.V.をみると,LowerNeck-FZ で 15.7%
あった.しかしながら,LowerNeck-FZ の出力値
をみると,日本が提案している傷害基準値 4)に対
して,10%以下と十分低いことから,問題無い範
囲でのバラツキと判断できる.その他の傷害値は,
0.5~9.6%の範囲内であった.そのため,同じ
Jacket を着用させた場合の Spine 違いの影響は
ほとんどみられないことがわかった.
1) 095G ダミーの Jacket における Spine 違いの
影響の確認(Table 1 の①行)
校正試験において,095G ダミーの Jacket に各
ダミーの Spine を入れ替えた場合の結果を Table
4 に示す.Table 4 をみると,Impact Acc.は,い
JARI Research Journal
- 2 -
(2014.4)
Table 5
Test Results (102G Jacket)
Spine-Jacket
(~HRCTEnd)
095G-102G
102G-102G
115G-102G
Average
S.D.
C.V.(%)
FX
(N)
64.2
63.2
63.9
63.8
0.5
0.5
UpperNeck
MY-Flx
FZ
(Nm)
(N)
19.4
354.1
19.1
374.4
18.7
360.7
363.0
19.1
0.3
10.4
1.0
1.6
MY-Ext
(Nm)
-6.5
-7.2
-5.1
-6.3
1.0
9.6
Impact
Acc.
2
(m/s )
82.1
83.4
82.9
82.8
0.7
0.5
Spine-Jacket
(~HRCTEnd)
095G-102G
102G-102G
115G-102G
Average
S.D.
C.V.(%)
FX
(N)
276.8
301.6
273.0
283.8
15.5
3.2
LowerNeck
MY-Flx
FZ
(Nm)
(N)
0.8
107.0
0.6
158.3
97.3
0.8
120.9
0.7
0.1
32.8
8.5
15.7
MY-Ext
(Nm)
-11.1
-12.2
-13.2
-12.2
1.0
5.0
T1
Acc.
2
(m/s )
-106.3
-110.3
-113.2
-109.9
3.5
1.8
Table 6
SLED
Acc.
2
(m/s )
96.0
98.4
96.8
97.1
1.3
0.8
3) 115G ダミーの Jacket における Spine 違いの影
響の確認(Table 1 の③行)
校正試験において,115G ダミーの Jacket に各
ダミーの Spine を入れ替えた場合の結果を Table
6 に示す.Table 6 をみると,Impact Acc.は,い
ずれの試験においても同様のピーク値(C.V.は
0.4%)を示しており,入力条件は同一であった.
傷害値の C.V.をみると,
LowerNeck-FZ で 14.0%,
LowerNeck-MY(Flx)で 11.4%あった.しかし,
LowerNeck-FZ の出力値をみると,日本が提案し
ている傷害基準値 4)に対して,10%以下と十分低
いことから,問題無い範囲でのバラツキと判断で
きる.また,LowerNeck-MY(Flx)の出力値は
1Nm 未満であり,非常に小さいため,こちらも
問題無い範囲でのバラツキと判断できる.その他
の傷害値の C.V.は 0.4~7.7%の範囲内であった.
そのため,同じ Jacket を着用させた場合の Spine
違いの影響はほとんどみられないことがわかった.
JARI Research Journal
Test Results (115G Jacket)
Spine-Jacket
(~HRCTEnd)
095G-115G
102G-115G
115G-115G
Average
S.D.
C.V.(%)
FX
(N)
60.0
60.3
50.2
56.8
5.8
5.9
UpperNeck
FZ
MY-Flx
(N)
(Nm)
338.0
19.2
359.6
19.8
356.1
20.3
351.2
19.8
11.6
0.5
1.9
1.5
MY-Ext
(Nm)
-6.3
-6.7
-5.1
-6.0
0.8
7.7
Impact
Acc.
(m/s2 )
81.7
82.8
82.7
82.4
0.6
0.4
Spine-Jacket
(~HRCTEnd)
095G-115G
102G-115G
115G-115G
Average
S.D.
C.V.(%)
FX
(N)
260.6
285.2
272.8
272.9
12.3
2.6
LowerNeck
FZ
MY-Flx
(Nm)
(N)
82.7
0.8
135.8
0.7
0.6
110.7
109.8
0.7
26.6
0.1
11.4
14.0
MY-Ext
(Nm)
-10.4
-12.1
-11.4
-11.3
0.9
4.4
T1
Acc.
(m/s2 )
-107.1
-113.4
-111.2
-110.6
3.2
1.7
SLED
Acc.
(m/s2 )
96.3
97.7
97.5
97.2
0.8
0.5
2. 2. 3 校正試験結果(Jacket違い)
同じ Spine にそれぞれのダミーの Jacket を入
れ替えた場合について検討した.なお,ダミー間
のバラツキは,C.V.,ならびに S.D.をピーク値に
対して算出して評価した.
1) 095G ダミーの Spine における Jacket 違いの
影響の確認(Table 1 の④列)
校正試験において,095G ダミーの Spine に各
ダミーの Jacket を入れ替えた場合の結果を Table
7 に示す.Table 7 をみると,Impact Acc.は,い
ずれの試験においても同様のピーク値(C.V.は
1.0%)を示しており,入力条件は同一であった.
傷害値の C.V.をみると,0.8~7.3%の範囲内であ
った.そのため,同じ Spine を使用した場合の
Jacket 違いの影響はほとんどみられないことが
わかった.
Table 7
Test Results (095G Spine)
Spine-Jacket
(~HRCTEnd)
095G-095G
095G-102G
095G-115G
Average
S.D.
C.V.(%)
FX
(N)
73.1
64.2
60.0
65.7
6.7
5.9
UpperNeck
FZ
MY-Flx
(N)
(Nm)
350.3
20.8
354.1
19.4
338.0
19.2
347.4
19.8
8.4
0.9
1.4
2.5
MY-Ext
(Nm)
-5.4
-6.5
-6.3
-6.1
0.6
5.3
Spine-Jacket
(~HRCTEnd)
095G-095G
095G-102G
095G-115G
Average
S.D.
C.V.(%)
FX
(N)
286.1
276.8
260.6
274.5
12.9
2.7
LowerNeck
FZ
MY-Flx
(N)
(Nm)
100.0
0.8
107.0
0.8
82.7
0.8
96.6
0.8
12.5
0.0
7.5
1.1
MY-Ext
(Nm)
-13.2
-11.1
-10.4
-11.5
1.5
7.3
- 3 -
Impact
Acc.
SLED
Acc.
(m/s2 )
84.3
82.1
81.7
82.7
1.4
1.0
(m/s2 )
99.7
96.0
96.3
97.3
2.1
1.2
T1
Acc.
(m/s2 )
-104.1
-106.3
-107.1
-105.8
1.5
0.8
(2014.4)
出力値をみると,日本が提案している傷害基準値
2) 102G ダミーの Spine における Jacket 違いの
影響の確認(Table 1 の⑤列)
校正試験において,102G ダミーの Spine に各
ダミーの Jacket を入れ替えた場合の結果を Table
8 に示す.Table 8 をみると,Impact Acc.は,い
ずれの試験においても同様のピーク値(C.V.は
1.0%)を示しており,入力条件は同一であった.
傷害値の C.V.をみると,
LowerNeck-FZ で 12.7%,
LowerNeck-MY(Flx)で 13.2%となっていた.
しかし,LowerNeck-FZ の出力値をみると,日本
が提案している傷害基準値 4)に対して,10%以下
と十分低いことから,問題無い範囲でのバラツキ
と判断できる.また,LowerNeck-MY(Flx)の
出力値は 1Nm 未満であり,非常に小さいため,
こちらも問題無い範囲でのバラツキと判断できる.
その他の傷害値の C.V.は 0.2~4.6%の範囲内であ
った.そのため,同じ Spine を使用した場合の
Jacket 違いの影響はほとんどみられないことが
わかった.
Table 8
Test Results (102G Spine)
Spine-Jacket
(~HRCTEnd)
102G-095G
102G-102G
102G-115G
Average
S.D.
C.V.(%)
FX
(N)
70.3
63.2
60.3
64.6
5.1
4.6
UpperNeck
FZ
MY-Flx
(N)
(Nm)
311.9
17.3
19.1
374.4
359.6
19.8
18.7
348.6
32.6
1.3
5.4
3.9
Spine-Jacket
(~HRCTEnd)
102G-095G
102G-102G
102G-115G
Average
S.D.
C.V.(%)
FX
(N)
269.0
301.6
285.2
285.2
16.3
3.3
LowerNeck
FZ
MY-Flx
(N)
(Nm)
101.0
0.4
158.3
0.6
135.8
0.7
0.6
131.7
28.9
0.1
12.7
13.2
MY-Ext
(Nm)
-6.4
-7.2
-6.7
-6.7
0.4
3.3
Impact
Acc.
(m/s2 )
83.0
83.4
82.8
83.1
0.3
0.2
MY-Ext
(Nm)
-12.2
-12.2
-12.1
-12.2
0.1
0.5
T1
Acc.
(m/s2 )
-107.8
-110.3
-113.4
-110.5
2.8
1.4
SLED
Acc.
2
(m/s )
98.3
98.4
97.7
98.2
0.4
0.2
3) 115G ダミーの Spine における Jacket 違いの影
響の確認(Table 1 の⑥列)
校正試験において,115G ダミーの Spine に各
ダミーの Jacket を入れ替えた場合の結果を Table
9 に示す.Table 9 をみると,Impact Acc.は,い
ずれの試験においても同様のピーク値(C.V.は
0.2%)を示しており,入力条件は同一であった.
傷害値の C.V.をみると UpperNeck-FX で 12.1%
となっていた.しかしながら,UpperNeck-FX の
JARI Research Journal
4)に対して,10%以下と十分低いことから,問題
無い範囲でのバラツキと判断できる.その他の傷
害値の C.V.は 0.2~9.4%の範囲内であった.その
ため,同じ Spine を使用した場合の Jacket 違い
の影響はほとんどみられないことがわかった.
Table 9
Test Results (115G Spine)
Spine-Jacket
(~HRCTEnd)
115G-095G
115G-102G
115G-115G
Average
S.D.
C.V.(%)
FX
(N)
76.7
63.9
50.2
63.6
13.3
12.1
UpperNeck
FZ
MY-Flx
(N)
(Nm)
367.0
18.8
360.7
18.7
356.1
20.3
361.3
19.3
5.5
0.9
0.9
2.6
MY-Ext
(Nm)
-4.7
-5.1
-5.1
-5.0
0.2
2.7
Impact
Acc.
2
(m/s )
83.3
82.9
82.7
83.0
0.3
0.2
Spine-Jacket
(~HRCTEnd)
115G-095G
115G-102G
115G-115G
Average
S.D.
C.V.(%)
FX
(N)
278.1
273.0
272.8
274.6
3.0
0.6
LowerNeck
FZ
MY-Flx
(N)
(Nm)
91.7
0.7
97.3
0.8
110.7
0.6
99.9
0.7
9.8
0.1
5.6
9.4
MY-Ext
(Nm)
-14.7
-13.2
-11.4
-13.1
1.6
7.2
T1
Acc.
(m/s2 )
-111.2
-113.2
-111.2
-111.9
1.2
0.6
SLED
Acc.
(m/s2 )
99.5
96.8
97.5
97.9
1.4
0.8
2. 3 スレッド試験による再現性の検討
2. 3. 1 スレッド試験方法
BioRID-II ダミーにおける Reproducibility の
確認,ロット番号の異なる 3 つの Spine に同じ
Jacket を着用させることによって生じる傷害値
への影響の確認,ならびにロット番号の異なる 3
つの Jacket に同じ Spine を着用させることによ
っ て 生 じ る傷 害 値 への影 響 を 確 認す る た め,
HYGE スレッド試験装置による動的試験を行っ
た(Fig.2)
.スレッド試験は,GTR7 に提案され
ている試験方法に従い,17.6km/h の三角波形を
スレッド加速度(入力パルス)の条件とした.こ
の入力パルスは JNCAP において,2009~2011
年までに採用されたパルスと同一である.また,
シートの設定については,現在 GTR7 に提案され
ている試験方法に従い,シートバック段数は設計
標準状態,シートの前後スライド,高さ調節,な
らびにヘッドレスト位置は可動範囲の中立とした.
ダミーの動的応答を調査するため,頭部,第一胸
椎,腰部加速度および頚部荷重やモーメントを計
測した.ダミーのセッティングについては初期姿
勢が重要であることから,ダミー各部の位置決め
に際しては三次元測定器を用いた.試験条件の一
- 4 -
(2014.4)
覧を Table 10,ダミーの着座寸法を Table 11 に
示す.なお,試験に使用したシートは,パッシブ
シート
(頚部傷害低減対策済みのシート)
とした.
Fig. 2
2. 3. 2 スレッド試験結果
1) スレッド加速度
各試験のスレッド加速度,ならびにスレッド速
度の結果を Table 12 に示す.各試験におけるスレ
ッ ド 加 速 度 の ピ ー ク 値 は , 規 定 値 の 92.7 ~
113.3m/s2 に対して,バラツキの範囲は 107.0~
113.6m/s2 であった.一部の試験において,コリ
ドーの上限値を 0.3 m/s2 超えていたものの,その
他の試験におけるスレッド加速度は規定値を満た
しており,その繰り返し性も良好であったと判断
できる.
Sled Test
Table 12
Table 10
Test No
Spine
102G
095G
115G
102G
095G
115G
Pelvis
102G
095G
115G
Spine
1301-S-01
1301-S-02
1301-S-03
1301-S-04
1301-S-05
1301-S-06
1301-S-07
Ave
S.D.
C.V.
1301-S-01 1301-S-02 1301-S-03
Jacket
Test No
1301-S-04 1301-S-05 1301-S-06 1301-S-07
102G
095G
115G
Jacket
102G
Pelvis
102G
Table 11
Dummy
Test No.
(Spine・Jacket)
Target
1301-S-01
102G-102G
1301-S-02
095G-095G
1301-S-03
115G-115G
1301-S-04
095G-102G
1301-S-05
115G-102G
1301-S-06
102G-095G
1301-S-07
102G-115G
Ave
S.D.
095G
115G
Head-CG
X [mm]
352.3
350.7
352.9
350.7
349.1
353.6
349.9
351.3
1.7
Head-CG
Z [mm]
894.3
895.8
897.2
896.7
897.0
899.8
900.8
897.4
2.2
Dummy
Head Angle Pelvis Angle
(Spine・Jacket)
°(deg)
°(deg)
Target
0.0
22.9
1301-S-01
102G-102G
0.0
23.0
1301-S-02
095G-095G
0.0
23.1
1301-S-03
115G-115G
0.0
22.9
1301-S-04
095G-102G
0.0
22.8
1301-S-05
115G-102G
0.0
23.0
1301-S-06
102G-095G
0.0
22.8
1301-S-07
102G-115G
0.0
23.3
Ave
0.0
23.0
S.D.
0.0
0.2
JARI Research Journal
SLED Acc. SLED Vel.
107.0
18.0
109.4
18.3
18.6
113.6
18.5
112.3
107.7
18.0
18.0
108.5
18.4
109.3
109.7
18.3
2.2
0.2
2.0
1.3
102G
Result of Dummy Setting
Test No.
Result of Sled Acceleration and Velocity
Test Matrix
Hip Point
X [mm]
221.0
220.9
222.2
222.2
220.4
221.0
222.5
222.3
221.6
0.8
Hip Point
Z [mm]
230.2
230.0
230.3
230.8
228.2
231.4
233.5
234.7
231.3
2.2
Backset
mm
25.6
25.9
26.0
25.6
24.9
25.1
25.3
25.7
25.5
0.4
Height
mm
32.2
34.3
32.3
38.4
34.4
33.8
33.9
34.9
34.6
1.9
2) ダミーの動的応答結果
GTR7 で提案されている傷害指標に着目し,ピ
ーク値におけるバラツキを C.V.により評価した.
① ダミーの Reproducibility 確認試験結果
ピーク値の結果を Table 13 に示す.Table 13
をみ ると,C.V.が 10%を超 えていた項 目は,
UpperNeck-FX
,
UpperNeck-FZ
,
UpperNeck-MY(Flx)
,LowerNeck-FZ ならびに
LowerNeck-MY(Ext)となっていた.なお,
UpperNeck-FX の 出 力 値 は 1N 未 満 ,
LowerNeck-MY(Ext)の出力値は 3Nm 未満で
あり,非常に小さいことから問題無い範囲でのバ
ラツキと判断できる.その他の傷害値の C.V.は
0.0~8.9%の範囲内であった.
- 5 -
(2014.4)
Table 13
Dummy
Reproducibility
(Spine-Jacket)
095G-095G
102G-102G
115G-115G
Ave.
S.D.
C.V(%)
Dummy
Reproducibility
(Spine-Jacket)
095G-095G
102G-102G
115G-115G
Ave.
S.D.
C.V(%)
Result of Injury Values
FX
(N)
0.5
0.5
0.1
0.4
0.2
37.6
UpperNeck
FZ
MY-Flx
(N)
(Nm)
295.2
17.6
271.5
12.4
497.9
16.2
354.9
15.4
124.4
2.7
20.2
10.1
MY-Ext
(Nm)
-11.3
-10.9
-10.7
-10.9
0.3
1.6
FX
(N)
161.3
166.9
212.0
180.1
27.8
8.9
LowerNeck
FZ
MY-Flx
(N)
(Nm)
114.8
1.6
153.4
1.7
265.0
2.0
177.7
1.8
78.0
0.2
25.3
7.7
MY-Ext
(Nm)
-1.9
-1.1
-3.1
-2.0
1.0
28.9
HRCT
Strat
HRCT
End
(ms)
48.5
48.5
48.5
48.5
0.0
0.0
(ms)
165.4
164.5
171.1
167.0
3.6
1.2
Head-X
Acc.
T1
Acc.
2
(m/s )
-150.3
-147.5
-161.9
-153.2
7.6
2.9
NIC
(m/s ) (m2/s2)
-115.6
8.2
-116.8
8.1
-143.6
9.7
-125.3
8.6
15.9
0.9
7.3
6.1
2
② 同一 Jacket における Spine 違いの影響の確認
試験結果
ピーク値の結果を Table 14 に示す.Table 14
をみ ると,C.V.が 10%を超 えていた項 目は,
UpperNeck-FX , UpperNeck-FZ な ら び に
UpperNeck-MY(Ext)となっていた.なお,
UpperNeck-FX の出力値は 1N 未満であり,非常
に小さいことから問題無い範囲でのバラツキと判
断できる.その他の傷害値の C.V.は 0.9~5.9%の
範囲内であった.そのため,同じ Jacket を着用
させた場合の Spine 違いの影響については,
UpperNeck-FZ や UpperNeck-MY(Ext)にやや
影響がみられた.
Table 14
Spine-Jacket
095G-102G
102G-102G
115G-102G
Ave.
S.D.
C.V(%)
Spine-Jacket
095G-102G
102G-102G
115G-102G
Ave.
S.D.
C.V(%)
③ 同一 Spine における Jacket 違いの影響の確認
試験結果
ピーク値の結果を Table 15 に示す.Table 15
をみ ると,C.V.が 10%を超 えていた項 目は,
UpperNeck-FX
,
UpperNeck-FZ
,
UpperNeck-MY(Ext)
,LowerNeck-MY(Ext)
となっていた.なお,UpperNeck-FX の出力値は
1N 未満,LowerNeck-MY(Ext)の出力値は 3Nm
未満であり,非常に小さいことから問題無い範囲
でのバラツキと判断できる.その他の傷害値の
C.V.は 1.2~9.7%の範囲内であった.そのため,
同じ Jacket を着用させた場合の Spine 違いの影
響については,
UpperNeck-FZ や UpperNeck-MY
(Ext)にやや影響がみられた.
Table 15
Spine-Jacket
102G-095G
102G-102G
102G-115G
Ave.
S.D.
C.V(%)
Spine-Jacket
102G-095G
102G-102G
102G-115G
Ave.
S.D.
C.V(%)
Result of Injury Values
FX
(N)
0.8
0.5
0.2
0.5
0.3
32.5
UpperNeck
FZ
MY-Flx
(N)
(Nm)
319.5
15.4
271.5
12.4
401.3
16.1
330.8
14.6
65.6
2.0
11.5
7.8
MY-Ext
(Nm)
-5.9
-10.9
-9.1
-8.6
2.5
17.0
FX
(N)
234.1
166.9
199.2
200.1
33.6
9.7
LowerNeck
FZ
MY-Flx
(N)
(Nm)
178.1
2.0
153.4
1.7
189.1
1.8
173.5
1.8
18.3
0.2
6.1
4.9
MY-Ext
(Nm)
-2.4
-1.1
-2.8
-2.1
0.9
24.4
HRCT
Strat
HRCT
End
(ms)
48.9
48.5
50.5
49.3
1.1
1.2
(ms)
167.0
164.5
168.5
166.7
2.0
0.7
Head-X
Acc.
T1
Acc.
2
(m/s )
-159.4
-147.5
-168.4
-158.4
10.5
3.8
NIC
2
(m/s ) (m2/s2)
-121.6 10.4
-116.8
8.1
-133.5
8.8
-123.9
9.1
8.6
1.2
4.0
7.5
Result of Injury Values
FX
(N)
0.5
0.5
3.5
1.5
1.8
68.0
UpperNeck
FZ
MY-Flx
(N)
(Nm)
377.8
13.7
271.5
12.4
291.5
12.5
313.6
12.9
56.5
0.7
10.4
3.3
MY-Ext
(Nm)
-12.2
-10.9
-8.2
-10.4
2.0
11.3
FX
(N)
186.1
166.9
151.7
168.2
17.2
5.9
LowerNeck
FZ
MY-Flx
(N)
(Nm)
166.7
1.7
153.4
1.7
168.2
162.8
1.7
8.1
0.0
2.9
-
MY-Ext
(Nm)
-2.5
-1.1
-1.8
1.0
-
JARI Research Journal
HRCT
Strat
HRCT
End
(ms)
49.1
48.5
50.0
49.2
0.8
0.9
(ms)
169.0
164.5
170.5
168.0
3.1
1.1
Head-X
Acc.
T1
Acc.
2
(m/s )
-160.5
-147.5
-151.0
-153.0
6.7
2.5
2
NIC
(m/s ) (m2/s2)
-138.0
9.0
-116.8
8.1
-133.4
9.4
-129.4
8.8
11.2
0.7
5.0
4.5
3. 考察
3. 1 スレッド試験おけるバラツキの要因分析
スレッド試験において,主に UpperNeck-FZ や
UpperNeck-MY のバラツキが大きくなっていた
が,ここでは,UpperNeck-MY に着目し,試験時
のダミー挙動と併せて,傷害値のバラツキについ
て検討した.今回発生していたバラツキについて,
UpperNeck-MY の波形を Fig.3 に示す.なお,
Fig.3 に示している赤線は,頭部とヘッドレスト
の接触開始,ならびに終了時間を示している.
Fig.3 をみると,UpperNeck-MY では,102G ダ
ミーの+側(Flexion 側)のピーク値が他に比べ,
低くなっており,これらの違いを検討した.
UpperNeck-MY と HA-NA(頚部回転角に対す
る頭部回転角)との関係について,Fig.4 に示す.
- 6 -
(2014.4)
Fig.4 をみると,102G ダミーのピーク値(+側)
が他のダミーよりも低くく,バラツキが生じてい
た(Fig.4・赤線内)
.これについて,HA-NA(頚
部に対する頭部回転角)をみると,伸展挙動から
屈曲挙動への回転角(Fig.4・水色線内での-側の
ピークから+側へのピークにおける変化量)をみ
ると,095G ダミーでは-5°から 7°へ 12°の変化,
102G ダミーでは-5°から 3°へ 8°の変化,115G ダ
ミーでは-2°から 11°へ 13°の変化が生じていた.
そのため,102G ダミーの変化量が約 4°ほど,他
のダミーよりも少なくなっており,102G ダミー
の頚部は,他のダミーよりも屈曲挙動が小さくな
っていた.この要因について,頭部とヘッドレス
トとの干渉状況を確認した.Fig.5 に示す.Fig.5
をみると,115G ダミーは,わずかではあるが,
他のダミーよりも頭部がヘッドレストの上部に接
触していることがわかる.そのため,頭部とヘッ
ド レ ス ト との 干 渉 状況に 違 い が 生じ て お り,
UpperNeck-MY の Flexion のピーク値には,バラ
ツキが生じたと推測された.
Fig. 5 Interaction of Head and Headrest (100ms)
Fig. 3
Difference of UpperNeck-MY
+
Fig. 4
Relationship of UpperNeck-MY and HA-NA
JARI Research Journal
3. 2 スレッド試験におけるSpine違い,ならび
にJacket違いの影響の検討
校正試験において,
Spine 違い,ならびに Jacket
違いの影響を検討し,ある程度の Reproducibility
は確保されることを確認した.一方,スレッド試
験では,Spine 違い,ならびに Jacket 違いの影響
があることを確認した.そこで,スレッド試験に
おける,Spine 違い,ならびに Jacket 違いの影響
を確認するため,今回の結果から得られた,S.D.
をもとに,ダミーの Reproducibility 確認試験結
果と比較し,検討した.Spine 違いの影響確認試
験結果を Table 16,Jacket 違いの影響確認試験結
果を Table 17,ならびにダミーの Reproducibility
確認試験結果を Table 18 に示す.
Table 16,Table 17,ならびに Table 18 につい
て,バラツキの最も大きい UpperNeck-FZ をみる
と,
 Spine 違いの影響確認試験結果:56.5
 Jacket 違いの影響確認試験結果:65.6
- 7 -
(2014.4)
 ダミーの Reproducibility 確認試験結果:124.4
となっており,ダミーの Reproducibility 確認試
験における結果が Spine や Jacket 違いよりも約 2
倍の影響になっていることがわかる.そのため,
ダミーの Reproducibility を確保するためには,
Spine や Jacket の特性を統一させる必要がある
と考えられた.
Table 16
Result of Injury Values (Difference of Spine)
UpperNeck
FX
FZ
MY-Flx
(N)
(N)
(Nm)
1.5 313.6
12.9
1.8 56.5
0.7
68.0 10.4
3.3
Spine-Jacket
Ave.
S.D.
C.V(%)
Table 17
MY-Ext
(Nm)
-10.4
2.0
11.3
LowerNeck
FX
MY-Flx MY-Ext
(N)
(Nm)
(Nm)
168.2
1.7
-1.8
17.2
0.0
1.0
5.9
-
Result of Injury Values (Difference of Jacket)
Jacket-Spine
Ave.
S.D.
C.V(%)
Table 18
UpperNeck
FX
FZ
MY-Flx
(N)
(N)
(Nm)
0.5 330.8
14.6
0.3 65.6
2.0
32.5 11.5
7.8
MY-Ext
(Nm)
-8.6
2.5
17.0
LowerNeck
FX
MY-Flx MY-Ext
(N)
(Nm)
(Nm)
200.1
1.8
-2.1
33.6
0.2
0.9
9.7
4.9
24.4
Result of Injury Values (Reproducibility)
Dummy
UpperNeck
FX
FZ
MY-Flx
Reproducibility
(N)
(Nm)
(Spine-Jacket) (N)
Ave.
0.4 354.9
15.4
S.D.
0.2 124.4
2.7
C.V(%)
37.6 20.2
10.1
MY-Ext
(Nm)
-10.9
0.3
1.6
LowerNeck
FX
MY-Flx MY-Ext
(N)
(Nm)
(Nm)
180.1
1.8
-2.0
27.8
0.2
1.0
8.9
7.7
28.9
4. まとめ
校 正 試 験, な ら びにス レ ッ ド 試験 に よ り,
BioRID-II の Reproducibility を確認した.得られ
た結果を整理すると次の通りである.
・ ダミーの Reproducibility について,校正試験
では確保されていたが,スレッド試験では
UpperNeck-MY にバラツキが生じていた.
・ 同一 Spine における Jacket 違いの影響の確認
試験結果について,校正試験では Jacket 違い
の影響がみられなかったが,スレッド試験で
は UpperNeck-MY にバラツキが生じていた.
・ 同一 Jacket における Spine 違いの影響の確認
試験結果について,校正試験では Jacket 違い
の影響がみられなかったが,スレッド試験で
は UpperNeck-MY にバラツキが生じていた.
・ 傷害値にバラツキが生じた要因については
様々な要因が推測されるが,頭部とヘッドレ
ストの干渉状況の違いが,傷害値のピーク値
JARI Research Journal
に影響を及ぼしていることが推測された.
・ Spine 違い,ならびに Jacket 違いの影響につ
いて,スレッド試験の S.D.をもとに検討した
結果,最もバラツキの大きい UpperNeck-FZ
では,ダミーの Reproducibility 確認試験の結
果において,Spine 違いや Jacket 違いの結果
よりも約 2 倍の影響が生じていた.
上述の通り,校正試験やスレッド試験において
BioRID-II ダミーの Reproducibility に着目した
検討を行い,バラツキに対する問題点や課題点等
を把握することができた.本研究より,BioRID-II
の 再 現 性 や繰 り 返 し性を 確 保 す るた め に は,
Spine や Jacket の特性を統一させ,バンパーやダ
ンパーの特性などをリファインすることでバラツ
キを低減させる可能性があると考えられた.
5. おわりに
今後,法規が成立すると,様々な機関で試験が
行われることになるため,試験の公平性を保つた
めにも,よりバラツキの少ない試験方法が提案さ
れることが望まれる.また,早急にダミーを標準
化させるためにも,ダミーメーカーへの提言など
を行っていく必要があると考えられる.なお,本
研究は,一般社団法人日本自動車工業会の委託研
究の一部である.
参考文献
1) 中嶋太一ほか:JNCAP 後突評価,自動車研究, 2009-09
2) T.Nakajima et.al : Calibration Test Method for
enhancing the BioRID-II Dummy's Repeatability
and Reproducibility,IRCOBI Conference,
(2012)
3) 久保田正美ほか:後突評価用ダミーと志願者の衝撃応
答の比較,自動車技術会
2004 年春季大会学術講演会
前刷集,No57-04,20045330
4) K.Ono et.al:Evaluation Criteria for the Reduction of
- 8 -
Minor Neck Injuries during Rear-end Impacts Based
on Human Volunteer Experiments and Accident
Reconstruction
Using
Human
FE
Model
Simulations, IRCOBI Conference, (2009)
(2014.4)