学術寄粁《割》 MODYと考えられた症例糖尿病連携手帳・糖尿病眼手帳の活用について長崎大学病院生活習慣病予防診療部准教授川崎英二糖尿病治療のAB Cは、 A : HbAIC、 B : Blood Fressure、 C : comprehensive care、すなわち、 ¥期から厳格に血糖を管理すること、厳格かつ継続して血圧を管理すること、そして患者ごとのりスクファクターを包括的に捉え、血糖、血圧、脂 . 質、喫煙、体重等の管理を総合的に行うことですそれによって、楠尿病性合併症の発症・進行を抑制し、健康な人と変わらないQOLの維持、および健康な人と変わらない寿命を確保することが糖尿病治療の口標ですの活用を中心に紹介します檀尿病侍、域医療徐関ので糖尿病の医携に加しません力、! 長鴫県は糖尿診療を担う医療橿を、一般の医機関 (かかりつけ医)の他、「糖尿癖速医がいる医療機」及び「糖尿専門医がいる医療機」を認定し、役割分担をして、息さんの診庵を行います. 医擬関の惰報は長崎県医療政策課HPで御砲露ください h如:"^,prof."乳9争抑ki,jMr¥0、udrrudml.htm 科医腎騰医かかりつけ医一方で、わが国の糖尿病人Πは増加の一途を期佳辿っており、糖尿病に関わる医療賓も増加しています長崎県における糖尿病人口は約25万人と推定され、成人の約5人にひとりの割合になりますが、 H本糖尿病学会が認定した糖尿病専門医は長崎県内に約如名しかおらず、糖尿病非専門の先生方の施設にたくさんの患者さんが通院されています。そこで、長崎県では病態に応じた治療や 11 11 期専門の医塵機関連携医歯科医 W 長蛤県の貯よ"庚い腐恰僚の患者きんか存詐'1やすく、質の'1診擡考目しτ'1佳球. 長嶋県薯尿対肇推会識、長崎県隈師会、長崎県専門的な指導により糖尿病の重症化を防止し、また症状の軽減を図るために、糖尿病にかかる医療機関を「一般医」、「連携医」、「専門医」および「合症例 20歳、女性。大学生。併症治療機関」に分け、それらの連携体制づくりに力を注いでおり、ポスターを作成し患者さんへの協力も仰いでいるところです(写真) 糖尿病の病診連携をスムーズに進めるためには、診断:2型糖尿病。そのツールとして「糖尿病連携パス」の利用が効果的です。長崎県においては長崎県糖尿病対策推進会議で糖尿病連携ハス研究会を開催し、長崎県下共通の糖尿病迎携ハスについて検討を重ねてきました。そして、日本糖尿病協会力ξ作成している「糖尿病連携手帳」と日本糖尿病眼学会が作成している「糖尿病眼手帳」を積極的に使用することを提案しています今同は、第25回の長崎県糖尿病治療研究会で検討された症例を通して、糖尿病病診連携ツール家族歴:父方祖父と父に糖尿病。現病歴:17歳時、学校検尿で尿糖を指摘され、近医ヘ精査目的で入院。 HbAIC (JDS) 9.2% にて糖尿病と診断されインスリン治療が開始されたノポラビッド(3、 3、 3)を使用後、グルファスト ao) 3T 3Xヘ変更されたが、 HbAIC7 8%と血糖コントロールの悪化を認めたため、ノポラピッド30ミックスへ変更。学校での注射力ξ難しく最近はノボラビッド30ミックス(6、 0、 0)、ノポラピッド(0、 0、 5)にしているが、午前中の低血糖、昼食後の高血糖が出現している血糖コントロールおよび今後の治療方針決定長崎県医卸会報第805号平成25年2月ヰ、宇 g手1ゞ、、'型'、ト訣ー/Y -/ '才 ''ー゛'、 >ナ〆 41凡血と'".'y゛气'ι'冬J' N"で"、 <ノ 11 J '如現症:身長 157.ocm、体埀 46.9kg 佃NⅡ 19. o kg,, ni) 検査所見: HbAIC5.6%、 GAD抗付那舎性、 1A 2 抗体陰性 "',ノ ,厶『.]^ナてMODYの中で最も頻度の高いMODY・3の原因遺伝子HNF・1αのシークエンス鯛市テでは遺伝子異常は発見されなかったため、 MODY・3は否 30分釦分 90分 120 秀、 Ⅱ 1」 (μU/mL) ・1 不明です。 _旦1. IRI ^ 定されましたが、他のMODYの病型については乃goGTTの結果 (mg/dL) W"1七Ct"1・tf曾徐ミ翻.亙尋,1^yが',餓4{、゛さて、オ剥市例においては、患者さんの同意を得の目的で長1崎大学病院ヘi智j卜となった。血糖値亨 ., ;1薪イタ゛、.弓王途宅郵き弓姦^,会、>'>>、井一1、'ノ' 、、訟 1備 167 186 167 4.6 24.2 29.4 31.6 27.フ 2.75宮OGTTの結果からわかること本症例の75goGTT のデータより、インスリン初1羽分泌を示す lnsU1血ogeniC 山dex (ど IRI。、卸凶 PG。、鴛)は、 0,24 と引'算され、インスリン初川拐ゞ必の低下が認められます。一方、インスリ【質問1 若年発症糖尿病ですが、病型は2型雛尿病でよいでしょう力、また、今後の治療力針につン札吋亢性を示すHOMA-R (FPGX F、1N÷卯励は0.93 と、インスリン壮吋た陛は見られません。つまり、オ剥董例はインスリン分泌低下が主体の糖いて亭文えて下さい。可.丙であることがわかります。艶礁湖 3.本症例の治療とフォローアップについて 1.糖尿病の病型について本症例の特徴として、①若年発症糖尿病、②3 世代にわたる糖尿病家族歴(本人、父親、相.父)、 ③肥満がない、④1測糖尿病関連自己抗体が陰性、が挙げられます。このような特徴を有する糖尿病患者は MODY (Maturity・onset Diabetes of the Young:家族性若1潤卿示県おが最も疑われます。表 2 にノボラビッド 30 ミックス(6 、 0 、 0 )、ノボラピッド(0、 0、 5)使用中の血糖向己測定の結果を示します。朝食前血糖値は正常範囲ですが、昼食後および夕食後血鞭の上昇が見られます。治療法の選択に当たり、午前中の低血糖を回避するため、低血糖を起こしにくいインクレチン関連薬ヘの変更を検 MODYは税HU甜にかかわる遺伝子の異常により発症する糖尿病をいい、これまでに6種類の遺伝討しました。そこで、インケレチン関連薬を開始子異常'が見つかっています(表])。を CGNIS 帳觜売血糖モニター)で評価しました (図 2)。その結果、ビクトーザ0.6mg lX朝皮表I MODYの原因遺伝子と頻度『丙型原鯏遺伝子 MODY・1 HNF・4α MODY・2 グルコキナーゼ MODY・3 HNF、1α MODY・4 IPF・1 MODY・5 HNF・1β MODY・6 NeuroD/ Beta2 表2 下注にて低'捌抱'もなく良好な血糖コントロールが頻度得られたため、インスリン売中.止しビクトーザに 296 よる治療を開始し、紹介元の診療所における定期受診に加え、年2 3回長崎大学病院を受診する病診連挑による管理としました。 < 1% 896 1示 206 ? インスリン治療中の血糖自己測定値血糖皮己測定値ノボラピッド 30 ミックス( 6 、 0 、 0 ) ノボラピッド(0、 0、 5) 50 するにあたり3日開の短期入院で、血糖日内変動 -1・..L 72 朝後 ι早、ヨ古昼1妾夕則夕後眠前 193 144 69 153 243 長崎県医師会製第鋤5・号平成器年2月巧7 ず寄図2 ビクトーザ0.6mg朝皮下注射時の持続血糖以下に両手帳の特徴とその活用方法について解説モニター(CGMS)による血糖日内変動いたします。「糖尿病連携手帳」は、 1糖尿病診療の質の相保、②複数の医療機関との容易な情報共有、 3連携機関との信頼関係の向上、 4良好な医師・患者 200 147 135 ' 90 Z旦 135 ' 89 引関係の構築、⑤患者自身の糖尿病療養に対するモチベーションの向上、に役立ちます 100 70 裏表紙・ページ 1 0 6 3 9 12 15 18 21 Time of Day 私は糖尿病ですは血糖自d測定他) .匠冨 .豊奪"日 IHAVE DIA ETES 私が血壯不明になっに0、貫常匙行動を示したら'払の夙帯している酢口(プドウロ) またはジユースか砂口水を飲*せてくだ亡い飲めない場きゃ.献んでも回皿し与い時は持続血糖測定装置 (CGMSGold) "急Ⅲ 019悉}を"んでくだ亡い低血斑芽塵 ^壱痘圏闘の竹様ヘのおMい^ 'ムの旦巨が慨下しτいに0 買需与行4コ毫手,と尋" 自0.モ奥ペてく吋さい最0口老讐0罰た中古" 冨 .並月鄭胃量調輔" 曲0か0割,岨 tιL 闇晒巨 T重L .000コけ.叫匡フトウ゛の注射是む.いし*寸ネた.才富.手衛写とτ.邑のよワ訂しい゛帽が.嬰U卑6U、女ヘーリの貫豊偲暫口土白竪に鳳"をお"し乢、たし宜軍 .0,ルコ1〆,ー.菅胃営へイ」"づ昆コ」4ーセイ,ルUと、倖則匡闇コトつ尋^.宅 4.病診連携と糖尿病連携手帳・糖尿病眼手帳に T置 .尋0口口け.嬰. 1'、息者さん自畠に記λしてもらうつ、、てさて、本症例のように定期的な受診を診療所でおこない、年数同の糖尿病専門病院ヘの受診で治裏表紙には、低血糖昏睡時に迅速なブドウ糖補給を促すための文章力靖こ載されています。また、ヘー療法の変更や合併症の検査をおこなう糖尿病医療連携体制を長崎県で進めています。そのツールとして、「糖尿病連携手帳」と「糖尿病眼手帳」の積極的使用を提案しています(写真)。そこで、ジ1は、患者さんの基本情報やかかりつけ医の情報を,己入するぺージです。このぺージは、患者さん自身に記入してもらいますまた、常に携行するように説明します . 糖尿病眼手帳入〆 ^ これらの手帳は、糖尿病に関係のある医薬品メーカーお鰯" ,シ隱 ( <毎2版> ノよび血糖自己測定器取扱いメーカーなどから無償で入手できますが、入手を希望される際には事前に各メーカーにお問い合わせください。日本"尿病眼学会心ユ人日岸鵡尿病誓会、口塞謡運掛手帳4とと軒せて"ちまし'う畳郡口塚圭池丘に記緑してモらい手しょう糖尿病連携手帳糖尿病眼手帳長崎県医師会報第805号平成25年2月秤付す。ページ2 ・ページ3 " 五^ 13 は、「専門施設」において、数か河 1 年ごとに行なった合併症の評価や療養指導についページて記載するぺージです。一〒 r厘,『 1 角 @ ^ ^" 遮縄一般医・達携医処方や定期検門篦設:数か月 1年毎合併症の評価と療養指 1Ξ 謡識1 ページ2には、糖尿病連邦y{スの説明、特に「かかりつけ医」が患Xさんを勝院ヘ紹介するタイミングや「病1皖」の役割について記載されています .゛1 . 29 ジ """ ページ 10・ページ 11 0 ページ . 療機関の役割について糾め、れています 8 2 ページ3には、糖尿病連挑におけるそれぞれの1ぎ .座畢^ 曇 " ^ ..雫屠, 、姑. .量埋^ {1゛.りン背'ネ豊 W ^刷卑. 耳^^.. 0 ^.." 1鵠.嘩一'国、凱 ^コレ口一 0. Ξ^IC^,4,、.. 尾.^. 1^.直月屑. , .身興冨曇獣 .、1.,閉巨,冒..官,用 " C. ^ 1 "暑 'U '」皿巨' t亙.t.゛.ιC"^ *^↓コー申, ., .」1」^.Ξ゛ " '.里゛盟コー,..立^冒゛閉.岡電,.」 .瑞闇冒^哩の斜口 ,. C气,,゛ .インユリカ.身単^軍早 .^.ーコ,ト゛卦..,."゛'画置.魯1^.. .气,,ト魯帥'" 罰、ιヨ〒 ..胃吋 ,' . ., ^叫」=, .^ ."帥'゛遍官.,,.^r .卑 , 輯匿,. .輔' . . ^,,トコ.、」貞. 一一.時 ...^.. 鳳^".. ^^.鼻骨.^イ戈 ... 桶゛・,4島コン ^.U. アー,ー ..0'盟一.上 X .0 ,、0.... .再 ^. .ー,^^ー ^.'. "^ "卑'1 ν .^暫 1 ,=堂圃 :; 遷鳳笑一 .. 熨量1. 1:; イン=りり^ 血.監,ー. 写し,冒蓋,嬰置,噐卜噺閥,゛ '^T .電 ^モ^ 晋. 興断セ尊酋 'J 冒冒, ^姑.1宝1 .鼻゛橿゛南.ー:C.竜 ,忠北1::ニ ^..」コ'」」 ^^ 尋÷ "髪敦斉入院 :: M゛.仙 . , 窒専岬Ⅱ明 'ン再Uコ.具四乳" 両暑ーノ叉りン"'.罰一ミ U 庫" 亜. .罰埜.0 .検介阜押仙と鯛般抽・,1,.の病閉 ,.冒 U .,"岬.里C ﹂,昌 .0,、0.角^ .革'仙冊 .. 、一試制. 開墫=E 電1卑6.. ι.Ⅱ , ."."^ ,'1 '畢. 具向 , ι亜閣咋'"卑耳 t冒.^リ置゛甲,r.匪血.^. 置..岬'.1 ,旦畢. ". ... ^ 課 ^ 明腎遅の腐闘 a・,.論喘.,、""路゛^ 骨.具盾是0 .. 唯学篤趣五團胆雪さん自身に記入してもらう自分の粕尿痢の状態の理解度を知る二とがで岩るページ10は、糖尿病に関する患者さんの基本情報を記人するぺージです。幽身の糖尿病の状態の糖尿病診療は數十年にもわたる二とがあり、より期的な視点が必要となる。庫者の病態や治疫方針を記鮫する尿病教λ院のぺージは基礎貴料としての意義が大きい。ページ28・29は、糖尿病教育入院のデータを記載するぺージです。糖尿病診療は数十年にもわたることがあり、より長期的な視点が必要となります患著さんの病態や治療方針を記載する糖尿病那解.度も知ることができるため、できるだけ患者教育入院のぺージは基礎資料としての意義がありさん自身に記入してもらいます。ますヘージ11には、糖尿病療養を行なう上で必要な検査茶準値と糖ポ病網蟆症・腎症の病期について ,ι城されていますページ 12・ページ 13 また、「糖尿病眼手帳」は、糖尿病ネ剛漠症について詳細に記載できる手帳で、専用のクリアシートに入れて糖尿病迎携手帳と一緒に摘ち歩くことができます(写真)。眼底のチェックはすべてのページ12は、定期受診時のデータを「かかりつ患者において最低でも年1回は必要ですので、両け医」が記入するへージです 1ページに 4101分下帳を患名さんヘ千渡し、眼科で糖尿病網膜症ののデータが記入でき、冊で24川分記入できまチェックを受けたことがない患名さんにおいては 1ι成25年2月付寄眼科ヘの紹介をよろしくぉ願いいたします病眠加虐痔一' 手伊 ^、、_ 【今月の正常値】 BMI 18.5 25. o kg rlf HbAIC 4.3 5.8% 空腹時血糖 70 110mg dl 空腹時IN 2 10μU ml 1 3 ng ml 空腹時CPR Insulinogenic index 0.4 以上日尿病眼学会 HOMA.R 1,6 以下抗GAD抗体 1.5 U m1未満抗IA・2抗体 0.4U m1未満 information 、゛⑤゛鄭゜訊移転新築(仮移転含む)等は医療法、健康保険法に基づく届出が必要です .期限内に届出がない場合、保険請求ができないことになります. 次の場合は、保健所、九州厚生局長崎事務所等ヘの届出を伯日以内に提出する場合があります。 (但し、新規開業は事前に届出が必要) . 特に開設関係の届出が遅れた場合、診療報酬の請求ができないことになりますので、十分御留意下さい。病床、診療科目、病医院所在地の地番変更の場合新規開業の場合診療所開設届、原爆、結核、生保、保険医病床、診療科目、病医院所在地の地番変更、療機関等の指定申請が必要です。管理者の変更等は医療法、健康保健法等に新規開業の場合は、毎月20日迄に開設届基づく手続きが必要です。 (保健所の受付印が必要)及ぴ保険医療機関指定申請書を九州厚生局長崎事務所ヘ提勤務先の変更の場合出しますと、月末の医療協議会で承認され、転勤する勤務医師(他県→本県→他県)は、翌月の1日付で指定されます。保険医の登録変更手続が必要です。 ※関係書類は、全て県医師会に準備しています。個人開設から法人開設ヘの変更関係書類も準備しています。移転開設(新築仮移転)、開設者変更(世、病院から診療所ヘ変更等)の場合廃止、指定申謂が必要です。なお、変更日に遡及して指定となります。長崎県医師会事務局[イ呆険医療係]ヘこ連絡下さい。 TEL 095-844-1111、 FAX 四5・844・1110 長崎県医師会報第805号平成25年2月