2014 鈴鹿Mini-Moto4時間耐久レース Mini-Moto ST

2014 鈴鹿Mini-Moto4時間耐久レース Mini-Moto STクラス
開催報告書 2014.4.20
■開催概要
●大会名称
●開催場所
: 2014 鈴鹿Mini-Moto4時間耐久レース Mini-Moto STクラス
: 鈴鹿サーキット 国際レーシングコース(5.821km)
三重県鈴鹿市稲生町7992
●開催日
: 2014年4月20日
(日)
●天候
: 曇一時雨/路面:ウェット
●開催クラス: 総参加台数/118台
APE100&XR100Motard-ST ……………………95台
KSR-ST ……………………………………………11台
HOPPER-ST ………………………………………5台
GROM-ST …………………………………………7台
●気象データ ; 最高気温12.0℃ /最低気温9.7℃ 降水量/4.5mm 最大風速/7.0m/s
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データで見る2014Mini-Moto4耐ST
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【参加台数・人数】
2名/59台…118
3名/43台…129
4名/16台…64名
合計/118台…311
【性別】
男性
女性
300
11
【年齢】
15才以下 …11
16∼19才…7
20∼24才…9
25∼29才…14
30∼34才…33
35∼39才…52
40∼44才…95
45∼49才…58
50∼59才…26
60才以上…3
【出身地】
大阪府…67
三重県…58
愛知県…51
兵庫県…27
奈良県…27
京都府…18
福井県…8
静岡県…8
滋賀県…7
和歌山県…6
福岡県…5
大分県…4
広島県…3
岐阜県…3
東京都…2
長野県…2
石川県…2
高知県…2
岡山県…2
宮城県…1
★レースリザルトは、
インターネットでご覧いただけます。
リザルトページ
http://www.suzukacircuit.jp/result_s/
栃木県…1
長崎県…1
神奈川県…1
山口県…1
香川県…1
STクラスのみが4月の開催となった2014年鈴鹿Mini-Moto4耐
朝からどんよりと曇り、春とは思えない肌寒い天候となった
変化し続けて来たMini-Moto4耐、2014年も新たな展開に!
それまでは南コースやFUN&RUN! 2-Wheelsの1カテゴ
リーとしてしか開催されていなかったミニバイクレース。
そのミ
ニバイクレースが、
バイク乗りの聖地鈴鹿サーキットしかもフル
コースにおいて、
鈴鹿8耐ムード満点の耐久レースとして開催
されることになったのが2005年の夏。
その開催初年度にして
一気にブレイク!したのが
「Mini-Moto 4時間耐久ロードレー
ス」
である。
その参加台数の多さから、
2006年には早くも
「Mini-Moto OPEN」
と
「Mini-Moto ST」
の2クラスに分割、
さらには開催時期を秋にずらすなど、
様々な変遷を遂げなが
らもミニバイクの本格的耐久ロードレースとして進化し続けて
きた
「鈴鹿Mini-Moto4耐」
。
2014年は開催クラスが
「Mini-Moto STクラス」
のみとな
り、
開催時期も4月へと変わった。
また、
今年から新たな車両の
参加が認められた。
ホンダが昨年新発売したGROMである。
GROMは原付二種クラス
(125cc)
の4ストミニバイクで、
その
ままMini-MotoSTクラスに参加できそうなスペックとプロ
ポーションを持つバイクだ。
Mini-Moto4耐、特にSTクラスは独特のライディングフォー
ムが要求されるものの取り扱いのし易さや低コストで参戦でき
ることなどから、
ティーンエイジャー中でもジュニアライセンス
の12〜15才くらいのローティーンライダーや女性も多く見ら
れ、多くのチームが大勢の仲間と和気あいあいとした雰囲気
の中でMini-Motoを楽しんでいる。今回も15才・14才・12才
の最年少トリオ、女性だけ3人のチーム、親子、兄弟、夫婦な
ど、
様々なペアの参加が見られた。
過去には祖父・父・息子と
いう三世代トリオがいたり、
タレントチームの他全日本ロードの
ビッグネームが第3、第4ライダーに登録していたり、
などエント
リーリストを眺めているだけでも意外に面白い。
コンディションの異なる2グループでの予選セッションとなった
さて、
GWの連休を間近に控え、
文字通り春本番のはずなの
だが、
予選・決勝が行なわれる4月20日
(日)
は、
朝からどんより
と曇り気温も上がらず肌寒い天候となった。
予報では雨の可
能性も…。
今回の参加台数は118台でA・Bグループに分かれ
ての計時予選は、
まず午前9時10分からAグループの第1ライ
ダーがコースイン。
30分間のセッションはドライで行なわれた
ものの、
セッション終了間際になって僅かに感じる程度に細か
な雨が舞った。
結果は、
昨年のウィナーの一人、
APEを駆る秋
山唯人が3分21秒277で暫定ポールポジションを獲得した。
組み頭取りとなった。
これにより、
ポールポジションはAグルー
プトップの#7秋山唯人(森飛翔組/Grip)、2番手がBグルー
プのトップ#72海老名輝悦(水口智廣組/Team
WADATAKU + Y.U.E.)、3番手はAグループの2番手#24吉
岡洋一(本郷勝巳組/Grip-キヨシ)、以下#777、#18、
#111とB・A・B・Aと交互に続く。注目は今季から参加可能と
なったGROM。6番手の#111をはじめ、9番手の#13、
13番
手の#11と上位15位までの中で、GROMでの全参加者7台中
の3台が食い込んだ。残りはすべてAPE&XRである。
しかし、15分のインターバルを空けて始まったBグループの
予選が始まる頃には、
細かな雨を確かに感じるようになる。
さ
らにセッション開始直後にはポストから雨が降り始めたことを
占めすレッドクロス期が提示され、
コンディションはウェットに
変わってしまった。
Mini-Motoはレインコンディションでも、転
倒のリスクやそのダメージも比較的穏やかなので、
コンディ
ションをモノともせずに、
集団でコーナーに進入、
各車とも果
敢なアタックを展開、
その中で終盤のアタック合戦で3分25
秒404をマークした海老名輝悦がグループのトップとなった。
予選セッション終了後は、決勝を前にして40分間のフリー
走行が設定されている。
これはすべてのライダーが参加できる
もので、予選で走らなかった第2〜第4ライダーのための走行
枠という位置付けであり、
もちろんチーム・全ライダーの決勝
前最終確認の時間でもある。
このフリー走行では、#13の第2
ライダー埜口遥希の駆るGROMが、3分18秒279のトップタ
イムをマークしており、12才という年齢ゆえの身の軽さを考慮
しても、GROMの持つポテンシャルを証明するに余りある結果
となった。
結局コンディションが両グループで異なることから、
予選結
果は、
A・Bグループのそれぞれの上位から交互に選出する各
天候は雨、路面はウェットながら、レースは終盤に向けてヒートアップ!
コース上では熱いバトルが展開され、
雨を蹴散らす勢いで、ティーンエイジコンビが堂々の優勝!
序盤は大集団のポジション争いが展開された
13時の決勝スタートに向けたコースインが始まり、
グリッド
上に大勢のチームがサイティングラップから戻ってくるマシン
を待つ。
その間、
雨が徐々に強くなり、
様子を見ていたチームも
慌ただしくレインタイヤに替えるなど、
グリッドでは怒号も飛び
交う。
まさに時間との戦いとなった。
レースは雨、
難しい展開と
なりそうだった。
鈴鹿8耐でも同様に、
長丁場の耐久レースでは予選ポジ
ションはそれほど重要ではない。
決められた時間あるいは距
離を走り切った後にいるポジションがすなわち順位となる。
中
でもMini-MotoSTクラスはマシン差がほとんどなく、
常に大
きな集団の中で簡単に順位が入れ替わってしまうため、
レース
序盤は上位集団の中にいる、
ということが重要だ。
決勝レースは60台の前半グループ、
残りが後半グループとし
て時間差でスタートした。
前半グループでは予選4番手の#777
(大津昂彦/大塚圭太組)
の大津がホールショットを奪うが、
西
コースでは大集団に飲み込まれる形となり、
オープニングラップ
は#72海老名、
続いて予選22番手の#807
(玉田敬済/中野
雄介/高柳道紀/中野崇志)
の玉田、
3番手に大津の順で
戻ってくる。
しかし10台以上の大集団だ。
その後ろにも同じよう
な大集団が続いてくる。
序盤はこのように、
コントロールラインを
通過する順位は周回毎に入れ替わる。
フリー走行でトップだった#13(上垣翔/埜口遥希)GROM
を駆る埜口も一時トップに立つなど、
順位は激しく入れ替わ
る。
しかし、
レインコンディションを吹き飛ばす激しいバトルで、
#777大津、#13埜口ら上位陣も含め、転倒車が続出。
再ス
タートを切るが、
順位は大幅に下がってしまった。
その後、#1
(濱名透/大西克尚/矢崎敬志)
の矢崎が7周目にトップに
立つと、
その後ポジションをキープ。
大集団のバトルがコース上随所で展開されると同時に、
Mini-Motoならではのルールでレースは進行していった
続いて#807玉田、
2012年のウィナーでもある#31
(中澤
皓平/牛場一磨)
の中澤、
#72海老名、
#7秋山、
予選40番
手から大きく上げた#58
(佐治裕二/佐治瑠冠)
の佐治裕、
序盤のスリップダウンで一旦は25位まで順位を下げていた
#777大津も急激に順位を回復し、
12周目には2番手に浮上
するなど、
大集団の中で目まぐるしく順位が入れ替わるMiniMotoらしい展開となった。
17周をカウントするとそろそろ第1スティントも終わりライ
ダー交代が始まる頃。
上位も続々とピットイン。
これが鈴鹿8耐
ならば、
ピットレーンの作業エリアは文字通り戦争のようだが、
そこはMini-Moto、
ピットインからピットアウトまで3分以上留
まらなければならないという3分ルールがあり、
さらには携行
缶で5リッターずつの給油など、
コース上のバトルとはやや異
なり、
どちらかと言えば、
のんびりモードとなる。
Mini-Motoには他にも1人のライダーが連続して70分以
上走行してはならない、
という70分ルールもある。
ギリギリまで
ピットインを遅らせる作戦のチームが、計算違いで規定以上
の時間を走ってしまうこともあり、
その場合は2周減算という厳
しいペナルティが待っている。3分ルールの違反も2周減算の
ペナルティ、他にも1周減算〜失格に至るまで様々な違反に対
するペナルティがある。1周減算を受ければ、
もはやトップ争い
からは完全に脱落する。
ミニバイクという参加し易いレースだ
からこその厳しいペナルティと言える。
これもMini-Motoなの
である。
このように随所でMini-Motoらしさを楽しみつつ、
その間に
もレースは進んでいった。
最終スティントの攻防は目の離せないものに!
第1スティント以降、
雨は強くなる中、
#31、
#72、
#99(福井
宏至/平澤亮)
の福井、
#1、
#777らが上位に名を連ねつつ、
周回を重ねていく。
そして迎えたライダー交代、
37周目に続々
とピットインする上位陣。
この時点ではトップの#31が、2番手
の#72に25秒以上の差を付けていた。
しかし、
#31は牛場へ
のライダー交代、
給油の他にもタイヤ交換を行い、
作業時間
が大幅にかかってしまった。
その間に#1が暫定トップでコース
に復帰、
数秒差で#72が続き、
#99、
#78、
そして#31、#777
の順で上位争いが再開された。
その後、
#1濱名がトップをキープし、
#72海老名との差を6
秒前後まで広げた。
5番手でコースに復帰した#31牛場は41
周目には3番手に浮上、
そのままトップ2より大幅に速いペース
で追い上げる。
44周目、
トップの濱名のペースが上がらずス
ローダウン、
その間に#72がトップに浮上、
#31は2番手とな
り、
トップとの差を詰めるべく周回を重ねる。
その差は約20秒
だ。
後方では#777大津と#3
(佐藤大輔/寺井健二)佐藤が
3位を巡るバトルを繰り広げている。
48周目、
#72海老名のペースが上がらない。
明らかなペー
スダウンだ。
50周目、
トップとの差が13秒前後になった時点
で、
先に#31がピットイン。
最後のライダー交代で牛場から中
澤にバトンタッチ。逆転を託した。残りは1時間を切っている。
次の周回、#72海老名もピットインして水口にスィッチ、
マシン
にも問題はなさそうだ。
その他の上位陣もこの周回でライダー
交代を済ませてレースに復帰した。54周目、
トップで復帰した
#31中澤と#72水口との差は約8秒。後方の#3寺井と#777
大塚はテールtoノーズでのバトルを続けている。
同じようなペースで走る#31中澤と#72水口の静かなバト
ルは続くが、
タイム差は6〜8秒前後で一進一退の状況。
周回
遅れも常にコース上に複数台存在する中、残りも30分となり、
最も緊張を強いられる時間帯となってきた。60周目、5秒6ま
で差が詰まった中、
#31中澤が周回遅れに引っ掛かったことも
あり、
その差が一気に2秒5まで縮まった。61周目、#72はペー
スアップし、
その差を1秒4まで詰めていく。
まさに目の離せな
い展開の中、周回は西コースへ。110Rで一気に#31中澤に
並び一瞬トップに立った#72大塚だったが、続くヘアピンの立
ち上がりで痛恨のスリップダウン。
さらに後方の#3寺井と
#777大塚、
さらに#99福井を加えた3位争いの3台との差は
大きく開いていたため、
順位は2番手のままマシンを起こして
レースに復帰したが、残念ながらトップ争いはここで終了と
なった。
ティーンエイジコンビが着実に走り切って優勝!
その後、
#31中澤が残り周回を無難に走り切り、
最終スティ
ントは一度もトップを譲ることなく2014年Mini-Moto4耐ST
クラスのウィナーとなった。
中澤は2012年と2度目、
牛場は初
めての優勝となった。
2位には#72海老名・水口組、
こちらも最
後まで激しかった3位争いは僅か2秒差で#99福井・平澤組
が逃げ切って獲得した。
4位が#3佐藤・寺井組となった。
KSRクラスの優勝は総合8位の#74森下忠浩/安藤勝司
組、
一時はトップも走り、
初年度で優勝か!?の淡い期待も抱
かせたGROMクラスは、
#11長谷部潤/南本宗一郎組が優
勝(総合10位)
、
HOPPERクラスでは#69袴田勇一/岸田尊
陽/藤原優組が優勝
(総合40位)
した。
袴田、
藤原は昨年も
同クラスで優勝を飾っている。
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Mini-Motoならではの各賞も決定
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今回のMini-Motoでは、主催者賞として各賞が決められてい
る。
今回は以下のように決定した。
◎ジャンプアップ賞
完走者の中で予選順位から最も順位を上げたチーム
受賞/No.55 SAMURAI3601(予選85位→決勝22位)
◎バンジージャンプ賞
完走者の中で予選順位から最も順位を落としてしまったチーム
受賞/No.24 Grip-キヨシ
(予選3位→決勝72位)
◎最年賞
チーム員の平均年齢が最も若かったチーム
受賞/No.12 Grip&T-style
(塚本颯15才/兵藤龍之介14才/井手翔太12才)
◎今でもバリバリ賞
チーム員の平均年齢が最も高かったチーム
受賞/No.46 Team Gorilla & HPK奈良
(山村朗58才/山村地由60才)
◎First Lady賞/完走チームの中で女性最上位
受賞/No.217 上野 智子選手(決勝7位)
APE&XR100Motardクラス表彰式/優勝(#31 Team ALTEC/中澤 皓平・牛場 一磨)、2位(#72 Team WADATAKU +
Y.U.E./海老名 輝悦・水口 智廣)、3位(#99 ゼロファイター/福井 宏至・平澤 亮)
KSRクラス表彰式/優勝(#74 本町ラジコン&ティ・クラフトレーシング/森下 忠浩・安藤 勝司)、2位(#73 ティ・クラフト
レーシング/平野 仁志・安福 央樹・高松 宏幸)、3位(#88 マックウェスタン/西村 早代・杉本 誠・杉本 功)
GROMクラス表彰式/優勝(#11 WirusWin Racing/長谷部 潤・南本 宗一郎)、2位(#22 WirusWin Racing/兵頭 伸也・
野澤 良平・本田 和将)、3位(#2 /中里 芳郎・松永 直人)
Hopperクラス表彰式/優勝(#69 TEAM永遠の0 GANGPモトイネR福の助FUSETRパポフR/袴田 勇一・岸田 尊陽・藤原
優)、2位(#108 TEAM HOPPER/山下 浩司・北野 元祥)