第2部第 5章これだけは理解しておきたい! 五つの基本機能画像サイズ / フレーム･レート / 色信号フォーマットなどこれだけは理解しておきたい! 五つの基本機能エンヤヒロカズ ②フレーム・レートの設定 ③データ出力フォーマットの選択加えてカメラとして使う人のために， ④ JPEG 圧縮画像の取得方法を，センシングに利用する人のために， ⑤画像認識向け画像の取得方法を紹介します．カメラ・モジュールを使うときのネックにレジスタの初期設定があります．OV5642 のレジスタ・アドレスは 1000 以上ありますが，筆者がレジスタ・アドレスと設定値のテーブルを用意しました．レジスタ全部をいちいち覚える必要はありません．そうはいっても，ユーザは次の三つの基本機能は理解しておかないといけません． ①画像サイズの設定 5-1　その 1：画像サイズの設定初期値を設定して画像が出てきました．現時点では VGA 15fps の動画が出ているだけです．この状態からレジスタに書き込みを行い，画像サイズを変更します． ● こんがらがっちゃいけない…画像サイズはいろいろ設定できるまずは画像サイズの変更を行ってみます．OV5642 の画像読み出しの関係を図 1 に，また，関連レジスタを表 1 に示します．イメージ・センサ OV5642 のイメージ・エリアは 2624 × 1956 です． ▶読み出しスタート座標読み出しスタート座標は 0x3800 〜 0x3803 の 0x3808 〜 0x380B の TIMING DVPHO，TIMING DVPVO で指定します． 2624 （0， 0） TIMING HW TIMING VH 読み出し開始位置（TIMING HS， TIMING VS） 1956 TIMING HS，TIMING VS で設定します． ▶読み出しサイズ読み出しサイズは 0x3804 〜 0x3807 の TIMING HW，TIMING VH で指定します．現在の VGA（640 × 480）の設定では，画素加算を行っているので，指定する数字は画素数の半分の 1280 × 960 になります． ▶モジュールから出力されるサイズこの画サイズでイメージ・センサ・プロセッサ（ISP）に送られ，信号処理を経て，YUV 信号になります．最終的にモジュールから出力される画サイズは 2560 960 1920 画素加算（p.60の図2）されるので H，V共に半分になる 1280 この値は他のタイミング（非開示レジスタ含む）と密接に関連しているのでむやみに変更しない方が無難有効画素信号処理ブロックイメージ・エリア 640 OV5642センサ画素部分欲しい画像サイズに合わせてこの値を変える．他は変えない． 480 出力信号図 1　イメージ・エリア（フォトダイオード・アレイ）と読み出し画像の関係…全画素を画像データ取得に使っているわけではない 2014 年 11 月号 57