経済分析レポート 2015 年 2 月 18 日 全 17 頁 経済指標の要点(1/21~2/18 発表統計分) エコノミック・インテリジェンス・チーム 永井 寛之 エコノミスト 久後 翔太郎 [要約] 2014 年12 月の企業関連の指標は、持ち直しの動きを示す内容であった。鉱工業生産指 数は前月比+0.8%と 2 ヶ月ぶりに上昇した。輸出数量指数(大和総研による季節調整 値)は前月比+0.5%の上昇となった。機械受注(船舶・電力を除く民需、季節調整値) は、前月比+8.3%と 2 ヶ月連続で増加した。 2014 年 12 月の家計関連の指標を見ると、個人消費は増加傾向を維持していることが示 され、雇用環境に関しては改善が続いていることが確認された。実質消費支出は季節調 整済み前月比+0.4%と上昇した。振れの大きい住居や自動車などを除いた実質消費支 出(除く住居等)も同+0.3%と増加した。完全失業率(季節調整値)は前月から 0.1% pt 低下し、3.4%となった。有効求人倍率(季節調整値)は前月から 0.03pt 上昇し、1.15 倍であった。 2015 年 3 月 2 日に公表予定の 2014 年 10-12 月期の法人企業統計では、設備投資の動 向に注目している。2014 年 10-12 月の GDP 一次速報では設備投資は前期比+0.1%と伸 び悩みを続けているが、日銀短観などのアンケート調査では軒並み強気の設備投資計画 が示されている。また、業種別の設備投資の動向にも注目している。製造業に関しては、 先行指標である機械受注統計で堅調な推移が確認され、足下で生産の拡大に伴い稼働率 が上昇している。非製造業に関しては、日銀短観では消費税増税後も設備の不足感が続 いており、徐々に増加傾向が明確化するとみている。このような理由から、法人企業統 計では製造業・非製造業とも設備投資の増加を見込んでいる。 株式会社大和総研 丸の内オフィス 〒100-6756 東京都千代田区丸の内一丁目 9 番 1 号 グラントウキョウ ノースタワー このレポートは投資勧誘を意図して提供するものではありません。このレポートの掲載情報は信頼できると考えられる情報源から作成しておりますが、その正確性、完全性を保証する ものではありません。また、記載された意見や予測等は作成時点のものであり今後予告なく変更されることがあります。㈱大和総研の親会社である㈱大和総研ホールディングスと大和 証券㈱は、㈱大和証券グループ本社を親会社とする大和証券グループの会社です。内容に関する一切の権利は㈱大和総研にあります。無断での複製・転載・転送等はご遠慮ください。 2 / 17 地域別の輸出数量(季節調整値) 120 (2010年=100) 対米国 115 110 105 対全世界 100 95 90 85 対アジア 80 75 対EU 70 2011 12 13 14 (年) (注)輸出数量の季節調整は大和総研。 (出所)財務省、OECD統計より大和総研作成 鉱工業生産と輸出数量 125 (2010年=100) (2010年=100) 125 120 120 115 115 110 110 105 105 100 100 95 95 90 85 90 80 85 75 80 70 75 65 06 07 08 09 10 鉱工業生産指数 11 12 13 14 (年) 輸出数量指数(右軸) (注)シャドーは景気後退期。 (出所)経済産業省、財務省、内閣府統計より大和総研作成 第3次産業活動指数の要因分解 (前月比、%) 3.0 2.0 1.0 0.0 -1.0 -2.0 -3.0 -4.0 -5.0 -6.0 その他サービス業 電気・ガス・熱供給・水道業 情報通信業 運輸業,郵便業 卸売業,小売業 金融業,保険業 不動産業,物品賃貸業 学術研究,専門・技術サービス業 宿泊業,飲食サービス業 生活関連サービス業,娯楽業 学習支援業 医療,福祉 複合サービス事業 総合 1 2 3 4 5 6 7 8 9 10 11 12 1 2 3 4 5 6 7 8 9 10 11 12 13 (出所)経済産業省統計より大和総研作成 14 (年/月) 2014 年 12 月の貿易統計では、輸出金額は前年比+ 12.8%と 4 ヶ月連続の増加となった。季節調整値で見 た輸出金額は前月比+2.0%と 7 ヶ月連続の増加とな っており、輸出金額は円安進行による価格上昇を主因 に増加傾向が続いている。輸出数量指数を季節調整値 で見ると(季節調整は大和総研による)、前月比+ 0.5%と 2 ヶ月ぶりの上昇となった。地域別の動向を 見ると、米国向けが同▲0.1%とほぼ横ばい、アジア 向けが同▲3.2%と減少する中、EU 向け(同+9.1%) の大幅な増加が全体を押し上げた。EU については、前 月不調だった一般機械、電気機器、輸送用機器などの 主力品目が軒並み増加に転じたとみられる。輸入金額 は、前年比+1.9%と 2 ヶ月ぶりの増加。輸出と同様、 円安進行により輸入価格の上昇(前年比+3.8%)が 輸入金額を押し上げた。ただし、原油などの国際商品 市況の下落が輸入価格を押し下げ、輸入価格の上昇幅 は前月(同+5.8%)から縮小した。この結果、貿易 収支は▲6,652 億円と 30 ヶ月連続の赤字となったもの の、赤字幅は前年同月からおおむね半減した。 2014 年 12 月の鉱工業生産指数は、前月比+0.8%と 2 ヶ月ぶりに上昇した。製造工業生産予測調査(以下、 予測調査)では、前月に引き続き強気の生産計画が示 されている点も考慮すれば、非常に底堅い結果であっ たと判断できる。生産全体への寄与を見ると、電子部 品・デバイス工業(前月比+5.2%)、情報通信機械工 業(同+10.8%)、化学工業(同+1.8%)による押し 上げが大きかった。各業種とも前月時点の予測調査で 増産を見込んでいたことから、概ね計画に沿った結果 である。電子部品・デバイス工業の生産は 6 ヶ月連続 の増加となっており、スマートフォン、タブレット向 け部材を中心に非常に底堅い動きが続いている。情報 通信機械工業は、これまで減少傾向が続いてきたこと で低水準での推移が続いているものの、足下でも持ち 直しに向けた動きが見られている。予測調査では、 2015 年 1 月の生産計画は前月比+6.3%、2 月は同▲ 1.8%となっており、増加基調が続く見通しである。 2014 年 12 月の第 3 次産業活動指数(季節調整値)は、 前月比▲0.3%と 2 ヶ月ぶりに低下した。広義対個人サ ービスは同+0.1%と上昇したものの、広義対事業所サ ービスが同▲0.3%と低下しており、企業部門でのサー ビス活動の縮小が全体を下押しした。業種別に見ると、 「金融業、保険業」(同▲2.8%)、「生活関連サービス 業、娯楽業」(同▲2.9%)などが低下した。「金融業、 保険業」では、2014 年 10 月末の追加金融緩和を受け、 前月に株式の売買が活性化したことの揺り戻しにより 低下したとみられる。一方、「卸売業、小売業」(同+ 0.5%)、「電気・ガス・熱供給・水道業」(同+2.4%)な ど前月から上昇した業種も多かった。「卸売業、小売 業」では、小売業(同▲1.1%)が弱含みとなる中、機械 器具卸売業や医薬品・化粧品等卸売業などを中心に卸 売業(同+1.2%)が上昇した。 3 / 17 需要者別機械受注 (10億円) 1,800 1,600 1-3月期 見通し 1,400 外需 1,200 1,000 800 1-3月期 見通し 600 400 製造業 200 非製造業(船舶・電力除く) 0 00 01 02 03 04 05 06 07 08 09 10 11 12 13 14 (注)太線は各指標の3ヶ月移動平均。 (出所)内閣府統計より大和総研作成 15 (年) 住宅着工戸数 利用関係別推移 (万戸) 45 貸家 40 35 30 25 持家 20 分譲一戸建て 15 10 5 分譲マンション 0 09/1 09/7 10/1 10/7 11/1 11/7 12/1 12/7 13/1 13/7 14/1 14/7 (年/月) (注)季調済年率値。分譲マンション、一戸建ての季節調整は大和総研。 (出所)国土交通省統計より大和総研作成 全国コアCPIの内訳(前年比、消費税除く) 4 (前年比、%) (前年比、%) 10 8 3 6 2 4 1 2 0 0 -1 -2 -4 -2 -6 -3 -8 -4 12 13 コアCPI コア非耐久消費財 耐久消費財(右軸) 14 -10 (年) 半耐久消費財 サービス (注1)コアCPIは生鮮食品を除く総合、コア非耐久消費財は生鮮食品を除く非耐久 消費財。 (注2)消費税の影響は大和総研による試算値。 (出所)総務省統計より大和総研作成 2014 年 12 月の機械受注統計によると、国内設備投資 の先行指標である民需(船舶・電力を除く)は、前月 比+8.3%だった。このところ機械受注はやや減速感 が見られていたが、増加傾向が続いていることを確認 させる強い結果であった。需要者別に見ると、製造業 は前月比+24.1%と 3 ヶ月ぶりに増加。その他製造業 (同+114.0%)、その他輸送用機械(同+50.1%)、自 動車・同付属品(同+18.9%)、一般機械(同+5.2%)、 パルプ・紙・紙加工品(同+219.6%)などが増加に寄 与した。非製造業(船舶・電力を除く)は前月比+7.2% と 2 ヶ月連続で増加。過去 2 ヶ月間の弱さに照らすと、 必ずしも強い結果とは言えないが、増加傾向へと復す る兆しが見える内容。その他非製造業(同+15.8%)、 金融業・保険業(同+52.4%)、運輸業・郵便業(同+ 30.1%)などの増加が押し上げ要因となった。 2014 年 12 月の新設住宅着工戸数(季節調整値)は、 前月比+1.1%と 2 ヶ月ぶりに増加、季節調整値年率 換算値で見ると 88.3 万戸となった。利用関係別に見 ると、持家が前月比+1.7%と 2 ヶ月連続で増加した。 反動減の影響が徐々にやわらぐ中、非常に緩やかなが ら持ち直しの動きを続けている。貸家は同+3.4%と 2 ヶ月ぶりに増加した。分譲住宅は同▲1.7%と 2 ヶ月 連続で減少した。分譲一戸建ては横ばい圏の推移を示 しているが、持ち直しの動きを示していた分譲マンシ ョンが減少に転じたとみられる。住宅着工戸数の先行 きについては、消費税率引き上げの影響が緩和しつつ あることに加え、所得環境の改善が住宅着工戸数の増 加を支援する材料となる。さらに住宅ローンの金利低 下傾向が継続しており、住宅購入を後押しすることも 明るい材料であるといえよう。 2014 年 12 月の全国コア CPI(除く生鮮食品、以下コ ア CPI)は前年比+2.5%だった。消費税を除くベース (大和総研による試算値、以下同様)でみると、前年 比+0.6%と前月(同+0.7%)から上昇幅が縮小した。 季節調整値の推移も併せて評価すると、コア CPI は引 き続き横ばい圏で推移していると考える。財・サービ ス別にみると、耐久消費財(11 月:前年比▲0.2%→ 12 月:同▲0.5%)は、2 ヶ月連続のマイナスとなっ た。昨年同時期は消費税増税の駆け込み需要の影響で 家電価格が例年よりも高めに推移していたことから、 その反動が出ている模様だ。半耐久消費財(11 月:前 年比+0.9%→12 月:同+0.6%)は、前月からプラス 幅が縮小した。一部の季節衣料の指数が低下したこと などによる。コア非耐久消費財(除く生鮮食品)(11 月:前年比+1.1%→12 月:同+0.7%)は、前月から プラス幅が縮小した。原油価格が急落した影響で、 「ガ ソリン」の下落幅が拡大したことが主因。また、サー ビス(11 月:前年比+0.4%→12 月:同+0.5%)は、 前月からプラス幅が小幅に拡大した。 4 / 17 消費支出内訳(全世帯、実質) (前月比、%) 5.0 4.0 3.0 2.0 1.0 0.0 -1.0 -2.0 -3.0 -4.0 -5.0 1 2 3 4 5 6 7 8 9 10 11 12 1 2 3 4 5 6 7 8 9 10 11 12 13 (月) (年) 14 食料 家具・家事用品 交通・通信 諸雑費 住居 被服及び履物 教育 消費支出 光熱・水道 保健医療 教養娯楽 (出所)総務省統計より大和総研作成 完全失業率と有効求人倍率 (倍) (%) 2.0 1.0 1.5 2.0 1.5 完全失業率 (右軸、逆目盛) 2.5 3.0 1.0 3.5 4.0 4.5 0.5 5.0 5.5 有効求人倍率 0.0 6.0 90 92 94 96 98 00 02 04 06 08 10 12 14 (年) (注1)シャドーは景気後退期。 (注2)2011年3月~8月の完全失業率は補完推計値。 (出所)内閣府、総務省、厚生労働省統計より大和総研作成 現金給与総額 要因分解 (前年比、%) 3 2 1 0 -1 -2 1234567891011 21234567891011 21234567891011 21234567891011 2 11 12 13 所定内給与 所定外給与 特別給与 現金給与総額 (出所)厚生労働省統計より大和総研作成 14 (年/月) 2014 年 12 月の家計調査によると、実質消費支出は季 節調整済み前月比+0.4%と増加した。振れの大きい 住居や自動車などを除いた実質消費支出(除く住居 等)で見ても、同+0.3%と増加しており、家計調査 に見る個人消費は持ち直しの動きを示している。実質 消費支出の動きを費目別にみると、 「住居」(前月比+ 31.2%)、「諸雑費」(同+2.9%)、「光熱・水道」(同 +2.7%)、 「被服及び履物」(同+2.9%)などの増加が 全体を押し上げた。「住居」については、設備修繕・ 維持が急増したことで大幅な増加となった。振れの大 きい項目であるため結果は割り引いて見る必要があ るが、方向感としては上向きの動きとなっている。 「被 服及び履物」に関しては、12 月に入り気温の低下を受 け、季節商材への支出が増加したことが押し上げ要因 になったとみられる。一方、 「交通・通信」(同▲8.5%)、 「教養娯楽」(同▲7.1%)、 「教育」(同▲5.7%)などは 前月から減少した。 2014 年 12 月の完全失業率(季節調整値)は、前月から 0.1%pt 低下し、3.4%となった。雇用者数は、前月差 +49 万人と 3 ヶ月ぶりに増加し、自営業主・家族従業 者を含めた就業者数を見ても、同+43 万人と 3 ヶ月ぶ りの増加となった。前月時点では、雇用者数・就業者 数は、増加基調に陰りが見えていたが、大幅な改善が 見られた。失業者数は同▲1 万人と 3 ヶ月連続の減少 となったが、減少幅は小幅にとどまった。非労働力人 口が同▲46 万人と大きく減少し、これまで職探しをし ていなかった人の就職が進む格好となった。一般職業 紹介状況によると、2014 年 12 月の有効求人倍率(季節 調整値)は前月から+0.03pt 上昇し、1.15 倍となった。 新規求人倍率は前月差+0.13pt と大幅に上昇し 1.79 倍となった。有効求人倍率、新規求人倍率ともに上昇 したことから、労働需給の逼迫感が高まっていること を確認させる結果であった。 2014 年 12 月の毎月勤労統計によると、現金給与総額 は前年比+1.3%と増加した。内訳を見ると、所定内 給与は同+0.2%となり、2 ヶ月ぶりに前年を上回っ た。一般労働者の所定内給与は同+0.7%と増加が続 いているが、パートタイム労働者では同▲0.7%と前 年を下回ったことに加え、パートタイム労働者比率が 前年差+0.30%pt と上昇したことが下押し要因とな った。所定外給与は前年比+0.5%と増加した。季節 調整値で見た所定外労働時間は前月比▲0.3%と減少 した。生産の持ち直しを受けて、製造業の所定外労働 時間は同+0.3%と増加しており、非製造業での所定 外労働時間が減少傾向にあるとみられる。特別給与は 前年比+2.1%となった。企業収益の改善を受けて、 冬季賞与が大幅に増加し、賃金全体を大きく押し上げ た。消費税率引き上げを主因に物価が上昇しているた め、実質賃金(同▲1.7%)は前年を下回る推移を続け ている。ただし、原油価格下落を受けて物価の伸びが 鈍化しているため、マイナス幅は縮小傾向にある。 5 / 17 経常収支の推移 (兆円) 2.0 1.5 1.0 0.5 0.0 -0.5 -1.0 -1.5 -2.0 -2.5 11/1 11/7 12/1 12/7 13/1 13/7 14/1 14/7 (年/月) 貿易収支 サービス収支 第二次所得収支 経常収支 (注)季節調整値。 (出所)日本銀行より大和総研作成 第一次所得収支 景気動向指数の推移 (2010年=100) 140 130 一致CI 遅行CI 120 110 100 先行CI 90 80 70 00 01 02 03 04 05 06 07 08 09 10 11 12 13 14 (年) (注1)太線は3ヶ月移動平均。 (注2)シャドーは景気後退期。 (出所)内閣府統計より大和総研作成 景気ウォッチャー指数の推移 (DI) 65 60 55 50 45 40 35 1 2 3 4 5 6 7 8 91011121 2 3 4 5 6 7 8 91011121 2 3 4 5 6 7 8 91011121 12 合計 13 家計動向 企業動向 (月) 15 (年) 14 雇用 (出所)内閣府統計より大和総研作成 2014 (現状判断DI) 8 9 10 合計 47.4 47.4 44.0 家計動向関連 45.8 46.7 42.3 44.4 46.2 41.1 小売関連 45.7 43.5 37.8 飲食関連 47.9 48.4 45.8 サービス関連 49.4 46.8 42.6 住宅関連 48.5 47.9 46.2 企業動向関連 48.4 47.3 45.3 製造業 48.4 48.4 46.8 非製造業 55.3 51.2 50.0 雇用関連 (出所)内閣府統計より大和総研作成 11 12 41.5 39.5 37.6 38.6 44.0 39.1 44.6 44.9 44.5 47.6 45.2 44.2 42.5 45.1 47.3 44.8 46.6 46.3 46.6 49.0 2015 1 (前月差) +0.4 -0.3 +0.4 -5.4 -0.7 +1.8 +0.1 -0.8 +1.0 +5.8 45.6 43.9 42.9 39.7 46.6 46.6 46.7 45.5 47.6 54.8 2014 年 12 月の国際収支統計によると、経常収支は 1,872 億円の黒字、季節調整値で見ても 9,766 億円と 9 ヶ月連続の黒字であった。貿易収支(季節調整値) は▲3,183 億円となった。円安の進行により輸出価格 が上昇し輸出金額が増加したことに加え、原油価格下 落により輸入金額が減少したことで赤字幅は前月か ら縮小した。サービス収支(季節調整値)は▲3,125 億円となり、赤字幅は前月から拡大した。知的財産権 等使用料の受取が減少したことが主な要因だが、旅行 収支の黒字が定着しつつあるなど、基調としては赤字 幅が縮小へと向かっている。第一次所得収支(季節調 整値)は 1 兆 6,982 億円となり、黒字幅は前月から縮 小した。配当金の支払いが増加したことが主な要因。 先行きは円安による輸出金額の増加、原油安による輸 入金額の減少から貿易収支赤字が縮小する見込みで、 経常収支の黒字幅は急速に拡大するだろう。 2014 年 12 月の景気動向指数(速報値)の一致指数の 基調判断について、内閣府は「改善を示している」と 前月から判断を変更した。一致 CI は前月差+1.5pt と 2 ヶ月ぶりに上昇。新車販売台数の増加を主因に耐久 消費財出荷(前月差寄与度+0.48pt)の増加が全体を 押し上げた。加えて、中小企業出荷(同+0.27pt)や鉱 工業生産財出荷(同+0.24pt)などの出荷項目が軒並 み堅調なことも押し上げに寄与した。先行 CI は前月 差+1.5pt と上昇。内訳を見ると、在庫調整の進展に より、鉱工業生産財在庫率(前月差寄与度+0.77pt)、 最終需要財在庫率(同+0.61pt)が改善し、先行 CI を 大きく押し上げた。足踏み状態にあった新規求人数 (同+0.51pt)の増加や悪化傾向にあった消費者態度 指数(同+0.32pt)の改善も先行 CI の上昇要因となっ た。原油価格下落を主因に日経商品指数が下押し要因 となったことを考慮すると、先行 CI の内容はヘッド ラインの数値以上に良好だったと判断できる。 2015 年 1 月の景気ウォッチャー調査によると、現状判 断 DI は横ばいを示す 50 を下回るものの前月差+ 0.4pt 上昇し、景気ウォッチャーの見方は「景気は、 このところ回復に弱さがみられる。先行きについて は、物価上昇への懸念等がみられるものの、燃料価格 低下への期待や賃上げへの期待等がみられる」とまと められた。家計動向関連 DI は同▲0.3pt と低下。飲食 関連 DI(同▲5.4pt)やサービス関連 DI(同▲0.7pt)の 低下が下押し要因となった。ただし、小売関連 DI(同 +0.4pt)では、堅調な新車販売から乗用車・自動車整 備品販売店(同+9.7pt)が急上昇したほか、住宅関連 DI(同+1.8pt)に持ち直しの動きがみられ、明るい兆 しも窺える。企業動向関連 DI は同+0.1pt と上昇。製 造業は同▲0.8pt と弱めの結果だったが、非製造業(同 +1.0pt)の改善が押し上げ要因となった。雇用関連 DI は同+5.8pt と上昇。求人数の持ち直しが改善の要因 とみられる。先行き判断 DI は同+3.3pt と上昇。すべ ての内訳項目で改善がみられ、良好な結果であった。 6 / 17 実質GDPの推移 (前期比、%) 4.0 3.0 2.0 1.0 0.0 -1.0 -2.0 -3.0 -4.0 -5.0 1-3 4-6 7-9 10-12 1-3 2013 個人消費 公的需要 (出所)内閣府統計より大和総研作成 4-6 7-9 10-12 (月期) 2014 設備投資 民間住宅 輸出 民間在庫 (年) 輸入 実質GDP 2014 年 10-12 月期の実質 GDP 成長率は前期比年率+ 2.2%(前期比+0.6%)となった。プラス成長は 3 四 半期ぶりであり、増税後の景気悪化からの持ち直しを 確認させる結果であったと言える。しかし、個人消費 や設備投資の伸びが小幅なものに留まっており、物足 りない内容だった。需要項目別の内訳を見ると、個人 消費は前期比+0.3%と 2 四半期連続の増加となった。 住宅投資は前期比▲1.2%と 3 四半期連続で減少した。 設備投資は前期比+0.1%と 3 四半期ぶりの増加とな り、これまでの減少傾向から下げ止まりの兆しがみら れた。輸出は前期比+2.7%と 2 四半期連続の増加と なった。輸入も内需の持ち直しに沿う形で前期比+ 1.3%と 2 四半期連続の増加となったことから、外需 (純輸出)の寄与度は+0.2%pt と小幅に留まった。GDP デフレーターは内需デフレーターが前期比+0.3%と なったことに加えて、円安進行による輸出デフレータ ーの上昇を受け、前期比+0.5%と大幅に上昇した。 今後の見通しは、2015 年 1-3 月期以降も実質 GDP は増 加基調が続く見通しであり、先行きの日本経済は緩や かな拡大が続くと見込んでいる。 7 / 17 主要統計公表予定 年 月 日 統計名 19 貿易統計 商業販売統計 消費者物価指数 家計調査 2 27 労働力調査 一般職業紹介状況 鉱工業指数 住宅着工統計 2015 2 法人企業統計 3 毎月勤労統計 6 景気動向指数 GDP二次速報 3 9 国際収支 景気ウォッチャー調査 11 機械受注統計 12 第3次産業活動指数 指標名 輸出金額 小売販売金額 全国コアCPI 実質消費支出 失業率 有効求人倍率 鉱工業生産指数 新設住宅着工戸数 経常利益 現金給与総額 一致CI 実質GDP 経常収支 現状判断DI 民需(船舶・電力を除く) 第3次産業活動指数 対象期 1月 1月 1月 1月 1月 1月 1月 1月 10-12月期 1月 1月 10-12月期 1月 2月 1月 1月 前年比 前年比 前年比 前年比 前月比 前年比 前年比 前期比 前月比 前月比 単位 % % % % % 倍 % 万戸 % % 前回 + 12.8 + 0.1 + 2.5 ▲ 3.4 3.4 1.15 + 0.8 88.3 7.6 + 1.3 110.7 % + 0.6 億円 1,872 %ポイント 45.6 % + 8.3 % ▲ 0.3 貿易統計では原油価格下落の影響を確認したい 2 月 19 日に公表予定の 2015 年 1 月の貿易統計では、原油価格下落の影響を注視している。2014 年 12 月の貿易統計では、原油輸入単価は 79 ドル/bbl と、50 ドル/bbl 程度で推移していた国際 原油市況に比べるとまだ高い水準となっている。1 月の貿易統計では原油輸入単価が更に下落す る見通しであり、貿易赤字は縮小する公算が大きい。さらに、依然として高止まりしている LNG 価格の動向も注目に値する。LNG 価格の一部は原油価格と連動して決定されるため、原油価格下 落の影響は数か月のラグを伴って LNG 価格を押し下げるとみられることから、LNG 価格について も徐々に低下へ向かう公算だ。このような動きが 1 月の貿易統計で確認できるか否かに注目し ている。貿易統計における、原油価格や LNG 価格は燃料費調整制度を通じて CPI に波及するこ とから、先行きのインフレ率を占ううえでも重要なポイントであると言えよう。 法人企業統計では設備投資の増加を見込む 2015 年 3 月 2 日に公表予定の 2014 年 10-12 月期の法人企業統計では、設備投資の動向に注 目している。2014 年 10-12 月の GDP 一次速報では設備投資は前期比+0.1%と伸び悩む結果とな ったが、日銀短観などのアンケート調査では軒並み強気の設備投資計画が示されている。法人 企業統計における設備投資がアンケート調査に沿った強めの数値となれば、GDP 二次速報での上 方修正も十分期待できよう。製造業に関しては、先行指標である機械受注統計で堅調な推移が 確認されていることに加え、足下で生産の拡大に伴い稼働率が上昇していることも、設備投資 の増加を支援する材料となる。また、非製造業に関しては、増税後の景気のもたつきの影響を 受けてやや伸び悩んでいたが、日銀短観では増税後も設備の不足感が続いており、徐々に増加 傾向が明確化するとみている。このような理由から、法人企業統計では製造業・非製造業とも 設備投資の増加が見込まれる。 8 / 17 主要統計計数表 . 月次統計 6 単位 生産指数 出荷指数 鉱工業指数 在庫指数 在庫率指数 第3次産業活動指数 全産業活動指数(農林水産業生産指数を除く) 機械受注 民需(船舶・電力を除く) 住宅着工統計 新設住宅着工戸数 貿易収支 通関輸出額 貿易統計 輸出数量指数 輸出価格指数 通関輸入額 家計調査 実質消費支出 全世帯 実質消費支出 勤労者世帯 商業販売統計 小売業販売額 大型小売店販売額 消費総合指数 実質 毎月勤労統計 現金給与総額(事業所規模5人以上) 所定内給与(事業所規模5人以上) 労働力調査 完全失業率 一般職業紹介状況 消費者物価指数 有効求人倍率 新規求人倍率 全国 生鮮食品を除く総合 東京都区部 生鮮食品を除く総合 国内企業物価指数 先行指数 CI 景気動向指数 景気ウォッチャー調査 一致指数 CI 遅行指数 CI 現状判断DI 先行き判断DI 季調値 前月比 季調値 前月比 季調値 前月比 季調値 前月比 季調値 前月比 季調値 前月比 前月比 前年比 季調値年率 原系列 前年比 前年比 前年比 前年比 前年比 前年比 前年比 前年比 季調値 前年比 前年比 季調値 季調値 季調値 前年比 前年比 前年比 - 2010年=100 % 2010年=100 % 2010年=100 % 2010年=100 % 2005年=100 % 2005年=100 % % % 万戸 10億円 % % % % % % % % 2005年=100 % % % 倍率 倍率 % % % 2010年=100 2010年=100 2010年=100 %ポイント %ポイント 2014/07 97.0 0.4 95.9 0.7 111.6 0.9 109.1 ▲ 2.2 97.9 ▲ 0.3 95.7 ▲ 0.4 3.5 ▲ 14.1 85.1 ▲ 964.9 3.9 1.0 2.9 2.4 ▲ 5.9 ▲ 3.6 0.6 0.3 105.2 2.4 0.3 3.8 1.10 1.66 3.3 2.7 4.4 105.9 109.7 118.4 51.3 51.5 5 2014/08 95.2 ▲ 1.9 93.9 ▲ 2.1 112.6 0.9 118.5 8.6 97.8 ▲ 0.1 95.6 ▲ 0.1 4.7 ▲ 12.5 85.5 ▲ 952.7 ▲ 1.3 ▲ 2.9 1.6 ▲ 1.4 ▲ 4.7 ▲ 6.0 1.2 2.8 105.6 0.9 0.2 3.5 1.10 1.62 3.1 2.7 3.9 105.2 108.3 118.3 47.4 50.4 4 2014/09 98.0 2.9 98.0 4.4 111.8 ▲ 0.7 111.4 ▲ 6.0 99.1 1.3 96.8 1.3 2.9 ▲ 14.3 87.7 ▲ 964.1 6.9 2.8 4.0 6.3 ▲ 5.6 ▲ 7.3 2.3 1.7 106.4 0.7 0.4 3.6 1.09 1.67 3.0 2.6 3.6 106.3 109.3 118.2 47.4 48.7 3 2014/10 98.4 0.4 98.6 0.6 111.3 ▲ 0.4 112.3 0.8 98.9 ▲ 0.2 96.9 0.1 ▲ 6.4 ▲ 12.3 88.6 ▲ 740.7 9.6 4.8 4.6 3.1 ▲ 4.0 ▲ 3.4 1.4 1.0 106.1 0.2 0.1 3.5 1.10 1.69 2.9 2.6 2.9 104.3 109.9 118.7 44.0 46.6 2 2014/11 97.9 ▲ 0.5 97.2 ▲ 1.4 112.5 1.1 117.0 4.2 99.1 0.2 97.0 0.1 1.3 ▲ 14.3 87.3 ▲ 895.2 4.9 ▲ 1.7 6.7 ▲ 1.6 ▲ 2.5 ▲ 1.2 0.5 1.9 106.9 0.1 0.0 3.5 1.12 1.66 2.7 2.4 2.6 103.7 109.2 120.6 41.5 44.0 1 2014/12 98.7 0.8 98.2 1.0 111.7 ▲ 0.7 112.0 ▲ 4.3 98.8 ▲ 0.3 0 2015/01 出典名 - 8.3 ▲ 14.7 88.3 ▲ 665.2 12.8 3.9 8.6 1.9 ▲ 3.4 ▲ 3.0 0.1 0.7 106.7 1.3 0.2 3.4 1.15 1.79 2.5 2.3 1.8 105.2 110.7 118.3 45.2 46.7 経済産業省 経済産業省 経済産業省 内閣府 国土交通省 財務省 総務省 経済産業省 内閣府 厚生労働省 総務省 厚生労働省 総務省 2.2 0.3 日本銀行 内閣府 45.6 内閣府 50.0 (出所)各種統計より大和総研作成 四半期統計 単位 GDP 前期比年率 % 前期比 % 民間住宅 前期比 % 前期比 % 民間在庫品増加 前期比寄与度 %ポイント 政府最終消費支出 前期比 公的固定資本形成 前期比 % 財貨・サービスの輸出 前期比 % 前期比 % 財貨・サービスの輸入 % 内需 前期比寄与度 %ポイント 外需 前期比寄与度 %ポイント 前期比 % 前期比年率 % GDPデフレーター 前年比 % 売上高(全規模、金融保険業を除く) 前年比 % 経常利益(全規模、金融保険業を除く) 前年比 % 設備投資 (全規模、金融保険業を除く、ソフトウェアを除く) 前年比 % 前期比 % 名目GDP 法人企業統計 % 家計最終消費支出 民間企業設備 実質GDP 前期比 業況判断DI 日銀短観 大企業 製造業 「良い」-「悪い」 %ポイント 大企業 非製造業 「良い」-「悪い」 %ポイント 中小企業 製造業 「良い」-「悪い」 %ポイント 中小企業 非製造業 「良い」-「悪い」 %ポイント 生産・営業用設備判断DI 大企業 全産業 「過剰」‐「不足」 %ポイント 雇用人員判断DI 大企業 全産業 「過剰」‐「不足」 %ポイント (出所)各種統計より大和総研作成 9 2014/03 1.3 5.5 2.2 2.4 5.9 ▲ 0.4 ▲ 0.4 ▲ 2.2 6.5 6.8 1.7 ▲ 0.3 1.5 6.1 0.1 5.6 20.2 8.3 2.9 17 24 4 8 2 ▲6 6 2014/06 ▲ 1.7 ▲ 6.7 ▲ 5.1 ▲ 10.3 ▲ 5.0 1.3 0.3 1.0 ▲ 0.3 ▲ 5.3 ▲ 2.7 1.1 0.2 0.7 2.2 1.1 4.5 1.9 ▲ 1.5 12 19 1 2 2 ▲6 3 2014/09 ▲ 0.6 ▲ 2.3 0.3 ▲ 7.0 ▲ 0.1 ▲ 0.7 0.2 2.1 1.5 1.0 ▲ 0.6 0.1 ▲ 0.9 ▲ 3.4 2.0 2.9 7.6 5.6 3.1 13 13 ▲1 0 2 ▲8 2014/12 出典名 0.6 2.2 0.3 ▲ 1.2 0.1 0.2 0.1 0.6 内閣府 2.7 1.3 0.3 0.2 1.1 4.5 2.3 - 財務省 12 16 1 日本銀行 ▲1 1 ▲9 9 / 17 生産 鉱工業生産、出荷、在庫、在庫率 業種別動向① (2010年=100) (2010年=100) 125 110 120 105 115 100 110 105 95 100 90 95 90 85 85 80 80 11/1 11/7 12/1 生産 12/7 出荷 13/1 13/7 在庫 14/1 11/1 14/7 11/7 12/1 12/7 在庫率指数 (年/月) 13/7 14/1 14/7 非鉄金属工業 窯業・土石製品工業 (年/月) (出所)経済産業省統計より大和総研作成 (出所)経済産業省統計より大和総研作成 業種別動向② 業種別動向③ (2010年=100) 140 13/1 鉄鋼業 金属製品工業 化学工業 (2010年=100) 110 130 105 120 100 110 100 95 90 90 80 85 70 80 60 11/1 50 11/1 11/7 12/1 12/7 13/1 13/7 14/1 電子部品・デバイス工業 電気機械工業 情報通信機械工業 輸送機械工業 14/7 (年/月) 11/7 115 125 50 115 40 105 プラスチック製品工業 パルプ・紙・紙加工品工業 食料品・たばこ工業 30 20 105 100 100 95 95 90 0 85 -10 80 -20 75 -30 80 70 -40 75 65 90 85 10 鉱工業生産指数 14/7 (年/月) (前年比、%) 120 110 110 09 14/1 鉱工業生産と出荷・在庫バランス (2010年=100) 120 08 13/7 石油・石炭製品工業 鉱工業生産と輸出数量 07 13/1 (出所)経済産業省統計より大和総研作成 (2010年=100) 06 12/7 繊維工業 はん用・生産用・業務用機械工業 (出所)経済産業省統計より大和総研作成 125 12/1 11 12 13 輸出数量指数(右軸) (注)シャドーは景気後退期。 (出所)経済産業省、財務省、内閣府統計より大和総研作成 14 10 -50 06 (年) 07 08 09 鉱工業生産指数 10 11 12 13 14 15 出荷在庫バランス(1ヶ月先行) (年) (注)シャドーは景気後退期。 (出所)経済産業省、内閣府統計より大和総研作成 10 / 17 設備 機械受注と資本財出荷 需要者別機械受注 (10億円) (10億円) (2010年=100) 1,100 1,000 150 1,800 140 1,600 1-3月期 見通し 1,400 130 外需 1,200 900 120 1,000 800 110 800 100 民需(船舶・電力除く) 700 600 国内向け資本財出荷 (除く輸送機械)×企業物価(右軸) 500 02 03 04 05 06 07 08 09 10 11 12 13 400 80 200 70 0 製造業 00 14 (出所)内閣府、日本銀行、経済産業省統計より大和総研作成 01 02 03 04 非製造業(船舶・電力除く) 05 06 07 08 民需(船舶・電力除く、1四半期先行) 1.0 85 3.3 80 3.1 15 13 11 2.3 10 2.1 9 55 1.9 8 50 1.7 60 0.5 0.4 06 07 08 09 12 民需見通し 65 GDPベースの 名目設備投資 (右軸) 05 14 2.5 0.8 04 15 (年) 法人企業統計設備投資 (右軸) 2.7 03 14 (兆円) 70 02 13 民需(船舶・電力除く) 0.9 01 12 2.9 75 00 11 (兆円) (兆円) (兆円) 0.6 10 機械受注(船舶・電力除く民需)と法人企業統計設備投資 1.2 0.7 09 (注)太線は各指標の3ヶ月移動平均。 (出所)内閣府統計より大和総研作成 (年) GDPベースの名目設備投資と機械受注 1.1 1-3月期 見通し 600 90 10 11 12 13 14 15 (注)数値は四半期ベース。 (出所)内閣府、財務省統計より大和総研作成 (年) (注)機械受注の数値は月次ベース。GDPベースの数値は年率ベース。 (出所)内閣府統計より大和総研作成 7 00 01 02 03 04 05 06 07 08 09 10 11 12 13 14 15 設備投資と減価償却費 (兆円) (兆円) 14.5 法人企業統計ベース設備投資 80 13.5 GDPベース名目設備投資 (右軸) 12.5 75 11.5 70 10.5 65 9.5 8.5 60 7.5 減価償却費 6.5 55 00 01 02 03 04 05 06 07 08 (注)法人企業統計の数値は四半期ベース。 GDPベースの数値は年率ベース。 (出所)内閣府、財務省統計より大和総研作成 09 10 11 12 13 14 (年) (年) 11 / 17 貿易 相手国・地域別輸出数量 (内閣府による季節調整値) 輸出の要因分解 (前年比、%) (2010年=100) 25 120 20 対EU 対アジア 対世界 115 価格要因 15 対米国 数量要因 110 輸出金額 105 10 100 5 95 0 90 85 -5 80 -10 75 -15 70 123456789101 1 2123456789101 1 2123456789101 1 2123456789101 1 2 11 12 13 123456789101 1 2123456789101 1 2123456789101 1 2123456789101 1 2 14 11 (年/月) (出所)財務省統計より大和総研作成 12 13 14 (年/月) (出所)内閣府統計より大和総研作成 一般機械工業 輸出内訳 輸出物価の要因分解 原動力機械 運搬機械 ゴム・プラスチック機械 建設機械 工作機械 (10億円) (前年比、%) 200 20 為替要因 180 風水力機械 金属加工機械 化学機械 繊維機械 光学機械 外貨建て輸出物価 15 160 円建て輸出物価 140 10 120 100 5 80 0 60 40 -5 20 0 -10 123456789101 1 2123456789101 1 2123456789101 1 2123456789101 1 2 123456789101 1 2123456789101 1 2123456789101 1 2123456789101 1 21 11 12 13 (出所)日本銀行統計より大和総研作成 14 11 15 (年/月) 電気機械工業 輸出内訳 160 140 映像機器 音響機器 通信機 重電機器 13 14 (年/月) 相手国・地域別自動車輸出台数 (10億円) (10億円) 180 12 (注)季節調整は大和総研。 (出所)財務省統計より大和総研作成 映像記録・再生機器 音響・映像機器の部分品 電気計測機器 半導体等電子部品(右軸) 120 600 (年率、万台) 250 対アメリカ合衆国 対EU 対アジア 対中華人民共和国 対中東 対ロシア 500 200 400 150 100 300 80 100 60 200 40 100 50 20 0 0 123456789101 1 2123456789101 1 2123456789101 1 2123456789101 1 2 11 12 (出所)財務省統計より大和総研作成 13 14 0 123456789101 1 2123456789101 1 2123456789101 1 2123456789101 1 2 11 (年/月) 12 (注)季節調整は大和総研。 (出所)財務省統計より大和総研作成 13 14 (年/月) 12 / 17 住宅 住宅着工戸数 利用関係別推移 新設住宅着工戸数 (万戸) (%) 80 60 新設住宅着工戸数 (前年比) 40 20 140 45 130 40 120 35 110 30 100 25 90 20 0 -20 -40 新設住宅着工戸数 (季調済年率、右軸) -60 -80 06 07 08 09 10 11 12 13 80 15 70 10 60 5 50 0 14 貸家 持家 分譲一戸建て 分譲マンション 09/1 09/7 10/1 10/7 11/1 11/7 12/1 12/7 13/1 13/7 14/1 14/7 (年/月) (年) (出所)国土交通省統計より大和総研作成 (万戸) (注)季調済年率値。分譲マンション、一戸建ての季節調整は大和総研。 (出所)国土交通省統計より大和総研作成 住宅着工戸数 都市圏別寄与度 住宅着工戸数 利用関係別寄与度 (前年比、%) (前年比、%) 30 30 25 25 20 20 15 15 10 10 5 5 0 0 -5 -5 -10 -10 -15 -15 -20 10/1 10/7 11/1 11/7 12/1 12/7 13/1 13/7 14/1 14/7 貸家 分譲マンション (年/月) 持家 分譲一戸建て 新設住宅着工戸数 -20 10/1 10/7 11/1 11/7 12/1 12/7 13/1 13/7 14/1 14/7 (年/月) 首都圏 中部圏 近畿圏 その他地域 (出所)国土交通省統計より大和総研作成 全国 (出所)国土交通省統計より大和総研作成 名目住宅投資と建築着工予定額 (年率、兆円) 22 21 20 19 18 17 16 15 14 13 12 11 00 01 02 03 04 05 06 07 08 09 10 11 12 13 14 (年) 名目住宅投資 建築着工予定額 居住用(3ヶ月移動平均値) (注)建築着工予定額の季節調整は大和総研。 (出所)内閣府、国土交通省統計より大和総研作成 13 / 17 消費 消費支出内訳(全世帯・実質) 消費総合指数とGDPベースの消費 (兆円) (2005年=100) 330 114 112 320 (前年比、%) 9 6 110 3 108 310 106 0 消費総合指数 104 300 -3 102 100 290 98 GDPベースの民間最終消費(右軸) 96 280 -6 -9 1 2 3 4 5 6 7 8 91011121 2 3 4 5 6 7 8 91011121 2 3 4 5 6 7 8 9101112 94 92 270 00 01 02 03 04 05 06 07 08 09 10 11 12 13 14 (年) (注)シャドーは景気後退期。 (出所)内閣府統計より大和総研作成 12 交通・通信 食料 13 住居 14 光熱・水道 家具・家事用品 被服及び履物 保健医療 教育 教養娯楽 その他消費支出 消費支出 (年/月) (出所)総務省統計より大和総研作成 消費支出(除く住居等) 消費水準指数(季節調整値)の推移 (2005年=100) (前年比、%) 112 10 8 消費支出(実質) 110 家計消費水準指数 6 消費支出(除く住居等、実質) 108 家計消費水準指数(除く住居等) 4 106 2 104 0 102 -2 100 -4 98 -6 96 -8 94 -10 03 04 05 06 07 08 09 10 11 12 13 14 (年) (出所)総務省統計より大和総研作成 92 00 01 02 03 04 05 06 07 08 09 10 11 12 13 14 (年) (注)太線は3ヶ月移動平均。 (出所)総務省統計より大和総研作成 大型小売店販売額の推移 小売業業種別販売額の推移 (前年比、%) (前年比、%) 19 12 10 14 8 6 9 4 2 4 0 -2 -1 -4 -6 1 2 3 4 5 6 7 8 91011121 2 3 4 5 6 7 8 91011121 2 3 4 5 6 7 8 9101112 12 13 燃料 自動車 飲食料品 織物・衣服等 機械器具 各種商品 その他 小売販売額 (出所)経済産業省統計より大和総研作成 -6 1 2 3 4 5 6 7 8 91011121 2 3 4 5 6 7 8 91011121 2 3 4 5 6 7 8 9101112 14 (年/月) 12 13 婦人・子供服 その他の衣料 飲食料品 家庭用電気器具 食堂・喫茶 大型小売店販売額 (出所)経済産業省統計より大和総研作成 14 紳士服 身の回り品 家具 家庭用品 その他 (年/月) 14 / 17 雇用・賃金 完全失業率と有効求人倍率 新規求人倍率 (倍) (%) 2.0 1.0 1.5 (千件) (倍) 900 2.0 新規求人数 (右軸) 1.8 2.0 1.5 完全失業率 (右軸、逆目盛) 2.5 3.0 1.0 850 800 1.6 新規求職申込件数 (右軸) 750 1.4 700 3.5 4.0 4.5 0.5 650 1.2 新規求人倍率 600 1.0 550 5.0 5.5 有効求人倍率 0.0 6.0 90 92 94 96 98 00 02 04 06 08 10 12 0.8 500 0.6 14 450 05 06 07 08 09 10 11 12 13 14 (年) 労働需給と賃金 求職理由別完全失業者数 (前年差、万人) 20 10 (年) (出所)厚生労働省統計より大和総研作成 (注1)シャドーは景気後退期。 (注2)2011年3月~8月の完全失業率は補完推計値。 (出所)内閣府、総務省、厚生労働省統計より大和総研作成 定年、雇用契約満了 勤め先都合 自発的失業 学卒未就職者 新たに収入を得る必要 完全失業者数 (前年比、%) (%) 6 1.0 5 所定内給与 1.5 完全失業率(右軸・逆目盛) 2.0 0 4 -10 3 -20 2 -30 1 -40 0 -50 -1 5.0 -60 -2 5.5 -70 -3 2.5 3.0 3.5 11 12 13 14 (年/月) 4.5 6.0 91 123456789101 1 2123456789101 1 2123456789101 1 2123456789101 1 2 (注1)2011年3月~8月は補完推計値。 (注2)2011年以前は平成17年国勢調査を基準とする推計人口を基準として おり、2012年1月以降の数値とは必ずしも比較可能ではない。 (出所)総務省統計より大和総研作成 4.0 93 95 97 99 01 03 05 07 09 11 (注)2011年3月~8月の完全失業率は補完推計値。 (出所)総務省、厚生労働省統計より大和総研作成 13 15 (年) 小売販売額と雇用者所得 現金給与総額 要因分解 (前年比、%) (前年比、%) 12 3 10 8 2 小売販売額 6 4 1 2 0 0 -2 -4 -1 -6 名目雇用者所得 -8 -2 123456789101 1 2123456789101 1 2123456789101 1 2123456789101 1 2 11 12 13 所定内給与 所定外給与 特別給与 現金給与総額 (出所)厚生労働省統計より大和総研作成 -10 00 01 02 03 04 05 06 07 08 09 10 11 12 13 14 14 (年/月) (注)名目雇用者所得=現金給与総額×非農林業雇用者数。 (出所)経済産業省、厚生労働省、総務省統計より大和総研作成 (年) 15 / 17 企業収益 経常利益の要因分解 経常利益 規模別業種別寄与度 (前年比、%) (前年比、%) 210 170 180 中堅 非製造業 その他固定費要因 150 変動費要因 120 人件費要因 90 売上高要因 中堅 製造業 120 中小 製造業 70 経常利益 60 中小 非製造業 大企業 非製造業 大企業 製造業 経常利益 30 20 0 -30 -30 -60 -90 -120 04 05 06 07 08 09 10 11 12 (出所)財務省統計より大和総研作成 13 -80 14 04 (年) (兆円) 12 18 全産業 (右軸) 10 16 非製造業 8 06 07 08 09 10 11 12 13 14 (年) 業種別経常利益 全規模全産業 前年比 業種別経常利益 全規模全産業 (兆円) 05 (出所)財務省統計より大和総研作成 (前年比、%) 120 加工業種 80 素材業種 14 40 12 加工業種 6 10 0 4 8 2 6 0 -40 非製造業 -80 4 素材業種 -2 2 0 -4 -120 -160 00 01 02 03 04 05 06 07 08 09 10 11 12 13 14 00 01 02 03 04 05 06 07 08 09 10 11 12 13 14 (注1)素材業種:繊維、紙パ、化学、石油・石炭製品、鉄鋼、非鉄金属。(年) 加工業種:食料品、印刷、金属製品、はん用機械、生産用機械、 業務用機械、電気機械、情報通信機械、輸送用機械、その他製造業。 (注2)季節調整は大和総研。 (出所)財務省統計より大和総研作成 (注)素材業種:繊維、紙パ、化学、石油・石炭製品、鉄鋼、非鉄金属。 (年) 加工業種:食料品、印刷、金属製品、はん用機械、生産用機械、 業務用機械、電気機械、情報通信機械、輸送用機械、その他製造業。 (出所)財務省統計より大和総研作成 損益分岐点比率の推移 労働分配率の推移 (%) (%) 95 73 93 71 91 69 89 67 87 85 65 83 63 81 61 79 59 77 57 75 73 55 80 82 84 86 88 90 92 94 96 98 00 02 04 06 08 10 12 14 (注1)季節調整は大和総研。 (注2)シャドーは景気後退期。 (注3)損益分岐点比率=損益分岐点売上高/売上高×100 (出所)財務省統計より大和総研作成 (年) 80 82 84 86 88 90 92 94 96 98 00 02 04 06 08 10 12 14 (年) (注1)季節調整は大和総研。 (注2)シャドーは景気後退期。 (注3)労働分配率=人件費/(経常利益+支払利息+人件費+減価償却費)×100 (出所)財務省統計より大和総研作成 16 / 17 景気動向 景気動向指数の推移 景気ウォッチャー調査 (2010年=100) (%pt) 140 60 先行き判断DI 55 130 一致CI 50 遅行CI 120 45 40 110 35 100 30 先行CI 90 25 現状判断DI 20 80 15 70 10 00 01 02 03 04 05 06 07 08 09 10 11 12 13 14 00 01 02 03 04 05 06 07 08 09 10 11 12 13 14 15 (年) (年) (注)シャドーは景気後退期。 (出所)内閣府統計より大和総研作成 (注1)太線は3ヶ月移動平均。 (注2)シャドーは景気後退期。 (出所)内閣府統計より大和総研作成 日銀短観 業況判断DI 大企業 日銀短観 業況判断DI 全規模 (%pt) (%pt) 30 30 20 製造業 10 10 0 0 -10 -10 -20 製造業 20 全産業 -20 -30 -30 -40 -40 非製造業 -50 -50 -60 -60 -70 全産業 非製造業 -70 00 01 02 03 04 05 06 07 08 09 10 11 12 13 14 00 01 02 03 04 05 06 07 08 09 10 11 12 13 14 (年) (年) (注)シャドーは景気後退期。 (出所)日本銀行統計より大和総研作成 (注)シャドーは景気後退期。 (出所)日本銀行統計より大和総研作成 日銀短観 業況判断DI 中小企業 (%pt) 30 20 製造業 10 0 -10 -20 全産業 -30 -40 非製造業 -50 -60 -70 00 01 02 03 04 05 06 07 08 09 10 11 12 13 14 (年) (注)シャドーは景気後退期。 (出所)日本銀行統計より大和総研作成 17 / 17 物価 企業物価、サービス価格、消費者物価(水準) 国内企業物価の要因分解 (2010年=100) (前月比、%) 3.5 109 107 為替・海外市況連動型 鉄鋼・建材関連 素材(その他) 機械類 電力・都市ガス・水道 その他 総平均 3.0 企業向けサービス 価格指数 2.5 2.0 国内企業物価指数 105 1.5 1.0 103 0.5 101 0.0 -0.5 99 -1.0 CPI (除く生鮮食品) 97 CPI (除く食料・エネルギー) 95 05 06 07 08 09 10 11 12 13 14 -1.5 -2.0 123456789101 1 2123456789101 1 2123456789101 1 2123456789101 1 21 15 11 (年) (注)CPIは季節調整値。 (出所)総務省、日本銀行統計より大和総研作成 12 全国コアCPIの財別寄与度分解 半耐久消費財 サービス 耐久消費財 エネルギー 非耐久消費財(除く生鮮食品・エネルギー) コアCPI 2.0 1.5 15 (年/月) (前年比、%) 5 3.5 2.5 14 消費者物価の推移 (前年比、%) 3.0 13 (注)夏季電力料金調整後。 (出所)日本銀行統計より大和総研作成 CPI総合 4 CPI(除く生鮮食品) 3 CPI(除く食料・エネルギー) 2 1.0 1 0.5 0 0.0 -1 -0.5 -2 -1.0 -3 -1.5 1 2 3 4 5 6 7 8 91011121 2 3 4 5 6 7 8 91011121 2 3 4 5 6 7 8 91011121 2 3 4 5 6 7 8 9101112 11 12 (出所)総務省統計より大和総研作成 13 07 08 09 10 11 12 13 14 14 (年/月) (出所)総務省統計より大和総研作成 (年)
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