特集 法人所得税とVATを中心に解説 マ レ ー シ ア で は、 G S T が を 行 う 権 限 が 付 与 さ れ て い る( GST と も に、 還 付 請 求 に 係 る 税 務 調 査 を留保する権限が与えられていると )。 Section 67 (1) ただし、関税局長に還付金の支払 え ば、 実 務 上、 還 付 さ れ て き た こ 求のように規定に準拠した手続を行 員の居住ステータスに係る還付請 と や、 個 人 所 得 税 で 解 説 し た 駐 在 と が 理 由 で あ る。 た だ し、 今 後 は、 そもそも還付請求が選択されないこ 2015年4月1日より標準税率 GST 6%で適用される。 他国同様、 マレー 2015年4月1日から導入される GSTについて、他のASEAN諸 国で還付請求が論点となっているこ 企業において、マレーシアの所得税 現状、マレーシアで活動する日系 びその実務に係るマレーシア税務当 れていることからも、還付制度およ 保として税務調査がその財源と目さ まとめ )ため、今後 Act 2014 Section 43(2) の実務動向に留意する必要がある。 シアのGSTにおいても輸出取引に ついては0%税率が適用されるた め、輸出型の日系企業の場合、売上 Tについて還付申請を行うことがで (法人所得税および個人所得税)に係 局の姿勢に留意していく必要がある とや、マレーシア税務当局の税収確 ) 。 きる ( GST Act 2014 Section38(3) また、原則、電子申告の場合、申告 る還付請求が大きな論点となった事 と考えられる。 GSTから控除しきれない仕入GS 後 営業日以内に、書類による申告 例は少ない。これは、法人所得税で 解説した分割納付の過払いのように 営業日以内に還付 の場合、申告後 がなされる ( GST Regulations 2014 現金によるか、TCCによるか検討する 山本 陽之 矢冨 健太朗 題が経営上の重大な課題となってい る。以下、VATと法人税に分けて 還付に関わる制度の概要と実状につ いて説明を行う。 VATの還付 ⑴ 還付の対象となるVAT あり、税収に対してマイナスに作用 、以下、 「VAT」という)につい Tax ては、構造的に還付ポジションとな され、仕入れに係るVATは仕入V 供の対価に課税(現在の税率は フィリピンのVATは、日本の消 する税金還付について厳しい態度で る企業は、常に未還付残高を抱える %) 費税と同様に、物品の販売や役務提 フ ィ リ ピ ン で は、 税 務 当 局 で あ 臨 ん で く る。 特 に 日 本 の 消 費 税 に R.G. Manabat & Co. 公認会計士 有限責任 あずさ監査法人 公認会計士 松元 勝彦 (まつもと・かつひこ) KPMG Malaysia マネジャー 公認会計士 2005年12月に有限責任 あずさ監 査法人東京事務所入所。 日本国内 において、 主に株式公開支援業務お よびネット広告・物流会社の会計 監査に従事。2012年7月よりバン コク事務所タックス&リーガル部門 の一員として赴任。2013年12月よ りKPMGマレーシアに赴任。 渡辺 和哉 (わたなべ・かずや) 有限責任 あずさ監査法人 マレーシアデスク シニアマネジャー 公認会計士 2001年10月朝日監査法人 (現 有限 責任 あずさ監査法人) 大阪事務所に 入所、 約10年間にわたり、 主に製造業、 建設業、 製薬業等の監査業務に従事。 その後、2011年10月KPMGマレーシ アに赴任。2014年10月有限責任 あ ずさ監査法人大阪事務所に帰任後、 マ レーシアデスクとしてマレーシアへの投 資に関わるアドバイスを行っている。 る内国歳入庁 ( Bureau of Internal 第5章 、以下、「BIR」 という) に Revenue よる徴税への態度が年々硬化傾向に 状況となっており、税金の未還付問 ATとして、売上VATから控除す 12 相 当 す る 付 加 価 値 税( Value Added 経理情報●2015.3.10(No.1407) 21 28 14 フィリピンの税金還付制度の 概要と実務上の留意点 ASEANの税金還付ガイド
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