公認会計士・入門講座 監査論 講義 目次 監査論は、財務諸表監査総論、監査主体論、監査実施論及び監査報告論に大別することが できます。 第1回 第1章 財務諸表監査総論 ☆監査の目的を中心に、なぜ監査が実施されるのかという観点から学習しましょう。☆監 査基準は、監査人が監査業務を行うに当たって従わなければならない一定の社会的ルール です。なぜそのような監査基準が必要なのかを学びます。☆平成 14 年に監査の目的が明示 されました。なぜ監査基準制定後 50 年近く経過した今になって、監査の目的が明示された のでしょうか。 第2回 第2章 監査主体論 ☆監査を実施する主体である監査人、つまり公認会計士と監査法人について学習し、また 監査人の条件にはどのようなものがあるのでしょうか☆監査人の条件として資格要件(能 力条件ともいいます)について学びます。特に、資格要件が規定されている理由を理解し てください。☆監査人の独立性について学びます。監査人が独立性を保持することは、財 務諸表監査を制度として維持するうえで非常に重要です。☆監査人が財務諸表監査を行う に当たって当然に払うべき注意義務について学習します。この概念は、監査人の責任を判 断するうえで重要な基準となるものですので、確実な理解が必要です。☆監査人の行う財 務諸表監査は社会的影響力が大きいため、監査人が監査証明に失敗したときは、当然、監 査人の責任が問われることになります。 第3回 第3章 監査実施論 ☆財務諸表監査の目的は、監査人が財務諸表の適正性に関する意見を表明することにあり ます。それでは、監査人は監査対象たる財務諸表をどのように立証していくのでしょうか。 ☆現在の監査基準ではリスク・アプローチの考え方が取り入れられました。リスク・アプ ローチは基本的に効果性と効率性を目指す考え方であり、国際的な監査基準においても採 用されているものです。☆監査の目的を達成するためにどのように監査計画を策定してい くのかについて学習していきます。☆監査上の重要性という、監査の全過程に関わる監査 人の判断規準について学びます。監査上の重要性と監査リスクの密接な関係についても整 理していきます。☆監査がリスク・アプローチの考え方に基づいて行われている以上、そ の基礎的概念のひとつとして、内部統制の概念をしっかり理解することが重要となります。 ☆監査の実施プロセスの中での位置づけを理解し、虚偽表示のリスクを暫定的に評価する ための監査手続である「リスク評価手続」を具体的にどのように行っていくのかを明らか にします。☆リスク評価手続によって評価したリスクに対応して行う監査人の手続につい て学習します。 第4回 第4章 監査報告論 ☆監査人は監査の内容と結果を監査意見としてまとめ、監査報告書を作成・公表します。 なぜ監査報告書を作成する必要があるのか、そもそも監査報告とはどのような行為なのか を学びます☆監査報告書の記載事項は標準化されており、各部分にそれぞれ意味がありま す。各記載事項の趣旨を意識して学習しましょう。☆監査の実施過程で問題点を発見した 場合、当該問題点の重要性に応じて様々な意見を表明することになります。表明する意見 の種類と、どのようなケースに応じてどのような意見を表明するのかを正確に理解してく ださい。 第5回 第5章 横断的論点 ☆不正や誤謬、違法行為とは何かを理解し、そのうえで、これらの内容や監査人のとるべ き対応等を明らかにしていきましょう。☆継続企業の前提は、企業会計上最も重要な概念 の1つです。我が国では、社会的な要請への対応と監査制度の国際的調和化という観点か ら、監査基準にも継続企業の前提への対処が規定されることになりました。☆公認会計士 監査の有効性を維持するためには、監査業務の品質管理をいかに高い水準に保つかという ことが重要になってくると考えられます。☆監査人は、監査の計画から意見の形成に至る までの監査全体のプロセス、そして最終結論の判断過程を監査調書として正しく記録に残 しておく必要があります。☆近年の情報技術の発達は監査実務にも大きな影響を与えてい ます。このような状況のもと、監査人にも IT に関する最低限の知識と能力が求められてい るところです。 第6回 第6章 企業内容開示制度~第7章 会計監査人監査 ☆金融商品取引法の目的や、開示制度の概要、開示が要求される報告書等について学ぶこ とにします☆会社法に基づく開示書類と金融商品取引法に基づく開示書類は、種類も呼び 方も異なっています。企業内容開示制度のうち、会社法に基づく開示制度を学びます 第7回 第8章 四半期レビュー ☆四半期レビュー基準を学習する前提として、四半期報告制度の概要をみていきます。☆ 四半期レビューの制度は、始めて導入される制度であり、財務諸表監査との違いを明確に しつつ学習を進めましょう。☆四半期レビューは年度の財務諸表監査を前提として実施す るものであり、それ自体を完全に独立させて実施するというものではありません。四半期 レビューでは、年度監査で実施する手続との組み合わせも考慮することになります。☆四 半期レビューは限定的保証業務に位置づけられ、その結論の報告は消極的形式によること になります。 第8回 第9章 中間監査 ☆中間会計期間の財務諸表に対する監査である中間監査について、その概要を学習します。 日本独自の中間監査の概念を理解してください。☆中間監査も、リスク・アプローチに基 づき、監査計画を策定した上で、監査を実施します。ただし、年度監査に比べ、保証水準 は低くても構わないため、実施される監査手続は簡略化されています。☆中間監査を行っ た場合にも監査人の監査意見を報告します。ただし、年度監査に比べ保証水準は低くても かまわないため、そのことを中間監査報告書上で明確にする必要があります。 第9回 第10章 内部統制監査 ☆監査を有効かつ効率的に実施するためには、その前提として内部統制が有効に機能して いることが必要となります。近年、金融商品取引法に基づく内部統制報告制度の導入によ り、従来よりもさらに内部統制の重要性が増してきています。☆経営者は、内部統制を整 備し運用する責任者として、財務報告にかかる内部統制の有効性を自ら評価し、その結果 を外部に報告することがもとめられています。☆内部統制監査は財務諸表監査と一体とな って行われるものです。内部統制監査を学習していく際には、財務諸表監査との関連を意 識するようにしましょう。 第10回 第11章 保証業務 ☆保証業務の定義や保証業務の分類について学習します。☆保証業務がどのような要素に よって構成されているのかを学習します。☆保証業務においても、その結果を業務実施者 の結論として報告するために、保証報告書が作成されます。☆各種保証業務における保証 水準、実施される手続の相違点について学習します。
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