水素エネルギーシステム Vo 1 .2 7 .N O . 2( 2 0 0 2 ) 研究論文 2 -プロパノーノレ/アセトン/水素系ケミカルヒートポンプ におけるシステム配置の最適化 松尾光一・矢田部有香・斉藤泰和 東京理科大学工学部 干1 6 2 ・8 6 0 1 東京都新宿区神楽坂 1 ・3 O p t i m i z a t i o ni nSystemC o n f i g u r a t i o n so f 2 P r o p a n o l lA c e t o n eIHydrogenChemicalHeatPump K o i c h iMatsuo , YukaY a t a b e& Yasuk 位 uS a i t o i n g, TokyoU n i v e r s i t yo fS c i e n c e F a c u l t yofEngin閃 r 1 ・3K ag 町a z a k a ,S h i n j u k u k u ,Tokyo1 6 2 ・8 6 0 1 Aα句 l y s t ・ぉs i s t e d2・p r o p a n o l/a c e t o n e/h y d r o g e nc h e m i伺 1h伺 tpump(CHP)s y s t 自民 p r o p o s e d omorev a l u a b l el e v e l s (200t)by∞mbiningar e v e r s i b l e f o ru p g r a d i n gl o w q u a l i t yh e a t s(90t)t r o p a n o ld e h y d r o g e n a t i∞ /a c e t o n eh y d r o g e n a t i o nwi 血 a企a c t i o n a ls 叩 訂a t i o nproωss r e a c t i o np a i ro f2・p , wasa n a l y z e dwi 出u s eo fAspenP l 凶 i no r d e rt oe l u c i d a t eimp ぽt a n tf a c t o r sf o re n h a n c i n g血 e byc o o l i n g 伍c i e n c i e s .I twasp o i n t e do u t血 a t血 ee x t e n t so fd e h y d r o g e n a t i o n∞n v e r s i o ni nt h e s y s t e m出ぽmale ,s e l e c t i v ec o n d e n s a t i o no f2 ・ p r o p a n o la t25ti nt h ep a r t i a l∞n d e n s ぽ a n ds e t u po f e n d o t h e r m i cr e a c t o r h e a te x c h a n g e r swerei n d i s p e n s a b l e . Ca t a l y s t ぉs i s t e d Che m i c a lH e a t Pump S y s t e m,De h y d r o g e n a t i o n /H y d r o g e n a t i o n, Key words L o w q u a l i t yh e a t とされている白 1.はじめに 熱エネルギーがどのように産業の中で使われるか 熱の利用を限んでいるもう一つの理由は、力学エ は 、 150tの加圧水蒸気なら乾燥加熱に、 250tを越 ネルギー、電気エネルギー、化学エネルギーなどと せば発電用タービンの熱源、に使えるなど、温度によ 違い、加熱源の他に冷熱源を用意し、一見無駄に見 って大きく異なる。しかし 100t以下の温熱水は極 える『除熱』の操作を加えねばならないところにあ めて限られた需要しか持たない。地球上、太陽熱、 る。その際除熱操作を環境温度の冷却で済ませられ 地熱、各種の排熱は膨大な量に達するけれども、私 たら、合理的である。地球の受ける熱的負担(熱汚染) どもは未だそれらを十分利用し切っていない。それ は、そのとき最も小さくなるからである o ぞれ使いにくい温度領域にあることが、大きな理由 反応・蒸発熱' (吸熱) 応 反 逆 可 熱 発 熱 吸 図 熱却動 温 H 川 市 民 mc伶 駆 昇Q 熱 除 Q 熱 熱 ' r一} 応縮吃 反凝ル QL 吟一日枇 排熱 ∞ _ 2 。 e150 . ∞ 占~ 5 0 ぞ 1 楳 長 o s1 ∞ ∞ 3 却 4 ∞ ∞ 4 5 温度/'C 図 2 2・プロパノール脱水素・アセトン水素化 ヒートポンプの原理 反応対d.GOの温度依存性 -23一 研究論文 水素エネルギーシステム Vo 1 .27,No.2( 2 0 0 2 ) 使い勝手の悪い低品位の熱に何らかの仕事を与えて 次の 4点が挙げられる。 一層温度を高くする熱機関は、昇温モードのヒート 1 ) 作動物質の沸点は、沸騰加熱ができるよう低品 ポンプと呼ばれる。そのうち化学変化に伴う熱の出 位排熱温度よりも低く、環境熱溜への除熱ができる 入りを生かしつつ温度(質)を高めるのが、ケミカル よう室温よりも高く、正逆両反応基質を分離し易い ヒートポンプである。 よう、なるべく沸点差の開いたものが望ましい。 本研究では、低品位排熱の供給と環境熱溜への徐 2 ) 熱回収温度の目安となる可逆反応対の平衡転換 熱によって昇温反応熱を得る、可逆反応対を用いた 温度はなるべく高い方がよく、転換温度と作動物質 熱駆動ケミカルヒートポンプ(図1)を取り上げる。 沸点との温度差は昇温幅を広くとれるよう、できる 吸熱反応を液相作動物質の沸騰加熱・還流冷却条件 だけ開いていることが望ましい。 下で進行させ、逆反応の発熱反応熱を化学平衡の許 3 ) 触媒支援の発熱および吸熱の両反応を繰返すこ す限り高い温度で回収しようとするものであって、 とによって昇温しようとするのであるから、熱駆動 1)化学反応のエンタルビー変化は温度依存性が極め 型ケミカルヒートポンプに対しては何より、正逆両 て小さい、 2 )触媒作用により正逆両反応の選択性は 反応とも高選択的かっ速やかに進行する適切な触媒 充分に高く設定できる、の 2点が提案の基盤にある。 が用意されていなければならない。 4 ) 高温側の発熱反応は化学平衡に達するまで進行 2 . ケミカノレヒートポンプの作動物質 させるのに対して、低温側吸熱過程の方は熱利用率 環境温度で冷却することによって産業需要度の低 い 90t排熱をより利用度の高し、 200tに昇温改質す をできる限り高めるべく、平衡とは無関係に、なる べく高い反応転化率を達成させることが望ましい。 水素化と脱水素反応はそれぞれに良い触媒を探す る、という技術目標を立てると、ケミカルヒートポ ことができるので、水素分子出入りの可逆反応対は ンプに適わしい作動物質が満たすべき条件として、 これらの条件を満たす良い候補となる。ただし、ア ルデヒドは様々な副反応を起こし易いため一級アル 表 l アルコールと脱水素体の沸点および融点 化合物 沸点 C C) メタノール ホルムアルデヒド ー コールは適切と言えず、二級アルコール脱水素/ケト 融点('C) 6 4 . 6 5 -97.78 ン水素化の組合せの方が良し、(表 1 ) 。なかで最も単 1 9 . 3 -118.3---117.8 純なケトンであるアセトンは、 2・プロパノールとの エタノール 7 8. 32 一1 1 4 . 5 沸点差が大きく、完全混合し、低品位熱温度を下回 アセトアルデヒド 2 0 . 2 一1 2 3 . 5 る沸点を与えるという利点を持っている。そのうえ、 1 -プロパノール 9 7 . 1 5 一1 2 6. 5 反応で出入りする水素は 1分子に止まりエントロビ プロヒ。オンアルデヒド 4 7 . 9 3 8 0 . 0 5 1 1 7 . 2 5 7 4 . 7 7 4 . 9 ( 7 5 9 . 7toη) 8 9 . 5 3 -99 トブタノール ブチルアルデヒド ー変化が小さいため、転換温度と沸点の差が大きく 昇温幅の広いヒートポンプを構成するのに向いてい る(逆に出入り水素分子が 5のデカリン/ナフタレン 系は差が小さいので、水素貯蔵媒体に適していてヒ 2 ・プロパノール 8 2. 4 -89.5 ートポンプには向かない)。さらに、正逆反応平衡の アセトン 5 6. 3 -94.82 転換温度 202t(l気圧下)で反応熱を出すため、本 ・プタノール 2 9 9 . 5 -1 1 4 . 7 エチルメチルケトン 7 9 . 5 3 -87.3 シクロヘキサノール 1 61 .1 0 シクロヘキサノン 1 5 6 2 5 . 1 5 -32 研究の昇温回収温度の設定目標に見合っているロ 二級アルコール脱水素の高い活性と選択性は触媒 化学的に実現が容易で、 2・プロパノールとアセトン の組合せは、ケミカルヒートポンプに最もよく適合 した作動物質と言うことができょう(図 2 ) 。 -24一 水素エネルギーシステム Vo 1 .27, NO.2( 2 0 0 2 ) 研究論文 3 .2 ・プロパノール/アセトン/水素系ケミカルヒー トポンプの構成とシステム熱効率 ールは凝縮させ、液相のまま 2 -プロパノールは吸熱 反応器へ、気相に残るアセトンおよび水素は発熱反 触媒支援のケミカルヒートポンプ(図 3 )は 、 2・プロ パノール液相脱水素反応(吸熱 90t)、アセトン気相 応器へ送られ、それぞれ脱水素と水素化の化学変化 を進行させつつ循環するというものである。 水素化反応(発熱 200t) および分離操作(除熱 25t) から構成される [ 1 ] 0 水素、気体あるいは液体のアセ アセトン+水素 トンと 2 ・プロパノールの作動物質は相互変化するの (気相) で、熱だけが循環システムに出入りする熱駆動型・ 昇温モードのヒートポンプである。化学変化と相変 化からなり、圧縮操作を含まないので、エネルギー Iはエンタルピ一変化について成立する(式(1)、 保存員j 図 4 )。エントロビー保存則(式 ( 2 ) )を加味すると、 システム熱効率 η~式 (3)) の最大値は式 (4)で与え られ、 TH =200t、TL=90t、T c=25tのとき、 η 吸熱反応器 ~max) = 0. 48 4と算出される(図 5 ) 。 QL=QH+QC ( 1 ) /T c Q L/TL=QH/TH+Qc ( 2 ) ηH= Q H /Q L ( 3 ) 凝縮分離器 発熱反応器 図 3 触媒支援 2・プロパノーノレ/アセトン/水素系 CHPシステム ηH(max)=( I-Tc/TL)/( I-Tc/TH)( 4 ) 4 5 . 4kJ/mol 200tに昇温改質したい低品位排熱温度が 120tな CO(気体) (CH ) 2 3 +H (気体) 2 ~-_.., らば、 ηH(max)は 0 . 6 5 3になる。しかし、 60tでは 0 . 2 8 4にしかならない。残りはすべて環境温度熱溜 吸熱 ¥¥90t 1 0 0 . 4kJ/m o l¥ ( 25C)に捨てられてし、く o 0 発熱 (CH3)2CHOH エ 200t (気体) 25t./'発熱 / ・5 5 . 0kJ/mol 本システムに賦与される仕事は低品位熱の環境へ (CH3)2CHOH(液体) の熱流であって機械的圧縮仕事でないため、ヒート ポンプ昇温の成績係数(=[昇温熱]/[賦与動力])は定 図 4 ケミカルヒートポンプにおける 義上無限大となることをここで指摘しておく。昇温 温度とエンタルビー変化 に必要な仕事は、凝縮分離により賦与されているの TL である。 6 0 . . . . . . . . 1 2 0 t 0 . 8 卜、¥ T c :25t 本システムでの物質と熱の流れについては、次の ように説明される [ 2 ]。 ~ 0 . 6 2・プロパノールとアセトンの混合溶液に触媒を加 Z ~ え、沸騰還流条件を課すと、未反応の 2 ・プロパノー ル蒸気(沸点 8 2. 4 t)は凝縮して液相反応器に戻り、 0. 4 0 . 2 。 生成物のアセトン(沸点 5 6. 3t)と水素は系外に混合 気体として排出される(冷却温度 25t) 。そのアセト 1 4 0 1 6 0 1 8 02 0 0 2 2 02 4 02 6 0 ンと水素の混合気体を熱交換器で予熱したあと水素 T H[ t ] 化触媒反応器で発熱させて昇温回収し、出口気体の もつ顕熱は熱交換用の熱源に利用する。 2・プロパノ 図 5 ケミカルヒートポンプの最大システム熱効率 -25- 水素エネルギーシステム Vo 1 . 27, No.2( 2 0 0 2 ) 研究論文 4 . ケミカノレヒートポンプシステムのプロセス 表 2 システムの設定条件 シミュレーションと要素配置 プロセスシミュレ}タ ASPENPLUSを用い、表 2 設定条件 に示す設定条件で、図 6および 7に示すシステムの 状態方程式 R e d l i c h K w o n g 要素配置について、熱効率 η Hの最適化をはかった o 低温供給液の設定値 1a 回、供給温度 2St 熱供給温度 90t、熱回収温度 200t、除熱冷却温度 2st、全圧 1気圧は二つのシステムに共通の設定と 2 P r o /A c e比 パ ラ メ ー タ 液相脱水素吸熱反応器 1a 加、供給温度 90t 脱水素転化率パラメータ してある。 熱交換器を一つで済ますシステム(1)と、低温域で 気相水素化発熱反応器 1a 加、供給温度 200t 水素化転化率平衡転化率 操作するもう一つの熱交換器を付設したシステム ( 2 )について、 90tの低品位熱がどれほど 200tに昇 システム還流用分縮器 1a 加、供給温度 2St 温されるかを、液相脱水素吸熱反応器に注入する 2・ 低温域操作熱交換器 冷流側の出口温度 6S.St 高温域操作熱交換器 冷流側の出口温度 19st プロパノール・アセトン混合溶液の組成、ならびに、 H T 出口の気相混合物組成を与える脱水素転化率の二つ をパラメ}タとして算出した。その際、液相反応器 の出口弁を絞ると、気相は加熱温度と溶液沸点の差 に見合った加圧状態になる。溶液の沸点が 90tとな る組成は、全圧を高めるほどアセトンリッチになる ) ロそのため、 2 ・プロパノールリッチで注入され ( 図 8 た液相脱水素反応器内で完全混合する作動物質は、 水素とアセトンリッチ蒸気となって加圧状態で器外 に放出される。水素化触媒反応器を含むシステム要 素を通り抜ける過程で、加圧気相混合物は常圧に戻 液相脱水素 吸熱反応器 ② っていく o いいかえれば、低品位熱の一部を流通負 荷に当てる圧力に変え、それによって作動気体が循 図 62 ・プロパノーノレ/アセトン/水素系 ケミカルヒートポンプシステム(1) 環するシステムと考えてもよい。 向流熱移動型の熱交換器を気相水素化反応器の前 後にのみ設置したシステム(1)と、それに加えてさら に液相脱水素反応器の前にも設置しであるシステム 。)について、それぞれ図 9に示すような温度分布が 求められた。低温域で使う熱交換器の与熱、側カーブ が途中で屈曲しているのは、交換器内部で凝縮が始 まり、気液混相となるためであって、表 3のシステ 2 ) 位置④相の欄に示されている通りである。温度 ム( 差最小値 stと与えプロセスシミュレータを作動さ 3 ]は満たして せたことから、ピンチ解析の必要条件 [ いると考えられる。 図 7 2 ・プロパノール/アセトン/水素系 システム(1)および( 2 )における主要位置での温度、 相、組成を表 3にまとめた。液相反応器注入組成が -26一 ケミカルヒートポンプシステム ( 2 ) 水素エネルギーシステム Vo1 . 27, NO.2( 2 0 0 2 ) 研究論文 2 -プロパノーノレ/アセトン比 9、脱水素転化率が 50% -・& a a a a 1 1 0 ×××× ××× の例で示しである。同じく注入組成比を 1 9、転化 1 0 0 熱交換器 が 1基のシステム(1)よりも、低温域で操作するもう . .企 { n v ] 託、暗部 それぞれ図 1 0に示すように求められた。 9 0 l基を加えたシステム ( 2 )の方が昇温熱効率は高く、 8 0 ヒートポンプの要素配置として優れている。その理 7 0 ••••••• 由は表 3と 4から知ることができる。すなわち、シ 6 0 ステム ( 2 )では、 90t加熱の液相脱水素反応器に熱交 . .企 率を 10--50%と変えたとき、システム熱効率 ηHは 2 3 4 5 6 7 8 9 換器で 67.9tに予熱された作動物質( 2 -プロパノー 注入 2 ・ PROIACE組成比 ノレ/アセトン比 = 9 )が注入される。それに対し、シス a t m ) 全圧 ( テム(1)は同じ組成の同じ量が 25tで与えられてい . :1 .0、企:1 .6、・:1 .8、・ :2、 x :3 る。気相水素化反応器の操業条件は両システムとも 同じなので、どちらも発熱量は 7 . 10M Wと算出され -プロパノーノレ/アセトン溶液沸点の 図 8 2 組成・圧力依存性 るけれども、低品位熱を投入する吸熱反応器の方は、 反応温度にまであげる顕熱分が節約され、吸熱量 ( 2 0 . 1M Wと 1 8. 1MW)と昇温熱効率の違し、 ( 3 5.4%と 2 5 0 39.2%)がもたらされるのである。 2 ω 広/ ところで、脱水素反応器の液相温度は外部加熱源 の 90tに等しいとしたけれども、沸騰加熱条件を維 持するためには 液相沸点よりいくらか高く設定し なければならず、しかも絞り弁で加圧状態になって 1, 2 ]が実現する。液相反 いながら「過熱液膜状態 J[ 。 応器内の混合溶液は加圧に伴い気液平衡曲線が移動 し、気相組成はより低温度でアセトンリッチ、すな 位置 わち脱水素転化率を大きくする。このように熱流の 図 9 高温域と低温域操作の熱交換器における 一部を加圧に転化しつつ、例えば転化率 50.0%で生 作動物質流入口位置と温度 成気体を水素化反応器に送り込んでいるのである。 ・プロパノーノレ/アセトン/水素系ケミカルヒートポンプシステムにおける温度と組成 表 3 2種類の 2 ② 7 6 . 8 6 7 . 9 9 0 . 0 気 液 気 5 3 2 9 8 2 9 0 0 450 5 3 2 9 8 2 5 5 0 5 7 7 1 2 8 1 0 0 5 5 0 5 7 7 1 2 8 450 1 2 7 5 8 2 6 450 1 2 7 5 8 2 6 温度 (t) 2 5 . 0 9 0 . 0 相 液 気 P 9 0 0 450 A 1 0 0 H P:2 -プロパノール、 ② 。 J 'EEA E1 ① ① lIh ) (kmo ( 2 ) ④ 位置 組成 ・ 1 , , システム A: アセトン、 ③ 1 9 5 . 0 気 H:水素 。 ③ 1 9 5 . 0 気 ④ 5 8 . 7 気・液 脱水素反応器注入 P / A比 9、 脱水素転化率 50% -27- 研究論文 -ao --ao ロ ロ ロ ロ ロ 口 ロ ロ ロ ロ 1 0 O --AO &0 --AO }ZP 凸 z J n υ z J h υ z J υ 3 3 令 司F酎 司 L'E S斗 勾 [ ポ &O &O --ao ロ ロ 5 --AO AO ]ZP ロ -EAO --ao ロ --ao ロ ロ 0 { 求 AUZJAUZJAUεJ 4 33221 ・ ・ 1 0 &O ・・企 ・ ・ ・ ・ω--ao ・ ・ ・ 水素エネルギーシステム Vo1 . 2 7 .No.2( 2 0 0 2 ) 5 0 0 o1 2 3 4 5 6 7 8 9 012 345 6 789 注入2 ・ PRO/ACE 組成比 注入 2 ・ PRO/ACE組成比 脱水素転化率: 10% (口) 20% (0) 30% (企) 40% (・) 50% (・) 0 0 ' C TL 9 0 ' C Tc2 5' C 設定温度:TH 2 図 1 0 システム(1)および( 2 )における脱水素反応器操作因子と昇温熱効率 表 4 システム間での脱水素反応器吸熱量と なかで最も開発の遅れている低品位熱利用に対し、 水素化反応器発熱量の比較 システム 触媒化学の活用が待たれるところと考えられる。 発熱量例w] 吸熱量[MW] 熱効率[%] -7.10 20. 1 35. 4 引用文献 2-7.10 1 8. 1 3 9 . 2 [ 1 ] 野田道雄、篠田純雄、斉藤泰和、日本化学会誌、 1 0 1 7( 1 9 8 4 );Y .S a i t o ,H .Kam句 am , a K Yoshid , a (脱水素転化率 50%、2・プロパノール/アセトン比 9 ) I n t .J .E n a gyR e s e a c h,1 ,549( 19 8 7 );斉藤泰和、 3、 1( 19 9 5 ) ;N.Men&S .S h i n o d , aY .S a i t o , 表面、 3 5 .おわりに 良い環境を地球規模で守るには、クリーンなエネ I n t .J .HydrogenEn町 gy ,22,3 6 1( 1 9 9 7 );N~ Meng,S . ルギーを確保し、無駄なしに使う技術を確立する必 d a , Y .S a i t o ,Bull.αlem. S∞ .Jpn.,72,669 S h i no 要がある白地球は、太陽から与えられる温度 6000K ( 19 9 9 ) . の頼射エネルギーを最終的には環境温度にまで下げ、 [ 2 ] 斉藤泰和、化学と工業、 45、2196( 19 9 2 );問、 3 K の宇宙空間へ放散している。環境温度での冷却 19 9 4 ) ; 問、エネルギー・資源, 化学と教育、 563( によってもうひと仕事できるようにする技術、捨て 1 9 , 419( 19 9 8 ) . てしまった低品位の熱エネルギーを、環境温度にし w a r i,AppliedEne r g y ,65,45 [ 3 ] M. Ebrahim,A. Ka ( 2 0 0 0 ) . て捨てる前にもう一度、使い勝手の良い温度に変え る技術。それがここに述べたケミカルヒートポンプ μ ] 安藤祐司、田中忠良、土井卓也、高島工、太陽/ 風力エネルギー論文集、 229( 19 9 5 );通沢竜一、 の狙いどころであるロ 触媒を利用して低品位熱を化学エネルギーに変え、 木村純弘、斉藤泰和、安藤祐司、田中忠良、水 その化学エネルギーをエンタルビー変化のかたちで 1( 1 9 9 9 );三浦真 素エネルギーシステム、 24、3 回収、昇温改質するケミカルヒートポンプばかりで 秀、高田隼人、斉藤泰和、第 1 8回エネルギーシ なく、ギブスエネルギー変化として電気に変える方 ステム・経済・環境コンファレンス講演論文集、 4 ] 0 コジェネレーション(熱電併給)技術の 法もある [ 8 3( 2 0 0 2 ) . -28一
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