実装接合用Cuコア鉛フリーはんだボール (PDF: )

新製品紹介
実装接合用Cuコア鉛フリーはんだボール
Cu Cored Pb-Free Solder Ball for Solder Jointing
Cu cored Pb-free solder ball:CNSA3A5C, CNSAC
タブレット端末に代表されるよう
めっきが均一に施されており滑らか
Cuコアの粒径でスタンドオフ高さを
に電子機器の小型化,高機能化が進
な表面状態を有する。図 2 に示す
図 2 のように制御できる。
み,POP(Package on Package)や
ような上下両面実装において,Cu
コアおよびめっき引き受け材質と
MCP(Multi Chip Package)などの
コアがスペーサーとなり基板とパッ
サイズを表 1 に示す。Cuコアは 40 ∼
3 次元実装対応技術の重要性が増し
ケージ間の高さ寸法,いわゆるスタ
1,500 μ m で対応可能である。めっ
ている。一方で積層パッケージの自
ンドオフ高さを一定に制御すること
き膜厚は 0.1 ∼ 50 μm の範囲で加工
重 に よ り, は ん だ ボ ー ル が 潰 れ
ができる。はんだめっきは,組成制
でき,3 元系 Sn-Ag-Cu はんだに加
ショートが発生したり,平坦性が損
御が難しいとされる 3 元めっき
え,2 元 系 Sn-Ag は ん だ や 低 融 点
なわれるなどの課題も生じている。
(Sn-3.0Ag-0.5Cu)技術を確立し,従
はんだ Sn-58Bi などもラインアップ
日立金属ナノテックが開発した鉛
来のはんだボールと同じ実装条件で
している。日立金属ナノテックでは
フリー Cu コアはんだボールは,これ
搭載することが可能となった。高次
Cu コアボール造粒からめっき加工
ら高次元実装用はんだ接続材料に求
元実装の信頼性が大幅に向上するた
まで一貫したプロセスにより短納
められる課題に対応した材料であ
め,狭ピッチ実装やチップ内蔵型
期・高品質にて対応している。
る。外観および断面を図 1 に示す。
パッケージへの実用化が進んでいる。
Cuコアボールが中心に配置され,周
図 3 に直径 180 μm の Cuコアボー
囲には Ni めっきと Sn-3.0Ag-0.5 Cu
ル粒径分布測定結果を示す。均一な
(a)
(株式会社日立金属ナノテック)
Solder ball
(b)
Cu cored solder ball
Plastic mold
Si chip
Cu ball
Substrate
200 μm
100 μm
100 μm
図 1 Cu コアはんだボール (a)外観 SEM 像 (b)断面写真
Fig. 1 Cu cored solder balls (a) SEM image (b) cross section view
図 2 はんだボールと Cu コアはんだボール実装後の断面
Fig. 2 Cross section view of solder and Cu cored solder bumps
N = 500pieces
Frequency (pieces)
500
Diameter
average
179.9 μm
400
表 1 Cu コアはんだボール仕様
Table 1 Specification of Cu cored solder
材質
粒径・膜厚
(μm)
コア
Cu
40∼1,500
下地めっき
Ni
0.1 ∼ 5
はんだめっき
Sn-Ag-Cu
Sn-Ag
Sn-Cu
Sn-Bi
Sn
1 ∼ 50
Standard
deviation
0.4 μm
300
200
100
0
170 172 174 176 178 180 182 184 186 188 190
Diameter (µm)
図 3 Cu コアボール粒径分布
Fig. 3 Particle size destribution of Cu ball
日立金属技報 Vol. 30(2014) 55