双対定理の応用 1. 2. 双対シンプレックス法と相補性定理 感度分析 2014/5/16 1 双対シンプレックス法 双対問題をシンプレックス法で解く 主問題よりも早くなることがある シンプレックス法の反復回数 通常,制約条件の1.5~3倍程度 双対問題はスラック変数が多い →初期実行可能解を見つけやすい 2014/5/16 2 標準形の双対問題 T (P) min c x s.t. Ax b, x 0 T (D) max b w T s.t. A w c T (D ) min b w T s.t. A w v c v 0 2014/5/16 初期基底解の候補になりやすい 3 双対シンプレックス法 双対問題をシンプレックス法で解く 主問題よりも早くなることがある シンプレックス法の反復回数 通常,制約条件の1.5~3倍程度 双対問題はスラック変数が多い →初期実行可能解を見つけやすい 双対問題の解→主問題の解? 2014/5/16 4 相補性定理(Complementarity) min c T x (P) s.t. Ax b, x 0 max b T w (D) s.t. A T w c, w 0 x , w 実行可能解とする wi x , w : 最適解 i 0 0 または A w b i 0 w T Ax b 0 x T AT w c 0 xi 2014/5/16 0 または Ax b T 5 証明 弱双対定理より c T x w T Ax b T w が成立 cT x w T Ax bT w x , w : 最適解 w T Ax b w T Ax b x T AT w c 0 0 cT x w T Ax 0, x T AT w c 0 bT w 双対定理からわかること(2)より最適解 2014/5/16 6 双対問題の解→主問題の解 相補性定理の証明より w :(D)の最適解 非退化の仮定 2014/5/16 T w Ax b 0 wi 0 Ax b i 0 wi 0 は B に対応 : BxB b 7 感度分析 T min c x s.t. Ax b, x 0 において,A,b,c,の変化に対する,最適解や 最適値の振る舞いを調べることを,感度分析 という. b→b+Δbの場合を考える. 2014/5/16 8 T min c x s.t. Ax b b b, x 0 1 0 のときの最適解 xB 最適性の条件 c T N T B 1 B b 0 c B N 0 変化しない b を動かしたとき xB 2014/5/16 1 B b b 0 ならば最適解 9 最適値は T B z 1 c B b T B c B 1 w T z T B c B 1 b は双対問題の最適解 wi は bi を1単位変化させたときの 最適値の変化量を表している 資源iの潜在価格 2014/5/16 10 例題 2種類の原料A,Bを加工して2種類の製品Ⅰ,Ⅱを作 る.製品をそれぞれ1単位作るのに, 製品Ⅰ:A 1単位,B 1単位 製品Ⅱ:A 1単位,B 5単位必要である. A,Bの在庫はそれぞれ100単位,400単位である. 製品Ⅰ,Ⅱの純益がそれぞれ4,7であるとき,純益を 最大とするようなⅠ,Ⅱの生産量を求めよ. 2014/5/16 11 LPに定式化(製品Ⅰ: x1 , 製品Ⅱ: x2) max 4 x1 7 x2 min 4 x1 7 x2 s.t. x1 s.t. x1 x2 100 x1 5 x2 x1 0, x2 400 0 x2 x3 100 x1 5 x2 x4 x1 , x2 , x3 , x4 0 400 標準形(主問題(P)) 2014/5/16 12 シンプレックス法で解く x3 4 1 7 0 0 0 1 1 0 100 x4 1 5 0 3 x1 1 1 x4 0 4 0 1 400 4 0 400 0 0 13 4 1 0 100 x1 1 0 54 1 1 300 x2 0 1 14 最適解 : x1 2014/5/16 25, x2 34 625 14 25 14 75 75 最大値 : 625 13 原料B : 400 400 と変化 最適基底が変化しない範囲 b 1 1 1 5 より 300 100 1 B b 2014/5/16 1 100 400 0 14 がこの範囲にあるとき最適値は T B 1 c B b b 4 7 T 1 1 1 5 1 100 400 3 625 4 最適タブロー x1 x2 2014/5/16 0 0 13 4 34 625 1 0 0 1 14 14 25 75 54 14 15 線形計画法のまとめ シンプレックス法 二段階法 双対定理と相補性定理 感度分析 2014/5/16 16 補足 シンプレックス法は有限回で収束 実用的に早い ただし理論的には指数オーダーの計算量 多項式時間のアルゴリズム 楕円体法(ハチヤン,1979):遅い 内点法:実用的で早い →後日説明 2014/5/16 17 ソフトウェア 商用 Gurobi(昔はCPLEX) Matlabのlpsolve(最適化ツールボックス) Excel の最適化ソルバー(200変数くらいまで, 以外と使える) GLPK lp_solve ほか多数 2014/5/16 フリー 18 演習課題 次の例題について max 4 x1 7 x2 s.t. x1 x2 100 x1 5 x2 x1 1. 2. 0, x2 400 0 双対問題を作れ 双対問題を解いて,双対定理と相補性定理 を確かめよ (締切:5月22日(木)16時,Ⅳ系事務室) 2014/5/16 19
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