2011年 7 月号 Vol:2 発行:医療法人健生会 介護老人保健施設ふれあい 訪問リハビリテーション部 今回は、ベッド上や布団で寝る際のポジショニングについて紹介したいと思います。 臥位におけるポジショニングについて... ※適切なポジショニングを行う目的 1、床ずれ(褥瘡)予防 2、関節拘縮予防 3、筋肉のこわばりを軽減させる 4、日常生活における動作への悪影響を軽減させる 5、安楽に時間を過ごせるように..... といったような目的があります。 ☆今回ポジショニングに使用するバスタオルは・・・・ タオルは三つ折りにした状態で、左図 のように巻き、べロの部分を体に挟み こんで使用します。 そうすると、巻き加減で高さ調整が 可能になります。 臥位の種類(主に下記の 3 種類があります。) 側臥位(横向き) 側臥位をとる姿勢には麻痺側を上にするやり方と下にするやり方の二つありますが、今回は麻痺側を上にした状 態でのポジショニングを説明したいと思います。 ② ③ ① ①肩甲骨の下にタオルを入れる事で、点で体を支えるのではなく、面で支えるようにします。 ②、③上にくる手・足(麻痺側)をクッションや布団を畳んだものを使うことで、抱き枕のように使用し、 手・足をクッション等に預ける事で安楽に側臥位の肢位を保つ事ができます。 このとき、クッション等の高さとしては、身体の半分程度の高さになるように調整します。 仰臥位(仰向け) ※この姿勢では、左右対称になるようにクッション・バスタオルを使用して調整していきます。 麻痺のある方々は、麻痺側の肩や骨盤が落ち込んだり、足が外側に開いたりすることがみられます。 ☆左片麻痺の方を想定して・・・ ① ② ② ① ① ①バスタオルを使用して肩の落ち込みを防ぎます。 ② この時、腕の高さとしては身体の半分~上の位置辺りになるようにタオルの巻き具合で調整します。 ②バスタオルを使用して股関節の外側に挟みこんで、足が外側に開いてくるのを防ぎます。 こうすることにより、離床に向けての準備にもなります。 ③膝下にクッションを挟むことにより安楽に寝ることができます。 半腹臥位(うつ伏せ加減) 全頁に説明した側臥位よりもさらにうつ伏せに近い形での姿勢保持となります。 ② ① ①下にくる肩(非麻痺側)は、後ろに引いておきます。 ②上にくる手・足(麻痺側)は、クッションや布団を畳んだものなどを使用して、抱き枕の要領で身体をあず けます。そうすることで、楽にこの姿勢を保つ事が出来ます。 以上で、今回の訪問リハビリテーション通信を終わります。次回は、寝がえりの仕方・介助方法について、お知らせ致します。
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