カナダの食文化 CBC(カナダの公共放送局)の2012年のアンケートの結果、メープルシロップがカナダの “国の食べ物”として選ばれました。しかし、メープルシロップは調味料であって、“食べ物” ではありません。だとしたら、どんな物がカナダを代表する食べ物でしょうか。先ほどのアンケ ートで他に高く評価されたものは、 「モントリオール風スモークミート」, 「プーティーン(フライ ドポテトにチーズとグレイビーソースがかかったもの)」でした。しかし、それは家で作って食 べるものではないので、家庭料理とは言えません。それでは、カナダ人は食卓に何を並べている のでしょうか。もちろん、地域によって違います。世界第2位の面積を持つ国であるためいろい ろな気候があり、また、世界一長い海岸線を持っているため、各地域の代表的な特産物は多種多 様です。さらに、カナダは移民の国であり、現在の人口の2割が外国生まれです。つまり、カナ ダ人は何を食べてもおかしくないのです。典型的なカナダの家庭料理とは何でしょうか。家庭の 数だけ家庭料理があるのです。 私が考えた今日のメニューは、カナダの歴史とある地域を代表するものです。伝統的な家庭料 理は、イギリス,フランス,原住民の料理のコラボレーションです。開拓者は、原住民の料理を 取り入れました。その影響は現在も見られます。メープルシロップ,クランベリー,スモークサ ーモン,カボチャ,七面鳥は原住民が紹介したものです。ただし、現在、カボチャはほとんどが ハロウィーンなどの飾り用として買われています。デビルドエッグは、カナダのパーティーでは 欠かせないオードブルです。人参とメープルシロップの料理は私のおばあさんのレシピです。ま た、私の地元を代表するものとして、サウザンアイランド・ドレッシングとアスパラガスを選び ました。私の故郷、セントローレンス川の畔の日当たりがいい場所では、アスパラガスが山菜の ように生えています。サウザンアイランドは、近くの夏のリゾート地です。サウザンアイランド・ ドレッシングは、川のアメリカ側で生まれたものですが、“ほぼ”カナダのものと言っていいで しょう。クレープはフランスのもので、フランスの影響を代表するものを選びました。ナナイモ バーは、カナダ西海岸、ナナイモ市生まれのイギリス風ケーキです。カナダはイギリスの植民地 だったので、ひとつのイギリス風の料理を選びました。 -6-
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