琶 霊 友B キッシングボンド, 争型Jは何ですか? 施工法委員会/ 寸 トウフラッシュと 何れも,摩擦撹持接合(以下, FSW) 坐竺J部に生じる,代表的な不完全部の一種 です. FSW部または FSW継手は,撹持部・熱影響 部( FSW中での加熱および加工によって変質し た部分)・原質部(変質していない母材のままの 部分)から構成されています. A 部拡大 まず,キッシングボンドについては次の通りです. FSWでは母材の溶融現象が認められないこと から,その接合界面の酸化膜は,回転ツールのプ ロープによる撹持作用を受けて,撹持部内に分散 されて残存するようです.この残存の痕跡は,接 合部横断面の撹持部の光学顕微鏡組織において, ノーエッチングでは観察されませんが,エッチン グすることによって酸化物が優先的に腐食され て,板厚方向に連続的,又は,やや連続的な線状 に,蛇行を描いて見られます.突合せ接合におい F i g .1 接合部横断面の撹持部における i n c o m p l e t e p e n e t r a t i o n て,特に,ルート側の接合界面に残存するもの は,検出困難な事もあります 1). この不完全部は, は,その形態によっては FSW継手の機械的性質 FSW継 手 の 疲 労 強 度 を 低 下 さ せ る 要 因 で あ を劣化させる場合もあり,注意すべきことにな り2),信頼性の高い非破壊検査法の検討が必要で i s s i n gbonds (キッシングボンド)」 り,俗に「 k あると考えられます. と呼ばれています.しかしながら, FSWに関す る用語は,統ーがなされていないため,様々な呼 び方を用いているのが現状です.現在, FSWの 一方,「t o ef l a s h (トウフラッシュ)」について は次の通りです. FSWでは,ツールのショルダ一面を母材表面 ISO規格化が進展中であり,その中では,「k i s s ‑ に押し付けながら接合を行うために,撹持部表面 i n gbonds (キッシングボンド)」は,以下のよう にはショルダー痕が残り,またその止端部には, な定義と進められています. 摩擦圧接や機械加工時のパリのようなフラッシュ •i n c o m p l e t ep e n e t r a t i o n :i m p e r f e c t i o n where t h e が発生します.これは,止端部( t o e)に発生す f u l lt h i c k n e s so ft h ej o i n th a sn o tbeenw e l d e d . (継手 るフラッシュ( f l a s h)なので, t o ef l a s hと呼ばれ の板厚全体を貫通して接合されていない部分であ ています.特に,母材へのツールの押込み量が大 る,不完全部) きい,ツールの回転数が高い,などの条件では顕 接合部横断面の撹持部において観察された本不 著に発生します.上記の FSWの ISO規格化の中 i g .1に示します.非破壊試 完全部の典型例を F o ef l a s h (トウフラッシュ)」は,以下の では,「t 験では,開口幅は数 μm程度と非常に徴小な場合 ような定義と進められています. 軽 金 属 溶 接 Vol.47(2009)No.4 •toe f l a s h (トウフラッシュ) :i m p e r f e c t i o n con 参 考 文 献 圃 s i s t i n gofe x c e s s i v emetalprotrudingupwarda tt h e 1 ) 大岩他:構造用アルミニウム合金の摩擦撹搾接合 継手の諸特性に関する研究(第 1報),軽金属溶接 V o l .45(2007)No.4 ,1 5 11 6 2 2 ) 大久保他:構造用アルミニウム合金の摩擦捷非接 合継手の諸特性に関する研究(第 5報),軽金属溶接 V o l .45(2007)No.4 ,219‑230 weldt o e (接合止端部において,上方向に突き出た余分な 金属から構成される不完全部) この典型例を, Fig.2に示します.ここでは, 一部のトウフラッシュにおける応力集中係数は, おおよそ 2程度と算出され,アーク溶接継手で報 告されている 3以上と比べると低いです.しか しその形状によっては,その部位での応力集中 係数を高めてしまう場合もあり, FSW継手の疲 労強度等の低下の観点から留意が必要です. Toe f l a s h / \ \ も EO EO ︼ − 3. 0 白 川c d回 nc ロ 戸 ω ω uω h ωωロ o 吋柏口︒ zdu門 UFU 2 . 5 − 2 . 0 1 . 5 1 . 0 , . 司 園 。 − o/o 0. 5 一 μ 『 , , . . . 『 . , J I 一 ~ 向 、i 事 ‑‑‑‑‑Shape 由 MJ ト H 0 . 0 0 2 4 6 8 1 0 1 2 14 1 6 1 8 2 0 x(mm) F i g .2 t o ef l a s hとそこでの応力集中係数算出結果 l .4 7( 2 0 0 9 )N o .4 軽 金 属 溶 接 Vo 22 2 4
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