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動物用医薬品
5 検体分
体外診断用医薬品
キャナイン−CPV/GIAキット
犬の下痢の原因として重要な
犬パルボウイルスとジアルジアを
短時間で同時に検出
※1
CPV
(犬パルボウイルス)
※2
GIA
(ジアルジア)
※1 農研機構動物衛生研究所提供
http://www.naro.affrc.go.jp/niah/em/files/parvo1.jpg
※2 北里大学 伊藤直之先生提供
本キットの特長
犬の感染性下痢の原因には、
ウイルス、原虫、細菌、寄生虫など様々な病原微生物があります。
本キットは下痢の原因として重要な犬パルボウイルスとジアルジアを短時間で同時に検出できるよ
う設計され、感度と特異性、迅速性、操作性に優れた診断キットです。
省力
迅速
正確
保存が容易
2種類の病原体を同時に検出
高い特異性と感度
コンパクトパッケージ
5∼10分で結果判定
(
5キット入り)
縦70×横150×高さ75mm
2∼30℃で保存可能
判定例
CPV −
CPV +
GIA +
GIA −
イムノクロマト法の原理
:犬パルボウイルス
(ジアルジア)抗原
:金コロイド結合抗
犬パルボウイルス
(ジアルジア)
モノクローナル抗体
:抗犬パルボウイルス
(ジアルジア)
モノクローナル抗体
:抗マウスIgG
ポリクローナル抗体
上図:抗原陽性パターン
反応進行方向
コントロールライン(C)
(ライン形成:検査の正確性)
テストライン(T)
(ライン形成:陽性判定)
抗マウスIgG
抗犬パルボウイルス
ポリクローナル (ジアルジア)
モノクローナル抗体への結合
抗体への結合
標識パッド
試料滴下窓
(S)
金コロイド標識
抗体への結合
糞便希釈液
抗原 +
C
T
S
下図:抗原陰性パターン
抗原 −
ジアルジア症とは
ジアルジア(
:syn.
,
)は、栄養型(トロフォゾイト)
と嚢子(シスト)からなる生活環を有し、シストで汚染された や水を介して口から感染します。
子犬は急性∼慢性の下痢、食欲減退、腹痛などを示します。
消化管で増殖したジアルジアはシストとして糞便中に排泄され、新たな感染源となります。シストの排
泄は間歇的なため、検査結果が陰性の場合でも日を改めて再検査すると陽性になることがあります。
ジアルジアの浸潤状況
全国 2,365 頭の犬の糞便
を 検 査 し た と こ ろ、ジ ア
ルジアは全国に浸潤して
いることが明らかになり
ました(右図)。
6か月齢以下の犬とこれ
より高齢の犬の陽性率は
31.5 % と 2.3 %、下 痢 発
症犬と無症状犬の陽性率
は 14.8%と 7.9%でした。
成 犬 よ り も 子 犬、正 常 犬
よりも下痢発症犬からの
検出率が高いことが示さ
れました。
7.6%
(14/185)
2.8%
(3/109)
4.9%
(92/1,169)
5.2%
(19/363)
13.5%
(33/244)
11.9%
(35/295)
:未調査地域
ジアルジアの全国浸潤状況
全国のジアルジア陽性率8.3%(陽性頭数196、検査頭数2,365)
地図の数値は、上段:陽性率、下段:陽性頭数/検査頭数
(Itoh N.
., Parasitol. Res., 109, 253−256, 2011)
比較試験成績:ジアルジア
犬の糞便60検体を用いて、本キットとA社の既承認キット、硫酸亜鉛浮遊法によりジアルジア抗原
の検出を比較しました。本キットの検査結果は他の方法に対し同等以上でした。
ジアルジア抗原検出の比較
本キット
陽性:17
陰性:43
硫酸亜鉛浮遊法
A社製品
陽性
陰性
陽性
陰性
16
1
12
5
0
43
0
43
犬パルボウイルスの検出感度
本キットは既承認キット(キャナイン−パルボ・キット)と同一のパルボウイルス抗原検出系を採
用しており、両者の検出感度は同じです。
特異性
本キットでは、犬コロナウイルス、ジステンパーウイルス、犬アデノウイルス1型・2型、犬パラ
インフルエンザウイルス、犬ヘルペスウイルス、イソスポラ、犬回虫、犬鉤虫、糞線虫、犬 虫が
検出されないことを確認しています。
キャナイン−CPV/GIAキット
動物用医薬品
犬パルボウイルス感染症・ジアルジア症診断用金コロイド標識抗体反応複合キット
製造方法及び性状
キャナイン−CPV/GIAキットは、免疫クロマトグラフィー法を利用して犬
パルボウイルス抗原及びジアルジアシスト抗原を検出するキットである。
検出板の犬パルボウイルス側には金コロイド標識抗犬パルボウイルスマウ
スモノクローナル抗体、捕捉用抗犬パルボウイルスマウスモノクローナル
抗体及び抗マウスIgG山羊抗体が、
ジアルジア側には金コロイド標識抗ジ
アルジアマウスモノクローナル抗体、捕捉用抗ジアルジアマウスモノクロ
ーナル抗体及び抗マウスIgG山羊抗体がスポットされている。
滴下用プラスチック容器には、無色透明の希釈液が入っている。
成分及び分量
検出板 1枚中
(1)
犬パルボウイルス窓側
金コロイド標識抗犬パルボウイルスマウスモノクローナル抗体
(モノクローナル抗体の蛋白量として)
0.2±0.05μg
捕捉用抗犬パルボウイルスマウスモノクローナル抗体
(モノクローナル抗体の蛋白量として) 0.25±0.05μg
抗マウスIgG山羊抗体
(抗体の蛋白量として)
0.36±0.05μg
(2)
ジアルジア窓側
金コロイド標識抗ジアルジアマウスモノクローナル抗体
(モノクローナル抗体の蛋白量として) 0.16±0.05μg
捕捉用抗ジアルジアマウスモノクローナル抗体
(モノクローナル抗体の蛋白量として) 0.18±0.05μg
抗マウスIgG山羊抗体
(抗体の蛋白量として)
0.36±0.05μg
希釈液 1容器
(1mL)
中
トリス塩基
6.1mg
ポリソルベート20
5.0μL
アジ化ナトリウム
1.0mg
精製水
残量
使用目的
犬の糞便中の犬パルボウイルス抗原及びジアルジアシスト抗原の検出
使用方法
①希釈液入り滴下用プラスチック容器に付属したスティック、あるいは付属
の綿棒を用いて犬の糞便を30∼100mg採取し
(スティックの溝が埋まる
程度あるいは綿棒の先端から約半分)
、滴下用プラスチック容器内の希
釈液に浸す。
②容器をきつく閉め、糞便が
希釈液に混ざるように振盪
し、検体液とする。
③アルミニウム袋から検出板
を取り出し、平坦な水平面に
置く。
陽性:T位置
(検査部位)
とC位置
(反応終了部位)
の両方に赤紫色の反応
線が出現した場合
陰性:C位置
(反応終了部位)
のみに赤紫色の反応線が出現した場合
C位置の反応線が出現しない場合は、正常な試験が行われていないと
判断されるので、他の検出板を用いて同一の検体液で再試験を行う。
使用上の注意
【一般的注意】
(1)
本キットは定められた使用方法を厳守すること。
(2)
本キットは定められた目的にのみ使用すること。
【使用時の注意】
(1)
本キットの検出感度は排泄される犬パルボウイルス量あるいはジアルジ
アシスト量に依存し、
その量が検出限界以下の場合、陰性と判定される
ことがあるので注意すること。
また、本キットではジアルジアの栄養型は
検出されないので注意すること。
(2)
本キットによる陰性判定は、必ずしも犬パルボウイルスあるいはジアル
ジアの存在を否定するものではないので注意すること。
(3)
診断は、本キットの結果だけでなく臨床的背景、病歴、臨床所見、他の検
査手法の成績等を参考にして総合的に判断すること。また、
ジアルジア
シストの排泄は間歇的であるため、本キットでジアルジア抗原陰性を示
してもジアルジアの感染が疑われる場合には、検査時期をずらしての複
数回実施等により診断することが望まれる。
(4)
犬パルボウイルス感染症生ワクチン及び同ウイルスを含む混合ワクチン
を注射した犬の糞便では、本キットで犬パルボウイルス抗原陽性を示す
場合があるので注意すること。
(5)
検査対象となる犬の健康状態は様々であり、検体として用いる便の状
態により判定に影響を及ぼす場合も想定される。下痢を呈した粘稠な
便や粘液様便を検体とすると、展開が遅いためC位置の反応線が判定
時間内に出現しないことがあるので、再検査すること。その時は生理食
塩水約50μLを滴下窓に追加し、展開を促し反応を見ること。
(6)
乾燥した便では、採取できない、あるいは希釈液で溶けきらないことが
あるので注意すること。
(7)
検査には添付の希釈液を使用すること。
(8)
判定時間
(5∼10分間)
を厳守すること。
(9)
犬パルボウイルス抗原の検出に関して、猫汎白血球減少症ウイルスとは
同程度の反応を示すことがあるので注意すること。
(10)
検出板及び希釈液は、検査ごとに新しいものを使用すること。
(11)
検出板は湿気に弱いため、
アルミニウム袋を開封後10分以内に使用す
ること。
(12)
検査時には使い捨て手袋を使用すること。
【取扱い上の注意】
④検体液入り滴下用プラスチ
ック容器の頂上のキャップを
開け、検体液を検出板の犬
パルボウイルス及びジアル
ジア両滴下窓
(S位置)
に3滴
ずつ滴下する。
⑤室温に静置し、
5∼10分後
に判定窓の反応線出現の有
無を肉眼で観察する。
⑥判定
犬パルボウイルス
(上蓋に
「 C P V 」、くりぬき 穴 に は
「Parvo」
と表示)
、ジアルジ
ア
(上蓋のジアルジア側には
「 G I A 」、くりぬ き 穴 に は
「Giardia」
と表示)
とも
■製造販売元
本 社 〒611−0041 京都府宇治市槇島町24、16番地
TEL:0774−22−4519(営業)FAX:0774−22−4568(営業)
URL:http://www.kyotobiken.co.jp
(1)
外観又は内容に異常を認めたものは使用しないこと。
(2)
使用期限が過ぎたものは使用しないこと。
(3)
本キットは同一製造番号の試薬を用いた場合に、正確な結果が得られる
よう調整されているので、使用に先立って必ず各構成品の製造番号を
確認すること。
また、他の製造番号の診断試薬と組み合わせて使用しな
いこと。
(4)
検出板を冷蔵庫で保存する場合は、室温に戻してから使用すること。
(5)
感染のおそれがある使用後の検出板は、残った検体、綿棒、希釈液等と
共に確実に消毒又は滅菌してから処分すること。
【保管上の注意】
(1)
小児の手の届かないところに保管すること。
(2)
直射日光又は凍結は品質に影響を与えるので、避けること。
貯法及び有効期間
1 2∼30℃
2 有効期間は製造後21か月間
(使用期限は外箱及びラベルに表示)
包 装
1セット 5検体分
(プラスチック容器添付)
■取扱店