生産科学科 - 石川県立大学

生 産 科学科
Biopro
遺伝子レベルから農業経営まで学び、
生産のプロフェッショナルへ。
生産科学科では、生物資源を利用した新しい生産技術の開発に貢献する人材、
農業生産分野のリーダーとなる人材の育成を目指しています。
学ぶ対象は、わたしたちの生活と関わりの深い植物や動物です。
これら生物資源の特性を集団や個体から細胞・分子・遺伝子レベルまで幅広く解明し、
バイオテクノロジーなどの先端科学技術を活用して、生産技術の開発を目指すための教育研究を行います。
カリキュラムでは、植物・動物に関する基礎から応用、農業経済・経営問題など幅広く学び、
実験・分析技術を身に付ける実習科目も数多く取り入れています。
19
duction Science
自然と共生する生産技術を開発し、
生産に関わる課題解決をめざします
生産科学科 学科長
石田 元彦
教授
作物生産のための土地が増えないなか、爆発する世界人口
を養うための食料をどう生産するのか、温暖化ガスの影響で地
球生命体の大量消滅も懸念されています。
まさに地球の危機で
す。生産科学科では、
自然と共生した革新的な農産物生産技術
を開発することによってこのような問題の解決を目指していま
す。植物の生理現象を解明するための分子レベルの手法、電
子顕微鏡技術、環境に配慮した病虫害防除法、各種産業廃棄
物の野菜生産への有効利用、山間部耕作放棄地でのヒツジ放
牧による乳・肉生産、生殖補助技術による効率的な畜産物生
産、穀物生産とエネルギー市場の関係などの多様な研究を通
した教育を実施しています。職業体験のための学外農業関連
実習、
1年生での研究室体験のプログラムも用意しています。
あなたも地球の危機を救うための一員になってみませんか。
!
My Favorite Class
農場実習では畜産と農業を体験しながら楽しく学びます
新田 桃代さん
生産科学科 3年
石川県立金沢桜丘高等学校出身
新田桃代さんの時間割(3年前期)
動物が好きで、将来は牧場などで動物に関わる仕事した
いと思って入学しました。生産科学科は、密接に関わり合う
動物と植物の両方について、
しっかり学ぶことができる学科
1
MON
TUE
動物生体
機構学
生物
計測工学
2
植物
生理学Ⅱ
出て学びます。農業実習では、動物に触れたり、農作業をし
3
果樹
園芸学
たりしながら楽しく学んで専門的な知識を身に付けることが
4
です。畜産や農業について講義だけでなく、実際に農場に
でき、将来に役立つ良い経験ができました。
WED
THU
FRI
植物
病理学
産業資源
作物学
動物
繁殖学
動物
生産学
実験
植物
生産学
実験
植物生産
基礎実験Ⅱ
5
20
専門科目
生物生産の基礎的理解から、実験・実習を通して深く学ぶ。
生産科学科のカリキュラムでは、植物・動物生産の基礎的理解をはじめ、生物生産の効率化・システム化、資源の管理や農業経済・経営問題など、生物生産を多方面か
ら学ぶことができます。主要科目と並行して、各種の実験科目による実験・分析技術の習得、学外農業関連実習における生産現場の体験を行っています。
生物資源環境学概論
分子生物学概論
人と自然との共生・共存を図るための
生化学概論
研究の必要性と専門科目履修への予
備知識を学びます。
石川の自然と農林水産業
農場実習A
農場実習B
農場での稲や野菜の栽培や羊の飼
植物細胞工学
動物繁殖学
植物保護学
動物生体機構学
植物生産基礎実験Ⅰ
動物育種学
イネやムギ類を栽培して生長観察、化
植物を病害虫・雑草から守る方法に
ついて植物保護の新戦略も含めてア
農林水産政策学
動物栄養学
学分析などを行い、植物研究に必要
な実験手法を身につけます。
動物栄養学の基礎を生化学・分子生
植物生産基礎実験Ⅱ
プローチします。
生物統計学
育などの体験実習を通して、生産管
理・飼育管理を学びます。
応用気象学
ゲノム分析基礎実習
応用昆虫学
物学的に学んだ後、家畜飼養への応
用方法を学びます。
環境倫理学
地域農業農村実習
植物生産学
動物管理学
植物病理学
植物生産学実験Ⅰ
植物生産学実験Ⅱ
栽培学概論
生物資源環境学社会生活論
植物形態・機能学
生産システム学
動物生産学実験
廃棄物・資源循環論
土壌環境学
食用作物学
生物計測工学
生産システム学実験
遺伝学概論
腸内細菌共生機構学
産業資源作物学
農業経営・農業生産組織論
学外農業関連実習
植物生理学Ⅰ
生産科学英語
蔬菜園芸学
わが国の農業と農業経営の特質を理
解するため、生産経済学の基礎理論
生産科学演習
生態学概論
植物育種学
果樹園芸学
微生物学概論
植物遺伝学
花卉学
食料経済・食料安全学
生物工学概論
植物生理学Ⅱ
畜産学概論
農産物市場流通論
卒業研究
から学びます。
取得可能な資格
中学校教諭一種免許(理科)
高等学校教諭一種免許(理科、農業)
家畜人工授精師(受講・試験科目一部免除)
教職に関する科目を履修することで、大学卒業と同時に「教育職員免許法」に
基づき都道府県教育委員会から授与される。
教員紹介
植物生産
基礎系
研究テーマと同じく、個性豊かな指導陣が揃っています。
植物遺伝学、植物分子生理学、植物保護学、植物病理学の
4分野からなり、幅広い視点から植物について学び、バイオ
作物学、蔬菜園芸学および果樹園芸学の3つの分野からな
植物生産系
テクノロジーを駆使できる人材の育成を目指します。
高木 宏樹 助教
り、植物の改良や栽培技術の開発に結びつく植物生産プロセ
スを、分子・細胞レベルから個体群レベルまで幅広く学びます。
(植物保護学)
(植物分子生理学)
関根 政実 教授
髙原 浩之 准教授
(植物病理学)
(植物遺伝育種学)
(蔬菜園芸学)
村上 賢治 教授
片山 礼子 准教授
坂本 知昭 准教授
研究テーマ
研究テーマ
研究テーマ
研究テーマ
研究テーマ
研究テーマ
研究テーマ
研究テーマ
植物内部共生菌(エンド
ファイト)等を利用した病
害虫防除に関する研究
植物の細胞分裂制
御機構の解明と分
子育種への応用
植物−微生物の相
互作用研究と病害
防除への応用
次世代シーケンサー
を用いた新 規 遺 伝
子単離技術の開発
野 菜 の 形 質 改 良と
新しい栽培システム
の開発に関する研究
果実におけるフラボ
ノイド蓄 積 機 構 の
解明
農業的重要形質
の発現制御機構
の解明
水稲登熟に関する
研究
古賀 博則 教授
21
都道府県知事の免許を受けて、牛や馬、豚などの人工授精や、牛の受精卵移植
などを行うことができる資格。
(果樹園芸学)
(作物生理学)
塚口 直史 准教授
(作物生産学)
Bioproduction Science
進路
多様な分野に広がる可能性
生物資源の特性を解明し、資源や環境などを視野に入れた生産技術の革新は、農業にとどまらず、
さまざまな分野へ広がり、
この分野をリードできる人材は社会全体で求
められています。遺伝子やバイオテクノロジーを応用した農業生産技術はもとより、生物資源・環境を考えた生産技術開発のリーダーとしての活躍が期待されます。
農協や土地改良事業団体、
企業型の農業法人などの
生物資源を対象とする研究開発や
各種研究所における
農業関連企業
研究者
遺伝子やバイオテクノロジーの
技術が求められる
中学校教諭(理科)
高等学校教諭(理科、農業)
製薬・環境系企業
中学校・高等学校の教諭
国や地域の農業政策をリードする
最先端の研究・教育活動を担う
生物資源を取り扱う
国家・地方公務員
大学教員
総合商社
生 産 科 学 科
将来の道
より高度な専門的職業人を養成する
大学院進学
生物資源を原材料とする
食品関連企業
from Faculty Members!
農業生産に関わる多角的なアプローチで
基礎から応用までを幅広く学びます
農業をとりまく諸問題の解決方法を探り、
地域農業の発展に貢献する人材を育てます
塚口 直史
大角 雅晴
准教授
著しく変動する自然環境および社会環境に対応して、安全・
安心な食糧の安定供給に資する研究がますます重要となって
います。生産科学科では、植物や動物の機能の解明に関わる
基礎的な分野、
それに基づく生産技術や新品種の作出に関わ
る応用的な分野、
さらに経営、経済面から農家所得の向上に関
わる分野など、農業生産に関わる諸分野を学ぶことができます。
動物繁殖学、動物栄養学および動物管理学の3つの分野で、動物
動物生産系
が持つ生物学的特性や潜在能力を個体・集団から分子・細胞まで
様々なレベルで科学的に把握し、動物生産の技術を学びます。
石田 元彦 教授
(動物栄養学)
長井 誠 教授
(動物繁殖学)
小木野 瑞奈 助教
(動物管理学)
准教授
高齢化や後継ぎ問題などで労働力不足が危惧される農業分
野では、その解決策としてITを活用した農業機械やロボットの
研究開発も進んでいます。安価で安心・高品質な農業生産の
実現は、農業の発展に役立つほか、農地や里山の環境保全に
もつながります。
この学科では、農業に関わる分野を総合的に
学び、
さまざまな領域で地域の農業を支える人材を養成します。
生物資源
管理系
土地や水などの自然資源と機械や灌漑施設など農業資本
の管理、農業政策・経営、地域農業の振興、農産物流通問
題などを経済学的・工学的な視点から学びます。
小林 雅裕 教授
(生物資源経営学)
大角 雅晴 准教授
(生産システム学)
有賀 健高 准教授
(生物資源経済学)
研究テーマ
研究テーマ
研究テーマ
研究テーマ
研究テーマ
研究テーマ
飼料用稲の生産・利用、ヨシ・
茅・伐採タケの飼料利用、耕作
放棄地での和牛・ヒツジ放牧
体 外 受 精 、家 畜の
未知ウイルス探索
反芻動物におけるスト
レス指標物質および行
動の日内リズムの比較
農村における個人・集団
の意思決定構造の解析
中山間地に適用でき、安全性
と作業効率の向上を両立させ
た農用ロボットトラクタの開発
農・水産資源、エネルギー
資源などの市場効率性、
市場統合に関する研究
―ムラ社会のきめ方の論理―
22
環 境 科学科
人と自然が共に生きる
豊かな環境の実現がテーマ
環境科学科は、人と自然が共生できる環境づくりのための教育研究を行い、
安全で潤いのある快適な地域社会の実現に貢献できる人材の育成を目指しています。
土壌・水・大気などの知識をベースに、環境や生態系と人の活動のかかわりを解明し、
自然環境を守りながら生産・生活環境を整備していくための理論と技術を研究します。
即戦力として活躍できるよう環境にかかわる実験・実習科目も充実。
環境とは何かを現場で体験・学習するために、
キャンパスを飛び出し、
さまざまな環境に触れながら学べる実習も数多く行っています。
23
Enviro
nmental Science
環境サイエンスへのいざない
環境科学科 学科長
岡崎 正規
教授
環境科学科では、人を取り巻く環境と人とがたがいに影響
し合うことを学びます。
さらに、
この相互作用が人や生物にど
のような影響を及ぼし、地球全体がどのような方向に向かう
のかを見極める力を養い、巧みなバランスの中で生み出され
た豊かな地球の環境の中で、持続的に生活できる社会を実
現する方法を研究します。
地球というまれにみる見事な惑星に生まれた私たちは、
「地
球を大切に」する心と
「地球を大切に」するサイエンスと技術
を身につけなければなりません。環境がもつ基本的な事項か
ら将来の環境を予測しうる能力を培うために、幅広く環境を
見つめつつ、柔軟に思考を働かせることのできるプログラム
が用意されています。
さあ、一緒に走り出そう。
!
My Favorite Class
私たちを取り巻く自然環境について、多角的に学びます。
渡邊 裕太さん
環境科学科 3年
渡辺裕太さんの時間割(3年前期)
名古屋市立北高等学校卒業
MON
TUE
1
環境科学
英語
応用生態
工学
2
土質
力学
灌漑
排水学
環境科学科では、生物多様性の保全や資源循環といっ
た視点で環境について考えます。私たちが生きていくうえで
必要不可欠な環境について学び、貢献していけることが、
この学科の魅力です。水環境学の授業では、水の安全性
を保持するための調査や基準、水資源の循環について学
3
びました。日常で使用する水の安 全 性を知り、他の生 物と
4
の共存を考えるなかで、自分の興味の幅を広げることがで
きました。
WED
THU
水環境学
植物
生態学
地学
微生物
生態学
水理学
実験
FRI
環境
基礎実験
地形
情報処理
実習Ⅰ
5
24
専門科目
実験・演習・体験を通して、環境を科学する基礎的知識を学ぶ。
環境科学科では、土壌・水・気象についての環境基礎科目及び植物・動物・微生物についての生態系、地域環境との関連など、環境を科学する基礎的知識を学びます。
また、農
村地域全体の環境設計・管理、地域環境情報に関する科目や、実験・計算技術を深める実験・演習科目、現場での環境問題を学習するフィールド体験実習などを行っています。
生物資源環境学概論
生化学概論
植物生態学
景観生態学
生態学実験実習
石川の自然と農林水産業
農場実習A
動物生態学
生物多様性学
地形情報処理実習Ⅰ
生物統計学
地域農業農村実習
微生物生態学
土壌物理学
地形情報処理実習Ⅱ
応用気象学
生物資源環境学社会生活論
野生動物管理学
水理学
土質・土壌物理実験
環境倫理学
土壌環境学
生産環境創造学
応用数学
水理学実験
自然保護や生態系の保全の意義を考え、
耕地生態系の物質循環の要である
今後どのような環境倫理観に基づいて環
境問題に取り組むべきかを論じます。
土壌の構成要素を理解し、土壌微生
物の働きについて知識を深めます。
灌漑排水学
応用力学
環境工学演習
栽培学概論
腸内細菌共生機構学
廃棄物・資源循環論
環境科学英語
農村計画学
土木材料学
遺伝学概論
水環境学
地域情報プログラミング
学外環境関連実習
植物生理学Ⅰ
生態系や独特の風土を形成する水文
水資源利用学
応用生態工学
環境経済学
環境科学演習Ⅰ
生態学と土木工学との境界領域にお
環境関連法規
環境科学演習Ⅱ
環境基礎実験
卒業研究
生態学概論
環境のうち、水の「質」の問題につい
て考えます。
微生物学概論
大気環境学
分子生物学概論
水文学
施設工学
土質力学
環境科学フィールド体験実習
水利システム学
環境マネジメント論
手取川流域など身近な地域を対象に
して、事前学習、現地調査を行い、環
いて、新たな理論・知識・技術体系の
展開を図る学問です。
境への理解を深めます。
取得可能な資格
中学校教諭一種免許(理科)
高等学校教諭一種免許(理科、農業)
施工管理技士(実務経験年数の短縮)
建設工事の監理監督する業に携わるためには必須の、国土交通大臣が認定
教職に関する科目を履修することで、大学卒業と同時に「教育職員免許法」に
基づき都道府県教育委員会から授与される。
する国家資格です。
測量士・測量士補
測量を業とするためには必須の、国土交通省国土地理院が認定する国家資格。
教員紹介 あらゆる角度から「環境」をみつめる指導陣と学びましょう。
土壌・水・大気についての基礎的知識の理解から、資源循
環境分析系
環機能の仕組みや環境に固有の自然浄化機能、人間活動
に伴う環境の変化など、広く環境科学の基礎を学びます。
岡崎 正規 教授
(土壌環境学)
25
高瀬 恵次 教授
(水環境学)
皆巳 幸也 准教授
(大気環境学)
動植物や微生物の生態に関する基礎知識、
これらの生物間の
生物環境系
相互作用や人間活動とのかかわり、生物と共生する社会を目
指した生態系保全に関する理論と方法を学びます。
大井 徹 教授
(動物生態学)
北村 俊平 准教授
(植物生態学)
田中 栄爾 准教授
(微生物生態学)
研究テーマ
研究テーマ
研究テーマ
研究テーマ
研究テーマ
研究テーマ
土壌中の無機イオ
ンの動態と吸着メカ
ニズム
地球温暖化に伴う
降 雪・融 雪 量の変
化と石川の水環境
能登半島における酸
性雨に関する研究
野生動物の生態と社会
構造、個体群保全、被
害防止に関する研究
動物と植物相互作用、特に大
型の果実食動物による種子
散布とその生息環境の保護
自然 界における植
物生育に関与する
真菌類の生態解明
Environmental Science
進路
土壌・水・大気・生物・工学のエキスパート
現代社会の資源やエネルギーの大量消費が多くの環境問題を引き起こしています。使い捨てのライフスタイルを見直し、再生可能な社会をつくっていくことが急務です。
自然と人間が共生できる社会をつくっていくためには、土壌・水・大気・生物・工学など、幅広い分野に対応できる視野の広い環境技術者や研究者が求められています。
環境に関する製品や
環境設備機器メーカーなどの
環境に関する計画・調査・
設計・整備などに取り組む
各種研究機関における
より高度な専門的職業人を養成する
土壌・水・工学の技術が活きる
国や地域の環境政策をリードする
大学院進学
土木事業関連企業
国家・地方公務員
中学校教諭(理科)
高等学校教諭(理科、農業)
地域活性の先端をいく
地域の魅力を発信する
六次産業企業
企業家
環境関連企業
環 境 科 学 科
研究者
技術者
将来の道
中学校・高等学校の教諭
from Faculty Members!
生産環境
創造系
環境問題の解決には多角的な視点が不可欠
持続可能な社会のあり方を考えてみよう
幅広い知識と確かな技術を兼ね備え、
さまざまな環境分野で活躍しよう
北村 俊平
皆巳 幸也
准教授
准教授
環境問題の解決策は一つに決まらないことが多く、さまざまな視点で考
えることが重要です。環境科学科では、環境に対して多角的な視点を持つ
人間中心に偏った営みが受け入れられにくくなっている現代において、
持続可能な社会を実現するには、総合的な視点でさまざまな知識や技術
教員による講義と石川県内の多種多様な自然環境を利用したフィールド
ワークを通し、
さまざまなアプローチを学びます。たとえば生態学では、生物
と環境の相互作用を学び、ヒトと自然の間に生じる複雑で思いがけない事
態に対応する方法を探り、持続可能な社会のあり方について考えます。
を兼ね備えた人材が不可欠です。環境科学科で学ぶみなさんには将来、
確かな技術を土台に環境評価と改善提案を行う環境コンサルタント、次の
世代を育てる理科教員、人と生物の共生に配慮した事業を考えるプラン
ナーなど、環境を切り口にさまざまな分野、職種での活躍が期待されます。
安全で潤いのある地域社会の形成を目指し、地域資源の計
環境と調和のとれた持続可能な食料生産基盤を構築する
ために、農地環境の整備、保全、管理と水利用、防災に関す
地域環境系
画、利用、管理と、環境アセスメントに関する理論と技術、地
域環境情報の収集・解析手法などについて学びます。
る理論と技術について学びます。
(環境利水学)
(地域施設学)
森 丈久 准教授
百瀬 年彦 准教授
(農地環境学)
(水利システム学)
(流域環境学)
(地域水工学)
一恩 英二 教授
藤原 洋一 准教授
研究テーマ
研究テーマ
研究テーマ
研究テーマ
研究テーマ
研究テーマ
研究テーマ
研究テーマ
農業用水を核とした
健全な水循環に関
する研究
農業水利施設の機能
診 断および 補 修・補
強工法に関する研究
土 壌 中の熱・物 質
移動現象
地域水循環の保全と
水利システムの合理
的管理に関する研究
森川海をめぐる物質循
環と総合的な流域生態
系の保全・修復と管理
農業水利施設におけ
る生態環境の保全・評
価・修復に関する研究
気候変動と人間活動が流
域水資源に与えるインパク
トの評価と適応策の検討
中山間地域の再生可
能性評価とその方法論
の確立に関する研究
瀧本 裕士 教授
長野 峻介 助教
柳井 清治 教授
(水資源学)
山下 良平 准教授
(地域計画学)
26
食 品 科学科
食品の科学を追究し、
新たな可能性を探る
食品科学科の学びの対象は私たちの身近にある
「食品」
です。
食の安全性が求められる時代に、食品業界で活躍できる人材の育成を目的としています。
そのために、バイオテクノロジーなどの先端技術を活用し、
食品の加工・貯蔵・流通技術の開発に取り組みます。
さらに、食品の安全性や機能性を解明し、供給システムや健康の維持増進に関する教育研究を実施。
分子レベルから、製造・加工・流通の技術や方法、栄養や衛生の問題など
多岐にわたる
「食品」の知識や技術を身に付けるため、生産現場や食品関連企業での研修も行います。
27
F o od Sc ience
食品に関わる基礎から応用までを学び、
プロフェッショナルとして活躍しよう
食品科学科 学科長
小西 康子
教授
本学の食品科学科は、全国でもめずらしい食品に特化し
た非常に幅広い分野を網羅した研究・教育を行っている学
科です。食 品を構 成する成 分や分 子 、食 品の栄 養や機 能
性、食品の製造や加工、食品の安全性など、基礎から応用に
わたっての食品に関するあらゆる分野の専門家の先生方が
集まっています。石川県内を中心に多くの企業との共同研究
や開発も活発に行われており、商品化などの成果も出ていま
す。
また、設備や機器なども非常に整っており、学びに適した
環境です。学生の皆さんには、積極的にいろいろなことに興
味をもってチャレンジしてほしいと思います。
インターンシップ
などを通じて、実際に地域の食品関連会社で学ぶ機会もあ
ります。
そして、食品に関するプロフェッショナルとして幅広く
活躍できる人材に育ってほしいと思います。
!
My Favorite Class
食品分析学の基礎的な手法を学び、視野が広がりました
久保 楓華さん
食品科学科 3年
北海道立小樽潮陵高等学校出身
久保楓華さんの時間割(3年前期)
食品科学科では、
3年生になると本格的に食品科学実験
が始まります。1年を通して食品の製造や安全性、食品機能
などの幅広い分野の実験を行うなかで、自分の興味のある
分野がより明確になっていきます。
また、食品から製薬や化
1
3
学の授業では、食品に最も含まれる水分や主要栄養成分
4
の分析方法について学び、食品分析の基礎を理解すること
TUE
食品
開発論
機器
分析学
2
粧品にも繋がる知識が得られることも魅力です。食品分析
ができました。
MON
食品科学
実験
WED
THU
フード
フード
スペシャリスト論 コーディネート論
FRI
食品
微生物学
食品
栄養学
食品
衛生学
食品
管理学
食品科学
実験
食品科学
実験
食品科学
実験
5
28
専門科目
素材・製造・栄養・安全…、食品を多角的に学ぶ。
食品科学科では、食品の素材となる各種生物資源の化学的・生物学的・生化学的特性と機能の理解を基礎科目として位置づけています。多様な食品の開発・製造・加工・利用に関する原理や
技術のほか、栄養成分とその機能、食の安全性に関する衛生問題や品質管理などを学びます。
また、県の研究機関や食品企業での実習を通して食品生産現場での体験学習も行っています。
生物資源環境学概論
農場実習A
食品製造工学
食品品質管理論
食品基礎実験
食品材料学
食品の品質を保証するため、製造現
食品製造・調理実験
石川の自然と農林水産業
農場実習B
生物統計学
ゲノム分析基礎実習
食品化学
環境倫理学
地域農業農村実習
食品成分の化学、食品の味・色・香
り・有害成分、食品成分の変化などに
栽培学概論
生物資源環境学社会生活論
廃棄物・資源循環論
腸内細菌共生機構学
ついて解説します。
遺伝学概論
食品科学英語
食品栄養学
生物化学Ⅰ
機能性評価学
生態学概論
有機化学
食品管理学
微生物学概論
分子生物学
食品分析学
生物工学概論
食品微生物学
食品衛生学
分子生物学概論
食品加工学
生物化学Ⅱ
生化学概論
便利で安全・安心な食品を作り出す
食品保蔵学
新 陳 代 謝 、体 の 成 長など、
「生命現
象」
を分子レベルで理解する学問で、
食品機能実験
食品の消費と流通の現状を理解し、
フードビジネス現場でのマーケティン
食品安全実験
生化学実験
フードコーディネート論
学外食品関連実習
食生活論
食品関連企業を見学・体験すること
バイオインフォマティクス
応用微生物学
で、大学で学んだ知識がどのように活
かされるのかを理解します。
食品科学演習Ⅰ
食品開発論
食品科学演習Ⅱ
栄養生化学
食品科学総合演習
食品物理化学
卒業研究
機器分析学
調理化学
フードスペシャリスト論
微生物制御学
生命化学を理解する基礎を養います。
食品製造実習
食品マーケティング論
グについて学びます。
食品機能学
植物生理学Ⅰ
ため、素材を加工する間の様々な現
象を取り扱う学問です。
場における品質管理に必要な教育・
管理手法などを理解します。
取得可能な資格
中学校教諭一種免許(理科)
高等学校教諭一種免許(理科、農業)
食品衛生管理者及び食品衛生監視員
(任用資格)
食品衛生に関する指導を徹底するために、国や県、保健所などを設置する自治
教職に関する科目を履修することで、大学卒業と同時に「教育職員免許法」に
基づき都道府県教育委員会から授与される。
体に置くことが決められている任用資格。本学科の所定の単位取得が必要。
フードスペシャリスト
(受験資格)
『日本フードスペシャリスト協会「フードスペシャリスト」資格規程』第6条第1項に
定める認定試験。
教員紹介
食品に飽くなき探究心を抱く指導陣が待っています。
食品の素材となる生物体を分子レベルで分析し、機能や特
食品基礎系
性を理解し、
これらの物質の化学構造や働き、酵素や微生
農産物の加工技術の開発、新しい微生物や酵素の開発と
食品製造系
物との関わりについて学びます。
小椋 賢治 教授
(生体分子機能学)
29
海老原 充 准教授
(分子生物学)
東村 泰希 助教
(食品生化学)
利用、食品を製造したり廃棄するための技術や機械の研究
など、食品の製造に関連する事がらを幅広く学びます。
石田 信昭 教授
(食品製造化学)
齋藤 洋昭 教授
(食品加工学)
島 元啓 准教授
(食品製造工学)
小栁 喬 准教授
(食品微生物学)
研究テーマ
研究テーマ
研究テーマ
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研究テーマ
研究テーマ
研究テーマ
食品に関連するタンパ
ク質の立 体 構 造と分
子間相互作用の解析
好き嫌いと味 覚 受
容に関する分子生
物学的研究
消化器疾患の発症・進行
に関する生化学的解析と食
品を用いた予防法の確立
食品製造過程にお
ける変 化のN M R 、
MRIによる解析
農 畜 水 産 物からの
有用成分の探索及
び素材化
乳化等の食品製造過
程及び食品成分の保
存過程に関する研究
発酵食品中の微生物特性機
能解析、食品微生物由来遺
伝子・タンパク質の機能解析
Food Science
進路
様々な角度から食品業界をリード
コスト・効率・販売優先から、命をはぐくむ安心・安全や機能性の「食」へと、現代社会は大きな転機を迎えています。
そのためには、原点である素材の農作物に戻り、食品
の新たな加工・貯蔵・流通技術の開発と、バイオテクノロジーなどの先端技術を生かし、
さまざまな角度から食品業界をリードできる即戦力が必要とされています。
食品の生産および
加工を担う
バイオの技術が
求められる
食品関連の各種研究機関における
より高度な専門的職業人を養成する
食品の分析と安全確保および
流通、情報に関わる
国や地域の食料政策をリードする
食品製造業
食 品 科 学 科
研究者
製薬企業
将来の道
大学院進学
国家・地方公務員
食品関連企業
中学校教諭(理科)
高等学校教諭(理科、農業)
中学校・高等学校の教諭
新商品の製品開発などを行う
食品等の品質管理などを行う
化粧品関連企業
分析・品質管理関連企業
from Faculty Members!
食品研究がもたらす価値は無限大
科学的知識を基に食の発展に貢献しよう
食品研究に関連する幅広い知識と専門性は、
化学や製薬などの分野でも役立ちます
小栁 喬
小椋 賢治
准教授
教授
食品科学科では、食品に関する基礎科学や製造加工、機能性、衛生な
ど実用的な側面も含めて、広範囲にわたる分野を学びます。たとえば新し
食品に関わる研究は、裾野が広いことが特徴です。たとえば、食品の成
分を分析するための新しい技術を開発すると、地域特産食品のブランド保
い商品を作るときに必要となる加工技術や食品に含まれる成分に関する規
格、もたらされる機能性、表示に関する規定、食中毒が発生した場合の原
因物質や微生物などについて、それぞれの基礎研究に基づいた知識を習
得することで、食品業界で必要とされる幅広い知識を身につけていきます。
護に役立ち、アレルギー発症のメカニズムを解明すると、アレルギー低減
化食品の開発につながります。また、増え続ける医療費を抑制するために
も食品の知識や研究が今後ますます重要になるでしょう。この学科での学
びは将来、食品業界はもちろん、製薬や化学の分野でも役に立ちます。
食中毒を起こす微生物や食品添加物などの評価や、食品関
食品の持つ最大の特性である栄養成分とその機能を学びま
食品機能系
す。食品成分全般の知識・技術、栄養学全般についての知
識を修得し、機能性食品の開発などの研究も行います。
本多 裕司 准教授
連法規、HACCPシステムなどの食品管理手法まで、食品の
安全・安心を実現するための方法やシステムを学びます。
榎本 俊樹 教授
吉城 由美子 准教授
(食品栄養学)
(食品機能科学)
(食品素材科学)
(食品分析学)
小西 康子 教授
中口 義次 准教授
研究テーマ
研究テーマ
研究テーマ
研究テーマ
研究テーマ
研究テーマ
研究テーマ
発酵伝統食品の化
学と機能性
疾 病 予 防に関する食 用
植物成分の機能解析とそ
の有効活用に関する研究
生活習慣病に対し
て有効な食品素材
に関する研究
様々な糖質関連酵素の機
能解析/澱粉に関する研
究/オリゴ糖の酵素合成
酵素の構造と機能および
有 効 利 用 、海 藻の機 能
性成分、残留農薬分析
世界規模での食中毒菌の遺伝学
的・疫学的解析、地域特産品の
細菌汚染と安全性に関する研究
免疫促進・抗アレルギー、骨代
謝や皮膚機能に関わる食品
成分の探索と作用機序解明
(食品化学)
松本 健司 准教授
食品安全系
(食品管理学)
西本 壮吾 准教授
(食品衛生学)
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