w 出演者プロフィール w - 松山バッハ合唱団 Bachchor Matsuyama

 今回はそれぞれに魅力溢れる合唱曲を持つ3つのカンタータを中心にお届けします。
「ロ短調ミサ」のCrucifixus(十字架につけられ)に転用された、斬新で圧倒的な表現
力を持つ12番、穏やかで格調の高いモテット風合唱の37番、「前奏曲とフーガ」のよう
な形態の75番と、変化に富んだ合唱をお楽しみいただけます。また、12番と75番の最終
コラールは共に、バッハが最も愛したコラールのひとつである「神の御業こそ善けれ」
が置かれており、そのコラールを枠組としてプログラムを構成いたしました。
以上に加え、情緒豊かで技巧的な器楽・声楽ソロの曲も多く、新進気鋭の若手演奏家
の真摯かつひたむきな演奏は、バッハ作品が「青春の音楽」であることを如実に示して
くれることでしょう。
また、12月4日は教会暦の新年である待降節に入っていますので、バッハのカンター
タの中から、ドイツ古来の待降節・クリスマスのためのコラールをご紹介いたします。
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藤井 冴 Fujii, Sae(ソプラノ)
愛媛県松山市出身。愛媛県立松山東高等学校卒業。東京藝術大学音楽学部卒業。同大学大学院音楽研究科修士課程声
楽(オペラ)専攻を、大学院アカンサス音楽賞を得て首席修了。2014年度「岩谷時子 Foundation for Youth」を受賞。
よんでん文化振興財団奨学生。「ドン・ジョヴァンニ」ツェルリーナ、「秘密の結婚」カロリーナ、「リゴレット」ジ
ルダ、「ウェルテル」ソフィー等を演じ、また「メサイア」や「第九」など多くのソリストも務めている。現在、同大
学院音楽研究科博士課程声楽(オペラ)専攻に在籍。
山下 裕賀 Yamashita, Hiroka(アルト)
京都府出身。京都教育大学附属高等学校卒業。東京藝術大学音楽学部声楽科卒業。学部卒業時に同声会賞を受賞する
と同時に、同声会主催新人演奏会に出演。第23回友愛ドイツ歌曲コンクール学生の部奨励賞受賞。第61回藝大オペラ定
期公演モーツァルト《フィガロの結婚》にてケルビーノ役を演じる。宗教曲では、ヘンデル《メサイア》、モーツァルト
《レクイエム》、ベートーヴェン《第九》等のアルトソリストを務める。声楽を、藤花優子、伊原直子、菅英三子の各
氏に師事。現在、同大学院音楽研究科修士課程オペラ専攻3年次に在籍中。
沼田 臣矢 Numata, Shinya(テノール)
岩手県出身。岩手大学教育学部芸術文化課程音楽コースを経て東京藝術大学音楽学部声楽科を卒業。同大学大学院古
楽科バロック声楽専攻に在学中。声楽を佐々木まり子、佐々木正利、川上洋司、野々下由香里の各氏に、指揮を田中良
和に師事。これまでにJ.S.バッハ《マタイ受難曲》《クリスマス・オラトリオ》《ミサ曲ト短調》《ミサ曲イ長調》や
教会カンタータ、G.F.ヘンデル《メサイア》などのソリストを務める。ノヌラマクタラ室内楽団代表。Vocal Consort
Tokyo、モーツァルト・アカデミー・東京、各メンバー。
松田 亜蘭 Matsuda, Aran(バス)
神奈川県出身。カナダのマニトバ大学音楽学部声楽科卒業。モントリオールのマギル大学大学院音楽部声楽科卒業。
声楽を山田雅利、Mel Braun、Robert MacLaren、Sanford Sylvan、佐々木正利、Stefano Algieri の各氏に師事。2009
年、ウィニペグ音楽祭にて声楽グレードA部門優勝、ローズ杯獲得。同年3月、ウィニペグ交響楽団とソロ出演。2010年
3月、ウィニペグにて「ヨハネ受難曲」のイエス役を務める。11月には同地のバロック・アンサンブル「カンゾナ」の
バッハ「マニフィカト」バス・ソロを務める。2012年7月にはウィーン郊外のバーデンにおけるSchubert Institut(ドイ
ツ歌曲夏期講習)において、ヘルムート・ドイチュ氏、エリー・アーメリンク氏らの公開レッスンを受講した。同年9月にはバッハ・コ
レギウム・ジャパンのヨーロッパツアーに参加した。オラトリオは他にもモーツァルト、フォーレ、デュリュフレ「レクイエム」、バッ
ハ・カンタータBWV4、21、36、37、39、93、194、235のバス/バリトン・ソロ。オペラにおいては「カプレーティ家とモンテッキ
家」カペッリオ役、「ヘンゼルとグレーテル」父親役、「フィガロの結婚」題名役などを務めた。盛岡バッハ・カンタータ・フェライ
ン会員。
橋本 眞行 Hashimoto, Masayuki(指揮)
中学時代吹奏楽コンクール四国大会優勝の経験を持つ(クラリネット/コンサートマスター)。高校から合唱にも参
加し、愛媛大学合唱団指揮者を経て東京バッハ合唱団入団後、大村恵美子氏指導のもと、また、小林道夫、ヘルムート・
リリング、若杉弘各氏の指揮のもとで研鑚を積む。更に1979年より東京スコラ・カントールムのメンバーとして黒岩英
臣氏の指揮のもとグレゴリオ聖歌から近代に至る宗教曲を勉強。1982年、1983年にはヘルムート・ヴィンシャーマン、
ヘルムート・リリング両氏よりカンタータについて指導を受ける。その後もハインツ・ドレンゲマン、ペーター・ノイ
マン、ハンス・M・ボイァーレ氏らのバッハやモーツァルト作品による日本公演への参加や9回に及ぶヨーロッパ演奏旅行(松山バッ
ハ合唱団/東京バッハ合唱団/京都・大阪ゲヴァントハウス合唱団メンバーとして参加)を通じて研鑚を積む。テノール歌手であるが、
1978年松山バッハ合唱団結成以来指揮者を務める。2003年から2009年7月まで東京バッハ合唱団副指揮者を務める。伸びやかで自然
な響き作りと躍動感のある音楽作りに定評があり、2009年9月よりバッハカンターテンコア(東京)の指揮者にも就任。日本ドイツリー
ト協会会員。