参考資料 387 参考資料 (1)日本貿易保険(NEXI)の2012年度の業務運営状況 1. 貿易保険事業の収支状況 3,000 2,000 1,000 0 ( -1,000 ) 億 -2,000 円 借入金残高0円 -3,000 -4,000 -5,000 支払保険金ピーク 3,419億円 借入金残高ピーク 6,886億円 -6,000 -7,000 82 83 84 85 86 87 88 89 90 91 92 93 94 95 96 97 98 99 00 01 02 03 04 05 06 07 08 09 10 11 12 保険料収入 回収金等収入 支払保険金 借入金 388 貿易保険セミナー2013 参考資料 (1)日本貿易保険(NEXI)の2012年度の業務運営状況 2. 保険引受実績の状況 (兆円) 16.0 14.0 12.0 9.7 10.0 0.3 1.0 8.2 8.0 1.6 6.0 4.7 0.2 0.2 0.7 3.8 3.7 2.7 8.5 0.5 0.3 0.2 3.5 4.0 2.0 8.5 3.4 0.4 8.3 0.5 1.4 0.1 3.8 2.7 3.3 3.4 0.0 2008年度 2009年度 2010年度 貿易一般保険(1年以内) 貿易一般保険(1年超) 海外事業資金貸付保険 海外投資保険 2011年度 2012年度 貿易代金貸付保険 その他 389 貿易保険セミナー2013 参考資料 (1)日本貿易保険(NEXI)の2012年度の業務運営状況 3. 保険料収入の状況 (億円) 500 380 400 27 300 389 29 138 210 362 359 27 33 140 107 25 72 369 38 156 14 200 44 15 100 197 129 164 142 127 2010年度 2011年度 2012年度 0 2008年度 貿易一般 2009年度 貿易代金貸付保険 海外事業資金貸付保険 海外投資保険 その他 (請求書発行ベース) 貿易保険セミナー2013 390 参考資料 (1)日本貿易保険(NEXI)の2012年度の業務運営状況 4. 保険金支払の状況 (億円) 200 172 105 100 169 86 33 83 13 40 43 72 70 46 4 39 3 0 2008年度 2009年度 2010年度 非常事故 2011年度 2012年度 信用事故 391 貿易保険セミナー2013 参考資料 (1)日本貿易保険(NEXI)の2012年度の業務運営状況 5. 保険金回収の状況 (億円) 450 419 400 350 300 240 250 205 404 200 177 156 150 235 174 100 143 173 50 15 31 13 4 5 2008年度 2009年度 2010年度 2011年度 2012年度 0 非常事故 貿易保険セミナー2013 信用事故 392 参考資料 (1)日本貿易保険(NEXI)の2012年度の業務運営状況 6. 責任残高 (兆円) 16.0 14.0 12.1 12.0 0.8 1.2 0.5 10.0 11.9 11.4 0.8 2.0 0.5 8.0 6.0 6.9 5.9 12.2 12.8 1.1 0.8 0.9 2.2 2.1 2.2 0.6 0.8 1.0 5.6 5.8 5.0 4.0 2.0 2.4 2.0 2.6 2.3 2008年度 2009年度 2010年度 2011年度 3.1 0.0 貿易一般保険(1年以内) 貿易一般保険(1年超) 貿易代金貸付保険 海外事業資金貸付保険 海外投資保険 その他 2012年度 393 貿易保険セミナー2013 394 貿易保険セミナー2013 参考資料 (2)最近のNEXIの取組 1. 海外販売拠点を通じた取引に伴うリスクに 対するてん補 (2010年7月引受開始) 本邦企業が海外子会社等へ貨物の輸出等を行い、その後販売拠点がその貨物を海外バイ ヤーに販売するような取引について、リスクをてん補します。 【スキーム図】 395 貿易保険セミナー2013 参考資料 (2)最近のNEXIの取組 2. 短期型再保険ネットワークの拡充 2004年以降、我が国企業の進出が多いアジアなど7カ国の海外ECA(輸出保険機関)と再保険 協定を締結。 ECAからNEXIが再保険を引き受けることにより、間接的に日系企業が抱えるリスクをカバー。 再保険協定締結状況 短期型再保険 再保険契約に基づく引受 海外のECA 貿易保険 日系子会社 2004年 シンガポール ECICS 2006年 マレーシア MEXIM 2009年 インドネシア ASEI 2009年 タイ THAI EXIMBANK 2010年 台湾 TEBC 2012年 香港 HKECIC 2012年 カナダ EDC バイヤー 輸出等 396 貿易保険セミナー2013 参考資料 (2)最近のNEXIの取組 3. 海外フロンティングの推進 2010年以降、日系大手損保会社3社(三井住友海上、損保ジャパン及び東京海上)との協働に より、海外でNEXIの貿易一般保険を販売。 世界で最も標準的な取引信用保険商品と類似した『海外フロンティング専用保険(新商品)』を開 発し、本年5月1日よりタイ、シンガポール、香港の3カ国で販売開始。 新商品の3つのポイント 保険金支払限度額を 1年間原則維持 割安で分かりやすい 保険設計 簡素な申込み手続き 新商品のスキーム 日本 お客様の 親会社 外国 お客様 出資 貿易保険 の付保 (再保険) バイヤー 日系海外子会社 日系現地 損保会社 貿易保険 の付保 バイヤー 第三国 貿易保険セミナー2013 397 参考資料 (2)最近のNEXIの取組 4. 欧州系民間取引信用保険会社との再保険 本年2月、独ユーラー・ヘルメス社(民間部門)と包括的な再保険協定を締結。欧州系民間取引 信用保険会社との初めての再保険協定。 本年3月、仏コファス社(民間部門)とMOUを締結し、両者は早期に包括的な再保険協定の締結 を行うことを合意。 今後とも、日系企業のお客様の具体的ニーズを踏まえて、再保険協定の締結先を拡大していく。 再保険協定締結の背景 ・欧州危機の発生等により、民間市場でのリスクへの対応余力が低下。 →多くの日系企業が欧州系民間取引信用保険会社を利用しているが、必要かつ十分な与信枠を 確保できない事態が発生し、NEXIによる再保険を通じた支援を求めるニーズが増大。 欧州系民間再保険のスキーム 日本 お客様の 親会社 外国 お客様 出資 貿易保険 の付保 (再保険) バイヤー 日系海外子会社 欧州系民間 取引信用会社 貿易保険 の付保 バイヤー 第三国 貿易保険セミナー2013 398 参考資料 (2)最近のNEXIの取組 5. 中小・中堅企業の海外事業展開支援 (1)「中小企業支援・地銀等連携チーム」を発足 ・ 中小企業支援の専門部署を設置(2012年7月)し、 ネットワークを通じた支援を強力に展開 (2)「中小企業海外事業支援ネットワーク」を構築 ・ ネットワークの提携地方銀行等は計29行となり、 全国を概ねカバー(2013年1月) <2012年度実績> ○ ネットワークによる顧客セミナー開催26回(参加者計1,453名) ○ 中小企業輸出代金保険の利用435件(前年度比+52.6%) 399 貿易保険セミナー2013 参考資料 (2)最近のNEXIの取組 6. インフラ海外展開支援 20通貨 米ドル(USD) インフラ海外支援に関して、下記の機能強化を2011年4月より実施 ユーロ(EUR) 英ポンド(GBP) 現地通貨為替リスクへの対応強化 「外貨建て特約」の取り扱い通貨を拡充(2通貨→20通貨)、現地 通貨建てファイナンスにおける為替変動リスクへの対応を強化 カナダドル(CAD) 豪ドル(AUD) ニュージーランドドル(NZD) シンガポールドル(SGD) 中国人民元(CNY) 韓国ウォン(KRW) 国際協力銀行(JBIC)との協調融資に対する付保率の引上げ JBICとの協調融資案件に関し、付保率を最大100%(非常・信用) に引き上げる措置を恒久的に実施 また、従前より、案件形成の初期段階から関与、本邦企業によ る海外展開を支援 <例> - 政策対話、政府間協定交渉の支援 - トップセールス支援(興味表明レター(LOI)発出等) - NEXI等による案件形成支援(タームシート交渉等) 香港ドル(HKD) 台湾ドル (TWD) タイバーツ(THB) インドネシアルピア(IDR) ベトナムドン(VND) フィリピンペソ(PHP) マレーシアリンギット (MYR) インドルピー(INR) バーレーンディナール(BHD) ブラジルレアル(BRL) ロシアルーブル(RUB) 400 貿易保険セミナー2013 参考資料 商品特性比較 (2013/4/1~) 保険商品 商品名 包括/ 個別 貿易一般保険 個別保険 個別 貿易一般保険 包括保険 <鋼材> 包括 貿易一般保険 貿易一般保険 包括保険 <機械設備・船 舶・鉄道車両> 貿易一般保険 包括保険 企業総合保険 貿易一般保険 包括保険 (技術提供契約 等) 包括 利用者企業形態 輸出等契約の当事 者(企業規模に係ら ず利用可) 輸出等契約の当事 者(企業規模に係ら ず利用可) 輸出等契約の当事 者(企業規模に係ら ず利用可) 利用条件 なし 対象となる契約形態 輸出契約 仲介貿易契約 技術提供契約 契約 金額 - - - 2年未満 輸出組合員であること 輸出契約 - (スソ切りな し) - - 2年未満 輸出組合員であること 輸出契約 仲介貿易契約((組合対象 特約で合意 貨物を含む組込仲介のみ) した (貨物を自社の海外工場 一定金額以 から出荷する 100%仲介貿 上の契約 易契約は特約オプション) - - 2年未満 年間3億円以上の付保対象 輸出契約 特約で合意 輸出等契約の当事 取引がある企業に限る。 仲介貿易契約 した 包括 者(企業規模に係ら 取引国/取引先が複数あり、 (100%仲介貿易契約は特 一定金額以 1社の中で取引リスクの分散 ず利用可) 約オプション) 上の契約 が図れる場合に限る。 特約で合意 技術提供契約の当 した 包括 事者(企業規模に係 なし 技術提供契約 一定金額以 らず利用可) 上の契約 限度額設定型 貿易保険 個別 輸出等契約の当事 者(企業規模に係ら ず利用可) なし 輸出契約 仲介貿易契約 中小企業 輸出代金保険 ・中小企業者 (中小企業法第2条1 個別 項該当の企業) ・中堅企業(資本金10 億円未満) なし 輸出契約 契約金額 (仲介品、役務を含む契 5千万円以 約は、対象外) 下の契約 輸出手形保険 個別 荷為替手形買取銀 行 なし 輸出契約 (本邦輸出品に係る荷為 替手形に限る) 包括 年間3億円以上の付保対象 輸出等契約の当事 取引がある企業に限る。 輸出契約 者(企業規模に係ら 取引国/取引先が複数あり、 仲介貿易契約 ず利用可) 1社の中で取引リスクの分散 が図れる場合に限る。 簡易通知型 包括保険 貿易保険セミナー2013 契約条件 契約~決済 決済方法の 船積~決済期 期日 限定 日までの期間 の期間 - カバー範囲 船積前 船積後 ○ ○ 特徴 リスクのある案件を選択して付保可 ○ ○ 輸出組合とNEXIが包括保険特約を締結する。 非常危険 非常危険 保険料は、個別保険の1/4~1/5 のみ のみ 特約対象契約は、すべて付保する義務がある。 ○ ○ 輸出組合とNEXIが包括保険特約を締結する。 保険料は、個別保険の1/4~1/5 特約対象契約は、すべて付保する義務がある。 - - 2年未満 ○ ○ 利用企業とNEXIが包括保険特約を締結する。 バイヤー毎に支払限度額を設定。 保険金支払い状況に応じた、無事故割引・事故割増制度あ り。 特約対象契約は、すべて付保する義務がある。 - - 2年未満 ○ ○ 役務取引に対する包括保険。 利用企業とNEXIが包括保険特約を締結する。 特約対象契約は、すべて付保する義務がある。 ○ ○ 毎月の成約残(未船積残)および売掛金残高の予想ピーク 額を、保険金支払限度額(受取保険金上限額)に設定。 1年間の取引すべてが引受対象。 リテンショ ンを含む 1年以内 6カ月以内 契約は対 象外 - - 180日以内 × ○ 中小・中堅企業向けの、輸出取引を対象とした保険。 - D/P、D/A、 L/C - (銀行買取 日から) 720日以内 × ○ 銀行が本邦企業から、輸出貨物に係る荷為替手形を 買い取った場合の手形不払いリスクをカバー - リテンショ ンを含む 1年以内 契約は対 象外 1年以内 △ オプション ○ 比較的短期間に決済の終わる商品取引向けの包括保険。 バイヤー毎に保険金支払限度額を設定・利用企業とNEXIが 包括保険契約を締結し、毎月末の船積金額を通知すること により通知された取引の保険が有効となる(保険関係成立)。 401 参考資料 手続き方法の比較 保険商品 保険申込単位 商品名 包括/個別 (2013/4/1 ~) 保険申込時の 確証提出要否 Web申込み (保険金請求時は全保 険種必要) 申込期限 輸出契約等締結(発効)日から1ヶ 月以内、且つ、船積予定日の前日 まで (技術提供契約は、役務提供開始 の前日まで) 備 考 1契約毎に、申込書、OCRシート 輸出契約等を証する書類を添付し NEXIに持参 または 郵送申込み 貿易一般保険 貿易一般保険 個別保険 個別 輸出等契約単位 要 未対応 貿易一般保険 包括保険 <鋼材> 包括 輸出契約単位 不要 - ※ 輸出組合宛申込み - ※ 輸出組合宛申込み 特定2年 未満案件 不要 貿易一般保険 包括保険 <機械設備・船舶・鉄道 車両> 包括 貿易一般保険 包括保険 企業総合保険 包括 輸出等契約単位 不要 ○ 1契約毎に、申込みデータ作成し、 アップロード または 送信 貿易一般保険包括保険 (技術提供契約等) 包括 技術提供契約単位 要 未対応 1契約毎に、申込書、OCRシート 輸出契約等を証する書類を添付し NEXIに持参 または 郵送申込み 中小企業輸出代金保険 個別 輸出契約単位 不要 未対応 輸出契約締結日以降 船積予定日の30日前から 船積予定日まで 1契約毎に、申込書をNEXIに持参 または 郵送申込み 輸出手形保険 個別 荷為替手形単位 不要 未対応 銀行買取日から5営業日以内 手形買取通知(様式またはFDD)を 持参 または 郵送 輸出等契約単位 一般案件 輸出契約等締結日の翌月末まで 要 限度額設定型貿易保険 個別 バイヤー単位 不要 - 申込書の発行日の翌日から起算し て2週間以内 ((毎月)月末締めで翌月1日保険 契約締結まで) 簡易通知型包括保険 包括 毎月末船積金額単 位 不要 ○ 船積月の翌月末まで 貿易保険セミナー2013 月末までに保険契約し、 翌月から1年間の契約すべてが 対象となる。 (個々の案件通知不要) 所定フォームによるデータアップロード 402 参考資料 保険料の目安 輸出契約額 : ¥ 10,000,000 支払条件 : 60days after B/L date(船積前期間30日、船積後期間60日) 国 保険種類 バイヤー 格付 アメリカ 中 国 タ イ (Aカテゴリー) (Cカテゴリー) (Dカテゴリー) 保険料計算 EA格 輸出契約ごと 中小企業輸出代金保険 ¥63,400 (0.634%) ¥82,400 (0.824%) ¥92,300 (0.923%) ¥50,255 (0.503%) ¥87,020 (0.870%) ¥103,740 (1.037%) ¥38,100 (0.381%) ¥73,200 (0.732%) ¥88,500 (0.885%) EF格 EA格 荷為替手形ごと 輸出手形保険(D/A) EF格 個別保険 EA格 輸出等契約ごと ¥96,100 (0.961%) ¥129,300 (1.293%) ¥144,600 (1.446%) 支払保険料 (1年分) ¥315,360 (1.168%) ¥584,010 (2.163%) ¥722,520 (2.676%) 支払限度額ごと (1年分一括払い) 1契約当たり ¥26,280 (0.263%) ¥48,668 (0.487%) ¥60,210 (0.602%) (最低保険料: 3,000円) 支払保険料 (1年分) ¥839,700 (3.110%) ¥1,108,620 (4.106%) ¥1,247,130 (4.619%) 1契約当たり ¥69,975 (0.699%) ¥92,385 (0.924%) ¥103,927 (1.039%) 左記は毎月10百万円を受注する契約で、 支払限度額を27百万円に設定した場合の 支払保険料と、これを1契約あたり(1/12) に置き直した場合の保険料。 EA格 ¥9,400 (0.094%) ¥18,400 (0.184%) ¥22,300 (0.223%) EF格 ¥12,800 (0.128%) ¥21,800 (0.218%) ¥25,700 (0.257%) EA格 ¥8,900 (0.089%) ¥15,900 (0.159%) ¥19,500 (0.195%) EF格 ¥12,700 (0.127%) ¥19,700 (0.197%) ¥23,300 (0.233%) EF格 EA格 限度額設定型貿易保険 EF格 包括保険 企業総合保険 (船後危険のみてん補の場合) (最低保険料: 3,000円) 左記は、船積前付保率 Maxの場合 (非常 95%・信用 80%) 貿易一般保険(個別) 簡易通知型包括保険 (最低保険料: 3,000円) (最低保険料: 10,000円) 輸出等契約ごと 毎月のInvoice金額合計ごと (注1) 貿易一般保険(個別)の付保率; 船前非常95%, 船前信用80%, 船後非常97.5%, 船後信用90% (注2) 輸出手形保険(D/A)の信用危険保険料0.388% (注3)限度額設定型貿易保険:保険金支払限度額¥27,000,000、月間取引額¥10,000,000と仮定 貿易保険セミナー2013 (2013.4.1時点) 403 参考資料 輸出等契約書の要件(貿易保険を引き受けられる最低限の合意項目) 【メールのみ不可。輸出者、相手方等、両者のサイン(=両者合意が確認出来ること)が必要です。】 ① 輸出者等の名称及び住所 ② 相手方の名称及び住所 ③ 相手方と代金支払人が異なる場合は、当該支払人の名称及び住所 (契約書において支払人の意思確認が可能であること) ④ 輸出契約締結日 ⑤ 最終仕向国 例 China 契約書の日付とサイン日のいずれか遅い日を合意日と看做すのが一般的。 NEXIの貿易保険には申込みの期限があり、保険の種類によっては輸出契約締結日を起 算として「○日以内」との期限を設けているものがある。 契約日のない契約書は不可。 ⑥ 契約金額及び建値条件 ⑦ 貨物の名称、型または銘柄及び数量 ⑧ 船積時期 例 January to March,2011 ⑨ 代金の決済時期及び決済方法 例 D/A 30 days after B/L date ⑩ その他特に必要とされる事項 “何(貨物・貨物の仕様)”を、”いくら(契約金額)”で、”どれだけ(数量)” 、 契約する のかを書面で合意することは、取引の大前提事項。 貨物が発注品と違う!とクレームされた場合のよりどころとなる。 貿易保険上、保険責任期間設定に必要。 納期認識の違いが不払いの原因になることがある。 書面で合 意しておくことにより、トラブルを回避出来る。 貿易保険上。船積後の保険責任期間設定に必要。 期日が算 定出来ない契約は、保険事故となる”不払い”の期日が決まら ない。 また、一般的に、支払期日を明確にしておかないと、相 手側は自分に有利な期日で解釈する。 取引に必要な承認や許認可取得、トラブル発生時の仲裁条項、不可抗 力な事態が発生した場合の取極め、当該取引独特の確認事項など。 ※ 輸出契約書締結に関しご不明点があれば、お近くのJETROにご相談下さい。 貿易保険セミナー2013 404 参考資料 契約の分類について(みなし契約) (例示) (イ) 輸出契約とみなす場合 輸出貨物代金 仲介貨物代金 技術等提供の対価 (本邦貨物)40% (仲介貨物)30% (役務) 30% 技術等提供の対価 ≦ 輸出貨物代金 ≧ 仲介貨物代金 (ロ) 仲介貿易契約とみなす場合 仲介貨物代金 技術等提供の対価 輸出貨物代金 40% 30% 30% 輸出貨物代金 < 仲介貨物代金 > 技術等提供対価 (ハ) 技術提供契約とみなす場合 技術等提供の対価 仲介貨物代金 輸出貨物代金 40% 30% 30% 輸出貨物代金 < 技術等提供の対価 ≧ 仲介貨物代金 〔注〕技術等提供の対価とは本邦役務・仲介役務・現地役務の対価の合計をいう。 貿易保険法第2条で定義される契約の他、第26条の規定によるみなし輸出契約、みなし仲介貿 易契約及びみなし技術提供契約の分類方法 (現地調達貨物代金を除いた輸出代金、仲介貨物 代金、技術等提供の対価の比率による) * 法律第2条定義の契約は100%本邦品、100%仲介品、技術提供のみの契約 405 貿易保険セミナー2013 参考資料 ユーザンス・起算点について 貿易保険における「2年未満」「2年以上」の区分は保険期間ではなくユーザンスを基準としている ユーザンス:起算点から契約上の決済日までの期間 起算点:決済又は償還の始まる時点または据置期間の開始日 具体的には、起算点は下記の通り運用する。 ① 単体貨物:一個体毎に機能を有するもの ・E/S(各船積時)起算又はM/S(中間船積時)起算 ② 複合貨物:2種類以上の貨物の組合せにより機能するものであって、据付指導等の責任を有さないもの ・E/S、M/S又はLM/S(主要貨物船積時又は契約金額の95%を超えて船積された時)起算 ③ 複合貨物:2種類以上の貨物の組合せにより機能するものであって、据付指導等の責任を有するもの ・P/A(仮引渡時)起算又はC/O(検収テスト終了時)起算 (備 考) 1. E/S :Each Shipment (各船積時) 2. M/S :Middle Shipment (中間船積時) 3. LM/S :Last Major Shipment (主要貨物船積時又は契約金額の95%を超えて船積された時) 4. P/A :Provisional Acceptance (仮引渡時) 5. C/O :Commissioning (検収テスト終了時) 406 貿易保険セミナー2013 参考資料 バイヤー格付ごとの保険種別引受基準 (支払保証がなく、ユーザンスが2年未満のもの) 保険区分 てん補危険 GS G GA GE EE ○ ○ ○ ○ キャンセル ○ ○ ○ 破産等 ○ ○ 破産等 ○ 債務不履行 格付 信用危険 個別保険 輸出・ 技術・ 仲介 非常危険 船積前 船積後 与信管理区分 グループ EA EF EC ○ ○ ○ × × × × ○ ○ ○ ○ ○ ○ △ △ ○ ○ ○ △ △ ○ ○ ○ ○ ○ 信用危険 船積前 船積後 信用危険 企業総合 船積後 信用危険 船積後 輸出手形保険 前払輸入保険 中小企業輸出代金保険 × × × × × ○ ○ × × × × △ △ × × × × × △ △ × × × × × ○ ○ ○ ○ ○ × ○ ○ ○ ○ ○ ○ ○ ○ ○ × × ○ × × × × × × × × × 破産等 ○ ○ ○ ○ ○ ○ ○ ○ × × × × 破産等 ○ ○ ○ ○ ○ △ △ × × × × × 債務不履行 ○ ○ ○ ○ ○ △ △ × × × × × ○ ○ ○ ○ ○ ○ ○ ○ ○ ○ × × キャンセル ○ ○ ○ × × × × × × × × × 破産等 ○ ○ ○ ○ ○ ○ ○ ○ × × × × 破産等 ○ ○ ○ ○ ○ ○ ○ × × × × × 債務不履行 ○ ○ ○ ○ ○ ○ ○ × × × × × G又はSAに格付された銀行の場合のみ○ ○ ○ ○ ○ ○ ○ ○ × × × × × ○ ○ ○ ○ ○ ○ ○ ○ ○ ○ × × キャンセル ○ ○ ○ × × × × × × × × × 破産等 ○ ○ ○ ○ ○ ○ ○ ○ × × × × 破産等 ○ ○ ○ ○ ○ ○ ○ ×(*1) × × × × 債務不履行 ○ ○ ○ ○ ○ ○ ○ ×(*1) × × × × ○ ○ ○ △ △ △ △ × × × × × ○ ○ ○ ○ ○ ○ ○ ○ ○(*2) × × × □ □ □ □ □ × × × × × × × ○ ○ ○ △ △ △ △ × × × × × 非常危険 信用危険 非常危険 信用危険 非常危険 信用危険 △:当該バイヤーごとに設定されている個別保証枠の範囲内でお引き受け可。事前又は保険お申し込み時に個別保証枠残高の確認が 必要となります。 貿易保険セミナー2013 ○ × ○ ○:お引き受け可。 □:契約につき引受限度があるもの。 ×:引受不可(謝絶)。 ○ × ○ 非常危険 信用危険 船積前 ○ ○ 非常危険 簡易通知型包括保険 B ○ 貿易代金貸付保険(2年未満) (個別・包括) 限度額設定型貿易保険 R キャンセル 非常危険 船積前 未 登 録 P 信用危険に対するてん補は行わない 非常危険 信用危険 消費財 設備財・ 技術提供 包括保険 貿易一般保険・ 貿易代金貸付保険 非常危険 事故管理区分 E EM (注)バイヤーが被保険者と、本支店関係、特定の資本関係、特定の人的関係にある場合などには、 信用危険は不てん補。 (*1)保険年度中にG格・EE格・EA格・EM格・EF格から直接EC格へと変更になった場合、 当該保険年度中に限りお引受け可。 (*2) PTバイヤーについては不てん補。 407 408 貿易保険セミナー2013 参考資料 国・地域カテゴリー表(1/2) 国・地域のリスク・カテゴリーは、OECDカントリーリスク専門家会合(NEXIもメンバーとして参加)において、国毎の債務支払い状況、経済・金 融情勢等の情報に基づき議論を行い、それぞれの評価が決定されます。NEXIではこのOECDの評価を基に、国・地域のカテゴリーを決めて おります。(各国・地域のカテゴリーにつきましては下表をご覧下さい。なお、最新版のカテゴリーにつきましてはNEXIのHPをご覧下さい。) 貿易保険 国・地域カテゴリー表 2013年4月15日現在 A 112シンガポール 192日本 202ノルウェー 203スウェーデン 204デンマーク 205英国 *6 207オランダ 208ベルギー 209ルクセンブルク 210フランス *3 213ドイツ 215スイス 219ジブラルタル 220イタリア 222フィンランド 225オーストリア 242スロベニア 280リヒテンシュタイン 302カナダ 304アメリカ合衆国 314バミューダ島(英) 328ケイマン諸島(英) 332英領バージン諸島 414フォークランド(マルビナス)諸島 601オーストラリア *5 606ニュージーランド *4 246スロバキア 281バチカン 282サンマリノ 301グリーンランド(デンマーク) 380アルバ(蘭) 618ニューカレドニア(仏) 327仏領西インド諸島 409チリ 555ボツワナ 619仏領ポリネシア 620グアム(米) 683ミッドウェー諸島(米) 685ウェーク島(米) 689ジョンストン島(米) 384セント・マーチン 407ペルー 410ブラジル 412ウルグアイ 501モロッコ 503アルジェリア 547モーリシャス 550ナミビア 551南アフリカ共和国 627北マリアナ諸島(米) 309エルサルバドル 401コロンビア 504チュニジア 607クック諸島 B 103大韓民国 106台湾 108香港 129マカオ 211モナコ 212アンドラ 218スペイン *1 105中華人民共和国 113マレーシア 116ブルネイ 137サウジアラビア 138クウェート 141オマーン 147アラブ首長国連邦 206アイルランド 217ポルトガル *2 221マルタ 235エストニア 245チェコ C 223ポーランド 320トリニダード・トバゴ 325米領バージン諸島 326蘭領アンティル(キュラソー島及びセント・マーチン島) D 111タイ 118インドネシア 123インド 140カタール 143イスラエル 224ロシア 237リトアニア 305メキシコ 311コスタリカ 312パナマ 315バハマ 317タークス・カイコス諸島(英) 319バルバドス 324プエルトリコ(米) 334モンセラット(英) 337アンギラ(英) E 117フィリピン 135バーレーン 201アイスランド 貿易保険セミナー2013 227ハンガリー 231ルーマニア 232ブルガリア 234トルコ 236ラトビア 409 参考資料 国・地域カテゴリー表(2/2) 107モンゴル 110ベトナム 144ヨルダン 150アゼルバイジャン 153カザフスタン 230ギリシャ 233キプロス 241クロアチア 244マケドニア 303サンピエール島・ミクロン島(仏) 306グアテマラ F 323ドミニカ共和国 506エジプト 524ナイジェリア 531ガボン 535アンゴラ 552レソト 602パプアニューギニア 609ニウェ島(ニュージーランド) 614トンガ 628パラオ 532コンゴ共和国 537セントヘレナ島(英) 541ケニア 542ウガンダ 543タンザニア 544セーシェル 545モザンビーク 554ザンビア 556スワジランド 610サモア独立国 615キリバス 616ピトケアン諸島(英) 621米領サモア 686ワリス・フテュナ諸島(仏) 520マリ 521ブルキナファソ 525ニジェール 526ルワンダ 528チャド 529中央アフリカ共和国 530赤道ギニア 533コンゴ民主共和国 534ブルンジ 536サントメ・プリンシペ 538エチオピア 539ジブチ 540ソマリア 546マダガスカル 549ジンバブエ 553マラウイ 558コモロ 559エリトリア 560南スーダン共和国 611バヌアツ 612フィジー 613ソロモン諸島 617ナウル 624ツバル 625マーシャル諸島 626ミクロネシア 336セントビンセント・グレナディーン諸島 517ガーナ 403ガイアナ 404スリナム 411パラグアイ G 120カンボジア 125スリランカ 127バングラデシュ 132ブータン 151アルメニア 152ウズベキスタン 156トルクメニスタン 157グルジア 228セルビア 229アルバニア 247モンテネグロ 307ホンジュラス 308ベリーズ 329グレナダ 330セントルシア 331アンティグア・バーブーダ 104北朝鮮 121ラオス 122ミャンマー 124パキスタン 126モルディブ 128東ティモール 130アフガニスタン 131ネパール 133イラン 134イラク 145シリア 146レバノン 149イエメン H 406エクアドル 413アルゼンチン 158西岸・ガザ(パレスチナ自治区) 505リビア 238ウクライナ 507スーダン 239ベラルーシ 508西サハラ 240モルドバ 509モーリタニア 243ボスニア・ヘルツェゴビナ 511ガンビア 248コソボ共和国 512ギニアビサウ 310ニカラグア 513ギニア 316ジャマイカ 514シエラレオネ 321キューバ 515リベリア 322ハイチ 516コートジボワール 402ベネズエラ 518トーゴ 154キルギス 155タジキスタン 333ドミニカ 335セントクリストファー・ネービス 408ボリビア 510セネガル 519ベナン 522カーボベルデ 527カメルーン (*1:502セウタ及びメリリャ(西)、523カナリア諸島(西)も同カテゴリー、*2:216アゾレス諸島(葡)、580マディラ諸島(葡)も同カテゴリー、*3:405仏領ギアナ、548レユニオン(仏)も同カテゴリー 、 *4:608トケラウ諸島(ニュージーランド)、682ケルマディック諸島(ニュージーランド)も同カテゴリー、*5:680ノーフォーク島(豪)、687クリスマス島(豪)、688ココス諸島(豪)も同カテゴリー、 *6:270チャネル諸島(ジャージー島)(英)も同カテゴリー) ・引受停止国を含む ・なお、保険種によって引受方針に違いがありますので、具体的には各保険種毎の引受基準を御参照頂くか、窓口に御相談下さい。 貿易保険セミナー2013 410 参考資料 引受方針 引受可能か停止か等の基本的な営業姿勢である「引受態度」及び包括保険において自 動的に引受を行うこととなる条件である「引受条件」を併せて「引受方針」という 「引受態度」は、原則、国カテゴリーに基づいて設定。原則OECDの評価結果により見直し 「引受態度」は、支払人の所在する国、支払に保証が付く場合は、保証人が所在する国を基準 引受態度 2年未満「◎」、2年以上「○」(引受国) L/G原則(2年以上)、再保険成立方針、国際ルール等を満たす場合は引受可。その他は「基準 外案件」で個別審査。 2年未満「○」(条件付引受国) 再保険成立方針、国際ルール等に加え、引受条件を全て満たす場合及び政府開発援助契約等 及び全額前払金による契約は引受可。その他の案件は「基準外案件」として個別審査。 2年未満「▲」(条件付停止国。「特定制限国」) 外貨事情悪化又は延滞発生国、外貨規制等の可能性のある国。船積不能リスクは引受可能で あるが、当該国に居住する支払人等から外貨送金される輸出契約等の代金回収不能リスクの 引受ができない国。第三国一流銀行の発行・確認するL/C決済案件、政府開発援助等案件、代 金の全額が前払金による案件については、引受可 2年以上「△」(ケースバイケース国) カントリーリスク、経済発展への貢献等を個別に審査。 「×」引受停止国 戦争・内乱、リスケ要請国、ペナルティー(延滞常態国など) 411 貿易保険セミナー2013 参考資料 引受条件 国カテゴリーにより、原則、次の引受条件が付される。輸出手形保険では「承認基準」という。条 件を全て満たしている場合、包括保険では自動的に引き受ける「基準内案件」と呼ばれる。 案件枠(2年未満案件に限る) 国カテF以下 原契約の契約金額が案件枠の金額(Hカテ5億円、F、Gカテ10億円)以下。 (注)輸出手形保険は貿易一般保険の10分の1を原則。 ユーザンス制限(2年未満案件に限る) 国カテF以下 ユーザンス(起算点から最終決済期限又は最終償還期限までの期間)が、表示されている期間 まで(通常12月) L/C条件(2年未満案件に限る) 国カテH 「有り」の国は、決済手段がL/C。L/C決済の他前受金の支払条件も引受可。(注)包括はL/C等 の金額の範囲内、個別は全額L/C等決済が必要。 その他条件 例えば、内乱等免責、キャンセル免責等 ※国ごとの引受態度・引受条件はNEXIのHPをご参照ください 412 貿易保険セミナー2013 国別引受方針の例 参考資料 413 貿易保険セミナー2013 414 貿易保険セミナー2013 詳細は、NEXIホームページ「貿易保険用語集」をご参照下さい。 参考資料 ECA 輸出信用機関を表す用語、Export Credit Agencyの略称。日本のECAは、NEXIとJBIC(国際協力銀行)。 一般案件(=「証券型」案件) 『貿易一般保険包括保険(設備財)』の申込み手続きのうち、保険の申込手続において輸出契約等を証する書類の写し等を添付することが必要とされる 輸出契約等。 OECD輸出信用アレンジメント(=OECD輸出信用ガイドライン) 「OECD輸出信用アレンジメント」とは、OECDに加盟している国の「ECA」間の、輸出信用の秩序ある供与のため包括的な取り決めのこと。 海外商社名簿、海外商社登録(=バイヤー登録) 「海外商社名簿」とは、NEXIがバイヤー等を国別に管理するための名簿。貿易保険を利用する輸出者等は、まず、輸出契約等の相手方〔信用状(L/C) 発行・確認銀行も含む〕などが、「海外商社名簿」に掲載されていることを確認し、未登録の場合は、信用調査報告書などを取得して「海外商社登録」手 続きを行う。 外貨建対応 US$建又はEUR建ての貸付契約等の場合に、保険事故発生時点(決済・償還期限)の邦貨換算率又は上限邦貨換算率(契約締結日のレートの2倍)の いずれか低い換算率を用いて保険金の計算を行う、オプション特約の一つ。 回収義務 保険金請求後も、輸出契約等に基づき金銭の回収に努める義務。義務履行により回収した回収金は、NEXIに納付する。 回収金 保険金の支払請求後に相手方等より回収した金額のこと。元本、金利の他、『延滞金利』も含まれる。 確認対価 建設工事などの出来高のうち、受注者と発注者の間で確認された対価をいう。 危険発生通知 輸出契約等の相手方の債務の履行遅滞が発生した場合に、決済期限又は償還期限から1ヵ月以内(貿易一般保険・限度額設定型貿易保険では、当分 の間は45日以内)にNEXIに通知する通知のこと。 起算点 輸出契約等の決済、貸付契約の償還期間の始まる時点又は据置期間の開始日のこと。 NEXIは、「OECD輸出信用アレンジメント」で定義されている「起 算点」のほか、独自に、各船積時点(E/S)、複合貨物などで据付指導等の責任の有するものはP/A(仮引渡時)又はC/O(検収テスト終了時)など起算点 の運用を決めている。 基準外案件 国別の「引受方針」等を満たさないもののこと。包括保険の場合、貿易保険の申込みを行う必要はないが、付保を希望する場合は、NEXIは個別審査に より引受可否を判断する。 基準内案件 国別の「引受方針」等に合致している輸出契約等のこと。包括保険において対象となる輸出契約等が「基準内案件」の場合は、保険を申し込むことが必 要となる。 国カテゴリー OECDの『カントリーリスク評価手法』により決定された「国カテゴリー」をベースとして、NEXI独自に判断・調整を行ったリスク評価。A~Hの8段階。 貿易保険セミナー2013 415 参考資料 個別保険 輸出者等が個々の輸出契約等毎に自由に選択して保険契約を締結する方式。 個別保証枠 貿易一般保険個別保険、中小企業輸出代金保険、輸出手形保険において、船積後の信用危険引受けの上限額。「個別保証枠」に残枠がない場合は、 保険契約の締結ができない。 サービサー 債権者から委託を受けて債権回収を専門に扱う会社、又は弁護士事務所のこと。 サプライヤーズクレジット(S/C) プラント等の輸出契約等で、返済期間が2年以上の案件について、輸出者がJBICと市中銀行から協調で国内融資を受け、輸出契約履行に必要な機器 等を調達し、バイヤーから輸出代金の返済を「延払」(原則、半年賦均等)で受ける形態 支出費用 「技術提供契約」において、発注者との間で対価が確認されていない費用や受注者が今後の工事のため先行的に調達した原材料等の費用など。 事情発生通知 決済期限前に、バイヤーの破産手続開始の決定など、「信用危険」による損失を受けるおそれが高まる事情の発生を知ったときに、当該事情を知った日 から、原則として、15日以内にNEXIに通知する通知のこと。 実損てん補 (⇔比例てん補 ) 損失額にてん補率を乗じて保険金を支払う方式。支払保険金は、保険金額が上限となる。 支払保証 2年未満案件では、Gグループ又はSA格銀行が発行(確認)するL/C、又は引受基準別紙の機関による借款を指す。 2年以上案件では、政府保証や一流銀行保証の保証のこと。 重大な内容変更 輸出契約等に変更があった場合に、NEXIのてん補危険に重大な影響を及ぼすもの。 原則、当該内容変更等の日から1ヶ月以内、かつ「保険責任期間」 内にNEXIに『内容変更通知』を行う必要がある。 照合台帳 貿易一般保険包括保険(「2年未満案件」)や輸出手形保険等で、保険申込内容を保険申込者に確認するための書類。 信用危険 Commercial Risk又は Credit Riskのこと。 すそ切り金額 「包括保険」保険申込みの必要となる輸出契約等の最低金額のこと。 スリーピングバイヤー 「海外商社名簿」に登録されたバイヤーのうち、過去1年間貿易保険の利用がないため、名簿から削除されたバイヤーのこと。 損失発生通知 非常危険又は信用危険による損失が発生を、NEXIに通知する通知のこと。原則として、1ヵ月以内(貿易一般保険・限度額設定型貿易保険・輸出手形保 険では、当分の間は45日以内)に提出する。 貿易保険セミナー2013 416 詳細は、NEXIホームページ「貿易保険用語集」をご参照下さい。 参考資料 損失防止軽減義務(=損防義務) 損失の発生又は保険事故の発生が不可避となった時点から、保険金請求前までに損失軽減のために被保険者がとるべき合理的措置。違反した場合に は、保険金の支払いができない場合がある。 てん補事由 保険約款や特約書等で定められている、被保険者の受けた損失を保険金支払によっててん補する義務を負う事故(危険)の原因のこと。 てん補率 損失に対し保険金として支払われる金額の割合。 特定2年未満案件(=「台帳型」案件) 『貿易一般保険包括保険(設備財)』において、輸出代金等の決済期限が船積日から2年未満に行われる輸出契約等で、国別引受基準に合致した案 件。『エビデンスレス案件』。 特約書 『商品別組合別包括保険』又は『企業別包括保険』において、NEXIが輸出組合又は輸出者等との間で締結する包括的に貿易保険を成立させることを約 した契約書。 申込み方法、てん補範囲、「すそ切り金額」、対象貨物等を定めている。 内諾 貿易一般保険の「基準外案件」や、貿易代金貸付保険、海外投資保険、海外事業資金貸付保険などについて、輸出者等より事前相談があった場合、事 前審査の結果、引受可能な場合の事前意思表示。 2年以上案件 ・ 2年未満案件 輸出契約等の決済や貸付契約の償還などにおいて、「起算点」となる時点から契約上の最終決済・最終償還期限までの期間が2年以上の案件である か、2年未満の案件であるかを言う。 「2年以上案件」の引受は、原則、JBICの輸出金融があること、決済条件等が「OECD輸出信用アレンジメント」に合致していることなどが条件となる。 輸出契約等において、輸出代金等の10%以内の金額を「リテンション」として後払いする部分のみの決済が、「起算点」から2年以上経過して行われるも のは「2年未満案件」に分類される。 バイヤーズ・クレジット(B/C)・バンクローン(B/L) 本邦企業の輸出契約等の決済資金のため、JBICと市中銀行が協調融資の形態によりバイヤー、またバイヤーの所在する国の外国銀行に対して資金を 貸し付ける契約をいう。 パリクラブ 主要債権国政府が債務問題を議論するために、パリで開催される国際会議のこと。主に、国際収支状況の悪化等により、対外債務の返済が困難となっ た債務国に対する債務の「リスケジュール」や債務削減といった債務救済措置を協議する。 引受基準 ・ 引受条件 ・ 引受方針 「引受基準」とは、貿易保険の引受にあたっての判断基準。 「引受条件」とは、「カントリーリスク」の高い国向けに設定する条件。 「引受方針」とは、当該国・地域が引受可能か停止か等の基本的な『引受の姿勢』で、「引受条件」の総称。 非常危険(=カントリーリスク) 取引の当事者に責任のない不可抗力的な危険のことをいい、通常Political Risk又はCountry Riskと呼ばれる。 比例てん補制 (⇔ 実損てん補 ) 417 損失額に「保険金額」の「保険価額」に対する割合を乗じた金額を保険金として支払う方式。 貿易保険セミナー2013 参考資料 付保率 「付保率」とは、「保険金額」の「保険価額」に対する割合をいう。 ベルン・ユニオン 1934年に英、仏、伊、西の4カ国輸出保険機関の情報交換の場として設立。設立会合がスイスのベルンで開催されたことに由来する。2008年より「短期 ガイディング・プリンシプル(Guiding Principles(以下、GP))」、「中長期GP」、「海外投資に関するGP」の3分野のGPを新たな『ベルン・ユニオンルール (BUルール)』とし、国際貿易における信用供与等の面での運用指針としている。 包括保険 輸出者等がNEXIとの間で「特約書」を締結し、「特約書」で対象となる輸出契約等の全てについて貿易保険を申し込む方式。特約締結の方式により『商 品別組合別包括保険』と『企業別包括保険』の2種類がある。 保険価額 貿易保険の対象となる輸出契約等の契約金額、又は貸付契約の貸付金額等。 保険金額 「支払保険金」の『最高限度額』。「保険価額」に「付保率」を乗じて算出する。 保険金支払限度額 貿易一般保険包括保険(企業総合)及び限度額設定型貿易保険において、信用危険事故が発生した場合の保険金支払いの上限額のこと。 保険責任期間 NEXIが保険責任を負う期間。 保険約款 保険契約を締結する場合における保険契約当事者間の約定。 保険料率 輸出契約等に対する支払保険料の割合。保険種、てん補危険、「保険責任期間」及び契約の相手方の所在する国や事業を実施する国の「国カテゴリー」 (A~Hの8段階)、「格付」、決済方法などを反映させて設定される。 保証国 貿易保険においては、輸出契約等に係る債務について、信用状(L/C)を発行・確認する銀行又は支払保証状(L/G)を発行する機関・銀行等の所在する 国をいう。 免責 「免責」とは、『貿易保険法』、「保険約款」、保険契約締結時の特約等によって、保険者であるNEXIが負担すべき責任が免除されることをいう。例えば、 輸出者が指定以外の貨物であることを承知しながら輸出したために、支払人から代金の支払を拒絶された場合の損失は、「免責」となる。 与信枠 NEXIは、与信管理区分の名簿区分E(民間企業)のEE格、EA格、EM格、EF格のバイヤー等について、「信用危険」による「代金等回収不能」に係わる てん補責任の限度額を設定しており、この限度額を「与信枠」という。 リザルト・レーティング 過去の保険事故の有無など保険成績に応じて、基本となる「保険料率」の『割引』や『割増』を行うこと。 『貿易一般保険包括保険(企業総合)』に導入している。 貿易保険セミナー2013 418
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