第3号 - 大阪行岡医療大学

ISSN 2188−4935
大阪行岡医療大学
紀 要
第 3 号
2 0 1 6
大阪行岡医療大学
紀 要
第 3 号
2 0 1 6 年 3 月
大阪行岡医療大学紀要
第3号 2016
目 次
巻 頭 言
発刊にあたり………… 学校法人 行岡保健衛生学園理事長 行岡 正雄……………………… 1
学長挨拶……………… 大阪行岡医療大学学長 池田 昌弘……………………………………… 3
学部長挨拶…………… 大阪行岡医療大学医療学部長 行岡 秀和……………………………… 5
原 著
人工膝関節全置換術後の膝屈曲可動域に影響を与える術前因子 …………………………………… 7
福田 汐美、大岸加奈枝、本田 丈歩、貞末 仁美、眞田祐太朗、大澤 傑
認知症者の認知機能に対する運動の効果に関するレビュー……………………………………… 13
加藤有佐子、横井 輝夫、岸本 和大、土井 雄貴、錦戸 蒼馬、森 輝寿、森岡 佳祐
超音波画像診断装置による側腹筋の評価-咳嗽時における側腹筋厚変化の信頼性-………… 19
井坂 昌明、堀 竜次、杉本 研、松尾 善美
関節拘縮に関与する皮膚の形態学的変化に関する検討…………………………………………… 25
田坂 厚志、小野 武也、沖 貞明、石倉 英樹、相原 一貫、佐藤 勇太、松本 智博
研究抄録…………………………………………………………………………………………………… 29
活動報告…………………………………………………………………………………………………… 47
投稿要領…………………………………………………………………………………………………… 59
大阪行岡医療大学紀要第3巻の発刊にあたって
学校法人行岡保健衛生学園 理事長 行岡 正雄
大阪行岡医療大学紀要第3号の発刊にあたりまして、一言御挨拶させて頂きたく存じます。今
年は開学4年目となり、大学として正式に許可されるか否かの節目の年となります。このため平
成 27 年9月3日と 12 月2日の2回にわたりまして、文部科学省からのヒアリングが行なわれまし
た。結果は2月の後半になるものと思われますが、仮免大学より卒業して是非正式の大学として
認可されますことを切望しております。もとより、単科の規模の小さい大学ですが、山椒は小粒
でもピリッとからいという例えの如く、小さくとも特色のあるユニークな大学に育てていきたい
と思っておりますので、今後ともよろしく御指導、御鞭撻をお願い致します。
さて、今年の紀要には一期生の卒業論文を載せております。当初、卒業年次に発表会を行ない、
同時に卒論の提出を目論んでおりましたが、4年次にこれを行ないますと国家試験の成績に影響
を及ぼす可能性があり、急遽教授会の審議を経て、卒論を一年前倒しして3年生時に行ないました。
なにぶん初めての経験で教授により卒論の研究課題や作成方法が異なっており、又十分な時間を
用意できずに行ないました関係上不十分な内容になっていることは否めませんが、お手すきのと
きにお目を通して頂ければ幸いです。
最後に4年間の学生教育の経験から、専門学校より大学教育の方が国家試験の合格という見地
から見ますとなかなか課題が多いように思ってきております。専門学校時代は一般大学を卒業後
に本校に入学してくる学生も多く、大部分の学生が理学療法士という職種を理解した上で入学し
てきており、入学後も勉学に対するモチベーションの高いものがありましたが、大学生の場合は
必ずしもモチベーションが高い学生のみとは限らず、これらに対する対策として入学早期の医療
施設での体験入学等、教養課程のカリキュラムの改変が必要ではないかと思っております。なに
ぶん初めての大学教育で試行錯誤で行っておりますので、この方面に関しましても何か良い方法
がございましたら、御教授して頂けたら幸いです。どうぞ宜しくお願い致します。
1
学 長 挨 拶
大阪行岡医療大学 学長 池田 昌弘
大阪行岡医療大学が開学4年目となりました。「紀要」の創刊に尽力された七川前学長が昨年亡
くなられましたことは大変悲しいできごとでした。その遺志を引き継ぎ紀要第3号の刊行に至っ
た関係者の方々の努力に感謝いたします。
9月に文部科学省の完成年度に向けての実地調査がありましたが、その際に調査委員の先生方
から研究活動を重視する意見が示されました。「紀要」は本学の研究活動を紹介するうえで役立っ
たことは言うまでもありません。一部の論文については調査委員の教授から高い評価がなされ、
是非ちゃんとした雑誌に投稿するようにとの勧めがありました。
確かに
「紀要」
は学術雑誌としての価値が高いものではありません。恐らくインパクトファクター
は限りなく0に近いといってよいでしょう。しかし、「紀要」は本学の研究活動を高めかつ広報す
る目的を担っています。研究成果はまず「紀要」に載せて、そのうえでクオリティーの高いジャー
ナルにより完成した形で投稿するというのは二重投稿とはみなされないようですので、どんどん
投稿して頂きたいと思います。
本学には優秀な研究(もちろん教育も)能力を有する若手教員が集まっています。しかしながら、
研究活動をより高めるには、現在の本学の状況は決して最善とは言えません。教育に費やされる
時間が多いこと、研究室を利用できる時間が限られること、研究費が少ないことなど、いくつか
問題点が挙げられます。しかし、研究に対する熱意があれる限り、これらの点は今後完成年度を
過ぎて本学の運営が安定すれば徐々に改善が期待できるものと考えます。さらに、理事長の強い
熱意で設置に向けて準備が進められている大学院が認可されれば、研究活動は一層活発なものと
なるでしょう。
新しい試みとして、第3号には昨年行われた卒業研究のサマリーが掲載される予定です。卒業
研究は、第一期生が三年次に5~6人のグループで約半年かけて指導教員のもとで行ったもので
す。なかには論文として投稿を予定している研究も含まれるほど、レベルの高い成果が発表され
ています。何度も推敲を重ねて完成したサマリーに是非注目して下さい。
さて、第2号では認知症に関する横井論文、糖尿病の微小血管障害に対する運動の予防効果に
関する森藤論文、橈骨遠位骨端骨折術後の手関節運動機能回復過程の評価に関する粕淵論文が掲
載されました。横井論文では長年の研究の集大成を目からうろこの思いで読ませていただきまし
た。森藤論文は内科医の立場から興味深い基礎研究でありました。粕淵論文は専門分野でより深
く発展する可能性のある内容でした。第1号より論文数が少なかったのは残念ですが、本学の(学
外だけでなく学内にも向けた)広報のためにも、掲載論文が増えて「紀要」がもっと分厚くなる
ことを期待しています。
3
学 部 長 挨 拶
大阪行岡医療大学医療学部 学部長 行岡 秀和
紀要第 3 号が無事刊行されたことをうれしく思うとともに、関係各位のご尽力に感謝申し上げ
ます。
さて、本学も開学以来 4 年が過ぎ、いよいよはじめての卒業生を世に送り出すことになります。
卒業生諸君には、4 年の間、楽しかったこと、苦しかったこと、そして多くの学びがあったことで
しょう。是非本学で培った力を社会に役立てていただきたいと思います。また、教員の皆様には、
大変なご苦労があったことと拝察し、ここにお礼申し上げます。
第1期生はいろんな意味で注目されやすく、卒業後も本学の顔として活動することになります。
大きな期待と多少の不安とともに、彼らの行く道に幸あれと祈っております。第 2 期生、3 期生、
4 期生は、先輩に続いて、本学の伝統を作るべく努力してください。大学の特色は、学生が作るも
のです。
40 年前に大学を卒業して、麻酔科を選択しました。当時麻酔科は一般の人にはあまり知られて
おらず、家族からもびっくりされました。その後、集中治療、救急医療と診療の範囲を広げまし
たが、そのたびに壁を感じました。新しい分野の確立は大変ですが、それだけにやりがいを感じ
るものです。理学療法も比較的新しい学問領域であり、つぎつぎと新しい分野が広がっております。
みなさん、恐れず、チャレンジしてください。
ちょうど本稿を執筆している時に、猛烈な寒波が押し寄せ、帰路は本当に厳しく、行き倒れに
なるのではないかと思うほどでした。国家試験を控えて勉強中の学生諸君には体を壊さないよう
に、頑張っていただきたいと切に思った次第です。50 年以上前に、
「寒い朝」という歌がヒットし
ましたが、
「北風吹きぬく寒い朝も」ではじまるこの歌は、「心ひとつで暖かくなる」「若い小鳥は
飛び立つ空へ」
「野越え山越え来る来る春は」と続き、逆境における心構えを歌っております。新
たな一歩を踏み出した第1期生ならびにそれに続く諸君は、困難にぶつかったときはこの歌を思
い出して欲しいと思います。
ところで、寒さと疾患の関係は種々議論されていますが、心臓や脳は特に高齢者では、寒さと
関係するようです。突然の心停止も冬期に多いと言われていますが、病院内でも冬に心停止が増
加するという報告があります。理学療法も寒さに注意する必要がありますが、バイタルサインの
変化に気を付け、急変時の対応を身に付けることが大切です。
5
人工膝関節全置換術後の膝屈曲可動域に影響を与える術前因子
福田汐美、大岸加奈枝、本田丈歩、貞末仁美、眞田祐太朗 ※、大澤 傑
大阪行岡医療大学
※行岡病院 リハビリテーション部
Prognostic factors influencing postoperative range of knee flexion
after total knee arthroplasty
Shiomi Fukuda, Kanae Oogishi, Takehumi Honda, Hitomi Sadasue, Yutaro Sanada※, Suguru Ohsawa
Department of Physical Therapy, Osaka Yukioka College of Health Science
※ Department of Rehabilitation, Yukioka Hospital
要 旨
【目的】人工膝関節全置換術(TKA)後の膝屈曲可動域(ROM)に影響する術前因子を明らかにすること。
【方法】対象は TKA を施行した 42 例 51 膝(変形性膝関節症(OA)28 例 34 膝、関節リウマチ(RA)14 例 17 膝)
であった。術前因子は手術時年齢、性別、body mass index、術前膝屈曲 ROM、安静時および歩行時痛(visual
analogue scale, VAS)、内反・外反ストレステスト、timed up and go test(TUG)、lateral thrust、両側大腿
脛骨角(FTA)、CRP とした。OA 群、RA 群において術後屈曲 ROM を術前因子から予測できるか検討した。
【結果】術後屈曲 ROM に影響する術前因子は、OA 群では屈曲 ROM、安静時 VAS、TUG 、RA 群では屈曲
ROM であった。
【結論】TKA 後に十分な屈曲 ROM を獲得するためには、術前の良好な屈曲 ROM を要する。
Key Words : 人工膝関節全置換術、可動域、術前因子、予後予測、膝屈曲
TKA, ROM, preoperative factors, prognosis prediction, knee flexion
Abstract
Purpose: To elucidate preoperative factors influencing postoperative range of knee flexion in total knee arthroplasty (TKA).
Patients and Methods: Fifty-one TKAs of forty-two patients (Osteoarthritis; 34 TKAs of 28 patients, Rheumatoid arthritis;
17 TKAs of 14 patients) were retrospectively investigated. We collected, through patients records, diagnosis, age at
operation, gender, body mass index (BMI), range of knee flexion, resting and walking knee pain (estimated by visual
analogue scale, VAS), varus and valgus stress test, timed up and go test (TUG), lateral thrust, bilateral femoro-tibial angle
(FTA), C-reactive protein. These data were statistically examined to affect postoperative range of knee flexion.
Results: In patients with OA, preoperative range of knee flexion, VAS in resting state, and TUG were significantly related
to postoperative range of knee flexion. In rheumatoid patients, preoperative range of knee flexion related to postoperative
range of knee flexion.
Conclusion: As already reported, preoperative range of knee flexion positively influenced postoperative range of knee
flexion of the patients performed with TKA. And we found that resting pain and TUG significantly affected to postoperative
range of knee flexion in the patients with OA. Preoperative rehabilitation for the patients planning TKA may improve
postoperative results.
〒 567-0801 大阪府茨木市総持寺 1-1-41
※〒 530-0021 大阪府大阪市北区浮田 2-2-3
7
大阪行岡医療大学紀要 第 3 号 2016
の 2 群について統計学的に検討した。まず、術後 3
緒言
週の屈曲 ROM と術前の屈曲 ROM との相関係数を調
人工膝関節全置換術(TKA)は変形性膝関節症
べた。次に、術後 3 週の屈曲 ROM に関わる術前因
(OA)や関節リウマチ(RA)などを罹患し、関節破
子を検討するため、測定値がある術前因子について
壊の進行した患者に、疼痛と歩行能力を改善させる
は、Kolmogorov-Smirnov 検定を実施した。そして、
ことを目的に行われる。
正規分布していたものについては Student’ s t 検定
TKA 後 の 関 節 可 動 域(ROM) は 日 常 生 活 活 動
(t 検定)、正規分布していなかったものについては
(ADL)に大きく影響する。これまで多くの報告が
Mann-Whitney の U 検定(U 検定)を実施した。診
なされており、術前の屈曲 ROM が術後の屈曲 ROM
断名、内反・外反ストレステスト、LT については
1)
に影響することが明らかとなっている 。しかし、
数値化が不可能なためχ 2 検定を実施した(表 1)。
屈曲 ROM 以外の術前因子が及ぼす影響についての報
t 検定、U 検定、χ 2 検定で有意差がみられた項目に
告は少ない。術後屈曲 ROM に関わる術前因子を見出
ついて、重回帰分析を実施した。また、術前屈曲角
すことで、術前に改善すべき項目が明らかとなると
に関わる術前因子を検討するために、t 検定、U 検定、
考えられる。そのため、今回我々は術後屈曲角が良
χ 2 検定を同様に実施した。
好な群と不良な群の 2 群に分けて比較検討をし、術
表 1 統計処理方法
後屈曲角に影響する術前因子を明らかにすることを
目的とした。
OA 群
対象と方法
1.対象
RA 群
1)診療録からの情報収集
術前因子は手術時年齢、性別、body mass index、
t 検定
BMI
手術時年齢
術前屈曲 ROM*
FTA
BMI
歩行時 VAS
FTA
U 検定
安静時 VAS*
歩行時 VAS
TUG*
CRP
手術時年齢
術前屈曲 ROM*
安静時 VAS
TUG
CRP
χ 2 検定
内反ストレステスト
外反ストレステスト
LT
内反ストレステスト
外反ストレステスト
LT
*p < 0.05 **p < 0.01
BMI: body mass index
CRP: C-reactive protein
FTA: 大腿脛骨角
LT: lateral thrust
TUG: timed up and go test
VAS: visual analogue scale
術前膝屈曲 ROM、安静時および歩行時痛(visual
analogue scale, VAS)、内反・外反ストレステスト、
timed up and go test(TUG)、lateral thrust(LT)、
両 側 大 腿 脛 骨 角(FTA)、CRP と し た。 術 後 屈 曲
ROM の評価時期は 3 週とした。VAS は測定時の自
結果
覚的な疼痛の程度を問診した。膝内・外反不安定性
1.術前後の屈曲 ROM
は膝関節軽度屈曲位で徒手的にストレステストを行
2)
い、緩みを認めた場合を陽性とした 。TUG は椅子
術後3週と術前の屈曲ROMの相関係数は、
OA群0.49
から立ち上がり、3m の距離を最大速度で歩いたの
(p<0.05)、RA 群 0.6(p<0.05)であった。
(図 1、2)。
ち、目印を回り元の椅子に着座するまでの時間(秒)
2.術後の屈曲 ROM120 度以上の良好群と 120 度
を計測した 4)。LT は、踵接地直後に膝の急激な外
側動揺を認めた場合を陽性とした 。FTA は大腿骨
未満の不良群を検討した。
と脛骨のなす角度を測定するもので、日本人では
1)OA 群において t 検定を実施した結果、術前屈
176°が正常値である 5)。なお、本研究はヘルシン
曲 ROM に有意差を認めた(p = 0.025、図 3)。U 検
キ宣言並びに厚生労働省の臨床研究に関する倫理指
定を実施した結果、安静時 VAS(p = 0.047、図 4)、
針に基づいて計画され、大阪行岡医療大学および行
TUG(p = 0.035、図 5)に有意差を認めた。χ2 検定
岡病院の倫理委員会の承認を得て実施した。
を実施した結果、全て有意差は認めなかった。
2)
2)RA群においてt検定およびχ 2 検定を実施した
2)統計処理
結果、全て有意差を認めなかった 。U検定を実施した
各疾患群での相違を検討するため、OA 群、RA 群
結果、
術前屈曲ROMに有意差を認めた(p=0.034、
図6)。
8
福田汐美、大岸加奈枝、本田丈歩、貞末仁美、眞田祐太朗、大澤 傑
人工膝関節全置換術後の膝屈曲可動域に影響を与える術前因子
図 1 OA 群術前後の屈曲 ROM の相関関係(n=34)
図 2 RA 群術前後の屈曲 ROM の相関関係(n=17)
不良群 良好群
n=12 n=22
不良群 良好群
n=12 n=22
図 3 OA 群の術前屈曲 ROM(p=0.025)
図 4 OA 群の 術前安静時 VAS(p=0.047)
不良群 良好群
n=12 n=22
不良群 良好群
n=4 n=13
図 5 OA 群の 術前 TUG(p=0.035)
図 6 RA 群 の術前屈曲 ROM(p=0.034)
回復の約 50%、2 週から 3 週の間に約 25%が回復し、
考察
1 週から 3 週までに全回復の約 75%の回復を認めた
術後の屈曲 ROM が 120 度以上ある症例を良好群と
と報告している。また、行岡病院の術後理学療法プ
した理由として、術後屈曲ROMの状態は、ADLに大
ログラム 4)では術後 3 週から退院となる。そのため、
きな支障を伴わずに遂行するためには、膝屈曲 ROM
退院後は患者個人の生活環境が影響してくることを
は 120 度以上必要であると報告されている
1)、8)~ 10)
考慮し、術後 3 週を評価時期とした。
ことから、120 度以上を良好群(n=35)、120 度未満
術前屈曲 ROM が術後屈曲 ROM に与える影響につ
を 不良群(n=16)とした。また、術後 3 週の屈曲
いて、戸田ら 1)は術前屈曲 ROM が良いものは術後
ROM を症例の術後屈曲 ROM とした。戸田ら 1)は術
も良好であり、反対に術前の悪いものは術後も不良
後屈曲 ROM の回復傾向について、週単位の角度回
であると報告している。また、杉谷ら 6)も同様に術
復率を算出したところ、術後 1 週から 2 週の間に全
前と術後の屈曲 ROM との間には正の相関を認めた
9
大阪行岡医療大学紀要 第 3 号 2016
と報告している。本研究における術前と術後の屈曲
ROM の比較では、OA 群・RA 群それぞれ正の相関
まとめ
を認めた。つまり、術前が良好であったものは術後
本 研 究 結 果 か ら、OA 群、RA 群 と も に 術 前 屈 曲
も良好であり、術前が不良であったものは術後も不
ROM が術後 3 週の屈曲 ROM に影響することが明ら
良であった。
かとなった。TKA 後に屈曲 ROM を獲得するため、
OA 群における術前因子は、屈曲 ROM、安静時
術前に屈曲可動域訓練をすることが重要であると考
VAS、TUG であり、術後屈曲 ROM が不良となる場
えられる。また OA 群では、安静時痛や TUG も術後
合は術前屈曲 ROM の減少、安静時の疼痛が強く、
3 週の屈曲 ROM に影響していた。そのため、術前の
TUG の所要時間が延長していた。TUG の所要時間
屈曲可動域練習を行うだけで無く、疼痛のコント
の延長に伴い、下肢筋力やバランス能力の低下が示
ロールや下肢筋力の強化、バランス能力を高めるこ
唆される。術前屈曲 ROM 制限の原因のうち一次的
とが重要である可能性が示唆された。
には関節軟骨の摩耗に伴う疼痛や関節面の不良、骨
棘形成や、内反変形進行による脛骨外旋位などが考
えられる。二次的には骨棘形成による靭帯の相対的
謝辞
短縮や伸張、痛みによる膝関節の運動制限が起こり、
本研究を進めるにあたり、情報提供していただき
膝伸展筋群の短縮、関節包の伸張性低下、筋力低下
ました行岡病院リハビリテーション科スタッフの皆
などが考えられる。しかし、TKA の施行により、
様に感謝いたします。また、統計の分析を丁寧にご
一次的な原因は取り除かれる。一方、二次的な原因、
指導いただきました幸田利敬学科長に深謝いたしま
すなわち伸筋群の短縮、関節包の伸張性低下などは
す。
残存するため、術後屈曲 ROM 不良となると考えら
れる。
RA 群における術前因子は屈曲 ROM であり、術後
屈曲 ROM が不良となる場合は術前屈曲 ROM が減少
していた。術後屈曲 ROM 不良となる原因は、滑膜
炎発症による疼痛出現や関節面変形のため関節包内
運動が不良となり、二次的に膝関節運動制限が生じ
ることと、伸筋群短縮、筋力低下、また筋力の低下
した筋の使用で過用症候群を引き起こし、筋の緊張
が亢進し、痛みが誘発されると思われる。TKA の
施行により一次的因子は除去されるが、OA 群と同
様に二次的な因子は残存するため術後の屈曲 ROM
が制限されると考えられた。
本研究は、後方視的研究であったため、診療録に記
載されている項目しか検討することができなかっ
た。したがって、今後は筋力や皮膚の伸張性、ADL
などを検討項目に含め、前方視的に測定を行い検討
する必要がある。また、膝関節屈曲 ROM には、股
関節や足関節などの可動域も影響すると考えられる
ため、今後は術前因子に含め検討する必要があると
考えられる。
10
福田汐美、大岸加奈枝、本田丈歩、貞末仁美、眞田祐太朗、大澤 傑
人工膝関節全置換術後の膝屈曲可動域に影響を与える術前因子
文 献
1)
戸田秀彦,戸田 香,木山喬博,他(2011)人工膝関節置換
術後の屈曲可動域予測,理学療法科学 26 (3): 411-415.
2)
内田淳正,中村利孝,松野丈夫,他(2011)標準整形外科
学 第 12 版.医学書院東京
3)
佐々木健太郎,千田益生,石倉 敬,他(2002)人工膝関
節置換術後前後における下肢筋力、および歩行速度の推移-
関節リウマチと変形性膝関節症症例における比較-,理学療
法科学 17 (4): 259-264.
4)
眞田祐太朗,椎木孝幸,森本 毅,他(2014)人工膝関節
全置換術施行前の身体機能が術後の歩行および入院期間に
及ぼす影響.理学療法科学 29 (2): 197-200.
5)
森泉茂宏(2012)膝の機能解剖学的理解のポイント.理学療
法 29 巻 2 号:131-139.
6)
杉谷和哉,新井祐志,徳永大作,他(2011)TKA 後の可動
域の増減に影響を与える術前因子.関節外科 30 (9): 10891092.
7)
笛野 稔・村上朋彦・菅原憲一,他(2003)連続的な他動
運動による関節可動域の改善効果一新しい連続的他動運動
装置を用いた検討,運動療法と物理療法 14 (3): 205-209.
8)
中 村 隆 一(2005)臨 床 運 動 学 第 3 版.医 歯 薬出 版 東 京:
pp89-93.
9)
細田多穂(2012)シンプル理学療法学シリーズ理学療法評価
学テキスト:pp58-60.
10)
奈良勲(2011)標準理学療法学専門分野理学療法評価学.
医学書院東京:pp76-77.
11)
大城朋之,宮里剛行,城田真一,他(2010):人工膝関節置
換術後の関節可動域に影響する因子の検討 , 整形外科と災害
外科 59 (2), 310-313.
12)
陳林伯禎,松林昌平,張瑞棠(2005):TKA 術後可動域に
影響する因子の検討,整形外科と災害外科 54 (3),463-466.
13)
Yamada H,Koshino T,Sakai N,et al. (2001): Hip
adductor muscle strength in patients with varus deformed
knee. Clin Orthop Relat Res 386: 179-185.
14)
福島浩之,髙橋清一郎,宮原寿明(2010):人工膝関節置換
術後の可動域練習方法の違いが膝関節可動性と疼痛に及ぼ
す影響.理学療法学,25 (2): 245-249.
15)
龍 順之助(1994):人工膝関節置換術後の可動域を左右す
る因子.日関外誌,13 (2): 109-116.
16)
奈良勲,鎌倉矩子(2011)標準理学療法学・作業療法学 専
門基礎分野 解剖学 第 3 版.医学書院東京:p.213.
17)
古谷純朗(2012)ここがポイント!整形外科疾患の理学療法.
金原出版、京都:p.148.
11
認知症者の認知機能に対する運動の効果に関するレビュー
加藤有佐子、横井輝夫、岸本和大、土井雄貴、錦戸蒼馬、森 輝寿、森岡佳祐
大阪行岡医療大学 医療学部 理学療法学科
Effects of Exercise on Cognitive Function in Persons with Dementia: A Review
Asako Kato, Teruo Yokoi, Kazuhiro Kishimoto, Yuki Doi, Soma Nishikido,
Terutoshi Mori, Keisuke Morioka
Department of Physical Therapy, Faculty of Health Science, Osaka Yukioka University of Health Science
要 旨
【目的】近年、認知機能の低下予防や改善に運動が注目されている。そこで本研究では、高齢者や認知症者の認
知機能の低下予防や改善に対する運動の効果についてレビューを行った。
【方法】PubMed を用いて、キーワード “physical activity” OR “exercise” AND “cognitive decline” から検索し、
ヒットした 502 論文の内、認知機能に対する運動の効果を検証した論文を抽出した。
【結果と結論】17 論文が抽出された。運動の種類は多様であるが、全ての論文において主運動は有酸素運動で…
あった。認知機能に対し、17 論文全てにおいて運動の positive な効果が示されていた。研究は 2000 年以降に始
まり、当初研究対象は、高齢者であり、認知症予防に対する運動の効果の検証が目的であった。その後、対象
が軽度認知障害(MCI)や認知症者に拡大されていた。2010 年以降、基礎研究も散見されるようになった。運
動の効果は、身体の健康や精神的ストレスの軽減だけでなく、今や認知機能の改善もその範疇に取り込み始めた。
Key Words :認知症、認知機能低下、運動、活動
dementia, cognitive decline, exercise, physical activity
Abstract
Purpose: In recent years exercise has attracted attention for the prevention of cognitive decline. Consequently, the effect of
exercise for the prevention of cognitive decline in aged persons and persons with dementia, was reviewed.
Methods: Searching using the keywords “physical activity” OR “exercise” AND “cognitive decline” in PubMed, among the
result 502 articles, studies verifying the effect of exercise on cognitive function were extracted.
Results / Conclusion: Of the 502 articles found in PubMed, 17 were extracted. The types of exercise varied, but the most
common form in all these articles was aerobic exercises. A positive effect of exercise on cognitive function was reported in
all 17 articles. Since 2000 onward, the study first targeted aged persons without dementia in order to verify the effect of
exercise for the prevention of dementia. Next, the scope of subjects was expanded to include persons with mild cognitive
impairment and persons with dementia. After 2010, basic studies were occasionally seen. The effect of exercise is not for
physical health and the reduction of mental stress, but also includes the improvement of cognitive function.
〒 567-0801 大阪府茨木市総持寺 1-1-41
13
大阪行岡医療大学紀要 第 3 号 2016
その後、研究対象が MCI や認知症者に拡大されてい
はじめに
た。2010 年以降、基礎研究も散見され、高強度の短
近年、認知機能の低下予防や改善に運動が注目さ
時間の運動により記憶の固定に働くノルエピネフリ
れている。そこで本研究では、高齢者や認知症者の
ン活性が上昇し、記銘力が高まること 11)、運動によっ
認知機能の低下予防や改善に対する運動の効果につ
て記憶に関与する海馬体積が維持されること 15) が
いてレビューを行った。
示された。研究動向が一目できるよう、年次順に研
究対象(高齢者、MCI、認知症者)による分類を示
方法
した。
PubMed を用いて、キーワード “physical activity”
OR “exercise” AND “cognitive decline” から検索し
1.高齢者
た(2015 年 9 月 1 日)。その結果、502 論文がヒット
Schuit AJ et al (2001)1)、Laurin D et al (2001)2)、
した。本レビューでは、その内、認知機能に対する
Yaffe K et al (2001)3)、Lytle ME et al (2004)4)
運動の効果を検証した論文を抽出した。尚、システ
2.MCI
マチックレビューは除いた。
Lautenschlager NT et al (2008)6)、Baker LD et
結果
al (2010)7)、Lam LC et al (2012)10)、Segal SK et al
表 1 に示した 17 論文が抽出された。運動の種類は
(2012)11)、Suzuki T et al (2013)12)、Nagamatsu LS
多様であるが、全ての論文において主運動は有酸素
et al (2013)13)、ten Brinke LF (2015) et al15)、Lam
運動であった。その中には、特異な心身運動である
LC et al (2015)16)
太極拳の効果を検証した 2 論文も含まれていた。対
象は、認知症ではない高齢者、軽度認知障害(Mild
3.認知症者
Cognitive Impairment:MCI)、認知症の診断を受
Landi F et al (2004)5)、Kemoun G et al (2010)8)、
けている者の 3 群であった。
Venturelli M et al (2011)9)、
Cheng ST et al (2014)14)、
運動の効果については、有酸素運動の種類、頻度、
Cancela JM et al (2015)17)
強度、介入期間に相違はあるが、認知機能の低下に
結論
対し、17 論文全てにおいて positive な結果が示され
ていた。
運動の効果は、身体の健康やストレスの軽減にあ
上記キーワードによるレビューでは、認知機能に
ると考えられていたが、今や認知機能の改善もその
対する運動の効果に関する研究は、2000 年以降に始
範疇に取り込み始めた。
まっていた。当初研究対象は、高齢者であり、認知
症予防に対する運動の効果の検証が目的であった。
表 1-1 認知機能(認知症者)に対する運動の効果
著者(発行年)
目的
方法
結果
Schuit AJ et al
(2001)l)
認 知 機 能 の 低 下 リ 男 性 高 齢 者 347 名
ス ク と 運 動 習 慣 と (平均年齢 75 歳)
の関係、およびアポ
リポ蛋白Eの対立
遺伝子ε 4 のキャリ
アの有無との関係
対象
自己記入式調査票を用い、運動(歩行、自
転車、スポーツ、ガーデニングなど)が 1
日 1 時間まで、1 時間以上の 2 群に分け、3
年間の MMSE3 ポイント以上の低下の有
無を比較。
運動が 1 日 1 時間までの群では、1 時間以
上の群に対し、認知機能の低下リスクは 2
倍。また、アポリポ蛋白 E ε 4(アルツハ
イマー病のリスク遺伝子)のキャリア群
では、認知機能の低下リスクが高値。
Laurin D et al
(2001)2)
認 知 症 発 症 リ ス ク 認知機能が正常、か
と運動との関係
つ 5 年間追跡できた
65 歳 以 上 の 高 齢 者
4615 名
ベースライン時、歩行よりも高強度の運
動を週 3 回以上行っている群(高レベル
群)、週 3 回以上の運動を行っているが、
歩行程度の強度の運動を行っている群
(中レベル群)、歩行よりも低強度の運動
を週 1 回か 2 回行っている群(低レベル
群)、定期的には運動を行っていない群の
4 群に分類し、5 年後の認知症の出現率を
調査。
定期的には運動を行っていない群に対
し、高レベル群、中レベル群、低レベル群
とも認知症の出現率は低値。例えば定期
的な運動を行っていない群に対する高レ
ベル群のアルツハイマー病とその他の認
知症(アルツハイマー病、血管型認知症以
外)の出現率のオッズ比は、0.50 と 0.63。
14
加藤有佐子、横井輝夫、岸本和大、土井雄貴、錦戸蒼馬、森 輝寿、森岡佳祐
認知症者の認知機能に対する運動の効果に関するレビュー
著者(発行年)
目的
対象
方法
結果
Yaffe K et al
女 性 高 齢 者 の 認 知 身 体 機 能 と 認 知 機 ベースライン時の1週間の歩行量とエネ 四分位数を用いた。認知機能の低下の割
(2001)3)
機 能 の 低 下 と 運 動 能 と も に 制 限 が 認 ルギー消費量を基準に、6 年後から 8 年後 合は、歩行量が多い順に 17%、18%、22%、
習慣との関係
められない 65 歳以 の MMSE の変化を比較。認知機能の評価 24%。下位 4 分の 1 に対する上位 4 分の 1
上の女性 5925 名
基準は、MMSE3 ポイント以上の低下。
の認知機能低下のオッズ比は、歩行量を
基準にすれば 0.66、エネルギー消費量を基
準にすれば 0.74。
Lytle ME et al
認 知 機 能 の 低 下 と 65 歳 以 上 の 1146 名 ベースライン時の運動の頻度と時間か 未運動群に対する高運動群の認知機能の
(2004)4)
運動量との関係
(MMSE 平均 27.2)
ら、高運動群(30 分以上の有酸素運動を週 低下のオッズ比は、週 3 回以上の頻度では
3 回以上実施)、低運動群(高運動群以下の 0.39、週 5 回以上の頻度では、低運動群で
運動実施)、未運動群に分類。また、高運 も 0.63。
動群を週 5 回以上とした分類でも検討。
認知機能の評価基準は、2 年間で MMSE3
ポイント以上の低下。
Landi F et al
(2004)5)
RCT
Lautenschlager
NT et al (2008)6)
RCT
Baker LD et al
(2010)7)
RCT
Kemoun G et al
(2010)8)
RCT
高 齢 虚 弱 認 知 症 者 MCI 患 者 30 名( 平 介入期間は 4 週間。介入群 15 名には、中 介入群はコントロール群に対して、徘徊、
の 行 動 症 状 に 対 す 均年齢 81 歳)
る運動の効果
強度の有酸素 / 持久力運動、筋力訓練、バ 暴力や暴言、睡眠障害が有意に改善。そ
ランス訓練、柔軟体操を実施。コントロー の結果、坑精神病薬と催眠剤の使用が有
ル群 15 名は、通常の医学・健康管理を実 意に減少。
施。
認知機能の低下率 認知症の診断基準
に対する運動の効 には該当しないが
果
記憶力の低下を実
感 し て い る 170 名
(平均年齢 69 歳)
中強度の運動を 1 回 50 分、週 3 回、24 週間
のホームプログラム実施群と教育と通常
のケア(コントロール群)を受ける 2 群。
評価項目は、ADAS-Cog 。運動介入終了
時点の 24 週目と 18 か月時点で測定。
aMCI 高齢者の認知 aMCI の 高 齢 者 33
機 能 に 対 す る 有 酸 名(平均年齢 70 歳、
素 運 動 の 効 果 と 性 女性 17 名)
別の影響
高強度の有酸素運動群とストレッチ群の 有酸素運動群は、女性では多面的な注意・
2 群に分類。有酸素運動群は、最大心拍数 遂 行 機 能 が 改 善、男 性 で は 注 意 機 能 の
の 75 ~ 85%の運動強度、1 日 45 ~ 60 分、 Trail-Making Test B のみ改善、性のバイ
週 4 日、6 か月間継続。ストレッチ群は、 アスが認められた。記憶テストには、変
最大心拍数の 50%以下の運動強度、時間 化は認められなかった。
や頻度、期間は有酸素運動群と同様。評
価項目は Symbol Digit Modalities Test、
Verbal Fluency Test、Stroop Test、
Trail-Making Test B、Task Switching、
Story Recall、List Learning。ベースライ
ン、3 か月、6 か月時点で測定。
認 知 症 者 の 認 知 機 認 知 症 者 31 名( 平
能 に 対 す る 運 動 の 均年齢 82 歳)ERFC
効果
介入群 26.8、コント
ロール群 28.3
介入群(16 名)は 1 回 1 時間、週 3 回、15 週 介入群では、全 ERFC Score が有意に改
間運動(歩行訓練、バランス訓練、持久力 善、コントロール群では減少。
訓練)を継続。コントロール群(15 名)は、
運動を未実施。評価項目は d’ Évaluation
Rapide des Fonctions Cognitives(ERFC
運動介入終了時の ADAS-Cog Score は、
ホームプログラム実施群は 0.26 ポイント
改善、コントロール群は 1.04 ポイント減
少、その差は 1.30。18 か月時点では、ホー
ムプログラム実施群では 0.73 ポイント、
コントロール群では 0.04 ポイント両群と
もに改善。
フランスバージョン)。
Venturelli M et
al (2011)9)
RCT
Lam LC et al
(2012)10)
RCT
後 期 ア ル ツ ハ イ 21 名( 平 均 年 齢 84 歩行群(11 名)は、1 回 30 分中強度、週 4 回、 24 週 間 後 の MMSE は、歩 行 群 と コ ン ト
マ ー 病 者 の 認 知 機 歳)
(MMSE15 ~ 5、 24 週間継続。コントロール群(10 名)は、 ロール群、それぞれ 13%と 47%低下。
能 維 持 に 対 す る 歩 CDR3-4)
通常のケア。評価項目は MMSE。
行の効果
認知機能維持に対
する太極拳とスト
レッチ / 柔軟体操の
比較
認 知 機 能 の 低 下 リ 171 名 が 太 極 拳( 介 入 群 )、218 名 が ス ト 12 か月後、コントロール群に対し介入群で
ス ク を も つ 高 齢 者 レッチ/柔軟体操(コントロール群)。ベー は、認知症へ進行した割合は低値(オッズ
389 名(CDR 0.5 ま スライン、5 か月、9 か月、12 か月時点で測 比 0.21)
、CDR-SB Score 維 持、Delay Recall
たは aMCI)
(平均年 定。評価項目は、認知症へ進行した割合 改善。
齢 78 歳)
(DSM- Ⅳの診断基準に基づく)、CDR-SB、
ADAS-Cog、Digital Span、Visual Span、
Delay Recall、Verbal Fluency Test、
Trail-Making Test、MMSE、NPI。
Segal SK et al
(2012)11)
運動によって、記憶 aMCI 高 齢 者 23 名
の 固 定 に 働 く ノ ル (平均年齢 71 歳)と
エピネフリン活性 認知機能が正常な
は上昇するか、およ 30 名( 平 均 年 齢 69
び 健 常 高 齢 者 と 歳)
aMCI 高齢者の記憶
力は高まるか
運動群(aMCI11 名、認知機能正常 15 名)、
座位状態群(aMCI12 名、認知機能正常 15
名)。両群に 20 枚の写真を 1 枚 5 秒程度見
せ、そ の 後、運 動 群 に は、運 動 強 度 VO2
max70%(据え置き型自転車)6 分間実施。
運動 60 分後、写真の想起を確認。唾液は
写真を見る前、運動前、運動直後、10 分後、
30 分後、50 分後に採取。
15
運動後、aMCI と認知機能が正常な人とも
にノルエピネフリンのマーカーであるα
アミラーゼ濃度は有意に上昇、さらに運
動群では、座位状態群に対し aMCI と認知
機能が正常な人ともに、写真の想起数が
有意に増加。
大阪行岡医療大学紀要 第 3 号 2016
著者(発行年)
目的
対象
方法
結果
Suzuki T et al
aMCI 高齢者の認知 aMCI 高 齢 者 50 名 運動群(有酸素運動、筋力訓練、バランス 運動群はコントロール群に対し、MMSE、
(2013)12)
RCT
機 能 に 対 す る マ ル (平均年齢 76 歳)
訓練、二重課題)は1日 90 分、週 2 日、6 か W e c h s l e r M e m o r y S c a l e ( L o g i c a l
チコンポーネント
月間継続。コントロール群は、健康教育 Memory Score) が高値、脳(内側側頭部)
トレーニングの効果
を 6 か 月 間 受 講。 評 価 項 目 は、MMSE、 の委縮が低値。
ADAS-Cog、Wechsler Memory Scale、脳
(内側側頭部)の委縮。
Nagamatu LS et
Probable MCI 高 齢 記 憶 力 の 低 下 を 自 筋力訓練群、有酸素運動群、バランス訓練 有酸素運動群はコントロール群に対し、
al (2013)13)
者 の 記 憶 力 に 対 す 覚する 70 ~ 80 歳の / 柔軟体操群(コントロール群)の 3 群で 有意に RAVLT が高値。筋力訓練群、有
RCT
る運動の効果
女性 77 名
の比較。週2回、6か月間継続。評価項目は、 酸素運動群は、コントロール群に対し、有
RAVLT とコンピューターを用いた空間 意に空間記憶が改善。
記憶。
Cheng ST et al
認 知 症 者 の 認 知 機 MMSE は 10 ~ 24、 麻雀群、太極拳群、簡単なハンディクラフ コントロール群に対し麻雀群では、6 か
(2014)14)
能に対する麻雀(認 CDR は 0.5 以上の軽 ト実施群(コントロール群)での比較。各 月、9 か 月 時 の MMSE、Delay Recall、
RCT
知刺激)と太極拳の 度 認 知 症 者 110 名 群ともに週3回、12週間継続。評価項目は、 Forward Digit Span が有意に改善。太極
効果
ten Brinke LF et
al (2015)15)
RCT
Lam LC et al
(2015)16)
RCT
Cacela JM et al
(2015)17)
RCT
(平均年齢 82 歳)
MMSE、Immediate/Delayed Recall、 拳群も Delay Recall 以外同様の効果。9
Categorical Fluency、Digit Span。 ベ ー か月時、MMSE 得点は、コントロール群
スライン、3 か月、6 か月、9 か月時点で測 に対し、麻雀群は 4.5 ポイント、太極拳群
定。
は 3.7 ポイント高値。
海 馬 体 積 に 対 す る Probable MCI 女 性
有 酸 素 運 動 と 筋 力 86 名(70 ~ 80 歳)
訓練の効果、および
海馬体積と記憶力
の関係
有酸素運動群、筋力訓練群、バランス / 柔 海馬体積は、有酸素運動群では、コント
軟体操群(コントロール群)の 3 群での比 ロール群に対し、有意に改善。また Verbal
較。週 2 回、6 か月間継続。海馬体積は 3T Memory、Learning Performance は 左 側
MRI scan で 測 定。 記 憶 力 の 評 価 は、 の海馬体積の変化と関連。
RAVLT (Verbal Memory、Learning
Performance) を使用。
認 知 機 能 に 対 す る MCI 高 齢 者 555 名
生活スタイルの影響 (single domain260
名、multiple domain
295 名)
(平均年齢 75
歳)
生活スタイルを運動群(据え置き型自転
車、ストレッイ / 柔軟体操、太極拳)、認知
機能活動群(新聞を読み議論、囲碁)、運動
と認知機能活動の統合群、社会活動群(お
茶会、映画鑑賞)の4群での比較。1 回 1
時間、週 3 回、12 か月間継続。評価項目は、
MMSE、CDR-SB、ADAS-Cog、Delay
Recall、Category Fluency Test。 ベ ー ス
ライン、4 か月、8 か月、12 か月時点で測定。
運 動 と 認 知 機 能 活 動 の 統 合 群 の single
domain の者は、他群に対し ADAS-Cog、
Delay Recall、Category Fluency Test が
有 意 に 改 善。 ま た ADAS-Cog、Delayed
Recall Scores は、順守率と関連。
認 知 症 者 の 認 知 機 30 分 以 上 息 切 れ を 運動群(トレーニングジムで Recumbent MMSE は、運動群では、わずかに改善、コ
能、記 憶 力、BPSD せ ず 歩 行 可 能 な 65 Bicycle)と座ってのレクリエーション群 ントロール群では、有意に低下。運動群で
に対する運動の効果 歳 以 上 の 認 知 症 高 (コントロール群)。運動群は、1日 15 分 は NPI、Fuld Object Memory Evaluation
齢者 189 名(平均年 以上、15 か月間継続。各月の参加率 70% が有意に改善。
齢 82 歳)
以 上 が 分 析 対 象。 評 価 項 目 は、MMSE、
NPI、Fuld Object Memory Evaluation。
表 1-2 本論で使用された認知機能検査のドメイン
全般的認知機能
・MMSE
・CDR-SB
・ADAS-Cog
・ERFC
記憶
注意・遂行機能
・‌Wechsler Memory Scale (Logical Memory
Score)
・RAVLT
・Immediate/Delay Recall
・Fuld Object Memory Evaluation
・Story Recall
・List Learning
・Stroop Test
・Trail-Making Test B
・Symbol Digit Modalities Test
・Digital Span, Visual Span
・‌Letter and Category Fluency Test(Verbal
Fluency Test, Category Fluency Test)
・Task Switching
BPSD: Behavioral and Psychological Symptoms of Dementia
16
BPSD
・NPI
加藤有佐子、横井輝夫、岸本和大、土井雄貴、錦戸蒼馬、森 輝寿、森岡佳祐
認知症者の認知機能に対する運動の効果に関するレビュー
16)
Lam LC, Chan WC, Leung T, et al (2015) Would older
文 献
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2)
Laurin D, Verreault R, Lindsay J, et al (2001) Physical
17)
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5)
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controlled trial. Arch Neurol 67 (1): 71-79.
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J Am Med Dir Assoc 13 (6): 568.e15-20.
11)
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6-month randomized controlled trial. Br J Sports Med 49
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17
超音波画像診断装置による側腹筋の評価‐咳嗽時における側腹筋厚変化の信頼性‐
井坂昌明、堀竜次、杉本研※、松尾善美※※
大阪行岡医療大学 医療学部 理学療法学科
※大阪大学大学院 医学系研究科 老年・腎臓内科学
※※武庫川女子大学 健康・スポーツ学部 健康・スポーツ科学科
Evaluation of the lateral abdominal muscles by ultrasound imaging
-Reliability of the lateral abdominal muscle thickness change during coughMasaaki Isaka, Ryuji Hori、Ken Sugimoto※, Yoshimi Matsuo※※
Dept. Physical therapy, Osaka Yukioka Medical university
of Geriatric Medicine and Nephrology, Osaka University Graduate School of Medicine
※※ Graduate School of Health and Sport Sciences, Mukogawa Women's University
※ Department
要 旨
【目的】本研究は、超音波画像診断装置を用いて側腹筋を評価し、咳嗽時における側腹筋厚変化の信頼性を検討
することを目的とした。
【方法】大阪行岡医療大学に在籍している健常成人大学生 13 名(20.0±0.4 歳、男性 8 名、女性 5 名)とした。安
静呼気時および咳嗽最大筋肥厚時における側腹筋の形態変化を評価するために、超音波画像診断装置を用い、
各筋の筋厚を 1mm 単位で測定し、各条件の結果に対する検者内信頼性について検討した。
【結果】側腹筋厚測定の安静呼気時、咳嗽最大筋肥厚時における検者内信頼性(ICC(1,1))は、すべての条件
において 0.8 以上(0.821-0.979)であった。
【結論】咳嗽時における側腹筋厚変化の信頼性を検討した結果、安静呼気時、咳嗽最大筋肥厚時における側腹筋
厚測定の検者内信頼性は獲得できた。今後、対象者を増やし再検証を行うとともに、検者間信頼性や筋電図を
用いた腹直筋との関連までは調査できておらず、検討する必要がある。
Key Words : 超音波画像診断装置、側腹筋、咳嗽、信頼性
ultrasound imaging, lateral abdominal muscles, cough, Reliability
Abstract
Objectives: To investigate the reliability of changes in abdominal lateral muscle thickness upon coughing through
evaluation of the muscle with a diagnostic ultrasound imaging system.
Methods: The subjects were 13 healthy adult university students at the Yukioka School of Allied Health Professions (male:
8, female: 5, age: 20.0 ± 0.4 years). We examined the inter-examiner reliability regarding the study results by measuring
the thickness of each muscle (in mm) using a diagnostic ultrasound imaging system to evaluate changes of abdominal
lateral muscle form during the resting expiratory phase and when the muscle thickness was maximal during coughing.
Results: The inter-examiner reliability (intraclass correlation coefficients [ICC] [1,1]) during the resting expiratory phase
and the time of maximal muscle thickness upon coughing in the measurement of abdominal lateral muscle thickness was
0.8 or higher (0.821 - 0.979) under all conditions.
Conclusion: Through our examination of the reliability of changes in the abdominal lateral muscle thickness upon
coughing, we confirmed the inter-examiner reliability in the measurement of abdominal lateral muscle thickness during
resting expiratory phase and the time of maximal muscle thickness upon coughing. In the future, it will be necessary to
confirm these findings with a larger number of subjects and to examine the relationship with the abdominal rectus muscle
based on the inter-examiner reliability and electromyograms.
〒 567-0801 大阪府茨木市総持寺 1-1-41
※ 〒 565-0871 大阪府吹田市山田丘 2-15
※※〒 663-8558 兵庫県西宮市池開町 6-46
19
大阪行岡医療大学紀要 第 3 号 2016
~ 19)
、咳嗽時における側腹筋厚変化を目的としたも
緒 言
のは検討されていない。
咳嗽は呼吸器疾患の重要な兆候の一つであるが、
よって、本研究では安静時と咳嗽時における側腹
同時に重要な気道防御機構でもある。咳の存在によ
筋厚変化について、超音波画像診断装置を用いた測
り気道に侵入した細菌などの異物を排除し、感染・
定の信頼性を検討することを目的とした。
炎症から気道を守っている。気道防御能としての咳
嗽は、異物を気道から取り除くだけの強さの咳をつ
研究方法
くりだせるかという運動的側面の評価を行うことが
1.対象
肝要である。
高齢社会を迎えた本邦では、高齢者における肺炎
の原因の 7 割以上が誤嚥性肺炎である
本研究の対象者は、平成 25 年 11 月から平成 26 年
1)、2)
3 月に、本学に在籍している健常成人大学生 13 名(男
ことが問
題視されている。
性 8 名: 身 長 172.5 ± 6.3cm、 体 重 65.1±13.9kg、
誤嚥性肺炎の原因には嚥下機能低下とともに咳嗽
BMI21.8 ± 3.9、PCF627.5 ± 93.6L/min)、女性 5 名:
機能低下も認め、とくに、咳嗽機能低下は誤嚥時に
身長 163.4±6.4cm、体重 54.8±5.3kg、BMI 20.5±0.4、
異物を排出する際、喉頭侵入物や分泌物の喀出を困
PCF 528.0 ± 151.5 L/min)とした。除外基準は、喫
難にし、誤嚥において嚥下とともに重要な機能であ
煙者、呼吸器疾患を有する者、座位保持が困難な関
る
3)~ 5)
節可動域制限がある者とした。(表 1)
。この咳嗽機能は、咳嗽反射と咳嗽力に分
けられ、主に年齢、呼吸機能、呼吸筋力との関係が
表 1 対象者背景
報告されている 6)~ 8)。なかでも呼吸筋力は加齢の
影響を受けやすく、咳嗽時に重要な呼気流量を作り
出すことが困難となる 8)、9)。
近年、体表から筋活動計測の困難な筋に対して超
音波画像診断装置が活用されており、非侵襲的且つ
リアルタイムに変化する筋形態変化を測定でき、持
ち運びが容易であるため実臨床でも使える利便性を
有している。
2.方法
超音波画像による筋活動計測では、対象となる筋
の形態変化を指標とする
10)
1)側腹筋測定
。なかでも呼吸筋は肺容
量の変化に応じて筋形態を大きく変化させることか
側腹筋の形態変化を評価するために、超音波画像
ら、超音波画像が呼吸筋活動の計測に利用されてい
診断装置(Noblus、日立アロカメディカル社製)を
る。とくに、呼吸と関連の深い横隔膜や側腹筋はそ
用い、8MHz のリニア式プローブを使用した。プロー
の対象であり、実臨床において筋機能の補助診断に
ブ位置は先行研究 16) に準拠し、左側の前腋窩線上
有用なツールとして応用されている 11)。
にて肋骨辺縁と腸骨稜の中央部の臍レベルにあて、
本研究では、咳嗽時に主な強制呼気として働く側
プローブ長軸が左前腋窩線上に直交するように置
腹筋(外腹斜筋(External Oblique、以下 EO)、内
き、プローブの中央が左前腋窩線上にくるようにし
腹 斜 筋(Internal Oblique、 以 下 IO)、 腹 横 筋
た。その際、モニター上にて EO、IO、TA の境界
(Transversus Abdominis、以下 TA)12)~ 14))につ
が表出できるようにプローブ位置を微調整した。側
いて、超音波画像診断装置を用いて検討することが
腹筋の計測は、安静呼気時と咳嗽時における筋厚が
必要であると考えた。
最大となった時(以下、咳嗽最大筋肥厚時)に行った。
側腹筋は、筋厚の変化が呼吸機能や呼吸筋力と関
得られた画像を電子媒体に保存し、パーソナルコン
連が強いことが知られており、その形態変化を超音
ピューターで解析した。その後、画像解析ソフト上
波画像で評価した報告は散見される
15)、16)
にて安静呼気時と咳嗽時の静止画像を 3 回分抽出し、
。
しかし、その多くは運動課題を目的としており
17)
コマ送り再生を繰り返して筋厚が最大となる箇所を
20
井坂昌明、堀竜次、杉本研、松尾善美
超音波画像診断装置による側腹筋の評価‐咳嗽時における側腹筋厚変化の信頼性‐
抽 出 し た。 静 止 画 像 の 解 析 に は 画 像 解 析 ソ フ ト
法士 1 名が対象者すべての測定を実施した。また、
image J(N. I. H, USA)を使用し、境界線の内外側
対象者の体調急変時や測定中の椅子からの転落防止
面を基準にEO、
IO、
TAの筋厚を1mm単位で測定し、
等リスク管理および超音波画像測定時の側腹筋厚変
最大値を求めた。抽出したEO、
IO、
TAの筋厚値を
[
(咳
化を確認するため、補助者 1 名を配置した。測定姿
嗽最大筋肥厚時-安静呼気時)/安静呼気時]× 100
勢は座位とし、背もたれ椅子に両側の坐骨結節を座
により筋厚変化率(%)として算出した
16)
面に接地させた。両側股関節および膝関節は 90°屈
。
(図 1)
曲させ、足底は肩幅に広げ接地し、測定中は保持す
2)咳嗽機能
®
アセスピークフローメータ(Assess 、フィリッ
るよう指示した。各測定の前に、測定方法の説明と
プスレスピロニクス社製)を用い、咳嗽時最大呼気
デモンストレーションを行い、練習を実施した後に
流量(Peak Cough Flow 以下、PCF)を測定した。
測定した。(図 2)
山川ら 20) の方法に準拠し、ピークフローメータに
呼気ガス分析用のフェイスマスクを接続した。フェ
3.研究倫理審査
イスマスクは空気漏れのないようしっかりと密着さ
本研究はヘルシンキ宣言を遵守して実施した。す
せ被験者に両手で把持させた。最大吸気位からの随
べての対象者に対して本研究の目的と内容、利益と
意的な咳嗽を行わせるために、「できるだけ大きく
リスク、個人情報の保護および参加の拒否と撤回に
息を吸い込んで、一度止めてから咳払いをしてくだ
ついて十分に説明を行った後、参加合意に対して自
さい。
」と説明し、測定時には「大きく息を吸って、
筆による署名を得た。
一度息を止めてから、
ゴホン。
」と声かけを統一した。
なお、研究は武庫川女子大学倫理審査委員会の承
3 回測定し、咳嗽後の最大値を使用した。
認(承認番号 No.13-23)および大阪行岡医療大学倫
測定は、事前に機器の測定方法を習熟した理学療
理審査委員会の承認
(承認番号0005)
を得て実施した。
図 1 安静呼気時および咳嗽最大時の側腹筋厚
図 2 超音波画像を用いた咳嗽時における側腹筋厚変化の測定
21
大阪行岡医療大学紀要 第 3 号 2016
4.統計解析
統計解析には、IBM SPSS Statistics19(日本アイ・
考 察
ビ-・エム(株)、東京)を用い、有意水準は 5%と
超音波画像を用いて安静呼気時および咳嗽最大筋
した。はじめに、身長、体重、BMI、PCF について、
肥厚時の側腹筋厚を測定し、各条件による筋厚変化
Shapiro-Wilk検定を用いて正規性の検定を行った後、
の信頼性について検討した。結果はすべて 0.8 以上
Mann-Whitney 検定にて男性と女性を比較し、有意
であり、0.7以上なら信頼性は良好である 21)ことから、
差がないことを確認した後、その後の解析に用いた。
安静呼気時、咳嗽最大筋肥厚時ともに高い信頼性を
検者内における超音波画像装置を用いた側腹筋厚
獲得できた。
測定の信頼性検討には、級内相関係数(Intraclass
しかし、金子ら 16) は安静時と最大呼気努力時の
Correlation Coefficients 以下、ICC(1,1)
)を用いた。
側腹筋の筋厚を測定し、検者内信頼性は保たれてい
たが、腹横筋での最大呼気努力時の信頼性は低下し
ていた。さらに、超音波画像のレビューにおいても
結 果
内腹斜筋や腹横筋の筋厚については高い信頼性を示
1.側腹筋厚測定の検者内信頼性
すが、運動負荷時では低下する 22) ことが示されて
側腹筋厚測定の安静呼気時、咳嗽最大筋肥厚時に
いる。超音波画像は、プローブの向きや測定肢位を
おける検者内信頼性(ICC(1,1)
)は、すべての条
統一するだけでなく、プローブを押す力、姿勢や骨
件において 0.8 以上(0.821-0.979)であった。
(表 2)
盤の位置、体幹や骨盤のアライメントによっても腹
筋群の筋厚は変化する 10)、23) ことが言われており、
表 2 側腹筋厚測定の検者内信頼性
これらの影響により測定の信頼性が低下したことを
示唆している。
以上のことから、超音波画像における側腹筋厚測
定は筋形態の一次元的な変化を捉えたものであり、
その筋厚はプローブ位置や入射角度、肢位の規定不
足などによって変動していたことが考えられた。本
研究では、測定条件を一定にし、近似させたことが
咳嗽最大筋肥厚時の信頼性獲得に反映されたと考え
られる。
3.咳嗽時における側腹筋厚変化
また今回の研究では、咳嗽時の側腹筋厚における
側腹筋厚変化および変化率は、安静呼気時に比べ
検者内信頼性の高さは示されたが、対象者が少なく
咳嗽最大筋肥厚時の IO、TA は増加し、EO は減少
十分検証されているとはいえず、検者間の信頼性も
した。
(表 3)
含め、検証していく必要がある。
一方、安静呼気時と咳嗽最大筋肥厚時の側腹筋厚
表 3 安静呼気時、咳嗽最大時の側腹筋厚変化および変化率
変化および変化率は、IO と TA において高値を示し、
EO は低値を示した。先行研究において、努力性呼
気をさせた時、内腹斜筋、腹横筋、腹直筋の筋厚は
増加するが、外腹斜筋の筋厚はあまり変化しない
24)
。この変化は呼気負荷をかけた際の腹筋群の変化
と類似しており、Kaneko ら 25)は、最大呼気口腔内
圧の 5% から 15% までの間で段階的に呼気負荷を増
やし、内腹斜筋と腹横筋は段階的に増加したものの、
外腹斜筋は変化しなかったと報告している。さらに、
DeTroyer ら 26)の超音波画像装置と筋電図を用いた
研究では、努力呼気時に腹直筋と腹横筋の活動が認
22
井坂昌明、堀竜次、杉本研、松尾善美
超音波画像診断装置による側腹筋の評価‐咳嗽時における側腹筋厚変化の信頼性‐
められていることから、咳嗽時に腹直筋が関与して
参 考 文 献
いる可能性が考えられた。
1)
大類孝.
(2013)超高齢社会における誤嚥性肺炎の現状.日本
老年医学会雑誌 50 458-460.
以上のことから、本研究の咳嗽時における側腹筋
2)
Teramoto S, Fukuchi Y, Sasaki H, et al. (2008) High incidence
厚変化も同様の傾向を示した。しかし、筋電図を用
of aspiration pneumonia in community- and hospital-acquired
いて表層の努力呼気筋である腹直筋の評価ができて
pneumonia in spitalized patients.a multicenter, prospective
study in Japan. J Am Geriatr Soc 56 577-579.
いないため、咳嗽時における側腹筋厚変化との関連
3)
海老原覚,佐々木英忠.
(2004)ピークフローの有用性と限
が未調査である。また、今回は超音波画像測定に習
界-いかにモニタリングするか-.医学のあゆみ 210 856-
熟した者が測定しており、検者間での検討が行われ
859.
4)
相沢久道.
(1997)咳のメカニズム.耳鼻免疫アレルギー 15
ておらず、今後検討する必要がある。
48-49.
5)
福岡達之,川阪尚子,野崎園子,他.
(2011)嚥下障害患者
結 論
に対する随意咳嗽の空気力学的測定と誤嚥の関連.言語聴
覚研究 8 (3) 131-138.
本研究は、健常若年者を対象に、超音波画像診断
6)
鈴木健太,菅亜紀奈,伊橋光二.
(2010)腹臥位が高齢者の
装置を用いて側腹筋を評価し、咳嗽時における側腹
呼吸機能に及ぼす影響-有効な咳嗽体位の検討-.山形保
筋厚変化の信頼性を検討した。その結果、安静呼気
健医療研究 14 1-10.
7)
Freitas F.S, Ibiapina C.C, Alvim C.G, et al. (2010)
時、咳嗽最大筋肥厚時における側腹筋厚測定の検者
Relationship between cough strength and functional level
内信頼性は獲得できた。また、咳嗽時における側腹
in elderly.Rev Bras Fisioter 14 470-476.
筋厚変化は、内腹斜筋と腹横筋で高値を示し、外腹
8)
Kim J, Davenport P, Sapienza C. (2009) Effect of expiratory
muscle strength training on elderly cough function. Arch
斜筋は低値を示した。今後、対象者を増やし再検証
Gerontol Geriatr 48 361-366.
を行うとともに、筋電図を用いた腹直筋との関連お
9)
佐々木誠,佐藤峰善,畠山和利.
(2004)咳嗽力の測定再現
性と特性.秋田大学医学部保健学科紀要 12 53-57.
よび検者間信頼性までは調査できておらず、検討す
10)
金子秀雄.
(2012)超音波画像を用いた呼吸筋活動の計測.
る必要がある。
バイオメカニズム学会誌 36 (3) 151-156.
11)
Kaneko H, Maruyama H, Sato H. (2008) Relationship
between expiratory activity of the lateral abdominal
muscle and exercise tolerance in chronic obstructive
pulmonary disease. J Phys Ther Sci 20 (2) 147-151.
12)
金子秀雄,佐藤広徳,丸山仁司.
(2006)姿勢が側腹筋厚に
及ぼす影響.理学療法科学 21 (3) 255-259.
13)
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14)
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15)
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16)
金子秀雄,佐藤広徳,丸山仁司.
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用いた側腹筋厚測定の信頼性.理学療法科学 20 (3) 197-201.
17)
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ultrasound measurement of transversus abdominis during
loaded, functional tasks in asymptomatic young adults.
PM&R 4 (6) 402-412.
23
大阪行岡医療大学紀要 第 3 号 2016
20)
山川梨絵,横山仁志,渡辺陽介,他.
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別するcough peak flowの水準-中高齢患者における検討-.
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21)
対馬栄輝(2011)SPSS で学ぶ医療系データ解析.東京図書 ,
東京:195-214.
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Misuri G, Colagrande S, Gorini M, et al. (1997) In vivo
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24
関節拘縮に関与する皮膚の形態学的変化に関する検討
田坂厚志、小野武也※ , ※※、沖 貞明※ , ※※、石倉英樹 ※※、相原一貴 ※※、佐藤勇太 ※※、松本智博 ※※
大阪行岡医療大学 医療学部 理学療法学科
※県立広島大学 保健福祉学部 理学療法学科
※※県立広島大学大学院 総合学術研究科
A study on morphological changes of skin during the development of
joint contracture due to joint immobilization in rats
Atsushi Tasaka, Takeya Ono※,※※, Sadaaki Oki※,※※, Hideki Ishikura※※,
Kazuki Aihara ※※ , Yuta Sato※※, Tomohiro Matsumoto※※
Department of Physical Therapy, Faculty of Health Science, Osaka Yukioka College of Health Science
of Physical Therapy, Faculty of Health and Welfare, Prefectural University of Hiroshima
※※ Graduate School of Comprehensive Scientific Research, Prefectural University of Hiroshima
※ Department
要 旨
本研究の目的は、関節拘縮に関与している皮膚の形態が変化するかどうかを明らかにするために、動物実験
を行い形態学的に観察して検討することである。対象は雌の Wistar 系ラット 6 匹とした。ラットは、左足関節
に対して介入を行わない対照群と、右足関節に対して最大底屈位でギプスを使用して固定する固定群の 2 群に
分けた。2 週間の関節固定が終了した後に、皮膚を形態学的に観察した。皮膚は足関節後面からアキレス腱背
部のものを採取し、組織固定と前処理を行って標本を作成した。標本は HE 染色を行い、光学顕微鏡下にて形
態を観察した。その結果、
皮膚は形態学的観察において固定を行っていない皮膚と比較し表皮厚の変化を認めず、
皮膚表面の平坦化を観察した。関節拘縮に関与している皮膚は形態が変化し、皮膚の柔軟性低下と関連するこ
とが示唆された。
Key Words : 関節拘縮,皮膚,形態学的変化
Joint contracture, Skin, Morphological change
Abstract
The purpose of this study was to investigate whether the skin morphology changes with contracture as a result of
immobilization. Twelve female Wistar rats were used. The rats were divided into two experimental groups. In the control
group, the left ankle joint did not receive any intervention. In the immobilized group, the right ankle joint was immobilized
in a complete plantar-flexion position using a plaster cast for two weeks. On the final day, the skin was observed
morphologically by collecting skin tissue from the posterior aspect of the ankle joint. The specimens were prepared using
tissue fixation and pretreatment. The morphology of each specimen was observed using an optical microscope after
hematoxylin-eosin staining. Compared with the control group, the immobilized group did not show any changes in
epidermal thickness. However, flattening of the skin surface was observed. These results suggest that the extensibility of the
skin after immobilization-induced contracture decreased, resulting in a morphological change.
〒 567-0801 大阪府茨木市総持寺 1-1-41
※,※※〒 723-0053 広島県三原市学園町 1-1
25
大阪行岡医療大学紀要 第 3 号 2016
実験期間は 2 週間とした。6 匹のラットは左右の
はじめに
足関節を 2 つの群に割り付けた。
関節拘縮は、関節固定や病気で関節を動かすこと
左足関節は介入を行わない対照群とした。右足関
が出来ないことによる廃用で発生する。これまで関
節は最大底屈位でギプスを使用して固定を行う固定
節拘縮の原因組織に関する検討は、動物による拘縮
群とした。
モデルを使用している
1)~ 3)
関節固定は、ラットの腹腔内にペントバルビター
。
関節拘縮に関与する骨格筋の柔軟性低下は、引張
ルナトリウム(40mg/kg b.wt.)を投与し、苦痛が
り試験から得られる力―張力曲線により明らかにさ
伴わないよう十分に麻酔が効いた後に開始した。
れている
4)、5)
ラットは、股関節周囲から足部にかけて剃毛を行い、
。また骨格筋は、関節拘縮発生後に形
態学的に変化することが報告されている
6)、7)
右足関節を最大底屈位で保持しギプスを用いて関節
。
8)
は、ラットの足関節を最大底屈位で
固定を行った。ギプスは、浮腫が発生しないように
4 週間固定の後にヒラメ筋の筋長が正常筋より短縮
十分注意して巻き付け、浮腫が発生した場合に直ち
したと報告している。このように関節拘縮に関与す
に発見できるように足趾を露出させた。そして、ギ
る骨格筋は、柔軟性の低下という機能的変化と筋長
プスが十分に硬化した後に、破損および脱落を防止
の短縮という形態学的変化を伴う。また、靭帯の廃
する目的でステンレス製のネットを使用しギプスの
用による柔軟性の向上は、サルの関節を固定した後
上からカバーした。固定期間中は、ギプスの緩みや
に靭帯の引張り試験から得られる力―張力曲線から
固定による浮腫の影響を足趾から観察し、必要に応
Spector et al.
9)
明らかにされている 。また、靭帯の廃用によるコ
じてギプスの巻き替えを行った。
ラーゲン線維の変化は、脆弱的な形態学的所見が観
2 週間の固定期間が終了した後にラットは、ペン
10)
。一方、皮膚に関し
トバルビタールナトリウム(40mg/kg b.wt.)を腹
て我々は、ラットの足関節を最大底屈位で 2 週間固
腔内に投与し、麻酔下にてネットとギプスを除去し
定した後に、アキレス腱背部の皮膚を採取して引張
た。組織観察用の試料を作成する準備としてラット
り試験から得られる力―張力曲線から柔軟性の変化
は、両側のアキレス腱背部の皮膚に対して足関節最
について検討したところ、関節固定を行っていない
大底屈位で踵部より遠位へ 3mm の位置 A 点と、そ
皮膚よりも柔軟性が低下するという機能的変化を明
こから近位へ 10mm の位置 B 点にマーキングを施し
察される事が報告されている
11)
。しかし、廃用による関節拘縮に伴う
た。採取する皮膚の範囲として、長さは、遠位端を
皮膚の柔軟性の低下に関して、形態学的変化を報告
A 点 か ら 遠 位 へ 5mm と 近 位 端 を B 点 か ら 近 位 へ
した研究は、我々が検索する限り存在しない。
5mmの20 mmとし、横幅は4mmとした。その後ラッ
本研究の目的は、関節拘縮に関与している皮膚の
トは、腹大動脈切断による脱血にて屠殺し、直ちに
形態学的な変化を明らかにするために動物実験を行
皮膚を切離し採取した。皮膚は採取した後の収縮を
い検討することである。
防ぐため、A 点と B 点を 10mm で保持し、小さくカッ
らかにした
トしたコルク板上に 4 箇所を針で固定した。固定し
対象及び方法
た皮膚は、10% ホルマリン液に浸漬し組織固定を
実験動物は 8 週齢の Wistar 系雌ラット 6 匹とした。
行った。組織固定後に皮膚を取り出し、表層から深
全てのラットは、室温が 23℃と一定になるよう空調
層が観察出来るように皮膚の長軸に対して平行に切
でコントロールした飼育室で 1 匹ずつケージ内に収
離 し、 自 動 固 定 包 埋 装 置(RH-12DM、Sakura
容して飼育し、市販の固形餌と水道水を自由に摂取
Finetek J)を使用して皮膚の処理を 24 時間行った。
させた。飼育室内の照明は、午前 7 時に点灯し午後
その後皮膚は、パラフィン包埋ブロック作製装置
7 時に消灯する 12 時間サイクルで人工的に昼と夜を
(TEC-P-DC-J0、Sakura Finetek J)を使用してパラ
設定した。
フィン包埋を行い、パラフィンブロックを作製した。
本研究は、県立広島大学保健福祉学部附属動物実
作製したブロックは、滑走式ミクロトーム(IVS-410、
験施設を使用し、県立広島大学研究倫理委員会の承
Sakura Finetek J)を使用して 6μm の厚さで薄切
認を受けて行った。
を行った。薄切した皮膚切片はスライドガラスの上
26
田坂厚志、小野武也、沖 貞明、石倉英樹、相原一貴、佐藤勇太、松本智博
関節拘縮に関与する皮膚の形態学的変化に関する検討
に乗せ、約 50 度の温湯に浸して皮膚切片とスライド
坦化し横走する隙間や部分的に連続性が失われた様
ガラスの間にある空気を取り除き、吸着させた。ス
子が見られ、その下の表皮には角質の平坦化に合わ
ライドガラスに吸着させた皮膚切片は、24 時間乾燥
せて湾曲が消失しており、全体として見ると脆弱的
させた。乾燥させた皮膚切片は、ヘマトキシリン・
な変化が観察された。
エオジン染色(HE 染色)を行い、カバーガラスで
また表皮厚の測定結果を表 1 に示した。表皮厚の
封入し標本を作製した。
平均値は、対照群 24.7 ± 6.7 μ m、固定群 23.6±5.5μ
標本は光学顕微鏡(ECLIPSE E600, Nikon)で観
m であった(図 6-3)。統計処理の結果、2 群は正規
察し、画像を顕微鏡用デジタルカメラ(DXM1200,
分布に従うことが認められたため Unpaired t-test を
Nikon)で撮影してパソコンに取り込んだ。標本の
実施したところ、対照群と固定群の間で表皮厚に有
撮影箇所は、採取した皮膚の長軸に平行な縦断面の
意な差を認めなかった。
表皮および真皮とした。標本は光学顕微鏡を使用し
表 1 皮膚表皮厚の測定結果
て 40 倍の視野にて形態を観察した。また表皮の厚さ
表皮厚(μ m)
について、光学顕微鏡で 200 倍の視野で観察した標
本の画像をデジタルカメラで撮影してパソコンに取
対照群
24.7 ± 6.6
固定群
23.6 ± 5.4
り込み、マイクロメーターを使用して計測した。各
ラットに対して 1 匹につき 3 視野を取り出し、1 視野
考察
あたり 10 箇所で表皮の厚さを測定し、平均値を算出
した 12)。
一般的に皮膚の厚さの測定は、表皮と真皮を対象
統計処理は統計ソフトを用いて実施した。対照群
として超音波測定装置や HE 染色後の光学顕微鏡を
と固定群の表皮の厚さは、正規分布に従うかどうか
用いた方法で行われている 13)、14)。しかし、今回我々
を確認するために、Kolmogorov-Smirnov test を実
は、皮膚から真皮を除いた表皮に着目し表皮の厚さ
施した。そして 2 群間の比較として、正規分布に従
を測定した。理由として、我々は、先に関節拘縮発
う場合は Unpaired t-test を用い、正規分布に従わな
生時に皮膚自体の柔軟性が低下することを証明した
い 場 合 は ノ ン パ ラ メ ト リ ッ ク で あ る Wilcoxon
が、試料となる皮膚を採取する際に真皮の一部を切
signed-rank test を実施し、危険率 5% 未満を持って
離する必要があり、その試料の柔軟性低下と形態学
有意差を判定した。
的変化の関係に着目したためである。
一般的に皮膚は、表皮が肥厚すると柔軟性が低下
結果
することが知られている 15)、16)。今回の結果より、
皮膚の形態観察の結果代表例を図 1 に示した。対
足関節を最大底屈位で 2 週間固定することでアキレ
照群の皮膚は、角質に大きな波打ち様の変化が見ら
ス腱背部の皮膚は、形態学的観察において固定を
れ、その下の表皮は角質の波打ち様の変化に合わせ
行っていない皮膚と比較し表皮厚の変化は認められ
て湾曲していた。一方、固定群の皮膚は、角質が平
なかった。しかし、廃用による痛みの変化に着目し、
a
ラットの足関節を最大底屈位で 4 週間固定した後に
c
足底中央部の皮膚を採取して形態の観察を行ったと
ころ、表皮が菲薄化したとする報告がある 17)。この
ように、痛みに着目した研究と本研究の目的は異な
b
るものの、関節固定による表皮厚は 2 週間程度の廃
d
用では変化がなく、4 週間程度の廃用が必要であっ
たと考えられる。
我々は、先頃行った研究にて、ラットの足関節を
最大底屈位で 2 週間固定した後に、アキレス腱背部
図 1 皮膚の HE 染色(Bar 50 μ m)
の皮膚を採取して引張り試験を実施し、柔軟性の変
a,b 対照群 c,d 固定群
化について検討したところ、関節固定を行っていな
27
大阪行岡医療大学紀要 第 3 号 2016
参 考 文 献
い皮膚よりも柔軟性が低下するという機能的変化を
明らかにした
11)
。そして今回、関節固定による廃用
1)
Trudel G, Uhthoff HK (2012) Contractures secondary to
immobility:Is the restriction articular or muscular ? An
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2)
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3)
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4)
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7)
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20)
Fisher GJ, Wang ZQ, Datta SC et al. (1997) Pathophysiology
of premature skin aging induced by ultraviolet. N Engl J
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で柔軟性が低下したアキレス腱背部の皮膚の形態学
的観察を行い、皮膚表面が平坦化した脆弱的な変化
を観察した。迫下ら 18) は、前十字靭帯(ACL)と
後十字靭帯(PCL)の組織構造と力学的特性につい
て実験的研究を行っている。すなわち、線維束が波
状走行する ACL と直線走行する PCL の組織構造の
違いが引張り試験における力学的特性におよぼす影
響を調べたのである。それによると、同じ張力で伸
張した場合、伸びる距離は ACL より PCL が短かっ
たのである。これは、組織の波状走行が直線走行す
るより伸びやすく柔軟であることを示している。こ
れらのことから、今回我々の結果から得られた関節
固定で認めた皮膚表面の平坦化は、固定を行ってい
ない皮膚よりも直線状であることから、皮膚の柔軟
性低下との関連が示唆された。
皮膚は、若齢よりも高齢においてたるみの発生 19)
やコラーゲン線維の減少 20) が報告されており、加
齢により形態が変化している可能性がある。今回の
研究で用いたラットは若齢であるため、今後、高齢
のラットを対照として関節固定が皮膚におよぼす影
響を形態学的に検討する必要がある。
28
関節リウマチ患者の上肢機能と日常生活活動(ADL)の実態調査
坪井直人、中川卓、和田智行、斉藤隆哉、謝花百合、中山順恵
キーワード:関節リウマチ・上肢機能・ADL
ロールされていた。合併症には腰部痛や腎症が確認
はじめに
された。Barthel Index では食事、整容、更衣動作
関節リウマチ(以下、RA とする)は、関節炎を
に低下が認められたが、ピンチ・把握動作は可能で
主症状とする原因不明の全身性疾患である。近年
あったため ADL は比較的維持できていた。上肢で
RA の治療は、生物学的製剤の開発によって変化し、
駆動する車椅子移動も比較的自立していた。詳細は
大きなパラダイムシフトが起きている。しかしなが
以下の図に示す。また、特記として ADL でタブレッ
ら関節機能障害は依然として RA 患者の ADL 障害の
トを活用していた症例もいた。
主な原因となっている。
本研究の目的は、RA の入院患者に対し、観察・
考察
聞き取り調査を行い、上肢機能と ADL の実態を調
本調査では、手指の変形が多くみられたが、ピン
査することにある。
チ・把握動作が可能であり、上肢の ADL は比較的
維持されていた。これに加え各症例は頚部、体幹、
対象
肩関節、肘関節等による代償動作や自助具を使用し
対象は、リウマチ病棟に入院していた患者 6 名と
ADL を維持していると考えられた。関節障害がある
した。性別は男 1 名、女 5 名、年齢は 60 代前半~ 80
と、他の身体機能を利用し代償するといわれており、
代前半であった。現病歴は、発症後 30 ~ 40 年経過
今回の RA 患者らの実態調査でも同様の結果が確認
しており、安定期であった。備考として、1 時間程
された。また近年は、情報化社会にともなうタブレッ
度のコミュニケーションは可能である。本調査にお
ト端末等の登場により、ADL や各動作も大きく変化
いては口頭で説明を行い、同意を得た。
しており、今後 ADL に必要とされる上肢機能も変
化していくものと推察される。
方法
今後の課題としては、各 ADL と上肢の代償動作
の関係を明らかにしていくことがあげられた。
平成 26 年 7 月に行岡病院にて RA 患者を対象に観
察・聞き取り調査を実施した。調査項目は理学所見
である関節可動域(以下、ROM とする)、徒手筋力
テスト(以下、MMT とする)、疼痛、合併症であり、
それらを観察や聞き取りから判断した。また手指の
変形(ボタン穴変形、スワンネック変形、Z 字変形、
ムチランス変形、尺側変形)についても観察した。
ADL については、Barthel Index の項目を活用し調
査を行った。
結果
ROM は自動で肩関節屈曲 120°、伸展 10°、内転
図 食事・整容・移動・更衣動作の内訳
0°、肘関節屈曲は 100°程度であった。MMT は上・
下肢共に3 ~ 4が確認された。疼痛は安静時痛が1名、
動作時痛が半数名に認められ、比較的疼痛はコント
(指導教員:行岡正雄、池田耕二)
29
大阪行岡医療大学紀要 第 3 号 2016
関節リウマチを想定した上肢の関節可動域制限と日常生活動作(ADL)の関係
‐代償動作の観察‐
斉藤隆哉、謝花百合、中山順恵、坪井直人、中川卓、和田智行
キーワード:関節リウマチ・ADL・代償動作
はじめに
結果
関節リウマチ(以下、RA とする)は、関節炎を
テーピング、圧迫包帯による固定後の ROM 制限
主徴候とする原因不明の全身性疾患である。症状は
は約 50 ~ 60%であった。動画による代償動作の観
手指関節などの上肢に多く、炎症により関節破壊や
察では全ての動作に代償動作がみられた。上肢の
変形も引き起こす。そのため、関節可動域(以下、
ADL 動作 4 項目に共通した代償動作は、頭頸部屈曲
ROM とする)は制限され、
ADL は低下する。しかし、
と肩関節外転であった。動作観察から最も介助が必
RA 患者は代償動作や自助具を活用し ADL を維持す
要と感じられたのは更衣動作であった。各動作にお
ることがあり、関節破壊や ROM 制限、代償動作、
ける代償動作の特徴を下記の表に示す。
上肢機能の関係は多様である。
本研究の目的は、RA を想定した上肢 ROM 制限に
考察
よって、ADL 動作に起こりうる代償動作を観察し、
上肢の ROM が制限されると各動作は困難になる
その特徴を抽出することである。
が、多関節や体幹等を有効に活用した代償動作によ
り、上肢 ADL は自立していた。これらからは ROM
対象
の維持や多関節等の利用による代償動作の獲得は
対象は、健常である男子学生 3 名とした。平均年
ADL 低下の予防戦略につながると考えられた。その
齢は、22.0 ± 4.0 歳であった。
ため上肢 ADL 動作評価時には、各関節の ROM や代
償動作についても配慮する必要があると考えられた。
方法
今後の課題は、ROM 制限の原因と RA 患者の代償
本研究を行うに当たり、予備研究として、20 代学
動作の関係を詳細に検討することである。
生男女 6 名を対象に上肢の各関節(肩関節、肘関節、
表 ADL 動作 4 項目に見られた特徴的な代償動作
前腕、手関節)の ROM を測定し、平均値を算出した。
ADL 動作
次に、男子学生 3 名を対象に、上肢に関する ADL 動
整容動作
作 4 項目(整容・電話・食事・更衣動作)を行い、
代償動作
① 肩関節-外転
② 肩関節-屈曲、肩甲帯-挙上
カメラにて前、横、上の 3 方向から動画を撮影した。
③ 頭頚部-屈曲
その後、対象者の上肢の各関節にテーピングや圧迫
④ 体幹-回旋
電話動作
包帯を巻き、ROM 制限をつくり、制限の程度を百分
① 肩関節-外転、肩甲帯-挙上
② 肩甲帯挙上
率にて算出した。そして ROM 制限した状態で ADL
③ 体幹-伸展、回旋
動作 4 項目を行い、同様に 3 方向から動画を撮影した。
食事動作
最後に、ROM 制限の有無で上肢の ADL 動作 4 項目
① 肩関節-外転、肩甲帯-挙上
② 頭頚部-屈曲、前方突出、顎先挙上
の動画を比較し、代償動作の特徴を抽出した。
更衣動作
① 肩甲帯-挙上、肩関節-外転
② 体幹-回旋、側屈、屈曲
③ 頭頚部-屈曲
④ 肩関節-屈曲
(指導教員:行岡正雄、池田耕二)
30
稀な下肢神経症状を来たした高齢発症腰椎椎間板ヘルニアの一症例
―慢性期における理学療法的評価と治療の可能性―
柴田裕輔、槻木郁美、藤崎あずさ、松本貴宣
キーワード:椎間板ヘルニア・前脛骨筋・下肢痛
はじめに
本症例の問題点
腰椎椎間板ヘルニア Lumber Disk Herniation(以
①高齢発症、再発性、下肢筋麻痺合併 LDH であ
下 LDH)は腰痛を主症状とするだけでなく、様々な
ること、②現在の症状が LDH 以外の要因による可
下肢神経症状を引き起こす疾患であり、後遺障害や
能性(筋・筋膜性腰痛や椎間板の膨隆残存と椎骨変
再発も少なくない。今回、比較的高齢で LDH を発
形の影響)、③長時間座位困難、腰痛、右下肢筋力
症し、下垂足・腰痛・下肢痛など多彩な下肢神経症
低下による仕事・趣味などへの支障 が挙げられる。
状を呈した症例を提示し、今後の理学療法の可能性
文献的考察
について検討した。
LDH は椎間板の加齢変性が原因とされているが、
症例提示
比較的若年の男性に多く、高齢発症は少ない。再発は
症例(60 代、男性)、主訴(腰痛、左臀部痛、右
約 5 ~ 10%に見られる。下垂足を来たした場合は観
下垂足による歩行障害、右下肢拳上困難)、趣味(登
血的治療となることが多い。しかし、高度な麻痺で発
山、園芸)、嗜好(喫煙なし)。
症後の期間が長い例では回復が難しいとされている。
現病歴
本症例に対する理学療法的介入の可能性
一回目:2009 年 2 月、強い荷重の後左腰痛、坐骨
本症例は慢性期にあり、LDH そのものによる影響
神 経 痛 出 現。MRI で LDH(L3/4 右 下 垂 型 HNP:
は現症からみても小さいと考えられる。現症での前
Herniated Nucleus Pulposus、左 L4 神経根圧迫)の
脛骨筋と腸骨筋の筋力低下に対しては日常生活動作
診断。感覚障害や麻痺はなかった。ステロイド点滴
だけでは 4 年間でも十分な回復が得られていないこ
等の治療を受け、徐々に改善。現在は長時間座位で
とから、適切な筋力トレーニングを加えることが必
の左腰・臀部痛が残存。二回目:2010 年 1 月、家具
要と考えられる。現在残っている疼痛は、椎間板の
の持ち上げを起因として右腰痛を主とした腸骨前面
膨隆残存・加齢に伴う椎骨変形に起因した神経症状
の疼痛出現。大腿神経痛と診断され、MRI で別の部
(下肢や臀部の疼痛)と、LDH の疼痛を避けるため
位の LDH(L4/5 正中やや右よりに HNP)を指摘さ
に生じた筋・筋膜性腰痛の可能性が考えられる。こ
れた。経過中に右下垂足、下肢拳上困難が出現。長
れらの疼痛に対してマイオセラピー(大殿筋)、温
母趾伸筋、大腿四頭筋は動かせた。前脛骨筋は高度
熱療法、ストレッチ(腰背部筋)が適当である。再
に萎縮が見られたが、ストレッチなどにより約1年
発防止には、座位・立位時に後傾位である骨盤を正
の経過で歩行の改善が得られた。現在右腰部と腸骨
中位に保ち、腰椎の生理的彎曲を獲得することを目
前面の痛み、軽度の歩行障害が残存。
的に、腹背部筋・下肢筋のストレッチや筋力増強な
どの運動療法を行う。また、腰痛を引き起こさない
現症:2014/06
ような ADL 指導が必要である。
体幹・下肢 ROM、FFD、下肢 MMT、片脚立位、
FRT、TUG、神経学的検査で特記すべき異常は認
まとめ
められないが、右前脛骨筋の萎縮が残存している。
高度な下肢神経症状を合併したが、保存的治療に
腰背部、左臀部、右腸骨前面に圧痛あり。
より 5 年間の経過を追えた高齢発症 LDH の症例を報
告した。高齢者の LDH の慢性期では、様々な要因が
MRI の経過
加わっている可能性があり、理学療法的評価による
脱出髄核は縮小していたが、矢状面での椎間板の
要因の分析が有用であった。分析に基づき、疼痛の
膨隆は 5 年の経過で大きな変化はない。また、椎骨
軽減、LDH の再発予防のための理学療法を提示した。
(指導教員:池田昌弘、原田信子)
の変形の進行が認められる。
31
大阪行岡医療大学紀要 第 3 号 2016
COPD の換気メカニズム変化に伴う呼吸器症状について
福造創志、長見壮輔、山内由梨、吉田圭佑、北川拳士
キーワード:COPD、換気メカニズム・呼吸器症状
4.COPD の血液ガス所見
はじめに
COPD では、低酸素性肺血管攣縮による肺性心が
COPD は換気メカニズムが変化することによっ
死因の約1/ 4を占めている。動脈血ガスの視点か
て、様々な症状を呈し、活動制限が生じるといわれ
ら、低酸素血症をきたす病態について考察した。
ている。その機序を解剖学・生理学・運動学などの
COPD の動脈血ガスの特徴としては、PaO2 の低下や
面から考察する。
PaCO2 の上昇、pH の低下があげられる。つまり、
COPD の低酸素血症は、横隔膜の機能低下や気管支・
1.COPD の病理学的特徴
肺胞リモデリングによる換気障害が原因であると考
気道では、慢性炎症により気道壁肥厚がおこり気
えられる。これらに対して、呼吸介助や人工換気など
管支内腔狭窄が生じる。肺胞では、肺胞壁の破壊に
換気を改善するアプローチを行うことが重要である。
よる気道虚脱が起こる。この二つが原因で閉塞性換
5.COPD の咳嗽能力
気障害が起こると言われている。
COPD の急性増悪では、感染などにより気道内分
2.COPD の横隔膜機能
泌物が増すため咳嗽による気道保護機能が重要とな
COPD 患者の換気能力低下の要因として横隔膜機
る。
COPDにより咳嗽力が低下する原因を考察する。
能が関与している。横隔膜の活動性低下の原因は3
効率的な咳嗽を行うには、吸気量と呼出力が重要で
1)
つ考えられる 。①横隔膜の平坦化(筋長の短縮)
あるが、COPD では、肺過膨張により第2相では十
による横隔膜自体の収縮効率の低下②胸郭のアライ
分な吸気量を得ることができない。第4相では末梢
メントの崩れ、胸郭自体の硬さ③下部体幹の安定に
気道は閉塞しやすく呼出量も少なくなる。よって、
働く、腹横筋の活動性の低下などである。横隔膜の
気流速度も低下し、分泌物は喀出されないと考えら
活動性を向上させるためには、横隔膜自体に対する
れる。COPD 安定期から肺過膨張を防ぎ咳嗽機能を
だけでなく、胸郭・腹部に対するアプローチを行な
維持することが、COPD 急性増悪の予防につながる
う必要がある。
と考えられる。
3.呼吸困難と動的肺過膨張
おわりに
COPD では労作時の呼吸困難が早期に生じ 2)活動
今後、COPD の諸症状のメカニズムや問題点に対
制限が出現する。呼吸困難が生じる原因の1つに動
し、理学療法の介入を検討していきたい。
的肺過膨張が挙げられる。呼気の気流制限のため、
参 考 文 献
運動により呼吸が促進すると呼出が不十分となる。
1)
堀竜次ほか:初学者のための呼吸理学療法テキスト,メディ
こうした残気量の蓄積により、呼気終末肺気量位が
カ出版.p215 ~ 217.2010
増大し、動的肺過膨張が生じる。最大吸気量は減少
2)
日本呼吸器学会呼吸管理学術部会他:呼吸リハビリテーショ
し、運動時に 1 回換気量が増加せず、浅くて速い呼
ンマニュアル-運動療法-第2版.株式会社照林社.P17.
2012
吸パターンとなる。その結果、呼吸仕事量は増加し、
3)
青柴和徹:慢性閉塞性肺疾患(COPD):病気がみえる vol.
労作時呼吸困難を引き起こす。
4 呼吸器第 2 版,メディックメディア.p204 ~ 217.2013
(指導教員:行岡秀和、堀竜次)
32
TRPS の形質発現に対する転写因子の影響
清水涼平、住廣勝智、山本大樹
キーワード:TRPS・骨の成長・関節疾患
はじめに
考察
Trichorhinophalangeal syndrome(TRPS: 毛 髪
TRPS 様の症状を呈するにもかかわらず、Trps1
鼻指骨症候群)は常染色体優性遺伝性の骨軟骨異形
遺伝子に変異を見出せない患者の疾患発症の分子メ
成症である。毛髪の低成長、平らな鼻、手指・足指
カ ニ ズ ム を 検 討 す る こ と を 長 期 の 目 的 と し て、
の変形が特徴の疾患である。Trps1 は TRPS の原因
Trps1 遺伝子の組織特異的エンハンサーの探索をマ
遺伝子であり、TRPS の症状を示す約 8 割の患者で、
ウス個体レベルで行った。今回、マウス Trps1 遺伝
Trps1 遺伝子のタンパク翻訳領域に変異が認められ
子転写開始部位から上流約 4kb の配列を用いて Cre
る。しかし、TRPS 様の特徴的な表現型を示すにも
リコンビナーゼを発現させるトランスジェニックマ
かかわらず、約 2 割の患者に Trps1 の翻訳領域に遺
ウスを用いた。この配列はヒトの Trps1 遺伝子の上
伝子変異が見出されていない。我々は Trps1 の発現
流配列と相同性が約 85% と高い領域である。組織特
を誘導する上流の転写因子(群)の異常が Trps1 遺
異的なエンハンサーは種を超えてよく保存されてい
伝子の発現低下を招く要因と考え、その第 1 ステッ
る遺伝子領域に存在していることが示唆されており
プとして Trps1 遺伝子の発現制御領域の同定をマウ
今回見られたエンハンサー活性もそれをサポートし
スを用いて個体レベルで解析した。
ているといえる。TRPS では指関節部の形態異常が
高頻度に見られるほか、若年性に発症する変形性関
材料と方法
節症が一部の患者に見られるなど、関節軟骨や関節
ユビキタスに発現するROSA26遺伝子のpromoter
周囲の細胞での正常なTrps1発現が正常な骨格発生、
領域、2 つの LoxP ではさまれた STOP 配列、β-gal
恒常性の維持に必須と思われる。本研究で用いた
遺伝子をもつコンストラクトを導入したノックイン
Trps1 遺伝子上流配列に関節軟骨エンハンサーの少
マウスとマウス Trps1 遺伝子の転写開始部位の上流
なくとも一つが含まれていることが見出された。今
約 4kb の配列の下流に Cre リコンビナーゼを結合さ
後はこの 4kb の配列を出発点としてこの領域に結合
せたコンストラクトを導入したトランスジェニック
するタンパク群の網羅的な同定を目指すことになる。
マウスを交配した。産まれたマウス(生後 5 日目、
Trps1 遺伝子は胎生期において顎関節に限局した
15 日目)を使用し、X-Gal 染色を行い、発現部位を
遺伝子発現が見られることが知られている。しかし、
調べた。X-Gal 染色が染色体の組換えにより特異的
今回顎関節での X-Gal 染色は見られなかった。この
に起こっていることの確認は、尻尾の DNA 抽出後
ことは顎の関節と四肢の関節における Trps1 の発現
に PCR による遺伝子型判定により行った。同腹マウ
は異なる因子により制御されることを示唆してい
スのすべてを染色し、組み換えが起こっていない個
る。顎の関節は神経堤細胞により形成されるのに対
体をネガティブコントロールとして用いた。生後 5
し、四肢の関節は側板中胚葉から発生する。発生過
日目のマウスは表皮を剥離し、生後 15 日目のマウス
程で大きく由来が異なることが、発生を担う因子が
は筋等の軟部組織を取り除いて処置した。実験は大
異なる要因の一つとも考えられ、この点に関しては
阪大学動物実験倫理に基づいて行った。
更なる検討が必要である。
結果
謝辞
X-Gal 染色は四肢の末端、頭部、脊柱に認められた。
大阪大学大学院歯学研究科口腔分化発育情報学講
特に長骨骨端の関節を含む部位の染色は強く認めら
座口腔解剖学第一教室 阿部真土先生にご懇切なご
れた。PCR による遺伝子型判定により、X-Gal 染色
指導を深く感謝いたします。
で陽性を示したマウスでは、TRPS1 遺伝子の部位で
組み換えが起こっていることが確認された。
33
(指導教員:栗栖浩二郎、山本貴啓)
大阪行岡医療大学紀要 第 3 号 2016
関節軟骨組織における KLF4 遺伝子の発現局在
東山翔太
キーワード:KLF4・関節軟骨・骨端軟骨
も骨芽細胞や軟骨細胞が産生する細胞外基質の発現
はじめに
や分解の精巧な制御メカニズムの解明は骨格系の発
Kruppel-like factor 4(KLF4)は iPS 細胞を作成す
生・恒常性維持の理解にとどまらず、創薬の観点か
るための因子の 1 つとして知られる転写因子である。
ら極めて重要と思われる。今回は KLF4 に注目して
骨格形成過程において KLF4 は幼若な骨芽細胞に強
タンパクの局在を検討したところ、関節軟骨と骨端
く発現し、細胞外基質の産生を抑制することが知ら
軟骨成長板に発現していた。このことは KLF4 が骨
れている。細胞外基質の厳密な発現調節は軟骨など
芽細胞のみならず、大量の基質を産生する軟骨細胞
基質が大量に見られる組織でも必須であることから、
においても何らかの生理的な役割を担うことを示唆
今回、KLF4 が軟骨細胞にも発現するか免疫組織染
している。今回試料に用いた生後すぐのマウス関節
色法を用いて検討した。
軟骨において、広い範囲の表層、中間層の細胞に
KLF4 のシグナルが見られた。この結果は一見 KLF4
材料と方法
が基質の産生低下を促すという仮説に矛盾する。し
かし、マウスの関節軟骨の基質は断乳後(生後 3 週
材料は生後 0 日の ICR 系統のマウスを用いた。前肢
®
と後肢を凍結させ、Tissue-Tek O.C.T. ™ Compound
齢)、活発に運動し始めたのちにその占める領域が
を用い、- 30℃で凍結標本を作製した。標本をクリ
増加することが知られている。KLF4 は断乳前の関
オスタットで 14 μ m に薄切し、MAS-GP コートされ
節軟骨細胞の基質産生を抑え、細胞数を増加させる
たスライドグラスに貼付した。組織上でのKLF4の局
役割を担っていることが考えられる。今後、胎生期、
在の解析は KLF4 に対する1次抗体(Santa Cruz;
成長期、高齢期のマウスや、疾病モデルマウス等で
H-180)と蛍光標識(Cy3 標識)された2次抗体を用
の発現を調べることで、KLF4 の関節軟骨における
いた。また核を標識するDAPIを含む試薬で封入した。
役割が明らかになると考えられる。
染色後、蛍光顕微鏡にて観察した。DAPI は UV 光で
KLF4 は骨端軟骨成長板の前肥大化軟骨細胞に限
励起させ青色の画像として取得した後にPhotoshop上
局していた。この部位の軟骨細胞は著しい巨大化を
で白黒画像に変換、白色部分を緑色に変換した。赤色
開始する段階であり、KLF4 が細胞増殖を停止させ、
はKLF4の局在を示す。両方の局在を示すための画像
特徴的な分化を導く可能性を示唆する。KLF4 は
では、緑(核)にKLF4のシグナルの赤色を被せるこ
Protein Kinase G(PKG)の発現を制御すると報告
とでKLF4が存在する核が黄色になるように修正と合
されているが、PKG は CNP-NPRB 経路の細胞内シ
成を行った。なお、マウスの取り扱いについては、指
グナルを伝達するキナーゼとして知られている。
導下で大阪大学動物実験規定に基づき実験を行った。
CNP-NPRB の経路はヒトに認められる骨の成長異常
の原因因子の一つであることから、KLF4 が骨系統
結果
疾患に関与する可能性を示唆している。
免疫組織染色により、KLF4は関節軟骨部および骨端
謝辞
軟骨成長板の前肥大化軟骨細胞の核に局在を認めた。
大阪大学大学院歯学研究科口腔分化発育情報学講
考察
座口腔解剖学第一教室 阿部真土先生の懇切なご指
導を感謝します。
骨格系のモデリング、リモデリングは骨芽細胞、
破骨細胞、軟骨細胞、血管内皮細胞など多くの細胞
が協調的に作用し遂行される。これらの過程の中で
(指導教員:栗栖浩二郎、山本貴啓)
34
関節リウマチに対するリハビリテーションのエビデンス
杉村颯馬、原 勝利、三木貴博、宮﨑将吾、山内 純、湯川貴史
キーワード:関節リウマチ・リハビリテーション・メタアナリシス
痛の改善が認められている。しかし、機能的装具と
はじめに
フラット装具との間には疼痛と歩行能力の改善に有
意差が認められなかった。
関節リウマチ(RA)は、慢性的に関節炎症を繰
り返し、進行性に多関節障害をきたし患者の数も多
く、そのため社会経済的にも損失は多大である。
考察
RA に対する治療法は 4 本柱からなり、その 1 本の薬
最近の文献検索より、LLLT による物理療法、運
物療法ではエビデンス(EV)に基づいた治療(EBM)
動療法、患者教育、足部の装具療法は、EV に基づ
が確立している。しかしもう一つの柱であるリハビ
いたリハであると考えられる。しかし、LLLT は
リテーション(リハ)では EBM が確立していない。
2000 年以降に MTA が実施されていないため、有効
今回 RA 治療におけるリハの EV の現状を把握する
性の根拠に乏しい可能性がある。また本邦では現在
ため文献検索を行った。
も症例報告が多く、質の高い研究が行なえていない
ことが現状であり、今後 RA のリハに対して、より
目的
質の高い研究を行なう必要があると考える。
物理療法、運動療法、患者教育、装具療法の各領
結語
域に分け EV を検索する。
物理療法では疼痛や朝のこわばりの軽減が認めら
方法
れた。運動療法では等速性・等尺性収縮力、握力、
文献は電子データベースである Medical Online、
HAQ の改善が認められた。患者教育では長期的な
医中誌 web、J-stage、Pub Med を使用して、メタ
効果として疼痛、HAQ に有意な改善が認められた。
アナリシス(MTA)とランダム化比較試験(RCT)
装具療法では疼痛の改善が認められた。
論文を中心に検索した。
結果
参考文献
検索した文献は 24 文献で物理療法 6 件、運動療法
1)
Brosseau L, et al.: Low level laser therapy for osteoarthritis
and rheumatoid arthritis: a metaanalysis. J Rheumatol,
6 件、患者教育 6 件、装具療法 6 件であった。
2000, 27(8):1961-1969.
1.物理療法:物理療法で有意な結果が得られた
2)
Baillet A, et al.: Efficacy of resistance exercises in
rheumatoid arthritis: meta-analysis of randomized
のは低出力レーザー治療(LLLT)のみであった。
controlled trials: Rheumatology, 2012, 51:519-527.
LLLT は疼痛の軽減だけでなく、歩行速度や手の機
3)
Du S, et al.: Self-management programs for chronic
能などの運動機能の改善が報告されている。
musculoskeletal pain conditions: a systematic review and
meta-analysis. Patient Educ Couns, 2011, 85(3):e299-310.
2.‌運 動療法:運動療法では様々な方法で有意な
4)
Conceição CS, et al.: Systematic review and meta-analysis
結果を得ている。歩行時間、上下肢の筋機能と筋持
of effects of foot orthoses on pain and disability in
rheumatoid arthritis patients. Disabil Rehabil, 2014, 23:1-5.
久力の改善、HAQ、QOL の改善が報告されている。
3.患者教育:患者教育では、疼痛と HAQ の改善、
自身の健康状態の理解度の改善が報告されている。
4.‌装 具療法:装具療法では QOL、歩行能力、疼
(指導教員:村田紀和、田坂厚志)
35
大阪行岡医療大学紀要 第 3 号 2016
膝関節不安定性の定量的評価―様々な機器・方法の有用性の検討―
沖本 遼、奥田莉加、西山芽生、野村真央、森内俊貴、渡邊忠
キーワード:ACL・instability・Ultrasound Evaluation
4. ACL 損傷膝に対し、腹臥位膝屈曲 30°にて膝
はじめに
窩の内側に Ultrasound(以下 US)を照射。下腿を
前十字靱帯(以下 ACL)は脛骨の前方移動を制動
最大限徒手で挙上した肢位から重力によって前方へ
する靱帯であり、損傷すると膝関節の不安定性が生
引き出された肢位までの脛骨の移動距離を、KT と
じる。不安定性を定量化するため様々な機器、方法
比較した。US は 14.1 ± 3.5 mm、KT は 14.4±3.9
の有用性について検討されてきた。以下、ACL 損傷
mm で あ り、 相 関 が あ っ た。(F. Gebhard et al.,
膝の不安定性に関する5編の論文を紹介する。
Knee Surg Sports Traumatol Arthrosc , 1999.)
1. Knee Instability Tester(以下 KIT)用い ACL
5. ACL 損傷を疑われた者に対し、腹臥位膝屈曲
損傷膝に対し前後方向への 200N 超の荷重をかけ脛
20°にて膝窩の内側に US を照射。下腿後面を徒手
骨の移動量を測定。200Nでの前方移動量は健患差6.7
にて下方圧迫し、脛骨の移動量の健患差(Δ D)を
± 3.3 mm、50N 時の前方剛性は健患差 -1.3±1.1×
比較した。健常膝は Δ D=0.1 ± 0.7 mm、ACL 損傷
104N/m、200N での前後総移動量は健患差 8.1±4.2
膝は Δ D=3.8 ± 1.5 mm であり、有意差が認められ、
mm で あ り、 す べ て に お い て 有 意 差 が み ら れ た。
診断ツールとして有用である。(H.-G. Plam et al.,
KIT による測定は、膝関節屈曲角度以外の制約を最
The Knee, 2009.)
小限にして、他覚的な前方不安定性の測定を可能に
まとめ
し、健患差を明確に検出できた。
(Shino K et al., J
Bone Joint Surg Br, 1987.)
ACL 損傷膝の不安定性を定量化するための機器
2. computer 制御で荷重が可能な GNRB
®
を用い
を用いた評価法が確立され、中でも US は簡便で被
ACL 損傷膝を測定した。ACL 損傷膝において脛骨
曝がなく、低荷重での緻密な測定が繰り返し可能で
前 方 移 動 量 が 健 患 差 3mm で は 134N で、 感 度
ある。US を用いた評価法も有用な手段として着目
®
70%、特異度 99% であった。GNRB
されており、今後、精度の検証が必要である。
は再現性、
正 確 性 が 高 く、 自 動 記 録 が 可 能 な 機 器 で あ る。
展望
(H.Robert et al., Orthop Traumatol Surg Res,
2009.)
以上のように測定された ACL 不全による他覚的
3. PKTD(Porto-knee testing device) を 用 い
膝不安定性と、スポーツ動作時の自覚的・機能的不
ACL 損傷膝に対し MRI 評価を行った。背臥位で下
安定性との因果関係は不明である。 US を用いた
腿部近位後面から前方へ荷重し、脛骨の内外側の前
評価法が確立すれば、荷重下での体幹後傾姿勢など、
方移動量を測定。前方移動量の健患差、内側 4.2±1.6
様々な肢位における脛骨移動量の測定が可能とな
mm、外側 8.4 ± 2.2 mm であった。外側の前方移動
り、ACL 不全があっても不安定感がない人(coper)、
量より内側の前方移動量を引いた量を回旋移動量と
不安定感がある人(noncoper)の選別ができる可能
した。回旋移動量の健側 0.3 ± 0.5 mm、患側 4.5±2.0
性があり、ACL 損傷膝に対する治療体系の確立が期
mm、健患差 4.2 ± 1.9 mm であった。内外側の前方
待される。
移動量の健患差は KT-1000(以下 KT)と相関、回
旋移動量および健患差は pivot shift test と相関が
あった。
(J. Espregueira-Mendes et al., Knee Surg
Sports Traumatol Arthrosc, 2012.)
(指導教員:史野根生、松尾高行)
36
近年問題視されている線維筋痛症に対して運動療法はどのような効果を示すか
上山雄司、土岐拓磨、中島千種、中野 葵
キーワード:線維筋痛症・炎症・運動療法
運動療法は FM に対して効果的であることがわ
かったが、そのメカニズムは明らかにされていない。
私たちは痛みの原因の一つである炎症を例に挙げ理
学療法士が行う運動療法の効果について文献的考察
を行った。
FM に類似した症状を示す疾患に関節リウマチが
ある。関節リウマチは自己免疫リウマチ性疾患に含
まれ、症状の特徴として慢性炎症がある。抗炎症剤
としてステロイドなどが使われるが、副作用が問題
となる。運動療法は、炎症や痛みを軽減することか
図 1 慢性痛の原因による分類
ら、運動療法を併用することにより、薬物の使用を
線維筋痛症(以下 FM)の患者数は全国で約 200
減らすことが可能となる。運動療法は、どのように
万人とされ、40 代前後の女性に多く発症する。原因
して炎症や痛みを軽減するのであろうか。炎症の主
不明の全身の疼痛を主症状とする疾患で、疼痛や疲
要なメディエーターとしてサイトカインが挙げられ
労感により ADL や QOL が低下し、社会的に問題に
る。その中でも、IL-6 は炎症時にマクロファージか
なっている。それにも関わらず認知度は低く、はっ
ら産生されると炎症性に働き、運動時に筋肉より産
きりとした治療法が確立されていない。そのため安
生されると抗炎症性に働くとされている。Pedersen
静によって不動となり痛みが増悪するケースも少な
らは、炎症時には TNF- αの増加と共に IL-6 の増加
くない。このような症状を抱えた患者に対してどの
が見られたのに対し運動時では IL-6 の増加のみで
ような理学療法が有効であるか文献的考察を行なっ
TNF- αの増加は見られないことを報告している。
た。
筋由来の IL-6 の生理的役割は筋で糖の取り込みを増
近年の研究結果から、
薬物療法より非薬物療法(運
やし、肝臓で糖の産生を増加させ、脂肪細胞で脂肪
動療法など)が効果的であり、その中でも有酸素運
分解を行うことである。さらに、他の研究結果から
動( 以 下 AE) が 効 果 的 で あ る と 言 わ れ て い る。
も運動をすることで血中の IL-6 が増加し、TNF-α
Häuser らは線維筋痛症患者に対して AE を行った結
の増加が抑制されることが報告されており、運動に
果とその他の治療(プラシーボ、普通の治療、活動
より産生された IL-6 は TNF- αの産生を抑制し、炎
的な治療)を行なった結果を比較した 35 の研究論文
症を抑える働きがあることが考えられる。
を集め、メタ解析により検討した。その結果、AE
以上より、FM においても同様の機序が働いたと
実施により、痛みや QOL など FM の症状は有意に軽
推察される。しかし、FM と炎症の関係性は明らか
減されることや、週 2 回程度の AE が効果的である
でないため、炎症を抑えることによって FM の痛み
ことが明らかになった。また、Busch らのメタ解析
が軽減するとは一概には言えない。これらのメカニ
によれば、障害の程度が重い場合には水中での AE
ズムを理解した上で、今後の実践によりさらに運動
がより効果的であることと、軽負荷から徐々に高負
療法の意義を明らかにしていきたい。
荷にしていくことが効果的であると報告されてい
参 考 文 献
る。その他の研究では中等度の筋力増強運動や柔軟
1)
Häuser W et al., Arthritis Res Ther 12;R79-93, 2010
体操がFMの痛みの軽減に有効であるとされており、
2)
Busch AJ et al., Curr Pain Headache Rep 15:358-367, 2011
今後、より効果的な運動の種類や強度について更な
3)
Pedersen BK, Febbraio MA, Physiol Rev 88:1379-1406, 2008.
る検討が必要ある。
(担当教員:仙波恵美子、森藤武)
37
大阪行岡医療大学紀要 第 3 号 2016
Ⅱ型糖尿病において運動がインスリン抵抗性を改善する機序
今中 寿
Ⅱ型糖尿病・GLUT4・PGC-1 α
Ⅱ型糖尿病はインスリン抵抗性の出現やインスリ
激以外で GLUT 4をトランスロケートする経路が求
ン分泌不全により高血糖を呈する疾患である。糖尿
められており、運動による筋収縮がそのシグナルと
病を放置すると重篤な合併症を惹起するため血糖コ
なり得る。運動がシグナルとなる経路では筋小胞体
ントロールが必要である。有酸素運動はインスリン
か ら Ca
抵抗性を改善し血糖コントロールに効果的であるこ
Calmodulin と複合体を形成し CaMKK を活性化する。
とが広く知られているが、なぜ運動が効果的である
活性化 CaMKK は AMPK にシグナルを送り、さらに
のか疑問を抱いた。そこで、今回運動がインスリン
独立して GLUT4 をトランスロケートする働きもあ
抵抗性を改善する機序について文献的考察を行った。
る。また、AMPK がシグナルとして働く経路がある。
糖は主に骨格筋で代謝され血糖の低下に働く。骨
運動に伴う AMP/ATP 比の増加により活性化された
格筋への糖の取り込みにおいて重要な役割を果たし
AMPKが活性化CaMKK やLKB1にリン酸化される。
ているのが GLUT 4である。GLUT4 は細胞質内か
リン酸化 AMPK は AS160 を制御することで Rab を活
ら細胞膜に移行(トランスロケート)し血中のブド
性化し GLUT 4をトランスロケートする。
ウ糖を取り込む。骨格筋内で GLUT 4を細胞質内か
その他、運動が糖代謝を促す際、重要な鍵となる
ら細胞膜にトランスロケートさせるメカニズムにつ
因子として PGC-1 αが挙げられる。骨格筋内で増加
いては図 1 に示した。インスリンが細胞膜のインス
した PGC-1 αは遅筋への筋線維移行、GLUT4 の増加、
リン受容体に結合し IRS 1/ 2をリン酸化する。そ
ミトコンドリアの増加を促すと報告されている。
の後、リン酸化酵素 AS160 を制御することで Rab を
今回、文献的考察を行い、骨格筋への糖の取り込
活性化する経路とリン酸化 aPKC を介する経路があ
みに重要な役割を果たす GLUT 4をトランスロケー
り、ともに GLUT4 をトランスロケートすると報告
トするいくつかの経路を確認することができた。
また、
されている。しかし、Ⅱ型糖尿病ではインスリン受
運動が GLUT 4をトランスロケートしインスリン抵
容体下流のシグナル経路が障害されることでインス
抗性を改善する機序について把握することができた。
2+
の放出を促し細胞質内に存在する
リン抵抗性を惹起する。そのため、インスリンの刺
(指導教員:仙波恵美子、森藤武)
図 1 骨格筋の糖取り込みシグナル伝達
38
人工膝関節全置換術後の膝屈曲角度に影響を与える術前因子
大岸加奈枝、福田汐美、本田丈歩
キーワード:人工膝関節全置換術・関節可動域制限・術前因子
痛が出るなど関節面不良、骨棘形成、内反変形進行
はじめに
により脛骨外旋位になることが考えられる。二次的
人工膝関節全置換術(TKA)後屈曲角に影響する
に骨棘形成による靭帯の相対的短縮・伸張、痛みに
術前因子は、屈曲角以外あまり報告されていない。
よる膝関節屈伸運動制限が起こり伸展筋群短縮、関
術後屈曲角に影響する術前因子を知ることで、理学
節包伸張性低下、筋力低下、また筋力低下した筋肉
療法士が術前にアプローチをすればよい項目が明確
の使用で過用症候群となり筋緊張亢進による痛みの
となる。我々は術後屈曲角に影響する術前因子を明
誘発が考えられる。
らかにすることを目的とした。
RA における術後屈曲角が不良となる症例では術
前屈曲角が減少していた。原因は、滑膜炎発症によ
材料と方法
る疼痛出現、関節面変形による関節包内運動不十分
TKAを施行した42例51膝〔変形性膝関節症(OA)
:
が考えられる。二次的に膝関節屈伸運動制限が起こ
28例34膝、関節リウマチ(RA):14例17膝〕を対象
り伸展筋群短縮、筋力低下、また筋力低下した筋肉
とした。術前項目として、診療録から屈曲角、性別、
の使用で過用症候群となり筋緊張亢進による痛みの
年齢、body mass index(BMI)、CRP、安静時・歩行
誘発が考えられる。
時 visual analogue scale(VAS)、timed up and go
OA、RA ともに TKA 施行により一次的な原因は
test(TUG)、両側大腿脛骨角、lateral thrust、内反・
除去されても、二次的な原因が残存するため術後屈
外反ストレステストを情報収集した。先行研究による
曲角不良となると考えられた。
と、術後屈曲角について、週単位で獲得角度を算出し
今回の我々の研究の限界としては、後方視的研究
たところ、術後3週までに全回復の約75%が獲得され
であり診療録に記載されている項目しか検討するこ
たとの報告がされている。よって、術後3週の膝屈曲
とができなかった。今後は筋力、靭帯、軟部組織、
角をもとに、
良好群(120°以上)、
不良群(120°未満)
皮膚、ADL などを術前項目に含め自らが測定を行い
にわけ、術後屈曲角に影響する術前因子を検討した。
検討する必要がある。
また、術前因子から術後屈曲角を予測することができ
まとめ
るか検討した。
本研究から、OA、RA ともに術前屈曲角が術後 3
結果
週の屈曲角に影響することがわかり、TKA 後に屈
術後屈曲角に影響する術前因子は、OA は屈曲角、
曲角を獲得するため、術前に可動域運動を行うこと
安静時 VAS、TUG であった。RA は屈曲角であった。
の 重 要 性 を 再 確 認 し た。OA で は、 術 前 安 静 時
OA、RA ともに術後屈曲角は術前屈曲角から予測す
VAS、TUG も術後 3 週屈曲角に影響し、疼痛コント
ることができた。
ロール、下肢筋力、バランス能力を高めるとともに
術前に可動域運動を行うことの重要性が示唆され
考察
た。
OA における術後屈曲角が不良となる症例では術
前屈曲角の減少、安静時疼痛が強く、TUG の所要時
間が延長していた。TUG の所要時間延長は、下肢筋
力、バランス能力の低下が起こっていると考えられ
(指導教員:大澤傑、貞末仁美)
る。術前屈曲角不良の原因は、関節軟骨が摩耗し疼
39
大阪行岡医療大学紀要 第 3 号 2016
認知症と加齢が大腿骨近位部骨折術後患者の歩行能力に影響する
坂本寛和、坂本好聡、中川浩史
キーワード:大腿骨近位部骨折・認知症・歩行能力
が見られた。受傷前と退院時の歩行能力の比較では、
はじめに
80 代において退院時歩行能力が受傷前より有意に低
大腿骨近位部骨折は高齢者に好発する代表的な骨
下した。認知症は年代が上がるにつれて有症患者の
折であり、高齢化の進行に伴い患者が増加傾向にあ
割合が増加する。認知症を有する患者は歩行能力が
る。先行研究では加齢が身体機能に影響を与えてい
有意に低下していた。退院後歩行能力については、
ることや、認知症の有無でリハビリテーションに影
認知症を有さない患者は独歩、補助具歩行の割合が
響を与えると言われている。そこで今回我々は加齢
高く、退院時歩行能力が良好であった。一方、認知
と認知症が歩行能力に影響を与えるのか再検討し
症を有する患者は車椅子移動の割合が高く、歩行が
た。
困難であった。また、認知症を有すると 80 代以上で
転院率が高かった。
対象と方法
平成 21 年 1 月より平成 26 年 5 月までの間で大腿骨
考察
近位部骨折を受傷され、行岡病院において加療され
加齢は筋力低下やバランス能力の低下を引き起こ
た患者 67 名のうち、診療録からの情報収集を行い得
すことで歩行能力を低下させる。認知症は記憶障害、
た男性 14 名、女性 43 名の計 57 名を対象とした。
遂行機能障害などによって認知機能やコミュニケー
診療録からの情報収集として年齢、在院日数、転帰、
ション能力を低下させ、それらにより歩行能力を低
術式、認知症の有無、歩行能力(受傷前、退院時)
下させたのではないかと考えられた。認知症を有す
を調査した。年齢は 60 代、70 代、80 代、90 代に分
る場合、受傷前から歩行能力が低く、退院時歩行能
類した。術式は THA・UHA(人工股関節置換術・
力も低くなるのではないかと考えられた。また術式
人工骨頭置換術)22 名、ハンソンピン 9 名、γ-ネ
では認知症による見当識障害、理解力の低下によっ
イル 25 名、術式不明 1 名であった。歩行能力は山川
てハンソンピン、γ‐ネイルが適応される症例にお
らの先行研究に従い点数化を行った(表1)。統計
いて部分荷重が困難となり、歩行開始が遅延し、廃
処理方法は各年代の歩行能力および認知症の歩行能
用症候群により身体機能の低下が引き起こされ、歩
力については U 検定を用い、術式ごとの歩行能力に
行能力の低下につながったと考えられた。
ついては多重比較検定を用いた。
これらの結果から、受傷前の転倒予防と退院後の
再転倒を防ぐためにも身体機能の向上や認知症の進
表1 歩行能力の点数化
行を遅らせることが重要であると再確認した。
歩行能歩行能力
点数
独歩
4点
補助具歩行
3点
知症の重症度、分類、症状などと歩行との間に関連
車椅子
2点
性を見つけることができなかった。認知症の症例で
寝たきり
1点
は徘徊によって歩行ができてしまう場合もあり、今
今回、診療録のみでの情報収集で限界があり、認
後認知症の重症度、分類などを踏まえて検討する必
要がある。
結果
歩行能力は、受傷前において 90 代で他の年代より
(指導教員:大澤傑、貞末仁美)
も有意に低下し、退院時では 80 代以上に有意な低下
40
脳血管疾患のリハビリテーションの役割
大久保雅美、梶本里美、木下大輔、杉岡諒磨、中村元基
キーワード:急性期・注意障害・運動機能障害
作成するか、もう 1 つはどのような短下肢装具を作
序論
成するかである。この症例で患者様の予後を予測し
この研究は学生がこれから迎える評価実習・総合
適切な訓練内容や装具の種類を検討することが大切
実習にむけて必要になる知識をまとめたものであ
であることがわかった。
る。中枢神経疾患の中でも最も頻度の高い脳血管疾
高次脳機能障害;注意障害
患に着目し、具体的な症例をもとにリハビリテー
ション(以下リハビリ)の役割を述べる。
注意障害は、脳損傷後に見られる高次脳機能障害
の中でも発現頻度の高い障害のひとつである。注意
急性期リハビリの重要性
機能の神経基盤は前頭葉、頭頂葉、基底核、視床、
リハビリテーションは急性期、回復期、維持期の
脳幹網様体などに関連した神経回路網と考えられて
3 つに分けられる。急性期では早期離床のため十分
おり、損傷部位の違いによる。その中でも特に右側
なリスク管理のもとにリハビリを行うこと、回復期
大脳半球の前頭前野の損傷後に発現することが多
では機能回復のため積極的にリハビリを行うこと、
い。この神経回路網における損傷部位の違いによっ
維持期は身体機能の維持、向上のためリハビリを行
て注意機能は様々に障害される。注意機能の評価方
うことを目的としている。特に、急性期から訓練を
法には TMT(trail making test)、MST(modified
することは短期間での回復が期待されるため脳卒中
stroop test)などがある。
ガイドラインにおいて強く勧められている。その一
方で、リスク管理を十分に行わなければならない。
現在の脳卒中リハビリの現状と今後の役割
血圧に関しては自動調節能が機能しなくなるため体
疾患別リハビリの標準算定日数は脳血管疾患リハ
位変換を行う際は注意する必要がある。急性期の評
ビリが一番長い。また医療費に占めるリハビリテー
価法として NIHSS が用いられる。
ション料の比率は約 3.0%であり、その中でも脳血管
疾患リハビリが最も高い。これらのことより現在の
事例
医療介護システムの中で脳血管疾患のリハビリが大
運動機能障害のリハビリテーションの説明として
きな役割を果たしていることが明らかとなった。今
文献から引用した症例を示す。
後、運動器のリハビリとならび脳血管疾患等(中枢
症例紹介:65 歳 男性 右 MCA 領域の脳梗塞 発症 15
神経系)のリハビリのはたす役割が期待される。そ
日後にA病院に転院
の中で理学療法士が担う役割は大きいと考えられ
評価結果(アプローチ前):SIAS 麻痺側運動機能
た。
1-0-0-0-0 FIM 運動項目 48 点認知項目 32 点 歩行障害
参 考 文 献
あり
1)
篠原幸人 , 小川彰 , 鈴木則宏 , 他 脳卒中合同ガイドライン委
評価結果(アプローチ後):SIAS 麻痺側運動機能
員会(編)脳卒中治療ガイドライン 2009, 協和企画 , 2009
3-1B-4-2-0 FIM 運動項目 82 点認知項目 35 点歩行修正
2)
加藤元一郎 , 注意障害 , 中山書店 , 2009
自立
3)
厚生労働省老人保健課資料 2010(医療に占めるリハビリ料
金の比率、疾患別リハビリと標準的算定日数)
この症例の訓練内容は座位バランス訓練を行いそ
4)
宮野佐年(偏), 症例から学ぶ実践脳卒中リハビリテーション ,
の後 ADL 訓練に移行している。それらに平行して
全日本病院出版会 , 2011
歩行訓練が行われている。この症例で装具を検討す
る2つのポイントに着目した。1つは長下肢装具を
(指導教員:丸野元彦、助川明)
41
大阪行岡医療大学紀要 第 3 号 2016
生命観を問い直す体験
與 仁志、上田匡幸、桑山誉広、坂本慈和、冨野沙綾、森田隆剛
キーワード:生命観・体験・認知症
省]あんなに冷たいいのちが生まれ変わるような気
目的
持ちがしない。
認知症の人を見守る体験の前後での生命観の変化
学生 D:[体験前]いのちは実態のあるものでもな
を問い直すこと。
いし、ないものでもない。つまり、いのちは対象化
できる存在ではない。
[体験]この人は「なんのた
対象と方法
めにここにいるんやろ」と話していた。
[体験後]
発表者 6 名が、4 日から 6 日間老人ホームに入居し
いのちには、“存在する理由” を問う欲があるように
ている認知症の人を少し離れたところから見守り、
思えた。[内省]認知症になると自己の存在への認
東本願寺親鸞聖人御遠忌テーマ「今、いのちがあな
識が薄れるが、今も存在する理由を求めていた。こ
たを生きている」のことばを通して、この体験の前
の欲は、まさにいのちの命令のように思える。
後で、いのちについて思索した。
学生 E:[体験前]漠然とだが、自分のいのちは他
者の中にも存在すると思った。[体験]普段はこの
結果
人から感情をほとんど感じとれなかった。しかし、
学生 A:[体験前]いのちがあってわたしがいるの
突然、強烈な感情が現れ、妹さんをホーム中探し出
ではなく、わたしがいていのちがある、つまり、い
すことがあった。[体験後]この人は何か知りえな
のちはわたしの所有物だと思った。[体験]詰め所
い存在に動かされていると思えた。
[内省]今、人
の前で何度も大声を出す人がいた。これはこの人の
は見えない存在に生かされていると確信する。
意思なのか疑問に感じた。[体験後]この行動はこ
学生 F:[体験前]人は亡くなっても、他の誰かの
の人の意思ではなく、わたしではない何かの命令の
なかで、ある期間生き続けると思った。
[体験]こ
ように感じた。[内省]この命令を出しているもの
の人は寝たきりで動こうとはしなかった。今の状態
こそいのちではないか。認知症になるとわたしが薄
になったきっかけは、股関節を骨折して、動けなく
れ、わたしが薄れてきたときに現れるもの、それが
なったことだ。[体験後]いのちとあなたとこころ
いのちのように思える。
と生きている、この関係を車に例えていた。わたし
学生 B:[体験前]いのちは魂、あなたは体、そし
は車体、いのちはエンジン、こころはエンジンを回
てこの魂と心は同じであると思った。
[体験]職員
すガソリン。[内省]体験後、無意識に、わたしを、
がお風呂に入りましょうと誘うと、この人は、突然
いのちを持たない車に置きかえていた。
不機嫌になり、入浴しなかった。
[体験後]体に魂
が宿ることで、心(感情)が生まれると思うように
考察
なった。
[内省]お風呂に入る身体動作の想起をきっ
わずか数日の人を見守る体験によって、理性で分
かけに、突然、怒りの感情が立ち上がった。心は体
別したはずの生命観が変化していた。それは他者を
を通して立ち上がるのだろう。
対象化する体験によって、
「今、いのちがわたしを
学生 C:[体験前]いのちは循環し、いのち自らが
生きている」のいのちが、無意識のうちに一人称の
一番輝くために、わたしというアクセサリーをつけ
わたし(I)のいのちから三人称の彼女(She)のい
ていると思った。[体験]自室で幻視の相手と話す
のちに変わっていたからであった。
この人から、寂しさと孤独と冷たさを感じた。
[体
験後]いのちは循環しないと思うようになった。[内
(指導教員:横井輝夫、井坂昌明)
42
手関節のダーツスローモーション 3 次元動作解析
青木優奈、金岡晃弘、桑原寛明、佐伯理紗、西隼人、藤井英雄
キーワード:ダーツスローモーション・3 次元動作解析・手根中央関節
はじめに
結果
近年、橈背屈から掌尺屈の斜めの動きであるダー
舟状骨列では橈骨舟状骨関節 47°、舟状骨大菱形
ツスローモーションが注目されている。ダーツス
骨関節 50°であり、1:1.06 の比率であった。橈骨
ローモーションは日常生活や、スポーツ動作時など
手根関節と手根中央関節は同等の可動域であった。
によく使われる動きである。ダーツスローモーショ
月状骨列は橈骨月状骨関節 28°、月状骨有頭骨関節
ンの動きは、3 次元的な動きであるため、2 次元での
71°であり、1:2.54 の比率であった。橈骨手根関節
動作解析では十分に手根骨の動きを見るには限界が
より手根中央関節の方が大きく動いていた。
あったが、3 次元動作解析を用いることにより解明
71
80
)
角度(°
されてきている。
橈背屈
60
40
28
20
0
掌尺屈
50
47
橈骨舟状骨 舟状骨大菱 橈骨月状骨 月状骨有頭
関節
形骨関節
関節
骨関節
図 2 舟状骨列と月状骨列の可動域
図 1 ダーツスローモーションの運動方向
目的
考察
ダーツスローモーション時の手根骨の動きを 3 次
今回ダーツスローモーション時の手根骨の動きが
元動作解析にて調査した。
観察できた。橈骨舟状骨関節に比べ橈骨月状骨関節
の角度が小さく、舟状骨列と月状骨列で異なる動き
対象
をしていた。ダーツスローモーションは運動方向の
大阪行岡医療大学 3 回生 4 名、平均年齢 21 歳(20
角度によって手根骨の動きに違いがあるため、前腕
歳~ 21 歳)。男性 2 名、女性 2 名であった。
回内 45°でのダーツスローモーションは月状骨の動
きが小さくなることが示された。
方法
今回の研究ではダーツスローモーション時に、月
行岡病院にて、ダーツスローモーション専用のゴ
状骨列では橈骨手根関節の動きもみられたが、手根
ニオメーターを用いて前腕回内 45°位で橈背屈位、
中央関節の方がより大きく動いていたことから、日
中間位、掌尺屈位の各肢位で CT 撮影を行った。本
常生活活動の改善と手根中央関節の動きの改善を目
学の所持する画像解析ソフトウェア(Orthopaedic
的としたリハビリテーションに応用できるのではな
Viewer)を用いて、3 つの肢位で得られた画像から
いかと考えられた。
3 次元骨モデルを作成し動画を作成した。舟状骨列
である橈骨舟状骨関節、舟状骨大菱形骨関節、月状
骨列である橈骨月状骨関節、月状骨有頭骨関節の相
(指導教員:森友寿夫、粕渕賢志)
対的な骨の角度を計算した。
43
大阪行岡医療大学紀要 第 3 号 2016
持久運動中の音楽聴取が下肢疲労感に与える影響
上田匡勝、岡島立希哉、田中隆太郎、中崎文也、中部晃彰
キーワード:音楽・持久運動・下肢疲労・エルゴメーター・交感神経活性
Kolmogorov-Smirnov の正規性検定、一元配置分散
背景
分析、turkey の多重比較、Kruskal-Wallis 検定を用い、
有意水準は 5%未満とした。
近年、病院等のリハビリテーション実施施設にお
いて音楽をかけた状態での治療場面が見受けられ
る。音楽には運動パフォーマンスの向上や意欲等の
結果
心理面に対して効果があると報告されている。一方、
運動終了直後、膝関節伸筋の体重あたりの平均ト
交感神経の活性化により筋緊張が亢進すると報告さ
ルクの減衰率は「無音」「メトロノーム聴取」に比
れている。そのため、筋緊張が亢進した状態では筋
較して、
「音楽聴取」で有意に低下していた。ボル
疲労を惹起しやすく、運動療法の効果に影響すると
グスケールは「無音」「メトロノーム聴取」に比較
考えられる。また、セラピストの前での運動療法で
して「音楽聴取」で下肢疲労感の上昇の抑制傾向を
は白衣性高血圧症を惹起する可能性があり、その状
認めたが、統計的な有意差はなかった。LF/HF は
「無
態では、交感神経の活性化により更なる筋緊張を惹
音」
「メトロノーム聴取」に比較して「音楽聴取」
起する可能性がある。それに対して、音楽はリラク
で高くなるという値を示したが、統計的な有意差は
ゼーション効果があるとされ、交感神経の活性を抑
なかった。
制し運動療法の効果の向上に寄与することが期待さ
れる。本研究では、運動療法の中でも特に、長時間
考察・結論
の筋緊張の影響を受けやすい持久運動中の音楽聴取
本研究では、音楽を聴きながら運動することに
が下肢筋疲労に与える影響について検証した。
よって持久運動後の筋疲労が抑制される結果が得ら
れた。30% VO2max 以下の運動強度において、交感
方法
神経が興奮状態のとき、LF/HF は上昇する。しかし、
対象は健常大学生男子 6 名(20 ± 1 歳)とした。
それ以上の運動強度では強度依存性に低下していく
運動は、自転車エルゴメーターを使用し、運動負荷
と報告されている。そのため、今回の運動強度にお
は、先行研究に基づいて、40%VO2max・60rpm で
いて、LF/HF は高い値を示すほど、交感神経の興奮
30 分の運動を実施した。運動は各対象者に 3 回実施
状態が低いことを示していると考えられる。
し、それぞれ、「無音」、「メトロノーム聴取」、「音
今回の「音楽聴取」時の運動では LF/HF が上昇
楽聴取」の条件下でランダムに実施した。音楽及び
したので、「音楽聴取」により交感神経の興奮状態
メトロノームのリズムは自転車エルゴメーターの回
が低くなったと解釈され、交感神経が実際の運動負
転数に合わせたリズム(120beat/min)とした。自
荷量に対する興奮に比べ抑制されている状態、すな
律神経活性の指標として、ポータブル心拍変動測定
わち、余分な筋緊張が抑制された状態で持久運動を
器を用いて R-R 間隔を計測し、FFT 法により LF/
実施していたと考えられる。この余分な筋緊張の抑
HF を算出した。運動中の疲労感はボルグスケール
制が、持久運動時の筋疲労の低下につながった一要
を用いて 5 分毎に計測し、また、持久運動の筋疲労
因ではないかと考えられる。
の指標として、運動前後の膝関節伸筋の等尺性収縮
以上のことから、持久運動中に音楽を聴くことで、
時の筋出力をダイナモメーターによる筋力測定器を
理学療法実施中の筋疲労を抑制する可能性が示唆さ
用いて測定し、体重 1kg あたりの平均トルクを算出
れた。また、筋持久性や筋疲労を伴う検査には音楽
し、その値をもとに運動前の値との減衰率を算出し
の影響を考慮し、環境設定などに配慮する必要があ
た。測定値のうち、平均から大きく離れた値は、ハ
ると思われる。
(指導教員:幸田利敬、田中稔)
ズ レ 値 検 定 に よ り 除 外 し た。 統 計 処 理 は、
44
進行性筋ジストロフィーにおける介護量と質の変化に応じたコミュニケーションの必要性
上野谷敦周、岡崎雅実、紙上真緒、島田尚哉、西村亮輔
キーワード:車椅子・ライフサイクル・学童期
のため一人で移動する際には介護者に車椅子を押し
背景と目的
てもらう必要が生じ、活動範囲が狭小化すると考え
られる。
本論文では進行性筋ジストロフィーと告知されて
から死亡するまでの期間をライフサイクルとし、そ
の中での介護量や質の変化をイベントとする。ライ
考察
フサイクルにおけるイベントを抽出し理学療法士と
進行性筋ジストロフィーの患者は徐々に筋力低下
患者、家族とのコミュニケーションについて文献や
を起こし、二次的障害である関節可動域制限や移動
学術論文をもとに問題点を示し、理学療法士として
能力の低下が起こる。これらを維持することは筋ジ
の関わり方に繋げる。
ストロフィー患者の理学療法において最大の目的で
ある。まず理学療法士は患者と家族に対して身体機
抽出方法
能を維持するための訓練方法や栄養面に関する指導
「デュシェンヌ型筋ジストロフィー診療ガイドラ
を行う必要がある。例えば訓練方法に関しては過用
イン 2014」や「筋ジストロフィーのリハビリテーショ
性と廃用性の筋力低下に注意する必要がある。しか
ン」、患者の体験記、学術論文などの文献をもとに
し学童期の患者に対しては理学療法士の指示が入り
進行性筋ジストロフィーに関するライフサイクルに
にくいことがあるため遊びの中に運動を取り入れて
おける複数のイベントの中から特に移動手段の変化
興味を引くような工夫をする必要がある。
に関するイベントを抽出した。
次に移動能力が低下するため学校生活及び登下校
に車椅子が必要となる。そして徐々に進行する筋力
抽出内容
低下に合わせて車椅子の選択や扱い方・シーティン
10 歳前後で屋外での歩行が不能となるため車椅子
グの指導を患者・家族、学校関係者に指導すること
を使用することにより介護の量が増え社会参加も難
が必要である。学校生活において適切なシーティン
しくなる。徐々に車椅子自走困難となり家族や周り
グを行うことは側彎の悪化を防ぎ、楽な呼吸ができ
の人に車椅子を押してもらうという介助が必要とな
る姿勢を保持することを可能とし、患者の QOL を
る。
高めることに繋がる。
以上のことを踏まえて理学療法士は学童期の患者
問題点
の学校生活で友達と遊びたいなど QOL を高めるた
アキレス腱の短縮による尖足位での拘縮や下肢筋
め、できる限り本人の意思を尊重し患者や家族だけ
の筋力低下が進行し、屋外での長距離歩行が困難と
でなく学校関係者とコミュニケーションをとる機会
なる。歩行が困難になっても上肢の筋力が維持され
を設け、学校のスロープやエレベーター、教室の場
ているため、車椅子を使用することによって平らな
所、登下校の方法や周囲の環境などについて話し合
場所では移動することができる。しかし、斜面や段
う必要がある。加えて車椅子の介助やシーティング
差のある場所を車椅子で移動する際には、車椅子を
の知識を学校関係者と共有できるような場を設けて
押す介助者が必要となり、一人では社会参加が困難
いくべきである。
となる。
その後平らな場所であっても車椅子で移動するこ
とが困難となる。上肢の著明な筋力低下が、車椅子
(指導教員:泉谷利彦、有末伊織)
の自走を困難とさせる大きな要因と考えられる。そ
45
活動報告一覧
1. 論文・著書
1)国際論文
著者名
題 名
掲載誌名
巻(号)頁
発表年
Miki K/Hashimoto R/Shi K/…
Yukioka M
Opioid therapy for knee osteoarthritis and
postoperative persistent pain after knee
arthroplasty.
Rheumatology
(Oxford)
53 (10),
1723-1724
2014
Nagano J/Morita T/Taneichi K/
Nagaoka S/Katsube S/Asai T/
Yukioka M/Takasugi K/Kondo M/
Nishibayashi Y
Rational/antiemotional behaviors in
interpersonal relationships and the
functional prognosis of patients with
rheumatoid arthritis: a Japanese
multicenter, longitudinal study.
Biopsychosoc Med
8 (1), 8-8
2014
Fujikawa J/Tanaka M /Itoh S /
Fukushi T /Kurisu K/Takeuchi Y/
Morisaki I/Wakisaka S/Abe M
Kruppel-like factor 4 expression in
osteoblasts represses osteoblast-dependent
osteoclast formation.
Cell Tissue Res.
358 (1),
177-187
2014
Uchida R/Mae T/Matsumoto N/
Kuroda S/Shino K
The effect of cortical button location on its
post-operative migration in anatomical
double-bundle anterior
cruciate ligament
reconstruction.
Knee Surg,Sports
Traumatol,
Arthrosc
22, 10471054
2014
Suzuki T/Shino K/Otsubo H/…
Suzuki D/Mae T/Fujimiya M/
Yamashita T/Fujie H
Biomechanical Comparison Between the
Rectangular -Tunnel and the RoundTunnel Anterior Cruciate Ligament
Reconstruction Procedures With a BonePatellar Tendon-Bone Graft
Arthroscopy
30, 12941302
2014
Matsuo T/Mae T/Shino K/Kita K/
Tachibana Y/Sugamoto K/
Yoshikawa H/Nakata K
Tibiofemoral relationship following
anatomical triple-bundle anterior
cruciate
ligament reconstruction
Knee Surg,Sports
Traumatol,
Arthrosc
22,…
2128-2135
2014
Goto A/Murase T/Moritomo H/Oka
K/Sugamoto K/Yoshikawa H
Three-dimensional in vivo kinematics
during elbow flexion in patients with
lateral humeral condyle nonunion by an
image-matching technique.
J Shoulder Elbow
Surg
23 (3),
318-326
2014
Moritomo H/Omori S
Influence of ulnar translation of the radial
shaft in distal radius fracture on distal
radioulnar joint instability
J Wrist Surg
3 (1), 18-21
2014
Moritomo H
Radiographic clues for determining carpal
instability and treatment protocol for
scaphoid fractures.
J Orthop Sci
19 (3),
379-383
2014
Moritomo H/Imaeda T/Gotani H/
Momose T/Abe Y/Oi H/…
Omokawa S/Sawaizumi T/…
Nemoto K
Reliability of the Hand20 questionnaire:
comparison with the 36-Item Short-Form
Health Survey.
Hand Surg
19 (1), 1-6
2014
Kuriyama K/Murase T/…
Moritomo H/Yoshikawa H
Attritional rupture of the extensor pollicis
longus tendon by an osseous spur more
than 30 years after wrist injury: A case
report.
J Plast Surg Hand
Surg
48 (6),
452-454
2014
Moritomo H/Kataoka T
Palmar Reconstruction of the Triangular
Fibrocartilage Complex for Static
Instability of the Distal Radioulnar Joint.
Tech Hand Up
Extrem Surg
18 (3),
110-115
2014
Moritomo H/Apergis EP/…
Garcia-Elias M/Werner FW/…
Wolfe SW
International Federation of Societies for
Surgery of the Hand 2013 Committee's
Report on Wrist Dart-Throwing Motion.
J Hand Surg Am
39 (7),
1433-1439
2014
Iida A/Omokawa S/Moritomo H/
Omori S/Kataoka T/Aoki M/…
Wada T/Fujimiya M/Tanaka Y
Effect of wrist position on distal radioulnar
joint stability: a biomechanical study.
J Orthop Res
32 (10),
1247-1251
2014
47
大阪行岡医療大学紀要 第 3 号 2016
著者名
題 名
Yukioka C/Arimitsu S/Moritomo H
Three-dimensional kinematic analysis of
scaphoid–trapezium coalition: a case report
Komori T/Tanaka M/Senba E/
Miyajima A/Morikawa Y
Tanaka M/Hirayama Y/Fujita N/
Fujino H
掲載誌名
巻(号)頁
発表年
J Hand Surg Eur
Oct 13
[Epub
ahead of
print]
2014
Deficiency of oncostatin M receptor β
(OSMR β ) exacerbates high-fat dietinduced obesity and related metabolic
disorders in mice.
J Biol Chem.
289 (20),
13821-13837
2014
Electrical stimulation using sine waveform
prevents unloading-induced muscle
atrophy in the deep calf muscles of rat
Acta Histochem
116, 11921198
2014
掲載誌名
巻(号)頁
発表年
2)国内論文
著者名
題 名
行岡正雄 / 三木健司
線維筋痛症のリハビリ
PAIN RESEARCH
29 (2), 81-81
2014
眞田祐太郎 / 椎木孝幸 / 森本毅 /…
大澤傑 / 行岡正雄
人工膝関節全置換術施工前の身体機能が術後
の歩行及び入院期間に及ぼす影響
理学療法科学
29 (2),
197-200
2014
三木健司 / 史 賢林 / 行岡正雄
運動器慢性疼痛に対するノイトロピン ® とプ
レガバリンの併用療法
Pharma Medica
32 (5),
99-103
2014
三木健司 / 史 賢林 / 行岡正雄
診療ガイドラインと NSAIDs 以外の鎮痛剤
脳 21
17 (2),
198-206
2014
行岡正雄 / 三木健司
あなたも名医 ! 患者さんを苦しめる慢性痛に
アタック !「線維筋痛症」
Jmedmook
33, 86-91
2014
池田昌弘
AIDS に合併した食道カンジダ症
消化器内視鏡
26 (10),
1550-1551
2014
池田昌弘
胃切除後の逆流性食道炎
消化器内視鏡
26 (10),
1654-1655
2014
池田昌弘
ウイルス性食道潰瘍:サイトメガロウイルス
食道潰瘍
消化器内視鏡
26 (10),
1686-1687
2014
池田昌弘
熱傷による食道潰瘍
消化器内視鏡
26 (10),
1700-1701
2014
池田昌弘
食道 mucosal bridge
消化器内視鏡
26 (10),
1756-1757
2014
行岡秀和 /Richard R Riker
日米対談「PAD ガイドライン 2013 から何を
まなぶか ―J-PADガイドライン作成に向け
て―」
Acute Care Solution
4, 1-3
2014
行岡秀和
ICU 鎮静の現状
臨床麻酔
38(増),
411-421
2014
Richard R Riker/ 布宮 伸 /…
鶴田良介 / 行岡秀和 / 長谷川隆一 /…
西 信一 / 古賀雄二 / 三浦幹剛 /…
吹田奈津子 / 茂呂悦子 / 今中翔一
座談会「痛み・不穏・せん妄管理ガイドライ
ンを日・米の立場から考える …
―J-PAD ガイドライン誕生前夜―」
J-PAD
GUIDELINES
1-6
2014
布宮 伸 / 西 信一 / 吹田奈津子 /…
行岡秀和 / 植村 桜 / 三浦幹剛 /…
今中翔一 / 鶴田良介 / 古賀雄二 /…
茂呂悦子 / 神津 玲 / 長谷川隆一
日本版・集中治療室における成人重症患者に
対する痛み・不穏・せん妄管理のための臨床
ガイドライン
日本集中治療医学会
雑誌
21, 539-579
2014
48
著者名
青木利彦 / 大澤 傑
題 名
再発非ホジキンリンパ腫の中枢性神経浸潤
(脊髄)のため歩行不能から復職に至った1
症例の理学療法経験
掲載誌名
巻(号)頁
発表年
日職災医誌
62 (5),
123-127
2014
原田信子 / 大澤 傑 / 岡田修一
二重課題を伴った階段下降動作が高齢者の立
位姿勢調節に及ぼす影響
日職災医誌
62 (5),
348-355
2014
眞田祐太朗 / 椎木孝幸 / 森本 毅 /…
大澤 傑 / 行岡正雄
人工膝関節全置換術施行前の身体機能が術後
の歩行および入院期間に及ぼす影響
理学療法科学
29 (2),
197-200
2014
井岡誠司 / 吉田晴行 / 大澤 傑 /…
平林伸治 / 富田孝司 / 西原一嘉
脊髄損傷患者の体脂肪計測に関する研究…
-第 1 報 体脂肪率に及ぼす姿勢の影響
実験力学
14 (1), 29-33
2014
仙波恵美子 / 上 勝也
神経障害性疼痛モデルマウスの一次知覚伝達
系におけるマクロファージ / ミクログリアの
由来と極性化
脳 21
17 (1), 9-16
2014
上 勝也 / 仙波恵美子
日本医師会雑誌…
脊髄での痛みの発生メカニズム …
―ミクログリアによる痛みのコントロール― 「痛みのマネジメン
ト update 基礎知識
から緩和ケアまで」
監修・編集:…
花岡一雄、田中 栄
143(特別号
(1)),S38-S39
2014
上 勝也 / 仙波恵美子
神経障害性疼痛に対する運動療法の効果とそ
のメカニズム
ペインクリニック
35 (8),
1007-1017
2014
堀 竜次
中枢性無呼吸を呈した橋出血例における人工
呼吸器からのウィーニング方法に関する一考
察
大阪行岡医療大学紀
要
1 (1), 15-17
2014
中井秀樹 / 新堂実穂 / 石原 匠 /…
石川陽介 / 菅 大輔 / 坪井はるか /…
堀 竜次 / 杉田泰則
嚥下障害を呈する高齢者の嚥下および咳嗽能
力に着目した治療によって人工呼吸器の離脱
に成功した一症例
理学療法科学
29 (5),
829-833
2014
松尾高行 / 史野根生
骨片付き自家膝蓋腱を用いた前十字靱帯再建
術後リハビリテーション
大阪行岡医療大学紀
要
1, 5-13
2014
松尾高行 / 小柳磨毅 / 中川滋人 /…
史野根生
成長期の膝痛に対する理学療法の考え方
臨床スポーツ医学
31, 243-248
2014
Nobuko Harada/Shuichi Okada
Age-related differences in postural control
associated with progression from a dynamic
to a static during serial stepping in dualtask condition
大阪行岡医療大学紀
要
1 (1), 19-24
2014
原田信子 / 大澤 傑 / 岡田修一
二重課題を伴った階段降下動作が高齢者の姿
勢調節に及ぼす影響
日本職業災害医学学
会誌
62 (5),
348-355
2014
池田耕二
終末期理学療法教育における構造構成的協同
臨床教育法の可能性
構造構成主義研究
6, 135-153
2014
池田耕二 / 山本秀美 / 中田加奈子 /…
黒田未貴 / 廣瀬将士
理学療法臨床実習生の認識構造からみた終末
期理学療法の課題
理学療法科学
29 (3),
411-415
2014
藤田浩之 / 粕渕賢志 / 森岡 周
異なる触感覚刺激における脳活動に関する検
討:弁別課題を用いた予備的 fNIRS 研究(査
読付)
白鳳女子短期大学研
究紀要
8, 45-52
2014
土肥義浩 / 粕渕賢志 / 小野浩史 /…
面川正平 / 田中康仁
橈骨遠位端骨折術後の手関節可動域の評価
- リバース・ダーツスロー・モーションと手
関節動態との関係 -
日本手外科学会雑誌
30 (6),
886-890
2014
田中 稔 / 藤田直人 / 藤野英己
下腿深層筋の筋萎縮に対する遠心性収縮を伴
う中周波電気刺激による併用効果
物理療法科学
21, 25-31
2014
49
大阪行岡医療大学紀要 第 3 号 2016
3)国際著書
著者名
題 名
書籍名
発行所名
巻(号)頁
発行年
Shino K/Gobbi A/
Nakamura N/…
Kumar A/Mae T
Revision ACL Reconstruction
How to Handle a Poorly
Placed Femoral Tunnel
Springer
87-96
2014
Yokoi T /…
Okamura H
Diet and Nutrition in
Dementia and Cognitive
Decline (Colin Martin and
Victor Preedy, Eds.)
Eating Behavior of Dementia
Patients
ELSEVIER
(Academic
Press)
369-378
2014
4)国内著書
著者名
史野根生
題 名
(単著)
書籍名
発行所名
スポーツ膝の臨床 第2版
金原出版
巻(号)頁
発行年
2014
行岡秀和
(総編集:福井次矢、
…
高木誠、小室一成)
機械的人工呼吸法
今日の治療指針 2014
医学書院
90-91
2014
行岡秀和
(監修:天羽敬祐)
ICU における鎮痛と鎮静
麻酔科学レビュー 2014
総合医学社
273-278
2014
行岡秀和
(編著:相馬一亥、
…
岡元和文)
人工呼吸中の鎮痛・鎮静
呼吸管理 Q&A -研修医からの
質問 316 -第 3 版
総合医学社
268-274
2014
行岡秀和
(編著:岡元和文)
鎮痛薬と鎮静薬の薬物療法の
実際
人工呼吸器と集中ケア Q&A
ベッドサイドからの質問 286 第2版
総合医学社
215-222
2014
行岡秀和
(特集編集:大塚将秀)
人工呼吸中の鎮静
人工呼吸管理…
―その常識は正しいか ?―
総合医学社
1307-1313
2014
村田紀和
DMARDs の併用療法(生物学
的製剤に匹敵する)
リウマチ病セミナー XXV
永井書店
186-192
2014
大澤 傑
LCS − TKA について .
「我が国で 20 年以上前より使用
されてきた人工関節手術の成
績とその分布」
セルテスコメ
ディカルエン
ジニアリング
531-540
2014
森友寿夫
難治性手関節病変の治療 : 手関
節尺側部痛の鑑別診断
Monthly Book Orthopaedics
全日本病院出
版会
27 (4), 1-7
2014
横井輝夫
運動機能発達障害の療育体系
と療育指導
小児理学療法学テキスト …
改定第2版
南江堂
230-241
2014
横井輝夫
成人期の発達
リハビリテーションのための
人間発達学 …
第2版
メディカルプ
レス
101-113
2014
後藤宗理他 / 高井範子
生き方
新・青年心理学ハンドブック
福村出版
301-301
2014
池田耕二
終末期理学療法教育における
構造構成的協同臨床教育法の
可能性
思想がひらく未来へのロード
マップ
北大路書房
6, 135-153
2014
50
2. 学会発表・講演
1)国際学会発表・講演
発表者名
題 名
学会名・開催地
発表年月
Yukioka C/Nakahara H/Husama M/
Yukioka K/Kuroiwa T/Nakanisi T/
Inoue M/Oosawa S/Murata N/…
Takai /N/Higasi K/Kuritani T/
Maeada K/Sano S/Yukioka M
Correlation of sleep disturbance with
disease activity, psychological state,
self-efficacy and quality of life in patients
with rheumatoid arthritis
欧州リウマチ学会(EULAR), …
パリ
2014.6
Iida A/Omokawa S/Moritomo H/
Aoki M/Omori S/Tanaka Y
Effect of different wrist positions on distal
radioulnar joint stability: A biomechanical
study
Annual Meeting of American
Society for Surgery of the
Hand, Boston
2014.9
Arimitsu S/Moritomo H/Masatomi
T/Yukioka M/Yukioka C
Three dimensional analysis of the dartthrowing motion of the wrist after partial
wrist arthrodesis
Annual Meeting of Federation
of European Societies for
Surgery of the Hand, Paris
2014.6
Oura K/Moritomo H/Shigi A/
Kawanishi Y/Omori S/Kataoka T/
Oka K/Murase T
Patterns of degenerative changes after
scaphoid nonunion: a 3-dimensional
quantitative analysis.
Annual Meeting of Federation
of European Societies for
Surgery of the Hand, Paris
2014.6
Senba E/Taguchi S/Kami K
Running exercise attenuates neuropathic
pain through epinegenetic regulation in
spinal microglia.
World Congress on Pain,
Buenos Aires
2014.10
Dohi Y/Kasubuchi K/Ono H/
Omokawa S/Tanaka Y
Association between range of motion and
patient-perceived outcome of the wrist
after distal radius fractures
Annual Meeting of the
American Society for Surgery
of the Hand, Boston
2014.9
Dohi Y/Kasubuchi K/Ono H/
Omokawa S/Tanaka Y
The effect of range of dart-throwing
motion on patient-perceived outcome after
the distal radius fractures
Congress of the Asia Pacific
Federation of Societies for
Surgery of the Hand, Kuala
Lumpur
2014.10
Tanaka M/Murakami S/Fujita N/
Fujino H
The preventive effects of middle frequency
electrical stimulation combined with
eccentric contraction on disuse atrophy in
deep portion of calf muscles.
Experimental Biology, San
diego
2014.4
Arisue I/Fujisawa H
Difference in the center of pressure of the
right and left foot during tandem stance
depending on the presence of visual
information.
International Meeting of
Physical Therapy Science,
Korea
2014.8
2)国内学会発表・講演
発表者名
題 名
学会名・開催地
発表年月
行岡正雄
整形外科疾患と線維筋痛症(Fybromyalgia)
天の川整形外科懇話会、大阪
2014.1
三木健司 / 史 賢林 / 行岡正雄
リウマチ内科医も知っておくべき手の痛み、
神経の痛み
日本リウマチ学会総会・学術集
会、東京
2014.4
史 賢林 / 三木健司 / 行岡正雄 /…
蛯名耕介 / 金城聖一 / 吉川秀樹
患者自己評価が RA の疾患活動性や寛解達
成に与える影響の検討
日本リウマチ学会総会・学術集
会、東京
2014.4
蛯名耕介 / 史 賢林 / 行岡正雄 /…
金城聖一 / 野口高明 / 森本時光 /…
吉川秀樹
脂肪細胞分泌因子アデイポネクチン(APN)
と補体 C1q の複合体(APN-C1q)の血中濃度
は非 RA 患者より RA 患者で有意に高値であ
りかつ破壊関節数による重症度と相関する
日本リウマチ学会総会・学術集
会、東京
2014.4
金城聖一 / 史 賢林 / 蛯名耕介 /…
吉川秀樹 / 村田紀和 / 行岡正雄
関節リウマチ様症状を呈した多発黄色肉芽
腫の 1 例
日本リウマチ学会総会・学術集
会、東京
2014.4
51
大阪行岡医療大学紀要 第 3 号 2016
発表者名
行岡千佳子 / 中原英子 / 房間美恵 /…
行岡久美子 / 黒岩孝則 / 井上 都 /…
東 香代子 / 三浦靖史 / 大澤 傑 /…
村田紀和 / 史 賢林 / 三木健司 /…
橋本亮太 / 栗谷太郎 / 前田恵治 /…
佐野 統 / 行岡正雄
三木健司 / 史 賢林 / 行岡正雄
題 名
線維筋痛症と関節リウマチ患者における心
理面と痛みの評価
「炎症フリー」時代のリウマチ診療…
- リウマチ患者の「痛み」の原因は? -
学会名・開催地
発表年月
日本リウマチ学会総会・学術集
会、東京
2014.4
日本リウマチ学会総会・学術集
会、東京
2014.4
史 賢林 / 三木健司 / 蛯名耕介 /…
金城聖一 / 行岡正雄 / 吉川秀樹
関節リウマチの疾患活動性決定や寛解達成
における患者自己評価の及ぼす影響
日本整形外科学会学術総会、
…
神戸
2014.5
行岡正雄 / 三木健司
線維筋痛症のリハビリ
日本疼痛学会シンボジウム、
…
大阪
2014.6
行岡正雄
リウマチ性疾患と線維筋痛症
西播磨関節リウマチ学術講演会、 2014.7
赤穂
三木健司 / 森 成志 / 史 賢林 /…
行岡正雄
オピオイド治療の光と影
線維筋痛症学会、長野
2014.9
三木健司 / 森 成志 / 史 賢林 /…
行岡正雄
整形外科からみた望まれる鎮痛剤
線維筋痛症学会、長野
2014.9
行岡正雄
関節リウマチに合併した抑うつ状態(線維筋
痛症)
石川リウマチ薬物治療研究会、
金沢
2014.11
行岡正雄 / 中原英子 / 黒岩孝則 /…
行岡千佳子 / 史 賢林 / 三木健司
線維筋痛症・関節リウマチの自律神経
日本臨床リウマチ、福岡
2014.11
行岡正雄 / 正富 隆 / 有光小百合 /…
行岡千佳子 / 端野加織 / 邉見俊一
RA 上肢関節(肩・肘・手関節)の生活機能
からみた障害と治療
日本臨床リウマチ、福岡
2014.11
行岡正雄
線維筋痛症を伴った関節リウマチ
中之島リウマチセミナー、大阪
2014.12
藤川順司 / 竹内優斗 / 栗栖浩二郎 /…
阿部真土
KLF4 は軟骨細胞でのプロテアーゼの発現
を制御する
日本骨代謝学会学術集会、大阪
2014.7
竹内優斗 / 藤川順司 / 栗栖浩二郎 /…
阿部真土
転写抑制因子 Trps1 の関節軟骨発現制御エ
ンハンサーの探索
日本骨代謝学会学術集会、大阪
2014.7
行岡秀和
気道管理の基礎知識
大阪府理学療法士会、茨木市
2014.1
日本集中治療医学会学術集会、
京都市
2014.2
行岡秀和
「日本版 PAD ガイドライン(JPAD)の作成
とせん妄患者へのチームケアアプローチ」鎮
静管理
行岡秀和
ICU における電解質、内分泌異常の診断と治
療
日本集中治療医学会主催リフ
レッシャーセミナー、東京
2014.8
行岡秀和 / 田勢長一郎 / 谷川攻一 /…
黒田泰弘 / 中川 隆 / 村川徳昭
蘇生医療検討委員会報告「心肺蘇生時の合併
症に関するアンケート調査」
日本蘇生学会、浜松市
2014.12
丸野元彦
脳腫瘍の最新治療とリハビリテーション
第9回大阪行岡医療大学公開講座、 2014.6
大阪
村田紀和
乾癬性関節炎の病態と画像診断
日本脊椎関節炎学会、大阪
2014.10
村田紀和
関節リウマチの診断
平成 26 年度近畿地区リウマチの
治療とケア研修会、大阪
2014.10
日本関節病学会、東京
2014.11
中之島リウマチセミナー、大阪
2014.12
村田紀和
村田紀和
「強直性脊椎炎治療の過去・現在・未来」…
本邦における AS の実態
SAPHO 症候群
52
発表者名
題 名
学会名・開催地
発表年月
村田紀和
関節リウマチの単純 X 線像の特徴
平成 25 年度近畿地区リウマチ教
育研修会、大阪
2014.2
村田紀和
関節リウマチ治療の変遷と関節破壊病型と
の関連
旭川関節疾患カンファレンス、
北海道
2014.2
村田紀和
関節リウマチの最新治療と日常生活上の注
意
東大阪市難病講演会、大阪
2014.2
村田紀和
手の X 線によるリウマチ性疾患の鑑別
和歌山リウマチ Q & A カンファ
レンス、和歌山
2014.5
村田紀和
リウマチ症状の鑑別診断
茨木市整形外科医会、大阪
2014.6
村田紀和
リウマチと関節リウマチ
大阪行岡医療大学公開講座、
…
大阪
2014.12
中村慎也 / 青木利彦 / 渋谷高明 /…
大澤 傑
人工股関節置換術後の股関節外転筋・膝関
節伸展筋の筋力推移
日本股関節学会、東京
2014.10
青木利彦 / 中村慎也 / 渋谷高明 /…
大澤 傑
人工股関節全置換術後早期における股関節
外転筋力回復へ影響を与える要因
日本股関節学会、東京
2014.10
行岡千佳子 / 中原英子 / 房間美恵 /…
行岡久美子 / 黒岩孝則 / 井上 都 /…
東 香代子 / 三浦靖史 / 大澤 傑 /…
村田紀和 / 史 賢林 / 三木健司 /…
橋本亮太 / 栗谷太郎 / 前田恵治 /…
佐野 統 / 行岡正雄
線維筋痛症と関節リウマチ患者における心
理面の痛みの評価
日本リウマチ学会総会・学術集
会、東京
2014.4
大澤 傑 / 森本 毅 / 渋谷高明 /…
小田剛紀
変形性股関節症に対する骨切り術後の関節
症再発例に対する人工股関節置換術後のリ
ハについて
日本リハビリテーション医学会
学術集会、名古屋
2014.6
大澤 傑
講演「日本リハビリテーション医学会の現状
と展望」
大阪整形外科・リハビリテー
ション研究会学術講演会、大阪
市
2014.6
大澤 傑
講演「変形性股関節症に対する骨切り術と人
工関節手術」
のぞみ会関西支部、大阪市障が
い者スポーツセンター医療講演
会、大阪市
2014.11
大澤 傑
講演「あしの付け根の痛み—股関節の人工関
節と骨切り術—」
大阪行岡医療大学第 3 回市民講
座、茨木市
2014.7
森友寿夫 / 大森信介 / 面川庄平 /…
飯田昭夫
橈骨遠位端骨折側方転位と DRUJ 不安定性
の関係
中部日本手の外科研究会、下関
2014.2
久保伸之 / 森友寿夫 / 正富 隆 /…
行岡正雄
上腕骨小頭離断性骨軟骨炎の発症部位の検
討
日本肘関節学会、東京
2014.2
森友寿夫
TFCC 小窩部断裂に対する DRUJ 関節造影
CT の有用性
日本手外科学会、沖縄
2014.4
森友寿夫 / 大森信介
バイオメカ二クスからみた橈骨遠位端骨折
後 DRUJ 不安定症
日本手外科学会、沖縄
2014.4
有光小百合 / 森友寿夫 / 久保伸之 /…
行岡千佳子 / 正富 隆
部分手関節固定後のダーツスロー運動の変
化
日本手外科学会、沖縄
2014.4
久保伸之 / 森友寿夫 / 正富 隆 /…
行岡正雄
尺骨突き上げ症候群に対する尺骨頸部楔状
短縮骨切り術(北野法)の治療成績
日本手外科学会、沖縄
2014.4
川西洋平 / 森友寿夫 / 大浦圭一郎 /…
大森信介 / 村瀬 剛
キーンベック病における手根配列の三次元
変形評価
日本手外科学会、沖縄
2014.4
53
大阪行岡医療大学紀要 第 3 号 2016
発表者名
題 名
学会名・開催地
発表年月
土井一輝 / 服部泰典 / 坂本相哲 /…
森友寿夫 / 岡 久仁洋
先天性橈尺骨癒合症橈骨頭後方に対する金
谷法骨切り術変法
日本手外科学会、沖縄
2014.4
飯田昭夫 / 面川庄平 / 森友寿夫 /…
青木光広 / 田中康仁
手関節肢位が遠位橈尺関節の安定性に及ぼ
す影響
日本手外科学会、沖縄
2014.4
ソンポフ・ラッサザクンワオンク /…
面川庄平 / 森友寿夫 / 青木光広 /…
田中康仁
遠位橈尺関節不安定性の徒手検査に関する
生体力学的研究
日本手外科学会、沖縄
2014.4
森友寿夫
手関節尺側障害の治療 TFCC 損傷に対する
関節造影 CT の有用性
…
日本整形外科学会学術総会、
神戸
2014.5
森友寿夫
TFCC 小窩部損傷に対する関節造影 CT の有
用性
日本手関節外科ワークショップ、 2014.9
大阪
飯田昭夫 / 面川庄平 / ソンポフ・…
ラッサザクンワオンク / 森友寿夫 /…
仲西康顕 / 大西正展 / 吉良 務 /…
田中康仁
遠位橈尺関節の徒手的不安定性評価に関す
る力学的研究
日本整形外科学会基礎学術集会、 2014.10
鹿児島
大西正展 / 面川庄平 / 飯田昭夫 /…
森友寿夫 / 田中康仁
遠位橈尺関節不安定性に関する生体力学的
研究 徒手検査の信頼性と精度について
中部日本整形外科災害外科学会・ 2014.10
学術集会 秋季学会、名古屋
森友寿夫
TFCC 損傷の診断と治療
京大関連病院手の外科集談会、
大阪
2014.11
森友寿夫
手関節尺側部痛の治療
北海道済生会小樽病院リハビリ
テーションセミナー、小樽
2014.11
藤原亜希子 / 横井輝夫 / 藤原一貴 /…
渡辺由香子
意欲低下を示す高齢者に対し理学療法学生
の個が立ち上がる音楽介入の試み
日本理学療法学術大会、神奈川
2014.5
林田政弘 / 横井輝夫
子どもの障害に心理社会的に適応してきた
-事例
日本重症心身障害学会学術集会、 2014.9
京都
林田政弘 / 横井輝夫
子どもの障害を受容することと心理社会的
に適応すること
日本質的心理学会、愛媛
2014.10
高井範子
人が生きる上で重視すること…
-中年期を対象として
日本発達心理学会、京都
2014.3
高井範子
人が生きる上で重視すること(2)
…
-高齢期を対象として
日本心理学会、京都
2014.9
高井範子
人が生きる上で重視すること(3)
…
-青年期を対象として
日本教育心理学会、神戸
2014.11
教育カウンセリング研究:論文
査読協力委員、
2014.
高井範子
Kami K/Senba E
Running exercise attenuates neurpathic
pain through epigenetic regulation in spinal
microglia.
脊椎と神経を語る会、東京都
2014.3
Hosoe S/Senba E
The muscular hytpertrophy by endurance
treadmill exercise is prominent in the
distal part both in control and db/db mice.
日本解剖学会総会・全国学術集
会、下野市
2014.3
細江さよ子 / 仙波恵美子
マウスの内側腓腹筋とヒラメ筋の持久力運
動後の部位による変化の違い
日本理学療法学術大会、横浜市
2014.5
上 勝也 / 田口 聖 / 仙波恵美子
走運動による神経障害性疼痛の緩和には脊
髄後角ミクログリアにおけるヒストン脱ア
セチル化酵素 1 発現の抑制が関与する
日本理学療法学術大会、横浜市
2014.5
54
発表者名
題 名
学会名・開催地
発表年月
田口 聖 / 上 勝也 / 仙波恵美子
走運動は損傷坐骨神経におけるマクロ
ファージの極性を変化させ神経障害性疼痛
の緩和を誘導する
日本理学療法学術大会、横浜市
2014.5
田口 聖 / 上 勝也 / 仙波恵美子
走運動による損傷坐骨神経での M2 マクロ
ファージの増加は神経障害性疼痛の緩和に
関与する
日本疼痛学会、大阪市
2014.6
上 勝也 / 田口 聖 / 仙波恵美子
神経障害性疼痛に対する走運動の効果…
―脊髄後角ミクログリアにおけるヒストン
アセチル化の関与―
日本疼痛学会シンポジウム「痛
みと運動療法 -- 基礎研究から臨
床応用へ」、大阪市
2014.6
仙波恵美子 / 上 勝也
慢性痛に対する運動療法奏効のメカニズム
と創薬
日本線維筋痛症学会第 6 回学術
集会シンポジウム「線維筋痛症
創薬をめざした基礎及び臨床的
新視点」、長野市
2014.9
仙波恵美子
痛みに対する脳の応答:痛みに抵抗する脳
緩和医療薬学会年会シンポジウ
ム「痛みの発現と増悪のマルチ
アングルな捉え方、松山市
2014.10
田口 聖 / 上 勝也 / 仙波恵美子
走運動による神経障害性疼痛の緩和に対す
る損傷坐骨神経での M2a マクロファージの
関与
日本運動器疼痛学会、山口市
2014.10
上 勝也 / 田口 聖 / 仙波恵美子
Exercise-induced hypoalgesia に対する脊髄
後角 GABA 作動性ニューロンの関与
日本運動器疼痛学会…
(第 7 回日本運動器疼痛学会…
口演最優秀賞受賞)、山口市
2014.10
仙波恵美子
痛みと運動療法
…
宮崎痛みを考える会(講演)、
宮崎市
2014.4
仙波恵美子
神経障害時のマクロファージ・ミクログリア
の挙動と運動負荷による影響
末梢神経を語る会(講演)、宜野
湾市
2014.4
仙波恵美子
痛みの治療 ― 基礎医学からのメッセージ
新潟子宮内膜症研究会(講演)、
新潟市
2014.5
仙波恵美子
わかりやすい痛みのメカニズム ― 専門医
試験に役立つ解剖学の知識
日本ペインクリニック学会…
(リフレッシャーコース講演)、
東京都
2014.7
田口 聖 / 上 勝也 / 仙波恵美子
走運動による神経障害性疼痛の緩和には損
傷神経における M2a マクロファージが関与
する
ORIGIN 神経科学研究会、松本市
2014.8
上 勝也 / 田口 聖 / 仙波恵美子
Exercise-induced hypoalgesia (EIH) に対す
る脊髄後角 GABA 作動性ニューロンの関与
ORIGIN 神経科学研究会、松本市
2014.8
山野眞利子 / 波平昌一 / 仙波恵美子
妊娠期高脂肪食は仔マウスの行動に影響す
る ―餌の脂肪酸組成の検討―
日本神経化学大会、奈良市
2014.10
堀 竜次 / 井坂昌明 / 大西和彦 /…
尾家慶彦 / 越久仁敬
非侵襲的人工呼吸管理下での呼吸と嚥下の
協調性に関する検討
日本呼吸ケア・リハビリテーショ
ン学会、奈良
2014.10
井坂昌明 / 堀 竜次 / 松尾善美
側腹筋厚が咳嗽機能に与える影響…
―若年者と高齢者の比較―
日本呼吸ケア・リハビリテーショ
ン学会、奈良
2014.10
今碇洋介 / 堀 竜次 / 安福祐一 /…
大西和彦 / 道脇理嘉 / 川本麻加 /…
新田裕子 / 伊藤泰司 / 中村孝人
低負荷インターバルトレーニングにより6
分間歩行距離に改善を認めた二次性肺高血
圧合併間質性肺炎症例について…
―近赤外線酸素モニタによる検証―
日本呼吸ケア・リハビリテーショ
ン学会、奈良
2014.10
中山菜々華 / 安福祐一 / 道脇理嘉 /…
大西和彦 / 堀 竜次
慢性閉塞性肺疾患患者に対する理学療法の
経験~動的肺過膨張による循環系への影響
に着目して~
大阪府理学療法学術大会、大阪
2014.7
55
大阪行岡医療大学紀要 第 3 号 2016
発表者名
題 名
学会名・開催地
発表年月
堀 竜次
呼吸理学療法
大阪府理学療法士会研修会、大
阪
2014.1
堀 竜次
呼吸コンディショニングテクニック
大阪府理学療法士会三島ブロッ
ク研修会、大阪
2014.2
堀 竜次
呼吸理学療法の実際…
~内科系呼吸障害を中心に~
日本理学療法士協会主催理学療
法士講習会、大阪
2014.3
堀 竜次
バイタルサイン・身体所見から見た急変予
測
大阪府理学療法士会北ブロック
研修会、大阪
2014.8
堀 竜次
成人片麻痺の評価と治療
日本理学療法士協会主催理学療
法士講習会、大阪
2014.8
堀 竜次
呼吸理学療法の実際
日本理学療法士協会主催理学療
法士講習会、大阪
2014.9
堀 竜次
喀痰吸引療法に必要な基礎知識…
—気道クリアランス法—
大阪府理学療法士会研修会、大
阪
2014.11
構井健二 / 小川卓也 / 倉持由惟 /…
椎木孝幸 / 横谷祐一郎 / 松尾高行 /…
木村佳記 / 境 隆弘 / 小柳磨毅 /…
中川滋人
前十字靱帯再建術後症例におけるジョギン
グ許可直後の運動解析
日本理学療法学術大会、横浜
2014.5
横谷祐一郎 / 小柳磨毅 / 小川卓也 /…
椎木孝幸 / 松尾高行 / 中川滋人
ACL 不全膝における体幹側屈テストの有用
性
日本体力医学会、長崎
2014.9
小川卓也 / 小柳磨毅 / 横谷祐一郎 /…
椎木孝幸 / 境 隆弘 / 松尾高行 /…
中川滋人
足関節の背屈回内が ACL 不全膝における体
幹後傾テストに及ぼす影響
日本体力医学会、長崎
2014.9
中田加奈子 / 池田耕二 / 黒田未貴 /…
井谷友香理 / 中川真優 / 朴 聖章 /…
川岸美佐子 / 小川敦子 / 福井孝子 /…
池田秀一
転倒予防専用カンファレンスによる転倒予
防の取り組み―転倒カンファ導入の効果検
討
回復期リハビリテーション協会
研究大会、名古屋
2014.2
湯地 英充 / 池田耕二
臨床実習にある新人・中堅臨床実習指導者
の不安増幅プロセスとは?
日本理学療法学術大会、横浜
2014.5
勢登香織 / 池田耕二 / 岡村太嗣
回復期リハビリテーション病棟における「家
族が述べる在宅復帰のための条件」と在宅復
帰に関する実態調査
日本理学療法学術大会、横浜
2014.6
高橋昇嗣 / 池田耕二 / 黒田未貴 /…
中川真優
腰椎圧迫骨折を呈した 1 症例に対する課題
指向型アプローチ
大阪府理学療法学術大会、大阪
2014.7
大原佳孝 / 吉富滋洋 / 徳永美由貴 /…
池田耕二 / 池田秀一
整形外科疾患患者における内部障害有病率
に関する実態調査
大阪府理学療法学術大会、大阪
2014.8
山口朋彦 / 木村美帆子 / 堀寿美代 /…
黒田敦士 / 池田耕二 / 沢田 学
慢性期病院における終末期理学療法の 1 症
例〜脳幹出血後遺症の患者と家族を支えた
16 ヵ月間
大阪府理学療法学術大会、大阪
2014.9
黒岡禎治 / 池田耕二 / 大原佳孝
不整脈・慢性糸球体腎炎を有する大腿骨転
子部骨折術後患者の運動療法〜心電図モニ
タと医師との連携によるリスク管理
大阪府理学療法学術大会、大阪
2014.10
前原和明 / 池田耕二
構造構成的協同臨床教育法の視点導入に基
づく新たな協働の有り方に関する研究
-ケーススタディへの応用-
日本職業リハビリテーション学
会誌第 42 回大会、岩手
2014.8
池田耕二 / 田坂厚志 / 貞末仁美
終末期理学療法実践に対する評価法(考え
方)の理論的構築と提案
…
全国大学理学療法教育学会、
兵庫
2014.10
56
発表者名
題 名
学会名・開催地
発表年月
高橋昇嗣 / 大原佳孝 / 池田耕二 /…
宮崎紗也佳 / 猪子純一 / 池田秀一
肺サルコイドーシスを有する右脛骨高原骨
折術後一症例の理学療法 -臨床現場にお
ける包括的理学療法の必要性-
近畿理学療法学術大会、大阪
2014.11
大庭由香莉 / 池田耕二 / 上田紀子 /…
中田加奈子 / 大村昌和 / 小田瑛梨 /…
勝 久江 / 池田秀一
デイケアにおけるサービス向上に向けた実
施調査
リハビリテーション・ケア合同
研究大会 2014、長崎
2014.11
中川真優 / 池田耕二 / 黒田未貴 /…
北林直人 / 上田紀子 / 福井孝子 /…
川岸美佐子 / 池田秀一
重度右片麻痺患者一症例の退院後カンファ
レンスからみえてきたもの
リハビリテーション・ケア合同
研究大会 2015、長崎
2014.11
尾藤彩花 / 池田耕二 / 上田紀子 /…
北林直人 / 阪本みさき / 井谷友香理 /
久貝亮太 / 黒田未貴 / 廣瀬将士 /…
清水貴恵 / 池田秀一
家屋調査と環境調整に関する追跡調査…
―インタビュー調査による質的検討―
リハビリテーション・ケア合同
研究大会 2016、長崎
2014.11
石倉 英樹 / 小野武也 / 沖 貞明 /…
梅井凡子 / 積山和加子 / 田坂厚志 /…
相原一貴 / 佐藤勇太 / 松本智博 /…
大塚 彰
筋性拘縮に対するストレッチングに加える
力の違いが筋に柔軟性に与える影響
日本理学療法学術大会、横浜
2014.5
松本 智博 / 小野武也 / 沖 貞明 /…
梅井凡子 / 積山和加子 / 田坂厚志 /…
石倉英樹 / 相原一貴 / 佐藤勇太 /…
大塚 彰
関節拘縮に対するストレッチングの力の違
いが関節可動域に与える影響
日本理学療法学術大会、横浜
2014.5
田坂厚志 / 小野武也 / 沖 貞明 /…
石倉英樹 / 相原一貴 / 佐藤勇太 /…
松本智博 / 大塚 彰
関節拘縮に関与する皮膚の形態学的変化に
関する検討
…
広島保健福祉学会学術大会、
広島
2014.10
稲葉考洋 / 濱田太朗 / 中尾英俊 /…
森藤 武 / 金子元春
投球障害を有する野球選手における投球側
への体幹回旋の可動域制限
関西臨床スポーツ医・科学研究
会、大阪
2014.5
谷岡篤 / 矢本富三 / 森藤 武
条件の異なる四つ這い位での上下肢挙上運
動が体幹筋の筋活動に及ぼす影響
近畿理学療法学術大会、大阪
2014.11
中尾英俊 / 内原由佳子 / 金子元春 /…
稲葉考洋 / 渡邉 萌 / 森藤 武 /…
濱田太朗 / 谷岡 篤
腰椎変成疾患に対する体幹伸展持久力ト
レーニングの JOABPEQ を用いた評価
日本腰痛学会、千葉
2014.11
土肥義浩 / 粕渕賢志 / 小野浩史 /…
面川庄平 / 田中康仁
橈骨遠位端関節内骨折術後の手関節動態と
上肢機能の関係
日本手外科学会学術集会、沖縄
2014.4
粕渕賢志 / 土肥義浩 / 藤田浩之 /…
福本貴彦
橈骨遠位端骨折術後の運動方向別関節可動
域の改善率の比較
日本理学療法学術大会、神奈川
2014.5
粕渕賢志 / 土肥義浩 / 藤田浩之 /…
福本貴彦
橈骨遠位端骨折術後のダーツスローおよび
逆ダーツスロー・モーションと PRWE の関
係
日本手関節外科ワークショップ、 2014.9
大阪
佐藤和敏 / 三上文枝 / 幸田利敬 /…
助川 明
理学療法士教育をふりかえる
行岡学園理学療法学科同窓会・
行栄会講演会、茨木市
2014.3
助川 明
介護予防と理学療法 太極拳で転倒予防
大阪行岡医療大学市民講座、
…
茨木市
2014.3
木造隆誠 / 助川 明
利他心と神仏 認知症のリハビリテーショ
ン
ヨガ・リトリート井坂ヨーガ研
究所、伊勢市
2014.6
井坂昌明 / 堀 竜次 / 松尾義美
側腹筋厚が咳嗽機能に与える影響…
-若年者と高齢者の比較-
日本呼吸ケア・リハビリテーショ
ン学会、奈良
2014.10
堀 竜次 / 井坂昌明 / 大西和彦 /…
尾家慶彦 / 越久仁敬
非侵襲的人工呼吸管理下での呼吸と嚥下の
協調性に関する検討
日本呼吸ケア・リハビリテーショ
ン学会、奈良
2014.10
57
大阪行岡医療大学紀要 第 3 号 2016
発表者名
題 名
学会名・開催地
発表年月
田中 稔 / 村上慎一郎 / 藤田直人 /…
藤野英己
中周波電気刺激を用いた遠心性収縮による
下腿深層筋の廃用性萎縮に対する予防効果
日本理学療法学術大会、横浜
2014.5
田中 稔 / 村上慎一郎 / 近藤浩代 /…
永友文子 / 石原昭彦 / 藤野英己
廃用性筋萎縮における筋ストレッチに同期
する中周波電気刺激のユビキチン化タンパ
ク質の減衰効果
日本体力医学会大会、長崎
2014.9
田中 稔 / 田中孝平 / 竹垣淳也 /…
藤野英己
敗血症に伴う筋萎縮に対する電気刺激の予
防効果
日本物理療法学会学術大会、
…
松本
2014.10
田中 稔 / 田中孝平 / 竹垣淳也 /…
藤野英己
敗血症に伴うマウス骨格筋の萎縮に対する
電気刺激の予防効果
日本基礎理学療法学会学術大会、 2014.11
名古屋
園田 泰 / 藤井靖晃 / 田中直次郎 /…
松下信朗 / 有末伊織 / 藤高祐太 /…
藤井琢磨 / 漆谷紘一 / 岡本隆嗣
Honda 歩行アシストを用いた練習により歩
行速度が向上した失調症患者 2 症例
日本ニューロリハビリテーショ
ン学会学術集会、東京
2014.2
有末伊織 / 中本 舞 / 竹内貴文 /…
松本 強 / 田中直次郎 / 岡本隆嗣
背臥位における ハンドヘルドダイナモメー
ターを使用した等尺性股関節伸展筋力の測
定~新たな徒手固定法の検者間信頼性につ
いて~
日本理学療法学術大会、横浜
2014.5
田中直次郎 / 藤井靖晃 / 丸田佳克 /…
福江 亮 / 松下信朗 / 山岡まこと /…
橋本陽平 / 有末伊織 / 園田 泰 /…
藤高祐太 / 霜山香織 / 中本 舞 /…
松本 強 / 福間美佑貴 / 岡本隆嗣
回復期脳血管障害患者の歩行に対する
Honda アシストの効果
日本リハビリテーション医学会
学術集会、名古屋
2014.6
3. その他
氏 名
活動内容
活動地
活動年月
助川 明
男子総合太極拳 第3位
大阪府武術太極拳選手権大会、
大阪市
2014.2
助川 明 / 川久保彬雅
カウンセリング
尼崎市健康福祉局公害健康補償
課呼吸器教室
2014.3
58
大阪行岡医療大学紀要投稿要領
【1】投稿資格・期日
本紀要への投稿は、原則として本学教員(教授・准教授・講師・助教・助手)及びその関係者に限るが、紀
要委員会が認めた場合には、その限りではない。
原則として、投稿申し込みは、各年度 3 月末、原稿提出は 6 月末日、紀要発行は、10 月とする。投稿申し込み、
原稿提出先は、各学科紀要委員とする。
【2】掲載順序・採否
掲載の採否、順序などは紀要委員会で行う。ただし、ヒトや動物を対象とした研究の場合には、その取扱い
に倫理上の問題があると判断されるものは掲載しない。
【3】原稿の種類
原著、総説、実践研究、調査報告、症例報告及び資料を原則とし、和文、欧文のいずれでもよい。
【4】投稿一般規定
1.用紙
1)和文原稿の場合は、A4判用紙を使用する。
2)英文原稿の場合は、A4判または国際版(216×280mm)の用紙を使用する。
3)和文、英文原稿ともに、作成論文を事務局のアドレスに送信する。
2.原稿枚数
和文、英文ともに刷り上がり 10 頁以内を原則とする。
3.原稿の作成方法
原稿は、次に従うものとする。
1)表紙
a. 和文原稿の場合
日本語の表題、日本語の著者名、英語での表題、英語での著者名、日本語での所属およびその所在地、
英語での所属およびその所在地、ランニングタイトル、表紙を含めた原稿の枚数、図と表の数、別刷り
希望部数、をこの順に従って書く。
なお、著者の所属の表記は、筆頭者は無記号。共著者の所属が異なる場合はその著者の右肩および所属
名の冒頭に※や※※印をつける。
b. 英文原稿の場合
英語の表題、英語の著者名、日本語での表題、日本語での著者名、日本語での所属およびその所在地、
英語での所属およびその所在地、ランニングタイトル、表紙を含めた原稿の枚数、図と表の数、別刷り
希望部数、をこの順に従って書く。
なお、著者の所属の表記は、筆頭者は無記号。共著者の所属が異なる場合はその著者の右肩および所属
名の冒頭に※や※※印をつける。
2)要旨または Abstract、およびキーワード(原稿第二枚目)
和文原稿の場合は、400 字以内の和文の要旨を、研究目的、方法、結果および結論を理解できるように
書く。英文原稿の場合は英文の Abstract(研究目的、方法、結果および結論を理解できるような 200 語
59
以内の概要)をシングルスペースでタイプする。
要旨(または Abstract)の下に、和および英のキーワード Keywords(それぞれ3~5語)を添付する。
3)本文(原稿第三枚目以降)
本文は第三枚目以降とする。
和文の原稿の場合は、22 字× 40 行で打ち出す。平仮名、新仮名使い、常用漢字とし、外国語、外国固有
名詞、化学物質名などは原語、外来語、動植物名などはカタカナ、数詞は算用数字の使用を原則とする。
英文原稿の場合は、シングルスペースでタイプする。イタリックを必要とする場合は、目印にアンダー
ラインを引く。
4)Abstract または要旨
和文原稿の場合は英文の 200 語以内の Abstract を、英文原稿の場合は 400 字以内の日本語の要旨を、文
献の項目の前に入れる。
5)単位および単位記号
国際単位系、メートル法を基準とする。
6)項目の区分
大項目……前を一行あけ、行の中央に、無記号で下線をつける。
原著論文の緒言(INTRODUCTION)、材料(MATERIALS)、方法(METHODS)、結果
(RESULTS)、考察(DISCUSSION)、引用文献(REFERENCES)などが相当する。
小項目……以下の順で使用する。
1. 2.… ………… 行の第1字目に記す。
1)
2)
… …… 行の第2字目に記す。
a . b . … …… 行の第2字目に記す。
a)
b)
… … 行の第3字目に記す。
7)注
注が必要な場合には、本文中の該当箇所右肩に(1)のように順を記し、本文、謝辞の後、文献の項目の
前に一括掲載する。
4.図表および写真
図表は、必ず一つずつ別紙に記し、図ごと、表ごとの通し番号をつける。図版(Plate)や写真(原則として
白黒)は、図として取り扱う。図はなるべく原寸大とし、明瞭でそのまま印刷できるものとし、14×20cm 以内
にまとめる。
図、表の説明文(英文でもよい。
)は、まとめて原稿の末尾につけ、原稿本文中の欄外余白部に図、表の挿入
位置を朱記し明示する。
5.引用・参考文献
文献は、引用順に配列し、原稿末尾に一括記載する。外国語文献は、必ずタイプする。なお、本文中該当箇
所の右肩に、1)~4)や3)、5)のように記す。
著者名は、筆頭から3名まで、それ以上は他(et al)とし、人名の記載は、姓を先にすることを原則とする。
1)雑誌から引用する場合
著者名(発行西暦年)表題 . 掲載雑誌名 巻数(必要であれば号数):頁-頁の順に記入する。ただし、英
文の著者名および雑誌名の省略を表すピリオド〔.〕は省くこと。雑誌名は、日本医学雑誌略表(日本医学
図書館協会編)および Index Medicus に従うこと。
例
1 Makino K(1981)Fluorophores of the human retinal pigment epithelium. Exp Eye Res 50:79-88.
60
2 Sakaguchi M, Bennet TM, Jameson EW et al.(1959)Two new Fleas from Japan J Med Zool 10:
15-162.
2)単行本から引用する場合
著者名(発行西暦年)
(表題.
)署名(版数)(編者名)発行所 発行地(引用頁)
例
Wintrobe IW(1974)The Conduction of the Impulse. Liverpool Univ Press, Liverpool
6.校正
原則として校正は著者に依頼する。校正は再校までとし、校正時における内容の変更や追加は認めない。なお、
校正は紀要委員会で定めた期日までに必ず返却する。
7.別刷り
著者には紀要誌2部、別刷り 30 部を贈呈する。30 部を超える分については、著者の負担とする。
8.著作権
投稿された論文の著作権は大阪行岡医療大学が有する。
著作権者は該当論文が「大阪行岡医療大学紀要」に掲載され、発行・頒布されることを許諾したものとする。
なお、これには「大阪行岡医療大学紀要」として電子化し、公開することを含めるものとする。
附則 この投稿要領は平成 25 年 4 月 1 日より施行する。
61
大阪行岡医療大学紀要(第 3 号)
2016 年 3 月 10 日発行
編集・発行者
大阪行岡医療大学 紀要編集委員会
顧 問 行岡久美子(学校法人 行岡保健衛生学園 副理事長)
委 員 長 森友 寿夫(教授 医療学部)
副委員長 粕渕 賢志(講師 医療学部)
委 員 松尾 高行(講師 医療学部)
委 員 原田 信子(講師 医療学部)
委 員 髙橋 誠一(事務局)
委 員 鶴田 敏郎(事務局)
発 行 所
学校法人 行岡保健衛生学園
大阪行岡医療大学
〒567-0801 大阪府茨木市総持寺 1 丁目 1 番 41 号
TEL 072-621-0881
印 刷 所
株式会社小西印刷所
〒663-8225 西宮市今津西浜町 2 番 60 号
TEL 0798-33-0691