文部科学省委託事業 学校施設の防災力強化プロジェクト(平成27年度) 成果報告書 平成 28 年 3 月 31 日 特定非営利活動法人日本トイレ研究所 ※Web 上での公開にあたり、一部内容・体裁の変更を行った 1 ― 目 次 ― 1.概要 .................................................................... 1 (1)事業の概要 .......................................................... 1 (2)事業の趣旨・目標 .................................................... 1 (3)事業計画及びスケジュール ............................................. 2 (4)実施体制 ............................................................. 4 2.事業内容 ................................................................. 5 (1)現地調査 ............................................................. 5 (2)子どもや女性に配慮した『防災トイレ計画(初動対応編)』 および『トイレチェックリスト』の検討 ................................. 12 (3) 「災害時の安心トイレ授業」の実施 ...................................... 22 (4) 「子どもや女性に配慮した防災トイレフォーラム」の開催 ................. 25 (5) 「世田谷・防災力強化トイレプロジェクト協議会」の開催 .................. 32 【別添】アウトプット一式 ・防災トイレ計画(初動対応編) (世田谷区立等々力小学校、世田谷区立弦巻中学校、目黒星美学園) ・防災トイレ計画(初動対応編)作成のポイント ・災害時のトイレチェックリスト(その1、その2) 2 1.概要 (1)事業の概要 非常災害時における学校施設の安全性を確保するうえで、トイレ機能を維持することは 不可欠である。東日本大震災では、水洗トイレ機能が停止し、通常通り使用できなくなる ことで、衛生環境の悪化を招き、避難者に劣悪なトイレ環境を強いることになった。文部 科学省が、平成 24 年1月、福島県、宮城県(仙台市立除く)の避難所として利用された学 校 525 校を対象に実施した調査によると、「避難所で問題となった施設・設備」で最も多 かったのは「トイレ」であった。トイレの衛生環境の悪化や、使いづらい状況になると、 トイレに行くのが嫌で、水分や食事の摂取を控えてしまう傾向にある。その結果、体力の 低下によりインフルエンザ等の呼吸器感染症にかかりやすくなり、脱水症状やエコノミー クラス症候群になることも危惧される。 このような状況を改善すべく、平成 25 年~26 年度は釜石市と連携し、白山小学校をモデ ルにして「災害時の学校トイレ運用方法」「地域住民参加型による避難所トイレ運用訓練 のあり方」「学校におけるトイレ運用方法の導入マニュアル」などについて検討してきた。 今年度は、これら運用方法と導入マニュアルとそのノウハウを活用し、世田谷区の学校 (世田谷区立等々力小学校、世田谷区立弦巻中学校、目黒星美学園中学高等学校)におい て教職員や地域住民等とともに、子どもや女性等に配慮した『学校におけるトイレ運用計 画(以下、防災トイレ計画(初動対応編))』を作成するプロジェクトを実施するに至っ た。 (2)事業の趣旨・目標 本事業のテーマとして、避難所としての防災力強化策を掲げている。学校関係者や地域 住民の防災に関する意識が向上し、トイレをきっかけとして衛生対策や要配慮者対策など に発展していくことが期待できる。また、トイレ対策は共助が基本となるため、学校と地 域の連携のあり方を構築することにつながり、地域における学校施設の防災力強化に資す ると考えられる。 ここでは、①教職員と地域住民参加型で『防災トイレ計画(初動対応編)』を作成する こと、②導入マニュアルの実効性を検証すること、③『子どもや女性に配慮した災害時の トイレチェックリスト』をつくることを目的とする。 1 (3)事業計画及びスケジュール ①現地調査 1)世田谷区内の学校(世田谷区立等々力小学校、世田谷区立弦巻中学校、目黒星美学 園中学高等学校)における既設トイレ設備および災害用トイレの現状を把握するた め、現地調査を実施する。 2)学校職員や世田谷区民等にヒアリングを実施する。 3)子どもや女性等が安心して使用できるトイレチェックリスト作成の参考とするため、 被災地での対応事例(調査地:宮城県亘理高等学校、宮城県気仙沼市立唐桑中学校) を調査する。 ②子どもや女性に配慮した『防災トイレ計画(初動対応編)』および『トイレチェックリス ト』の検討 1) 『防災トイレ計画(初動対応編) 』を作成するための専門検討会(3 回)を開催する。 2) 『子どもや女性に配慮した災害時のトイレチェックリスト』を作成するための専門検 討会(1 回)を開催する。 3)『防災トイレ計画(初動対応編)』および『子どもや女性に配慮した災害時のトイレ チェックリスト』を作成する。 ③「災害時の安心トイレ授業」の実施 1)災害時の安心トイレ授業の実施内容を作成するための専門検討会(1 回)を開催する。 2) 「災害時の安心トイレ授業」 (3 回)を実施する。 ④「子どもや女性に配慮した防災トイレフォーラム」の開催 1)安心避難生活をテーマにフォーラムを開催する。 ⑤スケジュール 平成 27 年度の実施事項を表 1-1 に示す。 2 表 1-1 平成 27 年度のスケジュール 実施 時期 計 画 事 項 摘要 委託決定 ・学校との事前打合せ H27年7月 世田谷区立弦巻中学校、目黒星美学園中学高等学校 世田谷区立等々力小学校 9月 ・世田谷区災害対策課、教育委員会との打合せ 10月 ■「第1回防災力強化トイレプロジェクト協議会」の実施 ■ 現状を把握するための現地調査/学校職員へのヒアリング実施 7/17(金) 7/21(火) 9/14(月) 10/6(火) 10/7(水) (世田谷区立弦巻中学校) ■「第1回防災トイレ計画作成のための専門検討会」の実施 10/7(水) ■「第2回防災トイレ計画作成のための専門検討会」の実施 10/7(水) ■ 現状を把握するための現地調査/学校職員へのヒアリング実施 10/13(火) (世田谷区立等々力小学校、目黒星美学園中学高等学校) 11月 ・「災害時の安心トイレ授業実施のための専門検討会」の実施 ・ 世田谷区民へのヒアリング実施 11/24(火) 11/25(水) (弦巻町会、等々力三和会、等々力小学校PTA) ■「災害時の安心トイレ授業」の実施(世田谷区立弦巻中学校) 11/30(月) ■「災害時の安心トイレ授業」の実施(目黒星美学園中学高等学校) 11/30(月) H28 年 1 月 ■被災地での対応事例調査 (宮城県亘理高等学校) 1/13(水) ■「災害時の安心トイレ授業」の実施(等々力小学校) 1/18(月) ■被災地での対応事例調査 (宮城県気仙沼市立唐桑中学校) 1/27(水) ・『トイレチェックリスト』の作成(3校) ・『防災トイレ計画(初動対応編)』の作成(3校) 2月 ■「第3回防災トイレ計画作成のための専門検討会」の実施 2/4(木) ■「トイレチェックリスト作成のための専門検討会」の実施 ■「子どもや女性に配慮した防災トイレフォーラム」開催 3月 ■「第2回防災力強化トイレプロジェクト協議会」の実施 2/20(土) 3/1(火) 報告書作成業務 ■報告書提出 ※提出部数 42部 3 (4)実施の体制 事業の実施および学校トイレの改善・運用方法を整理するために、教職員や地域住民と 検討するための協議会を2回開催した。表 1-2 に協議会の名称と構成員を示す。 表 1-2 協議会の実施体制 名 称 構成員 世田谷区・防災力強化トイレプロジェクト協議会 前島 正輝 世田谷区危機管理室災害対策課 災害対策担当係長 本田 卓 世田谷区危機管理室災害対策課 災害対策担当係長 中村 哲也 世田谷区危機管理室災害対策課 災害対策担当 高橋 りほ 世田谷区危機管理室災害対策課 災害対策担当 瀬沼 美雪 世田谷区教育委員会教育指導課 指導主事 佐藤 千香 世田谷区教育委員会教育施設課 担当係長 志村 有司 世田谷総合支所地域振興課 地域振興・防災担当係長 廣瀬 丈裕 玉川総合支所地域振興課 地域振興・防災担当係長 荻間 順子 世田谷区立等々力小学校 副校長 成清 敏治 世田谷区立弦巻中学校 副校長 亰 目黒星美学園中学高等学校 百合子 教諭 樋山 圭一 弦巻町会 副会長 小島 重政 等々力三和会 近藤 豊 等々力小学校PTA 岡山 朋子 大正大学人間学部人間環境学科 准教授 森田 昭 一般財団法人日本環境衛生センター 技術審議役 加藤啓太朗 オツデザイン一級建築士事務所 代表 加藤 篤 特定非営利活動法人日本トイレ研究所 代表理事 上 特定非営利活動法人日本トイレ研究所 理事 幸雄 原田 雄美 特定非営利活動法人日本トイレ研究所 理事 平澤 恵介 特定非営利活動法人日本トイレ研究所 ※ 鈴木 美冬 特定非営利活動法人日本トイレ研究所 ※ ※ ※ 本協議会の事務局は、特定非営利活動法人日本トイレ研究所の原田雄美、平澤恵介、 鈴木美冬が担当した。 4 2.事業内容 学校トイレ設備等の現状・課題の整理、『防災トイレ計画(初動対応編)』および『トイ レチェックリスト』の作成、「災害時の安心トイレ授業」の実施、「子どもや女性に配慮し た防災トイレフォーラム」の開催、世田谷・防災力強化トイレプロジェクト協議会の開催 について、以下の通り報告する。 (1)現地調査 世田谷区内の学校における既設トイレ設備および災害用トイレの現状を把握するため、3 校で現地調査と世田谷区民へのヒアリングを行った。また、トイレチェックリスト作成の 参考とするため、被災地での対応事例の調査を実施した。表 2-1~2-7 にその概要を示す。 表 2-1 現地調査(世田谷区立弦巻中学校)の概要 実施日 平成 27 年 10 月 7 日(水)13:30~15:00 場 世田谷区立弦巻中学校(東京都世田谷区) 所 出席者 7 名(うち、事務局 1 名) 荻本 世田谷区立弦巻中学校(事務職員) 佐藤 千香 世田谷区教育委員会教育施設課 志村 有司 世田谷総合支所地域振興課 森田 昭 一般財団法人日本環境衛生センター 加藤 啓太朗 オツデザイン一級建築士事務所 加藤 篤 特定非営利活動法人日本トイレ研究所 鈴木 美冬 特定非営利活動法人日本トイレ研究所 確認事項 既設トイレ設備および防災用トイレの現状把握 主な 学校にある既設トイレ設備、および防災用トイレの現状を確認した。 確認内容 以下に確認内容の一例を示す。 ・マンホールトイレは校庭南側に 5 基、手動ポンプ付き井戸 1 基が ある。上屋テントは備蓄庫にある。 ・排便収納袋(携帯トイレ)が 2000 枚備蓄されている。 ・受水槽の容量と実際に入っている水の量は異なる。 5 表 2-2 現地調査(世田谷区立等々力小学校)の概要 実施日 平成 27 年 10 月 13 日(水)13:00~14:30 場 世田谷区立等々力小学校(東京都世田谷区) 所 出席者 9 名(うち、事務局1名) 荻間 順子 世田谷区立等々力小学校 本田 卓 世田谷区危機管理室災害対策課 鈴木 香織 世田谷区教育委員会教育施設課 廣瀬 丈裕 玉川総合支所地域振興課 岡山 朋子 大正大学人間学部人間環境学科 森田 昭 一般財団法人日本環境衛生センター 加藤 啓太朗 オツデザイン一級建築士事務所 加藤 篤 特定非営利活動法人日本トイレ研究所 鈴木 美冬 特定非営利活動法人日本トイレ研究所 確認事項 既設トイレ設備および防災用トイレの現状把握 主な 学校にある既設トイレ設備、および防災用トイレの現状を確認した。 確認内容 以下に確認内容の一例を示す。 ・マンホールトイレは校庭東側に 5 基、手動式ポンプ付き井戸 1 基 がある。4 基は土に埋まり確認困難である。(※調査時) ・排便収納袋(携帯トイレ)が 2000 枚備蓄されている。 ・体育館には 192 名収容できるが、やや狭い。 表 2-3 現地調査(目黒星美学園中学高等学校)の概要 実施日 平成 27 年 10 月 13 日(水)16:00~17:30 場 目黒星美学園中学高等学校(東京都世田谷区) 所 出席者 8 名(うち、事務局 1 名) 亰 確認事項 百合子 目黒星美学園中学高等学校 本田 卓 世田谷区危機管理室災害対策課 鈴木 香織 世田谷区教育委員会教育施設課 岡山 朋子 大正大学人間学部人間環境学科 森田 昭 一般財団法人日本環境衛生センター 加藤 啓太朗 オツデザイン一級建築士事務所 加藤 篤 特定非営利活動法人日本トイレ研究所 鈴木 美冬 特定非営利活動法人日本トイレ研究所 既設トイレ設備および防災用トイレの現状把握 6 主な 学校にある既設トイレ設備、および防災用トイレの現状を確認した。 確認内容 以下に確認内容の一例を示す。 ・マンホールトイレは全 4 基あり、1 基は貯留式(上屋付き)で残 りの 3 基は本管直結型である。 ・携帯トイレは生徒たちの意見を取り入れながら開発している。 ・トイレ用擬音装置や、パンティライナーなど女性視点のトイレ関 連の備蓄がある。 表 2-4 世田谷区民へのヒアリング(弦巻町会)の概要 実施日 平成 27 年 11 月 25 日(水)14:00~15:00 場 上町まちづくりセンター 打合せスペース(東京都世田谷区) 所 出席者 9 名(うち、事務局 2 名) 前島 正輝 世田谷区危機管理室災害対策課 中村 哲也 世田谷区危機管理室災害対策課 高橋 りほ 世田谷区危機管理室災害対策課 志村 有司 世田谷区総合支所地域振興課 樋山 圭一 弦巻町会 野村 達三 世田谷区上町まちづくりセンター 原 世田谷区上町まちづくりセンター 眞由美 平澤 恵介 特定非営利活動法人日本トイレ研究所 鈴木 美冬 特定非営利活動法人日本トイレ研究所 ヒアリング 1.本プロジェクトの概要説明 事項 2.自治会や PTA で行なっていることについて(防災訓練やトイレ の備え) 3.2を実施する上での課題 4.区民の立場でどれくらい学校の生徒を支援できるのか 5.本プロジェクトに期待すること 主な ● 町会に入っている世帯には簡易トイレを配っている。 ヒアリング ● 地域の防災訓練には弦巻中の防災リーダー(TSA:弦中スチュー 内容 デントエイド)の生徒も参加している。 ● トイレの対策に危機感を持っている町会長もいるが、トイレと いうテーマで訓練をしたことはない。 ● 子どもや女性に対しての対応はまだ行なっていない。 ● トイレについて語ることのできる場ができるとよい。 7 表 2-5 世田谷区民へのヒアリング(等々力三和会・等々力小学校 PTA)の概要 実施日 平成 27 年 11 月 25 日(水)16:00~17:00 場 等々力出張所 活動スペース(東京都世田谷区) 所 出席者 9 名(うち、事務局 2 名) 前島 正輝 世田谷区危機管理室災害対策課 中村 哲也 世田谷区危機管理室災害対策課 高橋 りほ 世田谷区危機管理室災害対策課 廣瀬 丈裕 玉川総合支所地域振興課 小島 重政 等々力三和会 近藤 豊 等々力小学校 PTA 大津 等々力出張所 平澤 恵介 特定非営利活動法人日本トイレ研究所 鈴木 美冬 特定非営利活動法人日本トイレ研究所 ヒアリング 1.本プロジェクトの概要説明 事項 2.自治会や PTA で行なっていることについて (防災訓練やトイレの備え) 3.2を実施する上での課題 4.区民の立場でどれくらい学校の生徒を支援できるのか 5.本プロジェクトに期待すること 主な ● 地域の避難訓練は、避難所開設の訓練がメインである。 ヒアリング ● 女性やトイレの具体的な対応はまだ行っていない。 内容 ● 7 月の日曜日に地域と子どもが一緒にやる防災訓練を兼ねた炊 き出し訓練を実施した。 ● マンホールトイレは訓練で使う 1 ヵ所以外埋まっていた。上屋 のペグが打てなかった。 ● PTA 役員には女性が 10 人前後いるが卒業すると離れてしまう。 ● 生活の場を守る母親のニーズを吸い上げて反映し、母親向けに も実際に体験する場、認識する場をつくってほしい。トイレに 注目することがなかったのでよい機会になると思う。 8 表 2-6 被災地での対応事例調査(宮城県亘理高等学校)の概要 実施日 平成 28 年 1 月 13 日(水)15:30~17:00 場 宮城県亘理高等学校(宮城県亘理郡) 所 ヒアリング 宮城県亘理高等学校 3 年 女子生徒 2 名 対象 出席者 7 名(うち、事務局 1 名) 芳野 昇 宮城県亘理高等学校校長 匹田 哲弥 宮城県亘理高等学校教頭 女子生徒 2 名 宮城県亘理高等学校 加藤 篤 特定非営利活動法人日本トイレ研究所 鈴木 美冬 特定非営利活動法人日本トイレ研究所 柏﨑 和可子 特定非営利活動法人日本トイレ研究所 ヒアリング 1.震災の時はどこにいましたか? 事項 2.震災後はどのように行動しましたか?また、どこに避難しまし たか? 3.トイレはどのような状況でしたか?(家、避難所、仮設トイレ 等) 4.トイレをどのように使いましたか? 5.トイレは我慢しましたか? 6.トイレで困ったことはどのようなことですか? 7.トイレやトイレの周りにどのような備えがあると良いと思いま すか? 主な ヒアリング 内容 ● 町役場に避難したが、建物内は高齢者優先だったため駐車場に テントを張り滞在した。周囲に車中泊をする人もいた。 ● 町役場の洋式トイレはもともと扉がなくカーテンタイプだった ため入りづらく、使用しなかった。和式トイレはバケツで水を 流し使用していたが便器周辺も水浸しで不快だった。 ● 従兄の家ではトイレを一気に流したことにより詰まってしまっ た。 ● 小学校に避難したが、トイレの近くには常にボランティアがい る状態で人目が気になりトイレに行きづらかった。 ● プールの水をバケツで運びトイレを流していた。 ● 大便は1日1回戻る家のトイレでしていた。 ● 避難所では使用済みの生理用品が他のゴミと一緒の場所に捨て られており、見るのも見られるのも嫌だった。 9 ● 建物内のトイレを使用していたが、夜は我慢していた。 ● 明かりが欲しいと感じた。 ● トイレを清潔に保つための工夫や、ナプキンなどの衛生用品へ の対応が必要である。 ● パーソナルスペースは確保したい。 表 2-7 被災地での対応事例調査(宮城県亘理高等学校)の概要 実施日 平成 28 年 1 月 13 日(水)15:30~17:00 場 気仙沼市立唐桑中学校(宮城県気仙沼市) 所 ヒアリング 気仙沼市立唐桑中学校 1、2 年 女子生徒 3 名 対象 出席者 8 名(うち、事務局 1 名) 熊谷 岳哉 気仙沼市立唐桑中学校教諭 女子生徒 3 名 気仙沼市立唐桑中学校 加藤 篤 特定非営利活動法人日本トイレ研究所 鈴木 美冬 特定非営利活動法人日本トイレ研究所 柏﨑 和可子 特定非営利活動法人日本トイレ研究所 松本 彰人 特定非営利活動法人日本トイレ研究所 ヒアリング 1.震災の時はどこにいましたか? 事項 2.震災後はどのように行動しましたか?また、どこに避難しまし たか? 3.トイレはどのような状況でしたか?(家、避難所、仮設トイレ 等) 4.トイレをどのように使いましたか? 5.トイレは我慢しましたか? 6.トイレで困ったことはどのようなことですか? 7.トイレやトイレの周りにどのような備えがあると良いと思いま すか? 主な ● 被災当日、トイレには行かなかった。行きたくならなかった。 ヒアリング ● 学校のトイレは流れなくなり、敷地にブルーシートで囲っただ 内容 けのトイレスペースができたが、いつ人が来るかも分からず不 安なため、行かずに我慢した。 ● 自宅の離れにボットン便所があったため使用した。 10 ● 電気が付かず真っ暗だったため、夜は家族について来てもらっ た。 ● 母親が当時生理中だったが、替えのナプキンがなく何日も同じ ものを使用していた。 ● 臭いが気になることがあったので、蓋ができるゴミ箱や消臭剤 が欲しい。 ● トイレ用擬音装置など音を隠すものが欲しい。 ● トイレに行きたくなるような工夫がトイレにあると嬉しい。 ↑現地調査の様子(左から弦巻中学校、等々力小学校、目黒星美学園中学高等学校) ↑被災地での対応事例調査の様子(亘理高等学校) 11 (2)子どもや女性に配慮した『防災トイレ計画(初動対応編)』 および『トイレチェックリスト』の検討 世田谷区内の学校(世田谷区立等々力小学校、世田谷区立弦巻中学校、目黒星美学園中 学高等学校)における既設トイレ設備および災害用トイレの現状を把握するための現地調 査とヒアリングまた、被災地での対応事例を調査し、その内容を元に専門家による検討会 および協議会を開催した(協議会の概要は後述 2.(5)を参照)。ここでの検討を元に 3 校分の『防災トイレ計画(初動対応編)』を作成した。さらにそこで得られた知見を元に 『防災トイレ計画(初動対応編)作成のポイント』を作成した。図 2-1、2-2 に示す。また 『子どもや女性に配慮した災害時のトイレチェックリスト』(最終版の名称は『災害時の トイレチェックリスト(その1、その2)』)を作成した。図 2-3~2-6 に示す。検討会の 内容は表 2-8~2-11 に示す。 ※『防災トイレ計画(初動対応編)』『災害時のトイレチェックリスト(その1、その 2)』および『防災トイレ計画(初動対応編)作成のポイント』については、製本し 別添とした。 12 図 2-1 『防災トイレ計画(初動対応編)作成のポイント』 (外面) 13 図 2-2 『防災トイレ計画(初動対応編)作成のポイント』 (内面) 14 図 2-3 『災害時のトイレチェックリスト(その1) 』表 15 図 2-4 『災害時のトイレチェックリスト(その1) 』裏 16 図 2-5 『災害時のトイレチェックリスト(その2) 』表 17 図 2-6 『災害時のトイレチェックリスト(その2) 』裏 18 表 2-8 第1回防災トイレ計画作成のための専門検討会の概要 実施日 平成 27 年 10 月 7 日(水)15:30~16:30 場 世田谷区内 所 4名(うち、事務局 1 名) 森田 昭 出席者 一般財団法人日本環境衛生センター 加藤啓太朗 オツデザイン一級建築士事務所 加藤 篤 特定非営利活動法人日本トイレ研究所 鈴木 美冬 特定非営利活動法人日本トイレ研究所 議事 子どもや女性に配慮した『防災トイレ計画(初動対応編)』の検討 2 階に体育館がある場合、トイレが 2 階にないと今後高齢の避難 者などへの配慮が必要になるとの意見があった。 主な プールの水は火災時に使用する可能性があるので、水の確保を前 検討事項 提にしない計画を作成することが必要となった。 使用済みの排便収納袋は、夏場に外に置いておくと破裂の危険性 があるので、置き場所も検討することになった。 表 2-9 第 2 回防災トイレ計画作成のための専門検討会の概要 実施日 平成 27 年 10 月 7 日(水)16:30~17:30 場 世田谷区内 所 4名(うち、事務局 1 名) 森田 昭 出席者 一般財団法人日本環境衛生センター 加藤啓太朗 オツデザイン一級建築士事務所 加藤 篤 特定非営利活動法人日本トイレ研究所 鈴木 美冬 特定非営利活動法人日本トイレ研究所 議事 子どもや女性に配慮した『防災トイレ計画(初動対応編)』の検討 帰宅困難者の対応や、地域の繋がり、運営をどのようにしていく 主な 検討事項 かの確認が必要である。 避難所運営マニュアルに組み込んで一本化することはできるの かを検討することになった。 19 表 2-10 第 3 回防災トイレ計画作成のための専門検討会の概要 実施日 平成 28 年 2 月 4 日(水) 15:00~16:30 場 日本トイレ研究所会議室(東京都港区新橋) 所 7 名(うち、事務局 2 名) 岡山 朋子 大正大学人間学部人間環境学科 森田 昭 一般財団法人日本環境衛生センター 加藤啓太朗 オツデザイン一級建築士事務所 出席者 加藤 篤 特定非営利活動法人日本トイレ研究所 平澤 恵介 特定非営利活動法人日本トイレ研究所 鈴木 美冬 特定非営利活動法人日本トイレ研究所 柏﨑和可子 特定非営利活動法人日本トイレ研究所 議事 子どもや女性に配慮した『防災トイレ計画(初動対応編)』の検討 トイレ対応フローの前に、役割や体制を明記できる表を入れたほ うがよい。 冒頭にトイレ責任者を入れることになった。 マンホールトイレはトイレの安全性チェックとは別に、必ず設置 することになった。 「携帯トイレ」という名称は、地域等の備蓄リストの名称と統一 主な 検討事項 することになった。(排便収納袋など) 配置図の「水・排水・電気」をそれぞれグルーピングしたデザイ ンを検討することとなった。 トイレ使用禁止や携帯トイレ設置のフローには、イメージとなる 写真を載せることになった。 使用済み携帯トイレの収集場所までのフローを載せることがで きるかを検討することになった。 表 2-11 トイレチェックリスト作成のための専門検討会の概要 実施日 平成 28 年 2 月 4 日(水) 16:30~18:00 場 日本トイレ研究所会議室(東京都港区新橋) 所 7 名(うち、事務局 2 名) 岡山 朋子 大正大学人間学部人間環境学科 森田 昭 出席者 一般財団法人日本環境衛生センター 加藤啓太朗 オツデザイン一級建築士事務所 加藤 篤 特定非営利活動法人日本トイレ研究所 平澤 恵介 特定非営利活動法人日本トイレ研究所 鈴木 美冬 特定非営利活動法人日本トイレ研究所 20 柏﨑和可子 特定非営利活動法人日本トイレ研究所 議事 『子どもや女性に配慮したトイレチェックリスト』の検討 事前準備と発災時、備品や運用面などで項目を分けることになっ た。 トイレ用擬音装置は本当に必要なのか検討することになった。 主な 検討事項 発災時の項目にトイレに行く声かけや、女性一人でトイレに行か ないなど、ソフト面での項目を入れることになった。 防犯ブザー、消臭剤は開設するトイレの個数以上は用意すること を検討した。 使用済み携帯トイレの廃棄場所を決めておくことを項目に追加 することになった。 21 (3) 「災害時の安心トイレ授業」の実施 災害時に安心出来るトイレ環境づくりをするため、世田谷区立等々力小学校、世田谷区 立弦巻中学校、目黒星美学園中学高等学校の 3 校で授業を実施した。表 2-12~2-14 の通り 開催した。 表 2-12 災害時の安心トイレ授業(世田谷区立弦巻中学校)の概要 実施日 平成 27 年 11 月 30 日(月)08:45~09:35 場 所 世田谷区立弦巻中学校(東京都世田谷区) 対 象 世田谷区立弦巻中学校 1 年生 約 100 名 1. 趣旨説明 ・授業の趣旨と流れを説明 2. 震災からの学び ・災害時のトイレ事情について学ぶ 3. 現状把握 プログラム ・水洗トイレの仕組みを学ぶ ・学校施設の現状を把握する 4. トイレ対応 ・自分たちができる初動対応を考える ・携帯トイレの設置・使用方法を学ぶ ・トイレを安心快適に使うために必要なものを考え発表する オブザーバー 加藤 啓太朗 オツデザイン一級建築士事務所 加藤 篤 特定非営利活動法人日本トイレ研究所 表 2-13 災害時の安心トイレ授業(目黒星美学園中学高等学校)の概要 実施日 平成 27 年 11 月 30 日(月)15:15~16:05 場 所 目黒星美学園中学高等学校(東京都世田谷区) 対 象 目黒星美学園中学高等学校 中学 3 年生 約 100 名(うち、事務局 2 名) 1. 趣旨説明 ・授業の趣旨と流れを説明 2. 震災からの学び プログラム ・災害時のトイレ事情について学ぶ 3. 現状把握 ・水洗トイレの仕組みを学ぶ ・学校施設の現状を把握する 22 4. トイレ対応 ・自分たちができる初動対応を考える ・携帯トイレの設置・使用方法を学ぶ ・トイレを安心快適に使うために必要なものを考え発表する オブザーバー 加藤 啓太朗 オツデザイン一級建築士事務所 加藤 篤 特定非営利活動法人日本トイレ研究所 表 2-14 災害時の安心トイレ授業(等々力小学校)の概要 実施日 平成 28 年 1 月 18 日(月)08:50~11:30 場 所 世田谷区立等々力小学校(東京都世田谷区) 対 象 世田谷区立等々力小学校 4 年生 約 100 名(うち、事務局 3 名) ※1 クラスごとに授業を実施(全 3 クラス) 1. 趣旨説明 ・授業の趣旨と流れを説明 2. 震災からの学び ・災害時のトイレ事情について学ぶ 3. 現状把握 プログラム ・水洗トイレの仕組みを学ぶ ・学校施設の現状を把握する 4. トイレ対応 ・自分たちができる初動対応を考える ・携帯トイレの設置・使用方法を学ぶ ・トイレを安心快適に使うために必要なものを考え発表する オブザーバー 加藤 啓太朗 オツデザイン一級建築士事務所 加藤 篤 特定非営利活動法人日本トイレ研究所 上 特定非営利活動法人日本トイレ研究所 幸雄 23 授業の様子(世田谷区立等々力小学校) 授業の様子(世田谷区立弦巻中学校) 授業の様子(目黒星美学園中学高等学校) 24 (4) 「子どもや女性に配慮した防災トイレフォーラム」の開催 学校の現地調査や、 「防災トイレ計画(初動対応編) 」「子どもや女性に配慮した災害時の トイレチェックリスト」の内容と成果を共有する場として、安心避難生活をテーマに世田 谷区民や教職員等を対象とした「子どもや女性に配慮した防災トイレフォーラム」を表 2-15 の通り開催した。開催案内資料として区内関係者へ配布、また日本トイレ研究所ホームペ ージで掲載した案内チラシは図 2-7 に示す。 表 2-15 子どもや女性に配慮した防災トイレフォーラムの概要 実施日 平成 28 年 2 月 20 日(土)13:00~16:00 場 目黒星美学園中学高等学校 ラウラメモリアルホール 2 階視聴覚室 所 参加者 一般参加者 82 名(企業、自治体、学校、保護者 等) 運営側参加者 12 名(講師、事務局 他) 12:30 開場 13:00 開催挨拶 前島正輝(世田谷区危機管理室災害対策課 災害対策担当係長) 来賓挨拶 野口健(文部科学省大臣官房文教施設企画部 施設企画課防災推進室長) 13:10 基調講演 「あなたの腸は、何歳ですか?」 辨野義己(国立研究開発法人理化学研究所イノベージョン 推進センター) 14:10 休憩 14:20 発表「学校における災害時のトイレ対応」 プログラム 進行:平澤恵介(特定非営利活動法人日本トイレ研究所) 発表者 荻間順子(世田谷区立等々力小学校副校長) 成清敏治(世田谷区立弦巻中学校副校長) 亰百合子(目黒星美学園中学高等学校教諭)および女子生 徒数名 15:30 防災トイレの授業「災害時のトイレの使い方を学ぼう!」 鈴木美冬(特定非営利活動法人日本トイレ研究所) 15:55 閉会挨拶 加藤篤(特定非営利活動法人日本トイレ研究所代表理事) 16:00 閉会 野口 健 オブザーバー 文部科学省大臣官房文教施設企画部施設企画課 防災推進室長 25 福山 啓三 文部科学省文教施設企画部施設企画課 防災推進室防災推進係長(併)防災支援係長 岡山 朋子 大正大学人間学部人間環境学科 加藤 啓太朗 オツデザイン一級建築士事務所 加藤 篤 特定非営利活動法人日本トイレ研究所 26 図 2-7 子どもや女性に配慮した防災トイレフォーラムの案内チラシ 27 フォーラム会場の様子 基調講演の様子 発表の様子(4 枚) 28 ① 講演資料:特定非営利活動法人日本トイレ研究所 29 ② 講演資料:特定非営利活動法人日本トイレ研究所 30 ※添付の都合上、不要と思われるスライド (繰り返しやアニメーション箇所等内容 に関係のない箇所)については割愛する。 31 (5) 「世田谷・防災力強化トイレプロジェクト協議会」の開催 事業の実施および学校トイレの改善・運用方法を整理するために、学校および地域住民 と検討するための協議会を表 2-16、2-17 の通り開催した。 ①第1回世田谷・防災力強化トイレプロジェクト協議会 以下に、第 1 回協議会の概要を示す。 表 2-16 第 1 回協議会の概要 日時 平成 27 年 10 月 6 日(火)10:00~12:00 場所 世田谷区役所 第 1 庁舎 中庭地下会議室(東京都世田谷区) 14 名(うち、事務局 3 名) 出席者 前島 正輝 世田谷区危機管理室災害対策課 災害対策担当係長 本田 卓 世田谷区危機管理室災害対策課 災害対策担当係長 高橋 りほ 世田谷区危機管理室災害対策課 災害対策担当 鈴木 香織 世田谷区教育委員会教育施設課 志村 有司 世田谷総合支所地域振興課地域振興・防災担当係長 成清 敏治 世田谷区立弦巻中学校 副校長 亰 目黒星美学園中学高等学校 百合子 森田 昭 一般財団法人日本環境衛生センター 技術審議役 加藤啓太朗 オツデザイン一級建築士事務所代表 加藤 篤 特定非営利活動法人日本トイレ研究所 代表理事 上 特定非営利活動法人日本トイレ研究所 理事 幸雄 原田 雄美 特定非営利活動法人日本トイレ研究所 理事 平澤 恵介 特定非営利活動法人日本トイレ研究所 鈴木 美冬 特定非営利活動法人日本トイレ研究所 1.趣旨説明 2.協議会メンバー紹介 議事 3.防災力強化トイレプロジェクトの概要 4.スケジュールの説明 5.その他 ・学校施設の防災力強化プロジェクト(平成 27 年度) 配布資料 ・釜石市防災力強化トイレプロジェクト(平成 25・26 年度) ・釜石市立白山小学校における災害時の学校トイレ運用方法 ・ 『災害時の学校トイレ運用方法』-導入マニュアル- 32 発災時は頭が真っ白になる。真っ白になっても体が動くようなマニュア ルを作成する。 備蓄の入れ替え予算だけでも 8000 万円(95 校)かかる。予算の問題が 大きいため、実現可能な話にしてほしい。 学校施設の防災力強化に特化して考えたほうがよい。 主な 検討内容 災害時に生徒に期待すること、子どもの役割など学校の対応について知 りたい。 弦巻中学校では防災リーダーがクラスに 3 人ほどいて機動力があるた め、地域からも期待されている。 目黒星美学園では生徒に災害時のトイレについて発表をさせたところ、 生徒自らがトイレの活動を始めたいと話していた。 生徒の意識を変えることで、教員の意識を変えることが重要である。 第1回世田谷・防災力強化トイレプロジェクト協議会の様子 33 ②第2回世田谷・防災力強化トイレプロジェクト協議会 以下に、第 2 回協議会の概要を示す。 表 2-17 第 2 回協議会の概要 日時 平成 28 年 3 月 1 日(火)15:00~16:30 場所 世田谷区危機管理室災害対策課(世田谷区役所第 3 庁舎 3 階) 18 名 出席者 中村 哲也 世田谷区危機管理室災害対策課 災害対策担当 高橋 りほ 世田谷区危機管理室災害対策課 災害対策担当 鈴木 香織 世田谷区教育委員会教育施設課 志村 有司 世田谷総合支所地域振興課地域振興・防災担当係長 廣瀬 丈裕 玉川総合支所地域振興課地域振興・防災担当係長 石井 由樹 玉川総合支所地域振興課地域振興・防災担当 成清 敏治 世田谷区立弦巻中学校 副校長 亰 百合子 目黒星美学園中学高等学校 教諭 樋山 圭一 弦巻町会 副会長 小島 重政 等々力三和会 岡山 朋子 大正大学人間学部人間環境学科 准教授・博士(環境学) 森田 昭 一般財団法人日本環境衛生センター 技術審議役 加藤 啓太朗 オツデザイン一級建築士事務所 代表 加藤 篤 特定非営利活動法人日本トイレ研究所 代表理事 上 特定非営利活動法人日本トイレ研究所 理事 幸雄 原田 雄美 特定非営利活動法人日本トイレ研究所 理事 平澤 恵介 特定非営利活動法人日本トイレ研究所 鈴木 美冬 特定非営利活動法人日本トイレ研究所 1.挨拶 議事 2.学校施設の防災力強化プロジェクト実施内容の報告 3.防災トイレ計画・トイレチェックリストの確認 4.防災トイレ計画・トイレチェックリストの普及のあり方 ・学校施設の防災力強化プロジェクト(平成 27 年度) ・世田谷区立等々力小学校 配布資料 防災トイレ計画(初動対応編) (案) ・世田谷区立弦巻中学校 防災トイレ計画(初動対応編)(案) ・目黒星美学園中学高等学校 防災トイレ計画(初動対応編)(案) ・防災トイレ計画(初動対応編)作成のポイント(案) ・子どもや女性に配慮した災害時のトイレチェックリスト(案) 主な 今回の計画は、生徒や職員がいるときに災害が起きた場合とする。 検討内容 防災トイレ計画の使い方の周知をしていく必要がある。 34 防災トイレ計画は学校に則したもので作成し、チェックリストは学校を 飛び越えて使える。 「紙を流さないように」などの具体的な対応も載せておくとよい。 今後学校施設の老朽化など、ハードの部分も乗り越えなくてはならな い。 今後は町会の避難所運営マニュアルにもトイレについて載せていく必 要がある。 学校協議会などで作成してもらえるとありがたい。 地域としてすぐに活用できるかどうかは分からない。 世田谷区から防災を広めていくための自信となる資料となった。 作成したトイレ計画を使って町会や学校での訓練をしてみたい。 トイレ単独での訓練をするのは町会の理解がないと難しいが、モデル地 区や、モデル校を作った上で行うことは可能かもしれない。 学校で訓練ができれば、そこに地域の人たちが参加することができる。 東京にも被災経験のある方がいるので、トイレで困った方の意見を直接 聞くこともできるかもしれない。 周知には気軽に読むことのできるパンフレットなどがでるとよい。取っ 掛かりは歌等、何でもよいので、まずはできるところから始めたい。 第2回世田谷・防災力強化トイレプロジェクト協議会の様子 以上 35
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