キャビテーションを考慮した 通常型プロペラの開発

各種推進器の効率比較
1.
2.TRANSCAVITATING
3.
(これはかなりいい加減な図だが、分かり易いので…)
1.通常型プロペラ
船速<30数ノット
2.Transcavitating Propeller
30数ノット<船速<50ノット程度
3.Supercavitating Propeller
50ノット程度<船速
Waterjet推進は、効率が悪い。しかし設計が楽なので、
これまで高速船に採用されることが多かった。
高性能翼型の設計
通常の翼型の圧力分布
CLがキャビテーション数σより低い方が良い。
(低荷重または高キャビテーション数)
CL = σの面積
なるべく広くしたい
-Cp = σ(蒸気圧)
-Cp
なだらかな
圧力回復
翼背面圧力
翼正面圧力
L.E.
x/c
T.E.
-Cpが高くなる
↑
翼前半部が厚くなる 後縁側でも揚力を負担
↑
バケットの幅を広く
スーパーキャビテーション翼型の圧力分布
CLがキャビテーション数σより高い方が良い。
(高荷重または低キャビテーション数)
-Cp
CL = σの面積
-Cp = σ(蒸気圧)
翼背面圧力
L.E.
翼正面圧力
x/c
-Cpを高く
↓
低迎角
↓
薄いキャビティ
↓
抵抗力
T.E.
必要な揚力は後縁側で
キャビテーションを考慮した通常型プロペラの設計
プロペラの効率とキャビテーションは表裏一体
翼面積を広げる→揚力係数の低下→キャビテーション出にくくなる
しかし、摩擦による効率低下
キャビテーションによるプロペラ性能(スラスト,トルク)の変化は
考えなくて良い
・キャビティをなるべく出ないようにする。
・キャビティの体積変化を小さくする。
・クラウドキャビテーションは絶対出ないようにする。
非キャビテーション時の圧力分布を与えた翼設計(理論設計)
設計例
3翼大直径低翼面積プロペラ
企業との共同研究
長さ約140m,船速約15ノット,載荷重量17,000tonの
Bulk Carrier(バラ積み貨物船)のプロペラを換装。
翼面積の減少 ・キャビテーション性能をそれまでの
プロペラと同等以上に
・効率の向上
翼断面形状の改良と30゜スキューの採用
翼数を4から3へ ・翼間干渉の減少による効率向上
・最適直径の増加による効率向上
3翼大直径低翼面積プロペラ
形状と主要目
従来型4翼
新型3翼
3翼大直径低翼面積プロペラ
プロペラ装着時の写真
従来型4翼
新型3翼
3翼大直径低翼面積プロペラ
海上試運転結果
9%の効率向上!